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    <title>気まぐれ小説</title>
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    <title>第三十章</title>
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    <description>
      「ブリッジ…！！」
死体塗れの地に立つブリッジは、それに一瞬にして反応し、振り返った。
「……！？」
目を疑う。マルクルだった。一番来てはいけない人が、来た。動揺するブリッジ。
「何で…何で来た…？」
「お前を助けるため、後理由、聞かせてよ」
なんて執念、ブリッジは呆れつつも、刀を持つ手を緩めなかった。気配は後三つ。
「ボス……速すぎ…」
その内の一つがミニッツであった。息を切らして、ブリッジをチラッと見る。
これはいけないこと。彼らに真実を伝えたくなかったである。だから――
「お前ら……帰れ…今すぐだ」
「お前の指図は受けない。俺には“本当のことを知る権利”がある」
だからダメなのだ。本当のことを知ってしまっては――あんなこと、知らないほうが良い。
ブリッジは不意に悲しい顔をして、それを伏せた。
「く……お前――」
すると、もう一つの気配が、いつの間にかここに一瞬にして現れた。
ワープしたかのようだ。三人ともそれに驚く。
現れたのは男。大柄で、来ているローブは黒く、刀を持っている。
「……焔魔（えんま）か」
「久しぶりだな、火天（アグニ）――いや、まだ『ツクリモノ』か…」
ブリッジはそれを聞いて、焔魔を睨みつけた。赤い目が光る。
するとマルクルが、ブリッジに
「おいおい…あいつ――」
「一つ聞く、お前の目的は何だ？」
それを無視するかのように、焔魔に質問を仕掛ける、焔魔は笑いながら
「ふっ……“星を見るため”かな？」
そして、暗い空、それを見上げて焔魔は続ける。
「帝釈天（カルラ）の力で、世界を開放するのだよ。そして、『創生者』率いる我らが神となるのだ！！そのためには、邪魔なものはすべて排除しなくてはならない。“人”も、な」
「お前……自分が何してんのか分かっているのか！？」
焔魔は薄く笑った。
「火天、お前こそ人のことを言えるのか？あそこにいる小僧に何をしたのか――」
「うるさいっ！！」
無気味な笑み。見ているだけで反吐が出る。
マルクルは、その会話を不思議そうに聞いていた。同様にミニッツもである。
事実、それを隠そうとするブリッジ。焔魔は話を切り替えた。
「ところで……お前も我らと共に来ないか？」
それを聞いて、ブリッジは少し顔が変わる。
「“お前”を維持できる方法もそこにあるぞ――どう    </description>
    <dc:date>2006-11-19T13:57:07+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/100.html">
    <title>第二十九章</title>
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    <description>
      一閃。
血が舞い、一人の男が倒れる。そこには刀を持った男が一人立つだけ。ここはライシエンス。
ライシエンスは、裕福な工業都市。ドンと立ちはだかった街では、パイプが何本も入り組んでおり、住人のライフラインとされていて、“ライシエンス自体”を支えている。
そして何より工業的な発展性から、北のアルティスタ、南のフィンクに支援している大きな勢力――というより国である。
基地はというと、基本倉庫の山。そして奥には大きい塔。
ブリッジの背後にはその大きな街が大きく建っていた。
ブリッジはそれを無視して、守衛の一人を殺した。すると、定期連絡か無線から声がした。
『おーい』
幾度か声をかけて、ついには消息を確かめる。しかし遅い。
こいつはもう死んだ。それを示すかのようにブリッジは無線を守衛の体ごと突き刺した。無線が火花を散らし、鮮血が吹き出て、守衛の出血個所が増える。見違えるように赤く染まる人間。
すると、刀が重い。それを感じて、ブリッジは少し焦る。

――時間が…無い……。

そしてブリッジは、走って奥へと進んでいった。

※

「お前……っ！！」
「待ってください！ボスっ！」
一発、入るところだった。しかしエリウスが横から入る。
「わしは真実を明かしただけじゃ。なぜ責められなければならない？これが事実じゃ」
それにも動揺せず、オロードは偉そうにパイプ椅子に座っていた。
殴ろうとするマルクルはエリウスがなだめた。拳が下がり、マルクルの息が少し落ち着く。
二人はオロードの家にいた。
ミニッツの提案で、ここにヒントがあると予測できたからである。ミニッツは当然来ない。すると
「…彼はどこに向かったんですか？」
単刀直入にエリウスが聞いた。それに合わせてオロードは深くため息をつく。
「ライシエンス。そこで全てが分かる」
そして、それだけを残した――

※

「侵入――」
兵士の口はもう動かなくなっていた。刀で串刺しにされ、一瞬にして焼き払われた肉体。口や体からの血は、蒸発して空気に混じる。
ブリッジの目に色は無く、無惨に死に行く兵士に目も向けない。“制約”。彼の掟である。戦いの時は感情がでないのだ。
また、ブリッジは兵士が事に乗じて次々に集まってくるのが分かった。気配である。
すると、案の定。兵士が銃器を持って倉庫    </description>
    <dc:date>2006-11-12T13:07:16+09:00</dc:date>
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  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/99.html">
    <title>第二十八章</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/99.html</link>
    <description>
      ――ダメだよ…行かないでよ…

想いは届かない。彼は過ぎていった。残るものは無く、得たものは「傷」だけ。
彼はどこに向かうの？彼は何をするの？彼は何を思っているの？

――彼は何で俺を裏切ったの？

ブリッジは、自分の仲間。
敵にそそのかされた？それだけでは彼の心は折れないであろう。
自分は彼のことを分かっていない。それだけでも涙があふれてきた。
「何で…？」
マルクルは倒れた。砂と風だけの世界で――

※

「ブリッジの奴……何してんだよ……？」
医務室に辛うじてマルクルは運ばれていた。そこにはエリウスとミニッツもいる。
ミニッツがそう呟くとき、すでに日付は変わっており、今は深夜。
「何なんでしょう…か」
エリウスも疑問に思った。突如起こった出来事。ブリッジの裏切りは皆、マルクルを見た時点で分かっていた。
傷だらけのマルクル。それを見ると、ブリッジは本気で殺しにかかったように見える。
だが、殺しはしなかった。生かした。
それが全くもって理解不能な点だった。
「裏切り者……ブリッジは自分から…？」
「総幹部長はそんなこと――」
エリウスはそれ以上言わない、いや“言えなかった”。
ミニッツの言うことが本当になったら――どこへ行くのだろうか？ここの軍所属とばれればどこに居ても極刑間違いなしである。
旅人などもそう、これが一番の難関だ。犯罪者などは全国的に指名手配される。軍人も例外ではない。
エリウスは少し考える。
すると、ひとつ浮かび上がる考え。
「もしかして……！？」
「え？」
「彼は……自分一人で軍を潰すんじゃないですかね？」
プラス思考すぎだ。ミニッツは呆れる。
「……出来ればそう願いたい。出来れば――」
声。それに、エリウスは驚き、振り返った。ミニッツもだ。
「ボスっ！生きてたんだね！！」
ミニッツは冗談なのかそうじゃないのかよく分からないが、歓喜の声。マルクルは苦笑いする。
「当然でしょ……」
そう言うと、マルクルは痛みを堪え、ベッドから出た。
「どこに行くの？」
「ブリッジだよ…あいつを探さなきゃ……」
エリウスはそれを聞くと、悲しい顔をする。彼は自分にされたことが分かっているはずだ。
また、ミニッツも焦ってマルクルを止めた。
「待ってよ。ブリッジは……」
「まだ分かっ    </description>
    <dc:date>2006-11-04T14:07:02+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/98.html">
    <title>第二十七章</title>
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    <description>
      ※

「……俺の勝ちだな」
焔魔（えんま）はふと笑った。それを憎たらしく見る長髪の男。彼は手かせと足かせで拘束されていた。
ここは拷問場のような部屋。湿潤で、ジメジメしている。殺風景。
「終わりだよ。お前も、後にこの世界も」
長髪の男はそれを聞いてにやりと薄く笑った。焔魔の顔がやや変わる。
「甘い……“俺はまだ、俺じゃない”」
そう言うと、口笛を吹いた。すると男の黒い長髪が光りだす。青白く、だ。
それがわかると、焔魔は反射的に後ろへと下がった。男から聴こえてくる旋律。
男はある程度、口笛でその旋律を奏でた。そして、
「半分――いや、三分の二だ。俺は自分を消す。これで帝釈天（カルラ）は俺の魂なんて目にもくれない。残念だったな……俺はまだ“不老不死”ではないんだよ。自分の命ぐらい自分で管理できる」
そう言うと男は、吹奏を続けた。すると焔魔は男の喉を掴んだ。
「やめろ」
男は吹き続ける。目を閉じ、この環境に微動だしない。綺麗な旋律だった。
焔魔は喉を掴む手に力を入れた。男の吹奏のリズムがややずれる。
「わかってるんだよ。それは、『移し身の旋律』だろ？」
男は止めない。かすれながらも、吹き続けた。焔魔はもっと力を入れる。喉が裂けるぐらい。
音が徐々に止んでいく。途切れ途切れの吹奏。
焔魔はついに、左手を男の心臓に突きつけた。そして、
「火天（アグニ）、来い」
どこからともなく来た火天は、先程水泊（すいはく）が持っていた刀を男の腹部に突きつける。
「やめろ、いい加減に――」
しかし男は吹き続けた。喉がかれようと、裂けようと。

――俺は死なない。いや、死ねない…今は“不老不死”でいるしかない。

男の長い髪は、段々と元の色に戻りつつあった。
焔魔はそれを見た瞬間だ。動いた。
左胸から血が、吹いた。それと同時に、火天も刀で男を斬ったようである。刀に取り込まれていく“光”、それと紅く染まった焔魔の左手。
口笛は止み、男の胸には細い穴が開いていた。そこからは紅く染まり、多量の血が流れている。
男は、動かない。下には血だまり。
焔魔はそれを見ると、一回壁を拳で砕き割った。轟音と、拳の痛みが残る。
「水泊を呼べ……こいつ…リオンを探す」

※

「お前のせい……と言うしかないじゃろうな…」
オロードはブリッジを    </description>
    <dc:date>2006-10-29T11:03:54+09:00</dc:date>
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  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/97.html">
    <title>第二十六章</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/97.html</link>
    <description>
      やはり狭い。オロードの家。
そんなに人が入りそうにない部屋。前もギリギリだった記憶がある。四人――いや五人だ。
オロードが部屋に入る。二人だけの空間、圧力は充分に大きい。
オロードはパイプ椅子に腰掛けると一息ついた。前に何をやっていたのかは分からないが、疲れている様子。
オロードは口を開く。
「何を教えて欲しい？」
「俺のことだ」
ブリッジがそう言うと、「お前のなんだ？」とオロード。言葉を喋ろうとも微動だにしない眉は相変わらずだ。
「俺の過去のことだ。親のこと、暮らし――些細なことは何でもいい」
「……自分の記憶がないのか？」
オロードは不信そうにブリッジに訪ねた、「そうだ」とブリッジ。
「どこから？」
「……十五、いや十四から前の記憶がない。丁度あんたの養子になった時からだ」
「そうか……」
オロードの口が閉じた。そしてしばらく彼は目を閉じる。ブリッジはジッとそれを見つめるばかり。
そして沈黙が破られた。
「ある一人の男の子の話をしよう」
ブリッジは黙って聞く姿勢、オロードの話には何かと意味がある。
「その子は、二刀流の使い手でな、彼は毎日のように決められた組織の決められた任務をこなして、日々を過ごしていた。まだその子は十一歳、子供なのに戦いに借り出されてたんじゃよ。毎日のように人を殺して、安住の場所をもらい……まるでミニッツを投影している子供じゃった。彼も、好きな事ばかりしながら食って生きていける訳ではない。そう思っていたようでな、素直に宿主に従っていたんじゃ。しかしある任務の時、とんでもない失敗してしまったんじゃよ――」
オロードが、顔を伏せて続ける。ブリッジは真剣な目つきでオロードの顔を見た。
「“感情移入”。彼は同じ年の男の子を殺そうとするのじゃが……初めてなのかできなかった。同じ環境にあった人間でもあったからじゃな。そいつは一人で山菜を採っていて、寂しそうだった。だけど殺さなければ自分は生活できない。迷う奴は、ついにやろうとするのだが……返り討ちにされてしまった。彼には意外にも保護者がいたから」
「それで…？」
「――その子は正体がばれて、組織で極刑に。そして“自分を変える”という強制的な方法で、罰を受けたんじゃ」
ブリッジは息を呑んだ。緊張する、だけど何か懐かしい…？いや分かるような…。
そう思っているう    </description>
    <dc:date>2006-10-22T12:21:23+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/96.html">
    <title>第二十五章</title>
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    <description>
      ※

処罰、彼はそれを受けることになる。彼の覚悟は決まっていた。
多分死刑、方法としては焼き殺されるか首をスパンとやられるか――できれば火葬で葬って欲しい。
と、とんでもない想像と、とんでもない要求を思い、こぢんまりとした椅子に腰掛けていた。
そこは暗くて先が良く見えないところで、七人の人がいる。彼らもまた、緊張気味なのかピリピリしていた。
「奴の任務失敗……処分的にはどうなる？」
低い声だ。知らない人の声。
「お偉いさんたちは？」
青年の声だ。この声も知らない。というより、ここには焔魔とあと数人しか知っている人はいない。
「知らん。でもこの中で一番偉いのは――焔魔、お前だよな？」
「……俺が決めるのか…しかし説得力ない」
すると、さっきの青年が高笑いしだした。
「はは……！確かにさっき放置しとけば“処罰”だったよな、“不老不死”に殺されてよぉ！」
焔魔は隣で硬い表情をつくる。
「……言うことはない。帝釈天（カルラ）、お前が決めろ」
「え……私？ん～正体がばれた時点で“除去”と決まっているんですけど……一応子供ですからねぇ――って俗称で呼ばないで下さいよ」
何だか雑談のようになってきている。と彼は思ったが、いつものことなのか、違うのか定かではない。しかしここでそれを聞くと、処罰が重くなるかもしれないので彼は何も言わなかった。すると
「……悪いが、俺のところで保護させてもらえないか？」
みんながバッと顔の向きを変える気配があった。先ほどの青年が口を開く。
「新入り、あんまり調子に乗らないほうが良いと思うぜ？」
「……後のことも考えてる」
青年は「ほぉ」と言って、
「じゃあ言ってみ？“水泊（すいはく）”」
水泊と呼ばれた男は、青年を少し見て、灰色の髪の青年を見た。
「……処分はそいつの記憶、戦闘での制約、感情を取り除く」
この言葉に少しざわついた。青年は苦笑している。
「水泊さん。じゃあ彼の力はどうなるのですか？」
帝釈天の一言。水泊は黙り込んだ。それを見て「ほら見ろよできねーだと」と青年が罵る。
「封印する」
次は静まり返る場。何言っているのか分かっているのか？と、全員思っていただろう。
「…代わりがいなくなるだろう？」
焔魔が口を開いた。
「宿すものは用意している」
と、その言葉に反応したのか即対応    </description>
    <dc:date>2006-10-22T12:19:59+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/95.html">
    <title>第24章</title>
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    <description>
      ※

「……よろしくね！」
ギュッと手を握った。そこには「デリス・ディルキー」と書かれた看板が、とても不器用に刺さっている。
周辺は殺風景で、何も無い。遠くを見れば海があり森があり――山もある。銀髪の青年は、赤髪の青年をキラキラした目で見た。

――何なんだよこいつは…？

あまりの馴れ馴れしさに虫唾が走った。
赤髪の青年は握った手をバッと振り解いて、少し銀髪の青年を睨んだ。
「…俺はまだ入るとは決めてない」
銀髪の青年はキョトンと顔を一変。そしてしばらく考えると、ニヤッと笑みをつくった。ほんの少し不気味である。
「よし！じゃあこうしよう。勝負して俺が勝ったら入る。負けたらそっちの勝ってってことでね」
赤髪の少年は納得した表情で、腰にある鞘に手が触れた。彼の中では、勝負方法は“決闘”と自動的に決まっている。銀髪の青年もそれを悟ったかのように、構える。
赤髪の青年は、ジャケットにかかっているナイフと、腰のベルトに留めてあるホルスターをチラッと見ると、刀を抜刀しつつ斬りかかった。横に、縦に、斜めに――。ウォーミングアップなのか、それはとても大雑把である。
銀髪の青年は、ヒョイっとそれを下がりながら回避。そして余裕の顔をつくる。
「俺、別に武器は使わないからね？」
次の攻撃に移ろうとする相手に意外な一言。
赤髪の青年は悪態をつかれ、勢いが一気に無くなる。
「お前……なめてんのか？」
自分へのハンデだと思い、少し眉間にしわが寄る。
「いやいや…違うって！だってさ、俺が死んでもあんたは困らないでしょ？あんたが死んだら俺はとても困るからさ………一応ゴメンね」
必死に手を振ったり、一礼したり、とても忙しい奴だ。赤髪の青年は呆れる一方。
これでも“決闘”だ、と感じるのはだいぶ遠く、遥か彼方の未来だな。是非未来を見てみたいものである。自分がそう感じた瞬間から、“制約”を守らねばいけないのだから――

――ゴッ

刹那な時間。意識が一瞬薄れた。震源は後頭部、だ。
ふらっとしたところに、銀髪の青年が支えた。赤髪の青年は、それをこれ異常ないぐらい悔しそうに睨んだ。銀髪の青年は、にやにやしている。
「……てめぇ不意打ちかよ…卑怯だ……な」
「そんなこと言うんだったら、俺が謝っているうちに、本気で近づいて袈裟斬りで倒しちゃえば良かった    </description>
    <dc:date>2006-10-14T22:45:12+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/94.html">
    <title>第二十三章</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/94.html</link>
    <description>
      ※

「何なんだよ、こいつは」
銀髪が風で揺れる。師匠は目の前に倒れて動かないローブで身を包んだ者を見た。
「く――いや、こいつの服を見ろ…ってローブか」
それを聞き、青年はくまなくそれを見つめた。
「ライシエンスかな？模様が」
師匠は、「あたり」と答えて倒れている男の襟を掴んだ。ダランと腕が下がる。
「お前……明らかにこいつ狙ってただろ？名前と、目的は？」
男は黙ったまま。
師匠がそんな男の顔を、一発殴った。鈍い音、頬が赤く腫れて、口から血が流れる。それを見ると、青年は何かとやばそうな顔をして、何歩か下がった。ひやひやしてくる。
師匠はその後も、聞いては殴りと何度もそれを繰り返した。
ぼこぼこになるほど、腫れた顔を見て青年は気の毒そうに、その顔を見た。灰色の髪をしていて、目の色が片方違う。健全な青年だろう、歳は変わらないと思う。そんなことより、自分が狙われていたというのが何より気になった。青年は師匠に
「狙ってた……？どゆこと？」
そう聞いたが、今聞いていると返ってきた。青年はまた少し後ろへ。静止していた師匠の暴行がまた続く。悲惨な現場だ。拷問。
しばらくすると、青年は青い顔をして、師匠を止めた。
「もう……やめない？」
師匠の右手が止まった。
視線が変わり、師匠は青年を睨みつける。
「ならお前は帰っていい。この調子だとこいつの体が無くなるからな」
半笑で台詞を青年に言った。青年はこんな師匠は初めてだ、と言わんばかりの顔。そして鳥肌が立つぐらい怖かった。
「……つまり死ぬってこと！？」
師匠は頷きも何もしなかったが、鼻で笑うだけ。青年は必死に訴えた。
「殺すことはないでしょ！？」
「おまえ…自分の立ち位置が分かってないようだな！」
師匠が怒鳴った。いつもビクビクしていた青年も負けてはいない。言い返す。
いつしか、男を差し置いて言い争いになっていた。ギャアギャアと声が広がり、男は放置。森が騒がしいと動物がよく現れては迫力に押されて、すぐにその場を去る。二人の言い争いは留まることなく続いた。そしてこれは騒音問題と化して、言い争いから約十五分、気配という気配は全く無くなっていた。
疲れて、声がかすれる頃、師匠の顔つきが変わった。何かを感じ取った顔つき。そしてふと、倒れている男の方を見た。
「うちの坊主が世話になった    </description>
    <dc:date>2006-10-12T22:03:05+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/93.html">
    <title>絵</title>
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    <description>
      ここには名の通り、絵が記載されています。
不快に感じる方は即、「戻る」もしくは「閉じる」を押してください
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    <dc:date>2006-10-02T11:02:42+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/wiki14_supairaru/pages/92.html">
    <title>第二十二話</title>
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    <description>
      ※

そこは広い草原だった。
草原――というより、植物が七割、砂地が三割のまた中途半端な土地で、地形も平地とはいえない。これらは全てが無くなった後のように殺風景。草がぼうぼうと生えて、残った隙間に砂が入る。動物、花はなく、木と雑草と砂や土だけだった。お世辞にも全てを見て「きれい」とは言えない。
そこには二人の人がいた。一人は銀髪で、もう一人はやや背が高い黒と茶色の髪をなびかせている。
「……作業は終わったか？」
背の高い男は、銀髪の青年に聞いた。銀髪の青年は
「“力”を得ることに成功。大変だったよ……」
背の高い男は、目にかかりそうな髪をはらいながら、首を傾げる。
「大変？その割には早かったな？」
「そんなにかかったの？師匠は」
師匠と呼ばれた男はますます首を傾げる。ついには銀髪の青年もだ。
師匠は眉間にしわを寄せた。
「お前なぁ…『刻印』の原理は分かってるよな？」
「え……？そんなのあったの？」
それを聞くやら、ため息混じりに師匠は自分の長い髪をクシャリと掴んだ。ついでに「お前、取り扱い説明書読まないタイプだな……」と、青年に付け足した。青年はムッとする。師匠は呆れた顔でその面を見た。
「……で、能力は？」
「言わないとだめ？」
「義務だよ」
青年は、少しビクッとした。師匠の目を見ての反応である。目なのか言動なのかよくは分からないが、彼は確実に“この言葉”に弱いのだ。青年は目を逸らして「わかったよ…」とこぼした。そして『刻印』を師匠に見せてはギュッと力を入れる。
「……なるほど、だからか」
師匠は、青年が出した“影”を見ては頷いた。青年は詳細を尋ねた。
「お前『紋章』も知ってるよな？」
「うん、それで？」
師匠はボリボリと頭を掻いて
「わかってねーな、おい……まあいいや説明すると、『刻印』ってのは分子から想像して、自分にあった能力を生み出す。で、『紋章』は物体を直接生み出す。これらは、限度があるってことはわかるな？」
青年は頷いた。すると師匠は、そんな青年を見て
「じゃあ、“血液増加”は『刻印』で行えるか否か」
しばらくの沈黙。青年はブスッと顔を一変して
「簡単――出来ないに決まってるでしょ、血中の成分の比率まで求めないといけないし、コンディション、食生活によってそれらは変わるでしょ？」
師匠はそれを聞い    </description>
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