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本編 (今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!) - (2006/09/10 (日) 17:44:34) の編集履歴(バックアップ)


注:本編53・56話の続きです

308 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage では投下致しまス] 投稿日:2006/09/10(日) 15:42:51 ID:FfPeQtGu
(;^ω^)「(いよいよ3戦目だお…なんか緊張するお…)」

ブーンの心臓は、興奮と不安で大きく高鳴っていた。
三国志大戦を始めてから幾星霜…と言う程やってはいないかもしれないが、
彼は今までに、何度か2連勝ぐらいはしている。
まあ、いつも3戦目で油断してやられてしまうのだが…

( ^ω^)「(今日こそは3連勝出来そうな気がするお…)」

今回のブーンはいつもと違った。
一戦目にて超人的な強さを誇る飛将軍を捌き、
二戦目にて奇想的な策を弄する中盤乙を退け、
そこから来る疲労が、逆にブーンの気持ちを引き締めているのだ。
しかも二戦を経て、ブーンは何よりも代え難い勝利への武器、自信を掴んでいる。
三戦目のブーンに驕りは無く、真剣に三戦目に臨む心構えが完成していた。

いつもお調子者で通っているブーンがそうなった原動力は何か?
ただ一つ、『3連勝』と言う素敵な響きである。
諸兄にとり、それは既に大きな喜びではないかもしれない。
だが憶えておられるはずだ。初めて3連勝を成し遂げた時のあの充実感。
負けに負けを積み重ねた末に、やっと掴んだ第一の目標の実感。
成し遂げたぞ、と言う事実に基づく大きな自信。
勝利後の大きな安堵のため息の味。
手に取った3枚の武将カードの分厚さ。
その全てが心地よく、甘美で満たされていたはずだ。

(#^ω^)「(絶対に勝ってやるお…!)」

そしてブーンは、今やそれを手に入れるためだけに3戦目に臨んでいた。
制圧戦でも戦器争奪戦でもなんでもない、ただの進軍戦に汗をかいている。

309 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:45:48 ID:FfPeQtGu
(´・ω・`)「……そう言えば、ブーン君はまだ3連勝してないんだったっけ?」
( 'A`)「そうですね。俺が見た限りでは。
    3戦目に負けて悔しがってるのはたまにありますけど。」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、凄い大事な勝負って訳ね。
      3連勝は初心者にとって最初の壁だから…」
(´・ω・`)「そうか…(3連勝に向かって遮二無二突っ込む…懐かしいなぁ)」
( 'A`)「(でも今までの二戦の内容濃過ぎじゃないか?俺ならもうヘトヘトだな。)」
ξ゚⊿゚)ξ「(ブーン…3連勝の壁さえ一旦越えればプレイヤーとして変われるのよ…
        一段上のステップに上って、全国に堂々と挑戦出来る!頑張るのよ!)」

ピロッ 『対戦相手が見つかりました』

´・ω・`)'A`)゚⊿゚)ξ ^ω^)「!!!」

対戦相手が見つかった。
ブーンがプレイヤーとして一つの壁を越えれるかどうかの運命を握る対戦相手が。
直ぐに騎馬に跨がった騎兵の駒がアップになり、
両陣営のデッキが同時に開示される。

( ^ω^)軍 二州 ST曹操 UC曹仁 UC夏侯淵 UC許チョ SR張春華
我志三連勝有軍 二州 旧SR曹操 旧SRホウ徳 R楽進 旧SRカク 旧UC程イク

;^ω^);'A`)「げぇっ!魏武デッキ!」
ξ;゚⊿゚)ξ「よりによってここで魏武だなんて…」
(´・ω・`)「でも楽進以外は全部旧カードだ。
      上級者の友達からカードを借りてやってる初心者かもしれないよ。」
(;^ω^)「そうだとしてもデッキパワーの差があり過ぎるお!」
(´・ω・`)「(いや………これは勝てる。あのカードさえ上手く操れれば…)」

310 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:47:11 ID:FfPeQtGu
地形は、櫓さえも無いまっさらの平地だった。
この地形はブーンに有利と言えるだろう。
相手は伏兵の位置にアタリを付けづらいし、
開幕で上手く伏兵を踏まずに行けば、何発か城壁を殴れるからだ。
つまり軌道を自在に変化させる事が出来、伏兵を踏みづらくさせられるのだ。
まあ、ブーンがそんな技術を持っているのかどうかは口に出さずにおこう。

( ^ω^)「魏武に対しては端攻めだお。」
ξ゚⊿゚)ξ「相手は一番スタンダードな配置につけるはずよ。
       張春華を最前線に押し出した方が良いわね。」
( ^ω^)「わかったお。」

ブーンは左端最前線に全軍を集め、
前軍は左から曹操、夏侯淵、張春華。
後軍は左から許チョ、曹仁だ。兵法は悩んだ末に一番高レベルの再起を選択。

ガコッ! ゴォォォオオオオ…
ジャーン!

『     開     戦     !     』

( ^ω^)「来たぞ来たぞ皆の衆!ついに大戦の幕開けじゃーーーーーー!!」
(;'A`)「また誰も言いそうにない台詞を言うなぁ…」
ξ;゚⊿゚)ξ「(蒼天顔良だなんて…縁起でもないわね。)」

相手は楽進とホウ徳を城門前に並べた形であった。
無論伏兵の位置は見えないが、大体の位置は掴めるというもの。

ドドドドドドドドド…

ブーンは騎兵三体と張春華を前進させ、許チョを左端後方から支援させる形をとった。
それに対して、向こうの楽進とホウ徳は真直ぐこちらに向かって来る。

311 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:48:55 ID:FfPeQtGu
ジャーン!ジャーン!
『マズハキシュウセイコウ…』

両軍がぶつかりあう前にカクが姿を露にした。
知力9の伏兵を曹操が踏んだのである。

( ^ω^)「やったお!曹操が踏んだお!」

曹操の兵力が三割程になるが、曹操はそのまま乱戦に突入。
許チョはカクに狙いを定めて射撃を開始した。

ドガガッ!!

突撃オーラを纏った騎兵同士が激突する。
楽進は夏侯淵に、曹仁はホウ徳にぶつかったようだ。
兵力の総合では無論ブーン側のが多少勝る形となる。

ジャーン!ジャーン! 『オロカモノメガ…』
シャリン! 『モエツキタワ…!』

しかしホウ徳&楽進と、夏侯淵&曹仁が再びつたない動きで二回目の突撃合戦をし、
三度目のぶつかり合いをしようと引き、寄せ始めた瞬間にホウ徳が張春華を踏んだ。
ぶつかり合いによって兵力の減っていたホウ徳はこれに適わず、
兵力が4割程の楽進を残して撤退してしまう。

シャリン! 『マサカ、コレホドトハ…』

それとほぼ同時にカクが撤退に追い込まれた。
一旦帰城する事によって曹操に対して粘ったカクだったが、
流石に武力8の射撃には耐えられなかったようである。
曹操の残り兵力は一割程。ブーンは曹操を退却させ、許チョを攻城に向かわせた。

313 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:50:35 ID:FfPeQtGu
ドガガッ!
シャリン! 『コノテイドデ…』

楽進と張春華を乱戦させてる隙に曹仁と夏侯淵が突撃し、楽進を撃破。
戦場にはブーンの軍だけが残され、ブーンは兵力が減っている曹仁を退却させ始める。

( ^ω^)「やったお!開幕でリードをとったお!」
(´・ω・`)「この動き…相手は間違いなく初心者だね。」
ξ゚⊿゚)ξ「魏武の開幕で突撃オーラ同士をぶつけるのは自殺行為ですからね…
       カクの伏兵を守りに行く素振りも見せなかったし…
       腕前としてはブーンと同じくらい、かな?」

ジャーン!ジャーン!
『テンハワレニミカタセリ!!』

´・ω・`)゚⊿゚)ξ'A`);^ω^)「!!」

ボギリッ! 『コノオレガ!』

と、ここで敵曹操の伏兵が夏侯淵を直撃した。
夏侯淵は一気に撤退に追い込まれ、戦場には攻城中の許チョと、
退却を始めていた曹仁と張春華、許チョに向かう敵曹操だけが残った。

(;^ω^)「ヤバいお!こんなに早く出るとは思わなかったお!」
(´・ω・`)「騎兵の伏兵は少しだけ早いからね。」
(;'A`)「曹仁を敵城に戻せ!」

315 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:57:37 ID:FfPeQtGu
ブーンは慌てて、帰城させ始めていた曹仁を敵曹操に向ける。
張春華はそのままある程度退いて、曹操に射撃を開始。

ドガッ!

( ^ω^)「間に合ったお!」

そして運良く、曹操が突撃オーラを纏う寸前に曹仁が敵曹操に突撃を成功させた。
そのまま乱戦に移行するが、疲弊した曹仁ではあまり保たないだろう。
張春華も、武力2程度の弓ではあまり足止めにはなりそうもない。

『ジョウモンヲコジアケロォ!』
バリン!

しかし許チョの攻城を成功させるにはそれで十分だった。
許チョの壁攻城が決まり、ブーンは曹仁を乱戦させながら許チョを退かせる。

ボギリッ! 『ナンダコイツハ!』

しかし曹仁の兵力はもう限界であった。曹操の乱戦で曹仁は撤退してしまう。
だが、相手はホウ徳と楽進を失って攻めるに攻めれず、
敵曹操も曹仁を撃破すると、許チョを無視して自城に帰って行った。
ブーンは直ちに張春華と許チョを帰城させる。

残りカウントは75。
開幕でブーンはリードを取ったが、相手が魏武では少し心許ないリードだ。
ブーンの軍の士気は7程まで溜まっているが、
この事実は、相手が間違いなく近い内に魏武を打って来る事を物語る。

そして残りが72カウント程になった時、敵城から砂煙が上がった。

316 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:58:39 ID:FfPeQtGu
( ^ω^)「! 一回目の魏武が来るお。」
(´・ω・`)「こっちも相手も、まだ全快はしてないはずだ。
      この出撃は、ただ魏武号令をかけるためだけのものだろうね。」
ξ゚⊿゚)ξ「…という事は、程イクは敵城近くにいる事になるわね。」
( 'A`)「? どうしてわかるんだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「程イクは今は伏兵状態だけど、伏兵にも号令はかけられるのよ。
       程イクは武力1のままでも十分な力は発揮出来るけど…
       この相手は、多分程イクにも魏武をかけるはずだわ。
       その方が安定して初心者にはやりやすいもの。」
( 'A`)「ほー、伏兵にも号令はかけられるのか。」
ξ゚⊿゚)ξ「まあ、伏兵の位置がバレるリスクは背負っちゃうけどね。
       魏武の場合は、それでも有効な手にはなりうるわ。」

ピシュン! 『  英  傑  号  令  』『魏武の大号令』
チリリリンッ! 『ミナノモノ、チカラヲミセヨ!』

一回目の魏武の大号令。
勇ましいSR曹操の声が響き渡り、敵の全軍の武力が+3される。
楽進やホウ徳、カクなどはまだ兵力が万全ではなかったが、
敵軍はやはり号令をかけるためだけに出て来たようで、曹操以外を直ぐに引っ込めた。
ただし、程イクはまだ戦場に残っているはずである。

武力+3…これだけでは、指揮と全く同じだ。
しかし魏武号令の恐ろしさは、その長大な効果時間と、
曹操自身の特技を利用した重ねがけにある。
二度がけでも、程イクが2コス並の武力になるし、
楽進などは3コス並の武力へとなる、恐ろしい計略だ。

( ^ω^)「おっおっおっ。早速曹操がこっちに向かって来たお。」
( 'A`)「露骨に二度がけ狙ってんなー…曹仁も復活したし、そろそろ攻めるか?」
( ^ω^)「言われなくてもスタコラサッサだお!」
( 'A`)「そりゃ逃げる時の台詞だろう。」

318 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 15:59:49 ID:FfPeQtGu
曹操が単身で城門に向かって来る。二度がけを狙うためだ。
対してブーンは、回復した曹仁を含めて全軍を出撃させる。
騎兵3体を無造作に中央から繰り出させ、その少し右側から張春華と許チョを出撃。
城門に張り付いた敵曹操に夏侯淵が一度突撃してから乱戦に突入。
張春華は横弓で敵曹操を射撃し、残りの軍はそのまま真直ぐ進ませる。

もちろん、相手も黙ってはいない。
中央からホウ徳を繰り出し、右からは楽進、左からはカクを出撃させてきた。
全員がいっぺんに雲散されないように、多少バラけての出撃である。

ドガガガッ!!

そして正面から両軍はぶつかりあった。
楽進は許チョに突撃し、ホウ徳と曹仁が互いに激突。
こちらの曹操がホウ徳に突撃し、カクが曹操に接近を開始する。

( ^ω^)「武力+3には+3をぶつけるお!」ポチッ

ピシュン! 『  全  体  強  化  』『指揮』
『ミナノモノ、チカラヲミセヨ!』

その直後、ブーンはST曹操の指揮を発動。
最前線にいる曹操、曹仁、許チョの武力が+3される。
すると、相手のホウ徳と楽進が自城に向かって退却を始めた。
相手としては、ここで無理にぶつかり合う必要はない。
カクの突撃オーラで威圧をかけつつ、ホウ徳と楽進を乱戦から引き剥がした。

( ^ω^)「ここでもう一発攻城を決めておくお。」

320 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:04:01 ID:FfPeQtGu
ブーンはわざと突撃オーラを纏っているカクに曹操をぶつけ、乱戦に持ち込む。
もちろん、突撃オーラを纏わぬ曹操の兵力は大きく減るが、
曹仁が連突、許チョが射撃の援護をして、カクの兵力を直ぐにガクリと落とす。
結局ギリギリでカクは城内に逃がしてしまうが、
曹操が城門に張り付き、許チョと曹仁が敵城壁に張り付いて攻城を開始。

シャリン! 『ナンダト…!』

その直後に敵の曹操が撤退。夏侯淵は兵力が少ないので帰還させ、
兵力が満タンな張春華は攻城部隊の援護に向かう。

ガガガッ!

乱戦妨害をする敵部隊が城から出て来た。
カクは曹仁の相手をし、ホウ徳は許チョの相手をし、楽進は曹操の相手をする。
マウント態勢をとった張春華は、その内でカクを狙う。
カクが最も武力が低いし、兵力も残り少ないからだ。
案の定、数秒もするとカクは城内に引っ込んでしまう。

ボギリッ! 『ナンダト…!』

だが、既にブーンの指揮も効果が切れている。
武力7の楽進にST曹操が撤退させられ、楽進は曹仁を妨害しようと向かう。

『ヤッチマエ!』 パン!

しかし楽進が曹仁に触れる寸前、曹仁の壁攻城が決まった。
楽進は改めて助走をつけなおし、曹仁に突撃をぶちかます。
攻城ゲージがまっさらになったので、突撃の助走をつける余裕が出来たのだ。

321 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:05:54 ID:FfPeQtGu
ξ゚⊿゚)ξ「殲滅されるわよ!急いで全員退かせて!」
( ^ω^)「わかってるお。夏侯淵で援護するお!」

ブーンは曹仁、張春華、許チョを自城に向けて戻し始め、
同時に、城内から殿として夏侯淵を繰り出す。
この夏侯淵の活躍によって、曹仁は撤退してしまったが、
許チョと張春華は無事に帰還させる事に成功した。
残りカウントは50程。中盤の小競り合いと言ったような形だが、ブーンが制した。

( ^ω^)「なんだお…意外といけるもんだお。」
( 'A`)「相手もそれ程でもないみたいだし、こりゃ勝てるんじゃないか?」
ξ゚⊿゚)ξ「油断は禁物よ。魏武の恐ろしい所はここからなんだから。」
(´・ω・`)「その通りだよ、魏武は時間が経てば経つ程強くなるんだ。
      しかも、さっきの攻防で撃破出来たのは結局SR曹操だけだっただろう?」
(;^ω^)「あ…そう言えばそうだったお。」
(´・ω・`)「次の二度がけは、間違いなく曹操以外の全部が+6になる。
      本当の勝負はここからだよ、ブーン君。
      …いや、下手すると三度がけもあるかもしれない。」

残りカウントが45になり、ブーンの士気は10目前。
それとほぼ同時に、敵の城から砂煙が上がった。
もうSR曹操が復活したのである。

(;^ω^)「! ヤバいお!こっちはまだ曹仁が復活してないお!」
(´・ω・`)「今回はそのまま攻め寄せるつもりだろうね。直ぐに迎え撃つ準備をするんだ。」
( 'A`)「こりゃある程度曹仁抜きで凌ぐしかないな。」

ピシュン! 『   英   傑   号   令   』『魏武の大号令』
チリリリンッ! 『ミナノモノ、チカラヲミセヨ!』

327 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:15:00 ID:FfPeQtGu
二度目の魏武が相手側の城の直ぐ前で発動。
この時点で武力上昇値は暴虐なる覇道と同じ。
効果時間は劉備の大徳よりも遥かに上だ。
相手は直ちにラインを上げて来る。ブーンは全員を出城させて備えた。

ドドドドドドドド!!

騎馬の足音が響き渡り、ブーンの騎兵3体は自城前をうろついている。
張春華と許チョは左から繰り出して援護射撃の構えだ。
それに対して相手は、四体の騎兵をなんと一箇所に集めて、
そのまま中央より吶喊を仕掛けて来る。

( ^ω^)「おっ!チャンスだお!」ポチッ!

ピシュン!『  妨  害  』

ブーンはその四体の騎兵に向かって士気が10になった瞬間雲散霧消を発動。
プレイヤーに背を向けている張春華のカットインが現れ、
そのまま次の演出画面へ移行--

ピシュン!『    反    計    』

(;´・ω・`);゚⊿゚)ξ;'A`);^ω^)「アッー!!」

『ワタシニハツウジヌゾ』 シュギィイーーーン!

--しようとした瞬間に、骨と皮だけの老人のカットインが割り込んだ。

魏軍随一の反計要員であり、1コス槍要員である程イクの計略『反計』が発動したのである。
それによって雲散霧消は掻き消され、戦いに新たに武力4の程イクが参戦した。

328 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:16:32 ID:FfPeQtGu
(;^ω^)「どう言う事だお!なんでこんな前にジジイがいるんだお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「やられたわ…一度目の魏武を掛けた後にひたすら程イクを前に進ませたのよ。
        二度目の魏武を掛けるつもりは最初から無かったんだわ。」
(;'A`)「二度目をかけると思ったから、魏武を使った場所に程イクがいると思ったんだが…」
ξ゚⊿゚)ξ「でも考えてみれば、理に適った行動だわ。
      この状況で伏兵状態の程イクを後ろに置いてても意味がないもの。」
(´・ω・`)「程イクの伏兵は移動が遅いからね…
      この残りカウントで後方に置いてたら、
      確かに全く役に立たずに終わってしまう所だった。」
(;^ω^)「解説してる場合じゃないお!こりゃヤベーお!」

迫り来る敵の騎馬四軍。程イクはその後ろに隠れる形になるよう、少し後退。
ブーンはその前に許チョの狙いを程イクに定め、張春華を自城に戻す。
そして騎馬3軍を可能な限り密集させて敵の突撃に備える。
だが、敵の騎馬はカクさえもがこちらの曹仁に勝っている。
ホウ徳などは武力14として、もし特攻戦法を併用すれば武力が18になる。
楽進は呂布並の武力となり、SR曹操も武力11と強力だ。

ドガガガガガッ!!!

戦場にいる全ての騎兵が突撃を敢行した。
敵曹操と楽進が許チョに突撃し、カクと曹仁、ホウ徳と夏侯淵がぶつかり合う。
ブーンのST曹操は突撃が解除されたカクに一方的に突撃。
兵力を減らすが、それでもカクは兵力が5割程もある。

ボギリッ! 『タイセイヲタテナオスゾ!』

まず撤退したのはブーンの許チョであった。
武力8と言えども弓兵の防御力は低く、武力10と11の突撃を喰らっては、
直ぐにその後の乱戦で撤退してしまうのだ。
それから敵曹操と楽進は壁攻城に向かう。

330 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:17:32 ID:FfPeQtGu
ボギリッ! 『コノオレガ!』

次に乱戦で撤退したのは夏侯淵。武力差が6もあるホウ徳の乱戦であっという間に溶けた。
それでもホウ徳の残り兵力は8割程もあってピンピンしている。

ボギリッ! 『ナンダコイツハ!』

続いて曹仁が撤退。カクに対して壁役となり、
その隙を突いて曹操が連突をしていたのだが、
後方に控える武力4程イクの槍撃を何度も喰らい、撤退。
カクを瀕死の兵力に追い込むも、程イクと入れ替えるようにして帰城されてしまう。

ボギリッ! 『ナンダト…!』

ST曹操も撤退。ホウ徳の乱戦と程イクの槍撃を喰らっての結果だ。
これでブーンの軍は張春華1人だけとなる。

ピシュン!『  特  攻  』『特攻戦法』

しかもホウ徳が城門前に行き、特攻戦法を発動。
武力18の化け物が誕生し、城門をブチ破らんと突っ込む。

(;^ω^)「ヤベーお!こんなんじゃあっさり落城負けだお!」ポチッ!

『ヘイホウレベル5!!』パシィィイイーーーーーン!
『グォォオオーーーーン!』

『  再  起  の  法  L   v  5  !  』

ブーンは直ちに左側に張春華を繰り出し、横弓でホウ徳を妨害。
同時に兵法再起を使用して、許チョと夏侯淵と曹仁がまず復活する。

331 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:19:36 ID:FfPeQtGu
『タタキツブセ!』
『コノママイッキニイクゾ!』
パシン!パシン!

しかし楽進と敵曹操の壁攻城が決まってしまう。
この二発だけでは、まだブーンの方が城ゲージでは勝っているが、
逆転されるのは時間の問題だろう。ホウ徳の攻城もいつかは決まってしまう。

(;^ω^)「(と、とんでもねぇお…こりゃ負けたかも…)」

「負けたかもしれない」。ブーンは心の中でそう呟いた。
許チョと曹仁を楽進と曹操とに乱戦させるように。
夏侯淵をホウ徳と乱戦させるように繰り出したが、直ぐに撃破されてしまうだろう。
曹操も直ぐに撃破されてしまうだろう。そうなれば、完全に敗北だ。

だが、ブーンは思い出した。
一戦目も二戦目も「負けるかも」と一度は思った事を。
そしてその戦いに悉く勝利して来た事を。
一戦目は許チョに励まされ、二戦目はツンに励まされ、勝って来た事を。
諦めずに粘り続け、勝利と栄光を今まで掴んで来た事を。
これは最も重要な三戦目。心の折れそうなブーンを励ますのは、今度はブーン自身だ。

( ^ω^)「(そうだ…諦めちゃダメだお!戦場を見渡して、何か無いか…
       探せ・・・!探すんだっ・・・・!決定的な何か・・・突破口を・・・・!)」

画面と戦場を双眸で思いっきり見渡すブーン。
しかし、見えるのは劣勢の状況ばかり。
夏侯淵も許チョも曹仁もモリモリ兵力が減って行く。

333 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:21:32 ID:FfPeQtGu
(;^ω^)「(くっ…ここはやっぱり防護戦法で粘るしか…)」

ブーンはそう思い、士気を確認した。
ブーン軍の士気は9にまで回復している。
雲散霧消を打てる士気数ではあるが、程イクが近くにいる。
間違い無く反計範囲の中に張春華はいるだろう。
かと言って、城内に引っ込んでの最出撃では間に合わない。
やはり、ここは防護戦法が良いだろう--

( ^ω^)「(………ん? ちょっと待つお…)」

--だが、ここでブーンには一つの気付きがあった。
9になったばかりの士気、今回の戦いの計略の動き。
それら全てを鑑み、短時間で素早く粗いロジックを組み上げる。
考えるのに使った時間はおよそ一秒にも満たない。
そのロジック組み立ては思考と言うよりも、無意識下での直感に似ていた。

( ^ω^)「! これだお!」ポチッ!

そしてブーンは、少し強めに計略スイッチを叩いた。
使う計略は--

ピシュン!『    妨    害    』『雲散霧消の計』

--雲散霧消だ。直ぐに張春華のカットインが入る。

(;'A`)「お、おい!反計範囲内だぞ!」
ξ;゚⊿゚)ξ「なにやってんのよ!反計は看破とは違うのよ!」

慌てた二人の声が響く。まさかここで雲散とは思って無かったようだ。
それもそのはず。程イクは張春華に槍撃を繰り出せる場所にいるのだから。
ツンは思わずこう言ったが、もし看破であっても反計されるだろう。

342 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:31:25 ID:FfPeQtGu
だが--


『オイタガスギタヨウダネ…』
グウウゥゥゥーーーーーーーン……


´・ω・`)゚⊿゚)ξ'A`)「!!!」

なんと雲散霧消が通り、ホウ徳、曹操、楽進に直撃。
ホウ徳は特攻戦法まで引き剥がされ、武力が18から一気に4に下がる。
楽進などは、呂布並の武力から一気にHigh-Gen-Show以下だ。

ξ;゚⊿゚)ξ「ど、どうしてあそこで雲散霧消が…」
(´・ω・`)「……成る程。士気差だね。相手は反計分の士気が足りなかったんだ」
( 'A`)「士気差?それなら反計で相手の方が優位に立ってたはずじゃ…
    特攻戦法の分を差し引いても、相手は反計分の士気はあるはずでしょう。」
(´・ω・`)「思い出してごらん。相手が一回目魏武を掛けた時、ブーン君は何で対抗した?」
ξ゚⊿゚)ξ「あっ!」
( 'A`)「指揮…魏武より消費士気が1低い!」
(´・ω・`)「そう、それにブーン君の魅力持ちは二人に対して、相手は曹操1人だ。
      これで反計によって起こった全体的な面での士気差は4じゃあなくて、
      およそ2、5だけ。これに特攻戦法の士気4と魏武の士気6が合わされば、
      必然的にブーン君が相当な士気的優位に立つ、と言う訳さ。」
(;'A`)「そこまで計算してたのか…?」
(´・ω・`)「いや、多分カンみたいなものだと思うよ。
      ブーン君が雲散した時、多分相手の士気は1、5くらいだったと思う。」
ξ;゚⊿゚)ξ「………なんか…スゴいわね……」
(´・ω・`)「……まあ、初三連勝に向ける意気込みがなせる技だね。普通中々出来るものじゃないよ。」

343 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:36:05 ID:FfPeQtGu
(#^ω^)「うおおおおおおおおーーーーーーーーー!!」

状況は一変した。許チョと夏侯淵と張春華が大幅に敵の攻城を足止めし、
相手は楽進と曹操を分けて増援の法を使い無理矢理攻城しようとするが、
直ぐに復活したST曹操がそれを阻む。

(#^ω^)「フットベヤー!!」ポチッ!

ピシュン!『   神   速   !   』『神速戦法』

更に曹仁の神速戦法を発動させ、敵の掃討を開始。

ドガッ! シャリン! 『コノテイドデ…』
ドガッ! シャリン! 『モエツキタワ…!』
ドガッ! シャリン! 『オチテユク…』
ドガッ! シャリン! 『ナンダト…!』

ガンガン撤退して行く敵全軍。
程イクは張春華で乱戦させてる間の連突で沈めた。
そして全軍で昇り上がり、攻城を開始。
カクが妨害に出て来るが、武力7と言えど一体だけで防げるものではない。
しかも城から出て少しすると、一回目の魏武の効果が切れてしまった。
曹仁と夏侯淵のマウント突撃、許チョの弓、曹操の乱戦であっという間に撤退。
ブーンは曹操を城門に張り付かせたまま、全軍で攻城を開始した。

『セメオトセ!』 バリーン!

曹操自らが先陣を切り、城門に丸太の楔を打ち込む。
続いて他の部隊も攻城をブチ込んで城ゲージを削り取る。
相手の城ゲージは、まるで許攸ミサイルを城門にブチ込まれたかのような勢いで減った。

345 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:40:01 ID:FfPeQtGu
(#^ω^)「攻め落とすおー!」

バリン!バリン!バリーン!

ガシガシと減って行く敵城ゲージ。
その勢いは止められるはずもなく、忙しなく城ゲージは変化を繰り返し…


バッシャーーーーーン!!
『今こそ飛躍の時!我が志は千里にあり!!』


寧ろ敵が言いたかったであろう言葉を、
ブーンの曹操が声高に叫んで敵の城は陥落した。

(*'A`)「うおおおっ…!スゲェ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「やったぁ!」
(*´・ω・`)「うーん、いいねぇ」
画面内で勝利の剣舞をしている曹操を見て、
自分達まで勝利を実感している背後の三人。
当のブーンは、じっとサテの画面を見つめている。

ξ*゚⊿゚)ξ「やったじゃないのブーン!これで3連勝よ!」
ツンが嬉しさの余りブーンの肩を掴む。
ブーンがその拍子に振り向くと…

( ;ω;)「うううううう……」
(;'A`)「ちょwwwwwwwおまwwwwww」

ブーンは泣いていた。
いつもなら、そーゆーヤツに対して「キメェwwwww」と言い放つ側のブーンが、泣いていた。
その涙は純粋なものである。その喜びは純粋なものである。

347 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:43:30 ID:FfPeQtGu
( ;ω;)「やったおー、やったおー、勝ったおー」
ξ;゚⊿゚)ξ「お、落ち着きなさい!キャラ違うわよそれ!主に顔が!」
(;´・ω・`)「だ、大丈夫かいブーン君。」
( ;ω;)「三連勝だおー、ものすげぇ嬉しいおおぉぉぉ」
( 'A`)「誰も言わないんで言っときますね…………キメェwwwwwwwww」
(#^ω^)「ビキビキ」
(;'A`)「ちょwwwwwwwwww」

(*^ω^)「マジで嬉しいお!初めて三連勝したお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「そ、そう、良かったわね…(ブーンが嬉し泣きした所初めて見たわ)」
(#)A`)「ああ、良かったなブーン」
(´・ω・`)「武将カードが排出されて来たよ。
      やっぱり三枚でも、二勝一敗と三連勝じゃ全然違うだろう?
      何か言い表せないときめきみたいな(ry」
(;^ω^)「おおお…持つ手が震えるお…」
(#)A`)「いいから開けろって、早く。」
( ^ω^)「………ドクオ、もしかして怒ってるお?」
(#)A`)「少しな。」
(;^ω^)「……………と、とにかく開けるお。
      ブーンはもう指が限界だから…皆で開けて欲しいお…」

ピリッ! ピリッ! ピリッ!

351 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:47:08 ID:FfPeQtGu
ξ゚⊿゚)ξ「>>365と…」
(#)A`)「>>370と…」
(´・ω・`)「>>375だね…まあ、使えるカードだよ。」
(*^ω^)「カードよりも三連勝した事の方が嬉しいお!
      でもおにゃのこ引けたらもっと嬉しかったお!」
(#)A`)「……うん?俺の開けたカード、これ女武将だな。」
(*^ω^)「mjsk?」
(#)A`)「mjdy」
(*^ω^)「wktk 早く見せるお!」
(#)A`)「だが断る。」
(#^ω^)「ビキビキ」
(;#)A`)「わかったって…」

(*^ω^)「フッフッフッフッフッフッ………遂にッ!遂に三連勝を成し遂げたおッ!
      この感覚…この自信!馴染む!実によく馴染むぞッ!」
(´・ω・`)「………(懐かしいなぁ…僕も昔はああだったな。DIOのマネはしてないけど)」
(#)A`)「(ブーンはもう三連勝か…負けてられないな)」
ξ゚⊿゚)ξ「(ブーン…本当に良かったわね…)」

(*^ω^)「我が大戦のオオオオオォォォォォォォ強さはアアアアァァァァ!!
      三国一ィィィィィィィィィィィィィィ!!!」
(;´・ω・`);゚⊿゚)ξ;#)A`)「(………………それはどうかな…)」


『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』 【完】

353 名前:『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』[sage] 投稿日:2006/09/10(日) 16:50:53 ID:FfPeQtGu
『今こそ飛躍の時。我が志は3連勝にあり!』はこれにて完結です。
数週間にも渡ってたった3本と言う異例の遅筆具合でございましたが、
なにとぞ、御容赦下さい。

この3本を書き、投下するにあたって協力を惜しまなかった支援者の方々に何進の大号令を。
この遅筆と、幾度かに渡る迷惑的な行為で迷惑を掛けてしまった方々に甘い色香を。
どうも皆様、本当にありがとうございました。

ネタ思い付いたらまた何か書こうかなあ…面白くってやめらんねぇや。