注意書き
ゆっくりが少し強い設定になっています。
他の野生生物を捕食し蹂躙する、そんなゆっくりが嫌いな方は戻るを押すことをお勧めします。
ぶっちゃけ、虐待とは呼べないと思うので投棄場に行くべきかもしれません。



れいむは、森の王だった。
この森は周囲を砂だけの大地に囲まれた、いわば砂漠の中のオアシスだった。
れいむより大きい動物は一匹しかいない、れいむはそこでゆっくりと、草花を食べ、虫を取り、鼠を捕りながら暮らしていた。
この森の生物も、れいむ自身も自分より強い相手がこの森に居ないことを知っていたし、れいむは森の王である事を誰も疑わなかった。
だが、このれいむには一つだけ、大きな悩みがあった。

春、多くの生物たちがこの季節を謳歌し、多くの生物たちが子をなし、育てる繁殖期。れいむが一番荒れている時期でもあった。
「……」
今日もれいむはある一点を見つめていた、そこはこのオアシス唯一の水場であった。
今、繁殖期真っ盛りのカエルどもが大量のぬるぬるした卵をまき散らしながら抱擁し合い、激しい交尾の真っただ中にいた…
ゲロゲロ!!ゲロゲロ!!
「ゆ…ゆゆ…」
ゲコゲコ!!
フォックス、後ろの敵をなんとかしてよ~
「ゆぐぐぐぐ…」
ゲロゲロ!!ゲーロゲロゲロ!!
「ゆがあぁぁぁぁ!?!?ゆっくりできないぃいぃぃぃ!!!」
ちくしょう!!なんなんだこいつらは!?どうして”もりのおう”であるれいむをめのまえにして!!こんなはれんちな!!すっきりをしやがる!!さかりくるったかえるさんどもが!!
れいむは思いっきり池に飛び込んだ、カエルたちは乱交の真っ最中に飛び込んできた饅頭に怯え、慌て、ゲロゲロ言いながら逃げて行った。
「ゆうぅぅぅ…ゆっくりしてないかえるさんだね!!」
頭っから大量のカエルの卵をかぶったれいむがぶつぶつと愚痴を言う。
「おやおや、もりのおうともあろうかたがかえるにしっととは…おぉ、こわいこわい」
「ゆ?きめぇまるなの?なんのようなの!?」
れいむが声のした方を向くと倒れた木の上にきめぇ丸が座って首を軽くシェイクしながらこっちを見ていた。
「べつに、わたしはここでごはんをたべていただけですよ」
「じゃあ、れいむがおこるのはれいむのかってでしょ!!それにれいむはかえるさんなんかにしっとしてなんかいないよ!!」
池から上がったれいむは体を振り水を飛ばしながらきめえ丸に言った。
「まぁ、それでもいいんですけどね…まちがってもそとにでようなんてばかなまねはおこさないでくださいよ」
「?」

けっきょく、きめぇ丸が何を言いたいのかれいむには分からなかった。だが、それから数日、毎日交尾し、卵を待ちきらすカエルにやつあたりを繰り返しているうちに一つのことに気づいた。
そうだ、れいむはこどもが、おむこさんがほしいんだ。
このオアシスにはれいむ以外のゆっくりはいない。きめぇ丸は確かにゆっくりだが、生物的にれいむとの間に子供はできない。だから、自分は自分以外のゆっくりとすっきりして家庭を持ちたいんだ。
そう気づいたれいむはそれから毎日、食事と睡眠のとき以外オアシスの隅っこの岩場に乗り、ずっと地平線を見つめていた。
その岩場から先は少しの木々が点々地平線までつながっている。他の方向にはそういうのはないから、自分の伴侶が来るとすればこっちからくるに違いない。
「まったく、そんなことをしてもほかのゆっくりなどきやしませんよ、おぉ、おろかおろか」
「うるさいよ!!れいむはすてきなゆっくりとかていをつくるんだよ!!きめぇまるもかていがほしくないの!?」
「ざんねんながらわたしはそういうものにはきょうみがないもので」
「ふん!!れいむのじゃまをするだけならでていってね!!」

結局、何ヶ月待っても伴侶となるゆっくりはいなかった。向こうから来ないのならどうするか?こっちから行くだけである。
「れいむはっ!!きっとっ!!きれいなゆっくりとっ!!すっきりしてっ!!かわいいあかちゃんにかこまれてっ!!いっぱいゆっくりするんだよっ!!」
ぼいんぼいんと跳ねならがら、緑のあるところを伝って進んだ、そして半日もたたないうちに…
「ゆ…くささんがとぎれちゃった…」
見事に緑がなくなってしまった。今、れいむの目の前に広がるのは広大な砂漠のみ、これでは伴侶など来るはずもない。
「ゆ…ゆっくり…いくよ…」
しかし、いっぱいすっきりして、いっぱいこどもをつくり、いっぱいゆっくりする…そんな未来絵図をずっと夢見ているれいむはひるまなかった。
れいむは近くの草を手当たり次第口の中に放り込むと広大な砂漠に向かって駆け出して行った。



二日でばてた。
きっと半日ぐらいで次に緑のある場所に着く、そんな事を考えてた時もれいむにはあった、だから少しおなかが減ったなと思った時に口に入れた食料はすべて食べてしまった。
「こ、こんなことになるなら…もりでゆっくりしていればよかったよ…」
おなか減った、熱い、喉が渇いた、疲れた。
しかし、ここであきらめて帰ってみろ、伴侶は見つからない、すっきりも、にんっしんも、家族とのゆっくりもできない!!
「そ、そうだよ…れいむの…しゅじん…いっしょにゆっくりするゆっくりをみつけるまであきらめられないんだよ!!」
しかし、そこでれいむの体力は尽きてしまった。
一つ幸運だったのはその後、すぐに火が沈みれいむの体温が下がったことだろう。
「ゆ…すずしくなってきた?これですこしゆっくりできるよ…」
とりあえず体力を回復させるため、今は休むことにした。
歯と歯の間に挟まっていた草の切れ端が、こんなにおいしいなんて、思ってもいなかった。

がぶっ!!
「ゆゆゆぐっ!?!?」
痛い、めっちゃ痛い。泥のように眠っていたれいむを起こしたのは、自分の頬を襲った激痛だった。
あわてて体を揺さぶり、自分に噛みついていたものを振り払う、暗くてよく見えなかった丸い物体は「べにっ!?」と悲鳴をあげ、地面に落ちた。
「なにするのっ!?まだれいむはいたってけんこうゆうりょうじだよ!!そんなれいむをたべようとするなんてゆっくりはんせいしてね!!」
シルエットしかわからなかったそいつはしばらくこちらを見た後、すぐに背を向け走り去っていった。
「まったく!!もりのおうのれいむがいきてるあいだにたべようなんていっぱいはやいよ!!ぷんぷん!!」
まったく、ゆっくりしてない奴らだ…せっかくいい気持ちで寝ていたのに…まてよ?あんなのがここにいるってことは、このそばには水があるのかな?
れいむはすぐにそいつが消えた方向に向かって跳ね始めた。
またあいつに襲われるかなとも思ったが、あいつは自分より少し小さいし、さっきも余裕で撃退できた。群れで襲われない限り大丈夫だろう。
そして群れで襲われる危険より、今は水が欲しかった。

次の日の朝、ついにれいむは新しいオアシスを見つけた。れいむは勢いをつけて池の中に飛び込んだ。
「ゆゆー!!しあわせ~!おみずさんがこんなにおいしいなんておもわなかったよ!!ゆっくりはっけんしたね!!」
ひとしきり水を飲み、飲みすぎてしーしーした。
「ふぅ、いっぱいおみずをのんだらおなかすいたよ!ごはんをさがすよ!!」
ご飯は何にしようかな?いつも食べてるネズミさんは見当たらない、この際あんまり美味しくないけどカエルさんの卵でもいいや!!
「ゆゆ?これはねずみさんのすだね!!まったく、いるならいるとでてくればいいのに~」
ネズミの巣を覗き込んだれいむはがっかりした、そこにネズミはいなかったのだ。いた形跡すらない、おそらくかなり前に引っ越してしまったのだろう。
「ゆゆ…おひっこししたならしかたないね…つぎをさがすよ!!」
次の巣も、ネズミはいなかった、その次の巣も、その次の巣もだ。
そして、れいむがネズミの巣を探すのをあきらめ、雑草で我慢しようとしたときに、あるものに気づいた。
「ゆ?これは…ねずみさんのほね?」
自分がさっき水を飲んでゆっくりした池、その周りの砂浜に大量のネズミの骨が転がってた。
「かえるさんのほねもあるよ!!」
カエルの骨が転がっていた。だれかが、こいつらを食いつくしてしまった?
「きめぇまるのおともだちまで…!!」
きめぇまるの帽子についているボンボンが砂浜から生えていた。
そして、あれはなんだ?まさか、まさか…いや、間違いない。
「もりのおうの…れいむまで…」
見間違えるはずがない、ゆっくりれいむのリボンが、ぼろぼろになって、穴だらけのリボンがひらひらと風に揺れていた。
「れいむのもりの…れいむのしっていどーぶつさんみんながゆっくりしちゃったの…?」
「ちーんぽ」
れいむの後ろで声がする、間違いない、この声、れいむを食べようとしたやつだ!!
こいつは敵だ、そう思ったれいむが振り返ったとき、れいむはすでに50匹近くのあいつの群れに半円状に包囲されていた。
「ちーんぽ」
「ちんぽぉー!」
「まさか…まさかおまえたちがここのみんなをたべつくしちゃったの!?」
相手は答えない、ただただ、「ちんぽー!!」と意味不明の言葉を返すだけだ。
「まったく、おおかたなにもかんがえないでみんなむーしゃむーしゃしたんだね!ばかだね!!なにもかんがえずにみんなたべちゃったらもうみんなゆっくりできなくなるよ!!
ふえるだけふえてなにかんがえてるの?ばかなの?しぬの?いっそしねよ!!」
ほら、親の足元で子供が震えてるじゃないか!!
「たべるだけたべてたべるものがなくなるなんておお、わらいわらいだよ!!おなかのすいたおちびちゃんいっぴきもしあわせにしてあげないでおうさまきど「きょせいっ!?!?」りはし…ない…で、ね?」
あれ?今までいたそいつのこどもはどこにいった?
さっきまで子がいた所には何もなく、自分の目の前では親や親戚であるはずの成体が一匹の子供を奪い合い、引きちぎっていた。
そしてその瞳は何も移していなかった、きっと自分の子供を食べたとかいう認識なんて、ないんだ。
「お、おかしいよ、おかしいよ!!ゆっくりできないよ!!」
「ちーんぽ!」
「ぺにす!!ぺにすぅ!!」
何匹かのそいつが、「次はお前だ」と言わんばかりの表情でこっちを見ている。
「も、もういや!おうちかえる!!おうちかえしてえぇ!!」
「「ちーんぽ!!」」
れいむが逃げ出すのと、そいつらが飛び出すのとほぼ同時だった。





それかられいむは二日間、走り続けた。
そして、命からがら元の森に帰ってきたれいむには、草も、花も、木も、ネズミも、きめぇ丸も、あれほど嫌っていたカエルの交尾でさえ、とても愛おしいものに見えた。
この森は周囲を砂漠で囲まれた、陸の孤島だったのだ。
そして、そう遠くない未来に、きっと、この森を賭けて、ゆっくりを賭けて、ゆっくりできない戦いの日が来る事を想った。
自分に勝ち目はないかもしれない、それでも、自分は最後まで戦うと、心に決めた。



「ちーんぽ」
その日の夜、れいむの森を見つめる丸い影があった。


あとがき
ホームステイを書くのに詰まったので、軽く適当に一つ作っちゃいました、そんな暇があればホームステイ続き書けっていいますよね、ごめんなさい。
今回は完全に某漫画のパクリです。どこかで見たことがあると思った人は間違っていないので安心してください。
では、明日試験なので寝ます。

10月19日 0023


セイン



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最終更新:2022年05月03日 22:00