• それなり俺設定注意










(のどがからからだよ……。)

冷房が効いている室内。
その部屋の床に置いているケースに詰め込まれた、ゆっくりの家族。
暑いから互いに距離を開けたいと思うが、それも儘なら無い程の狭さ。
頭上から容赦なく降り注ぐ直射日光。
それを、半日以上強制的に浴びせられる。
ゆっくり達の体は、飢えより乾きに苦痛を訴えていた。

ケースに居るのはまりさとれいむ、そして数体の赤ゆっくり。
最近まで、幸せの絶頂に到達していた家族。
それが一夜にして、転落したゆん生を歩む事になってしまった。

まりさとれいむは、カサカサの肌を擦り合わせるのを嫌がるかのように、身を捩る。
だが、避けるスペースなど存在しない。
カリカリと音を立てて、頬から粉となった物体が床に落ちた。

それを赤ゆっくり達は舐める。
親達は訝しげにそれを見ているが、止める事はしなかった。

「もっちょちょうじゃいねっ!」
「こりぇだきぇじゃじぇんじぇんちゃりないよっ!」

口々に悪態をつく赤ゆ達。
不自由な生活のストレスで、乱暴な性格になりつつあるらしい。

それでも、赤ゆ達の肌はそれなりに潤っていた。
親達とは雲泥の差。
ストレスが深刻な状態にあるのは、むしろ親の方。
この数日間、ろくに食事を喉に通していない。

その原因は赤ゆ達にあった。



毎日の食事は、ゆっくりフードを小さい皿に盛られて水をぶっかれられた粗末な物。
家族を養う事はおろか、成体ゆっくりの維持さえも難しい食料の量。
それを、赤ゆ達は我先にと食い尽くす。

「りぇいむはおにゃかちゅいてるんだよっ!?」
「まりちゃのほうぎゃおにきゃちゅいてちにちょうだじぇっ!」

親に分けると言う選択肢は無い。
皿を奪い合うように食らい尽くして行く。
親達は零れ落ちた周りの食べカスが、唯一、口に出来る食事。
枯れていくのも当然の結果だ。
でも、そんなの知ったことかと赤ゆは吼える。

「むにょうなおやはちにぇっ!」
「みゃみゃとぴゃぴゃはくじゅにゃのっ!?」
「そんなこと…いわないでね。おちびちゃん…。」
「ゆっくり…おうたをうたおうね…。ゆ~っゲホゲホッ!」

こんな会話が毎日繰り返される。
飽きもせずに、毎日毎日。
そんな日々が続き、赤ゆ達は無能な親を見限っていた。
役に立たない親は必要ないと。

そして、今日のチャンスタイムが訪れる。
部屋のドアが開いて、とってもゆっくりしてる、あの御方がやって来た。

「ゆーっ!きょうもそとはあつかったよ!」

そこには綺麗な、ゆっくりまりさが。
健康で、汚れひとつ無いスベスベの肌。
赤ゆ達はキラキラした眼差しで、美まりさに見惚れていた。
そして、いつもの行動を試みる。

「りぇいむはきゃわいいでしょ!およめちゃんになってあげりゅよっ!」
「まりちゃのほうぎゃてぇくちーだよっ!こっちのほうぎゃおちゅちゅめだよっ!」

ぷるぷる震えながら、それぞれにアピールする。
自分はこんなにゆっくりしていると。
そんな赤ゆ達を、美まりさは一瞥と共に苦笑で返す。
これはお断りのサインと見ていいいだろう。

『『 どぼぢでぇえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!?? 』』

赤ゆ達にも伝わったようだ。
貴重な水分を流しながら、絶望に打ちひしがれる。
これも毎日の光景。
何度もアタックしては拒絶されて、涙を流す。
懲りないと言うか、学習しない餡子脳をしているのだろう。


「このぶらんどのおぼうしはきにいったよっ!」

美まりさは帽子の鍔を見ながら、感嘆の息を漏らす。
素晴らしいデザインでとってもゆっくり出来る。
人間の感覚では認識不可能だが、ゆっくり達の間では通じるみたいだ。
その証拠に、泣いていた赤ゆ達がうっとりと見とれている。
泣き止む位の美しさらしい。

「のどがかわいたよっ!じゅーすをよういしてねっ!」

目の前に350mlのペットボトルが置かれる。
中身は果汁100%のオレンジジュース。
それを口に咥えて、美まりさはラッパ飲みを始めた。

「ごーくごーくっ!ごーくごーくっ!」

それを見ていた親達と赤ゆの喉が鳴る。
美味しそうな飲み物が美まりさに吸い込まれ、頬が動く様子に目が離れない。
美まりさがジュースを飲み込む度に、家族の喉も空気を体に流す。
少しも満たされない行為を、ただただ、家族は続けた。

「ゆーっ!まあまあだったよっ!」

ゆは~っと、一気飲みをした美まりさが感想を述べる。
ペットボトルの底には、飲みかけのジュースが小さな水溜りを作っていた。
それを、ゆっくりの家族は物欲しそうな顔で凝視する。
その視線に気付いた美まりさは、優雅に嫌らしい顔をしながら要望を伝えた。

「ゆっ!このごみさんをあそこにいれてねっ!」

ケースに容器が入れられる。
ペットボトルはゆっくり達の体にぶつかり、ケース内でガラガラと跳ねる。
その際、飛び散るジュースが体に付着して濃厚な甘味と香りが家族を誘惑。
飢餓寸前のゆっくり達にはたまらないご馳走が、目の前に振ってきた。

「ぺーりょ!ぺーりょ!めっちゃうめぇっ!?」
「ゆゆっ!おかあさんたちにもいとくちちょうだいねっ!?」
「みゃみゃたちはれぇいむのみょのをとりゃないでねっ!」
「…ゆぅー~っ……。」

赤ゆ達が独占してジュースを舐める。
親達は舐めたくても狭いケースでは、ろくに動く事が出来ない。
無理に動けば赤ゆを潰してしまう恐れが有る。
それ程の窮屈なスペース。
親達は耐え忍ぶ選択をするしかなかった。

それを見ながら美まりさは満足そうに微笑む。
施しをしてやったんだから、ありがたく思えと言う表情で。
そのまま踵を返して、部屋を出て行く。

赤ゆ達は飲み足りないと騒いで、親達はそれを宥めた。
食欲旺盛な子供達は、今日も配給された食事を全て腹に収める。
これで親達は絶食に近い状況が3日目を迎えてしまった。





翌日の昼、赤ゆは不満を訴える。
昨日のペットボトルが入ったままになっていて、さらに狭くなった室内に怒り心頭らしい。
太陽の光を乱反射して、自分達を照りつけるのも気に入らなし、親に抗議しても全く改善されない。
こんな状況に、赤ゆ達は嫌気が差してきたみたいだ。

まだ悪態がつける元気があるのは、親達の食事を食らっているからというのに。
しかし、それに感謝もせずに赤ゆは親に汚い言葉を痛烈に浴びせる。
罵られながら、それでも親達は赤ゆの為だけを思い、食事を優先的に与えた。
そして、今も狭いケースの中で親達は、赤ゆ達を不自由させないように身を端に寄せて、
隙間を作る涙ぐましい努力をしている。

でも、そんな思いやりは赤ちゃん達には伝わらない。
最悪な現状ではそんなミクロの気遣いは気付かれ無い。
無能な親の認識は変わる事は無かった。





その日の夜。美まりさの声が部屋に満ちる。

「ゆっくりあのれいむをおそとにだしてねっ!」

高級なクッキーを、家族に見せびらかすように食べていた美まりさ。
口の周りをベトベトにしながら急に発言する。
その声は当然ケースの中に居るゆっくり達に届く。
目を見開いたのはれいむと赤れいむ。
その目は期待に満ちていた。

母れいむはその声に反応したが、外に取り出されたのは赤れいむだった。
床に下ろされて、元気に美まりさの元へと跳ねていく。



(ゆ~…。れいむじゃなかったんだねっ……。)
自分では無くて凄くガッカリしたが、我が子がクッキーがある皿に向かうのを見て正直嬉しかった。
久しぶりにゆっくりした感情を味わっている時、突然、番のまりさが咆哮を上げる。

「ゆっぐりっ!もどっでぎでねっ!おぢびぢゃぁあぁぁぁぁぁんっ゛!?」

ゆ?どうしたのだろうか?
あまあまを食べられるのは喜ばしいことだ。
壁に身をすり寄せて必死に叫んでいる。
何がそんなに不満なのだろうか?

「くっきーしゃん!りぇいむにむーちゃむーちゃしゃれてねっ!!! 」
「おにぇちゃんびゃっきゃりずりゅいよぉおぉぉぉっ゛!?」

美味しそうなクッキーを食べようとしている所を見ていた、赤ちゃんが暴れだす。
宥めるようにぺーろぺーろしているのに。全然泣き止んでくれない。
番のまりさも騒ぎ続けているが、赤ちゃんとは質の違う訴えをしていた。
全然訳が解らず、不安だけが湧き上がってくる。

「ゆびゃぁっ!?」

バッ!と悲鳴を聞いて反射的に顔を向ける。
痛々しく転がっていく赤ちゃんの姿がそこにあった。

「ゆ~ん?まりささまのくっき~さんをゆっくりとるきなの?」

あの美まりさが赤ちゃんを突き飛ばしたらしい。
なんてゆっくり出来ないゆっくりなのだろうか!

「まったくしつけのなってないげすはゆっくりできないよっ!むーしゃ!むーしゃっ!」
「れぇいむのくっきしゃんがぁあぁぁぁぁぁあっ゛!?」

全て一人で食べてしまった。
赤ちゃんは一口も食べてないのにっ!
酷すぎるよ……。

「ゆゆっ。これはぜんぶまりささまのだよっ?れいむのぶんはないんだぜっ?」
「ゆーっ!れぇいむのあみゃあみゃをとるげちゅはちねぇえぇぇっ゛!!! 」
「ぷくーっ!いってもわからないげすはゆっくりせいさいするよっ!」
「ばーきゃばーきゃ!ゆっくちちね……ゆびゃあっーーーーっ!!!?? 」

「やめてあげてねっ!?いたがってるよっ!」

赤ちゃんが美まりさの下敷きになっている!
とても苦しそうで叫ばずには居られなかった。

「みゃみゃぁあぁぁぁっ゛!?だぢゅげでぇえぇぇぇぇっ゛!」
「あやばりばずがらあがぢゃんをだずげでぐだざいっ!?」

「ゆふふ~ん。どうしようようかな~っ。」

必死に訴える!
ゆっくり許してくれるハズだ!
こんなに可愛い赤ちゃんなんだものっ!

「やっぱりげすはせいさいするよっ!ゆっくりしんでねっ!!! 」
「ゆびゃぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」

目の前の美まりさが赤ちゃんを潰した…?
そんな馬鹿な。ありえない。
あんなに可愛い赤ちゃんが…。

「ゆっふ~ん!ゆっふ~ん!ぐりぐりするよっ!」

まりさの足元から黒い物体が溢れてきて嫌な音が聞こえる。

赤ちゃんはどこにいったの?
赤ちゃん。赤ちゃん。赤ちゃん。赤ちゃん。
赤ちゃん!……のお目めさんがあそこにあるよ。
もみあげさんも。歯の欠片さんも。他の部分も全部。

「れいむのあがぢゃんがぁあぁぁぁぁぁぁぁぁあっ゛!?」



母れいむは絶叫する。
赤ゆだった物の塊を見つめながら。
美まりさは恍惚の表情をしながら、赤ゆを足で擦り潰す。
何度も、何度も。
グチャグチャと嫌な音が部屋中に響く。

赤まりさは、その凄惨な光景を見ながら涙を流す。
と言うか、既に失神しているようだ。
流石に耐え切れなかったらしい。

親まりさは、何時しか無言になっていた。
顔は青ざめて目は虚ろ。
その光景を凝視しながらプルプルと体を振動させていた。


「ゆっくりおわったよっ!げすはしんだねっ!」

事が終わった後に、美まりさを持ち上げて足をタオルで丁寧に拭く。
足一杯に広がる黒い染みを拭い取る。タオルは真っ黒になってしまった。
体が綺麗になって、すっきりした美まりさはご機嫌で部屋から去っていく。

残ったのは悲痛に打ちひしがれる家族のみ。
同属による処刑を強制執行された赤れいむ。
それを止めることも出来なかった無能な母れいむ。
後悔と懺悔で叫ぶ母れいむに向けられた父まりさの視線は、とてもゆっくりしていなかった。





少し広くなったケース内。
やっとペットボトルが取り除かれた事と、赤ゆが一体死んだ事によるスペースの拡張。
そして、大食らいの赤ゆが一体減ったので、食事に余裕ができる。
元から少ない量の餌を、親と赤ゆが分け合って口に運ぶ。

母れいむは2度と、あんな悲惨な結末を迎えない為に、美まりさと戦う力を体に蓄える。
赤まりさはあの日以来食欲が無いのか、あまり貪欲に餌を求めなくなった。
「おねぇしゃん…。」と毎晩寝言で呟く。

父まりさは怯えた顔を良くするようになった。
挙動不審になったり、家族の顔を見ても急に目を逸らす。
母れいむも疑いを持ち始めた。


「ゆっ?まりさどうかしたの?」
「ゆゆっ!?なななななんでもないんだぜっ!?」

おかしい…。
まりさは何か隠している。
言えない事なのだろうか?
赤ちゃんが死んだのに、全然気にしていない。
なんて冷たいのだろうか…。

「かくしごとするとひどいよっ!?」
「ゆゆゆっ!?ななんにもかくしごごとなんんてしてなないぜぇっ!!!?? 」

やっぱりおかしい!
ゆっくり話して貰うよっ!


母れいむは追求する覚悟を決めて、番へ接近した。
その時、部屋のドアが開いて、美まりさが堂々と入ってくる。
その姿を見て、れいむの罵倒対象が憎い敵に移った。
それを見た番のまりさは、あからさまにホッとした表情に変わる。

「あがぢゃんをごろじだげずはじねぇえぇぇぇぇぇっ゛!!! 」
「ゆん?ここはざつおんがひどいよっ?」

美まりさは軽い言葉で怨嗟を流す。
自分は正しい事をしたから、文句を言われる筋は無いと。
そのふてぶてしい態度を見て母れいむは怒りに震える。

「がわいいあがぢゃんだったんだよっ!?ゆっぐぢじねぇえぇぇぇぇっ゛!」
「ゆーん。きょうはけーきさんだねっ。ゆっくりたべるよっ!。」

ケーキをムシャムシャ食べる美まりさ。
睨んでくるれいむなど気にも掛けていない。
叫びなど、ただのBGM程度にしか感じていないのだろう。
ゆっくりとケーキを味わっていた。

「ゆー。じゅーすもほしいんだぜっ!ゆっくりよういしてねっ!」
「れいぶのいうごどをぎげぇえぇぇぇぇぇっ゛!?」

キンキンに冷えたジュースを飲む美まりさ。
暫らくゆっくりとおやつを食べていたのだが、その目が何か気に食わない物を見たのかの様に歪む。
前は涎を垂らしながら懇願して来たのに、今の食に対する興味が薄れているのが気に障ったらしい。
優越感に浸れなくなった美まりさは要求をする。

「あのまりさをゆっくりそとにだしてねっ!」




赤まりさが攫われた。
れいむの目の前を飛んでいく。

「やめてねっ!?ゆっくりはなしてねっ!」
「みゃみゃぁあぁっ!?たちゅけでぇえぇぇぇぇぇっ゛!!! 」

叫んだが、大きな人間さんは思い留まってくれなかった。
あの憎いまりさの前に着いたら、赤ちゃんが殺されてしまう!
恐怖を感じて必死に叫んでも止まってくれない!
なんで!どうして!?
れいむがこんなに頼んでいるのにっ!

「ゆびゃぁあぁぁぁぁあっ゛!?」
「なかないでねっ!ゆっくりけーきさんをたべてもいいよっ!」

なんといった?あのまりさは。
ケーキさんを食べても良いと言ったのか?
信じられない。

「ゆっ!?ほんちょうにちゃべていいのっ…?」
「ゆん!じゅーすさんものんでいいよっ!」

幸せそうにケーキさんを食べている!
最近食欲が無くて痩せてきた赤ちゃんが、元気にむーしゃむーしゃしている!
れいむは感激して涙が溢れてきたよっ!

「よかったねっ!おちびちゃん!」
「むーちゃ!むーちゃ!ちあわちぇえぇぇぇぇぇっ!!! 」
「ゆーん。ゆっくりたべるんだぜっ。」

このまりさは、ゆっくり反省して心を入れ替えたんだねっ!
れいむは寛大な心を持っているからゆっくり許してあげるよっ!

「おにゃきゃいっぴゃいだっよっ!」
「ねぇおねえちゃんとゆっくりあそばない?」
「ゆん?あちょぶのっ?」
「おにごっこしようねっ!まりさはおねいさんだからおにをするよっ!」
「ゆっきゅちわかっちゃよっ!まりちゃをちゅかまえてねっ!」

食後に、可愛い赤ちゃんと遊んでくれるなんて!
やっぱり良いゆっくりに生まれ変わったんだ!
これも可愛い赤ちゃんとれいむの力だねっ!

「ゆーん!おちびちゃんがんばってねっ!」

あーっ!ほら捕まっちゃうよっ!
逃げて逃げて。
ゆふふーん。ピョンピョン跳ねて可愛いよ~っ!
楽しそうで本当に幸せだよ~!

「おにえぇいちゃん!こっちじぶぎぇらばっ!!!?? 」

ゆ?
何?今の声は。
ゆゆっ?
赤ちゃんが…。居ないよ?
何処にいったの?

「ゆーん。ゆっくりつかまえたよっ!でもえいえんにおにさんになることはないよっ!」

あれ?
黒い物がまりさの足さんから見えるよ?
お帽子の端っこと、……餡子さん?

「ぐずなゆっくりはいらないよっ!まりさがせいさいするよっ!」

聞いたことがある嫌な音がするよ…。
ブチャブチャの音。
最近見たような気がするよ。
赤ちゃんが死んだ時。
そうだよっ!赤ちゃんが……。
赤ちゃんがーーーーっ!?

「れいぶのあがちゃんがーーーっ゛!?」
「ゆっふーっ。ぐりぐりがたりないねっ!もっとするよっ!」
「やべろぉおぉぉぉぉぉぉっ゛!?あがぢゃんがじんぢゃぅぅぅぅっ゛!?」
「ゆっふっふ!ゆっくりしんでねっ!あかちゃんなんていらないよっ!」



丹念にグリグリと踏みにじる美まりさ。
母れいむはその光景を胸が裂ける様な思いで見つめ、叫び続ける。

その母れいむの顔を横目で確認した美まりさは、またも恍惚の表情でうっとりしていた。
足元の動きを早めると、より一層異音を立てて擦り潰れる赤ゆ。
伝わる感触と母れいむの苦悩を味わい、歪んだ征服感に身を震わせる美まりさ。

そして、ズリズリ這い回り黒い帯を床に刻んでいく。
赤ゆだった物の中身を、母れいむに見せ付けるように。
ニヤニヤ笑いながら侮蔑の視線を浴びせかける。
これがお前の可愛い赤ちゃんの成れの果てだ、とも言うように。



「ゆっぐっゆぐあっ!?あぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!?」

可愛い赤ちゃんがずっとゆっくりしてしまった!
許さないよっ!?れいむは復讐するよっ!
赤ちゃんと同じように潰してやるぅうぅぅぅっっ!!!

「ゆぶっ!ゆぶっ!ゆぶぅうぅぅぅっ!!!どぼじでわれだいどぉおぉぉぉっ゛!?」

なんでガラスさんが割れないのだっ!?
怪我をしてゆっくり出来無くなっても構わない!
このガラスを破ってあのまりさを倒す!
そう決心してゆっくり体当たりしてるのに全然割れない!

「がらずざんゆっぐぢわれでねぇえぇぇぇぇぇっ゛!?」

ビデオさんで見た時は簡単に割れていた!
その後、足さんがボロボロになっていたゆっくりが写っていたから、れいむもそうなるだろう。
ゆっくり出来なくなる覚悟はしている!
でも…。
全然ガラスさんが割れる気配もしないのは何でなのっ!?

「ゆぐあぁあぁぁぁぁぁぁぁっ゛!!!?? 」
「ゆーん。うるさくてぜんぜんゆっくりできないぜっ。ゆっくりかえるよっ!」
「までぇえぇぇぇぇぇっ゛!?ぐぞまじざぁあぁぁぁぁぁぁっ゛!?」



美まりさの足拭く。
また前と同じように真っ黒になっている。
今回は床に這いずり回ったせいか、金髪の後ろ髪にも餡子が付着していた。
ここまで汚くなったらシャンプーするしか無いだろう。
適当に切り上げて、美まりさを連れ部屋を出る。

母れいむは体当たりの影響で、打撲痕が体前面に痛々しく浮き出ている。
涙を流しながら、まだ突撃を繰り返していた。
ケースが激しく振動する。
でも、幾ら体当たりを繰り返そうと、強化ガラスのケースは割れることは無い。
ゆっくりの体積と技量では、砕く事は難しいだろう。 

「ゆっぐぢ!ままはっ!がんばるぼぉっ!?ぶべっ!ぶぼらっ゛!?」

それでも諦めず、割れることを信じて体当たりを辞めない。
強化ガラスの知識は無いので、自分の力と覚悟がまだ足りてないと思っているのだろうか?
歯が飛んで、目が潰れても止まらない。
顔中がパンパンに腫れ上がった所で、体力が尽きて動けなくなった。
結局、ガラスは割れず、努力は無駄に終わる。

その間の父まりさは何かを思い出すように。
床に広がる赤ゆの餡子を泣きながら見つめていた。





ボコボコのれいむは、広くなったケースの中で傷心している。
胎生妊娠で生んだ子供が居なくなる。
それも同属におもちゃの様に潰された。
さぞ、はらわたが煮えくりかえってる事だろう。
美まりさが部屋に入ってくるだけで、視線で射殺すみたいに威嚇する。
あとは怨乍の念を狂ったかのように繰り返す。

そんな毎日に美まりさはうんざりしているらしい。
もう潰しがいのある赤ゆは死んだし、優越感に浸れる羨望の視線も無い。
さっさと要らない親達も死んでくれないかな。と、
「選ばれたゆっくりの道」のDVDを見ていた美まりさは、そう愚痴を零していた。

そんな美まりさにひと言アドバイスを送る。
嫌らしい笑顔を作り、美まりさは含み笑いを始めた。
そして、一緒にあの部屋と向かっていく。





「ゆっくりかくごしてねっ!」
「おまえなんかこわくないんだぜっ!」

部屋の中央でゆっくり達が相対する。
俗に言う決闘だ。

美まりさの宣戦布告から始まって、それを母れいむが受けた形になる。
万全の決戦の日を迎えれるように、母れいむは体の調整を開始した。
父まりさの食欲が落ち、赤まりさが死んだ事で余り気味の食料を、まとめて腹に詰め込む。
その成果か、母れいむはそれなりのウエイトにまで回復していた。

目は片方潰れていたが、美まりさがそれを気に食わないとして、治す命令を下す。
次の日には、母れいむの目が見えるようになっていた。
ボコボコの顔の腫れも引き、体調も完全。
負ける要素は何も無いと言う自身で溢れていた。

「ゆっくりあかちゃんのぶんをくるしんでねっ!」
「げすでぐずなあかちゃんのためなの?ばかなの?しぬの?」
「ゆがぁあぁぁぁぁぁっ!!! 」

先制は母れいむ。
だが、ヒラリとかわされる。
勢い余って転がっていく所に、美まりさの攻撃が仕掛けられた。
ボディプレスを辛うじてかわした母れいむは、安堵の息を吐く。

「ゆっ?げすとぐずみたいにみにくくつぶれなかったのっ?」
「ゆっ!?」
「ゆっくりりかいしながらしんでねっ!」

美まりさが突っ込んでいく。
歯で噛み切ろうとしていたが、母れいむの肌を掠めただけだった。
母れいむは反撃を試みる。しかし、俊敏な動きで距離を空けられる。

「なかなかしぶといねっ!でもこれでおわりなんだぜっ!!! 」
「ゆぅうぅぅぅぅぅっ゛!!! 」

美まりさが離れた距離から高速で迫る!
(れいむはもう居ない赤ちゃんの為に頑張るよっ!)
捨て身で母れいむも突撃していった。


激突した両者。
美まりさの口には母れいむの体の一部が。
母れいむの口には……。

ブランド物のまりさの帽子が加えられていた。



「ゆぁあーーー!?まりさのおぼうしがぁーーー!!? 」

お母さんはやったよ!
おちびちゃん達!

「かえしてね!?まりさのすてきなおぼうしかえしてね!」

ゆぷぷ!
この慌てふためく顔!
とってもゆっくりして無いねっ!!!

「ゆっくりことわるよっ!」
「どおしてぇーーー!?」

幾ら反省しても許さないよっ!
でもずっとゆっくりする前にれいむの役に立って貰うけどねっ!
れいむは賢くてゴメンねっ!!!

「かえしてほしいならあまあまいっぱいもってきてねっ!」
「ゆっくりかえしてぇーーー!」

一杯食べてしあわせーっになってから、赤ちゃんも一杯作るよっ!
奴隷としてまりさをゆっくり側に居させてもいいかもっ!
美ゆっくりだしっ!!!

「それとふかふかのおふとんとっ!ゆっくりできるじゅーすさんとっ!すてきなおうち……。」
「ゆーっ。ゆっくりあきれたよ。」

ゆっ?
いきなり反抗的になったよっ!
ゆっくり思い知らせてやらないといけないねっ!

「ゆっくりせいさいするよっ!」

お帽子をガリガリ齧るよっ!
ちょっと可愛そうだけど、れいむを怒らせた罰だよっ!
ゆっくり反省してねっ!

「どう!?れいむをおこらせるとこわいんだよっ!」
「ゆん。ゆん。にんげんさん!それでいいよっ。」

お口に何かを咥えてる?
でも距離がある!こけおどしは通じないよっ!
ゆっくり理解してねっ!

「うごかなくてもうつんだぜっ!!! 」
「ゆぶじっ!? 」

何かが体を通っていった?
お腹がスースーするよ?
一体なにが…、

いっ、たい。
いたい。いたい?。痛い!?
痛いぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!??

「…こひゅ……?ぎゅぅひゅっ……!?」
「ゆっふっふっ!ゆっくりくつうをあじわってね!」

叫びたくても声が出ない!
喉の奥が熱い。カラカラになって苦しい。
まりさのお帽子にも大穴が開いている。
れいむはどうなってしまったのっ!?

「きたなくなったおぼうしはいらないよっ。ゆっくりあたらしいのをかうよっ!」

つまり、このまりさはお帽子は要らないという事か?
ありえない。
お飾りが無いとゆっくり出来ないはずなのに。
何で?どうして?

「ゆん。あかちゃんとおなじようにゆっくりさせてあげるねっ!」

近づいてこないでっ!
ゆっくりできないよっ!?
嫌だ!死ぬのはいやだっ!!!
まだれいむは美味しい物を食べて、赤ちゃんを作りたいよっ!
それに復讐も果たしていない!
こんなんじゃ、とてもゆっくりできない!

「ゆーっ!ゆっくり!しんでねっ!!! 」

あっ。あっ。あっ。
ゆぁーーーーっ。

ゆんやぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!!!??



そこで母れいむの意識は途切れた。

美まりさはお決まりの醜態な行動を起こした。
踏みつけて踏みつけて。深く深く悦に入る。
母れいむの全ての部位が交じり合いながら、美まりさの足に纏わりつく。

父まりさは背を向けて震えている。
何かに怯えるように。何も目に入れないように。

美まりさは心ゆくまで母れいむを砕いた後、そんな父まりさを視界に入れる。
もう遊び道具にはならないと判断したのだろう。
人間を呼んでこう告げる。

「あのまりさはゆっくりできないからすててもいいよっ!」

父まりさは反射的に振り向き絶望の顔をする。
ニヤニヤ笑う美まりさを見て、父まりさは涙が溢れる。
イヤイヤと体を振るが未来は変わらない。
もう命令は下されたのだ。



(とてもゆっくりできないゆっくりだぜっ!)

同じまりさ種として恥ずかしいよっ!
このまりさ様の足元にも及ばないねっ!
うんうん処理の為に生かしておいてもいいかな?
ゆーん。でもいらないねっ!ゴミは処分するよっ!
まりさは綺麗好きだからねっ!

「ゆっ?ぐぢゃぁあぁぁあっ!?あやばるがらだずげでぐだざいっ!!! 」
「ゆ?ゆっふ~ん?ゆっくりかんがえるよっ!」
「おでがいじばずっ!?おでがいじばずぅうぅぅぅっ゛!」
「……んっ!むのうはいらないよっ!ゆっくりしんでねっ!」
「ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ゛!!!?? 」

ゆーん。いい悲鳴だよっ!
とってもゆっくり出来るよ~っ。
おもちゃはまた後で買って貰うよっ!
飽きたおもちゃは捨てるのが一番だねっ!!!

「ゆぐぁあっ゛!おばえもっ!いばがぐぎゃぁぁぁぁっ゛!?」

ゆん?
何か叫んだみたいだけど、全然聞こえなかったよ?
あんなにお口がグチャグチャになってたらもう喋れないねっ!

「ゆぶぇあっ?ゆぶっ!?ぐえぎゃぁぅぶじぢゅっ゛!?」

処理は人間さんにゆっくりまかせて、まりさはおやつタイムにするよっ!
アイスクリームさんはとってもゆっくりしているねっ。

「ぺーろ!ぺーろっ!ゆゆゆっ!しあわせーーーっ!!! 」

素晴らしいあまあまさんだよっ!
幾ら食べても飽きないねっ!
…ゆっ。人間さんがやっとこっちに来たよ!
あんなゴミ片付けるだけで、ちょっとゆっくりしすぎだよっ!!!

「まりさのあしをふいてねっ!おぼうしもあたらしいのちょうだいねっ!!! 」

優秀な人間さんは、まりさの言う事をなんでも聞いてくれる。
美味しいあまあまも食べ放題。
体も常に清潔に保ち、すてきなブランドのお帽子も飼い放題。
流石、まりさは選らばれたゆっくりだよっ!
今からゆっくりお買い物にいくよ!



ゆーん!このお店はなかなかの品揃えだねっ!
素敵なお帽子も決まったし、おもちゃもおねだりするよっ!
ここは、貧相なゆっくりで溢れかえてるねっ!
まりさ様のおもちゃになる事を光栄に思ってね!

「あたらしいおもちゃ…ゆ?およめさん…?ゆんっ!ゆっくりえらぶよっ!!! 」

人間さんがまりさの為に、お嫁さんを買ってくれる!
まりさにピッタリな素敵なゆっくりを探すよーっ!

…ゆーん!お眼鏡に叶うゆっくりが少ないんだぜ~。
品揃えが悪いねっ!ゆん!ゆんっ!
ゆん!ゆん。ゆん…。ゆゆっ!?

お嫁さんは、とってもゆっくり出来る、この美れいむに決めたよっ!

「まりさはとってもすてきなゆっくりねっ!」
「ゆん?ゆふふ。てれるんだぜっ!」

あぁ。とってもまりさは幸せだよ!
ゆっくりしていってねっ!!!



まりさはれいむと一緒にゆっくりプレイスに戻ったよ。
胎生妊娠で丈夫な赤ちゃんも授かった。
とってもゆっくりした日々。

愛する妻と赤ちゃん達。
幾らでも出てくる食べ物と贅沢品。
流石、まりさのゆっくりプレイスだよっ!
幸せになろうねっ。みんなっ!

ゆぴー。ゆぴー。
…ゆーん?お日様出て来たからゆっくり起きるよっ!

「…ゆぁぁあぁーっ!ゆっくりしていってねっ!!! 」
「ゆん?ゆっくりしていってねっ!」
『『ゆっきゅちちていってにぇっ!!! 』』

素晴らしい挨拶でゆっくりした朝を迎えたよっ!

「まりさっおなかがすいたわっ!」
『『むーちゃ!むーちゃ!ちたいよっ!』』
「ゆん?そうだねっ!まりさもおなかすいたよっ!あまあまをゆっくりよういしてねっ!」


……。
………ゆっ?


「にんげんさん?まりさはあまあまほしいっていってるんだぜっ?ゆっくりしないでもってきてねっ!」

何をグズグズしてるんだろうか!?
まりさがこんなにお願いしてるのに!
ゆっくり出来ない人間さんだねっ!

「ゆっくりせいさいにいくよっ!ここでまっててね!おちびちゃぶぢゆぇるっ゛!?」

何が起こったのっ!?
ゆっぐぢおがおがいだいよっ!!!

「だいじょうぶ!まりさぁあっ!?」

ゆーっ…。
ゆっくり大丈夫…では無いけど我慢するよ。
一体どうなっているの!?
ゆっくりできないっ!!!??



まりさはガラスに顔をぶつけて跳ね返っていた。
寝起きだから状況がすぐに理解出来なかったのだろう。
今はケースの中央で家族が寄り添い、まりさを心配している。

まりさは起き上がり不満を訴える。
だが望みの物は与えられることは無い。
そして、飢餓の苦痛を味わう。





「ゆーん…。おにゃきゃちゅいたよ……。」
「ゆっくりがまんしてね…おちびちゃん……。」
「ゆぅうっ!なんでまりさがこんなめにっ!」

あれから、少しの水と食料をを与えられて、数日を過ごしたまりさ一家。
親達の体は乾燥してパリパリになっていた。
このままでは、間違い無くずっとゆっくりしてしまうだろう。
しかし、手も足も出ないまりさ達には、どうすることも出来ない。

そんな絶望の中、部屋の扉が開いた。
まりさは人間に文句を言おうとしたままの口で止まっている。
そこには見たことの無い美まりさが居たから。

れいむも赤ゆは見惚れていた。
そんな状況がまりさは面白くないようだ。
番を目で睨み続けている。

そんなみすぼらしい家族を見ながら、部屋に入って来た美しいゆっくりは言葉を漏らす。

「ゆゆっ?ゆっくりできないゆっくりがいるよっ?」

そして、その発言から家族の地獄が始まる。





食べ物と水は少量。あまあまなんてないよ。
ケース内の掃除もしてくれない。
まりさは汚れちゃったよ…。拭いてもくれないの?
まりさもむーしゃむーしゃしたいのに、れいむが怒るよ…。
赤ちゃんだけがお腹一杯食べてるよ。
まりさはこんなにお腹が空いてるのに。

あのゆっくりはまりさ達の目の前で、あまあまさんをぱーくぱーくしてるよ。
美味しそうだから、ゆっくりちょうだいねっ!て、何回も言ってるのにくれないんだよっ!
ケチなゆっくりだよっ!ゆっくり死んでほしいよっ!

「ゆ~…。おなかすいたよ…。」
「がまんしてね。まりさ……っ。」
「れいみゅはきゃわいいでちょ!?ゆっきゅりちたならあみゃあみゃをちょうだいねっ!」
「まりちゃはすてきでちょっ!?あみゃあみゃがたべちゃいんだじぇっ!」

まりさ達のご飯も、ぱーくぱーくしてるのに、まだ食べようと言うの!?
あんなゆっくりに毎日毎日媚びてばかり!まりさに感謝をする気持すら無い!
赤ちゃんとはいえ許せないよっ!
ゆっくり制裁をするよっ!!!

「やめてねっ!まりさっ!?かわいいあかちゃんたちなんだよっ!」
「ゆーっ!でもゆっくりゆるせない……。」
「いくじほうきはゆるさないよっ!?りこんしてもいいのっ!」
「ゆぅうぅぅぅぅぅぅぅぅっ゛!?」

離婚したらご飯が貰えなくなっちゃうよ…。
あの嫌なゆっくりが言う条件の一つだから逆らえないよっ……。

「ゆっぐじざぜでぇえぇぇぇぇぇぇっ!?」
「ぴゃぴゃ!うるちゃいよっ!?」
「なにもできにゃいおやはちんじぇねっ!!! 」
「うがぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」
「うるさいよっ!まりさっ!!! 」

こんなんじゃ全然ゆっくり出来ないぃいぃっ゛!?
もういやぁあぁぁぁぁぁぁぁあっ゛!!!??





家族は狭いケースに詰め込められていた。
窓際の日差しは暑く、ゆっくり達の体力と水分を奪い去る。
カラカラに乾いた親が餌を赤ゆに求めるが、分け与えてくれる事は無い。
そして、今日も数時間後に部屋の扉が開いて、嫌な性格のゆっくりが姿を現すだろう。

この家族もこのループから抜け出せなかった。
遠くない未来、凄惨な状況を目撃した父ゆっくりは、自分が過去にした事を思い出すだろう。
でも、それでは何もかもが手遅れ。
ゆっくりと自分の罪を地獄を味わいながら、死んでいく未来。
これが幾重にも渡って続いてきた。

あるDVDで洗脳したまりさ。
れいむ専門店で購入する番。
我が侭な赤ゆ。

たったこれだけでループから抜け出す固体が居ない。
愚かな生物だ。
新しい項目が必要なのだろうか?
もう少し時間をかけて様子を見ようと思う。

まず、この家族の凄惨なゆん生を楽しんでから、新しいプランを練り上げよう。



部屋の隅には狭いケースが置かれている。
中には、1組のゆっくり家族が入っていた。

これから同属による、虐待が始まる。

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最終更新:2022年04月15日 23:21