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    <title>Aerial World</title>
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    <description>Aerial World</description>

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    <title>主と従者</title>
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    <description>
      「マスター、時間です。起きてください。」
「あとちょっと…４０分。」
「それはちょっととはいいません、起きてくださいマスター。」
「あと９０分…。」
「はぁ、マスターあなたって人は一体どれだけ眠れば気が済むのですか？」
「よく考えろ、寝たのは今日の太陽が昇り始めるころだ…あと半日くらい寝かせてくれてもいいんじゃないか」
「はぁ…仕方ありませんね。なんて言うと思いましたか？無駄な抵抗はやめてさっさと起きてください。
さもなければ、水攻めを開始します。５秒前、４、３、２、１、ぜろ」
「ひやああああああああああああああああああああああああああああ！？」

カウントダウン終了直後、彼女は毛布にくるまったままの主の頭上からバケツをひっくり返し冷水を浴びせた。
屋外の気温から比べれば室温のほうが高いとはいえ、季節は冬。
窓の外では雪が舞い、冷たい風が吹いている。
ろくな暖房もないただでさえ冷え切った室内は吐く息が白くなることはないが、それでも寒いものは寒い。
さながら冬眠中の動物のように毛布をひっかぶっていた眠っていた彼女の主は浴びせられた水によって体温を一気に持って行かれ強制的に目を覚まさせられた。


「ば、ば、バカかお前！！ふ、ふざっふざけんなぁ！！」
「ふざけた覚えはありませんが。」
「この寒い時に、水ぶっかける奴があるか！な、何考えてんだよ！」
「そういわれましても、私はマスターの『なにがなんでも、どんな手を使ってでも叩き起こせ』という命令に従ったまでです。
命令通り物理で“叩き”起こすことも考えましたが、力の加減を誤ると取り返しのつかないことになりかねませんでしたのでてっとり早く水をかけることにしました。
いままで試した方法の中で最速の起こし方です。私としてはこの方法を正式に取り入れたいと思っているのですが、どうでしょう？」
「心臓に悪いからやめろ。ショック死させる気か。」

何この子、信じられない。と呟きつつぶるぶると震えながら着替えを済ませたマスターは、不機嫌ですといわんばかりの表情を一層不機嫌そうにしてこちらを睨む。

「そういえばマスター、いつも不機嫌ですよね。どうしてですか？」

ふと思うたびしてきた何度目かの質問。
いつも、というほどあまり長い時間をマスターと過ごしたわけではないけれど常時マスターはむっとしている。
寝てる時も眉間にしわを寄せて寝ていることが多い。
から、そのしわを指でぎゅーっと伸ばしてあげるのが最近の楽しみである。無論、マスターには内緒だけれど。

「…生まれつきこういう顔だ。」

いつも通りの答え。
〈生まれつき〉〈元からそういう人間だから。〉聞く度に自分のことなのに他人事のようにそう答える。
いつもは、そうですか。といって終わるのだけれども、それではマスターを理解することはいつまでたってもできない。
答えてもらえないかもと思いつつも、質問を続ける。

「本当に？赤ちゃんの時からそんな不機嫌そうな顔してたんですか？だとしたらどれだけの不満を持ってこの世に生を受けたんですか？」
「生まれて早々に不満を抱くようなことは……。」

なにか思い当たることがあるのか、虚空をわずか数秒見つめたかと思えば再び暖炉に薪を放り投げ

「まぁ生きてれば不満なんて星の数ほど出てくるものだし…。そんな小さい頃のことなんて、覚えてるわけないだろ。」
「では物心ついたころは？」
「『どうしてお前はそんなに不機嫌な顔をしている？一体何が気にくわない？』ってよく言われてた気がする。」
「気にくわないことあったんですか？」
「訳のわからん理由で強制される集団行動。」
「…マスター協調性のない子供だったんですね。」
「否定はしない。けれどそれだけで、別に常時不機嫌という訳じゃない。ただそうみえるだけだ。」

だから、不機嫌そうな顔をしているからと言って不機嫌だと決めつけるな。
長年表情一つで不機嫌だと思われてきたらしいマスターはそういってようやく大きくなり始めた暖炉の火を、不機嫌そうに見える表情で見つめていた。
無愛想で、言葉使いが悪い。
時には無理難題を課してくる意地の悪い、泣きも笑いもしないいつも不機嫌そうに見えるだけの引きこもり。
そんな社会不適合者のダメ人間でも、私のマスターであることには違いないのだ。


「なぁ、いまものすごく失礼なこと思ってなかった？」
「なんのことですか？」    </description>
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    <title>作品</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yuina/pages/53.html</link>
    <description>
      *作品一覧
**Tale of Vai　【著・神無月カイ】
[[ToV1.青年と少女]]
[[ToV2.聖女の器]]
[[ToV3.決別]]
[[ToV4.エンディング]]

[[SS1.その意味]]
[[SS2.リスティ支援士認定試験]]
[[SS3.図書館の一角にて]]

[[Ｆｒｏｌｉａ　－ある晴れた旅立ちの日の午後のお茶－]]

[[絆～Tale of Vai アフターシナリオ　Tale of Listy～]]

-横槍なお話-
|[[吟遊詩人と子龍]]|【著・龍獅】|
|[[フリージア]]|【著・龍獅】|

[[TOVキャラ紹介]]



** 『セレスティアガーデン』　【著・イルフィート】
[[第１話『ギルド・セレスティアガーデン』]] [[１&gt;第１話『ギルド・セレスティアガーデン』#cg01_01]] [[２&gt;第１話『ギルド・セレスティアガーデン』#cg01_02]] [[３&gt;第１話『ギルド・セレスティアガーデン』#cg01_03]] [[４&gt;第１話『ギルド・セレスティアガーデン』#cg01_04]]  [[あとがき&gt;第１話『ギルド・セレスティアガーデン』#cg01_ato]]　[[キャラ紹介&gt;『ＣＧ』第１話　キャラ紹介]]
[[第２話『買い出しの果てに』]] [[１&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_01]] [[２&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_02]] [[３&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_03]] [[４&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_04]] [[５&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_05]] [[６&gt;第２話『買い出しの果てに』#cg02_06]] [[Ending&gt;第２話『買い出しの果てに』Ending]]  [[１&gt;第２話『買い出しの果てに』Ending#cg02_ed01]] [[２&gt;第２話『買い出しの果てに』Ending#cg02_ed02]] [[３&gt;第２話『買い出しの果てに』Ending#cg02_ed03]]
[[第３話『堕ちた聖女』]] [[１&gt;第３話『堕ちた聖女』#cg03_01]] [[２&gt;第３話『堕ちた聖女』#cg03_02]] [[３&gt;第３話『堕ちた聖女』#cg03_03]]
[[小話集『なにこの依頼』]] [[１&gt;小話集『なにこの依頼』#cg00_01]] [[２&gt;小話集『なにこの依頼』#cg00_02]]




**深淵の白石　【著・龍獅】
[[１&gt;チャプター１.浮き足立って]]　[[２&gt;チャプター２.少女と盗賊]]　[[３&gt;チャプター３.黒服の少女]]　[[４&gt;チャプター４.酒場で]]　[[５&gt;チャプター５.笑顔の誘い]]　[[６&gt;チャプター６.命の借り]]　[[７&gt;チャプター７.即席チーム]]　[[８&gt;チャプター８.デンジャーゾーン]]　[[９&gt;チャプター９.巣窟地帯]]　[[１０&gt;チャプター１０.ホワイト・ゴーレム]]　[[１１&gt;チャプター１１.白き閃光]]　[[１２&gt;チャプター１２.黒き旋風]]　[[１３&gt;チャプター１３.ブレイブハート]]　[[１４&gt;チャプター１４.解き放つ想い]]　[[１５&gt;チャプター１５.約束の真理]]　[[１６&gt;チャプター１６.夢追い人]]　[[１７&gt;チャプター１７.異端児]]　[[１８&gt;チャプター１８.血濡れの少女]]　[[１９&gt;チャプター１９.変わるもの、変わらないもの]]

[[ＥＸ&gt;チャプターEX.ワールドメーカー]]
[[あとがき&gt;白石　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;白石　キャラクター紹介]]

[[おまけ&gt;流界の小部屋出張版]]



**Holiday of White Noise　【著・龍獅】
[[１&gt;チャプター１.最悪の目覚め]]　[[２&gt;チャプター２.出ない…？]]　[[３&gt;チャプター３.雑音]]　[[４&gt;チャプター４.仲間の定義]]　[[５&gt;チャプター５.定例コント]]　[[６&gt;チャプター６.いつも通りに]]　[[７&gt;チャプター７.答えは…]]
[[あとがき&gt;HoWN　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;HoWN　キャラクター紹介]]



**Turning　Point　【著・龍獅】
[[プロローグ&gt;プロローグ.ずぶ濡れの少女]]　[[１&gt;チャプター１.目覚めのスープ]]　[[２&gt;チャプター２.異界の硬貨]]　[[３&gt;チャプター３.鬼ごっこ]]　[[４&gt;チャプター４.疾風の白刃]]　[[５&gt;チャプター５.始めての…]]　[[６&gt;チャプター６.パピードラゴン]]　[[７&gt;チャプター７.魂の戦士]]　[[８&gt;チャプター８.つながり]]
[[あとがき&gt;TP　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;TP　キャラクター紹介]]



**天刃　【著・龍獅】
[[プロローグ&gt;プロローグ.迷える刃]]　[[１&gt;チャプター１.日課]]　[[２&gt;チャプター２.外からの来客]]　[[３&gt;チャプター３.ひとやすみ]]　[[４&gt;チャプター４.天乃の重み]]　[[５&gt;チャプター５.依頼破棄？]]　[[６&gt;チャプター６.『家』の姿]]　[[７&gt;チャプター７.天衣岬]]　[[８&gt;チャプター８.宝刀の悲劇]]　[[９&gt;チャプター９.極みへ至る瞳]]　[[１０&gt;チャプター１０.天乃 蛍]]　[[エピローグ&gt;チャプター１１.天の刃]]
[[あとがき&gt;天刃　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;天刃　キャラクター紹介]]



**ひだまり　【著・龍獅】
[[プロローグ&gt;プロローグ.画聖の憂鬱]]　[[１&gt;チャプター１.名声]]　[[２&gt;チャプター２.天を舞う少女]]　[[３&gt;チャプター３.太陽の子]]　[[４&gt;チャプター４.笑顔が創る道]]　[[５&gt;チャプター５.シスターエルナ]]　[[６&gt;チャプター６.選んだ道]]　[[７&gt;チャプター７.朝霧の町]]　[[エピローグ&gt;エピローグ.ひだまりのほほえみ]]
[[あとがき&gt;ひだまり　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;ひだまり　キャラクター紹介]]




**The Foot of Rainbow　【著・龍獅】
[[プロローグ&gt;プロローグ.虹のふもと]]　[[１&gt;チャプター１.七色のたまご]]　[[２&gt;チャプター２.審判]]　[[３&gt;チャプター３.『親』]]　[[４&gt;チャプター４.七色の鳥]]　[[５&gt;チャプター５.王の足取り]]　[[６&gt;チャプター６.恩師来たりて]]　[[７&gt;チャプター７.思考凍結]]　[[８&gt;チャプター８.アルティアとアイリス]]　[[９&gt;チャプター９.ティール・エインフィード]]　[[１０&gt;チャプター１０.旅のおはなし]]　[[１１&gt;チャプター１１.望まぬ邂逅]]　[[１２&gt;チャプター１２.決意と揺らぎ]]　[[１３&gt;チャプター１３.魂の意思]]　[[１４&gt;チャプター１４.業の集う場所]]　[[１５&gt;チャプター１５.修羅の炎]]　[[１６&gt;チャプター１６.咎人の指輪]]　[[１７&gt;チャプター１７.荒れ狂う子龍]]　[[１８&gt;チャプター１８.天の三妖精]]　[[１９&gt;チャプター１９.精霊王アイリス]]　[[２０&gt;チャプター２０.記憶の涙]]　[[２１&gt;チャプター２１.結び付く約束]]　[[２２&gt;チャプター２２.結論]]　[[２３&gt;チャプター２３.契約取引]]　[[２４&gt;チャプター２４.マアトの裁定]]　[[エピローグ&gt;エピローグ.虹のふもと]]
[[あとがき&gt;FoR　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;FoR　キャラクター紹介]]



**風をもとめて　【著・Jolly】
—プロローグ—　[[１&gt;—プロローグ—]]
—リエステール—　[[１&gt;—リエステール１—]]　[[２&gt;—リエステール２—]]　[[３&gt;—リエステール３—]]　[[あとがき&gt;—リエステール　あとがき—]]
—モレク〜モレク鉱山—　[[１&gt;—モレク〜モレク鉱山１—]]　[[２&gt;—モレク〜モレク鉱山２—]]　[[３&gt;—モレク〜モレク鉱山３—]]　[[４&gt;—モレク〜モレク鉱山４—]]　[[５&gt;—モレク〜モレク鉱山５—]]　[[６&gt;—モレク〜モレク鉱山６—]]　[[あとがき&gt;—モレク〜モレク鉱山　あとがき—]]
—ミナル〜サンドヴィレッジ—　[[１&gt;—ミナル〜サンドヴィレッジ１—]]　[[２&gt;—ミナル〜サンドヴィレッジ２—]]　[[３&gt;—ミナル〜サンドヴィレッジ３—]]　[[あとがき&gt;—ミナル〜サンドヴィレッジ　あとがき—]]
—[[砂上墓所]]—　[[１&gt;—砂上墓所１—]]　[[２&gt;—砂上墓所２—]]　[[３&gt;—砂上墓所３—]]　[[４&gt;—砂上墓所４—]]　[[５&gt;—砂上墓所５—]]　[[６&gt;—砂上墓所６—]]　[[７&gt;—砂上墓所７—]]　[[８&gt;—砂上墓所８—]]　[[９&gt;—砂上墓所９—]]　[[あとがき&gt;—砂上墓所　あとがき—]]
—フローナ〜ルナータ—　[[１&gt;—フローナ〜ルナータ１—]]
　　　　　　　　　　……以下続く

[[かぜもと　キャラクター紹介]]

**辿りつく詩　【著・シルフ】
[[旅の始まり]]
[[出発]]
[[森林の町シュヴァル]]
[[キノコと虫と…]]
[[雪原へと繋ぐ町]]
[[吹雪の中で]]
[[竜の子]]
[[南側へと繋がる海路]]
[[海]]
[[中央都市リエステール]]
[[ランプを求めて…]]
[[河川の街ミナル]]
[[日記]]
[[尾行]]
[[踊る子悪党]]
[[砂上墓所]]
[[名も無き書]]
[[エピローグ]]
**After the story　【著・シルフ】
[[朝食の恐怖]]
[[買い出し]]
[[居候]]
[[実験反省会]]
[[追憶]]
[[人の話ぐらい…]]

**斬鬼伝　【著・あいうえ】
[[第１話「妖刀」]]
[[第２話「旅立ち」]]
[[第３話「クロッセルにて」]]
[[第４話「闇夜の戦い」]]
[[第５話「リックテール」]]
[[第６話「祈る者、創り出す者（前編）]]
[[第７話「祈る者、創り出す者（後編）&gt;斬鬼伝第７話「祈る者、創り出す者」]]

[[斬鬼伝キャラクター紹介]]

**無風　【著・ガシラの才兵衛（※旧：科学者）】
[[序章]]
[[第１話「無法の雪原」]]
[[第２話「雪原の2人」]]
[[第３話「烈と空」]]
[[第４話「雪に輝くは蛍の光」]]
[[第５話「酒と依頼は酒場に限る」]]
[[第６話「人の面して獣の心」]]
[[第７話「月光絢爛ジャスティスムーン」]]
[[第８話「黒い眼鏡は危ない香り」]]
[[無風　キャラクター紹介]]

[[霧の中]]
[[狂犬は夜に泣く]]


番外編：月光閃華ジャスティスムーン
[[第１話「ルミナスムーン」]]
[[第２話「レッドガール」]]



**竜の溜息　【著・シルフ】
[[知らない…]]
[[雑談]]
[[昼食とお手伝い]]

**Play tag　【著・シルフ】
[[捕獲作戦その１]]
[[迷惑な魔物]]
[[不法侵入]]
[[あとがき]]

**換魂の指輪シリーズ
※特殊アイテム『換魂の指輪』を巡るシリーズ　誰でも書きこみOK

第一弾：エミリア⇔リスティ【著・龍獅＆神無月カイ】
[[１&gt;その１.異変]]　[[２&gt;その２.そのままで]]　[[３&gt;その３.代理人]]　[[４&gt;その４.胎動]]　[[５&gt;その５.窮地]]　[[６&gt;その６.結論]]　[[７&gt;その７.自覚と覚悟と乙女心]]　　[[あとがき&gt;エミィ⇔リスティ　あとがき]]

第二弾：ユキ⇔リスティ【著・龍獅】
[[１&gt;その１.シアの憂鬱]] [[２&gt;その２.指輪再び]]　[[３&gt;その３.対岸の会話]]　[[４&gt;その４.カーディアルト]]　[[５&gt;その５.降り積もる悲哀]]　[[６&gt;その６.最後の旅路]]　[[あとがき&gt;ユキ⇔リスティ　あとがき]]

**Crystion Hope　【著・龍獅】
[[プロローグ&gt;プロローグ.氷昌の館]]　[[１&gt;チャプター１.戦闘訓練]]　[[２&gt;チャプター２.氷昌姫]]　[[３&gt;チャプター３.挑戦者]]　[[４&gt;チャプター４.開戦]]　[[５&gt;チャプター５.アンブレラ]]　[[６&gt;チャプター６.紫電の双剣]]　[[７&gt;チャプター７.初心]]　[[８&gt;チャプター８.氷昌の冠]]　[[９&gt;チャプター９.無情]]　[[１０&gt;チャプター１０.本気のカタチ]]　[[エピローグ&gt;エピローグ.私の在る場所]]

[[EX&gt;チャプターEX.二人の調律者]]

[[あとがき&gt;CH　あとがき]]
[[キャラ紹介&gt;CH　キャラクター紹介]]
[[精霊八宮の管理者紹介]]


**ディメンジョナルコンチェルト－フィークベル－【著・神無月カイ】

[[DC0:プロローグ]]
[[DC1:宮守　誠司]]
[[DC2:リア・スティレット]]
[[DC3:天宮　智香]]
[[DC4:空間異常]]
[[DC5:継ぐ者、紡ぐ者]]
[[DC6:支援士]]
[[DC7:スティレット家]]

[[DC:キャラクター紹介]]


**The Summer Night Fantasia【著・龍獅】

[[開幕：ありふれた小さな悲愴]]
[[第一幕：月影の黒き流れ星]]
[[第二幕：夜の街、悪魔戯れて]]
[[第三幕：月無き夜の花と影]]
[[第四幕：小さく大きな一人旅]]
[[第五幕：暗闇の戦慄]]
[[第六幕：夢と現の狭間で]]
[[終幕：夢の終わりと…]]

[[カーテンコール&gt;カーテンコール：後書き・キャラクター紹介]]

**Little Legend小話集　【著・龍獅】

セントラル・インテリジェンス　　[[本編&gt;C・I]]　[[キャラ紹介&gt;C・I　キャラクター紹介]]
Snow Chapel　　[[１&gt;その１．母親面談]] [[２&gt;その２．問題提示]] [[３&gt;その３.Chapel Deck]] [[４&gt;その４.そんな日常]]　[[キャラ紹介&gt;CD　キャラクター紹介]]
ある日の風景　　[[１：ティール編&gt;ある日の風景・ティール編]]　[[２：ディン・ヴァイ編&gt;ある日の風景・ディン・ヴァイ編]]　[[３：エミリア・リスティ編&gt;ある日の風景・エミリア・リスティ編]]　[[キャラ紹介&gt;ある日の風景・キャラ紹介]]
[[そんな事情]]　　[[本編&gt;そんな事情]]　[[キャラ紹介&gt;そんな事情・キャラ紹介]]
鏡合わせの少女　　[[１&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：１]]　[[２&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：２]]　[[３&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：３]]　[[４&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：４]]　[[５&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：５]]　[[６&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：６]]　[[７&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：７]]　[[８&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：８]]　[[９&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：９]]　[[１０&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：１０]]　[[１１&gt;鏡合わせの少女―夢の国より―：１１]]

**白いつばさの旅日記　【著・ログテル】

【2007 執筆開始～2011 執筆中止】[[１&gt;１ページ目．グーは勘弁]]　[[２&gt;２ページ目．そして何も無くなった。ええ、それはもうさっぱりと]]　[[３&gt;３ページ目．文無しです]]　[[４&gt;４ページ目．トカゲ祭り]]　[[５&gt;５ページ目．新月に現る無限の回廊]]　[[６&gt;６ページ目．俗に言うお持ち帰り？]]　[[７&gt;７ページ目．動き出す面倒事]]　[[８&gt;８ページ目．ひだまりの導き？]]　[[９&gt;９ページ目．金の為ならルールも無視する]]　[[１０&gt;１０ページ目．作戦開始]]　[[１１&gt;１１ページ目．赤と青と月]]　[[１２&gt;１２ページ目．挫けた心に光を灯せ]]　[[１３&gt;１３ページ目．湯煙の中で広がる輪]]　[[１４&gt;１４ページ目．寒空の下でど突け！前編]]　[[１５&gt;１５ページ目．寒空の下でど突け！後編]]　[[１６&gt;１６ページ目．安息の終わり]]　[[１７&gt;１７ページ目．動き出す勢力]]　[[１８&gt;１８ページ目．追う者、追われる者]]　[[１９&gt;１９ページ目．立ち上がる騎士達]]　[[２０&gt;２０ページ目．月夜の急襲]]

【2011.10/13~13.  書き直し】　[[１&gt;白いつばさの旅日記・１]] [[２&gt;白いつばさの旅日記・２]] [[３&gt;白いつばさの旅日記・３]] [[４&gt;白いつばさの旅日記・４]] [[５&gt;白いつばさの旅日記・５]] [[６&gt;白いつばさの旅日記・６]] [[７&gt;白いつばさの旅日記・７]] [[８&gt;白いつばさの旅日記・８]] [[９&gt;白いつばさの旅日記・９]] [[１０&gt;白いつばさの旅日記・１０]] [[１１&gt;白いつばさの旅日記・１１]] [[１２&gt;白いつばさの旅日記・１２]] [[１３&gt;白いつばさの旅日記・１３]] [[１４&gt;白いつばさの旅日記・１４]] [[１５&gt;白いつばさの旅日記・１５]]

横槍を入れるサイド短編
[[子鬼の愚痴と少女の気遣い]]【著・龍獅】
※１３とほぼ同時刻

**Sky Rider&#039;s　【著・龍獅】

[[プロローグ&gt;プロローグ：いつもの邂逅]]　[[１&gt;Stage1：二人の日常]]　[[２&gt;Stage2：でしゃばれ社長]]　[[３&gt;Stage3：開催]]　[[４&gt;Stage4：至りし者達]]　[[５&gt;Stage5：境界を駆ける]]　[[６&gt;Stage6：折り返し地点の一幕]]　[[７&gt;Stage7：ランページ]]

**劇場版Another Story、Day of the black ship end　【著・無銘】
[[1&gt;AS00.離反の狼煙]]　[[2&gt;AS01.駆けるが如く]]　[[3&gt;AS02.集う場所]]　[[4&gt;AS03.一つの決着]]　[[5&gt;AS04.束の間の休息]]　[[6&gt;AS05.大激突(前)]]　[[7&gt;AS06.大激突(後)]]　[[8&gt;AS07.エンドレス・ワルツ]]　[[9&gt;AS08.決着の刻(前)]]　[[10&gt;AS09.決着の刻(後)]]　[[11&gt;AS10.終焉]]　[[12&gt;AS11.手記]]

[[劇場版AS:キャラ紹介]]

**劇場版AS SS　－紡がれた希望－【著・無銘】
[[1&gt;劇ASSS01.ある筈の無いデータ]]　[[2&gt;劇ASSS02.運命の日の一日前]]　[[3&gt;劇ASSS03.道が変わる日]]　[[4&gt;劇ASSS04.命が繋ぐ道]]　[[5&gt;劇ASSS05.心の影を断ち切って]]

[[劇ASSS:キャラ紹介]]

**魔法使いの行動原理　【著・ダン・東郷】

Report:01:[[双子で姉妹な魔法使い]]

　かなしみは、はるかかなたに。
　わすれたい、おおくのものと。
　
　それでも、わたしは、あなたと、ともに。

[[Chapter:00&gt;双子で姉妹な魔法使い]]
[[Chapter:01&gt;魔法調査官]]

**スノウ・ギフト　【著・ログテル】
[[１&gt;スノウ・ギフト１]]　[[２&gt;スノウ・ギフト２]]　[[３&gt;スノウ・ギフト３]]　[[４&gt;スノウ・ギフト４]]　[[５&gt;スノウ・ギフト５]]　[[６&gt;スノウ・ギフト６]]　[[７&gt;スノウ・ギフト７]]　[[８&gt;スノウ・ギフト８]]　[[９&gt;スノウ・ギフト９]]　[[１０&gt;スノウ・ギフト１０]]　[[１１&gt;スノウ・ギフト１１]]　[[１２&gt;スノウ・ギフト１２]] 【更新停止中】

**トラブル・クランツ　【著・龍獅】
|トラブル×トラブル|：[[1&gt;トラブル×トラブル：１]]|　[[２&gt;トラブル×トラブル：２]]|　[[３&gt;トラブル×トラブル：３]]|　[[４&gt;トラブル×トラブル：４]]|　[[５&gt;トラブル×トラブル：５]]|　[[６&gt;トラブル×トラブル：６]]|　[[７&gt;トラブル×トラブル：７]]|　[[８&gt;トラブル×トラブル：８]]|
|フェアリーローズ|：[[1&gt;フェアリーローズ：１]]|　[[２&gt;フェアリーローズ：２]]|　[[３&gt;フェアリーローズ：３]]|　[[４&gt;フェアリーローズ：４]]|　[[５&gt;フェアリーローズ：５]]|　[[６&gt;フェアリーローズ：６]]|||

[[トラブル・クランツ：キャラ紹介]]


**Freesia
[[Side.Erna]]【著・神無月カイ】

**幸せの形【著・シルフ】
[[プロローグ&gt;プロローグ.運命急転直下の日]][[１&gt;かくて災厄の日々は始まる]]

**ＡＷ×サナララ－ＳＡ・ＮＡ・ＲＡ・ＲＡ－
|[[01.Thanks, Smile to Goodbye]]|【著・神無月カイ】|
|[[02.North Wind]]|【著・龍獅】|




[[チャンスシステムについて]]



**すっとこどっこいが往く！　【著・Kyo】
|橋の上の攻防？|：[[その１&gt;第1話「爆破したいなーって思う・・・でしょ？」]]|　[[その２&gt;第2話「嬉しくともなんともない当たりだけどな」]]|　[[その３&gt;第3話「しっかりと覚えておくように」]]|　[[エピローグ&gt;エピローグ「・・・・・・・・・ちょっと間違った、かも」]]|　


|すっとこ情報局|：[[その１&gt;すっとこ情報局．その１]]|　

[[すっとこどっこいが往く！ キャラ紹介]]



**堕天　― 血染めの天使 ―　【著・ログテル】
[[１&gt;血染めの天使：１]]　[[２&gt;血染めの天使：２]]　[[３&gt;血染めの天使：３]]　[[４&gt;血染めの天使：４]]　【更新停止中】


[[駆け出しと中堅と先人と]]【※横槍な話　著・龍獅】



**黒の剣　【著・神無月カイ】
//[[黒の剣第一話]]
//[[黒の剣第二話]]

[[番外：断罪の月]]

**Black Loulette　【著・hina】
サンドヴィレッジ編　
[[序&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 序]]　[[１&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 １]]　[[２&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ２]]　[[３&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ３]]　[[４&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ４]]　[[５&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ５]]　[[６&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ６]]　[[７&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 ７]]

[[キャラ紹介（L№ｓ）&gt;Black Loulette サンドヴィレッジ編 キャラ紹介L№ｓ編]]

[[２１が料理に挑戦するそうです。&gt;恋する乙女のメシがまずい]]



**HevenlyTears【著・カイ】
第一話
[[01&gt;HevenlyTears01-01]]・[[02&gt;HevenlyTears01-02]]・[[03&gt;HevenlyTears01-03]]・[[04&gt;HevenlyTears01-04]]・[[05&gt;HevenlyTears01-05]]


**Untitled 【著・シルフ】
[[01&gt;主と従者]]

**日常彩る歯車達
※普段注目されないような町の人達に視点を置いた短編を募集するシリーズ。　誰でも書きこみOK


・図書館シリーズ（図書館関係が多くなってきたので半独立）
|[[大図書館の司書長]]|【著・龍獅】|
|[[大図書館のサボリ司書]]|【著・ログテル】|
|[[ものぐさも大切]]|【著・龍獅】|
|[[大図書館の人々]]|【著・龍獅】|
|[[図書館の一大事]]|【著・ログテル】|

・その他
|[[小さな料理店の店長]]|【著・シルフ】|
|[[とある船頭の早朝]]|【著・ログテル】|
|[[きりとられた世界の中で]]|【著・龍獅】|
|[[道端の占い師]]|【著・ログテル】|
|[[永久なる幻想の扉]]|【著・龍獅】|
|[[古よりの民]]|【著・龍獅】　　※中途半端注意|
|[[マスク・ザ・ルナミス]]|【著・神無月カイ】|
|[[田舎での憧れ]]|【著・ログテル】|
|[[フローナの奇妙な占い師のとある一日]]|【著・hina】|
|[[名無し屋という店]]|【著・ギル】|



**DOPシナリオ
[[無限迷宮]]【著・神無月カイ】
[[記す者・それを伝える者～ユグドラシア編～]]【著・神無月カイ】

*時事小説（お祭系の詳細はメニューの『行事表』を参照）
※（）内に作中における時期と地域を記載
別にリアル時間に合わせて書く必要はありません
**沙雪祭（一月・十六夜）


**節分（二月・主に十六夜　他の町でも一部の家庭では行われている）


**Valentine Day（二月・大陸全土）
※↓2007年分↓
|[[エミリアの場合]]|【著・龍獅】|
|[[ティールの場合]]|【著・龍獅】|
|[[リスティの場合]]|【著・神無月カイ】|

※↓2008年分↓
|かくして誰かさんは墓穴に埋まる：[[前編&gt;かくして誰かさんは墓穴に埋まる：前編]]|[[後編&gt;かくして誰かさんは墓穴に埋まる：後編]]|【著・龍獅】|

※↓2011年分↓
|[[すいーと・ぶらうん・すとーりーず]]|【著・Jolly】|
|[[憧れの人へ&gt;憧れの人へ 【2011バレンタイン作品】]]|【著・龍獅】|


**スプリングカーニバル（四月・主に首都）


**水祭り（八月・ミナル）


**盆踊り（八月・十六夜）


**収穫祭（九月・シュバルツバルト）


**アルティア聖誕祭（十二月・主に首都）
|[[大図書館のクリスマス前日]]|【著・ログテル】|
|[[司書達のクリスマス]]（↑の続きにあたります）|【絵・龍獅】|
|[[Shiny White]]|【著・龍獅】|
|[[ひよこ]]|【著・とわこ（ﾉｼ・ω・）ｼ】（※←神無月カイさんです。一応）|
|[[ささやかな冬の伝説]]|【著・ログテル】|    </description>
    <dc:date>2014-01-05T01:11:25+09:00</dc:date>
    <utime>1388851885</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/844.html">
    <title>Black Loulette サンドヴィレッジ編 ７</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yuina/pages/844.html</link>
    <description>
      
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;br /&gt;
　パラパパー♪　パラパ、パラパパー♪　パラパーラー、パーラパラパッパパー♪　パラパーラー、パーラパッパッパー♪&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;　タカタカタカタカタカタカタカタカ…、　&lt;/strong&gt;&lt;span style=&quot;font-size:xx-large;&quot;&gt;&lt;strong&gt;ド―――ン！！！！&lt;/strong&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　２のビューグルの音、１３の太鼓とどこからか取り出された十六夜仕様の大鼓が鳴り響く、&lt;br /&gt;
　宿屋の主人の計らいで最初から戦いが終わったら宴会をしようじゃないかと計画が練られていたらしい。&lt;br /&gt;
　その直後、まだ二頭身手乗りサイズのままな１がおもむろに７に掴み上げられメンタル式スナイパーライフルの銃身に突っ込まれる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「はわ？　むぐっ！？　むぐぐ～っ！！！？」&lt;br /&gt;
「ちょうと゛いいところにいた～。　…&lt;strong&gt;ふれあしょっと～&lt;/strong&gt;。」&lt;br /&gt;
「むぐぐ～～～～！！！！？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　フレアショットの火球と共に涙目で打ち出された１はそのまま上空で爆発四散。&lt;br /&gt;
　何故か彼女の笑顔の形の花火となり人々をおお、と感心された。&lt;br /&gt;
　それを無表情のままどこか自慢げにピシッとＶサインするのは７、彼女はいつも通りの通常運航。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「ケェーッ、ケッケッケ！　見たか？　あの１の泣きっ面。」&lt;br /&gt;
「もぅ…、あんまり笑っちゃ駄目だよ？　３５。」&lt;br /&gt;
「ケッ、わーったよ。　…あ、そうだ。　２！　あっちの売店でわたあめ一緒に喰おうぜ！」&lt;br /&gt;
「うん！　わたし、わたあめ大好きっ！」&lt;br /&gt;
「…♪」&lt;br /&gt;
「３５はいつもそういう顔してればすっごく可愛いのに…。」&lt;br /&gt;
「…うっさい馬鹿、蜂の巣にされてぇのか…。」&lt;br /&gt;
「えへへ～。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　３５と２がわたあめを一緒のベンチで食べるのを横に１３も、また&lt;br /&gt;
　遊び心を擽られたようで大鼓の撥を置いて丁度通りがかった宿屋の主人に一声かける。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;「宿屋のおっちゃ～ん！　私もちょっと遊んで来るわ、大鼓頼む。」&lt;br /&gt;
「おうよっ！　任せときな！！　嬢ちゃんも遊んできなぁっ！！」&lt;br /&gt;
「ふむ…、どうしようかねぇ。　ふ～んふ、ふ～んふ、ふ～ん♪　…おや？」&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　１３が歩いていると目に深紅の甲冑と血濡れ色の聖衣が目に止まった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…では、名残惜しい所ですが私は先に本部への報告がありますので、皆様はお楽しみくださいませ。」&lt;br /&gt;
「リーチェ、前々から思っておりましたがそちらの騎士団は真面目過ぎだと思いますの。　もう少し楽しんでは如何ですの？」&lt;br /&gt;
「そうは参りませんわ。　これも仕事ですので…、さ、行きますわよ。　ラーヴァ、ヴェスペ、カーマ。」&lt;br /&gt;
「仕事となると相も変わらずですのね…。&lt;br /&gt;
　一応、言っておきますがデストロイアナイト監査騎士団もアルティア教会の一部ではないんですの？」&lt;br /&gt;
「ええ、ですが我々と貴方方は、同じアルティアを信仰するものでは有れど相容れるものではありませんわ。&lt;br /&gt;
　…ーっ、『&lt;strong&gt;穢れ無き白は少しでも、血染めの、修羅の決意に触れたなら&lt;/strong&gt;』…一瞬にして真っ赤に汚れてしまいますわよ？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　そう言ってリーチェ達は颯爽とサンドヴィレッジを後にする。&lt;br /&gt;
　それを送るリリーサレナに１３はなんとなく声をかける事にした。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…正義の中の悪を刈り取る血濡れの正義、ねぇ…。　その心はどうなんだい？」&lt;br /&gt;
「さあ、私には判りかねますの。　でも…。」&lt;br /&gt;
「お？」&lt;br /&gt;
「結局の所、彼等のような汚れ役を黙認せざるおえないのがアルティア教会の現状ですの。」&lt;br /&gt;
「グレーゾーンも白として見なきゃならないってのも大変だねぇ…。」&lt;br /&gt;
「かと言ってそれを認めないのも、本当の正義としてはどうかと思いますの。」&lt;br /&gt;
「難しいねぇ…。　…何かしんみりしちまったな、酒でも奢るよ。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:larger;&quot;&gt;「タダ酒と聞いて即参上、お金に自重しない聖職者（笑）フィーちゃんです！」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt; &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;　　し　ー　ん&lt;/span&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt; &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:larger;&quot;&gt;「…仕方ない、こうなったら纏めて奢ろうじゃないか！　今宵は無礼講で結構っ！！！！」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　１３がそう叫ぶとフィーから歓声が上がり、二人の頭を腋に抱えて酒場へと向かう、酒場の中は既に賑っており&lt;br /&gt;
　たまたま何も知らずにサンドヴィレッジに来た冒険者が混ざって宴会が始まっている。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「聖職者二人抱えて何をなさってるのですか、１３…。」&lt;br /&gt;
「何って…、酒飲みに来たに決まってるだろう？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　酒場のテーブル席で一人、ルーレットディーラーが呆れた顔で１３を見た。&lt;br /&gt;
　テーブルの上にはサンドヴィレッジの観光土産がうず高く積まれている。&lt;br /&gt;
　&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「あんたもあんただろ…？　これ、全部ウグイス様へのお土産かい？」&lt;br /&gt;
「ええ、勿論。　後で他の№ｓに運ぶように伝えて頂けますか？」&lt;br /&gt;
「まあ、それは構わない…。　だが…ディーラー様？　今宵は祭りだ、この意味、御理解頂けるか？」&lt;br /&gt;
「はい？　何でしょう？」&lt;br /&gt;
「よーし、決まったっ！　皆の衆っ！！　これからこの４人で酒の呑み比べをやろうと思うっ！！！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;「　「　「　えっ　」　」　」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　酒場に居る人間達から「うおおおおぉっ！」とか「頑張れよ、姉ちゃん！」とか&lt;br /&gt;
　「俺は聖職者の子に賭けるぜっ！」とか「じゃ、俺は黒づくめの金髪の姉ちゃんに一票」とか&lt;br /&gt;
　「いやいや、俺的にはこの中じゃ眼鏡の姉ちゃんが一番可愛いっ！」という訳のわからない意見まで飛び交い。&lt;br /&gt;
　引くに引けない空気が酒場を満たし、自信満々の１３に残りの三人が半ば自棄になって酒を煽り始める。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　…負けられないもう一つの戦いがそこにあった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「何やってるんだか…、ディーラー様まで…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　２１も酒場に居合わせていたようである。&lt;br /&gt;
　彼女から見たルーレットディーラーはいつも冷静かつ冷酷な従者なイメージがあるらしく&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　（ただし、超がつくほどの御主人様バカという一面も持ち合わせている事も承知の上で）&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　ノリでヤケクソになっている姿が珍しいらしく唖然としながらつい眺めてしまっていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「思うんだけどぉ…、聖職者…、なんだよね？　あの二人…。　私、間違ってないよね…？」&lt;br /&gt;
「言わないで、私も人の事言えないけど…。　私だってあそこまで行かないわよ？　ねぇ」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　&lt;strong&gt;&lt;em&gt;ーーー　一瞬の静寂　ーーー&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「そ、そうですね。」&lt;br /&gt;
「他の皆はまだいいとして、りーりんまで…今の間お姉さん傷ついたわ～っ！　よよよよよ…（棒）」&lt;br /&gt;
「あ、えっ、えー…っと…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　エルナが大げさに泣き崩れる様な大根芝居を始め、&lt;br /&gt;
　それにどう対応すればいいかリスティは困り果ててしまった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「何やってるんですかエルナさん…。　あまりリスティを困らせないで下さいよ。」&lt;br /&gt;
「あっ、おかえり～ヴァイおにーさんっ♪　エミリアさんとディンおにーさんもおかえり～。」&lt;br /&gt;
「何じゃ？　料理を取りに行っている間に一体何が…？」&lt;br /&gt;
「ってあれ？　グリッツおにーさんが居ないような…？」&lt;br /&gt;
「ん？　そういえば途中から見かけないな。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　現在、酒場は満杯で料理を運ぶ暇すら無いので人をかき分けて取りに行くしかない状態になっている。&lt;br /&gt;
　そんな最中、グリッツがちょっとだけ落ち込みながら席に戻ってきた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「よっと、とりあえず人数分、砂狐のテイルステーキ取ってきたぜ、ただいま。」&lt;br /&gt;
「（平静を装ってるけど、大方料理持って来る途中で見かけた女の子にでもナンパして振られたんだろうね。）」&lt;br /&gt;
「（これは、振られたんだろうな…）」&lt;br /&gt;
「（振られたんじゃな）」&lt;br /&gt;
「（振られたのね）」&lt;br /&gt;
「（振られたな）」&lt;br /&gt;
「（やっぱり女の子に振られたのかな…？）」&lt;br /&gt;
「あれ？　皆どうしたの？　せっかく料理が来たんだから冷める前に食べようよ！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　全員が妙な沈黙に包まれる中、あまり状況を理解していないらしい２１が最初に口を開いた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「２１ちゃん、今この瞬間の君は天使だ…。」&lt;br /&gt;
「ありがとうございます♪　グリッツおにーさん。」&lt;br /&gt;
「あー…、ルートゥワちゃん…、ちょっと耳貸して」&lt;br /&gt;
「はい？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:smaller;&quot;&gt;「もしかして…、本当に何もわかってないの…？」&lt;br /&gt;
「えっ、何がですか？」&lt;br /&gt;
「ぁー…、やっぱりいいわ、気にしないで」&lt;br /&gt;
「？？？」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;「２１ちゃん！　そんな君の天然な所も素敵だっ！！&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:x-large;&quot;&gt;&lt;strong&gt;俺と付き合ってくれっ！！！！　&lt;/strong&gt;&lt;/span&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;&lt;strong&gt;」&lt;/strong&gt;&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「あはは、グリッツおにーさんとですかぁ？　正直、何か微妙…」&lt;br /&gt;
「…、そういう事正直に言っちゃう君の言葉が今度は痛い…」&lt;br /&gt;
「でも、グリッツおにーさんみたいな人、私は嫌いじゃないですよ？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:medium;&quot;&gt;「えっ」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…？　私、何かおかしなこと言いましたか？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:medium;&quot;&gt;「えっ」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…（２１、君はきっと暗い過去というか、そういう陰りを知らないから純粋なんだろうね。）」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　満天の星空が見え始めた頃、あちらこちらでぎゃーぎゃー、がやがやと祭りがまだまだ続く。&lt;br /&gt;
　何やら祭りに乗じた窃盗犯が正義の味方に懲らしめられている姿やら、&lt;br /&gt;
　酒場ではたまたま居合わせた冒険者と聖職者が入り乱れての大宴会が開かれ、&lt;br /&gt;
　綿菓子やら飴を始めとして奇妙な珍品まで並ぶ露店が様々な人々で賑う。&lt;br /&gt;
　そんな最中、一発の大きな花火が上がり、人々の歓声で砂漠の街は包まれる。&lt;br /&gt;
　その光景を見ている人間が、ある場所にもう一人いる事を知らずに…。　&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「…恋心の具現は誰かを強く想う想いに惹かれる、少しづつあの娘も自分の性質を理解し始めたのかしら…？&lt;br /&gt;
　ふぅ、中々面白いものが見れたわ。　ふわぁ…、久々に長い時間起きてたら眠くなっちゃった…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　&quot;五感転写&quot;　ウグイス・カラミティレイドの能力であり&lt;br /&gt;
　ルーレット№ｓ総勢３９名のありとあらゆる感覚を自身に転写する能力である。&lt;br /&gt;
　これにより彼女は常に４０人分の光景、音、臭い、感触等を持っている。&lt;br /&gt;
　そして彼女はそそくさと大きなリボンのついた魔法使い帽を台に引っ掛けてゆったりとまどろみ眠りにつく…。&lt;br /&gt;
 &lt;/p&gt;
    </description>
    <dc:date>2013-04-27T10:09:22+09:00</dc:date>
    <utime>1367024962</utime>
  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/843.html">
    <title>Black Loulette サンドヴィレッジ編 ６</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yuina/pages/843.html</link>
    <description>
      
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「ティールさん！　リーチェさん！　サレナさん！　…それに皆さん！」&lt;br /&gt;
「へぇ、流石は&lt;strong&gt;&quot;奇術師（マジシャン）&quot;&lt;/strong&gt;と呼ばれるだけの事はあるね。&lt;br /&gt;
　ジュデアの目と鼻の先まで気付かれないとは思いもしなかったよ。」&lt;br /&gt;
「ふむ…、全て噂の&lt;strong&gt;&quot;心能力&quot;&lt;/strong&gt;による演出…か、中々に面白い能力だったぞ！　少女よ！！」&lt;br /&gt;
「聖アルティアよ、彼の者の命を奪う我々を願わくばお許しください…。　さあ、いきますわよ！」&lt;br /&gt;
「さぁて…死んだ親父のように上手くやれればいいんでやすが…。」&lt;br /&gt;
「皆様、少々お待ち頂きますの。　すぅ…ふぅ、ーーー『レ・ルーンティア』ッ！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　リリーサレナが詠唱したレ・ルーンティアだが、一つだけ決定的に違う点がある。&lt;br /&gt;
　彼女は殆ど何の準備動作もなく詠唱破棄（ショートカット）をやったのだ。&lt;br /&gt;
　この中で聖術に関わるもの、エルナとリスティは唖然とした。&lt;br /&gt;
　それと対照的なのはラーヴァとリーチェ、それを知っている者として苦笑いを浮かべる姿があった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…奥義クラスの聖術を無準備で詠唱破棄するなんて、相変わらず無茶苦茶ですわねぇ…。」&lt;br /&gt;
「その代わりキャパシティの大半を回復聖術に費やしてますの。　リーチェの部下に一人、如何ですか？」&lt;br /&gt;
「ふぅん、貴方…うちの監査騎士団に興味でもあるのかしら？」&lt;br /&gt;
「いいえ、デストロイアナイトには全く興味が御座いませんの。　むしろリーチェ、貴方に少々興味が…。」&lt;br /&gt;
「…遠慮しておきますわ。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　リリーサレナ、彼女がいくら凄くても特殊な趣向である事を忘れてはならない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「それでは皆様、御苦労様でした。　ゆっくりとお休みになられてくださいませ。」&lt;br /&gt;
「ふっふっふ…、ディーラー！　申し訳ないなのですが、最後に一発仕掛けさせて貰うのです！！」&lt;br /&gt;
「…、仕方ありませんね…１、行ってきなさい。」&lt;br /&gt;
「はわっ！　はいなのです！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　そう言うと１がジュデアに向かって走って行く。&lt;br /&gt;
　どう見ても何か出来る様な状態では無い為、ルーレット№ｓを除く全員が疑問を抱く。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「え、あんなボロボロの体で一体何を…。」&lt;br /&gt;
「ボロボロだからこそ、出来る事もありますわ。　それでは皆様、ルーレット№ｓの不死性をとくとご覧下さいませ。」&lt;br /&gt;
「…！　ああ、１には&quot;あれ&quot;があったわね。」&lt;br /&gt;
「？？？」&lt;br /&gt;
「さあさあみなさまこ゛ちゅうもく～。」&lt;br /&gt;
「わあっ！？　７ちゃん、何時の間にですの？」&lt;br /&gt;
「いまもと゛ってきたところ～。　わんの&quot;ゆうし&quot;をこ゛らんあ～れ～。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　一同が目を丸くする中、妙に気楽な彼女達が対照的、&lt;br /&gt;
　…一応言っておくが戦闘中にここまではっちゃけられるのは最早特技だと思われる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「７！　サポートを頼むのです！」&lt;br /&gt;
「おお～っと、りょうかい～。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　７がジュデアに威嚇射撃をしながら猛接近し注意を引く、&lt;br /&gt;
　ジュデアが空へと飛び上がる素振りを見せた瞬間に閃光弾を撃ち、目を眩ませて地面に叩き落とす。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「ググゥ…」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　垂直落下したジュデアが体制を立て直そうともがいている隙を突き、１が口の中に飛び込んだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;「弾け飛べ、想いの弾丸ッ！！！！　『ジェノサイドサクリファイス』！！！！」&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　１がそう叫び引き金を引いた瞬間、激しい閃光を放ち、即座に大爆発を起こす。&lt;br /&gt;
　気絶したジュデアを見てリリーサレナが攻撃の指示を出した。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「！　今ですの、皆さん準備はよろしいでしょうか？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
「おうよ！！　眼鏡の可憐なお嬢さん！」&lt;br /&gt;
「ふはははははっ！！　自爆とはお見事っ！！！　…本当に大丈夫なのだろうな？」&lt;br /&gt;
「心配はご無用です、私達ルーレット№ｓはこの程度では死んだりは致しませんので…。」&lt;br /&gt;
「ふぅん…、死んでないとしてわかってても自爆するのを見るのはあまり良い気分ではないけどね。」&lt;br /&gt;
「さて、先手は私が頂きますわ。　では…」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　リーチェがすぅ、と息を整え詠唱を始める。&lt;br /&gt;
　最初は聖術と同じ白い光、だがそれは少しづつ赤く、そして深紅色へとじわり、と染まっていく…。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;「ーーー聖アルティアの想いに叛き、破戒より出でて破壊せし…、&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;　我が正義を阻む全てのものへ告ぐ、これに一片の慈悲等無き事を知れ。&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;　陽光の巫女 (ソラノヒメ)の加護を以て、影を飲み込む灼白（シャクビャク）の光矢、&quot;サンオブジャスティス&quot;ッ！！」&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　放たれた聖光は始めは白く、そして根元からじわじわと深紅へと染まる。&lt;br /&gt;
　デストロイアナイト監査騎士団に所属するジャッジメントの聖印に書き足された追加術式による聖光。&lt;br /&gt;
　そして彼女は更に赤い液体の入った小瓶をそこへ投げ込み、更に追加で詠唱する。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;em&gt;「ーーーここに調和より出ずる彼の者の血を我が力に。」&lt;/em&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　放たれた太陽の聖光は一気に深紅へと染まりきる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「やれやれ…、お嬢さんだけにチャンスを取られる訳にはいかねぇなぁ！！　ん、おおっとぉ、一緒しやすかぁ？」&lt;br /&gt;
「無論っ！　共に協力必殺技を決めようではではないかっ！！！」&lt;br /&gt;
「ふむ…、それはそれで面白そうでやんすねぇ…。　即興で合わせてくれよっ！！」&lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size:larger;&quot;&gt;「ヌハハハハ！！　」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;「すぅ…、ふぅ…、『狼牙貫通』っ！！！　オラァッ！！！！」&lt;br /&gt;
「ムウウウゥゥゥゥン！ラアアアァァァイトッ！！　キイイイイイイィィィィィックぅッ！！！！」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　二人はそう言うと瞬く間に気絶状態のジュデアの太い胴に接近し、&lt;br /&gt;
　主人は鋼の様に硬い鱗と分厚い皮膚を手刀で貫き、振り上げて肉を断つ。&lt;br /&gt;
　それに追撃する形で刻まれた傷口に飛び蹴りを捻り込ませた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「！？　ゴァァァッ！？！！！？？？」&lt;br /&gt;
「ふっ…、寝覚めはどうだい？　…やれやれ、あっしの親父なら風穴は開けてたんですがねぇ…、修行不足だねぇ…。」&lt;br /&gt;
「お見事っ！！　謙遜は不要な腕前だと見受けられるっ！！！！」&lt;br /&gt;
「いえいえ、あっしはまだまだ未熟物…、おっとぉ…、第二打が来やすぜぇ？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　そう言うと両名はワンステップで左右へ一気に距離を離し、直後に深紅の太陽が直撃する。&lt;br /&gt;
　&lt;br /&gt;
「グォ！？　…オオオォォォォン！！！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「ふふ、追撃といきましょうか。　あんなに大きな蛇さんに動かれると不都合ですわ。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　&lt;strong&gt;パチンッ！&lt;br /&gt;&lt;/strong&gt; &lt;br /&gt;
　そう言うとルーレットディーラーはジュデアに向かって背を向けて指パッチンを打ち鳴らす。&lt;br /&gt;
　突如、雨の様に刃が降り注ぎ、直撃を食らった直後のジュデアの全身を貫いた。&lt;br /&gt;
　もがくジュデアだが降り注いだ刃の痕跡は既に消えていた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　…五感操作による痛覚攻撃…　降り注いだ刃は全て幻覚、だがその激痛はジュデアの動きを止めるには十分だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　ところで自爆した１はどうなったのだろうか、それは…&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　前線からちょっと離れた帰路…&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「あの…、１さんのあの技…。」&lt;br /&gt;
「ああ、自爆技よ？　あれ。」&lt;br /&gt;
「自爆技…、なのに無事ってどういう…？」&lt;br /&gt;
「んー。　なんというか…、あっ！　多分これでわかると思う。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　&lt;em&gt;ひゅるるるるぅぅぅ…、&lt;/em&gt;と意味不明な擬音を出しながら黒焦げの、掌に乗る程度の大きさの塊が降ってくる。&lt;br /&gt;
　２１はそれを空中でぽにゅっ、という音と共に掴み取り、皆に見せる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「っとキャッチ！　うん、これでわかると思うよ？」&lt;br /&gt;
「…はわーっ！！」&lt;br /&gt;
「ん…？　これって、もしかして…？」&lt;br /&gt;
「はわっ？　どうしたなのです？？？」&lt;br /&gt;
「っー…、前から知ってたが&quot;死の概念が無い&quot;って本当だったんだな。」&lt;br /&gt;
「だからって自爆する奴はあんまりいないんだけど…こいつは特別よ。」&lt;br /&gt;
「はわわっ！　だってカッコイイなのですっ！！！　ううぅー…、でも全身痛いなのですー。」&lt;br /&gt;
「…あんたが自爆するからでしょ…？　自業自得よ、えいっ。」&lt;br /&gt;
「あうっ、はわぁー…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　２１が手乗り二頭身サイズまで縮んだ１にデコピンを入れる。&lt;br /&gt;
　二頭身サイズになれるのは人間には出来ない芸当であると同時に可愛いかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…こんな場所で話すのも危険だ、そろそろ引き上げんか？」&lt;br /&gt;
「そうね、援護出来る余力はもうないし…、邪魔になるわ。」&lt;br /&gt;
「だな。　ふぃー、中々に疲れたぜ…。」&lt;br /&gt;
「さあ、戻って体を休めておくわよ！」&lt;br /&gt;
「何かあってサンドヴィレッジに突っ込んでいく可能性もあるからな。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　再び、前線…&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;「っりゃああああぁぁぁ！！！！」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　少女の咆哮と共に全力の一突きがジュデアに突き刺さる。&lt;br /&gt;
　その次、その次へと流れるような連打が容赦なく龍の巨体を襲う。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;span style=&quot;font-size:medium;&quot;&gt;「・・・～っ、『アルテナフレア』…ーーーここに調和より出ずる彼の者の血を我が力に。　鮮血に染まり散れっ！！」&lt;br /&gt;
「ヌフゥ…流石に疲れてきたな、だがっ！　ここで屈する訳にもいかぬ！！！！&lt;br /&gt;
　天知る地知るッ！！　シャアァァインィィィング、ナァックウウウゥゥゥラアアァァァゥッ！！！！」&lt;br /&gt;
「やれやれ…こんな時死んだ親父ならどうしてたか…、おっとあっしとした事がいけねぇなぁ…。&lt;br /&gt;
　ここは己の拳を信じるかぁ…うん。　ッドゥラァッ！！！　ゥラァッ！！！！」&lt;br /&gt;
「ふぃにっしゅふ゛ろーのし゛かんー。　これか゛いまのせ゛んりょくせ゛んかいー。&lt;br /&gt;
　ふきすさへ゛ー、おもいのた゛んか゛んー。　…出力全開、『ジェノサイドエアロ』。」&lt;/span&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　直撃する深紅の灼光、たて続けざまに拳のラッシュ、更に強烈な風圧破でジュデア若干後方にのけぞる…が&lt;br /&gt;
　長く続く戦いに多少は疲弊はしているものの龍の底無しの体力は未だ尽きる事を知らず…。&lt;br /&gt;
　そう、龍と呼ばれる種族の真の恐ろしさはその生命力にあるのだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;&lt;span style=&quot;font-size:large;&quot;&gt;「グオオオオォォオォォンッ！！！！」&lt;/span&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　龍の怒号が上がる。&lt;br /&gt;
　ジュデアがブレスの準備動作に入った所でディーラーが言った。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「…そろそろですわ。」&lt;br /&gt;
「！　…畏まりましたわ。　皆様、次のブレスに耐えれば終わりますの！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　その一言を聞いて一同は疲れながらもこう応えた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;「まったく…、無茶苦茶な事を言うね…。」&lt;br /&gt;
「フッ、その通りだ…。　だが嫌いではないっ！！！！」&lt;br /&gt;
「よぅし…、一丁仕上げと行くかねぇ…！！！」&lt;br /&gt;
「うふふふふ…、久々に全力を出し切りますわ！！！」&lt;br /&gt;
「…んー、もうひとか゛んは゛りなのかー…。」&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　そうとなればもうひと頑張り、７がいくつかある傷口を狙ってメンタル弾を放ちながらジュデアの周囲を旋回し気をそらせようとする。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「む―…、もうふつうにうってもひ゛くともしないか―…。」&lt;br /&gt;
「嬢ちゃん、もう限界なんだろう？　後は任せなっ！！」&lt;br /&gt;
「ん、あとはまかせたー…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　既に７は消耗し切っていてメンタル弾自体の威力がかなり落ちている様子だった。&lt;br /&gt;
　宿屋の主人の労いにより７が離脱。　持ち前の移動能力で一瞬で見えなくなる。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「さぁて、どう引き付けて避けるかねぇ…。」&lt;br /&gt;
「あまり遠くにブレスを飛ばされて別にものに当たっても厄介だからね。」&lt;br /&gt;
「地面に当たると拡散する、というのも厄介な所ですわね…。」&lt;br /&gt;
「リリー殿、何か作戦は無いのか！？」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　それに対して一瞬だけリリーサレナが目を地面に落して大きな声で叫んだ。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「まずはティールちゃんと御主人さんとラシ…、ジャスティスムーンさんで何とか引きつけて下さい！&lt;br /&gt;
　リーチェ、貴方なら&quot;あれ&quot;が放たれる前に大きいの、一発は出来ますわよね？&lt;br /&gt;
　ディーラーちゃんは後に備えて待機願いますの。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;&lt;strong&gt;「では…、『竜のブレスに対抗すれば』いいだけなのですね？　それなら…」&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　リーチェが袖から無数の小瓶を取り出し地面に放り投げた。&lt;br /&gt;
　すると辺り一面が深紅に染まり血腥い臭いが漂い、その中で彼女が詠唱を開始し、&lt;br /&gt;
　それに乗じてティール、宿屋の主人、ジャスティスムーンがもうひと踏ん張り、と&lt;br /&gt;
　ブレスの準備段階途中のジュデアを妨害するように攻撃を加える。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　一つは猛火の塊となり、喉元を狙い焼き切らんとし&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　また一つは一度しゃがみ込み、バネを利用して飛び蹴りを胸部に食い込ませる&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　最後の一つは大きな掛け声と共に空高くまで飛び上がり、脳天に踵落しを喰らわせた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　それぞれの一撃は同時に直撃し、ブレスまでの移行段階を鈍らせるには十分だった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「お疲れ様でした皆様っ！　後は、残りの方にお任せ下さいますの！！！」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　その一言と共に三人は後方へ離脱、&lt;br /&gt;
　リリーサレナは自分の&quot;レ・ルーンティア&quot;の効力を増幅させる為に残りのメンタルを全て放出し、&lt;br /&gt;
　勝利を確信した不敵な笑みを浮かべたままその場で膝をついた。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt; &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;em&gt;「…すぅ…、ーーー聖アルティアの想いに叛き、破戒より出でて破壊せし…、&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;em&gt;　我が正義を阻む全てのものへ告ぐ、これに一片の慈悲等無き事を知れ。&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;em&gt;　遥か空へ、遠く、遠くの輝く星々が創造するは人々の希望となる聖十字、&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;em&gt;　人々の祈りは星々の瞬き、天空より我に降りて地の愚者を裁け。&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;&lt;em&gt;　正義の元に緋に染まり、滅びの十字を地に刻め。　&quot;ブラッディクロス&quot;！！！！」&lt;/em&gt;&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt; &lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　それは&quot;グランドクロス&quot;とは似て非なる深紅の十字だった。&lt;br /&gt;
　リーチェを中心に一気に巨大化すると放たれたブレスを一気に弾き返しジュデアへと直撃、頭を地面へ擦り付けさせた。&lt;br /&gt;
　それを狙ってディーラーがジュデアの頭部へと着地し手をやるとこう、一言。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;「あれだけ暴れれば流石に疲れて来たでしょうか？　では、おやすみなさいませ、永久に」&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;strong&gt;　パチンッ！&lt;/strong&gt;&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;&lt;br /&gt;
　指パッチンの音と共にジュデアは完全に沈黙した、いや、死んでいる訳ではない。&lt;br /&gt;
　それが持つ記憶を全て飛ばされたのだ、それは心臓を動かす事しか出来なかった。&lt;br /&gt;
　呼吸する事すら覚えていない、そして呼吸をしないと苦しい事すら理解できない。&lt;br /&gt;
　いや、それが苦しいという感情である事すらわからないかもしれない。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　『ジュデアマキシア』ただそれは何も考える事すら出来ずにひたすらに沈黙し、&lt;br /&gt;
　長大な生命力の前に死ぬ事すら困難となり、砂に埋もれただそこにあり続けるだろう。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「はぁ…、私も、もう限界です。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　ディーラーは砂漠に降りて数歩は歩き、そう呟きながら仰向けに転がった。&lt;br /&gt;
　それと同じくしてリリーサレナ、ティール、宿屋の主人、リーチェ、ジャスティスムーンが砂漠に仰向けになった。&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「少々…、アクシデントも御座いましたが、完璧に…『作戦通り』、ですの…。」&lt;br /&gt;
「そう言うけど…、割と、ギリギリな気も…、するけどね…。」&lt;br /&gt;
「まったく…、一歩間違えたら…、普通に死人が、出てましたわ…。」&lt;br /&gt;
「ヌフフ…、竜と戦うなどという…、貴重な経験をしたと思ってそれは考えない方で、おくがいい…。」&lt;br /&gt;
「…、はぁ～、死んだ親父はこんなバケモノを相手に…、してたのかぁ…、あっしもやはり…、まだまだでやんすねぇ…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;「さて…、皆様…、お疲れの所ですが…、サンドヴィレッジに帰りますの…。」&lt;/p&gt;
&lt;p&gt;　リリーサレナがそう言うと全員が頷き、疲れた身体でゆっくりと帰路に着いた。&lt;br /&gt;
 &lt;/p&gt;
    </description>
    <dc:date>2013-04-27T09:55:52+09:00</dc:date>
    <utime>1367024152</utime>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/842.html">
    <title>→エミリアと烈心とお酒</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yuina/pages/842.html</link>
    <description>
      エミリア「うー寒いのう寒いのう。今日は一段と冷えおるわ。」



　そう言いながらエミリアはリエステールの酒場に入ってきた。
夜はもう更けており酒場にいる人もまばらである。彼女はこういう時間帯に限って酒場で一杯やるのを日課としている。



マスター「おうエミリアか。またこんな時間に来たとすると、コレが目当てかい？」

エミリア「ふふふ、こんなに寒い季節じゃからのう。一杯飲まんとやってられんわい。」

マスター「まあな。だが、お前さんはまだ未成年だから酒はほどほどにしとかねぇとな。」

エミリア「む、わかっておるわい！　まったくディンにも何度同じことを言われたことか・・・。」



　そう他愛のない会話を交わしながらエミリアはカウンター席に着き
ショットグラスに注がれたブランデーをチビチビと口にしている。



エミリア「マスター、今日はどうも人が少ないようじゃの。こんなに寒い日なら暖かい酒場で皆どんちゃん騒ぎしとるはずじゃが。」

マスター「ああ、なんか今日は人の入りが悪いわな。まあそんな日もあるわな。」

エミリア「ふーん、珍しいことじゃのう。ん？」



　エミリアが店内を見回したとき、同じカウンターの隅の方でどこかで見たような人物が一人静かに酒を飲んでいるのを見つけた。
その人物は最近リエステールやミナルでよく見かけ、街中のチンピラや教会関係者から『狂犬』と蔑まれ、恐れられていた人物であった。



エミリア「おや、珍しいのう。こんな所で鉢合わせするとはな、磐野烈心や。」

烈心「ふん、誰かと思えば時代の掛かった口調のガキか。ガキは家に帰って寝る時間だぞ。」

エミリア「が、ガキ・・・っ！！　ふざけるでない！　私はもう１７歳じゃぞ！」

烈心「そういうところがガキだと言ったんだ。用が無いのならあっちいけ。」



　そう言うと烈心はそっぽを向いて酒を飲み返した。
エミリアは烈心のそっけない態度に顔を真っ赤にするもすぐに落ち着きブランデーを口にしている。



エミリア「ふ、ふん！　まあ珍しく顔を合わせたことじゃ。今日は一緒に飲まんか？」

烈心「・・・勝手にしろ。」

エミリア「ムカ！　相変わらず愛想のかけらもない男じゃのう！！　そんなんじゃ女性にモテやせんぞ！！」

烈心「そんなもので寄って来る女なんかこっちから御免だ。俺は馬鹿な女どもには興味は無い。」

エミリア「ムキー！　ほんっとに減らず口の尽きぬ男じゃのう！！　どうしてこんな男をリスティは気に入ったのやら・・・！！」



　エミリアは烈心の返しに憤慨しながらふてくされてチビチビとブランデーを口にしている。そして烈心も静かに酒を仰いでいる。
そんな空気が数十分続くものの、ふと発した言葉がその空気を終わらせたのであった。
しかも、発した言葉の主がエミリアではなく、烈心からであった。



烈心「そういえば、リスティとかいったな。あの娘は元気か？　確かお前と一緒のリトルなんたらギルドとかという集まりの一員だろう。」

エミリア「お？　お主がリスティの事を気にかけるとは珍しいのう。ひょっとして彼女に惚れたかの？」

烈心「馬鹿を言うな。あいつにはヴァイという小僧がいるだろう。あいにく俺はグリッツとかいう色ボケた小僧と違って好きな人がいる娘に手は出さん主義でな。」

エミリア「酷い言われようじゃのうグリッツは・・・。まあそう言われても仕方のないヤツじゃがなあやつは。まあお主が心配するほどでもない。ヴァイがちゃんと付いておるから安心じゃて。」

烈心「そうか・・・。それを聞いたら安心した。あの娘、どうも最近酷い仕打ちを受けたと聞いたもんなんだがな。」

エミリア「ん？　何か言ったかの？」

烈心「いや、ただの独り言だ。気にするな。」



　そう言いながら烈心はグラスに注いであった酒を仰ぐ。エミリアも首をかしげながらグラスを仰ぐ。



エミリア「で、そういうお主には好きな人とかおるのかの？　まあお主の事じゃからそういうのは興味は無いと思うがの。」

烈心「いたさ。」

エミリア「そうじゃろうそうじゃろう。お主には興味がな・・・・・・ってええええええ！！！（ガターン！）」



　エミリアは、さらっと『いた』と答えた烈心に、イスから転げ落ちるほど驚愕した。
正直、烈心に恋人などいるはずが無いと思っていたからだ。それだけに烈心の答えには相当驚愕したと見える。



エミリア「い、意外じゃのう・・・、お主に恋人がおったとは・・・。で？　どんな女性なんじゃ？」

烈心「そうだな・・・、髪の色は綺麗な琥珀色で瞳は青い宝石のような透き通った瞳をしていたな。そして容姿端麗で優しい娘だった。」

エミリア「ほ、ほう・・・。ん？　でもお主、さっき『いた』や『だった』と答えたのう？　今はおらんのかえ？　まあ異世界から来たお主じゃからこの世界にいるとは思えんが。」

烈心「そうだ。今はあっちにいる。」



　そう言うと烈心は空に向かって人差し指を立てた。



エミリア「上・・・？　空なんかにお主の恋人がおるの・・・・・・、あっ・・・・！」

烈心「・・・。」

エミリア「す、すまぬ・・・。」

烈心「構わん。聞かれたから答えただけだ。お前が気にする事はない。」



　そう言いながら烈心は淡々と酒を仰いでいる。
エミリアも罰が悪そうにチビチビとブランデーを口にしている。
そしてまた、烈心の方から語りかけてきた。



烈心「あいつはな、俺が弱かったが為に死んだものだ。俺が不甲斐ないばかりにな・・・。だから俺は強くなろうとした。そらがむしゃらにと言うか無茶苦茶やったもんさ・・・。
そのお陰で剣の腕や体術とかは上達した。だがな、肝心の俺の心だけは強くなれなかった。それは今でも続いている・・・。」

エミリア「・・・。」

烈心「ちなみにどうしてあいつが死んだのかはここで言うつもりは無い。話が長くなるからな。
そういう事があったから、俺はあのリスティとヴァイが他人事には思えなくてな。だからつい心の隅で心配してしまう。まあ、ヴァイのやつには至極迷惑な話だろうがな。」




　烈心は酒の注がれたグラスを持ちながら淡々と話している。
その姿は『狂犬』と蔑まれ、恐れられていた普段の烈心とは似ても似つかぬ姿であった。




烈心「俺はな、初めてヴァイを見た時目を疑ったぜ。全く俺と同じ生き様を送っていたんだからな。だが、俺とあいつと一つだけ違うところがある。
それはリスティの存在だ。あの娘のお陰でヴァイは道を違わずに進んでいる。たとえどこかで道が反れようとも、リスティがいる限りあいつはくじける事はない。
そしてリスティの他にもお前達という仲間がいる。正直、俺はあいつがうらやましいさ。俺があいつと同じ年の頃は一匹狼で相当荒んでいたからな。」


エミリア「お前さんには、仲間はおらんかったのか・・・？」


烈心「いなかった。いや、いたはずだった。いたはずだったのに俺は自分でその仲間を拒んでいた。当時の俺は相当にヤケクソになっていたんだろう。
いるはずだった仲間を拒んでまで独りよがりな人生を歩んでいたからな・・・。」




　自身の過去を淡々と語る烈心の目はとても寂しい目だった。エミリアもその語りには口を挟みにくく、ただ聞くしか出来なかった。
そして不意に柱時計の音が鳴り響く。時計を見るともう深夜２２時を回っていた。




烈心「もうこんな時間か。悪いが俺はこの辺で失礼させてもらう。明日は朝早くからミナルに行かんといかんのでな。」

エミリア「えっ・・・！？　ああ、もうこんな時間かの・・・。」

烈心「店主、代金はここに置いておく。あとついでにこいつの分もな。」

エミリア「ちょ、ちょっとそんな・・・！　私はそんなつもりで話しかけたわけでは・・・！！」

烈心「気にするな。俺なんかと付き合ってくれた礼だ。」



　そう言いながら烈心は金の入った袋をマスターに手渡し、酒場を後にしようとした。



エミリア「ちょ、ちょっと待つのじゃ烈心・・・！」

烈心「なんだ？」

エミリア「また、酒に付き合ってくれるかの？　お主からもうちょっと色々話を聞きたいものでの・・・。」

烈心「フン、構わんよ。だが、俺なんかと話してたらディンという小僧がやきもちを焼くかもしれんぞ？　それに、お前はあの小僧に惚の字なんだろう？」

エミリア「なっ！！　そ、そんな事があるわけなかろう！！　まったくなんちゅうことを言うんじゃこの狂犬！！」

烈心「フン・・・。」




　烈心の言葉にエミリアは耳まで真っ赤にして叫び上げる。どうやら図星のようだ。
烈心もそんなエミリアを見て鼻で笑う。



烈心「じゃあな。俺もお前と飲んでて楽しかったぜ。」



　そう言って烈心は酒場を後にした。気が付くと店内にはエミリア以外の客はすでに帰っており、エミリアとマスターの二人だけになっていた。



エミリア「まったく・・・、よくわからん男じゃてあやつは・・・。」



　そう愚痴を吐きながら、エミリアはグラスに残ったブランデーを一気に仰いだ。    </description>
    <dc:date>2013-04-22T03:10:07+09:00</dc:date>
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  </item>
    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/798.html">
    <title>話題のーと</title>
    <link>https://w.atwiki.jp/yuina/pages/798.html</link>
    <description>
      話題のーと

‐[[ルール]]‐

・中心となるキャラクターを一人決める。自分のキャラでも人のキャラでもOK
・話題を一つ持ちかけ、その話題に則った一話単位のショートストーリーを作る。（※1）
・参加の可否。用いるキャラクターは自由。同じ話題に何作か乗せても問題ありません

話題のーとタイトルは『（キャラクター）と（話題）』という形なりで、判りやすくしたほうが良いかも？


（※ショートストーリーに制約します。数話単位の長い話にする場合は作品として別途お作りくださいませ）


**例題　エミリアとお酒

[[→エミリアとリスティとお酒]]

[[→エミリアと烈心とお酒]]


**ヴァイと戦闘訓練

[[→ヴァイとタキアと戦闘訓練]]

[[→ヴァイとルーレット№ｓの誰かと戦闘訓練]]

[[→ヴァイと愛と正義の使者ジャスティスムーンと戦闘訓練]]

[[→ヴァイと白と戦闘訓練]]

[[→ヴァイと嫁と戦闘訓練]]

[[→ヴァイと磐野烈心と戦闘訓練]]



**天宮智香と犠牲者

[[→天宮智香と竜泉空也と犠牲者]]

[[→天宮智香とジュリアと犠牲者]]    </description>
    <dc:date>2013-04-22T03:07:08+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/841.html">
    <title>狂犬は夜に泣く</title>
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    <description>
      　
　夜も更けたリエステールの酒場。
人の数もまばらになり、静かになった店内のカウンターで一人静かに酒を飲んでいる男がいた。



烈心「店主、もう一杯」

マスター「あいよ」



　烈心はこの日は珍しく遅くまで酒を飲んでいた。いつもだとこの時間になると決まって宿で寝ているか休んでいるかだ。
そして彼の様子もどことなく変な感じがする。静かに飲んではいるものの、どことなく苛立っているかのように思える。



烈心「店主、もう一杯」

マスター「あいよ」



　マスターも彼の様子がいつもと違う事には気付いてはいるものの、特に詮索はせず黙って酒を注いでいる。
烈心の方も何も語らず黙々と酒を飲んでいる。そうこうする内に時間だけは流れ、流石のマスターもこの流れには付いていけず、おもむろに口を開いた。



マスター「なぁ烈心よ、お前さん今日何があったんでぇ？　いつもと少し雰囲気が違うようだが？」

烈心「・・・。」



　マスターの問いにも関わらず烈心は黙ってグラスを仰いでいる。マスターの言葉は聞こえてはいるものの反応はしていない。



マスター「まあ、あんまり深くは詮索はせんがね。それに今日はちょっと飲みすぎなようだからあまり深酒はせん方が良」

烈心「見合いだ」

マスター「・・・へ？」



　マスターはいきなり喋りだした烈心に思わず磨いていたグラスを落としそうになった。正確には烈心の口から出た言葉にだった。



マスター「見合いって・・・、お前さん見合いでもするのかい・・・？」

烈心「俺が進んでやるわけじゃあない・・・。ただ、今日知り合った婆さんから一方的に押し付けられただけだ・・・！！」

マスター「一方的って・・・。」



　烈心はグラスに注がれた酒を思いっきり仰ぎ、グラスをカウンターに叩きつけた。
どうやら相当頭にきているようだ。店内に残っていた他の客もいきなりの音にビックリしてカウンターの方を振り向いたが、
彼の見えない気に気圧されて平穏を装うとした。多分この場にやかましい客や酔っ払い等がいたら真っ先に烈心は噛み付いていたであろう。
マスターもそうならなかった事にホッとして胸をなでおろした。



マスター「で、その婆さんに一体どんな事を言われたんで？」

烈心「それはな・・・。」



　烈心はグラスをカウンターに置いて、置いてあるつまみの豆をポリポリとかじりながらその時の事を語り始めた。



------------------------------------------------------------------------------------------------------



　&amp;size(40){ドグシャア！！　ドンガラガッシャアーーーーーーン！！}　
&amp;size(40){バゴボォッ！！　ズグシャアァァァッ！！}



チンピラ&amp;size(30){「ドヒーッ！！　鼻がッ！！　ハナがッ！！　モゲゲッ！！　ハナモゲッ！！　ハナモゲラッ！！」}


　
　とあるリエステールの人気の無い路地裏で、一人のチンピラが血を流しながら鼻を押さえて転げ回っていた。どうやら顔面を思いっきり蹴られたようだ。
よく見るとそのチンピラのそばには彼の仲間らしき集団が一人残らずノビていた。
中には尻を丸出しにしてタルに頭から突っ込んでいたり、木箱から頭を突き出して泡を吐いて気絶している者までいる。
そしてその脇には服を破られて恐怖で震えている少女と、顔に殴られた痕のある少年が呆然としながら佇んでいた。



烈心「おうこのドサンピン、さっさとテメーらがあの子達からブン盗った金を全部出してもらおうか。出さねぇとまた血を見る事になるぜ？」



　烈心は転げ回ってるチンピラの頭を足で踏みつけて眼前に刀を突きつけた。
どうやらこのチンピラ達は街で花や装飾品を売っていた子供達に因縁を付け、あろうことか少年を集団で殴りつけて金を巻き上げていたらしい。
その上花売りの少女に対して集団で性的暴行も行おうとしていた。
しかし、その悪行も続かなかった。折りしもその現場を烈心に見られてこのような様になったと思われる。本当に運の悪い連中である。



チンピラ「ひ、ヒィーッ！！　こ、これがあのガキ達から巻き上げた金全部ですぅーッ！！　ちゃんと返しますから許ひてくださぁーいッ！！」



　起き上がったチンピラは涙と鼻水を垂らしながら金が入った袋を取り出して烈心に渡した。



烈心「よぉーしこれで金は全部だな？」

チンピラ「は、はいぃぃぃぃ！！　これで全部ですぅぅぅ！！　ですからもう見逃して下さいね！！　ね？　ネッ！？」

烈心「そうだな、許してやる・・・とでも言うと思ったか？」

チンピラ「ほえ？」

烈心「さっきのは殴られた少年の分、そしてコレは貴様のようなヘナチンに犯されそうになったあの子の分だ&amp;size(20){地獄まですっ飛べこのヌケ作ッ！！}」



　&amp;size(40){メギョンッ！！}



　そういい終わるや否や、烈心はチンピラの股間めがけて強烈な蹴りを食らわした。



チンピラ&amp;size(30){「タマんねぇなぁーーーーーーーーーーッ！！！！！？？？？？」}



　珍妙な叫びを上げつつ、チンピラははるか彼方に吹っ飛ばされた。
そして何処か遠い所で水に落ちる音が聞こえた。おそらく何処かの川にでも落ちたのであろう。ちなみに今は寒空吹き荒れる2月である。



烈心「フン、俺がテメーらみたいなスカタンを許すとでも思ったか。」



　烈心は金の入った袋と周りに散らばっている花と装飾品を集めてカゴの中に入れ、少年と少女のところへ持っていった。



烈心「もう大丈夫だ。あのスッタコどもはもう二度とこの辺で悪さなんかしないだろうよ。」

少年「あ、ありがとうございます・・・。なんとお礼を言ったらよいか・・・。」

烈心「礼なんざいらん。それよりも早くあの子を介抱してやんな。えらい震えてるようだからな。」

少年「本当に、ありがとうございます・・・。」

烈心「じゃあな。」



　烈心は深々と礼をしている二人を跡目に路地裏から出てきてその場を後にしようとした。その時、後ろの方で拍手の音が聞こえた。
振り向いてみるとそこには見た目7,80歳ほどの老婆が烈心に向かってポンポンと拍手をしていた。



老婆「フェッフェッフェッ、お前さん見た目に反してなかなか粋な事しよるのう。」

烈心「ん？　なんだ婆さん？（なんだこのババァ・・・？　いつの間に俺の後ろにいたんだ？）」

老婆「いやいや、お前さんの行動を一部始終見させてもらっただけじゃて。まあ見ず知らずの人間に対してよくあそこまでできるもんじゃ。」

烈心「別にな。ただあの連中がムカついただけだ。てか急いでんだ俺は。じゃあな。」



　烈心はその老婆を軽くあしらってその場を離れようとした。しかしその老婆はそんな事など何処吹く風で更に話を続けた。



老婆「ふむ、ここで立ち話も何じゃて。あそこのカフェでお茶でもしながら話すとしようかの？　あの店のケーキはおいしいんじゃよ。」

烈心「何っ！？　おいちょっと待て婆さん！！　俺は自分の用事があるんだ！！　話はこれっきりにしてもらおうか！！」

老婆「まあまあそんないけずな事でも言わんでこの婆と付き合わんか？　久々に若い衆とも話をしたいモノじゃし。」

烈心「んな事俺の知った事かい！！　おわっ！？　コラ！　襟首掴むない！！（こ、このババァ！？　ババァのくせになんてぇ力だ！！）」



　そんなこんなですったもんだした挙句、流石の烈心もこの老婆には根負けし、仕方なく付き合う事にした。



老婆「ホッホッホ、やっぱりこの店のショートケーキは格別よのう。この上に乗っかってるジャイアントベリーがまたおいしいんじゃよ。」

烈心「ああそうですかい・・・。（チクショウ、今日はこのカステーラがやたらと不味く感じるわい・・・。）」



　老婆は機嫌よさそうにショートケーキの上に乗っかっている大きなイチゴを頬張っている。
そしてその向かいの席では烈心が不機嫌そうな顔でショートケーキを突きながら口に入れている。その光景はとても対照的であった。



老婆「それで烈心とか言ったのおぬし。見たところ十六夜の人間っぽいようじゃが十六夜の何処出身かの？」

烈心「婆さん、俺はな十六夜出身に見えるが十六夜出身じゃあねぇんだ・・・。俺はな」

老婆「ホッホッホ、異界からの来訪者じゃろ？　ちゃんと知っておったよホッホッホ。おぬしはこの界隈じゃ結構有名だしの。」

烈心「・・・ケッ。（知ってるなら知ってるって最初からそう言えってんだこのクソババァ・・・！）」



　老婆ののらりくらりとした態度に、烈心は更に不機嫌そうな顔で紅茶をすすっている。
しかし老婆はそんな事もお構いなしに更に話を続ける。そして同じ事が何度も続いた後、老婆は懐から一枚の写真を取り出した。



老婆「ところで烈心や、この娘を見てどう思う？」

烈心「ん？　ほーう、なかなかのべっぴんじゃあねぇか。で、これは誰だ？　ひょっとしてあんたの若い頃か？（しかしどこかで見たことのある顔だな。）」

老婆「ホッホッホ、まあ確かにワシも若い頃はこれぐらいかこれ以上のべっぴんだったがの。」

烈心「そうかよ・・・。（んな事自分で言うかよ普通・・・。）」



　老婆が取り出した写真には長い青髪で胸の大きい美人の女性が写っていた。街中で歩いていれば１０人中１０人が振り向くほどの美貌だ。



烈心「で、その女性は一体誰だ？　あんたの親族かなんかか？」

老婆「ほー、なかなか感が鋭いのう。その通り、ワシの自慢の孫娘じゃ。どうじゃ？　ズキューンとくるじゃろこのプロポーション！！」

烈心「あー、まあ容姿端麗でいいんじゃあねぇかな・・・。」



 烈心は耳クソをほじりながら興味なさげに写真を見ている。




老婆「おや？　この写真は好みじゃないのかえ？　ならもう一枚あるぞえ。今度はサービス満点の水着姿じゃ！！　それでも駄目なら出血大サービスの入浴ちゅ」

烈心&amp;size(20){「そんなもんは見せんでいいっ！！」}

老婆「おやおやそれは残念じゃのう。正に出血大サービスのシロモノだったんじゃが。」



老婆は残念そうに写真を懐に納めた。流石の烈心もこの老婆の行動には辟易していた。
しかし相変わらず老婆はそんな烈心の態度にもどこ吹く風のようだ。




老婆「それで烈心や、おぬし今恋人やらはおるのかえ？」

烈心「ぶっ！！」



　いきなりの質問に烈心は思わず口に含んでいた紅茶を噴出しそうになった。



烈心「いきなり何を言いやがるアンタは！！　んなもんいるかッ　ボケッ！！」

老婆「おやまぁ意外じゃのう。おぬしみたいないい男じゃと恋人など引く手あまただろうに。」

烈心「俺は女なんぞには興味はねぇ！！」

老婆「おや？　そうなるとお主はかわいい男の子とかの方が好みなのかや？」

烈心「何でそっちのほうに飛びやがる！！」

老婆「ほっほっほ、冗談よ冗談♪　かわいいお茶目じゃて♪」

烈心「&amp;bold(){こっ・・・こっこっこっこぉっ・・・・・・・・・・ゼーゼーゼー・・・。}（いかんいかん・・・、これ以上怒るとこのババァの思う壺だ・・・。）」



　烈心は老婆に掴みかかろうとしたが、それ以上すると完全に彼女の思う壺と感じたのか寸でのところで自分を落ち着かせた。



烈心「で、もういいだろう？　俺も用事があるんでな。この辺で失礼させてもらう。代金は俺が立て替えておく、じゃあな。」



　烈心はそそくさと立ち上がり、近くにいた店員に二人分の料金を支払いその場を離れようとした。



　しかしその時、老婆の口からとんでもない言葉が飛び出した。



老婆「あー言い忘れたものじゃが、おぬしワシの孫娘とお見合いしてみんかえ？」

烈心「はうっ！？」




　&amp;size(30){ドンガラガッシャーーーーーーーーン！！}




　老婆のその一言に烈心は思いっきりずっこけ、そばにあったテーブルやイスに盛大に突っ込んだ。



老婆「いやーねー、ワシの孫娘もいい年になっておるというのに未だに恋人も一人もおらんでのぉ～。そろそろ身を固めさせた方が良いと思っての～。」

烈心&amp;bold(){「あ、あががががががががが・・・・。みみみみみみみあいあいあいあいあいあいあいあいあい・・・。」}

老婆「いろいろ候補者を募ってはみたんじゃがのう～、なっかなかワシのお目に叶えるモノもおらんし、孫娘に合いそうなモノもおらんかったところでの～。
　　　そこでおぬしと言う適役がおったというわけじゃ。まあ性格はちょっとキツめじゃが容姿端麗器量よし！　家事は・・・まあ一通り出来るじゃろうて。」



　老婆はずっこけている烈心などお構いなしに話を続ける。烈心もようやく立ち上がり老婆のいるテーブルに再度席を付いた。



烈心「あ、あのなぁ婆さん。そういうのはお孫さんの意思を聞いてから進めるもんだろが・・・。（いきなり何ぬかしやがるんだこのババァ・・。）」

老婆「だってあの子ったらワシが色々紹介してやってもそっけない態度とるんじゃて。」

烈心「そら誰だって押し付けられりゃあそんな態度とるだろうに・・・。それにおたくのお孫さんの事を好きな人がいたらどうすんだい。」

老婆「あーそれは心配なかろうて。あやつを好きになる子はよほどの変わり者じゃろうに。そのような豪傑はなかなかおらんじゃろう。」

烈心「・・・。（な、なんちゅう事言いやがるこのババァ・・・。自分の孫をなんだと思ってやがんだ・・・。）」



　烈心が唖然としているその時、後ろの方で聞き覚えのある声が聞こえた。
その声の持ち主は、今の時点で烈心がもっとも会いたくもない人物であった。



ジョシュア「あんれ～？　そんなところで何やってんだ烈心？」

烈心「ぶっ！！　誰かと思ったらお前か！！（ゲーッ・・・、この状況で一番会いたくない奴がきやがった・・・。）」

老婆「おや、聞きなれた声がすると思ったらジョシュアじゃないかえ。」

ジョシュア「あら？　誰かと思えばエルナ婆さんじゃないか。烈心と何してるんで？　あ、僕はすぐ離れるんで注文は結構。」



　そう言いつつジョシュアは空いている席へ腰掛けた。




エルナ「何もこれもこの者にワシの孫娘と見合いをしてもらおうと思っての。」

ジョシュア「ぶっ！！　烈心が見合いだって！？　孫娘と見合いというと・・・、あのエルナさんと？」



　エルナ婆の一言にジョシュアは飲んでいた水を思わず噴き出した。流石に彼にとっても予想外の事だったのだろう。
ジョシュアの反応に烈心は黙りながら腕組みをしている。



ジョシュア「で、エルナ婆さんは何で烈心に白羽の矢を立てたわけで？」

エルナ婆「いや、この男が街の路地裏で襲われてた子達を助けておっての。それに前々から弱きを助け強気を挫くその姿勢に感銘を受けてのうくどくどくどくど・・・」

烈心「・・・。（いったいどれだけ喋るんだこのババァ・・・。それに俺の行動を逐一監視でもしてやがったのかよ、ハァ・・・。）」

ジョシュア「へぇ・・・。そりゃすごい事で・・・。あ、ちょっとそこのミニスカートがまぶしい可憐なウェイトレスさん。やっぱりミルクティーひとつで。」



　流石のジョシュアもエルナ婆の会話には少々追いついていない状況だ。



エルナ婆「そして今日のあの行動！　ワシは心にビシィーーーーッ！！と稲妻が走ったもんじゃ！！　この男なら孫娘にピッタリじゃと！」



　話で興奮したエルナ婆はとうとうテーブルに足をかけてさも演説しているかの如く話を続ける。
気が付くと周囲はヤジ馬であふれ返っており、カフェもそのヤジ馬で繁盛していた。



エルナ婆「ってなワケでワシはこの男にワシの孫娘とのお見合いを提案したという訳じゃ。」

ヤジ馬「おおー、いいぞ婆さんー！！」

ヤジ馬「よっ！ 日本一ー！！」

ヤジ馬「ヒュー！　そこの十六夜の兄ちゃんカッチョイー！！」

ヤジ馬「狂犬って噂だったけどいい男ー！！」

ヤジ馬女「愛してます！！　私と結婚してくださーい！！」

ヤジ馬女「あーん！　ス・テ・キ（はぁと）」

烈心&amp;size(40){「うるせえぞお前ら！！　黙ってろ！！」}

ヤジ馬勢&amp;bold(){「シーーーーーーーーーーン。」}

　

　エルナ婆の周りでやんややんやと騒ぎまくるヤジ馬達であったが、空気をも震わすほどの烈心の一喝で、一瞬にして辺りは静寂に包まれた。



烈心「だからな婆さん、向こうの返事がなきゃあ見合いってのは成立しないもんだろう。それに俺も見合いなんて真っ平ゴメンだね。じゃあこの話は無かった事で･･･」



　烈心が再度立ち去ろうとした時、またしても聞き覚えのある声が聞こえた。しかも二名。
その内一名はまたも今の時点で烈心がもっとも会いたくもない人物の一人であった。



ラシード「おお、何か聞き慣れたバカでかい声が聞こえたと思ったらお前達か。」

シェラザード「あら、ジョッシュも一緒で何しているのかしら？　それにエルナお婆さんまでも。」

烈心「がふっ！！　な、なんであんたらまで・・・。（あ、悪夢だ・・・。）」



　烈心が後ろを振り向くとそこにはアルラシードとシェラザードの二人がいた。
手に持っている荷物を見る限り買い物の為にリエステールに赴いていたようだ。そして二人も空いている席へと腰掛ける。



エルナ婆「おや、今度はアルラシードとシェラザードではないか。リエステールに来るとは珍しいのう。」

ラシード「おお、これはエルナ殿ご機嫌麗しゅう。いや今日は妻の買い物に付き合ってですな。久しぶりにこちらへ赴いた訳です。」

シェラザード「ええ、最近できた中央通のお菓子屋がすごくおいしいと聞きましたのよ。エルナさんも行ってみるといいですわ。」

エルナ婆「ホッホッホ、相変わらず仲の良い事で。これでご子息でもできれば良いんじゃがのう。」

シェラザード「もう、エルナさんたったらご冗談を・・・。あ、ウェイトレスさん。私にはハーブティーを。この人にはオレンジジュースをお願いね。」



　三人は他愛のない日常会話を続けている。その隙に烈心は立ち去ろうと考えていたが、
今ここで逃げるとアルラシードに変な疑いを持たれる。と考えた烈心は動くにも動けない状況であった。
　


ラシード「それで、エルナ殿三人は一体何を話しておっしゃったのですかな？」

エルナ婆「ホッホッホ。実はの、そこの烈心という若者とワシの孫娘とお見合いをさせようと考えておったのでな。」

ラシード「はい？　お見合い・・・、と申しますと？」



　ストローでオレンジジュースを啜っていたアルラシードの手が止まる。流石に聴きなれない言葉にアルラシードも聞き返す。



エルナ婆「いや、その言葉通りじゃよ。そこの烈心がヒジョーに気に入ってのう。こやつならばワシの孫娘にピッタリな婿だと思うてな。」

シェラザード「あらまぁ・・・。」

ラシード「むう・・・。」



　二人は困惑したような表情でエルナ婆の話を聞いている。烈心の目から見れば『ちょっと唐突すぎなのではないか？』と思えそうな表情だ。



烈心「そら見ろい。二人だって困惑してるじゃねえか。とにかく俺は見合いする気なんか一片も無いんでな。じゃあ俺はこの辺でオサラバさせてもｒ」



　そう言いつつまたも立ち上がった烈心であったが・・・



ラシード&amp;size(40){「ヌハハハハハハ！　解り申した！！」}

烈心&amp;size(30){「ぶほっ！！」}

　

　そのアルラシードの突然の絶叫に烈心は二度も盛大にずっこけ、顔面から地面に突っ込んでしまった。



ラシード「エルナ殿！！　その大役、我輩も微力ながらお手伝いしますぞ！！　いや我輩もそろそろ烈心に身を固めてもらった方がよいと考えておりましてな！！
まさに今がその時！！　いやここでエルナ殿に出会えたのは正に僥倖！！　こうなれば善は急げと申しまする！！　今すぐでもミナルに戻って用意を致しますぞ！！」

エルナ婆「おお、流石アルラシードよのう。それでは見合いの場所はおぬしに任せようかのう。ではワシは教会に戻って孫娘に話すとしようかね。
店員さんや、これはみんなの分の代金だぞえ。それではアルラシードや、そちらの方は任せるよ。ホッホッホ、今から楽しみじゃて。」



　そう言うとエルナ婆はテーブルの上に代金を置いて一人先に店を後にしていった。



ラシード「ヌハハハハハハ！！　任されよ！！　ではシェラザード、一刻も早く戻って準備せねばな！！　
おっと店員殿、これは破損してしまったテーブルとイスの弁償代として受け取ってくれたまえ！！　ではサラバ！！」

シェラザード「えっ？　あっ、ちょっとあなた！！　そんなに急がなくても・・・！！」



　そしてアルラシードも、テーブルの上にお金の入った袋を置いてものすごい速さで走り去って行った。
その後ろをシェラザードが追いかけるように去っていった。そしてカフェには完全に茫然自失状態の烈心とこれまた呆然としているジョシュアの二人が残っているだけであった。



烈心&amp;bold(){「あ、あいああああいいいううううういああああ・・・・、う、ううあああああええええええ・・・。（パクパクパク）」}

ジョシュア「開いた口が塞がらない・・・ねぇ。まあ頑張りなよ・・・。友人として僕も手伝わせてもらうからさ。」



　そう言いつつジョシュアも席を立ってその場を後にした。烈心は依然、茫然自失状態でイスに座っている。





ウェイトレス「あのー、お客様？　そろそろ閉店の時間なんですが・・・。」




------------------------------------------------------------------------------------------------------


烈心「と、言う事だ・・・。」

マスター「は、はぁ・・・。」



　烈心の話に、マスターは顔を引きつりながら聞いていた。流石にマスターも話の内容には顔を引きつるしかなかった。いや、それしかできなかった。
それだけ烈心の話は俄かには信じがたく、そして奇天烈極まりない凄まじい内容だったからだ。



マスター「と、とにかくだ・・・。まあ頑張んな・・・。」

烈心「店主、もう一杯・・・。」

マスター「あ、あいよ・・・。」



　烈心は注がれた酒を一気に仰ぐ。飲みだしてからもうかれこれ１０数杯である。
よほど酒の強い人でなければぐでんぐでんに酔っ払っていたであろう。



マスター「烈心よぉ・・・、もう飲むのはやめた方がいいんじゃあないのか・・・？　これでもう１６杯目だぜ？」

烈心「大・・・丈夫だ。店主・・・、もう・・・い・・・っ・・・・・・ぱ・・・い」



　よく見ると烈心の目は焦点が合っておらず、更には言葉にもろれつが回っている。流石に酒がきている様だ。
そして次の瞬間、烈心は突然カウンターに突っ伏した。



マスター「ほらいわんこっちゃねぇ。宿に送ってやるから今日はもう帰んな。代金はまた来た時でいいからよ。」



　そう言うとマスターは突っ伏している烈心を起き上げようとした。だがその瞬間・・・



烈心&amp;size(30){「オラぁなぁ～！！　なにが楽しくてお見合いなんかせにゃあいけんのどぁ～～～～！！}　
&amp;size(30){オリャー向こうにずきなひどがいたんだよぉー！！！　今はいねぇーがぁーーーーなぁーーーー！！」}


マスター「どわっち！！」



　マスターが起き上げようとした瞬間、いきなり烈心が起き上がり、大声でわめき始めた。どうやら完全に酔っ払っている。


烈心&amp;size(30){「そんなこんなんあのになんあでオラァがみあいなんかせなあいかんのどあああああ！！！！}　
&amp;size(30){しっかもあっだこどもめぇーおんなとおよー！！！}
&amp;size(30){だしがにちちはあデカいじシリもデカいいじいいきのづよおそおおそっそなああおんなだがああなぁぁぁ！！}　
&amp;size(30){いぎなっりいはねええだろがああああ！！}
&amp;size(30){じょっしーもっらっしーどもだあああああああ！！}　
&amp;size(30){みんなでよっでだかっえおれをコケにしやがああああってええええええ！！！}　
&amp;size(30){ちぐじょおおおおおおごんどああっただらあいづらあぜんいんぶっちごっろおおおおお！！」}




　ガクッ





烈心「グー」



　散々わめいた後、彼は再度カウンターに突っ伏して寝息を立てていた。どうやら完全に寝てしまったようだ。
マスターはこの状態じゃ彼の宿に連れて行くことも出来ないと思ったか、酒場の奥の簡易休憩室に彼を担いで行った。



マスター「ほんっとに・・・、哀れな男だぜお前はよ・・・。」

女将「ホホホ、どこか昔のあんさんに似ておりますなぁ。」

マスター「やかましい・・・！」






こうしてリエステールの夜は更けていったのであった・・・。





　&amp;bold(){TO BE CONTINUED･･･？}    </description>
    <dc:date>2013-04-20T03:32:31+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/840.html">
    <title>霧の中</title>
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    <description>
      烈心「ぶえええぇぇっくしょおぉぉぉおおおおいいッッ！！！」


　
 冬の寒空の中、烈心は半裸になって焚き火に当たっていた。どうやら服がズブ濡れになった為であろう。
彼はリエステールの酒場で何日も店晒しになっていた依頼を受けるため、ミナル河で目的の翠水晶石を探しに赴いていたようだ。
そして川で翠水晶石を採取していた所を深みにはまって溺れかけていたらしい。辺りは一面の霧の中であり、視界も阻まれていた為の事である。



烈心「えーい畜生、翠水晶石の採集に夢中で泳げないのをすっかり忘れていたぜ･･･。それにこの霧の中だしな。あちちっ！」



　濡れた服を木に掛けて乾かしながら烈心は昼飯代わりに獲った魚をかじりつきながら己の馬鹿さ加減をしみじみと痛感していた。



烈心「しっかし、探しても探しても見つからんもんだなコイツは。ただの水晶はゴマンと見つかるくせに肝心のモノは出ねぇときた。」



　烈心は横に積み重なっている水晶とゴミの山をちらりと見た。先ほどから川を漁るものの、見つかるのはただの水晶ばかりのようだ。
そして川を流れるゴミも一緒に集めていたら知らん間に山と化していた。



烈心「まあ、そう簡単に見つかれば苦労はせんがな。さて、体も暖まったとこで再開といくかね。それにしてもうざったい霧だぜ・・・。一寸先も見えやしねぇ・・・。」



　ぶつくさ愚痴を垂れながら烈心は乾いた服を着て川の方へと向かっていった。烈心が休んでいた間に霧は更に濃くなり、文字通り一寸先も見えない状況だ。
烈心は手にした棒で川の深さを測りながら水晶が転がっていた地点へと歩いていった。




　その時、霧の奥の方で何か音が聞こえた。




烈心「ん？　なんだあの音は？」



　烈心は音のする方へ駆けていった。最初は何かの騒音かと思っていたが、音の方へ近づくにつれそれは何かの叫び声とうなり声に聞こえた。
音がした方に近づくと霧は知らぬ間に晴れていた。そして霧が晴れた先には数体のトカゲの化け物と一人の少女がいた。



烈心「こいつら・・・、ここらへんによく出没するレムリナムていう化け物じゃねえか。それに襲われてる少女って、思いっきりありがちな状況だなこりゃ・・・。」

レムリナム「グルルルル、キシャアーッ！！」



　レムリナムは烈心の気配に気が付くと倒れている少女には目もくれずに烈心の方へ襲い掛かっていった。
どうやら烈心の事を危険な存在だと察知したようだ。続いて他のレムリアムも剣を構えて烈心の方へと向かっていった。



烈心「トカゲの化け物風情が、俺にかなうとでも思ってるのか！！　なめんじゃねぇこのゲテモノ！！」



　烈心は刀を抜き、レムリナムの方へ突っ込んでいった。
そして次の瞬間、烈心の凄まじい突きがレムリナムの集団を薙ぎ倒していった。

そして散々蹴散らされたレムリナムは文字通り尻尾を巻いて退散していった。


　
烈心「フン、他愛も無い。それで、あの嬢ちゃんはどこだったかな・・・？」



　烈心は刀を鞘に納め、襲われていた少女を探すため辺りを見回した。
すると少女は烈心のすぐ近くで気を失って倒れていた。烈心はその少女をすくい上げ、河の辺へと連れて行った。



烈心「おい、嬢ちゃん大丈夫か？　もう安心だ。あの化け物どもはもういないぜ。」

少女「う・・・。」

烈心「まったく、倒れたところが浅瀬で良かったぜ。深い淵辺りだったらカナヅチな俺でも危ないところだった。で、嬢ちゃんは何でここに？」

少女「さがさ・・・ないと・・・。」

烈心「あ？　なんだって？　誰をだ？」



　薄目を開けてはいるものの、少女は意識が朦朧としており状況がつかめていない状態だ。
少女はたどたどしい口調で周りを手探っている。まるで何かを必死で探しているようだ。



少女「りょ・・・す・・・い・・・。はやく・・・リエス・・・テールに・・・。」

烈心「おいこら！？　リョスイって一体なんだ！？　おい！　しっかりしろ！！」



　烈心の叫びもむなしく少女は目を閉じてまたも気を失った。



烈心「おい！　えーいこんな所でブッ倒れちまって俺にどうしろってんだ・・・！！　かといってこのまま放って訳にもいかねえし・・・。」



　烈心は座り込んでしばらくの間思案し、立ち上がり彼女をおぶさった。



烈心「グダグダ悩んでも仕方ねぇ。この嬢ちゃんをリエステールまで連れて行くしかねぇか・・・。」



　そして烈心は彼女をリエステールまで運ぶ事にした。しかしリエステールに連れて行ったところで彼女がどこの出身かも彼が知る由はない。



烈心「リエステールに連れて来たのはいいが、この子をどこに連れて行けばいいのか皆目検討がつかねぇな・・・。とりあえず教会に連れて行くか・・・。あんまし行きたくねぇ場所だが。」



　少女を背負ってリエステールの教会の前まできた時、後ろの方で誰かが呼ぶ声が聞こえた。



？？？？「もしもし？　こんな所でどうなされたのですかな？」

烈心「ん？」



　烈心が後ろを振り向くとそこにはデカい背負子を背負った男性が立っていた。姿を見るからにどうも十六夜の人間らしい。



烈心「いやな、ミナル河でトカゲの化け物に襲われてた娘を助けたんだがな。どこに連れて行けばいいのかどうか迷っていてな・・・。」

？？？？「ん？　その子は・・・、誰かと思ったらエルナちゃんじゃないか！　一体どうしてそんなトコに・・・。ひょっとして翠水晶石を探しに・・・！？」



　その男性はエルナと呼ばれた少女に近寄り彼女を抱き上げた。どうやらこの男性とエルナという少女は知り合いのようだ。
そしてエルナは病気の妹の為にリョスイ、いわゆる翠水晶石をを探しにミナル河へ行ったところあのトカゲの化け物に襲われたらしい。



？？？？「いやぁこの子を救って頂いてどうもありがとうございます。あ、自己紹介を忘れていましたね。私の名はカネモリと申します。以後お見知り置きを。」

烈心「あ、ああ。俺は烈心と言う。（ん？　カネモリだと･･･？　どこかで聞いた事のある名前だな・・・。）ところでだ、この少女はあんたの知り合いか？」

カネモリ「ええ、ちょっと知り合った間柄でして。それにしても一人でミナル河まで行くなんて無茶をするものだ・・・。」

烈心「まったくだ。でも、身を挺してまで妹のことを考えるなんてなかなかできたもんじゃあないぜ。気丈な子じゃあねぇか。」

カネモリ「ええ、確かにそうですが・・・。」

　

　カネモリはエルナを教会の一室に連れて行き、ベッドの上に寝かせた。



カネモリ「重ね重ねありがとうございました。あなた様がいなかったらこの子がどうなっていたか・・・。」

烈心「ああ、礼なんていらんさ。俺もあそこに偶然居合わせただけだからな。それじゃあ、俺はこの辺で失礼させてもらう。」

カネモリ「どうも、ありがとうございました。」



　カネモリは深々と頭を下げたのち、エルナの方へ振り向き彼女の手を取った。烈心はその姿を少し微笑ましく見ながら部屋を出ようとした。
しかし一瞬ではあるが、彼の目にカネモリがエルナの手に何かを握らせた姿が目に入った。烈心は少し不思議に思いつつも部屋を後にした。



烈心「さて、俺も自分の仕事に戻るとするか。しかし、少し古臭い教会だな。前に見た時はもっと綺麗だった気がするんだが。」



　烈心が２階に降りかかった時、廊下の隅の方で神父と思わしき人とシスターがなにやら話をしていた。



神父「３階の病室のフィナという子だが・・・、もう長くはないかもしれんな・・・。持って数日かもしれん・・・。」

シスター「エルナちゃんにはこの事を伝えたんでしょうか・・・。」

神父「いや、まだだ・・・。それにあの子の事だ・・・。事実を知ったらずっとつきっきりになるやもしれんし。」

シスター「でも、伝えないわけにはいきませんよね・・・。」

神父「うむ・・・。」

シスター「あ、そういえばこのお花、前のが萎びていたので新しく摘んできたんですがお部屋に持っていってくれませんか？」

神父「ああ、任せたまえ。」

　烈心はその話を物陰から黙って聴いていた。彼女の妹が病気だという事はカネモリから聞いてはいたが、まさか命に関わる重病とは知る由もなかった。



烈心「なるほど・・・。いつの命かもわからん妹の為にあの子は無茶をしてまで翠水晶石を探そうとしたわけか。
それにしてもあのカネモリという男、彼女の手に握らせていたモノってありゃまさか・・・。」



　烈心は部屋から出ようとした時に不意に見えたあの光景を思い出した。カネモリがエルナに握らせていたもの、一瞬ではあったが緑色に輝く石のようなものだった。



烈心「フン、あの男もなかなか味な事しやがるぜ。自分の獲物をあの子にくれてやるとはな。」



　烈心はカネモリのエルナにした行為を思い出し、口元を緩ませながら教会を後にした。
そしてミナル河に戻ってきたものの、相変わらずミナル河は深い霧に包まれたままであった。



烈心「まったく、離れてから結構時間が経ってるというのに相変わらずひどい霧だぜ・・・。棒がなけりゃ一寸先も判りゃしねぇ。下手こいたらまた溺れる羽目になるぜ。」



　相変わらずブツクサ言いながら烈心は棒で辺りを探りながら霧の中を掻き分けて入っていった。すると霧の向こうからまたも何やら話し声や騒がしい声等が聞こえてきた。



烈心「あ？　確かここに来た時は人の気配はしなかったはずなんだが・・・。どうなってんだ？」



　霧を掻き分けて烈心は霧の外へと出た。そこは確かにミナル河であったが、明らかに少し様子がおかしかった。
確かに烈心は深い霧の中から出てきたはずである。しかし彼が出てきた時の光景は青空が広がり、雲ひとつない晴天である。どうみても霧が発生していない天気である。
そして、烈心がリエステールから戻ってきた時は人っ子一人もいなかったのに対して、辺りは家族連れや旅人が川辺で休んだり遊んでいたりしている。
どう考えても先程とは異なる光景であるのは間違いではなかった。そして彼が後ろを振り向いたものの、彼が掻き分けてきた深い霧は一片たりとも残ってはいなかったのであった。



烈心「な、なんだこりゃ・・・。本当に一体どうなってんだ？　タヌキにでも化かされたのか俺は・・・。」



　烈心は何が起こったのか判らず呆然と突っ立っていた。その時、彼の足元で何か緑色に光るものが転がっていた。
拾い上げてみるとなんとそれは彼が依頼で探していた翠水晶石であった。しかも見たところかなり純度の高い翠水晶石である。



烈心「本当に・・・、なにがなんだかよく判らん・・・。」



　再度烈心は翠水晶石を握ったまま呆然と立ち尽くしていたのであった。






　そしてその日の夕方、烈心は翠水晶石を持ってリエステール郊外にある依頼人の家へと向かった。



烈心「おう坊主、頼んでた翠水晶石だぜ。」

少年「あ、ありがとうございます・・・！　本当に探してきてくれたんですね・・・。」

烈心「ああ、ちょっとばかし遅くなっちまったがすまんな。」

少年「いえ、本当にありがとうございます！　それで、これは少ないですけど報酬です・・・。」



　少年は手にしていた小さい袋を烈心に渡そうとした。しかし烈心はその袋を受け取ろうとはしなかった。



烈心「いや結構。ソイツはお前さんの妹の為に使ってやんな。」

少年「えっ！？　でも、それじゃお兄さんが・・・。」

烈心「大丈夫だ。それにお前さんから金を取ろうなんてできやしねぇ。その金で病気の妹に何かおいしいものでも買ってやるんだな。」

少年「でも・・・。」



　少年は報酬の入った袋を持って申し訳なさそうな表情で烈心を見ている。見ると少年は病気の妹と二人暮らしだ。
依頼の方も満足な報酬を用意できなかった為に、誰も手付かずになり店晒しになっていたのかもしれない。そんな少年を見て烈心が報酬を受け取れるはずもなかった。



烈心「あとこれは、俺の知り合いの人が作った薬効性のある薬草だ。よかったら妹に飲ませてやんな。それとコイツは俺が厄介になってる宿の地図だ。なんかあったら言ってきな。」



そう言うと烈心は懐から薬草の粉末が入った包装紙と一枚の紙を少年に手渡した。



少年「そんな・・・、こんな事までしてくれて・・・。」

烈心「いいって事よ、気にするない。それじゃあな。」

少年「烈心さん、重ね重ね本当にありがとうございます・・・！」



　少年の礼に烈心は手をひらひらさせて家を後にした。辺りは日も落ちてすっかり暗くなっていた。



烈心「俺がロハで依頼をするたぁなぁ・・・。あんなの見せられちゃ流石に受け取るわけにもいかんからなぁ。」



　烈心が夜の街を歩いていて、ふと立ち止まった。立ち止まった場所は彼が朝方訪れていたリエステールの教会の前であった。
　


烈心「ん？　この教会、いつ小奇麗になったんだ？　朝方見た時はもうちっと萎びたような感じだったんだが・・・。」



　烈心は不思議そうな顔で教会を見つめている。どうも朝見た時と比べて教会の建物が綺麗になっているようだ。
その時、後ろの方で誰かが烈心に向かって声をかけてきた。



？？？？「あのー？　どうしたんでしょうか一体？」

烈心「ん？　いや、何もないが・・・。む？」



　烈心が振り向くとそこにはカーディアルトらしき人物が立っていた。見たところ２０代ぐらいの女性で手にはどこかで見たような花の入ったカゴを持っている。
しかし、その顔はどこかで見た事がある。確かここ最近あったような気がしてる。と烈心はふと思った。



烈心「アンタ・・・、何処かであった事ねえか？」

？？？？「え？　いえ、私は存じ上げませんが・・・。」

烈心「あ、ああ・・・。こいつは人違いだったか。すまんすまん。」　

？？？？「いえ、お気になさらずに。それでは私はこれで・・・。」

烈心「こっちこそ失礼した。すまなかったな。」



　そう言うとその女性は教会の中へと入っていった。烈心も教会を離れ、酒場へと向かっていった。
その道中、彼はずっと先程の女性の事を考えていた。先程は勘違いかと思ったもののどうも腑に落ちないでいた。


烈心「やっぱりどこかで見た事があるな・・・。なんかもっとちっさかったような気がしたんだが・・・。」



　烈心は中央広場の噴水の近くにあるベンチに座り込み、ずっと考えていた。


　そしてふと頭の中に朝方の少女の顔が思い浮かんだ。



烈心「そうだ！　あの朝方に助けたエルナっていう少女にそっくりだったんだ・・・！　という事は、あの女はエルナの親族か何かか・・・？
しかしあそこまで似ている親族などそう入るはずもないし・・・。それにあの教会・・・。どうも新しくなりすぎてる・・・。見た感じ１,２年ほど前に立て替えた感じだしな・・・。」



　烈心はベンチにゴロリと寝転がりながら再度考え続けた。古い教会が新しくなっていた事、
エルナという少女に酷似していたカーディアルトの女性。そして彼女がカゴの中に入れていた花・・・。



烈心「まさか・・・、いやこんな事があるはずが・・・。」



　烈心は起き上がり、ふと考えた。まともに考えたらバカバカしい話だが、自分は過去の世界に迷い込んでいたという事を。



烈心「そんなアホらしいおとぎ話みたいな事があるもんかいな・・・。過去の世界に行っていたなど・・・。」



　烈心は頭を振って自身の仮説を否定しようとした。しかし彼が子供の頃、同じ傀儡子の老婆に聞いた話を同時に思い出した。






老婆「烈心や、深い霧には近づかんこった。深い霧や鎮守の森は神様の住む世界に通じておる。むやみに立ち入ると神隠しに遭うぞえ。」




　

　当時の彼はその事をただの作り話と信じていたが、今となってその現象に立ち会うとは思ってもみなかったのだ。



烈心「まさかな・・・、本当に過去の世界に行っていたなんてな・・・。ケッ、気色悪い話だぜ・・・。こういう時は酒でも呑んで厄払いでもせんとな。」



　烈心は少々身震いを起こしながらも立ち上がり、酒場の方へと向かっていった。
そしてふと立ち止まり、ミナル河のある方へと振り向いてボソリと呟いた。





烈心「霧の中か・・・。本当に変なところに通じてるもんなのかね・・・。」    </description>
    <dc:date>2013-03-17T02:03:39+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/839.html">
    <title>番外：断罪の月</title>
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    <description>
      リックテール　裏通り　ショーバー

　夜もふけ、月明かりが道を照らす時間。
　支援士エミリア・エルクリオは、ディン・フレイクレスと共にショーバー…即ち、グラスを傾けながらショーを楽しむ酒場で
　軽めのカクテルを舐めていた。

「中々上手くかこつけたのぉ」
「エミィ…酒も程々にしておけ。支障をきたすぞ」
「わかっておる」

　カランとロックアイスがグラスを打ち、エミリアはショー舞台を注意深く睨む。
　エルクリオ家は名のある商家として貴族ともそれなりに関わりがある。
　そのため、そういうところからやり易い『依頼』というものが存在する。

　例えば、貴族が名を連ねるパーティ会場での用人の護衛などが定番で
　支援士として仕事をしながら、その場に居る事に不相応の無い身分として犯人に怪しまれること無く護衛を行う事もできるのだ。

　また、今回は少々特殊なケースである。
　今回のクリエイターによる品評会は、ブラックスミスの打った剣やクリエイターの薬品。
　画伯の絵。彫刻。などなどのオークション会など『実に普通の』パーティであった。
　それを証明するところとして、画伯アウロラの新作の参加や･････エミリアは飽きれて口を噤んだが、『氷晶の彫刻家アウドラ』の美しいシスターの水晶像などの展示があった事が言えるだろう。
　だが、今回のパーティの主賓である貴族家ディパウロ家は、予てから騎士団に目をつけられ『限りなく灰』と言われている家であった。
　人身売買。亜人種の弄び。麻薬取引。そういう噂が囁かれるも、証拠がつかめずに居た。
　そこで、ディパウロは今回のパーティで何かしら自家が儲ける違法行為をすると睨んだ騎士団は、こういった『貴族と関わりのある』に追加し、『少し特別な条件』をつけた依頼を秘密裏に出し、支援士の登場を待ったのだ。
　エミリアは、その『少し特別な条件』を満たした支援士と言えるだろう。

「しかし、ここで『グラッグス』家の名が出るとはのぅ」

　ぼそりと、ディンにのみ聞こえるように一人つぶやくエミリア。
　グラッグスとは、これも貴族家の一つであり、グラッグス家の取引は『黒』の貴族家である。
　しかし、この『黒』という姿はグラッグスの『蓑』であった。
　通常の発想では、表の顔を白で装っておきながら裏で黒い取引をしているのが常である。
　しかし、グラッグスは表の顔で麻薬取引を中心とした黒い取引を行い、その情報を全て騎士団に横流し
　何度も黒取引の元締めの確保に貢献したという、実態の方が『白』という珍しい貴族家である。

　････最も、何度もやりすぎると警戒されてしまう事から、黒い取引を定期的に成功させなければならないようだが。

「オレ。あの家のおっさん苦手なんだよなぁ････」
「仕方あるまい。この依頼はグラッグス氏の協力あって成り立つ依頼じゃ」

　つまり、『何度も使えない手法』を依頼として使ってきただけあって、それだけ騎士団も期待を大きく背負うことになる。
　いわずもがな、『少し特別な条件』というのは、この『グラッグス』と付き合いを持っていても不思議ではない支援士。という事である。

「そして、ここでの依頼は『ディパウロが黒である証拠を掴む』事じゃ」
「･･･判ってる。敵さんが隙を見せたらすぐに動くつもりだ」

　ここで名誉のために言っておくが、エルクリオ家はグラッグスと闇取引をしているわけではない。
　また、グラッグスも常に闇取引ばかりをしているわけではない事を告げておこう。
　通常の取引相手としても、グラッグス家は手腕があり、それなりに表舞台にも名があるのである。

「でもなぁ････」

　ディンは苦笑いして思い出す。

（ひぇーっひぇっひぇっひぇっ････ようこそ。君たちが例のかね？　話は中で聞こう････ひぇーっひぇっひぇっひぇっ）

　あの独特の笑い声が耳に残り････まあ、怪しさを醸し出す要因なのだとは思うが････ここまで思って、
　ディンは首を振って話が逸れたのを戻すように一つ息をついてエミリアに声をかけた。

「ここまで怪しまれずに行けたのは幸いだったな」
「ウム･･･万一に備えてエルクリオの名を隠したのは正解だったかもしれんな」

　エミリアはディンの問いに一つうなずいて、悪運の良さというか････それに同意をした。
　ここで少し、ディンとエミリアがこのショーバーに来た経由を話しておこう。
　実を言えばこのショーバーは品評会の二次会場であり、一次会場では、ブラックリストに名の無い実に普通の『白』い貴族家も参加していた。
　しかし、主賓であるディパウロは、二次会場への案内を特定の貴族家のみに行っていたのだ。
　闇取引の名がある『グラッグス』も頭数に入っていたのか、グラッグス代理であるエミリア達にも声が掛かった。
　ここで一つの壁だったのは、詳しく身元調査をされれば、『エルクリオ』の名で警戒される事であった。
　確かにグラッグスとの繋がりがある事は違いないだろうが、エルクリオの名で二次会に参加できない可能性があった。
　これは、ディパウロがこういう行動に取る事を騎士団が予測できなかった『不測の事態』であっただろう。
　しかし、実を言えばこの案内を行っていた人物は、詳しい内容は聞かされず、リストの貴族家に声をかけて案内する事のみを告げられていた言うなれば『アルバイト』だった事。
　これが幸いしてか、エミリア達は特に詮索される事はなかったのだ。
　もちろん、エミリア達からすれば、その案内がアルバイトであったことなど知りはしないが。
　とにかく、二次会場に案内され、数名の貴族家がチラホラとグラスを傾けている

「ディン。判るかの････奥の右席に座っておる貴族家」
「･･･ああ。前科持ちか」

　今回のパーティに参加した貴族家のチェックは既に済んでいる。その中で、前科もちは特に注意をしていた。
　その中で、闇取引をした事から捕まった貴族家も存在していた。

「これは本当に悪運が良かったかもしれんのぅ」
「あのな･･･せめて良運であってくれ」

　ディンが突っ込みを入れたところで、ディパウロが壇上に上がり、手のひらをパンパンと叩いた
　エミリア、ディンも含め、全員がディパウロの主に注目をする。

「お集まりの皆様。『前戯』はお楽しみ頂けましたか」

　ディパウロは皮肉るようにクッと笑い唇をゆがめる。

「あのような余興は実に詰まらなかった。美？芸術？そんなものは飾り立てにすぎません」

　ディパウロの言葉にエミリアは小さくため息をつき、

「よくもまぁペラペラ言えたもんじゃのぅ」
「シッ」

　ディンが独り言に注意を刺す。
　もちろん、エミリアも回りに聞こえない程度に配慮はしてあった。
　ディパウロの演説は続いていた。

「快楽！本能！人間として求める事が何を反するというのでしょうか！」
「いいぞいいぞ！！」
「そのとおりだー！！」

　酔いもあるのか、参加側の貴族家もディパウロの言葉に大きく賛同の言葉を送っていた。

「私と志を同じにしてくださる選ばれた皆様！！　二次会の品評会をとくと味わってください！！
　まずは、二次会の余興として亜人種による脱衣ショーなどを楽しんでいってください！！」
「ワハハハ！！　ディパウロの旦那！！　最高じゃぁぁーー！！」

　その言葉にディンとエミリアは顔を見合わせた

「破廉恥な････しかし本当にビンゴとはのぅ」
「ついに尻尾を掴んだんだ。怪しまれないうちに証拠を掴むぞ･･･！」
「しかし、何を証拠とする････？」
「亜人種の脱衣ショーとか言ってただろ。ならその亜人種を救出して証言者にする。証拠能力は高い」
「了解した」

　熱狂し、舞台に詰め寄っている貴族家に自然に溶け込むように、ディンは壇上に近づく。
　エミリア以外にも女性は居るが、亜人種のショーに特に興味は無いのか遠巻きに見ていた。


　或いは、それが

　幸いだったのか


「恥ずかしい・・デス・・・」
「良いから脱ぎやがれ！！　血を見てぇのか！！」
「ヒ・・・」

　白磁の肌に獣の耳がついた亜人種の少女は、ディパウロの主に怒鳴られ身を竦めた。
　その背後


「そんなに血が見たいの？　あなたたち」


　闇に溶ける。良く澄んだ銀月の言霊。

「な・・ぎゃああああああ！！！！！！」

　同時に、ヒュオっと空気が鳴った刹那。ディパウロの主は叫び、壇上でジタバタともがいた。

「腕ぁ！！　腕がぁぁ！！　あがあああ！！」
「う、うわあああああ！！！」
「ひぃぃ！！　あがっ！！」

　二、三。まるで狙い撃ちしたかのように空気の振動と悲鳴が響く。

「ディン！！　どうなっておる！！」
「わからねぇ！！　壇上だ！！」

　我先に逃げようと出口に向かう人々とは逆に、ディンとエミリアは壇上に駆け上る。
　そこには、

「･･･！！　紅の髪･･･銀の仮面！！」
「[[マスク・ザ・ルナミス]]じゃと！！？」

　くたりとしていた亜人種の少女を片手に、もう片方の手で器用に弓の弦を絞り
　また一人、頭を射抜いて殺す。

「おぬし、何をしておる！！　止めんか！！」
「ちぃっ！！」

　さすがに場所として天羽々斬を持ち歩けなかったディンは懐の短刀を抜いて、ルナミスに飛び掛る。
　しかし、そこは[[聖騎士]]と射手である。[[重戦士]]系と比べ、素早さにおいては射手のほうが一枚上手であった。

「ふっ」

　短く息をつき、トンっと跳ね、ディン達と合間見える。

「魔術師。まさかこの狭い舞台で魔法を撃つわけじゃあるまい」
「！？」
「貰い物もこう言う時には役に立つものね」

　即席でアイスコフィンを入れようとしたが、ルナミスの手に嫌なものが見えてしまった。
　『マジックミラーコート』。カード媒体の魔法反射の術書物である。
　超上級の錬金術師と魔術師が連携してしか作れない製法に非常に手間のかかる一品。
　そのため、値段が恐ろしく高い上に、効果時間は20分前後という大変効率の悪い一品でもある。
　しかし、20分も時間が有ればルナミスは逃げ切れてしまうだろう。

「あなた達のせいで必要標的が後一人逃げちゃったわ」
「ふざけるでないわ！！　何も、殺す事はなかろう！！」

　淡々と物を言うルナミスに対し、エミリアは吠える。
　しかし、ルナミスは小さく息を吐いて一笑した。

「ふふ。あなた甘いわ。隣の彼が殺された時の事って考えた事ある？
　ああ･･･有るかも知れないわね。でも、実際に大切な大切な人が殺された事は無いかしらね」

　ビッと弓をディンに向け、対峙する
　そのまま、片手の亜人種の少女を床にそっと寝かせた。

「じゃあね。そろそろ追っ手が着そう」

　そのまま、ルナミスは出口から素早く逃走をした。
　ディンは、ふぅ・・と一つ息をついて、亜人種の少女を助け起こす。

「････なんなんだ。ありゃ」
「････マスク・ザ・ルミナスじゃ･･･対犯罪者専門の殺し屋。騎士団からは問答無用で殺す人物と言われておったが、
　先のカーディアルト誘拐未遂事件からは、もっと違う印象を私は持っていた････しかし、
　対峙して何じゃが････冷たすぎて、寒い････」
「同感だ･･･『殺す』という覚悟がオレの比じゃなかった」

　ハッとなり、ディンとエミリアはショーバーを後にする。
　････もはや証拠など無駄だと思うが、亜人種の少女の保護と、このショーバーの処理をリックテール騎士団に相談する為に。







チラ裏

|ω`）もともと前後編あるシナリオだったので、中途半端な終わり方ですが、後編を書ききれる自信がなかったので、ここで終わりです    </description>
    <dc:date>2013-03-15T23:10:15+09:00</dc:date>
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    <item rdf:about="https://w.atwiki.jp/yuina/pages/838.html">
    <title>白いつばさの旅日記・１５</title>
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    <description>
      
&lt;p&gt; &lt;/p&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　予想外の長旅にライトはやれやれと息を吐いた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　いま訪れているクロッセルは、北の首都であるリックテールからさらに北西に位置した大陸最北西に位置する町だ。北の雪原を渡れば大陸の中でも特異な文化を持つ町として有名な十六夜。西に広がる海原を超えれば、一年を通して雪に覆われた小大陸が丸々ダンジョンとして指定されている雪原へと繋がっている。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　クロッセルから十六夜にかける一帯は天然の温泉が湧くことでも有名で、一説では海底火山で暖められた地下水が丁度そのあたりで湧き出ているからだとも言われているが、まぁ大抵の人にそんな話はどうでもよく、要は温泉があるから入りたいという老若男女に大人気の地域なのだった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　クローディアの伝言を預かっていた人いわく、『南部との玄関口である港や大きな街だと危険かもしれないので念のために。あと泊まるなら温泉があったほうがいいのではと思いまして』とのこと。長旅の疲れで愚痴のひとつも言いたくなるところだが、今回の旅費は全部クローディア持ちなので言うことは何もない。タダ最高。金持ち万歳。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「ライト殿、私はティラ様に嫌われているのでしょうか？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　何事も無くたどり着いた宿の一室でくつろいでいると、不意にロズワルドがやってきてその様な事を聞いてきた。ちなみに俺の横ではステラが大きな白尾をでろーんと伸ばしたまま、すやすやと寝息を立てている。旅の道中にうっかり目の前の騎士に見られた時には少し騒ぎになりかけたが、竜人の子供だと説明したら拍子抜けるほどあっさりと納得した。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「なんだよいきなり」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「いえ、なんというか、……ティラ様に避けられているような気がして」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　眉尻を下げた騎士に、俺はへらへらと軽薄な笑みを返した。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「なんだよ、やっと気がついたのか？騎士サマ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「や、やっぱりそうだったのか……。なんとか親交を深めたいんだがどうにかならないかい？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　眉尻を下げたまま聞いてくる騎士に、興味の無さそうな視線を一瞬だけ投げかけると、ライトはあっけらかんと答えた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「やだよ面倒くせぇ。あいつはお前を蛇蝎のごとく嫌っているから無理だな。諦めろ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「随分とはっきり言うんだなぁ君は！」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「なんだよ聞いてきたのはお前だろ？というか最初から他人頼りってのはどうなんだ？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　言い返す言葉がないのか、ロズワルドは言葉を詰まらせた。だがそれでも納得できないのか、騎士はさらに続ける。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「だ、だが、何故彼女はそんなに私を嫌っているんだい？彼女に嫌われるようなことをした覚えはないんだが」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「別に好かれるような事もしてないだろ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　騎士の科白をばっさりと切り捨ててから、ライトは口元を皮肉げに歪める。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「まぁぶっちゃけ、アイツは教会が嫌いだし、騎士っていうのも嫌っているし、そもそも人間自体あまり好きじゃないんだよ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「……へ？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「お前、あの司祭サマから直々に監視を命じられているなら、あいつがどういう立場の人間かくらい知ってるだろ？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　露骨に監視という単語を使ったが、ロズワルドはそれよりも詳しい話のほうに意識が向いているらしく、碌な反論もせずに頷いた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　副司祭といえば教会でもそれなりに立場のある人間だが、世界的宗教である教会の『それなり』の立場には常に責任と義務が付きまとう。教会で特別な権限を持つ吟遊詩人でもない限り、わざわざ護衛騎士をつけて大陸を好き放題歩き回ることを許されるわけがないのだ。それにも関らず彼女が教会の命もなく好き放題に大陸を歩き回れるのは、彼女が副司祭とは別に特別な立場にあるという証拠である。しかし、それと同時に、その立場は彼女が人間を嫌うようになった原因のひとつだった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「その立場と、まぁある特異体質のせいで、あいつはガキの頃から教会や人間の汚いところを嫌というほど見せつけられたんだ。そりゃあ人間嫌いにもなるだろ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「だが、君は嫌われていないようだったが？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　呆気に取れれつつも首を傾げるロズワルドの問いに、ライトは呆れた溜め息を吐く。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「あのなぁ……、お前は嫌いな奴と一緒に旅すると思ってんのか？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「あ、いや、そうだな。すまない。……だが意外だな。ティラ様は人に友好的な態度で接していたのだが」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「お前以外にはな」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「……一々余計なことを言わないでくれないかい？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　流石に顔をしかめるロズワルドだったが、ライトはへらへら笑うだけだ。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「そりゃあ、それがアイツなりの処世術だからな。ああいう態度をとっておけば、よっぽどの事が無い限り周りから悪意を向けられたりはしねーだろ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　まぁもっとも、とライトは口元を釣り上げたまま言う。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「そういったこととは関係なくアイツはお前を嫌ってるがな」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「ぐっ……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　顔をしかめる騎士へ向けてライトは鬱陶しそうに「つーか俺もお前が嫌いだ」とはっきりと言った。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「なんだい？彼女の隣に他の男を近づけたくないってことかい？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　流石にカチンときたのか騎士が茶化すように笑って言い返す。それに合わせるようにライトも再び薄ら笑い。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「あのじゃじゃ馬の面倒みれるってんなら別にお前にやってもいいぜ。……まぁ、出来たらの話だが」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「……？どういうことだい？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「教えねぇよバーカ。つーか馴れ馴れしくすんなよ気持ち悪りーな。第一お前はティラの護衛だろ。俺にぐだぐだ言う前にアイツのところにでも行って来い」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　ライトの罵詈雑言に、ロズワルドは二重の意味でたじろいだ。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「い、いや。いまティラ様は……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　その様子を一笑し、ライトは会話を切った。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「おおっ……！」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　露天風呂の扉をくぐったティラは感嘆の声をあげた。隠れた人気を誇る温泉宿とは事前に聞いていたが、実物を見るとその話が実感を伴ってくる。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　広い湯船もさることながら、周りも覗き防止用の敷居があるだけで、天井がなく景色を一望することできる開放的な作りになっていた。遠くには雪で真っ白に雪化粧したセリスの山々が広がっている。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　ひたひたと温泉に近づき、傍に置かれていた手桶を掴む。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　手桶いっぱいに温泉のお湯を汲むと、それをざばーっと肩口から被る。それを何回か繰り返して体の汚れを落とすと、足先からそろそろと湯船の中に入っていく。肩まで浸ってふうと一息。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　湯気でしっとりと濡れた髪が光を反射して金色にキラキラと光るが、アホ毛だけはなぜか寝ることも無く立っていた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「うーん……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　ようやく動かせるようになった右手も使って両手で頭を押さえ、アホ毛を潰すように何回かぐっ、ぐっと力を込める。それからそっと離すと、抑える物がなくなった髪の毛が手の隙間からぴょこりと鎌首をもたげた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「うぅ……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　満足のいく結果がでなくて、がっくりと肩を落とす。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　髪を押さえるのを諦めると、そっと空を見上げる。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　海の上では雲ひとつない晴天だったが、どうやら北でもそれは同じらしい。雲ひとつない綺麗な青空だ。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「……ふふっ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　ふと、あの綺麗な星空の下であった船の上のやりとりを思い出して、少女の口からは自然と笑みがこぼれた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　温泉の熱とは別の、なにか温かいもので胸の奥が満たされる。体の外側と内側が同時に温かくて、とても気分がよかった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　ふと、辺りに人の気配がしないことに気がついた。もしかして誰もいないのだろうか、ときょろきょろと周りを見渡す。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「…今なら、いいよね」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　湯気がすごくて視界はよくないものの、人らしい影がいないことを確認したティラは、そっと鼻歌交じりに歌い出した。あの時に唄ったものと同じ、言葉の意味は知っているが、どこで使われている言葉かは知らない、不思議な響きを持つ言語。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　露天風呂の中に朗々と響く声。妨げるものがない歌声は、やがて空へと昇って溶けていった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　誰もいない広い露天風呂の湯船に浸かりながら、のんびり歌う至福を思う存分堪能する。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　ああ、幸せ―――&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「へー、うまいもんだね」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「うひぇっ！？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　ビクゥ！！と肩を跳ねさせるのと同時に、アホ毛がピンと逆立つ。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　バクバクと跳ねる心臓を押さえながら、恐る恐る声のした方向を見てみると、真っ白な湯気の奥から今まさに人影がゆっくりと現れるところだった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　聞かれていた、という事実に、ティラは恥ずかしいやら申し訳ないやらで顔を耳まで真っ赤に染めた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　湯気の奥から出てきたのは、ティラよりも少しだけ背の小さい小柄な少女だった。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「お、お騒がせしました……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「あっはっは、まぁ温泉のマナーにはうるさくないつもりだから大丈夫だよ」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　からからと朗らかに笑うと、それより、と少女は首をかしげた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「さっきの歌、なんていうの？なんか聞き覚えのない言葉だったけど、魔法かなんか？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「あ、いいえ。魔法ではないです」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　そう言うと、ティラは少し悩むようにうーんと唸ってから苦笑した。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「と言っても、どこで使う言葉なのかも実は知らないんですけどね。物心ついた時には気づけば唄っていたので、誰かが唄っていた言葉を覚えてたのかもしれません」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「そっか。……素敵な歌だね」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「い、いえ、そんな、お恥ずかしい」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「謙遜なんてしなくていいよ。どんな意味の歌なのかはわかんないけど、……聞いてたら胸があったかくなった」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「え、あ、え、えと」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　率直な感想を述べられてあたふたとしたティラは、やがて照れくさそうに下を向いた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「……ありがとうございます。私も、この歌は大好きです」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　その様子を見て、少女がくすくすと笑う。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「ところで、どこで聞いたんだろうね？あ、ひょっとして親が歌ってたとか？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　少女がそう言うと、ティラが微笑をたたえたまま首を振った。その顔に陰りが出来たのを見て、少女はなんとなく察したのだろう。あっと口を押さえる。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「いいえ……、私に両親はいません。赤ん坊の時に捨てられたみたいで、その時拾って育ててくれたおじいちゃんがいるだけです」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「あ……、ご、ごめん」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「いいですよ、別に気にしませんから」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　そうはいっても気になるのだろう。少女はこっちが心配になってしまうくらいうーんと一通り悩むような仕草をすると、気まずい空気を払拭するように「よしっ！」と気合を入れ直し、ずずいとティラに詰め寄った。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「よかったら、友達にならない？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　突拍子もない提案に、へ？と目を白黒させる。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「え、でも、私たちはいま会ったばかりで」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　あたふたとするティラに、そんなことは関係ないと言わんばかりに少女が首を振った。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「あんな綺麗な歌を歌う人に、悪い人はいない。それにわたしは君の歌が好きだ。……これじゃ駄目かな？」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「そんなこと……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　言いかけた言葉を切って一拍入れて、チラリと少女の様子を伺う。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　打算も何もない、嘘偽りのない光を宿す純粋な瞳は、いまの言葉が彼女の本心なのだということをはっきりと示していた。こちらの返事を待つように、少女は若干緊張した面持ちで真っ直ぐにこちらを見つめている。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　意を決して、今度は、少女の目をまっすぐに見つめ返した。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「そんなこと、ないですよ？私も、あなたと友達になりたいです」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　この言葉を聞き、少女は花が咲いたようにぱっと破顔してみせた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「それじゃあ、はい！」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　元気よく差し出された手をおずおずと握り返すと、ぶんぶんとちょっと痛いぐらい握った腕を振りながら、少女は大輪の花のように笑った。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「わたしは涼蘭だよ。よろしく！」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「ティラ・ミルリスです。よろしくお願いします」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　そう言って自己紹介すると、涼蘭と名乗った少女は少し不満げな顔で口を尖らせた。何か失礼なことを言っちゃたかな、と怪訝に思っていると、涼蘭がじぃっとした目を向けてくる。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
「もう、ティラ……だよね。ティラ、友達に敬語っておかしくない？普通でいいよ、ふつーで」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「…えっと……」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　戸惑いつつも、確かに、そういうものかもしれない、と思い直す。いままで友達と呼べるような人間など、それこそ数えるくらいしかいなかったし、普通で言うところの友達とは少し違う気がしていたので、いつも通りに接して、相手もそれを普通のことのように受け取っていたので気にしていなかったのだが。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　そういう意味で言えば、彼女はティラにとって初めての友達なのかもしれない。本当にいいのだろうか、という不安がよぎるが、そういう性分なのだから仕方がない。しかし真っ直ぐな彼女の瞳を思い出して、その考えは横に置く。選択したのは自分なのだ。偶には信じてもいいはずだ。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;「えっと……、よろしくね？涼ちゃん」&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;
　初対面でさすがに愛称はやりすぎかな、というのは杞憂で、少女は不満げだった表情を溶かして、また大輪が咲いたような笑顔を見せた。&lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt; &lt;/div&gt;
&lt;div style=&quot;margin:0mm 0mm 0pt;&quot;&gt;　それが、とても、ティラには眩しく感じた。&lt;/div&gt;
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