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    <title>Yazan@wiki</title>
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    <title>ヤザン−ユウ 101-110</title>
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      **■第百一章 




俺とアルフと小隊長を務めるサカキ少尉の三人は、正面入口から侵入した第二分隊とともに行動していた。
１階の中央まで侵入した所で、第二分隊はジオン兵の猛烈な反撃を受けていた。
ここまで激烈な抵抗をするとなると、この秘密研究所には余程、重要なデータが眠っていると解釈するべきだろう。
…手間取らせやがる！

《糞！糞糞糞糞ォ！ジオンの豚どもが！死ねよ！俺は捕虜には為らんぞ！》
《おい、ライル！早くロケラン（携帯式歩兵用ロケットランチャー）撃て！建物が崩れても構わん！》
《第一分隊が貧乏くじを引いてくれた御蔭で、こちとら裏口は快適に射的中ってね！七面鳥撃ちより簡単だぜ！》
《Ａエリア、クリアー！こら、その死体に触るなよ!?良く見ろ！手榴弾握ってるだろ！ブービートラップの初歩だ！引っ掛かったらあの世に逝っても間抜け呼ばわりだぞ、ルーキー（新人）！次行くぞ次！悪い宇宙人狩りだ！》

俺のノーマルスーツのヘルメットに、各分隊からの悲鳴にも似た怒号が、引っ切り無しに入ってくる。
これだ！
この混沌こそが…陸戦の、白兵戦の醍醐味だ！
俺はバイザーを上げ、深呼吸する。
うっすらと匂う、陸戦隊の連中がばら撒いたＣＳガス（催涙ガス）の香りが俺の股座をいきり立たせる。
…最高だ！俺は今…戦っている！

「第一分隊の奴がママン助けてぇと泣き言言ってやがるぞ！第二分隊！１Ｆ制圧後は上階へ向かえ！」
「イエスマム！…って…姐サン！ユウ中尉が！」
「あッ…?!…そんな…中尉?!…危険ですから下が…!?」

ユウの身体は俺の元の身体と同じく、俊敏に動いてくれた。
遮蔽物が無い所に身体をワザと露出させ、敵の射撃を俺は誘う作戦に出た。
味方のバックアップなど期待して居ない。
敵が銃のトリガーを絞る前のタイミングで、速攻で殺る。
案の定、机や椅子を積み上げたバリケードから身を乗り出して来た粗忽者の顔を、俺は小銃弾で柘榴のように割る。
掠めて行く敵の小銃弾や拳銃弾の衝撃波による、身体を伝わる震動が、俺をさらに興奮させる。

「チマチマチマチマ殺ってんじゃ無いぞ貴様等！今こうしている間にも、貴重なデータが敵の手で消されているかも知れんし、第一分隊が全滅するかも知れんのだ！ガッツのある所をこの俺に見せてみろ、お嬢さんタチぃ！    </description>
    <dc:date>2006-07-31T18:24:19+09:00</dc:date>
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    <title>ヤザン−ユウ 091-100</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yazan/pages/13.html</link>
    <description>
      **■第九十一章 



『ユウ…起きてる…？起きてるんでしょう？』

遠慮がちなノックと声が、閉じた頭上のコックピットハッチから聞こえて来る。
…モーリン・キタムラ伍長の声だ。
思えばこの所、『ユウ・カジマ』の俺が『仕事』以外でキタムラ伍長と話す機会は全くと言って良い程、無かった。

『ねえ…ユウ…返事をして…』

寝る時もブルーのコックピット。
起きている時はＭＳ関係でアルフ、戦闘行動ではフィリップ、サマナ、『曹長』と付きっ切り。
ヘンケン少佐と、宇宙に上がってからは艦長のガディも含めて作戦行動についてのＭＳ戦隊長としての意見具申。
食事は何時も戦闘食のハンバーガーをパクつき５分で終了。
トイレは水分補給を控え一日２回で計１０分。
ハッキリ言ってまともに仕事以外で『女』と話しているとすれば…寝る時に『マリオン』とだけだ。
シャトルの打ち上げの前に、自分の不安を誤魔化すためだろうか、サマナが冗談めかして言うには…

『ユウと僕はデキてるって陸戦隊の女の子の評判ですよ？ユウ・カジマの『受け』疑惑、って話も…ぶべら！』

まあ、俺は皆まで言わせなかったが。
ユウの秀麗なマスク、ストイックな態度が『女嫌い』を思わせるのだろう。
第一、下らん女などに関わっている暇が有れば、戦闘準備に全力を傾けている。
俺の高尚な趣味であるＭＳ戦闘に費やす時間の方が、俺にとっては至高の快楽なのだ。
まだ見ぬ未知の強敵のために、己の持てる全ての『力』を示すために！
そのためならば、俺は男の本能を、遺伝子の呪縛を断ち切る事など簡単に出来る。
その下賎な獣欲すら俺はＭＳ戦闘のため、攻撃衝動として利用するだろう。
…俺は誰にも、負けたくは無い！

『ユウ…？』

ユウとの約束が有った。
彼女にはユウ・カジマとして接してくれ、と。
しかし…本当に接したければ本人がやれば良い。
シャイだか気取ってるんだか知らんが、ここまで付きまとわれると正直、ウンザリしてくる。
毎回『マリオン』を宥めるのはこの他ならぬ『俺』、ヤザン・ゲーブルなのだ。
二ムバスからの『メッセージ』を受け取ってから、改マゼラン級『艦番８３』は丸一日最大船速で行動している。
俺の計算なら、もう半日で目的宙域に着くだろう。
これが最後かも、知れんしな…

「    </description>
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    <title>ヤザン−ユウ 081-090</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yazan/pages/12.html</link>
    <description>
      **■第八十一章 



『何だ…此処は…？』

俺は、ブルーのコックピットに居た筈だ。
…星空。
妙に『蒼い』宇宙（ソラ）の中に、俺はシートに座った格好のまま、漂っていた。
俺は自分の身体を意識し、胸を見た。はだけた胸に懐かしい、ブルータートルのタトｩのシールがある。
着ているのは特注の、イエローのティターンズ仕様の軍服。
…間違い無く、『俺：ヤザン・ゲーブル』の身体だった。

『戦いだけが…ヤザンさんの出来る事じゃ無いのに…！』
『マリオ…ン…なのか？』

ヴィジョンで垣間見た、少年にも似たその姿態。
まだ『女』の特徴を備えて居ない、胸。
繁みの蔭りがまだ薄い、陰部。
俺と同じ人間のモノなのかと一瞬、疑わせる透き通る様な、きめ細かで、白い肌。
その背には…純白の翼が有った。

『罠を噛み破ったつもりでいないで！本当のＥＸＡＭの狙いは、違うの！』
『殺らなければ殺られる！それが闘争だ！違うか、マリオン!?俺はそうして、生き残って来た！』
『相手に実体が無いのを気付いているのに、どうしてヤザンさんはビームサーベルを発動させたの?!』
『チャンスなんだよ！奴を…ＡＬＥＸを墜とす、唯一の機会をパイロットとして逃せるか！』

俺は顔中を口にして、唾が飛び散るのも構わずマリオンに向かって怒鳴った。
マリオンの眉が悲しげに顰められた瞬間、俺はある事実に思い当たった。
待てよ…。俺はＡＬＥＸのコックピットが腹部に有る事を見抜いた筈だったが…!?

『…気付いて…くれた？…ヤザンさん…？』
『俺の『兵士』としての、『戦士』としての本能を機械どもは利用したと言う事か…たかがゲームに熱く、成り過ぎたようだ』
『此処は…何処だと思う？ヤザンさん？』
『さあな。俺にとってのパラダイスでは無い事は確かだ。…天使は居るが、敵が居ない』
『人は…解かり合える存在…そして…繋がる事の出来る存在…』
『俺は…俺は解かられたくは無い！理解される事は、負ける事だ！俺は嫌だ！理解されれば、俺は複製可能な、誰にでも替わりが勤まる存在に為ってしまう！本当の『消耗品』に為ってしまう！俺は御免だ！解られて堪るか！』

閃光と共に、宇宙（ソラ）の景色が収束して行く。
俺が最後に観た物は…マリオンの哀しげな表情だった。
喉の渇きが、俺を    </description>
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    <title>ヤザン−ユウ 071-080</title>
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    <description>
      **■第七十一章 



「悔しいのは俺も同じだけどよぉ…しっかしなあ…なんでそう怒るんだよ？たかがシミュレータで負けただけだろう…！」

ぼやく『曹長』の顎に向かって、俺の右腕が拳を作り、勝手に動いた。
俺には得体の知れぬ怒りの熱さが、ただ胎を焼く。
『ユウ』の怒りだった。
俺は『曹長』の発言に呆れ、後から『教育』を施す心算だったが、ユウの奴は人が優し過ぎるのだ。

「…たかがシミュレータだと？それが実戦を潜り抜けたお前の云う事か?!もっと恥じたらどうだ！このシミュレータは周囲の敵の存在など無い！実戦で体を苛むＧなど一つも無い！…純粋に自分の意志で戦場を『創る』事が出来る！」

殴られて吹き飛び、流れて行く『曹長』の襟髪を掴み、ＡＭＢＡＣ機動の要領で停め、自分の体をブルーの方向へと流す。
俺『達』は『元』宇宙戦闘機のパイロットだ。
この戦争で死んでいった奴等の中では宇宙で実戦を経験したパイロットとして『最古参』の部類に入る。
…ユウの奴は『曹長』の『危う過ぎる認識』に危機感を抱いたのだろう。
奴は心の底から泣いて感謝すべきだった。
修正が、この『一度きり』で済んでくれた事をだ。

とても『ヤザン・ゲーブル』の吐いて良い言葉とは到底、今の俺には思えなかった。
…俺なら追い討ちを駆けて膝をブチ込み、その後、許してくれと泣いて頼むまでＭＳ機動訓練を行わせる。
そうすれば、己の『甘さと鈍さ』を『曹長』も気付く事だろう。

「…カムラ大尉！プロジェクターの用意を！可能ならばシミュレータの映像を教育の一環として外部に出力したい！」
「…ヤザンでは無く、オマエ自身が『余興』を愉しむと云う訳か…良かろう。…オマエの腕前を診せて貰う…ユウ中尉…」

不貞腐れる『曹長』の前で、アルフの部下達が次々と機器を接続して行く。
口コミで話が広がって行ったのか、暇を持て余す奴等が集まって来る。
…連れて来た陸戦部隊の連中なんぞ、常に新しい娯楽に餓えている。
喧嘩騒ぎを軍艦で起こさないのは一重にヘンケン少佐の指導力の賜物だった。
…女性兵士の部屋に『お出かけ』をする以外ろくな『愉しみ』が無いとほざく奴等だ。
部隊にもこの艦にも女性兵士はゴマンと居るが…ほら、解るだろう？
ん？何がって？俺にこんな哀しい事を言わせるな…。
『大事な    </description>
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    <title>ヤザン−ユウ 061-070</title>
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      **■第六十一章 



ＭＳの互換性への挑戦。
アルフ・カムラ大尉は俺に軽く微笑み、そう言った。
２号機のコックピットの内装は完全に『お釈迦』になり、脚全体のジョイントも馬鹿に為っていた。
宇宙用の半分お飾りみたいな脚で地上戦を戦ったのだから仕方が無いと言えば聞こえは良いが、メカニックの苦労を思うと鬱に為る。

「…何！溶接する？馬鹿かオマエは！完全に交換だ！手間を惜しむな！弛んでいるぞ！…オレのブルーだぞ!?…手抜きなどユウ中尉が許しても、このオレが許さんからな!!」

３号機で逃げた二ムバスの奴も今頃、同じ思いをしているに違い無い。
３号機の左のマニピュレータを洗うジオンのメカニックに同情する。
血が乾いたら、取れにくい事この上無いからだ。
俺達は『クルスト博士』だった肉塊を直ぐに回収し現地部隊に引き渡した。
現地部隊の指揮官がやけに嬉しそうだったのが引っ掛かったが…まあ、戦争だ。
仕方無い。いちいち良心など期待しては戦えん。

「…何だコレは…！…地上用と宇宙用のフレーム構造の差異などオレは付けて居なかったのだがな…！やり直しだ！オレが作業の監修をする…！…ブルーは美しくなければ…！」

アルフが部下に怒鳴って居る。
『諸般の事情』で、手抜きが有ったらしい。
納期に間に合わせる為に、連邦軍の組織全体が後に良くやるように為る、『裏金づくり』の構図の一幕だ。
俺にとっては珍しくも何とも無い出来事だ。
…３号機はクルスト博士がＥＸＡＭのために仕上げた機体だ。
こんなあからさまな手抜きなど無かったと信じたい。
飽くまで俺は、二ムバスの３号機と『同じ条件』で殺り合いたいのだ。

「ジェネレーター？…３号機は新型を使った?!糞！…こちらも同じ奴を乗せろ！型番幾つだ！機体データは残って居るのか!?…見せろ！オレのブルーは全てに措いて完璧で無ければっ…！」

日頃は無口なアルフが、人の変わった様に饒舌に他人と喋っている。
フィリップやサマナも、あれには驚いていた。
『あの何分の一の情熱を、俺のＧＭにも注いで欲しいね…』
『ブルーは特別ですから…』
と格納庫中のキャットウォークに設置された落下防止柵に凭れながら、２人は呆れている。
その２人のＧＭは、今は無い。
…近々始まる『ソロモン攻略戦』に向け『宇宙用    </description>
    <dc:date>2006-01-08T01:26:49+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yazan/pages/9.html">
    <title>ヤザン−ユウ 051-060</title>
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    <description>
      **■第五十一章 



「味方を殺っているのか…？あの…MSは…？パイロットは…正気なのか…？」
『二ムバス…あの人も…哀しい人…。だけど…違う！わたしは望んでいない！』

そのMSの持つヒートサーベルは、『サーベル』と言う響きに似合わぬ重厚さを俺とブルーの前に見せ付けた。
まるで騎士の持つ、『大剣』の遣い方だ。
斬る。叩き斬る。撫で斬る。
06が、07が、09が、瞬く間に餌食と為って行く。
凄まじい遣い手だった。
片方の剣で受け、もう片方で斬る。
射撃されると、剣の幅で最小限の部分を防御し、接近して、剣で突き、仕留める。
そのMSの見せる優美な舞を舞う様な美しさに俺は、100㎜マシンガンの砲口を向けるのも忘れて、見入っていた。
戦いたい。
俺は純粋にそう願った。
コイツと、一対一で誰にも邪魔されず、殺り合いたいと。
しかし、ブルーの『EXAM』の稼働時間カウンターが、無情にも漸減して行く。
俺は、もう待てなかった。

「邪魔だ貴様等！消えろ！そいつは俺の獲物だァ！」

俺は蒼いMSに斬り掛かろうとする07改の腕を精密照準で吹き飛ばした。
体ごと蒼いMSが反転し、即座に07改の上半身と下半身とをヒート剣で分断した。
俺の目に写った、蒼いMSのモノアイの残光が消える間も無い間だった。
立っているジオンのMSがその『蒼いMS』以外に無くなった時…。
俺は外部音声出力をONにした。
さあ、総てを出して魅せて見ろ！
俺を、愉しませろ！
その極上の技で！その技量で！
その無慈悲さを以て！
俺の飢えを癒して見せろ！『敵』！

「邪魔者は、消えたな？さあ、始めようか…。自称ジオンの騎士、二ムバス・シュターゼンとやら！」
「随分と無作法だな…？まあ良い…騎士の名誉に懸けて貴様を倒す！連邦のEXAMパイロット！」

まさか外部音声で応えて来るとは夢にも思わなかった。
…御目出度い奴だ。
だが、面白い！根拠の無い自信に満ち溢れたその言や良し！
…もしかして俺も移っちまったか？
と思う間も無く、『蒼いMS』の両脚のミサイルポッドから有線ミサイルが放たれた。
さあ、愉しもうじゃないか。
心行くまでこの戦闘を。
残り3分の、ゲームセットまで。
俺は胸部バルカンを一斉射し、ミサイルを破壊してから廃墟の影    </description>
    <dc:date>2006-01-08T00:53:59+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yazan/pages/8.html">
    <title>ヤザン−ユウ 041-050</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yazan/pages/8.html</link>
    <description>
      **■第四十一章 



エマージェンシー・アラームがけたたましくミデア内に鳴り響く。
俺は直ぐに私室から走り出す。
『奴』がその俺の前を必死な表情をして走り過ぎて行く。
過呼吸気味の真っ赤な顔だ。
俺は『奴』に数秒で追い付き、ロッカールームに同時に入る。
ノーマルスーツに着替えるのは、俺の方が早かった。
乗機を失った奴は、結局俺のミデアに乗る事になった。
俺は『奴』を鍛える為に日常生活まで介入した。
食事の食べ方から軍服のアイロンプレスの掛け方、ＭＳ戦術論から強い酒の飲み方、女の洒落た口説き方に至るまで、多種多様の教育を『奴』に詰め込んだ。
『奴』が消化不良を起こす事無く、熱意を持って取り組み、砂漠に水を撒くが如く知識を吸収、体得していくのは、俺の『教官』冥利に尽きるものだった。
今回の『競争』も『教育』の一環である。
いかに非常時に素早く対応出来るかを覚えさせるためだ。
宇宙ではノーマルスーツの着用の遅れが、生死を分かつのだ。
…その他にも理由がある。

「残念だったな、『曹長』！俺に勝ってブルーに乗れたのは２回だけだな？ズルを抜くと？」
「…また俺が居残りかよ！実戦させろよ、実戦！アンタも俺に経験を積ませたいんだろうが！」

そう、俺はスクランブルの発動後、早くノーマルスーツを着て、ブルーのコックピットに座った方が出撃出来ると言うルールを作ったのだ。
奴はこれまでに２回、２サイズ上の軍服の下にノーマルスーツを着ていたと言うズルと、最初からノーマルスーツでブルーのコックピットに座っていたと言う茶番を４回もやらかしていた。
あとの６回は俺の完全勝利だ。
年季は俺の方が遥かに積んでいる。
俺にとっては至極妥当な結果だ。

「七年同じ事をやってる俺に『２回も』勝てたんだぞ、『曹長』！少しは自信と自覚を持て！」
「しかし…シミュレータではアンタに１０回に１回位しか未だに勝ちが取れんのは…正直辛いぞ…」

背後から声がする。
黄色いノーマルスーツに包まれた腕が見える。
まだ『奴』は勝ちを諦めていないのだ。
俺は自然と唇に微笑が浮かぶのを抑えられなかった。
コイツはまだまだ伸びる。
厳しく鍛えれば鍛えるほど。
格納庫までのデッドヒートを繰り広げる俺達の眼前に、格納庫から伸びる、白っぽい照明が眩しく煌い    </description>
    <dc:date>2006-01-07T22:53:32+09:00</dc:date>
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  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yazan/pages/7.html">
    <title>ヤザン−ユウ 031-040</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yazan/pages/7.html</link>
    <description>
      **■第三十一章 



俺とブルーがその場に停止している間、生き残ったジオンの歩兵達はブルーを狙い執拗に攻撃していた。
小銃弾や拳銃弾等の実体弾が命中する、高く澄んだ音が装甲を伝わり俺の耳に届く。
…再起動は不可能だ。
俺の操縦でガタが来たのと、『マリオン』が擬似的にノーダメージの状態で『EXAM』を発動させたため、
OS関係のソフト面は正常に作動しても、駆動系や関節系のハード面、下手をすればフレーム系も一部損傷をしているかもしれない。
蒼き死神、ブルーは今や『燃え尽きた』状態にあるのだ。
俺は苦笑した。

「パイロット失格だな…。これじゃアルフに笑われるな…。いや、号泣してくれるか…？」
『ヤザンさん、上！』
「な…！あの…馬鹿野郎っ！ミデアで来るか?!戦場の只中に?!引き返せ、アルフ！危険だ！」
「…悪いがお断りだ…。オレのブルーとオマエを…見捨てはしない…！…機械化歩兵部隊を投下する。…付近の掃討は彼等の任務だ…。…ヤザン…礼を言うぞ…ブルーの頭部をよく無傷で…こんな状態になっても…。…しばらくそのまま待機してくれ…。…時間は取らせん。オレも降りるからな…」

空を舞うミデアから、次々と落下傘を装備した車両が投下されて行く。
俺はようやく思い出していた。
この部隊が『第11独立機械化部隊』では無く、『第11独立機械化『混成』部隊』である事を。
各種兵科が一通り揃っている部隊なのだ。
…俺は無意識の内に、MSにこだわり過ぎていたのだ。…俺には仲間がいた。
通信が、入る。音声のみだが、味方の名も知らぬ奴等からだった。
俺は回線をフルオープンにした。

「我が部隊の看板エースに傷を付けちゃあ、第11独立機械化混成部隊の名が泣きますからね！少ぉし待ってて下さいや、ユウ中尉殿！すぐに足元のジオンの奴等なんぞ、追っ払ってやりますから！」
「汚ェぞ！ライル！中尉にポーカーの借りが有るのは、手前ェだけじゃ無ぇんだ！このぉ！」
「待ってて下さいね、中尉…。アルフ大尉を乗せて、この私が優雅に空から舞い降りますから…」
「…アンタ、それ、公私混同だよ？ヴァネッサ？変な自己主張しないの！あ、アタシはケイね？」

ブルーのコックピットに続々と通信が入ってくる。
皆、俺の事を、いや、ユウ・カジマの事を思って語りかけて来てくれ    </description>
    <dc:date>2006-01-07T22:30:56+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yazan/pages/6.html">
    <title>ヤザン−ユウ 021-030</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yazan/pages/6.html</link>
    <description>
      **■第二十一章 



07が、動いた。
右手に持ったヒート剣を即座に捨て、鞭状の得物を左腕の辺りから抜き出す。
07の持つ、特徴的な兵器の筆頭にいつも挙げられる『ヒートロッド』だ。
07が間髪を入れずにそのまま右腕に持つ『ヒートロッド』をブルーに向かって抜き打ちに叩き付けた。
俺の目はその動きを感知はしたが、俺のスティックを握る腕とフットペダルを踏む足の動作が一瞬、遅れる。
辛うじてブルーの胴体への直撃は免れたが、ビームサーベルを持った右腕にそれが蛇の様に絡み付く。

「来るぞ！耐えろよ、マリオンっ！」

激しい震動が機体を襲った。
ブルーの右腕に巻き付いたヒートロッドを介して、高圧電流が機体全体を駆け巡る。
この当時の連邦系の機体では誤動作を起こしかねない程の電圧に、ブルーは耐え切った。
MSの電装系や駆動系、推進系統の回路には異常は見られない。
ダメージの許容範囲内だ。
…パイロットである、『俺』の体を除けば。

『ヤザンさん?!ヤザンさんっ!?どうしたのっ?!…何か言ってっ!!』

俺は痛みに耐えるために奥歯を噛み砕く寸前まで歯を食い縛っていた。
機体は持つが、もともとMS破壊用にまで高められた電圧に、生身の体が持とう筈が無い。
コックピット周りに幾ら厚い防御が想定されて居るとは云え、限度は存在する。
俺はハンブラビの『海蛇』を喰らった敵のパイロットの心境を、幸か不幸か、
嫌と言うほど味わう破目になってしまった訳だ。

「…舐めた真似をするっ！ジオンの07っ！」

発光しなくなった右腕のビームサーベルを保持させたまま、俺は07に向かってブルーの胸部バルカンを数発、叩き込んだ。
07が左腕に装備したシールドでそれを防御する。
シールドで07のモノアイが隠れた瞬間に、俺はブルーの左腕にもう一本のビームサーベルを握らせ、07のシールドに押し当て、そのまま最大出力で発動させた。

「俺を殺るには少しばかり運が足りなかったようだなぁ！07乗り！」

力強く発光するブルーのビームサーベルが、07の機体本体をシールドを装備した左腕ごと貫く。
ぎゅっと俺の首っ玉にしがみ付く暖かいモノの感触で、俺は07のパイロットが塵に為った事を知った。
俺は溜めていた息をゆっくりと吐き出した。
鉄錆の味が口の中    </description>
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    <title>ヤザン−ユウ 011-020</title>
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      **■第十一章 



立て続けに２機の07を葬り去った俺は、次の07を認識した。
戦闘中に余計な事を考えた奴は死ぬ。
破壊欲求に支配された俺の心の中に辛うじて残った冷静な部分が、俺を束の間の回想から呼び戻した。
３機の09がホヴァーで土煙を巻き上げながら、ジャイアント・バズを構えつつ接近していたのだ。
残された07が連動して仕掛けて来ると思ったが、どうやら恐怖に取り憑かれたらしく、動かない。
俺はビームサーベルを片方、格納した。
このMSのエネルギーゲインが高いと言っても、無限ではない。

『ジオンの達磨どもか…。勿体無いがこの俺が相手してやるぜ！』

俺は向かってくる３機の09の内、先頭の１機の右足に、ミサイルを同時に２発放った。
俺の狙った通りに有線ミサイルは命中し、先頭を行く09の右足が吹き飛んだ。
直ぐにホヴァー推進のバランスを崩して、俺から見た右隣の09を巻き込みクラッシュする。

『２丁上がりィ！ママの夢でも見ながら寝てな！』

俺は突っ立ったままの07の背後を取るとそのまま盾にして、無傷のまま残った09にスラスターを噴かし突進した。
盾にされた07を気遣ってか、案の定、09はジャイアント・バズを撃って来なかった。

『甘いんだよ、オマエは！だから死ぬ！』

俺は07を09に向かって突き放すと、スラスターを切って急制動をかける。
何故か俺の膝が痛んだ。
07と09が衝突し、けたたましい音を立てて07が仰向けに倒れる。
装甲が厚い09は立ったままだ。
だが、牽制にはそれで充分だった。
09の背後に廻った俺は迷う事無く09の腹部に光る剣を突き立てた。
コックピットを焼かれたパイロットの叫びが、何故か俺の耳に届いた。

『…何故…俺はコックピットを…パイロットを集中的に狙っている…？』

俺は自分の行動に違和感を持った。
直接倒した２機の07に、今の09。
必ずコックピットを優先的に潰している。
殺気の元を断っていると言っていい。
戦闘不能にするならば、メインカメラや手足を潰すだけで簡単に出来るはずだった。
ボシュボシュボシュッ！俺が命じた訳でも無いのに、腰部のミサイルが連続して、クラッシュしている２機の09に向かって発射された。

『やめろぉぉぉぉぉぉぉっ!!!』

俺    </description>
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