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ユックリモンスター


vsポケモン[れいむ編]

この世界には不思議な不思議な生き物が住んでいる
ポケットモンスター
縮めてポケモン
岩のような体を持つもの。口から火炎を出すもの。天候すら変えるもの
人より遥かに力を持つ彼らは人間と共存して、互いが協力しあうパートナーから
自然に生き、自然の中でその生涯を閉じるものもいる
そして人は彼らを使役し、仲間として旅を続けるものを「ポケモントレーナー」と呼ばれて数十年

深い森を歩く青年一人。トレーナーのようだ
彼の夢は「ポケモンマスター」。トレーナーなら誰もが憧れる称号だ
それになるために10歳という年齢で家を飛び出し、今も旅を続けている

「はぁー、何処を見ても木木木。いつになったら抜けるのやら」

青年は迷っていた。磁石も効かないその森では今何処にいるかすら分かっていない
いざとなったら彼の手持ちの鳥ポケモンの背を乗る手もあるが、それは森を抜け出す最後の手段だ
森の抜けた町を行く必要があるが、彼はその町に行った事はない
鳥ポケモンの覚えられる「そらをとぶ」は飼い主の行った事のある場所しか飛べない不可思議な現象がある
そのため新しい場所に行くには結局自分の足で行くしかないのだ

「ポケモンの姿も見ないし本当に何処なんだ、ここ」

森に入って数時間。最初の頃はキャタピーやホーホーなどがいた
しかし奥にいくにつれてポケモンの姿が見えなくなったのだ
生き物が住んでる気配がいないのにゾッとした

「まさか幽霊とかでねーよな」

トレーナーである以上、ゴースト系のポケモンは腐るほど見てきたが本物の幽霊はお目にかかったことはない
そんな下らない事を考えると草むらが揺れた

「!なんだ」

青年は腰に付けたボールを手に取り構える
ポケモンは基本は温厚だ。下手に手を出さなければ攻撃する事はない
しかし自分の住処、テリトリーに入ると容赦なく襲い掛かってる時もある
無論、大半が人間より強いポケモンに無防備に襲われたら死しかない
今までポケモンの類は出なかった。つまり強いポケモンが周辺を支配している可能性もあるのだ

(さて、鬼と出るか。蛇と出るか…)

草むらが現れるもの…それは

「ゆっくりしていってね!!」

生首だった

「……はぁ?」

いきなりの生首の襲来に戸惑いは隠せない
青年は見た事のないそれを見つめる

(な、なんだこれ。ポケモン…なのか?いや、そもそも生き物なのか?)

見た事のないそれに青年はカバンから赤い色をした小型の端末のような機械を取り出し、生首に向けた

No.??? れいむ
まんじゅうポケモン
ノーマル

まんじゅうが せいめいを やどしたポケモン?
じんごが はなせるが ずのうは⑨
コイキングより よわい

「コイキングより弱いとか…ねーわ」

手に持つ機械は「ポケモン図鑑」
かの有名なオーキド博士が作り上げた発明品であり、ポケモンに向ければその情報が記される優れものだ
当初はポケモンのデータすら入っていなかったらしいが一人のポケモントレーナーによって500以上の情報が記載された
その快挙を成し遂げたトレーナーはポケモンマスターだの、15もいかない子供だの、オーキド自身だのと噂がある
ともわれカントー、ジョウト、ホウエン、シンオウ地方といった地域に生息するポケモンのデータがある
ポケモン図鑑はトレーナー用に配布される形になり、ポケモントレーナーなら誰もが持つ必須の道具となったのだ

話を戻そう
目の前のいる生首はれいむという名前のポケモンらしい
だが青年はそんなポケモンは見た事がなかった。新種の可能性もあるが図鑑に入ってるとすると誰かが見つけた事になる
しかし世界一弱いとされるコイキングを抜いて更に弱いのは自然で生きていけるのだろうか

「おにーさん、ゆっくりできる?ゆっくりできるならおかしちょうだいね!!」

随分とずうずうして饅頭である。言葉を話せるのは驚くがちょっと頭に青筋が浮かび上がる
だが青年は気になったことがあった

「あー、れいむだったか?お前ここで暮らしてんのか?別のポケモンの姿が見えないようだが」
「ゆ?れいむはずっとここでくらしてるよ?あとぽけもんってなーに?ゆっくりしかみてないよ?」

どうやら目の前のれいむはポケモン…他の生き物を知らないようだ
人間などの手がかかってない完全な野性ということか

「そんなことよりれいむにおかしをちょうだいね!くれないならゆっくりしんでね!」

いきなりれいむは青年に飛び掛ってきた
これにはさすがに驚く。見た目に反してずいぶんと好戦的なようだ

「ちっ、いきなり攻撃するなんて堪え性がないにも程があるだろ?!先に手出したのはそっちだからな!」

腰にある小さい玉が赤と白のソフトボール状に大きく膨れ上がる
それを振り投げた

「行け!ピカチュウ!!」

ボールが上下に別れるとそこから一匹のポケモンが出てくる
黄色いネズミを大きくした愛嬌のあるポケモン。ねずみポケモンのピカチュウだ

「ピカチュウ、かげぶんしん!」
「ピカ!」

トレーナーから命令を与えられたピカチュウはその自慢の速度を生かして残像を作り出す
数多の数のピカチュウの分身が作られ、れいむを取り囲んだ

「ゆ!ゆゆ?!」

これにはさすがのれいむもびっくりする
なにせ一匹しかいないピカチュウが数十匹に別れて自分を取り囲んでいるのだから当然だろう
一方で青年は慎重だ。ポケモンは見かけに反して強かったりやっかいな技を持つのが多い
油断をすれば足元をすくわれるポケモンバトルに置いて慎重になりやすい
特にれいむは青年の見た事もないポケモン。コイキングより弱いとはいえ自分の知らない技を使ってくる可能性もあるのだ

「ゆぅぅぅぅぅ、ゆっくりできないねずみさんだね!ゆっくりしね!」

れいむはピカチュウに向かって「たいあたり」をする
しかし「かげぶんしん」によって回避能力が上がっているピカチュウにそんなノロマな攻撃は当たらない

「でんこうせっかだ!」

次に与えられた命令は瞬間的に速度を高めながら相手に突撃する技だ
「たいあたり」をかわされ、無防備になったれいむに直撃する!

「ゆびゅあ!?」

10m程を飛ばされるれいむ。一回二回、三回と転がり、ようやく止まる

(弱いな…)

思わずそんな感想が出てしまう

「ゆぅ!ゆぅ!ゆっくりできないおじさんもねずみさんもれいむのおうたでゆっくりさせるよ!ゆ~ゆゆ~ゆ~♪」

れいむは攻撃してゆっくりさせなくしようとして駄目なのがわかると「うたう」事でむりやりゆっくりさせようと考えたようだ
しかしゆっくりさせたいのかさせたくないのかよく分からないナマモノである

れいむのびせいによいしれてね!!

青年はまさかれいむが「うたう」を使うとは思っていなかったようだ
ポケモンの力量差があっても「うたう」は相手を強制的に眠らせてしまう技の一つだ
当たればいくらピカチュウとはいえ眠ってしまう
しかし…

「ピカ?」

首をかしげるピカチュウ。れいむの歌(ただの雑音にしか聞こえないが)は聞こえているはずである
だが眠らない。これには青年も傾げる

「ゆっくりできたおうたでしょ!おれいはいちまんえんとおかしでいいよ!」

「うたう」が終わったれいむはとてもいい顔をしていた
が、青年の心は凍てついていた

「うん、とても下らないお歌をありがとう。ピカチュウ、十万ボルトだ」

ピカチュウの体に電気が走る
それはバチバチと耳障りな音になり、それを形にした推定十万Vの電気をれいむにぶつける

「ゆ゛ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁゆ゛べぼばぶ゛べへせいせてへせoweeuog[]a0u0-3g!!?」

それはれいむの皮を焼くにも留まらず、髪は焦げ、リボンも焼けて無くなり、中身の餡子の水分を沸騰させ
目は飛び出し、餡子は穴という穴から盛れ、パァンと音と共に破裂した
幸い破裂し飛び散った餡子に当たらなかった青年とピカチュウであったがれいむの予想外の脆さにまた驚いた
まさか十万ボルトで死ぬとは思わなかったからだ

あの後れいむの破裂した体をかき集め、一つの墓を作った
相手が先に手を出したとはいえ、トレーナーとして一種のポケモンを殺した事に変わりはない
旅の途中で野生のポケモンとの戦闘は大抵、相手を瀕死、もしくは戦闘不能にするだけで殺すまではしないからだ
しかしれいむは脆かった。それこそ電気タイプなら誰もが持っているであろう技の一つでだ
ピカチュウをモンスターボールに入れると青年はゆっくりと歩き出す
青年の旅はまだまだ続く



vsポケモン2[ドスまりさ編]

『『ゆっくりしてってね!!』』

森に大音量の声が響いた
そして青年はまだ森を抜けずにいた
しかし諦めずに先に先にと進むと巨大なポケモンに出会ったのだ

No.??? ドスまりさ
まんじゅうポケモン
ノーマル

まりさが しんかすることで おおきくなった
ようやくポケモンと わたりあえるが
それでもまだ よわいといえる

どうやら目の前の巨大饅頭二匹はドスまりさと言うらしい。でかい。大きさとしては4mは軽くありそうだ
下には先程出会ったれいむに加えてドスに似たポケモンもいる。あれがまりさだろうか

『『おにいさん!ここから先は町だよ!でも通るには通行料が必要だよ!』』
「「「「「「「つうこうりょうをゆっくりわたしてね!!」」」」」」」」

このドスは人間が関所に通る際、通行料やパスを見せるのを見た際に頭に電球が思いついた
町の近くにある森の出口で待ち伏せて通行料として食料を手に入れようと考えたのだ。無謀である
そもそも森は食料豊富なのになぜ人間から食料を取ろうとするのか。それは人間の食べ物が美味しいからである
げに恐ろしき食欲は群れを守る立場であるドスすら立ち上がらせたのだ



「通行料ねぇ…何を渡すんだよ?金か?」
『食べ物でいいよ!ドスはいいから群れの分のご飯を頂戴ね!』
「食べ物なんてそんなに持ち歩かないしなぁ…何かあったけ」

カバンを手探りながら探す
すると昔取った木の実が出てきた
ポケモンの毛並みやコンディションを高めるポフィンの材料となる木の実は苦いのから甘いのまで千差万別とある
青年は数十個ほどあった木の実をドス達にばらまいた

「ほれ、これでいいか?」

「うめぇ、めっちゃあめぇ!」
「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」
「すっぱ!このきのみさん、すっぱいよ!」
「スッパと聞いてやってきました」
「はいはい、貴女は家に帰りましょうね」

途中、狐の尻尾を生やした美女と少女臭のする美女がいたのは気のせいだろうか
木の実は大量にいるゆっくりに食い散らかし、すぐに無くなってしまった

『おにーさん、もっと食べ物ない?』
「もう打ち止めだな」
『ゆ!駄目だよ!あんなのじゃ足りないよ!ここを通りたいならもっと食べ物を持ってきてね!』
「「「「「「もってきてね!」」」」」

随分な言われようである。つまりこの饅頭は通るために食べ物持ってくるのに来た道戻れと言いたいのだ
これはさすがに青年は困る

「おいおい、こっちは半日かけてやっと出口が見えたんだぜ?」
『知らないよ!通行料を払わないと絶対に通さないよ!』
『食べ物を持ってこないとゆっくりできなくするよ!』

ドス二匹は戦闘態勢に入っている
つまりここを通るにはあり二匹を倒さねばいけないらしい

「たくっ、こっちは疲れてるんだ!本気で行かして貰うぜ!」

相手が二匹でくるならそれはダブルバトルとなる
二つの玉を外すと同時にモンスターボールを投げる

「行け!ピカチュウ!マルノーム!」

出てきたのは先程れいむを黒ずみ饅頭にしたピカチュウ
もう一匹は体のほとんどが毒の胃で出来てるとされるどくぶくろポケモンのマルノームだ

「ピカチュウは、左にでんしは。マルノームは右にどくガスだ!」

ピカチュウは片方のドスに接近し、へばり付くと低い電圧の電気を流し込む
これにより、ドスの体は電気に蝕むようになり、状態異常である麻痺がかかった
マルノームは全身の毛穴から毒のガスを噴出する
これは生き物なら生死を分ける程の強力な毒だ
ドスはその毒に耐え切れず、咳き込み、周辺にいたゆっくりはその毒で次々と死んでいく。脆すぎる

『ゆ!ゆ!ゆ!か、ら、だがうご、かないぃ』
『ごぼごぼっ!?な゛に゛ごれ゛ぎもぢわ゛るい゛ぃ゛ぃ゛!?』

動きが完全に止まっている。チャンスでしかない

「ピカチュウ!アイアンテール!!」

ピカチュウはドスの体を上に駆け抜け、飛び上がる
くるりと回りながら遠心力をつけ、尻尾は光り輝くとそれは鋼と同等かそれ以上の硬さとなる

「ピカァ!」

それを力いっぱい叩き付けた
その威力はドスを真っ二つにする所か巨大なハンマーで叩きつけられたように潰れ、地面を割る程の破壊をもたらす
はっきり言ってオーバーキルも良いところだろう。巨大なドスまりさは一瞬で生命を終わらすと同時に
片方のドスは逃げようとしていた

(か、勝てないよ!?なんであんなに強いの?!!)

しかし毒によって思うように動かないドス。マルノームの攻撃は始まっている

「マルノーム、はかいこうせん!」

マルノームの口に大出力のエネルギーが集う
凝縮されたそれは光線となり発射される
ドスは動けない体でじっくりとそれを見ていた。あんなのが当たれば自分の体は消し飛ぶと思ったのだろう
体を動かそうともがくがマルノームの毒はドスの中枢餡子まで侵している
ドスパークを撃とうにも時間が足らない。貯めが必要なのだ

(もっと…ゆっぐr)

「はかいこうせん」はドスだけではなく、周辺のゆっくり、そして木々すら飲み込んだ。後に残るは焼けた大地だ
焼け野原と地割れ。ポケモンの能力の凄まじさの一端と言えるだろう

「あちゃー、やりすぎたか」

青年は頭を抱えた
ドスとゆっくりの脆さもあるだろうがまたポケモンを殺してしまった
一応、相手からやってきたのを撃退したので正当防衛は成り立つだろうがそれでもやりきれなかった
更に自然破壊もしてしまえば青年でなくても欝になるだろう

「はあー、仕方ない。さっさと先に進むか」

ポケモンをボールに仕舞うと森を抜け、町に向かう
青年はポケモンを殺したのは初めてではない。10年近く旅を続けてると戦闘不能を通り越してやりすぎてしまう時もある
それは相手が殺す気でやってくるために加減が出来ないのだ
今回は墓を作らなかった
相手の力量すら読めずに自滅する哀れな饅頭の墓は最初のれいむだけで後から青年は作ろうとしなかった



vsポケモン[野生編]

深い木々に覆われた虫ポケモンの聖地
トキワの森
ある場所にキャタピーとビードルの二匹が動いてる
その中心にゆっくりがいた。細く白い糸で覆われたゆっくりだ。数は5匹
サイズは子供のボールサイズで白目を剥いていたり、「ゆ゛、ゆ゛、ゆぼ」などもはや言葉すら喋れない
それはビードルの角にある毒の効果だ
キャタピーとビードルはポケモンの中では底辺に位置する強さでバトルに出しても大抵は雑魚敵にしかならない
しかしキャタピーの吐くその糸は強靭でそれにつかまると中々動けない
動けない間にビードルの角を刺し、ビードルの毒も相まってゆっくり程度ならいくらでも狩れる
そして二匹は捕まえたゆっくりを生きたまま食すのだ

「ゆ!やっとみつけたよ!おちびちゃん!」

30cm程の大きさを持つれいむが現れた
このれいむは子供の母親なのだろう。全身に傷がある所から見ると必死に探していた事が分かる
子供とゆっくりしていたら突然何処かに消えていた。それから休まず探し続けてようやく最愛の子供を見つけたのだ

「ゆ!いもむしさんだね!れいむのおちびちゃんをさらったのは!」

プクゥーと頬に空気を込めて「いかく」するれいむ
実際は威嚇にすらならないのだが、キャタピーとビードルはまるで天敵に出会ったように逃げ出した
それを見たれいむは一瞬ポカンとして、笑った

「ゆゆゆゆ!れいむにおそれをなすなんてばかだね!さいしょからてをださなければよかったのに!」

威嚇をするだけで相手が逃げ出したと天狗になるれいむ
当初の目的をすっかりと忘れる餡子脳
しかしキャタピー達はれいむに恐れを成した訳ではない

天敵がいるのを察して逃げたのだ

木の上すら何かがれいむに目掛けて急降下する
それはれいむの後頭部を貫き、抉った

「ゆぎゅぁぁぁぁぁぁ!!?い゛だい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛ぃ!」

それは抉るだけは済まさない
持ち前の嘴で柔らかい饅頭の皮を剥ぎ取り、中身の餡子を抉り、食べて、嬲った
リボンはボロボロとなり、髪の毛は抜かれていき、目を潰される

「ゆ゛ぎぃ!?や゛へでぇ゛ぇ゛!!」

やめるはずがない。れいむは命が終わるまでその体を遊ばれた
やがてとりポケモンであるピジョンは動かなくなり、食べる部分がある程度無くなったれいむを見ることなく飛んでいく
虫を捕食する鳥ポケモンだが、近年ゆっくりを捕食するようになった
それは虫ポケモンにとってありがたいことで生存率が大幅に上がったのだ

今日もまた、何処かでゆっくりの食われる声が響いた



ゆっくリーグ

一人の少年が今、頂点に立つユックリチャンピオンの前に立っている
八つのユックリバッジと四天王を倒し、ついに辿り着いたのだ

「まさか、四天王を倒してここまでくるとは…挑戦者なんて久しぶりだよ
ゆっくりの力を理解し、発展させ、そして君自身の力は本物だ
よろしい。チャンピオンたる私、鬼意山が相手になろう!」

ついにチャンピオンとの戦いが始まる
従来のポケモンバトルと違い、このリーグではゆっくり種以外は使用不可の制限がある
ほとんどのトレーナーはゆっくりの貧弱っぷりとその性格に諦めるが少年は違った
横暴かつ自分勝手のゆっくりを扱って見せようとしたのだ
最初の頃は失敗があった
潰したゆっくりは一度や二度じゃない
だが、今、ここまで来たのは諦めない努力があってこそなのだ

少年の出す一番手のゆっくりはちるのだ
⑨で有名だが力だけならゆっくりの捕食者に対抗できる
チャンピオンはれいむを繰り出す
通常より二回りほど大きなれいむである

初手はれいむだ
その大きな体をジャンプし、重量を生かした圧し掛かりをしようとするのだ
ちるのは上にいるれいむに向かってれいとうビームをした
それだけ。それだけでれいむの足はカチンコチンである
ちるのは素早くさけるとれいむは凍った足のまま激突する
すると凍った底部は砕け散り、餡子が露出した

「ゆびい゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛?!でいぶのあじがあ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ!!」

生首であるゆっくりは底部が傷つくと歩けなくなる
もはやれいむは戦闘ができない。速攻で勝負有りだ

「れいむもどれ!(チッ、役立たずめ)では次だ。行け!もこたん!」

チャンピオンの二匹のゆっくりは白い髪が特徴的なゆっくりもこう。もこたんだ

「もっこもこにしてやんよ!」

プクゥーと頬を大きく膨らませると息を吐くと同時に火炎を出す
それは氷で出来ているちるのには致命傷だ

こうかはばつぐんだ!

「ゆ゛ゆ゛ぅ…あたい…ゆっくりできな…」

残ったのは水溜り。もうちるのは再生などできない
少年はちるのを失い悲しむが、まだバトルは続いてる
少年のだす次のゆっくりはにとり
青い髪をツインテールにして帽子を被ったゆっくりだ

「もこたん、せいなるほのお!」
「にとり、ハイドロポンプ!」

命令は同時に繰り出される

「もこたんふぇにっくす!」
「かっぱーぱーびぃぃぃぃむ!」

もこたんは火の翼を出し、突っ込み、にとりは何処にそんな水があるのかと突っ込みたいほどの水を口から噴出する
互いが譲らない攻撃同士の打ち合い
わずかな均衡だったが爆発が起きる
白い煙が晴れ、その先にいるのは…

「ショボンヌ……」
「きゅうりはうちどめー」

両者仲良く倒れていた
互いの持つ最強の技がぶつかりあい、両者ダブルノックダウンだ

「ふ、まさかこいつを出すとは…行け!ドスまりさ!」

チャンピオンの出したのはまりさが進化したゆっくり
ドスまりさだ。5m近くある巨体に少年は思わず見上げてしまう
しかし恐れてはいけない
ゆっくりバトルは規則上、四匹までという決まりがある
つまりドスを倒し、その次のゆっくりを倒せば優勝だ

少年の出すのはドスまりさと対になるゆっくり
クィーンありすだ
ドスに比べると小さいが、ありす種の性欲がそのまま大きくなったゆっくりである

『いきなりだけどゆっくり死んでね!ドスパーク!』

開幕直後にいきなり「はかいこうせん」をぶち込むドスまりさ
これはさすがにクィーンありすとて唯ではすまない…そう思っていた

『うふふふふふ、ドス、いきなりの愛にありす嬉しいわ。ありすもドスの愛に答えないとねぇぇぇ』
『ど、どお゛じでぇ゛!?なんでドスパークが効かないの?!!』

目の前には無傷のクィーンありすがいた
答えは実に簡単である。このクィーンありすは幼い頃から少年に鍛えられたありすだ
そのため、色々な技を覚えさせられ、「はかいこうせん」すら無力化にできる「まもる」を覚えている
ありす自身は受けの技である、「まもる」はあまり使いたがらないが、今のように相手の技を封じ込めることができる
そして「はかいこうせん」は威力は高いが、少しだけ体が動かなくなる
チャンスだ

『うふうふふふふ、ドスぅぅぅぅぅ!ありすとすっきりーしましょうねぇぇぇぇぇぇ』
『い゛や゛ァ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛、や゛めでぇ゛!オ゛に゛ーざんだずげでぇ゛ぇ゛ぇ゛!』

ドスとクィーンの交尾が始まった
はっきりいって子供の教育に悪いおぞましい光景だ
この日のために少年はありすに性欲剤を何本も撃っておいた
そのためありすの交尾はいくら「すっきりー」しても止まらない

『うほおぉぉぉぉぉぉぉぉ!すっきりーすっきりーすっきりー!』
『ずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりーずっぎりー…』

30分ほど交尾をしていただろうか
ドスとクィーンの巨大な体は蔓で覆われており、辛うじてスキマから見える体はミイラのように干からびている
ひたすら「すっきりー」をし続け、自分から蔓が生えても気にせず「すっきりー」をした結果である
スタッフがそれを回収するとついにバトルはクライマックスだ

「ここまで追い詰められるとは…私も本気を出させてもらうぞ!」

ドスとクィーンの痴態を華麗にスルー
チャンピオンの最後のゆっくりはふらんだ。体付きであり、大きさも少年ほどもある
少年も最後のゆっくりを繰り出す
小ばかした顔をシェイクするそれは…
きめぇ丸。体付きのきめぇ丸だ

ふらんときめぇ丸
ついにゆっくリーグの歴史を決める戦いが終わりを迎えようとしてる
チャンピオンが勝つのか…それとも少年が勝つのか…
それは誰にも分からない



番外編[????]

そこは小さい村より離れた洞窟だ
そこには数多くのゆっくりが住んでいる。ただのゆっくりではない
ドスクラスの大きさを持つ巨大ゆっくりの群れだ
この群れはよく村を荒らし、人に危害を加える危険なゆっくりだ
村に偶然訪れた旅をする少年はその群れをどうにかしてほしいと頼まれた

少年はポケモンが好きで旅に出た
心強い仲間の出会い、ライバルとの戦い、未知なる冒険
それは一つの冒険譚が作れる濃密な旅であった

少年はゆっくりと呼ばれるポケモンを説得していた
人に危害と村を荒らさないように辛抱強く説得した
しかしドスと違い、⑨のまま大きくなった巨大ゆっくりがそれを従うはずが無い
ゆっくりできないと思われた少年はゆっくりに攻撃された

そして少年は…いや、レッドは目の前にいる害虫を駆除するためにポケモンを繰り出す
世間はゆっくりをポケモンとして認定されなかった
たしかに饅頭が動き不思議なナマモノであるが、害虫としての面が強く
人だけはではなく、その異常な繁殖力から他のポケモンの生態系を狂わせかねないと駆除の方向を示したのだ

レッドは目の前のポケモン…ゆっくりを信じたかったのかもしれない
人の言葉を喋り、喜怒楽愛の激しい生き物を…

ピカチュウ、リザードン、カメックス、フシギバナ、カビゴン、エーフィ
レッドの持つ最強にして最高のパートナーが現れる
数回のリーグを制覇した彼らの強さは伝説と呼ばれるポケモンにも引けを取らない
勝負は明白
洞窟に哀れなゆっくりの叫び声がやむことなく、響き続けた


(おわり)



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最終更新:2022年04月15日 22:55