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1 - (2007/02/09 (金) 21:18:23) のソース

<p><br>
まだ冷たい風が吹く季節に<br>
小さな大陸の<br>
とある国の<br>
とある場所に一人路頭にさ迷う少年がいた</p>
<p>「ここじゃないよなぁ・・・」</p>
<p>
何度も読み返しているはずの地図をまた広げて、彼は再び現在地を探す</p>
<p>田舎からこの国へ来るのに5時間<br>
国についてから歩いて3時間</p>
<p>
友人を訪ねにはるばる来たものの、彼はとっくに疲れきっていた</p>
<p>『ギブアップ』</p>
<p>脳裏に浮かんだ言葉――</p>
<p>それも仕方ないだろう<br>
この国は大陸で一番小さいはずだが、方向音痴の彼にはあまりにも広すぎた<br>

「あと一枚だけど、あれ使うかぁ・・・」<br>
鞄からペンと、一枚しか無い冊子を取り出し</p>
<p>ビリッとページを破り<br>
書き殴る</p>
<p>「これでよしっと」<br>
書き終えてサインをすると<br>
みるみるうちに紙は真っ白な鳩になり、大空へ飛び立った</p>
<p>突然の訪問で驚かせてやろうと思っていたが<br>
まさか友人に『迷子になりました』なんて送るハメになるとは<br>

夢にも思わなかった彼である</p>
<p>しかし、魔法というのは本当に便利だと心底思った</p>
<p>先ほどの鳩は、</p>
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