否定文
概要
否定文はその名の通り、否定しない場合に文の内容が間違っているときに正しくなる文です。
xarpa2では、文を否定するのに動詞の接尾辞「-onto」を使います。
- ma ri ko id harolbetau. マ リ コ イヅ
ハロベータウ これはペンです。
- ma ri kolnto id harolbetau. マ リ コント イヅ
ハロベータウ これはペンではありません。
名詞の否定
形容詞「ne」は名詞の数量を0個にします。その結果、「~は何もなかった」のようになり文が否定されます。
- ne huma ri soroleto. ネ フーマ リ
ソロエート 0人の人間が居た。=誰も居なかった。=There was no one.
否定の接尾辞
否定の接尾辞は品詞ごとに存在します。
- 名詞の否定
- -anta (名詞の範囲以外の範囲を表す名詞を作る接尾辞)
- heuma ヘウマ 犬
- heumalnta ヘウマンタ 犬じゃない物
- sinka スィンカ 赤
- sinkalnta スィンカンタ 赤以外の奴
- 形容詞の否定
- -ente (形容詞の条件を満たさないことを表す形容詞を作る接尾辞)
- sarte サルテ 白い
- sartelnte サルテンテ 白くない
- thie スィエ 私の
- thielnte スィエンテ 私の物ではない
- 動詞の否定
- -onto (述部の内容にそぐわないことを表す述語を作る)
- kyura di karto キューラ ディ
カルト 魚を食べる
- kyura di kartolnto キューラ ディ
カルト 魚を食べない
- 副詞の否定
- -inti (副詞の条件を満たさないことを表す副詞を作る)
- yrafi karto ユラーフィ カルト ゆっくり食べる
- yrafilnti karto ユラフィンティ
カルト ゆっくりじゃなく食べる(=急いで食べる)
否定の品詞辞は「-」+対象の品詞辞+「nt」+対象の品詞辞という形をしています。
否定の品詞辞の注意点は、その文節だけでなく句全体を否定することです。
例えば「sarte nyaima」(白い猫)の否定「sarte nyaimalnta」(白い猫でないもの)は、猫でないもののうち白いものではなく、白い猫以外のもので、ここに黒い猫は含まれます。
述部の否定
動詞の否定は主部を含まず述部のみの否定となります。この違いは次のような文で現れます。
- me rie huma ri karto id heumau. メ リエ フーマ リ
カルト イヅ ヘウマウ ここの人は(みんな)犬を食べる。
- me rie huma ri kartolnto id heumau. メ リエ フーマ
リ カルトント イヅ ヘウマウ ここの人は(誰も)犬を食べない。
上の文では、「me rie huma」(ここの人)であればすべての人が「karto id
heumau」(犬を食べる)に当てはまることを意味し、この場合犬を食べない人はここにはいません。よって、このなかに一人でも犬を食べない人がいる場合は上は満たされません。
一方下の文は、「me rie huma」(ここの人)であればすべての人が「kartolnto id
heumau」(犬を食べない)に当てはまることを意味します。犬を食べる人と食べない人が混ざっている場合、この文も満たされないことになります。
なお、一部の人だけが犬を食べる場合は次のように言います。
- ge me rie humalsta ri karto id heumau. ゲ メ
リエ フーマスタ リ カルト イヅ ヘウマウ ここにいる、とある一部の人は犬を食べる。
- -asta 名詞の量を1個以上の不明な数量にする接尾辞
「ge」(とある)は名詞が表す範囲から適当な一部だけを選択する形容詞で、「-asta」(数個の)は数量が不明なことを表す接尾辞です。両方付けることでこの中の一人以上の何人かが犬を食べる人がいることになります。この表現は誰も食べない場合は含みません。
最終更新:2018年07月13日 23:17