ゆっくりたちのドリルな悲劇

書いた人 超伝導ありす



 手抜きシリーズ第一弾。
 フォルダを整理していたら、初投稿作品より遥か前に書いたSSが発掘されたので、微調整しての投稿。
 これまで投稿したSSとはかなり雰囲気が違うかもしれません。

  • レイパーありすが出てきます。
  • ぺにぺに、まむまむ表現があります
  • つまるところ、激しい交尾シーンがあります
  • 作中設定が古めかしいですw
(ぱちゅりーが希少種、ひたすら虚弱、ゆっくり特有の単語が少ない、など)





「おにいさん!まりさはおよめさんがほしいよ!」

 そう、のたまったのは俺の家に居候中のゆっくりまりさ。
 一ヶ月前、餌もなく頼るべき群れもなく、庭で途方に暮れていた所を引き取ってやったナマモノだ。

 最初は虐待してやるつもりだったが、話を聞いてみると意外にも性格が良く、家を自分の物呼ばわりすることもなかった。
 もっとも、それが災いして群れを追い出されたようだが。
 ゆっくりたちにとっての『ゆっくり』というのは、のんびりすることじゃない。
 自分の欲求を満たすこと、あるいは満たされている状態を保つことだ。

 ありていに言えば、人の家を突然占拠宣言するぐらいの厚かましさがないと、異物として認識されるらしい。

 目をつけたものは、とりあえず自分の物にするくらいの気概がないと、野生ではやっていけないだろう。
 もっともそんな環境に生きているからといって、俺が同情の余地を覚えることは決してないが。





 とはいえ。

 安定した生活というのは、人を堕落させる。
 精神力の弱いゆっくりではなおさらだ。
 この居候まりさも最初の謙虚さはどこへやら。
 やれ餌は何がいいだの、やれ畳じゃなくて座布団で寝たいだのと、要求はエスカレートするばかり。

「まりさは、ぱちゅりーがいいよ!ぱちゅりーをつれてきてね!」

 と、このザマだ。
 最初から要求を飲むんじゃなかったな。

 こうなると、元々憎たらしい顔に殺意さえ覚える。
 ニヘラニヘラと笑って、こちらが欲求を叶えてくれるのを待つだけだからだ。
 拾ってやったのは俺で、恩返しをするのはこいつのはずなのだが……。

「おにいさんは、まりさのおかげでゆっくりできたよね!こんどはまりさが、おにいさんにゆっくりさせてもらえるばんだよ!」

 テーブルの上で胸が無い代わりに顔を張り、ふんぞり返る饅頭妖怪。

 確かに最初は、邪魔にならないペットとして、可愛がっていた。
 ゆえに、ゆっくりごとき相手に癒しを感じてしう事もあった。

 ところが最近は、コイツのせいで逆にゆっくりできていない俺がいる。
 いっそのこと、『実は食べるために太らせてやったんだよ!!』なんていう絵本的な展開にしてやろうとも最初は思った。

 しかし、子作りしたいというのであれば、話は別だ。
 交尾はあまり見栄えは良くないものの、出産や子育てがどんなものか、前から興味があったからだ。
 満足したら捨ててもいいし。

「よし、じゃあ、お嫁さんを探してくるからな。ゆっくり待ってろよ!?」
「ゆっくりしないでかえってきてね!」

 てか、外出自由の半野良生活なんだから、彼女くらい自分で作れよ!
 そう思いつつ、俺は近くのペットショップへと向かった。





 2時間後、俺はゆっくり専用のペットショップに来ていた。
 この店は、ゆっくりを愛でるというHENTAI的領域に達してしまったお兄さんがよく通う店だ。
 売られているのは、ゆっくりブリーダーが調教したゆっくり。

 調教済みのゆっくりにはバッジが与えられる。
 バッジ持ちのゆっくりは、人間のルールを守るので、虐待お兄さんでも、おいそれと手を出すことは出来なくなってしまう。
 基本、虐待好きな俺としては、このゆっくりたちはゴミクズ同然だ。

 しかし、何もこの店には愛でお兄さんだけが来るわけではない。
 店で売られているアイテムには、虐待用に流用できそうなものも揃っている。
 虐待お兄さんたちにとっての、伝家の宝刀・透明箱もそうだ。

 透明箱は本来、ゆっくりを家まで安全に運ぶための『保護ケース』だが、これがそのまま虐待用品になるのは言うまでもない。

 とはいえ、今回の目的は嫁探し。
 俺は店内を見回し、大きなため息を付いた。
 調教済みのゆっくりぱちゅりーは、俺が思っていた以上の高額商品だったからだ。

 ぱちゅりーは繁殖力も弱く、数が少ない希少種だ。
 また、体力もないので調教も難しいとなれば、当然の結果だ。

 知り合いが飼っているバッジ付きれいむを見せてもらったことがあるが、確かにあれは完璧だった。
 自分の立場を心得ており、気配りがよく、堕落するどころか自分をさらに磨こうとする。
 確かにあれだけ完成されたゆっくりなら、愛でてもいいかな、と思ってしまう。

 閑話休題。

 さて、とりあえず解決すべきは目の前の状況。
 問題のぱちゅりーと目が合う。

「むきゅう、ぱちゅりーはたかくてごめんなさい。おにいさんとゆっくりしたいけど、がんばってくれたブリーダーさんの
 くろうにむくいるためにも、ぱちゅりーはこのねだんで、うられなくてはならないの」

 ゆっくり完璧です。

 とはいえ、野生のぱちゅりーは見つけるのは面倒だ。
 数が絶対的に少ない上に、なかなか外に出てこない。
 前述の通り体がやたらと弱く、搬送中に死んでしまう事もあるらしい。

 しかし、捨てる神あれば拾う神有り。
 目を泳がせているた俺の目に、やたらと安い値札のついたゲージがあった。
 覗くとそこには、一匹の成体ありす。
 注意書きを見れば、値段も納得だ。

 こいつは調教に失敗したB級品なのである。
 いくらその道のプロが躾けるとはいえ、所詮はゆっくり。
 バッジ交付のための最終試験に通らない奴もいる。
 それがB級品だ。

 普通、バッジ付きありすと言うと、もっとすました顔つきをしてるもんだ。
 だが、こいつの顔はちょっとエロい、というか、野生ありすのいかがわしい笑みをどことなく匂わせている。

「おにいさん、ありすをえらんでね!ありすはとてもいいゆっくりよ!」

 安物はそう言った。

 このありす、調教を受けている以上、野生のありすよりはマトモだろう。
 が、どう背伸びしたところで、こいつの価値は野生のそれと変わらない。

「おにいさん、はやくしないと、ありすはうりきれるわよ!?」

 とはいえ、ぱちゅりーが駄目なら選択肢は他にはない。
 このありすを買い、居候まりさに与えるのだ。
 財布にも俺の精神にも、とっても優しいプラン。

 居候まりさがどんな顔をするか楽しみだ。
 ありすには、まりさを強姦させてもいい。
 俺は店員を呼んで、この安物ありすを買い求めた。

「お客さん、もしかして、ゆっくりの繁殖をお考えではないですか?それならいいのがありますよ!」

 と、店員が差し出したのは、リポ○タンDくらいの小瓶。
 その名も。

 『爆誕EX』

 名前を見て、軽くめまいを覚える。
 爆誕ってなんだよ。
 仮にも愛でお兄さんがメインでやってくる店に置ける名前じゃないだろ。

「これを使えば、どんなにツンなゆっくりもその気にさせますよ!」

 ぶっちゃけ媚薬じゃねーか。
 と、心の中でツッコミつつ、俺はそれを買い付けた。
 値段が手頃だったし、ぶっちゃけ虐待用品にもなりそうだったからだ。
 製造元もヤゴコロ製薬なので信頼できる。

「さすがはおにいさんね!ゆっくりさせてね!」

 帰り道。
 保護ケースの中にいる安物が、そう言ってきた。

「それはいいが、ウチには居候のまりさがいるからな。仲良くしてくれよ?」
「まりさがいるの!?さすがは、とかいはのおにいさんね!はやくわたしのまりさにあわせてね!」

 結婚確定かよ。
 ま、話は早いが。





 と。
 ぼちぼち家に帰ってきた俺は、そこで予想外のものを見せつけられた。

「おかえりなさい、おにいさん!」
「むきゅ!ここはぱちゅりーたちのいえよ!おにいさんはゆっくりしないででていってね!」

 居候まりさの隣にいたのは、野生の紫もやし。
 もとい、ゆっくりぱちゅりーだった。

「まりさ、どうしたんだ?そのぱちゅりーは?」
「ぱちゅりーは、まりさのおよめさんだよ!これからすっきりして、あかちゃんをつくるから、とっととでていってね!」

 はあ?
 俺は目を点にしてしまった。

「バカかおまえは。ここは俺の家だろうが!」
「さっきまではおにいさんのいえだったよ!だけどいまからは、まりさたちのいえになったよ!」
「ぶっ!」

 思わず吹いてしまう。
 大事な休日をつぶして人に嫁を連れてこいと言っておきながら、この物言いとは。
 やはり野生は野生か。
 だったら、こちらも人間として礼を尽くさにゃならんな……。

 まったく、俺でもムリだと思ったぱちゅりーを連れてくるなんて凄いなー。
 感心感心。
 なんて気分はあっという間に吹っ飛んだ。

「どうして!?まりさはありすのものじゃなかったの!?」

 透明箱の中で騒ぐありす。
 やはり、まりさとすぐにでもくっつけると思っていたのだろう。
 自分の妄想が砕け散ったのがよほどショックだったのか、ありすは元々大きな目を見張って驚いている。

「おにいさん、そのありすはなに?ありすとはゆっくりできないよ!ゆっくりもちかえってね!」
「むきゅう。まりさ、このニンゲンはなんなの!?はやくわたしたちのいえから、おいはらってね!」
「もうすこしまってね!」

 まりさは俺の目を見据えると。

「おにいさんには、おれいをいうよ!むかしのまりさは、たしかにゆっくりしていなかったよ!
 でも、おにいさんとせいかつするようになって、ゆっくりすることがどんなことか、りかいできたよ!
 ゆっくりできるようになったから、ぱちゅりーとも、なかよくなれたんだよ!
 せめてものなさけで、ゆっくりまってあげるから、まりさたちのあいのすから、でていってね!」

 長文スマソ。

 つまるところ。
 俺の家で増長することを知り、結果ゆっくりできた。
 俺のおかげで野生に戻ることができた、……ってことだろうな。

「なるほど。だったら俺が……。最期まで、面倒見て、やらんとな!」

 突然、俺が繰り出したキックが決まり、まりさの体が吹き飛んだ。
 力はセーブしたから即死はないだろう。

「ぶぎゃっ!」

 妙な悲鳴を上げて、まりさは壁に叩きつけられ、床へ落ちる。
 餡子は漏れていない。

「ま、まりさーっ!むきゅう!?」

 まりさに駆け寄ろうとするぱちゅりーの頭を掴んで持ち上げる。

「はなして!ぱちゅりーのあたまから、てをはなして!」

 俺は透明箱からありすを解放し、代わりにぱちゅりーを箱の中に放り込んだ。
 虐待専用のサイズではないので、みっちり嵌って行動不能になるわけではない。
 しかし、鍵をしてしまえばゆっくりの力では、いかに跳ねようとも開けることはできないだろう。

「むきゅううううう!ぱちゅりーをだすのよ!やばんなニンゲンはしになさい!」

 出して欲しいのか、死んで欲しいのか、どっちかにしろ。

「ぱ、ぱちゅりー!」

 復活し、ぱちゅりーの置かれた状況を確認して悲鳴を上げる。

「さすがにおにいさんでもゆるせないよ!ゆっくりできないおにいさんはしね!」

 自分が蹴られたことを忘れたのか、俺に蹴られたと認識できなかったのか、とにかく飛びかかってくるまりさ。
 俺はそんなまりさをひらりとかわしつつ、ありすを両手で持って顔をこちらに向けさせた。

「ありす。まりさはあの悪いぱちゅりーに騙されているんだよ」
「ゆっ!?どうすればいいのおにいさん!」
「キミの得意なテクニックで、目を覚まさせてあげればいいんだ。だけど、にんっしんっはさせちゃダメだぞ。すっきりするだけだ」
「すっきりしていいの!?おにいさん!」

 ありすの瞳がキラリ!
 いや……ギラリと光る。

「ああ。すっきりするだけなら、存分にね。まりさはありすのまりさなんだから」

 調教時に自由にすっきりするのは禁じられていたはずだ。
 しかし、飼い主の許可があれば話は別である。
 禁欲の末に淑女になりきれなかった、ありすパワーを見せてもらおう。

 途端、野生の狂い咲きありすのように、ニマリ、と笑い顔を紅潮させてゆくありす。

 えんがちょ。

 軽くたたき落としたつもりだったが、ありすは華麗に着地した。

「じね!はやぐじね!おまえなんか、おにいさんじゃないよ!」

 今そこにある危機にも気がつかずに、悪態をつくまりさ。

「むきゅー!まりさー!にげてー!」
「ゆっ?」

 ぱちゅりーはこれから起こるであろう悲劇を予見したのだろう。
 だが遅い。

「ぱちゅりーにだまされた、まりざはかわいいわねえぇぇ!」
「ゆぎょぉぉぉ!?」

 まりさが振り向いた途端、ありすが濃厚な頬ずりをした。
 まだ触れていなかったというのに、すでに肌にはべっとりと体液がにじんでいる。

「ありずぅぅぅ!?やめてね!ありすとはゆっくりできな……ゆにょぉぉぉぉほぉぉ!」

 発情状態のありすに声など聞こえるはずもない。
 本能が繰り出す激しいありすの愛撫に、まりさの抵抗など紙切れ同然だ。
 ピストン運動で激しく体をこすりつけるありす。

「ありすのあいをうけとってぇぇぇ!きもぢいいでじょぉぉぉ!まりざぁぁぁぁ!」
「ぎもちよぐないぃぃ!ぱちゅりーいがいと、すっきりじたぐないよおぉぉ!?」

 二つの饅頭が凹み合う。
 体中からは体液が。
 涎は口から。
 目からは大量の涙が。

 もっとも、涙の意味は双方まったく逆だろうが。

「ほかのこなんて、いらなくざぜであげるぅぅぅ!」
「だずげでばちゅりー!ばぢゅりぃぃぃ!ばぢゅ!?んほぉぉぉ!」

 俺は親切にも、ぱちゅりーの入っている透明箱を、情事の現場のすぐ近くに置いてやった。

「やめでぇぇ!まりざをいじめないでぇぇぇ!」

 素晴らしい眺めに、こちらも涙を流してガクガクと震えている。

「いますぐにずっぐりざぜであげるぅぅぅ!」
「ゆ!?ふぎょおおおおお!」

 ありすのラストスパートに、一際甲高い悲鳴を上げるまりさ。

「まりざああああ!ぎもぢいいいい!ありずのあいをうげどでぇぇぇぇ!すっきりー!」
「ばぢゅりーがみでるのにいい!みでるのにいいいい!すっきりー!」

 白目を剥いて悶絶するまりさ。
 一方、ありすは若干ラリっているだけで、余裕がありそうだ。
 ま、本番禁止なんだから仕方あるまい。

「ばぢゅりーのみでるまえで……」
「ま、まりさあああああ」

 放心状態のまりさと、悲しみに打ちひしがれるぱちゅりー。
 だが、悪夢は終わりではない。

「ぼーっどしてる、まりざもがわいいいい!」
「ゆっぎゅり!?ゆっぎゅりもうやべで!ずっぎりじだぐないのぉぉぉ!」

 始まった第二ラウンド。
 俺はその光景を満足げに見ていた。





「ありす、ストップ」

 俺が止めたのは、双方が4回ほどすっきりしてから。

「おにいざん!もっとざぜて!ありずはまだ、ものたりないのおお!」

 どれだけ色キチなんだよ。
 だが、俺がありすを止めたのは、何もまりさを許したからではない。

「おにいざんはじねぇ……」

 息も絶え絶えだが、まりさにはまだ抗議する元気が残っているようだ。
 ま、今までうまいもの食わしてやってたんだから、ぽっくり逝かれてもつまらんが。

「大丈夫だよありす。今度はもっといいものをあげる(はぁと)」

 俺は、透明箱の蓋を開け、ぐずぐずと涙しているぱちゅりーを持ち上げる。

「むきゅ!?もうやめてね!?ひどいことしないでね!?」

 それをありすの前の置き。

「さあ、ぱちゅりーとすっきりしていいよ。今度は、しっかり、にんっしんっ!させていいからね?」
「むっひょぉぉぉ!」

 よほど本番を許されたのが嬉しいのか、奇声を上げてぱちゅりーに飛びかかるありす。

「わるいぱぢゅりぃぃもかわぃぃわねぇぇ!こんどはありずのごどもをうんでねええええ!」
「やめで!ぱちゅりのてーそーは、まりざのだめだげに、あるぎょおおおお!?」

「ば、ばじゅりぃぃ…」

 今度はぱちゅりーに毒牙が向けられたことを理解するまりさ。
 だが、四度の強制すっきりによって、まりさの体はヘトヘトの様子だ。
 まりさに許された抵抗は、気の抜けた悲鳴を上げることだけ。

「ぎもじいい?ぎもじいいでしょおおお!」
「むひょおおおお!うほおおおお!」

 ぱちゅりーはまりさよりも簡単に落ちた。
 もっとも、抵抗する体力もないのだろうが。

「わだじのあいのエキスをうけとっでねええええ!」

 機は熟した、とばかりにありすは顎の下膨れを突き出した。
 ありすは顎にある穴、まむまむにカスタードクリームを充填して膨張させ、ぺにぺにモードへ移行する。

「まりざ!まりざあああああああああ!」

 先ほどとは違い、今度は本番アリだ。
 ありすのぺにぺにがぱちゅりーのまむまむに突き刺さると、ぱちゅりーは愛する者の名前を必死に呼んだ。
 だが、まりさに奇跡を起こす力はない。

「ぞろぞろいぐよおおおお!?すっきりー!」
「んほおおおおおおお!すっきりー!!」

 あらゆる液を流しながら、びくんびくんと痙攣するぱちゅりー。
 だが。

「やすんでるひまはないわよおおお!もっとすっぎりざぜてねええええ!?」
「やべでええ!じんじゃうううう!ぱちゅりーじんじゃあううぅ!まりざああああ!」

 一度堕ちると後は早い。
 ありすの超絶テクの前に、ぱちゅりーはあっという間に二回もすっきりしてしまった。

「ば、ばぢゅりぃぃぃ。ばぢゅりぃぃぃ……!」

 ひたすら涙を流すしかないまりさ。

「む、むきゅううん?」

 そこでぱちゅりーは、自分の頭上にあるものに気が付く。
 計三回のすっきりの間に、ぱちゅりーの頭には蔓が伸びていた。
 それは植物型にんっしんっの証。
 すでにいくつかの実が成っているが、形は小さすぎて判別できない。

「む!?むきゅ!むきゅ!?なんてことおおお!?」
「ゆふふふふ。うれしいわ、ぱちゅりー。ありすのこどもをうんでくれるなんて!」
「い、いやああ。いやああああああああ!」

 ぱちゅりーは、どこにそんな体力が残っていたのか、まさに断末魔のような悲鳴を上げた。

「ご苦労さん、ありす」

 俺は小さなコップにオレンジジュースを用意しておいた。
 汁だくのありすに、ソレを飲ませる。

「んっんっんっんっ。ぷっはぁー!やっぱりしごとのあとのいっぱいは、さいこうね!」

 やり遂げたような顔のありす。
 俺はというと、もう一つのコップをぱちゅりーの口に注ごうとした。
 当初の目的のためには、このまま死なれては困るからである。
 しかし。

「ぱちゅう!ぱちゅう!ぱちゅう!」

 ぱちゅりーはすでに壊れていた。
 パートナーを目の前で強姦され、その上、その強姦魔に自分がにんっしんっさせられてしまったのだ。
 なまじ知能が高いぱちゅりー種だけに、精神が耐えきれなかったのかもしれない。

「ひ、ひどいよ。おにいさん。おにいさんは、なにがなんでもしんでね……」

 こちらも狂気に触れたのか、忘れていたまりさが、のそり、のそりと近寄ってくる。
 その目には、もはや俺しか映っていないようだった。

「ゆっくりしね……ゆっくりしね……ゆっくりしね……」

 復讐鬼。
 今のまりさには、そんな言葉が相応しい。
 迫力はまったくないが。

「おにいさん!ジュースをのませてもらったら、なんだかげんきがでてきたわ!
 ありすはとかいはだから、こどもをうみたくなったわね!」

 空気の読めないありすが、突然そんなことを言ってくる。
 つーか、さっきすっきりしたんじゃなかったのか?
 調教された結果なのか、自分で子供を産みたいというのは殊勝だが。

 しかし、そうすると今のところ相手はまりさしかいない。

「まりさのこどもがほしいわね!」

 お、そういえば。
 俺はまりさと一緒に買ってきた小瓶を取り出す。
 言うまでもない。爆誕EXだ。
 こいつをまりさに使えば、まだ楽しめるかもしれないな。

「おーけー、ありす。まりさをその気にさせて、子供を作らせてやるよ!」
「さすがおにいさんね!」

 俺は小瓶の中の液体全部を注射器に注ぎし、針先を足下にいたまりさに突き刺した。

「ゆっくりしね……、ゆっくりし……うぎょ!?」

 もはや体力が残っていないのか、ぼそぼそと呟きながら、俺の足に顔をもそもそと押しつけていたまりさ。
 しかしそれでもはやりというか、鋭い痛みには律儀に反応した。

「ゆっぎゅり!?ゆっぎゅりでぎない!?」

 液体すべてがまりさの中へと注入されると、まりさの体に顕著な変化が現れる。

「ゆぎょぎょぎょぎょぎょ!」

 皮のあちこちに青筋が走り、目は血走ってゆく。
 なにより凄いのが、まりさの白黒帽の折れていた先端が、きりりと立ち金属の表面のような光沢を放ったことだ。
 ゆっくりの飾りは、生まれた時から持っていて、ゆっくりの成長に合わせて大きくなる。
 その一方で取り外しが可能なので。体の一部であるような、そうでないような曖昧な存在なのだが。

 その飾りにまで影響を与えるとは。
 さぞかし恐ろしい薬に違いない。

「ゆぎょおおおおおおお!」

 それは嬌声というよりは、雄叫びだった。
 ゆっくりらしい雰囲気を一切捨てきったまりさは、ぐりん、とありすの方へと方向転換すると、間髪入れずありすに飛びかかった。

「まりさ!わたしのあいをうけとってくれるのねええええ!ゆぼうう!?」

 まりさは前戯無しで、青筋を立てたぺにぺにを、ありすのまむまむに突貫させる。
 ありすはまりさがその気になったと信じてそれを受け止めた。
 しかし、ありすのまむまむに入ってきたのは、ありすが予定していた愛のある棒ではなかった。

「ま、まりざああああ!まっでえええええ!いだいいいいい!いだいげどぎもぢいいいいい!?」

 迎え撃つありすも大したもの。
 ぺにぺににまむまむを押さえられているため、悶絶して転げ回ることもできないようだが、
 しかしその愛で痛みを快感に変えようとしている。

「ゆっぎゅお!ゆっぎゅお!」
「ごわれじゃうううう!まりざのまむまむごわれじゃああああああ!ごどもうめなぐなっっじゃうよおおおお!」

「ゆっぎゅお!ゆっぎゅお!」
「いだいいいい!しんじゃうううぐらいいずっぎりーー!!!」

 まったく気持ちよさそうな顔もせずに、ありすはすっきりを迎えてしまう。
 だが、目の前にいる野獣はそれだけでは止まらない。

「ありずどひとつになりだあああああいよおおおおううおおおお!」

 ようやく、言葉らしきものを口にしたまりさが取った行動は、俺の予想を超越していた。
 まりさは一旦引き下がると、自分の帽子のキリリと立った先端を、ありすのまむまむに突っ込んだのだ!

「あばらんち!?」

 ありすの目が、顔からはみ出そうになった。

 帽子が入り込んだ長さから推測するに、帽子の先端はありすのまむまむを貫き通しているようだった。
 それでもまりさは不満なのか、自分の体を回転させはじめる。
 まるで帽子がドリルのようだ。

「や、やべで!?まむまむが!?まむまむがああああああ!!!」

 雌雄同体であるゆっくりにとって、まむまむの喪失は、同時にぺにぺにの喪失である。
 しかし双方、勢いは止まらない。
 ありすも自分のアンディティティが失われた事にどうこう反応する余裕はなかった。

「ゆげええ!?まりさが!まりさがはいっでぐるううう!!」

 ありすの悲鳴が一際甲高くなると、まむまむの穴からカスタードが漏れ出すのが見て取れた。
 それを潤滑油にして、さらに帽子は中へ。
 まむまむだった穴はムリヤリこじ開けられ、さらに大量のカスタードが。
 そして。

 パーン!!

 ドリルがありすの芯を貫いたと同時に、ありすの体は四方八方に飛び散った。

 突然の出来事に、呆然としてしまう、俺。

 …………これじゃ爆誕じゃなくて、爆散だ。

 「もっとゆっくりしたかった」とか「ゆっくりしたけっかがこれだよ」とか、何の遺言も残せぬまま、散ってしまったありす。
 まあ、二束三文だから苦にもならんのが助かったが。

「ゆげげげげげ!」

 俺が冷や汗を拭っている間に、まりさは、残るぱちゅりーへと方向転換した。
 まりさはもはや奇声しか上げない。
 ぱちゅりーもまた、さきほどからずっと壊れたままだ。
 二つの影が重なると、双方の声は甲高くなった。
 が、口から漏れる言葉は判別不可能なままだった。

 しかし、この薬、こんな効能なのか?
 俺が小瓶に張られた注意書きに目をやると。

「あ」

 そこには、内容量50ミリリットル、一回の使用量5ミリリットル。
 という記述が。

「うっかりした結果がこれだよ!」

 テヘ、と舌を出して誤魔化す俺の背後で、ぱちゅりーとまりさは仲良く爆散するのだった。



おしまい






 微調整と最初に書いておきながら、実は結構な調整になりました。
 行間はまったく空いてないわ、ゆっくりが漢字で喋るわ、回りくどい説明があるわ。

 ちなみにの作品を書いたのは、確かバッジ設定が出始めた頃だったと思います。

 当時私はバリバリの虐待お兄さんで、金銀銅ルールには抵抗があったんですよね。
 人様に迷惑掛けない完璧なゆっくりだけ保護すればいいぢゃないか!
 銀とか銅とか、どうでもいいゆっくりまで虐待できなくなるなんて、けしからーん!

 という感じで。

 今ではすっかり愛でお兄さんですよ……。

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最終更新:2022年05月19日 15:02