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プレステージ

原題:The Prestige
公開:2006年10月20日
時間:128分
監督:クリストファー・ノーラン*
原作:クリストファー・プリースト*



  • 目次

ストーリー

1890年代のロンドン*

マジシャンのアルフレッド・ボーデンは、ライバルのロバート・アンジャーの完璧な人体移動イリュージョンのトリックを盗もうと舞台裏に忍び込んだ。すると消えるはずのアンジャーは舞台下に仕掛けられた水槽へと落ちていった。もがき苦しむアンジャーの様子を見たボーデンは必死に彼を助けようとするが間に合わずに溺死。ボーデンはアンジャー殺害容疑の罪で絞首刑を宣告される。

もともと、アンジャーとボーデンはミルトンというマジシャンのもとで共に修行しており、ステージマジックを開発する技師のハリー・カッター、アンジャーの妻でアシスタントのジュリアと5人でチームを組んでいた。ある日、水槽脱出マジックでボーデンが失敗したことでジュリアが溺死してしまい、アンジャーはボーデンに強い憎しみを抱く。

この一件でチームは解散し、アンジャーはカッターと新たな体制で活動を始めた。ボーデンが銃弾を素手でキャッチするというマジックを開発したことを知ったアンジャーはそのトリックを見破り、事故に見せかけてボーデンの指を2本吹き飛ばす。それからお互いは相手のトリックを見破り、いかに相手に恥をかかせるかという争いが始まることとなった。ボーデンが人体移動トリックを準備していることを知ったアンジャーは同じ題材でのイリュージョンで挑むことを決意する。

概要

クリストファー・プリースト*の『奇術師』を原作に、クリストファー・ノーラン*ジョナサン・ノーラン*兄弟が制作したSFミステリー・スリラー。二人のマジシャンが人体移動トリックに固執し互いを追い詰めていく。

マジックには三つの段階があり、最初に観客に種も仕掛けもないことを確認させる「プレッジ」、物を消すといったパフォーマンスを行う「ターン」、そして最後に消えた物を再び出してみせる「プレステージ」に分かれている。タイトルの「プレステージ」はこのマジックショーを完成させる最終段階の名称に由来しており、ノーラン監督らしい映画としてのプレステージが存分に演出されている。

この作品の映画化には『アメリカン・ビューティー』(1999年)をヒットさせたばかりのサム・メンデス監督が立候補していたが、原作者のプリーストは当時無名だったノーランから送られてきた『フォロウィング』(1998年)を観て感銘を受け、ノーランに映画化を託したという。なお、作中でボーデンの乳児を演じたのはノーランの実子である。

ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』からクリスチャン・ベールマイケル・ケインが出演。マジシャン・俳優として活動するリッキー・ジェイが主人公である二人の師匠としてマジシャン役を演じており、実際にヒュー・ジャックマンとベールに手ほどきをした。また、デヴィッド・ボウイが人体移動トリックに大きく関わるニコラ・テスラ役で出演。ボウイは一度出演を断ったが、ノーランの熱意に押されて出演を決めたという。なお、ノーランが一度断られた相手に再びオファーを出したのは初めてのことだったという。

敵対する二人の主人公アルフレッド・ボーデンとロバート・アンジャーのイニシャルを合わせると「ABRA(アブラ・カタブラのアブラ)」になる。

アンジャー殺害容疑で逮捕されたボーデンの収容番号D-23はディズニーのオフィシャル・ファンクラブに由来しているとされている。

日本*ではギャガが配給・公開。ミュージシャンのGacktによるオリジナルソング「RETURNER ~闇の終焉~」がテーマソングとして使用された。同曲は2007年12月31日に大河ドラマ『風林火山』で演じた上杉謙信に扮してNHK紅白歌合戦で披露された。

キャスト

ロバート・アンジャー ヒュー・ジャックマン 山路和弘
アルフレッド・ボーデン クリスチャン・ベール 東地宏樹
ハリー・カッター マイケル・ケイン 小島敏彦
オリヴィア スカーレット・ヨハンソン 水町レイコ
ニコラ・テスラ デヴィッド・ボウイ 佐々木敏
ジュリア・マッカロー パイパー・ペラーボ 若原美紀
アリー アンディ・サーキス
サラ・ボーデン レベッカ・ホール
ジェス・ボーデン サマンサ・マフリン
ミルトン リッキー・ジェイ
オーウェンズ ロジャー・リース
メリット ウィリアム・モーガン・シェパード

タグ:

長編映画
最終更新:2022年05月08日 22:51