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その他 第102話 Aパート」を以下のとおり復元します。
*大瀧修三五十五歳
「乃亜さま」
「はい。次は私にお任せ願えますでしょうか」
「うひひひひっ。既にターゲットは決めてあります」

「うふふふふふふふふ、ようこそ、真崎杏子十六歳」
「そう慌てない。既にオーディションは始まっているのだよ」
「君は演じてみたいんでしょ?
 ミュージカル、ブラック・マジシャン・ガール 賢者の宝石。
 我が海馬コーポレーションは本場ブロードウェイのミュージカルにも
 数多く協賛している。
 君を主役にすることは、そう難しいことではありません」
「いい話でしょ? あこがれのミュージカルですよ、うふふふふふ」
「そ、元取締役常務兼人事部長。
 大瀧修三五十五歳、ぬふふふふーっ!」
「では、オーディションの面接を始めましょう!」
「真崎杏子十六歳。
 幼い頃から父の仕事で世界を点々、
 NYでブラック・マジシャン・ガール 賢者の宝石を見て感動」
「うふふふふ! 大企業の情報網を舐めては困りますぅ。
 成績優秀スポーツ万能、だが、クラブの勧誘は全て断り、
 ハンバーガーショップで密かにアルバイト。
 ダンス留学の資金を貯めている、と。
 なかなか健気ですが、果たしてその程度の努力で夢が叶いますかね?」
「やってみなくてもわかります。
 なぁぜなら! ここにある履歴が物語っている。
 君は汚い地べたに平気で座り込み、己の厚顔無恥を顧みず、
 自分のことばかり語る。
 今の愚かな若者のひとりです。
 君らに可能性などない。あるのは惨めな将来だけです!」
「君が生まれて今まで、ゴミをポイ捨てしたこと十二回!
 水の出しっぱなし三十五回、電気の消し忘れ六十二回!」
「地球上五十億の人間が、君の真似をしたらどうなります?
 エネルギーの無駄遣いも、地球温暖化の原因だ。
 それじゃあペンギンが住みづらくなってしまう!」
「ペンギンの気持ちがわからないような者に、
 人を感動させるなど無理に決まってます!」
「でも安心なさい。
 君の体を貰い、私が生まれ変わってあげます。
 とても地球思いの女子高生になってねぇ」
「逃がしませんよ! うふふふふふふ」

「真崎杏子十六歳、あなたは面接、不合格です!」

「私が選ぶフィールドは、氷結の海!
 さあ真崎杏子十六歳。
 その中からカードを選び、デッキを作るがいい!
 君がここから出る唯一の方法は、
 私にデュエルで勝つ以外、ないのだからね」
「さあ、選んだらデッキの中から、デッキマスターを選びなさい」
「ぬふ! 美少女がふたり、いたぶり甲斐も倍増ですね。
 私のデッキマスターは見ての通り、ペンギン・ナイトメア。
 では始めましょう、身も凍る、氷のデュエルを!」
「デュエル!」

「では私のターン。ドロー。
 私は水中モンスター、シーザリオンを召喚」
「そう。私のデッキマスター能力は、
 自分の水属性モンスターをパワーアップさせること。
 これで私のモンスターの方が、攻撃力は遥かに上!」
「せっかちはいけない。年を取って、一つだけいいこともありました。
 何かわかりますか?」
「それはね、用心深くなることです。
 君の足元にあるカード、おそらく何かのトラップ」
「おじさんを罠にはめようだなんて、いけない子だ。
 しかし小細工は通用しません。
 私はさらに魔法カード、大寒波を発動します。
 大寒波は1ターンの間、全ての伏せカードを使用不能にする魔法カード。
 これで君への攻撃を邪魔するものはなくなりました!
 行け、シーザリオン!」
「言い忘れていましたが、このデュエル、
 ライフが減るにつれて、プレイヤーの体が凍りつくようになっています。
 寒いでしょう? 体の芯まで。
 もうすぐその全身を凍らせてあげますよ。ぬふふ!」

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