内から侵食
  • 虐待描写は一切なし
  • 俺設定あり・・・でしょうなぁ
  • 「およめにしなさい」を参考に書いた部分もあるため、酷似した描写あり
  • 問題があれば消してしまってください






とある村ではゆっくりによる被害が急増していた。
畑や家を荒らされたり、酷い事例では人間が軽症ながら怪我を負わされて食べ物を奪われるなどという事態も起こっていた。
村では連日連夜のようにゆっくりに対する対策を練ったが一向に効果は上がらず、ただ月日だけが過ぎて行った。

そんなことが続く春のある日、町に出ていた一人の若者が村に帰って来た。
年長者曰く、下らない夢を追いかけたり、田舎の暮らしに飽き飽きして都会のネオンに魅せられたような若者ではなかった。
彼は所謂、秀才であり町の大学で学を修め、今ようやく村に帰って来たのだ。
苦しくなる一方の村の生活を少しでも楽にできればと農業を修めた若者だったが、ゆっくりをどうにかできるとは流石に誰も考えていなかった。
彼が大学へ入る前は、ゆっくりの被害など微々たるものであり、害虫やイノシシによる被害を防ぐことが重要だったのだ。
相変わらず効果が上がらないが、対策のための会合は欠かさず開く村人たち。
その若者は会合でこう言った。
「自分に任せてもらえばゆっくり達をどうにかできるかもしれない」
村人たちは耳を疑った。今まで自ら志願する人間は五万といたが、結果は変わらない。
罠を仕掛けても、ゆっくりをひたすら叩き潰しても、森を焼いても・・・ゆっくり達は数が多く、また逃げるのも素早い。
一度ゆっくりぷれいすを見つけたらそこから離れようとは中々しないのだ。
今では会合でただただ沈黙するだけなど、ざらにあった。

いかに町で学を修めた若者とはいえ、今まで誰もなし得なかったことをやってのけるとは到底思えない。
村人たちは本気にしていないという表情で若者に尋ねた。
「一体何をどうしようというのかね?」
若者もまたあくまでも確信があったわけではないが、大学で学んだあることに思い当たる節があり、
ひょっとしたらそれを応用できるのではと考えたのだ。
若者は具体的なことは何も話さず、とにかく赤れいむをできるかぎり多く集めてほしいと村人に頼んだ。
勿論、村人は拍子抜けして大笑いである。
「ゆっくりをペットにして売るつもりだ!」とか「饅頭屋でも開こうってのか!」などと言って茶化している。
だが若者はあくまでも真剣だったので、村人たちはやがて静まり返り、若者に賭けてみることにした。

次の日、早速赤れいむ狩りが開始された。
村人総出で、森の中から赤れいむという赤れいむが捕らえられた。他のゆっくりは殺したが、どうせまた湧いてくるのだろう。
一日で50匹程度は捕まえただろうか。若者はまずはこんなものでいいと言い、早速それらを全て家に持ち帰った。

若者はその赤れいむを虐待するのかと思いきや、好き放題甘やかし始めた。
ゆっくりさせろと言えば好きなだけゆっくりさせてやり、あまあまを出せと言えばあまあまを出して食わせてやった。
「「「ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ!!」」」
「きょきょはれいみゅにょゆきゅりぷれいしゅだよ!しらにゃいおじしゃんはゆっきゅりでちぇいっちぇにぇ!!」
「れいみゅおにゃかしゅいたよ!ばきゃにゃじじいはしゃっしゃとあまあまもってきちぇにぇ!!」
等と好き勝手にゆっくりする。だが若者はその要求の通りゆっくりさせてやる。
全て村人たちから集めたなけなしの金でである。
いくら若者に賭けたとは言っても村人たちはそれを聞くと真っ赤になって怒った。
「ゆっくりを駆除するために出した金でゆっくりを養ってどうする!!」
「お前は結局何がしたいんだ!!」
と村人達は皆口々に叫んだ。
村長のとりなしでようやく静まったが、それでも収まらない者は多い。
そんないざこざが度々起こりながら、やがて半年が経過した。
集めた赤れいむは既に成体となっており、野生と比べればとても色艶もいい。健康状態が良好な証しだ。
ある日若者はれいむ達が寝ている内に全て、こっそりと、そしてばらばらに森へ帰してやった。

次の日、森に棲むとあるまりさが目を覚ました。
「おはようたいようさん!きょうもゆっくりしていってね!!」
このまりさはつい最近成体になったばかりで若々しさ溢れるまりさであった。
いつものように狩りに出かけるまりさ。
このまりさは幼い時から狩りが上手で、一人立ちするときも何の心配もされなかった。
だがこのまりさも一つだけ願望があった。
「ゆっくりしたおよめさんがほしい」
恐らく全てのゆっくりに共通した願望であろう、ゆっくりとしたパートナーとともにゆっくりとした子孫を残す、
種のために優れた子孫を残すことは、ゆっくりに限らず全ての生物に共通しかつ、絶対の願望でもあった。
いつも通り狩りに出かけ、たくさんの餌を取って帰る。
だが帰り道で思わぬ獲物を見つけた。
艶々とした綺麗な黒髪、もっちりとして艶も抜群な白い肌、おそらくまりさが今まで見てきた中で、
最も美しいゆっくりれいむであった。
そんな美れいむが眠っている。
まりさは警戒することもせず近づき、
「ゆっくりしていってね!!!」と呼び掛けた。
しばらくすると美れいむは目を覚まし、呼びかけに応じた。
「ゆっくりしていってね!!!」
美れいむは目を覚ますとしばらく辺りを見回した。
「ゆっ?おにいさん?ゆっくりごはんもってきてね?」
訳の分からないことを言っているがともかく、まりさはストレートにいきなりプロポーズを試みた。
「ゆっ、れ、れいむ!まりさといっしょにゆっくりしないっ!?」
如何にゆっくりでも親睦を深め、徐々に落としていくのが常識だが、このゆっくりは若く願望に忠実だった。
だが相手は世間知らずなれいむであり、それが幸いし、あっさりOKが出た。
「ゆっ?いっしょにゆっくりしようね!」
まりさはまさに有頂天である。独立したはいいが、ゆっくりできる相手がいない。
だがそれも今日で終わりだ、まりさのあたまにあるのはこの美れいむとのしあわせな生活だけだった。

美れいむを巣まで案内したまりさはれいむに自分の巣の感想を期待したが、
「ゆぅ・・・ちょっとせまいね・・・」と少々不満気味だった。
もともと一人暮らし用の巣であったため、多少手狭に感じるのは当然だったが、
このれいむは甘やかされ続けたため、純粋に狭さを感じていた。
まりさは気を取り直し朝ごはんをれいむに勧めることにした。
「ゆゆっ!れいむあさごはんまだでしょ!いっしょにゆっくりたべようね!!」
「ゆん!ゆっくりいっしょにたべようね!!」
早速先程取ってきたキノコや虫などをれいむに出すが、れいむは、
「ゆゆっ!?こんなのたべられないよ!ゆっくりあまあまもってきてね!!」と言いだす。
これにはさすがにまりさも困った。あまあまなど野生ではめったとお目にかかれない貴重品中の貴重品だ。
きっとこのれいむは相当高貴な生まれに違いない!そうまりさは確信した。
何とかれいむを留めておくには子供をつくってしまうのが一番である。
そうすれば母性本能により子供をゆっくりさせることを優先させようとするためだ。
れいむにすっきりすることを提案すると、れいむはそれに応じ、早速行為に入った。
         ・
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性描写はめんどくさいので省略、ギシギシアソアソ・・・
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しばらくしてれいむは頭に蔓を生やしれいむ3匹、まりさ2匹の計5匹が実った。
れいむの栄養状態は健康であったため、子供もすくすくと育ったが、その間まりさは休まず餌を運び続けた。
だがれいむは一向に餌に手をつけようとしない。
子供のためだと説得するとれいむはやっと手をつけた。
「むーしゃむーしゃむーしゃ・・・まじゅいよ・・・」
やがてれいむは5匹を無事出産した。
「「「ゆっきゅいちていっちぇにぇ!!!」」」
「ゆー♪ゆっくりしていってね!!」
これにはれいむも嬉しそうである。
だがまりさはこの時点である誤算に気がついた。
冬籠りを始める前にすっきりをしてしまったことである。
すっきりをしたときはれいむを留め置くために必死で考えてなかったが、冷静に考えれば大誤算である。
確かに今までの蓄えはあるが、どう多く見積もっても一匹分、子供二、三匹分が限界であろう。
つまり、雪が降り始めるまでの短い期間に家族全員分の餌を集めねばならなかった。
まりさは必死に餌を集めたがどうも足りそうにない。
そのためれいむにも狩りを手伝うように言ったが、
「ゆっ?なにいってるの?れいむはかわいいあかちゃんのせわをしなくちゃいけないんだよ?ばかなの?しぬの?」
と取り合わない。挙句の果てには、
「まずいえさでもがまんしてたべてあげるからやくたたずのまりさはさっさととってきてね!!」と言い出す始末である。
これには流石のまりさも怒った。
怒りと同時に後悔の念がこみ上げてきた。ああ、どうして自分はこんなれいむをつがいにしてしまったんだろう、
碌に考えもせず、外見だけで判断してしまった結果がこれである。
やがてれいむとまりさは夫婦喧嘩を始めてしまった。
「ゆゆっ!もうがまんできないよ!ろくにはたらきもしないれいむはとっととでていってね!!」
「なにいってるの!?あかちゃんのおせわがれいむのしごとだよ!えさもろくにとれないまりさはとっととしね!!」
「どぼじでぞんだごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
赤ちゃんの世話といっても赤ちゃんに囲まれて寝てるだけで実際は何もしていない。むしろまりさの方が、巣にいるときに積極的に世話をしている。
二匹は子供が止めるのも聞かず巣の中で暴れ回り、体当たりの応酬が始まった。
「ゆっぐりでてけ!!!」「ゆっぐりじね!!!」「ゆっきゅぃやみぇちぇにぃ・・・ゆびぃ・・・」
「じね!ただめしぐらいのでいぶはじね!!」「やくたたずのばりざはさっさどじね!!」
         ・
         ・
         ・
「・・・し・・・ね・・・!・・!」「・・もっど・・・ゆっく・・・」
やがて子供を含め冬を前にして全滅してしまった。

やがて次の年の春が来た。
人々は田畑に種をまいたり稲を植える。
それをまたゆっくりが盗み食いをするというのは決まっていた。
だがその年は被害が例年に比べやや少なかった。
実はこれは若者が育てた赤れいむによるものである。
どういうことだろうか?
つまり、生活能力ゼロながら美しい個体を森にバラバラに放つことにより、ゆっくりの若い世代はそれをつがいにしたがる。
だがそのれいむの価値観が折り合わず、仕方なく子供を作り巣に留め置こうとする。
この時点で季節が考慮されていれば、交わった個体はほぼ間違いなく越冬が困難となるのだ。
実は先程のようなこのような夫婦喧嘩はこの森のあちらこちらで見られた。
全滅する、あるいは夫婦の片方が死ぬか巣から追い出されるといった具合である。

この方法は若者が町の大学で学んだ、野菜や穀物を荒らす外来の害虫を駆除するための方法を参考にしたものである。
その害虫のメスに“特殊な技術”を用い、避妊処理を施したあと、野生に放つ。
つまり害虫を種の内から侵食していく方法である。徐々に数と世代を重ねれば撲滅することも可能である。
若者はこれに目を付けた。
だがゆっくりに無傷で避妊処理を施すような技術も手間もなかった若者は、調子に乗ればどこまでもつけ上がる
その傲慢な性質を利用し、傲慢かつ生活能力のない個体をつくり、冬籠りの季節の前に野生に帰した。
特にゆっくりは人間と衝突が多いのは若い世代である。
ゆっくりは年長になるにつれ、知識を蓄え、外敵への警戒も強めるため、自らトラブルのリスクを背負うことは極力避ける。
だが、若いゆっくりは無鉄砲かつ、世間知らずな面もあるため、人間の怖さも知らずに人里への侵入を繰り返す。
この方法でも若い世代のゆっくりをピンポイントに駆除できるため、群れ全体から見れば微々たる被害であるが、
人里に侵入するゆっくりはこれだけでも十分激減する。
更にゆっくりは群れの数が減り、森はゆっくりに多少の餌を供給可能となり、人里へ侵入するゆっくりもそれに伴い減る。(それでも侵入するゲスは多少なりともいるが)
赤ゆっくりを定期的に捕え、傲慢に育てまた野に放す処理を繰り返し行えばやがては被害もなくなっていくだろう。

若者はこの成果を確信し、農業の発展とゆっくり対策を通じて、この後も村に貢献を続けたという。











Fin
実際に蛾だか虻だか忘れましたが、その外来種のメスに
X線で避妊処理を施して野に放ち、その種の元から絶っていくと言う話を覚えてたから書いてみました。
ただ背景描写ばかりに集中してゆっくりの描写殆どないことに書き終わって気がついた・・・
次はもっと頑張ります・・・明日はどっちだ?


過去作品

男と一家
きめぇ丸の恩返し 丙・丁
ゆっくりハザード 永遠亭の怪
楽園の崩壊
感染拡大


by同志ゆっくり小町

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最終更新:2022年05月19日 13:39