続き

翌日、ドスとパチュリーは群れのみんなを広場に集めた。
どのゆっくりもドスへの不信感を高まらせていた。
それも当然、今の今までお野菜を採りにいけず、森の草やキノコといった今までと
何も変わらないような食生活を強いられてきたからだ。
ある意味、群れのゆっくり達は我慢の限界だった。
昨日帰ってきた時に野菜を取ってはいけない指示が解除させると踏んでいた事もあってか
解除されない事に対して裏切られたと考えたゆっくりは多数存在した。

「かってにはえてくるおやさいさんをとったらだめって、どすはなにかんがえているのぉぉぉ!!」
「ゆっくりをゆっくりさせないドスなんてドスしっかくだよ!!」

どのゆっくりも怒りに怒っていた。

群れのゆっくり達が愚痴っていると、広場に大きなゆっくりが現れた。ドスだ。
ドスが現れたのを皮切りに、群れゆっくり達の不満の嵐が飛び交った。

「どぼじでおやざいざんをどっだらだめなのぉぉぉぉぉ!!」
「れいみゅのあかちゃんをみてよ!!こんなにおはだがしろくなっちゃって・・・・
ドスがおやさいさんをたべさせなかったからだよぉぉぉ!!せきにんとってねぇぇぇぇ!!」
「ぴぇぇぇぇん!!れいむのおひゃだぎゃこんにゃにちろくなちゃったよぉぉぉぉ!!」

酷い言いがかりが混じってはいたが、ドスはとりあえず無視し、広場の中にある台のような
所にたった。
ちなみにゆっくりの肌は元から白色である。

「みんな!!ゆっくりきいてね!!これからみんなにはにんげんさんとのじょうやく
をはっぴょうするよ!!」

この一言に、群れのゆっくりはざわめき始めた。
いままで何処に行っていたのだと考えていたら人間さんの所に行って条約を結んでいた
事が分かったからだ。

「さすがドスだね!!にんげんさんをゆっくりせっとくしてきたんだね!!」
「にんげんさんにちゃんとただしいちしきをおしえてきたのね!!とかいはだわ!!」

ざわめく群れゆっくりにぱちゅりーはしずかにするように指示を出し、みなを静かにさせた。
静かになったことを理解してから、ドスはゆっくりしゃべり始めた。

「じゃあみんなしずかになったからゆっくりはっぴょうするね!!」

ドスは人間との約束を話し始めた。
最初はどのゆっくりもゆっくりにとって有利な条約であろうと考えていたが、最初の
すっきり制限の話題がでた途端、どのゆっくりも騒ぎ出した。
そんな馬鹿なという顔をしていたが、二つ目の食べ物の乱獲制限で疑問が確信に変わった。
このドスはゆっくりのために働いてなんかくれていないと・・・

三つ目の人間さんのルールを人間に対して破るなという所で幹部以外のゆっくりは
切れた。

「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!!なんでにんげんさんのルールをまもらなきゃいけないのぉぉぉ!!」
「にんげんさんがゆっくりのルールにあわせればいいでしょぉぉぉぉ!!」

群れのゆっくりは思い思いに叫んだ。
ゆっくりからすればお腹一杯む~しゃむ~しゃすることも、かわいいおちびちゃんを思う存分
産むことが出来ないのだから当然と言えば当然だった。

しかし、ドスはそれを認めれば何が起こるか餡子に刻み込まれているため、首を縦に
振ることはできなかった。
4つ目の条約を言う前に、群れのみんなを宥めることにした。

「みんな、ゆっくりきいてね!!ドスたちがゆっくりするためにはこのにんげんさんとの
じょうやくをまもらないといけないんだよ!!だからゆっくりきいてね!!」
「うぞいうなぁぁぁ!!そんなじょうやくじゃあみんながゆっくりできないぃぃぃぃ!!」

群れのゆっくりの中でも特に体が大きいまりさが答える。

「おなかいっぱいたべちゃだめ!!あかちゃんをいっぱいつくっちゃだめ!!
にんげんさんのルールにあわせろ!!
わけがわからないよぉぉぉぉ!!みんなゆっくりできないよぉぉぉ!!
そんなおやくそくをしたどすなんかいらないよぉぉぉ!!でていけぇぇぇ!!!!」
「そうだよ!!やくたたずなドスなんかいらないよ!!ゆっくりむれからでていってね!!」
『で~ていけ!!ゆっくりしないでで~ていけ!!』

幹部を除いた群れゆっくり達は一斉に出て行けコールを始めた。
自分達から勝手に集まっておいて何を言っているのかと問いたいがゆっくりに言うこと、
人間とは異質な価値観で動いているのだから致し方ない。

「むきゅ~・・・・どすしよう、ドス。みんなきくみみもたずだわ・・・」

ぱちゅりーは心配そうにドスに問い尋ねる。
ドスはぱちゅりーになんとかすると言って必至に皆を説得しようとするも馬の耳に念仏、
取り合おうともしなかった。

そして、ドスは苦渋の選択をすることになる。

「わかったよ・・・ドスはでていくよ・・・」
「「「「「ゆ?」」」」」

幹部ゆっくり達はドスから思いもしない回答が飛び出たことに驚いた。
幹部のみょんが聞く

「ドス・・・それはほんきだみょんか?」
「ゆぅぅぅ・・・みんなをきずつけたくないし、みんなきいてくれないし・・
もうこれしかないよ・・・・」

ドスは頭をうな垂れながらそう答えた。

一方の群れゆっくり達は大喜びであった。
自分達をゆっくりさせないわるいドスを追い出すことが出来たからだ。

「ゆわ~~い、ゆわ~~い、これでゆっくりできるね!!」
「みんなゆっくりしあわせなれるよぉぉぉ!!」

皆が騒ぐ中、あの体が大きいまりさがドスの目の前に立った。

「これでわかったでしょ!!みんなゆっくりできることをのぞんでいるんだよ!!
そんなみんなをゆっくりさせようとしないドスはほんとうならここでせいさいされるべき
だけど、まりさはやさしいからみのがしてあげるね!!
わかったらゆっくりしないではやくでていってね!!」

そういいドスに体当たりをしかけた。
もちろんその体格差からドスにダメージが来るはずがなかったが、ドスの純粋な心には重く響いた。
ドスの目からは大粒の涙があふれ出ていた・・・・。


その日の夕方、ドスとそれに従う幹部ゆっくりと群れゆっくりのほんの一部は群れをでた。
出発に準備が思いのほかかかったり、群れゆっくりの一部からどうしてもドスについていきたい
と志願するゆっくりがほんの少しいたためである。

これから群れを出発するドスに、あのまりさは喋った。

「ドスがあんなにひとりじめしようとしていたおやさいさんはあしたさっそくみんなで
とりにいくね!!
どすのぶんはもちろんないよ!!そのでっぷりふとったおなかのなかにいっぱいおやさいさんが
おさまっているのはわかりきっているけど、まりさからのせんべつということにしておいて
あげるね!!じゃあね!!にどとこないでね!!」

ドスは泣きたくなる顔を必死に隠しながら群れを去った。



翌日・・・・
実質的に新らしい長になったまりさは広場で演説を始めた。
内容は、新しい群れの掟だった。
その内容は非常にゆっくりらしいものだった。

1:赤ちゃんはゆっくりできるからたくさん作ろう
2:ごはんさんをお腹一杯食べたらゆっくりできるから一杯食べよう
3:お野菜さんはみんなの物(無論人間は入ってない)だから好きにとっていい
4:みんな好きな時に思う存分ゆっくりして良い
5:ゆっくりのルールはちゃんと守ろう

以上の5つであった。
ドスは確かにドスになりたてで一番重要な所でミスを犯しはしたが、それでもみんながゆっくり
できるためにいろんな条約を作って必死に頑張っていた。
その例としてはみんなで働こうと促したり、好きな時にゆっくりしてはダメといったものだった。
ドスのときには叶わなかった事がこのまりさに変わった途端OKになった。
群れゆっくり達に拒否する理由などなかった。
それどころか、みなまりさが最も偉大なリーダーだと認めた。

みなが喜ぶ姿をみて、まりさは受け入れられた事を喜び、さっそく最初の仕事にかかることにした

「それじゃあみんな!!さっそくみんなのおやさいさんをとりにいくよ!!」

群れゆっくりは大喜びし、さっそく野菜さんを採りに行く準備を始めた。
家族に今日のごはんはおいしいおいしいお野菜さんだよと予告するまりさ
採ってきたお野菜さんを土産にあのまりさに告白しようときめたありす
どのゆっくりも思い思いの幻想に浸って行った。
自分達がこれからどんな目にあうかもわからずに・・・・


準備が整ったのはまりさが号令をだした1時間後だった。
リーダーまりさは特に怒ることもなくゆっくりと皆の準備を待ち、ゆっくり出発した。
その行軍も非常にゆっくりしたもので、人間の足なら5分程度の距離を30分かけて到着した。
群れゆっくり達は疲れたといって騒いでいたが、野菜畑をみてその疲れが吹っ飛んだ。
赤々と実ったお野菜さん、白くて太い野菜さん、緑色のトゲトゲがついたお野菜さん
それが全部食べられる!!どのゆっくりも自然と駆け足になっていた。

「れいむはあのあかあかさんをたべるよ!!」
「じゃあまりさはあのみどりのトゲトゲさんをたべるよ!!」
「とかいはのありさはあのしろくてふといとかいはなものをたべるわ!!」

群れゆっくり達は畑に駆け出し、自分達が食べたい野菜の名を挙げた。
だが、それが叶うことはなかった。

「ゆ?・・・・・・どぼじでごごにいるのぉぉぉぉぉぉ!!!」

群れのれいむが畑にいるものを見て思わず叫んだ。
そこには・・・・・追い出されたはずのドスと取り巻きがいたのだ。
長となったまりさはそんな馬鹿なという顔で畑に近づいて行った。

「ドス!!なんでみんなのゆっくりプレイスにいるの?はやくでていってね!!」

長はぷくーをして威嚇した。
それにこたえるかのようにドスはゆっくりとまりさの方へ振り向いた。

「なんでみんなのゆっくりプレイスなの?なにもめじるしもにおいもないよ!!
うそいわないでね!!それにここはドスたちのゆっくりプレイスになったからゆっくりでていってね!!」

ドスははっきりとそう答えた。
なぜこのような事が起こったか、それはドス達が群れを追い出された時にまで戻らないといけない。




群れを追い出されたドス達ゆっくりはそのままお引越しを行わず、お世話になった村長の家に向かった。

「ゆっくりこんばんわ!!」

村長の家の前に立ったドスは村長を呼び出した。
運よく村長は家にいた。
この村長はドスの殊勝な態度が気に入ったらしく、快くドスの来訪を迎えた。

「おお、ドスか。どうした?なにか相談か?」

ドスは群れに帰ってからの経緯を説明した。
村長はまあ仕方無いわなという顔で聞いていた。

「そいつは確かに困ったな・・・ところでドス、俺との約束は覚えているよな?」

村長はドスに話しかけた。
ドスはもちろんと言わんばかりの顔で答えた。

「もちろんだよ!!」

ドスはすらすら4つの約束を喋った。
言い終えると、村長はこう切り出した。

「おぼえているのなら4つ目の約束は覚えているな?1~3までの約束を破ったら皆殺しというやつだ。
言っておくが俺達人間はお前達が人間を特定できないのと同じで人間もお前らの種族程度しか判断できない。」

ドスはこのとき、いやな予感を感じ取った。

「・・・どういうこと・・ゆっくりせつめいしてね・・・」

村長は真顔でこう答えた。

「結論からいうと、お前について行ったゆっくりと群れでやりたい放題しているゆっくりを区別する
方法が人間にはない。だからおそらく約束を違えたらお前達もあの群れと一緒に皆殺しにされる
可能性があるんだ。俺はしないが、村の者なら平気でやるだろう。」

一時の静寂がゆっくりを包んだ。
だが、ドスの一言が静寂を破った。

「どぼじでぇぇぇぇぇ!!ドスたちはむれのゆっくりじゃなくなったのにぃぃぃぃぃ!!」
「ついでにいうと、付近にいるゆっくりも皆殺しになるわ」
「いやぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ドスと幹部たちは拒絶するかのように咆哮した。
だが、数分も経つとさすがに疲れたらしく叫び声も弱くなってきた。

「ゆぅぅぅ、ゆぅぅぅぅぅぅ・・・どうすればいいの?ドスたちもうおひっこしをするよりょくも
ごはんさんもないよ・・・。それよりみんながくるしむのをみたくないよ・・・・
どうすればいいの?そんちょうさん」

村長は頭を抱え、悩み始めた。
悩むこと3分・・・村長はいい考えが浮かんだ。

「よしドス、お前らは村に留まれ」
「ゆ?」

このとき、ドスは一瞬えっという顔をした

「おまえらゆっくりを村に置いておいてやる。わかりやすく言うと村の一部をお前らのゆっくり
プレイスにしてやる」
「ゆ!!いいの!!うわぁぁぁいこれでみん「ただしただじゃない」ゆ?」

村長はドスの会話に割り込んだ。

「村に置いてやる代わりにゆっくりから野菜を守ってもらう。ある程度守ってくれたなら野菜
も一部あげよう。ただし、ある程度以上野菜に被害がでたら、お前ら共々ゆっくりを
皆殺しにするからな。」

ドスには否定するだけの選択肢はなかった。


こうして今に至る。
村長からは野菜畑にある土地の一部をゆっくりプレイスとしてもらった。小屋も付いており
ゆっくりにとってはこの上なく住みやすい所であった。
だが、ドス達ゆっくりは「お野菜さんがゆっくりに食べられたら皆殺しにされる」という
脅迫観念から素直に喜んでいるゆっくりは一匹もいなかった。
ドスたちは人間さんに許可をもらって匂い付けを行い、一応の対策を済ませてからその日は寝た。

そしてお野菜を守るために見回りをしている時、まりさ達がやってきたのであった。




皆を引き連れてきたまりさは激怒した。
みんなのゆっくりプレイスに先回りをして皆が来ないうちに匂い付けをし、みなからゆっくり
プレイスを奪ったからだ。
まりさが考えていたことは他の群れゆっくりとて同じだった。
みんなが見つけたゆっくりプレイスを匂い付けをしてない隙を狙って奪った。
これだけでもばんしに値する。
群れゆっくりからは出て行け!!死ね!!コールが絶え間なく続いていた。
それに答えるかのように、長まりさがドスの前にやってきた。

「ドスぅぅぅ!!しふくをこやそうとしていてにおこたらず、こんどはみんなのおやさいさんが
はえてくるプレイスをうばうなんてゲスのやることだよ!!
いまならおおめにみてあげるからゆっくりしないででていってね!!」

長まりさは必死に怒りを抑えながら言った。
だが、ドスは何か疲れたような顔をしながら答えた

「おやさいさんはね、かってにはえてこないんだよ!!ゆっくりおせわをすることでようやく
おやさいさんになってくれるんだよ!!ドスたちはここでおやさいさんのおせわをすることに
なったからもうこないでね!!こんどきたらゆっくりできないことをせざるおえなく
なっちゃうからおねがいだよ・・・」

ドスは泣きそうな顔でそう返した。
だが、そんなことで群れのゆっくり達が納得するわけがなかった。

「なにいっでるのぉぉぉぉぉぉ!!おやさいさんはかってにはえてくるんだよぉぉぉぉ!!
なんでドスなのにそんなこともしらないのぉぉぉぉ!!」
「にんげんにだまされてそんなこといっているんだねぇぇぇ、わかるよ~、わかるよぉぉ!!」

群れのゆっくり達が堰を切ったかのように文句を言いだした。
皆ゆっくり特有の固定観念に忠実なものだった。
お野菜さんは勝手に生えてくる、草さんもキノコさんも勝手に生えてくる。
このゆっくり達はあくまで普通のゆっくりであった。

長まりさは群れのみんなが黙るまでひたすら下の方を向き、体をプルプル震わせていた。
群れゆっくりが静かになったのを引き金に、まりさはため込んでいた感情をぶちまけた

「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!なにがおやさいさんはかってにはえてこないだぁぁぁぁ!!
なにがおせわだぁぁぁぁぁぁ!!そうやってみんなのごはんをひとりじめするでぶがぁぁぁぁ!!
もういいよ!!がまんのげんかいだよ!!こんなゆっくりのみちをはずしたゲドウに
おんじょうをかけていたまりさがばかだったよ!!
みんな!!このゲドウをえいえんにゆっくりさせてごはんさんをとりかえすよ!!」

群れのゆっくりは待ってましたと言わんばかりにドス達がいる畑を目指して駆けだした。
この光景をみたドスはさらに悲しい顔をした。

「おねがいだからむれにもどってゆっくりしてよ!!じゃないとみんなゆっくりできなくなっちゃうよ!!

ドスは必死になって皆を説得した。だが、群れからドスを追い出すという選択を選んだゆっくり
達がドスの説得など効く筈がなかった。

「いいかげんにじろぉぉぉぉぉ!!ごのでぶばりざがぁぁぁぁぁ!!」
「どがいはをなめるなぁぁぁぁぁ!!!!」
「まっじろになっじゃっだおじびじゃんのうらみぃぃぃぃぃ!!」

一匹もドスの説得を聞こうともしなかった。
ドスは説得が無駄であることを悟ると、半泣き顔で帽子からキノコを取り出し噛み始めた。
ドススパークだ。

「ごめんねぇぇ!!ごめんねぇぇぇぇぇ!!」

ドスは長がいた中央にドススパークを放った。
手加減をしたらお野菜さんが食べられる事をかんがえ、手加減なしで撃った。

「ゲドウはゆっくりしねぇぇぇぇぇぁああああああぁぁぁぁぁっぁぁ!!!!」

長の体はドススパークの威力に耐えきれず皮は燃え、餡子は蒸発し、目は爆発し、
生前の名残を思わせる部分を一切残さずに死んだ。

ドスは皆がドスに恐怖してそのまま逃げてくれるであろう事を祈って長まりさ目掛けて
ドススパークを撃った。群れゆっくりの隊列の中央に大きな穴が空く。
だが、どの群れゆっくりも歩みをとめるどころか穴を塞いでさらに近寄ってくる。
そこまでドスへの恨みが強かったのだろうか、それともお野菜という食べ物にそれだけ
魅了されていたのか。おそらく両方であろう。

ドスは歩みを止めないゆっくり達にひたすらドススパークを連射せざる負えなくなった。
一発一発撃つたびに、まりさから大粒の涙が溢れ出た。

そして数分後、その平原にはゆっくりの体の破片があちらこちらに転がっていた。
結局逃げ出すゆっくりは一匹もおらず、襲ってきたゆっくりは全滅した。
ドススパークを掻い潜って野菜畑の柵を乗り越えるところまで行ったゆっくりもいたが
幹部ゆっくりによって一匹残らず全滅した。
野菜の被害はなし。それほどまでに脅迫観念にとらわれていたのだろう。


ドスは村中に響き渡る程大きい声で泣き叫んだ








それから数ヶ月後


あのドス達はまだ元気にやっていた。
村長や村の人間達からはよくがんばっているなとご褒美にお野菜さんをもらえるが、どの
ゆっくりも「お野菜さんがゆっくりに食べられたら皆殺し」に脅え、
どれだけおいしいごはんを食べてもゆっくりできない日々が続いていた。
時折やってくるゆっくり達には必死になってお野菜さんを食べないでくれとお願いするも
まともに聞き入れてくれるゆっくりは一匹もおらず、結局その場で殺さざる負えなくなった。


村長の方はといえば、嘘のようにゆっくりによる被害がなくなりホクホク顔になっていた。
あのドスが来てくれたことに心から感謝しており、近い内に饅頭でも差し入れてあげようと
考えていた。
本人にとってはあの脅し文句がそこまでゆっくり達に影響があるものと考えもしなかったであろう。


一方あの群れはというと、誰もいなくなっていた。
お野菜さんという魔力にひきつけられ、二回目のお野菜さん狩りに行く時、群れみんなで
やって来たため、全滅したのだ。
群れの跡地には流れ着いてきたゆっくり達が営みを始めていた。近い内にあの群れに負けず劣らず
の群れが出来上がるだろう。


朝、今日もドスと幹部達のゆっくりしたいという一声でゆっくり達の一日が始めるのであった。








あとがき

思いつきで書いた作品のオチを必死に考えてはみたものの、結局こんなオチになってしまいました。
それに大分描写が甘かったりいい加減な所があるし・・・。
私よりうまく作品を書ける人が本当にうらやましいです。

あと避難所でも書きましたが、デビュー作「まりさの馬鹿」はご自由にしても構いませんので
遠慮なくどうぞ





作者  アイアンゆっくり








過去作


まりさの馬鹿
ゆっくり地縛霊 れいむ親子の場合
ゆっくりおしえてね!! 1~
世界で一番短い虐待
ゆっくり地縛霊 まりさ達の場合
鬼斬 1~

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最終更新:2022年05月19日 13:28