ここは、北海道――――


広大な大地に広がる草原。もう少しで水平線が見えるんではないだろうか。その草原の上を走り回る馬や牛。とても楽しそうにしている。ああ、ぼぼ僕はなんてちっぽけな存在なんだろう。この身に神を宿しているというのに………


右谷君SideStory


右谷「やっと着いたな」

右京が隣にいたせいで、全然眠れなかった。あいつ、ずっと騒いでるし!興味ない弓道のこと話してくるし!

右京「ちょっ、ちょっとトイレ!」

右谷『またかよ!死ねよ』

右谷君SideOut




数時間前―――


右京「……でな、正しい大三っていうのを後輩に教えてやったわけよ。そしたら、『ありがとうございます!右京先輩!』だってさ」

右谷「だから、何?」

右京「……でな、手の内も教えてやったわけよ。天文筋をつけてな」

右谷『だから、何?』

右京「………だ、だから……」
右谷『だから何?』

右京「で、でも……」

みんな、なんでこんなに薄情なんだ。ぼぼ僕の自慢話を聞いてくれない。

ああ我が神よ………

ああ神よ………

神よ………

神………

かみ…


なぜ、人は人を傷つける?

人はみな平等のはず……

ある偉人、久根道京右衛門も言っていた。
『人の上に人を創らず、また人の下に人を創らず。これ即ち、右の隣に人を造らずと同一なり。そして自己を寛大に見せ、自らの過ちは全てその逆の作用に転換せよ。さすれば、右の者には………』

あれ……、この続き何だっけ?

??『賞賛と名誉が生まれるであろう』

右京「あ、そうだった。え……きき君は誰だい?そしてここは……?ぼぼ僕は北海道にいたはずじゃ…」

??『ここは我の精神世界……世界と時間の境界……人間の始まりの場所……』

なんだこの人は……?この神々しい風格……丸みのおびた腰まわり……?腰はどこだ?くびれがない…そして金色の眼鏡……黒と白の碁石…………まさか………

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最終更新:2012年01月29日 09:46