※俺設定がありますので、ご注意ください。
虐待ではなく虐殺ですので、ご注意です。








「ゆっくししていってね!!」
「ゆっくちちていっちぇね!!」

親子れいむのほほえましい挨拶。広くてゆったりとした平原で、親子4匹は楽しくゆっくりしていた。

「ちょうちょさん、ゆっくちまってね!!」
「むーしゃむーしゃ♪おはながおいちいよぉ~♪」
「ここはとってもゆっくちできるね!!」
「みんなでなかよくゆっくりしようね!!」

皆が楽しくゆっくりしていたところに、一人の青年が来た。
筋骨隆々でたくましく、眼光は鋭い。彼の目はゆっくりたちをはっきりと捉えていた、得物を逃がさないハンターの目である

それをみた子れいむが
「ゆ?おじしゃんゆっくりできる…」

といつもどおりに挨拶をしようと思ったが、彼が発する殺気に恐怖した。

「ゆ…ゆ……ゆっくり…」

青年は子れいむの存在に気づき、それを見つめながら背中にしょっている、竹に包丁を括り付けただけの
簡素な槍を手に取り

「ゆっくりしていってゆびょぁっ!!」

子れいむに何のためらいもなく、一刺しにて絶命させる。

悲鳴を聞きつけた、親子が死んだ子れいむのところへと集まり、死体を見て嘆いた

「でい゛ぶの゛あ゛がぢゃん゛がぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛あ゛ああああ!!!!゛」
「お゛でい゛ぢゃぁ゛ぁ゛ぁぁ゛あ゛あ゛あ゛ああああん!!!!」
「れ゛い゛み゛ゅの゛い゛も゛う゛どがあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


口々に泣き叫ぶゆっくりたち。そして、それを見る青年。
彼はこめかみに青筋をピクピクたてて一言呟いた

「なんともやかましいやつらだぜ…てめぇらは俺を怒らせた」

彼は突進して、親れいむを突き刺す

「ゆげべぇっ!!」

ゆっくりは一突きだけでは簡単に死なない。だが、彼は長年の経験からして一突きの下、命を奪うすべを手に入れている。

「…」

そして無言で槍を持ち上げる。先端には突き刺さったままの親れいむが残っており、
彼はすばやくやりを引き抜いた後、目にも留まらぬ早業により、親れいむを空中で切り刻み、バラバラにした。

あまりの出来事に何が起こったのか理解できない饅頭たち。
理解した時には、彼が一歩また一歩と近づいてきた。

「ゆっ…ゆっ…ゆっ…」

恐怖のあまり声も出せず、逃げることもできない。

「ゆっくり逃げゆぎゅあ!!」

逃げようとした子れいむを刺し殺す。
「お、お゛でい゛ぢゃぁ゛ぁ゛ぁぁ゛あ゛ゆぴゅっ!!」

最後の子れいむも刺し殺し、満足した彼は家へと帰った。



「ただいまー」
「あ、お帰り。ちゃぶ台の上におやつがあるよ」
青年の帰宅を迎える母。日常的な光景である。
「おーおやつだ、ってなんだゆっくりかよ」
「あんたゆっくりは美味しいんだからね、食べなさいよ」
「いやだって、俺さっき殺してきたばっかりだし」
「殺したって、またあんたは包丁を勝手に持ち出したのかい!!」
と、母から愛の拳骨をおやつがわりに見事にいただく青年。
「ちょ!!ごめん!!痛いって!!」
「何回も言っているだろ!!使うなら一言いってから持っていけって!!」
「わかった!!わかったから!!」
と弁解しながらゆっくりを食す。うん、甘すぎないすっきりとした甘さだ。美味い。

「ったく、虐待じゃなくて虐殺ばかりしてないで、家の手伝いをしな!!」
「へーへー」
「ついでにいうと、ゆっくりを殺さずに持ってきなさいよ!殺すなんてもったいないからね!」
「ごめん、それ無理。カーチャンの頼みでもそれはできんわ」
「じゃあ、せめて一匹だけでも持ってきな。そうすりゃ拳骨を食らわさないでおくからね」
「はいよ」

と返事しながら家の手伝いをする。


彼は虐殺お兄さん。

虐待お兄さん、愛でお兄さんと同じ、ゆっくりという共通概念を持つ人だ。
その名の通り、ゆっくりを殺すことに生きがいを感じる者である。虐待なぞ生ぬるい、きゃつらが恐怖に顔を凍りつかせたまま死ぬのを
見るのが大好きなお兄さんである。

農作業をしていると、近所のおじさんがやってきた
「おー、あんちゃん。元気かー?」
「あー、おじさんこんちわ」
「あんちゃんよぉ、さっき隣村に大量のゆっくりが野原で見つかったってよ」
「なに!!マジで!?」
と、農作業をやめ飛びつくお兄さん
「ああ、今じゃ虐待お兄さんがゆっくりを討伐しているらしくってな。こりゃあんちゃんにも教えようと思ってな」
「こうしちゃおれん!!今すぐ行かねば!おじさんありがとう!!」
「おう、きぃーつけろよー」
農作業をほっぽりだして、使い込まされた包丁を手に取り、竹にくくりつけ、槍の完成である。

「かーちゃん!おれ今から隣村のゆっくり殺してくる!!」
「このバカ息子!!農作業はどうしたんだい!!」
「あとでやるからさ!!あと包丁借りるよ!!」
「だったら赤ゆっくりの一匹か二匹でも捕まえてこい!!あと夕方には帰るんだよ!!」
「わかったよ!!じゃあいってきます!!」

と、はしゃぎながら隣村へとスプリント。
鍛え抜かれた彼にとっては、隣村など近所である。
陸上選手並みの走行速度で、彼は隣村へと急いだ。







「ウヒョオオオオオオオオオ!!こいつらたくさんいるぜ!!」
と、野原でゆっくり達相手に孤軍奮闘している青年が一人。
「たまんねえぇぇぇぇえええええ!!!イヤッハーーーーーーーーーーーっ!!」
と歓喜の雄たけびを上げながら、ゆっくりの群れをゆっくりしないように、殴る、蹴る。
「ゆぎぃぃっぃぃいいいいいい!!!!」
「いだいよぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!」
「ゆっぐりじでいだだげなのにぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!」

ゆっくり達の言うとおり、ゆっくりは野原でゆっくりしていただけである。
だが、野原は村のすぐ隣。それを見た彼と村人達はあの調子だと村へ行き、畑を荒らすのは目に見えているので
先手必勝ということで、彼が虐待しているというわけだ。

「ブラッボオオオオオオオオオオオオゥゥゥゥウゥゥ!!!!」
アドレナリンが出まくっているせいか、どうもラリっているようである。
とそこへ石を投げるゆっくりがあらわれた
「ゆっくりたすけるよー!!みんなをまもるよー!!」
ゆっくりちぇんである。どうやら群れを助けるためにやってきたようだ。
しかも1匹ではなく大量に。群れ規模といってもよい。
「ハッ!!飛んで火に居る夏の虫だっぜぇっ!!!!あだっ!」
喜んだのもつかの間、投げた石が大量に降ってきて、何個か頭に当たった。
石のサイズは小石程度だが、当たると少なからず痛い。
虐待されていた群れのゆっくりも、ちぇん達の群れを見習い石を投げ始める。

「あだっ!!いだっ!!あだだだだだ!!」
腕でガードしているものの、大量に投げられると流石に痛い。
ちりも積もれば山となる。小さな痛みも、積もれば傷になる。

「ゆっ!!きいているよ!!みんななげるんだよ!!!」

ゆっくり達相手に撤退すると、相手がかなり増長してむかつく発言をしてくるのは明白だが、怪我をして
今後の虐待行動に支障が出ると問題になる。
こりゃいかん、みっともないが撤退して、体制を整えようか?
と考えていたときに、一人の男が群れに向かって突進し


「破ッ!!!」
気合一閃。槍を地面に叩き込み、衝撃波でゆっくりたちを気絶させると同時に宙へ浮かせる。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラぁっ!!」

宙に浮いたゆっくり達を、空中で切り刻み細切れにする。
豪快かつ華麗な技に、虐待お兄さんはみとれてしまった。

周りをゆっくりのなきがらで埋め尽くし、彼は叫ぶ

「死ねっ!!ゆっくりども!!!!わが槍の錆となれぇぃっ!!!!!!!!!」

と、ゆっくり達を虐殺し始めた。
泣き喚きながら逃げるゆっくり達。彼はそれを大量虐殺する。
石を投げても、頑強な彼にはあまり効いていなかった。それどころか、投石をものともせずどんどん殺していく。

「彼は、まさか隣村の虐殺お兄さんか!?」

と気づいた虐待お兄さん。
存在は知っているが、あったことはなかった。だが彼が大量に虐殺しているのを見て

「ハッ!!よく考えたら獲物横取りされてんじゃん!!俺も負けるかぁぁぁぁああああああああああ!!!!!!」

と、虐待お兄さんもゆっくりの群れへと突撃する。
二人はそれぞれ自分の思うがままに戦い、楽しんでいた。






しばらく戦っていると、気づくとゆっくり達に囲まれていた。

お互い二人は、存在は一応知っているが、話したことは一度もない。そんな奇妙な関係である。
だが、二人はゆっくりと戦っているうちに、知らず知らずのうちに背中を預けていた。


ゆっくりに囲まれて、二人は背中を合わせている。虐待お兄さんが語りかける
「なぁ、アンタ。もしかして隣村の虐殺お兄さんか?」
「おう。そういうお前は、虐待お兄さんか?」
「ああ、アンタに一言言っておくぜ」
「なんだ?」
「俺はあんたと違い、ゆっくりを虐待することが好きだ。だからあんたがゆっくりをすぐさま殺すところは正直言って嫌いだ」
「俺もお前とは違い、ゆっくりを虐殺することが好きだ。だからお前がゆっくりを殺さないで虐待するところは正直言って嫌いだ」
「へっ」
「フッ」
お互いのことがわかり、笑う二人。




「だがな、一つわかることがあるぜ」
「奇遇だな、俺もだ」
「虐待の俺と、虐殺のアンタ。ゆっくりという土台は同じだが」
「趣味が違って相反する」
「そんな俺らだが」
「今、この時に至っては」





「「背中を預け、戦う戦友だ」」



「「「「ゆっぐりじねぇぇぇぇえええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!」」」」
二人にゆっくりたちが飛び掛る。



二人の戦士の咆哮と、ゆっくり達の悲鳴が響き渡った。








カラスが鳴き、日が沈みかけている。
夕焼けが野原を赤く照らす。
そこに立つ二人と、周りを埋め尽くすゆっくりの死骸。

二人はお互いを見た。
そして笑いあい、硬い握手を交わした。
手が熱いのは、けして運動をしたからではない。戦いの中で知らず知らずのうちに、友情が芽生えたおかげで熱いのだ。


二人は別れを告げ、帰路に着いた。

帰っている途中、虐殺お兄さんはあることに気づき、青ざめた。



「こっのっバ・カ・息・子!!!!!!!!!!!!!!!」
家に落雷がしたかのような怒声が響き渡り、母の鍛えに鍛えぬかれしハンマーパンチが彼の脳天を見事に捕らえる。
こうかはばつぐんだ!

「夕方までに帰れっていったじゃないかっ!!もうご飯ができているんだよ!!」
「ごめん!ごめんよカーチャン!」
「それにアンタが包丁を持っていったおかげで、あたしゃお隣さんに借りなきゃいけなかったんだよ!!!
すごく恥ずかしかったんだからね!!!」

とボコボコと殴る。
ゆっくり達の投石など、彼からすれば屁でもない。

そんな彼だが、唯一の弱点であり、この世で最も恐れているのは自分の母だった。
母の拳骨は、どんなに鍛えた彼でも防ぎようはないのだ。

「そういや、あんた。赤ゆっくりは捕まえてきたんだろうね」
「え、いや、俺が殺してきた群れは全部成体だったし…」
「じゃあ、せめて一匹でも捕まえなかったのかい?」



「…あ」




「あ。じゃないよ!!!!この大バカ息子ぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」



今日も平和に一日がすぎたのであった。







あとがき

短編ものが描きたくなって、なんにしようか考えたら虐殺お兄さんのネタが思いついてきました。
オチはなんかありがちな親子です。サザエさんみたいなノリで思いつきましたw
あと、虐殺お兄さんは。「ある復讐の結末」からのリスペクトです、武器の槍もその表れです。

最後に。読んでくださった人、ありがとうございました。



書いた人:ロベルト

書いたもの
万能お兄さん1,2,3

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最終更新:2022年05月03日 22:53