名詞は物や事を指す品詞です。xarpa2の名詞(句)は、与えられた対象について当てはまっているかどうかを判定するもの(述語)として根本的に捉えられます。
例えばsinke krapa(赤い笛)であれば、何かが与えられたときに、それが「笛であり、かつ色が赤い」かどうかを判定します。「部屋のすべての赤い笛を持ってきなさい。」と言えば、部屋の中のあらゆる存在のうち、「笛であり、かつ色が赤い」ものだけを集めてきます。「これは赤い笛ですか?」と言うと、それが「笛であり、かつ色が赤い」かどうかを評価します。
この性質は名詞(句)を主語にする際に少し問題となります。「赤い笛は値段が安い。」という文を作るとこの世のすべての赤い笛が安いことを意味し、とある赤い笛という意味にはなりません。これに対してxarpaでは「とある」を表すのに品詞辞-iaを使っていましたが、xarpa2では次のように形容表現を使います。
xarpa2では名詞の品詞辞は-aのみで、xarpaにあった定/不定による変化はありません。
これは名詞は頻繁に-auの形で修飾方向が反転することや、-ieや-aeの形で別の品詞から参照されることが多いためです。