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持余し編 - (2007/08/04 (土) 00:15:59) のソース

「梨花、梨花…」 
ひぐらしの声が止み、沙都子も寝静まった頃。 
私が夜の晩酌を楽しんでいる所に彼女――羽入が声をかけてきた。 
「…どうしたの、また私に説教でもするつもり?」 
こういう時の羽入は未成年だからお酒は駄目なのですあぅあぅ…と言うのが大体のパターンだ。 
彼女と私は感覚を共有してると言えど体の主導権は私にあるわけだから、結局私はいつも羽入を無視して酒をたしなみ続けるわけだが。 
だがしかし、今日という日は…様子が違った。 
「あぅあぅあぅ、なんだか今日は体がぼーっとするのです…」 
「体って、あんた実体持ってないじゃない」 
「あぅあぅ、そ、そうなのですが、その、とにかくぼーっとするのです」 
私の冴えたツッコミに多少動じた羽入だったが、それでもなお彼女は自身の不調を訴える。 
風邪…なわけはないか。実体を持たないわけだし。 
私が食べたものが羽入の口に合わずに調子を崩した、とか? 
いや、今日は辛いものなど食べてないし、特に変わったものを口にしたわけでもない。 
それなら一体、彼女に何が…? 
そうして考えあぐねている所で、羽入が口を開いた。 
「こんな感覚、とても久しぶりな気がするのですよ…。 
 ふわふわして、もやもやして、なんだかすごくむずむずするのです。」 
ふわふわして、もやもやして、むずむず…? 
三つの擬音を頭の中で並べてみると、…やがて私は一つのことを思い浮かべた。 
「羽入。」 
彼女に声をかける。 
「な、なんですか梨花?」 
「あんた、発情してない?」 
「…。」 
「…。」 
「…。」「…。」「…。」「…。」 
長い沈黙…………の後。 
「あぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅあぅ!!!!!?」 
羽入の叫び声が頭に響き渡った。 
「そ、そんなことはないのですよあぅあぅ!?ぼ、僕は至って正常なのでありまあぅあぅあ!?」 
顔を真っ赤にさせてぶんぶんぶんと手を振る羽入。 
正常だったらそんな取り乱し方しないだろう。…いや、彼女の場合はするかもしれないが。 
「じゃあ、…ゲームでもしてみましょうか?」 
そんな彼女の様子を見て、私はくすくすと笑いながら一つ提案した。 
「げ、ゲーム?」 
「そう、ゲームよ。とてもとても面白い…ね」 
私は彼女にそう言うと、そっと己の下腹部に指を這わせた。 
「ひゃぅ!?」 
びくん、と羽入が体を強張らせるのが感覚で分かった。 
ニヤリと笑みを浮かべた私は、彼女に囁く。 
「これから私が自慰をして、果てた後に羽入の体調が良くなるかどうか…試してみましょう?」

「自慰って、りかっ!?」 
ショーツの上からつぅ、と秘所をなぞる。 
「っ…だ、駄目なのです梨花、…ぅぁっ」 
「ん……、駄目って言っても止めないわよ?」 
成熟という言葉は早すぎる、幼くて小さい私の体だが、そうは言っても何度も自分で慰めた経験はあるし、 
百年も生きていれば自分の体のどこがいいかぐらい分かってくる。 
やはり一番感じやすい箇所と言えば…そう、クリトリスだろう。 
私は布越しに自身の淫豆に触れてみた。 
電撃に当てられたように私の体がぴくんと小さな痙攣を見せる。 
同時に、羽入も同じような反応を見せた。 
「「んっ」」 
小さな嬌声が二つ、闇の中に紛れて消える。 
羽入はともかくとして、私の場合は沙都子が部屋の中で眠りに落ちているのだ。 
そんな状態の中で声をあげるわけにはいかない。 
(声、出さないようにしなきゃ…ね………) 
ゆっくりゆっくりさすり上げ、敏感な突起に刺激を与える。 
やがて下着が私の愛液を吸い、くちゅくちゅと音を立て始めてきた。 
「あっ、りかぁ…はぅ、あっ、んぅうっ」 
「…ふっ、…んん………」 
高い喘ぎを口にする彼女とは対照的に、私は最大限己の声を押し殺しながら吐息を漏らす。 
(沙都子に気づかれないように…) 
そう意識してみるものの、それが逆に背徳感を芽生えさせて妙な快感を覚えてしまう。 
もし彼女が目覚めたらと考えると、ゾクゾクしてくるというか―― 
「あぅ…?りか、どうか…したの、ですか?、ん…っ」 
「――なんでも…ないわ」 
ああ、何を考えているんだ私は。 
沙都子が知識を持つにはまだ早すぎるし、 
それに、こんな風に乱れた私の姿など…見て欲しくないに決まっているじゃないか。 
…だがしかし、どこがで全てを否定出来ない私がいて。 
ここで沙都子が起きたら…と期待してしまっていて。 
それらが私の色情を誘っているのは明らかだった。 
「あぅ、梨花…もうぬれぬれなのですよ、あぅあぅ…」 
「…っ」 
羽入に言われてはっとする。 
彼女の指摘通り、秘部からは相当の蜜が溢れ出していたようで、己の下着はしどしどに濡れていた。 
それは私の動かしていた指のせいなのか、それとも… 
いや、考えるだけ馬鹿馬鹿しいか。どうせもう分かりきっていることだ。 
ぐしょぐしょになった下着を見て私はくすりと微笑する。 
「頭では否定していても、結局体は正直なのね…」 
「り、か…?それって、どういう――」 
「そろそろ下着越しじゃ我慢できなくなってきたってことよ」 
私はそう言って、ゆっくりとショーツを下ろしていく。 
まだ陰毛すら生えていない幼い性器が、夜の空気にさらされた。

その小さな淫穴から、くぷりと愛液が溢れる。 
「あぅ…恥ずかしいのです………」 
「それは本来、いつも羽入に視姦されている私の台詞じゃないかしら?」 
彼女に向かって悪態をついてみるが、実際そんなことはどうでも良かった。 
私だって何百年も生きているわけだし、羽入とは切っても切れぬ関係だし… 
自身の「これ」を見られることなんてもう慣れっこだ。 
だが、羽入は私の言葉を気にしているのかバツの悪そうな顔をしてあぅあぅと困惑した様子。 
「…馬鹿。そんなに気にしなくたっていいのに」 
「でも………ふぁッ!?」 
彼女の言葉をさえぎって、私は再び自らを慰め始める。 
膣から流れ出す蜜液が細い指にからみつく。 
そうして、ぬるつき、すべりのよくなった指先で女肉の割れ目をこすり上げていく。 
「はぁ…ん、っ…ぁ………」 
「はひっ、そ、それはぁ、だっだめなのです、りか…んぁっ」 
羽入は口ではそう言うものの実際は悦んでいるようで、唇からは喘ぎの声が放たれていた。 
くちゅくちゅと周りを指で責めたてるごとに、羽入の口から可愛らしくも艶かしい嬌声があがる。 
とめどなく悦びを表す神の姿に、私も少なからずの興奮を覚えてしまって。 
それが余計、淫欲の歯止めを利かなくさせてゆく。 
女唇を上下になぞり、指の腹で何度もこすり、 
そこに別の生き物が存在するかのように細い指を蠢かせる。 
「あぅ、んっ、りかぁ、りか、ぁ、んっ…はっぅうっ」 
羽入のゆるんだ唇から漏れる、今の私には発することを許されない、熱く濃密な声色。 
私は自分の指先を巧みに扱い、己の秘所の感触を味わう。 
蜜に潤んだ花びらを人差し指でかき分け、 
中指で膣穴の周りをなぞり、時にはぷっくりと盛り上がっている淫核をこすりあげる。 
「りか…んっあぁ…りかぁ……」 
私という体を伝わり、羽入にもその感覚が行き届く。 
感じやすい部分を執拗に責められ、彼女はうわごとのように私の名を呼んだ。 

「はにゅぅ…んっ…はふっ……あぁ…ん…」 
声を出してはいけないと分かっているのに、体が自由をきいてくれない。 
近くで眠る少女を起こさないようにと気を使うものの、どうやらそろそろ淫欲が限界を迎えそうだった。 
その証拠に…ああ、ほら。 
「んはぁっ、んっ……、ふぅぅ、あっ」 
私、今すごくはしたない声を上げている。 
羽入の喘ぎに感化されてしまったのか、次第に私の呼吸も、声も、荒くなりつつあった。 
秘められた割れ目からは愛液がとめどなく溢れ出し、 
私はそれをすくってはくちゅくちゅと淫核に塗りつけて自身を弄ぶ。 
敏感な突起は少し触れただけでも刺激を感じ取り、性の悦びをかき立ててゆく。 
「ひゃ……はぅ、いいです、…んっ、指が、お豆にっあたって…んああっ」 
「はにゅ、ぅ…っ、きもち、いいっ…?」 
「っ…あたりまえ、なのです…っはぁっ… 
 ぼくっ…んっ……たちは、いっしょなのです…からぁ…りかが…はぅっ、きもちよかったら… 
 …ぼくも…きもち、いいのです、っよぉ…ひゃんっ」 
ぴくっぴくっと体を震わせて悦びに耐える彼女の可愛さといったらこの上ない。 
だから私は、もっともっと彼女を責め尽くしてやりたくて。 
自分自身も、もっともっと快楽を貪りたくて。 
そんな淫らな欲望に駆り立てられ、淫核を責める指の動きを速めていく。 
時折蜜汁を指先にまぶしながら、膨れ上がった突起を弄ぶ。 
ちゅっ、ちゅくっ、ぴちゅっ 
淫らな音を奏でながら、ふしだらな行為に没頭する。 
下腹部に指を這わせ、小刻みに動かして… 
その度に訪れる快感は、私と羽入を淫らな牝に仕立てていった。 
「あっ、あぁ、りかっそんなにしたら…だめなのですぅぅぅっ」 
「あふっ、そろそろ、…イき…ましょうっ、…んふぁぁっ」 
じゅく、ちゅぷっ、っ…ちゅっく、ちゃぷっ! 
同じ高みを目指して、二人は快楽の階段を駆け上がってゆく。 
そうして互いの限界が頂点にまで達した時、 
今まで溜め込んでいた全てをほとばしらせるように、私は最後の力を振り絞って己の女芯をぴんと弾いた。 
「…っ、あぅぅぅぅっ!」 
「ふぁぁああっ」 
瞬間、私と羽入は時を同じくして絶頂へとのぼりつめたのだった。 

「ん…りかぁ?なんだか騒がしいですけど、どうかなさいましたの…?」 
荒い呼吸を整わせていた私に、寝ぼけ眼の沙都子が声をかけてきた。 
しまった、途中から彼女がいることをすっかり忘れて自慰にふけってしまっていた。 
「み、み~。ねこさんとお話していたのですよ、にぱー」 
「猫って、ここ2階じゃ…」 
…あ。 
「な、なんだか間違えて登ってきちゃったみたいなのです。 
 ちょ、ちょっとねこさんを放しに行って来ますですよっ」 
問い出そうとする沙都子から逃げるように、私は外へと飛び出した。 

…。 
焦りを隠せぬまま外に出た私に、羽入はくすくすと笑いながら私に声をかける。 
「あぅあぅ、梨花は嘘をつくのが下手なのです」 
「とっさだったんだから仕方ないじゃない」 
反論してもなお微笑みを絶やさぬ羽入にちょっと苛立ちを覚えつつ、私は一つため息をついた。 
「――それで、どう?」 
「あぅ?」 
何が?と言った様子で首をかしげる彼女。 
全く、先ほどの会話を覚えていないとは…よほど行為に夢中だったのだろうか。 
「最初に言ったじゃない。 
 『私が自慰をして、果てた後に羽入の体調が良くなるかどうか試してみましょう』って。 
 結局、今はどうなの?良くなった?」 
「え、えっと…あぅ…あぅぅ…」 
思い出した途端顔を真っ赤にしてイエスともノーとも言わぬ羽入。 
しかし、その身振りを見るからに結果は明白だった。 
…まったく、嘘をつくのが下手なんて…あんたも人のこと言えないじゃない。 
立場逆転。今度は私が彼女を笑う番。 
「くすくす…答えられない?」 
「あぅあぅあぅっ」 
恥ずかしくて言えないか。 
まぁ、彼女の立場に立ってみたら私だって同じようなものだとは思うけど…ね。 
「そう。…まぁ、答えられないなら別に構わないけれど… 
 そういえば魅音から貰ったキムチ、確かまだ冷蔵庫にあったわよね?」 
「ひぅっ!?」 
三文字の食品の名前が出た途端、羽入はびくりを身を強張らせてかっと目を開いた。 
そして… 
「あぅあぅあぅ、ひどいのです梨花ああぁっっ!!!」 
ひぐらしの鳴かぬ月夜の下、彼女の叫びが木霊したのだった。