文節の構造

文節の構造

xarpa2ではすべての文節は品詞によらず同じような構造をしています。文の構造であげた文に含まれる文節を分解してみます。

  • ma ri sinke harolbeta di ko.  マ リ スィンケ ハロベータ ディ コ  これは赤いペンです。
  • ma ri ko id sinke harolbetau.  マ リ コ イヅ スィンケ ハロベータウ  これは当たります。赤いペンに。
文節 品詞 前品詞辞 属性詞 後品詞辞
ma 名詞   m a
ri 副詞   r i
sinke 形容詞   sink e
harolbeta 名詞   harolbet a
di 副詞   d i
ko 動詞   k o
id 副詞 i d  
harolbetau 名詞   harolbet au

文節は「前品詞辞属性詞後品詞辞」に分解でき、前品詞辞と後品詞辞はどちらか片方が存在します。前品詞辞と後品詞辞を総称して品詞辞と呼びます。品詞辞は1文字以上の小文字の母音文字で構成されており、属性詞は両端が小文字の母音文字以外の文字です。

品詞辞と修飾方向

文節は品詞辞が向いている方向に修飾先を探します。目的語が動詞の後ろに移動した場合に副詞が「di」から「id」となるのはこのためです。なお、前品詞辞は左端が末尾になります。すなわち「thie」を前品詞辞にすると「eith」となります。

そして品詞辞は末尾に「u」を付けることで、付いている方向と逆側に向かって修飾先を探すことになります。これを属性辞の反射と呼びます。副詞が名詞より前に移動した場合に名詞に「u」が付くのはこのためです。なお、前品詞辞の場合は反射を表す「u」は左端に付きます。

品詞辞は反射のない後品詞辞の形が原形となります。例えば「ei-」「uei-」「-ie」「-ieu」はすべて所有格の品詞辞ですが、これらは総称して単に「ie」と表されます。

この性質によって、次の文はすべて同じ構造を持っていることになります。しかしながら、慣例的に前品詞辞は副詞に対して、反射は名詞に対して主に使われるため、1の文が最も好まれます。

  1. ma ri ko id sinke harolbetau.  マ リ コ イヅ スィンケ ハロベータウ
  2. ma ri ko id sinke aharolbet.  マ リ コ イヅ スィンケ アハロベータ
  3. ma ri ko id aharolbet esink.  マ リ コ イヅ アハロベータ エスィンク
  4. ma ri ko sinke harolbeta diu.  マ リ コ スィンケ ハロベータウ ディウ
  5. ma ri ko harlolbeta esink id.  マ リ コ ハロベータ エスィンク イヅ
  6. ma ri ko diu harolbetau sinkeu.  マ リ コ ディウ ハロベータウ スィンケウ

品詞

xarpa2には形容副詞・形容詞・名詞・副詞・動詞・注釈詞という6種類の品詞が存在します。このうち、前者の5個は文の構造で述べたように「(名詞→)形容副詞→形容詞→名詞→副詞→動詞」という修飾関係を成します。一方で注釈詞は修飾関係とは独立して存在し、文のどこにでも置くことができます。名詞は副詞と形容副詞の両方を修飾対象とします。

品詞辞と品詞の対応には規則性があり、品詞辞を見るだけで修飾先が何かを判断することができます。

品詞 品詞辞 反射している品詞辞 修飾対象の品詞
形容副詞 ii iiu 形容詞
形容詞 e eu 名詞
名詞 a au 副詞・形容副詞
副詞 i iu 動詞
動詞 o ou なし
注釈詞 u なし なし

なお、品詞はこの6種類ですべてですが、品詞辞はここで挙げたものの他にも所有格の品詞辞「ie」などいくらか存在します。所有格は名詞を修飾するため、xarpa2では形容詞に分類されます。

ある文節と、それを直接または間接的に修飾しているすべての文節を合わせてと呼びます。また、その句を品詞を付けて(品詞の種類)句と呼びます。名詞の場合は名詞句、動詞の場合は動詞句です。

名詞句の例を挙げます。

  • ma ri ko id sarte nyaimau.  マ リ コ イヅ サルテ ニャイマウ  これは白い猫です。
    • ma  マ  これ
    • sarte nyaimau  サルテ ニャイマウ  白い猫

 

最終更新:2018年07月13日 06:50