次の文はxarpa2で最も基礎的な文です。文は空白で区切られた文節で構成され、文節はいくつかの空白以外の文字で構成されます。
この文の語順は日本語の語順と概ね対応しています。
| xarpa2 | 日本語 | 品詞 |
|---|---|---|
| ma | これ | 名詞 |
| ri | は | 副詞 |
| sinke | 赤い | 形容詞 |
| harolbeta | ペン | 名詞 |
| di | に | 副詞 |
| ko | 該当する | 動詞 |
xarpa2では「(名詞→)形容副詞→形容詞→名詞→副詞→動詞」という修飾の順序があり、この順序に従って文節が連結していきます。注意すべき点は、矢印を複数飛ばした修飾はできないことです。例えば名詞は直接動詞を修飾することはできず、英語の前置詞のように動詞と名詞をつなぐ働きをする副詞を間に挟まなければなりません。xarpa2では動詞を修飾するものは名詞を取るものであってもすべて副詞に分類されます。
また、一つの文節が複数の品詞からの修飾を受け付けることがあります。例えば名詞の所有格は他の名詞を修飾するので形容詞として扱われ、形容副詞や形容詞につく接尾辞による修飾を受け付けます。しかし元が名詞なので、名詞として別の形容詞からの修飾も受け付けます。
先の文では文節の順番が標準的な日本語の語順と対応していましたが、動詞の主語と目的語のように同じ文節を修飾するものは順序を入れ替えることができます。
この性質は日本語とほぼ同じ感覚で使えますが、次の日本語の文のように内部に動詞を含む目的語を前に移動させることはできません。
これは次のように順序の入れ替えによって修飾対象が変わってしまうことがあるためです。
先の文は日本語と同じく前の文節が後ろの文節を修飾するものだったので、動詞が最後に来るSOVの形をしていましたが、xarpa2では任意の項目を動詞の後ろに移動させることができます。
「sinke(赤い) harolbeta(ペン) di(に)」が動詞の後ろに移動すると、「id(に) sinke(赤い) harolbetau(ペン)」のように形が変化していることに注意してください。この変形は次の規則で起こります。
同様に、主語や両方を動詞の後ろに移動させることもできます。副詞の「i」が常に動詞「ko」側に向いており、副詞が常に動詞と名詞の間に挟まっていることに注意してください。