文の構造

基礎

次の文はxarpa2で最も基礎的な文です。文は空白で区切られた文節で構成され、文節はいくつかの空白以外の文字で構成されます。

  • ma ri sinke harolbeta di ko.  マ リ スィンケ ハロベータ ディ コ  これは赤いペンです。

この文の語順は日本語の語順と概ね対応しています。

xarpa2 日本語 品詞
ma これ 名詞
ri 副詞
sinke 赤い 形容詞
harolbeta ペン 名詞
di 副詞
ko 該当する 動詞

品詞と修飾

xarpa2では「(名詞→)形容副詞→形容詞→名詞→副詞→動詞」という修飾の順序があり、この順序に従って文節が連結していきます。注意すべき点は、矢印を複数飛ばした修飾はできないことです。例えば名詞は直接動詞を修飾することはできず、英語の前置詞のように動詞と名詞をつなぐ働きをする副詞を間に挟まなければなりません。xarpa2では動詞を修飾するものは名詞を取るものであってもすべて副詞に分類されます。

また、一つの文節が複数の品詞からの修飾を受け付けることがあります。例えば名詞の所有格は他の名詞を修飾するので形容詞として扱われ、形容副詞や形容詞につく接尾辞による修飾を受け付けます。しかし元が名詞なので、名詞として別の形容詞からの修飾も受け付けます。

語順

語順の入れ替え

先の文では文節の順番が標準的な日本語の語順と対応していましたが、動詞の主語と目的語のように同じ文節を修飾するものは順序を入れ替えることができます。

  • ma ri sinke harolbeta di ko.  マ リ スィンケ ハロベータ ディ コ  これは赤いペンに当たります。
  • sinke harolbeta di ma ri ko.  スィンケ ハロベータ ディ マ リ コ  赤いペンにこれは当たります。

この性質は日本語とほぼ同じ感覚で使えますが、次の日本語の文のように内部に動詞を含む目的語を前に移動させることはできません。

  • これから食いつこうとしている魚をサメが食べた。

これは次のように順序の入れ替えによって修飾対象が変わってしまうことがあるためです。

  • サメがこれから食いつこうとしている魚を食べた。

動詞の位置

先の文は日本語と同じく前の文節が後ろの文節を修飾するものだったので、動詞が最後に来るSOVの形をしていましたが、xarpa2では任意の項目を動詞の後ろに移動させることができます。

  • ma ri sinke harolbeta di ko.  マ リ スィンケ ハロベータ ディ コ  これは赤いペンに当たります。
  • ma ri ko id sinke harolbetau.  マ リ コ イヅ スィンケ ハロベータウ  これは当たります、赤いペンに。

「sinke(赤い) harolbeta(ペン) di(に)」が動詞の後ろに移動すると、「id(に) sinke(赤い) harolbetau(ペン)」のように形が変化していることに注意してください。この変形は次の規則で起こります。

  • 副詞が後ろから前に移動する。
  • 副詞の「i」が文節の末尾から先頭に移動する。
  • 名詞の末尾に「u」が付く。

同様に、主語や両方を動詞の後ろに移動させることもできます。副詞の「i」が常に動詞「ko」側に向いており、副詞が常に動詞と名詞の間に挟まっていることに注意してください。

  • sinke harolbeta di ko ir mau.  スィンケ ハロベータ ディ コ イル マウ  赤いペンに当たる。これは。
  • ko ir mau id sinke harolbetau.  コ イル マウ イヅ スィンケ ハロベータウ  当たる。これは赤いペンに。

 

最終更新:2018年07月09日 18:36