競技に使う画鋲は自分で選ばなければならない。殆どの競技者は良いロットを手にするために大量に画鋲を箱買いしたり、職場や学校の備品を漁りまくることとなる。
大量生産の画鋲はどれも出来が均一ではない。でも中には幸運によって完璧なバランスをもったものも存在する。見分け方のポイントはまず、円盤と軸の接合部分である。この接合穴が円盤部分の中央である事。これが最も重要。そして次に、軸である。軸がまっすぐである事。曲がっていたり弓なりになっていては回転が安定せず、ロスを生み出す。そして軸先端部分のとがっている針の部分。この針の削りが均一で綺麗な円錐状になっている事。この三点のポイントを見極めて画鋲選びをするのである。
ルール内で許される改造としては、軸を曲げる事と、針の先端を削る事である。円盤部分の接合部が良いのに軸が曲がってしまったロットを見つけた場合、ペンチや指で少し力を加えて曲げてやる事で直す事が出来る。しかしベストなバランスであの小さな軸を曲げるには、どの方向に曲がっているのかを三次元的に判断する目利きと、職人的な力加減が必要である。
そして針の先端のとがり具合。針はとがっているほど摩擦係数は下がるのだが、余りとがり過ぎていても競技フィールドの机の板の木を削ってしまうので、先端がミクロン単位で埋没する事で逆にロスが出てしまう。これも机を削らず、かつ摩擦のロスが少ない丁度良いとがり具合をメンテナンスする必要がある。
■試合方法
□画鋲選びとメンテナンス