※ゆっくり親子崩壊。ライト虐め
















『親の心子知らず、子の心親知らず』






「おにいさん、あけて! おにいさん!!」

鶏の鳴き始めるまだ薄暗い朝のこと、ドンドンと玄関の戸を叩く音が聞こえた。
まだ眠っていたいのだが、外から聞こえる声からすると緊急事態のようだ。

玄関の戸を開くとそこにはゆっくり魔理沙と傷ついて死にそうなゆっくりパチュリーがいた。
まりさは俺に向かって泣きついてくる。
「おねがいおにいさん! ぱちゅりーをたすけて!! このままだとゆっくりできないよ!!」
確かにこのままだと死ぬだろう。
頬に大きく切り裂かれ、そこから餡子が流れでて頬が凹んでいる。
体の弱いぱちゅりーが、それも子供サイズだというのによく死なずに済んでるな。
だがこのままではすぐに死んでしまうのはゆっくりでも明らかに分かる。

「分かった。ここで待ってろ。ぱちゅりーを動かすなよ?」
「わかってるよ! ゆっくりしないではやくたすけてね!!」


家の中から餡子と小麦粉、後は水もバケツに汲んで持っていく。
餡子をぱちゅりーの傷口に詰めて小麦粉を捏ねたもので塞げば治るはずだ。
俺は急いでぱちゅりーの元へ戻る。




「ふぅ、これで傷の処置は終わったな」
「ほんとう? ぱちゅりーはもうだいじょうぶ!?」
「後はこいつの体力が持つかどうかだな」
傷口そのものは塞ぐことが出来たのだが、ぱちゅりーは意識を失ったままだ。

「ゆっ! どうにかならないの!?」
「俺が出来ることは全部やった。後はゆっくり休ませるしかない」
「じゃあここでやすませてね!」
まりさはぱちゅりーを家の軒下へ引きずっていく。

「いや待て。軒下には何がいるか分からないから危険だ。だから俺の家で休ませてやるよ」
「ゆ…でもにんげんはしんようできないよ!」
その人間に頼って来たくせによく言うなぁ。

「信用しなくてもいいよ。でも休める場所が必要だろ?」
「ゅ…」



結局まりさはぱちゅりーのためにも断れず俺の家に入ることにした。

俺は空き部屋に座布団を二枚敷いてぱちゅりーを座布団の上に寝かせる。
「後はここでゆっくりすればいい」
「ゆっくりしていくね!!」

と、その前に一応聞いておくか。
「そう言えばまりさ。何でぱちゅりーはあんな傷を負ったんだ?」
「ゆ…それはね」


まりさによると親友のぱちゅりーの家族と遊ぼうとぱちゅりーのおうちに行ったところ、
ぱちゅりー家族は体無しれみりゃによって襲われていた。
賢いぱちゅりーはれみりゃが入れぬようにおうちの入口を狭くしていたが、それは体付きのれみりゃを想定したものだった。
そしてぱちゅりー家族のおうちは体無しのれみりゃによって地獄と化した。
母ぱちゅりーは噛みつかれて餡子を吸い尽くされた。
姉ぱちゅりーは赤ちゃんぱちゅりーを守ろうとしたが瞬殺された。
赤ちゃんぱちゅりーは一口で食べられてしまった。

残る子ぱちゅりーも頬を大きく切り裂かれていたが、もうお腹がいっぱいのれみりゃはそれ以上何もせず飛び去っていった。
春に出会ってからずっと一緒に遊んできた母ぱちゅりーはもういない。残ったのは子ぱちゅりーが一匹だけ。
この子だけは親友の代わりに育てよう。でもこのままじゃ子ぱちゅりーも死んでしまう。

そこで怖いけど力も知識もある人間に助けを求めに来たとのことだ。




「そうか…大変だったな」
まりさの頬を撫でてやる。まりさは俺の手が近づくとビクッと震えたが、ぱちゅりーを助けたことで少しは信用してくれたようだ。
しかしこのまりさはしっかりしてる。今までに家に入れたまりさはもれなく「ここはまりさのおうちだよ」なんて言ってたもんな。

「まぁこの部屋をしばらく貸してやるからゆっくりしてていいよ」
「うん! ゆっくりするね!! でもたべものがほしいよ!!」
「あぁ、自分達の食べ物は自分で取ってきてね。そっちの戸を開ければ庭に繋がってるから」
まりさはいわゆる母まりさぐらいの大きさなのでぱちゅりーの分まで食糧を集めてこれるはずだ。

「ゆっくりりかいしたよ!!」
まりさは素直に理解してくれた。
素晴らしい。いいからたべものをよういしてね、とか言いだすと思ったのに。
こういうゆっくり相手なら優しくしてもいいだろう。

「いや、待った。ぱちゅりーの分の食事は俺が用意するよ」
「ゆ! でもおにいさんにはわるいよ!」
「でもぱちゅりーが元気になるまで栄養のあるものを食べさせた方がいいだろ?」
「えい…よう…?」
ああ、しまった。栄養って言葉は理解できないのか。

「美味しくて柔らかい食べ物、ってことな」
「ゆっくりわかったよ! じゃあぱちゅりーがげんきになるまでおねがいするね!!」





こうして俺とまりさ、そして子ぱちゅりーの生活が始まった。

ぱちゅりーはその夜に意識を取り戻した。
家族を目の前で失ったことを鮮明に覚えているのか震えていた。
そんなぱちゅりーにまりさは優しく寄り添う。

また、口を満足に動かせないぱちゅりーのために俺が出したケーキを口移しで食べさせてあげていた。
二匹は餡子を分けた実の親子ではないが、そこらの野良まりさ家族よりもずっと家族らしい家族だった。






五日も経った頃には子ぱちゅりーは傷もほとんど癒え、元気におしゃべり出来るようになっていた。
ただ運動能力は低く、動きは鈍い。完全に治るまではまだ時間がかかりそうだ。

「きょうもしょくじをとってくるね!!」
ぱちゅりーが元気になったので今日からはまりさに二匹分の食糧を取ってもらうことにした。
と言うよりもまりさが「おにいさんに悪いから」と自ら提案してきたのだ。
二匹に食事を与えたところでさほど困る訳じゃないのだが、ここは人間に依存したくないというまりさの意志を汲んだ。

「むきゅー、いってらっしゃい」
「気をつけろよ」
「うん! ゆっくりきをつけるね!!」

まりさはここ五日で俺の事を信用してくれたようだ。
そんなまりさは昨夜俺にこんなことをお願いしてきた。


「ぱちゅりーにはぱちゅりーのようにあたまがよくなってほしいの」
母親のようになってほしいということか。

「だからおにいさん、ぱちゅりーにいろいろおしえてあげて」
「俺が?」
「うん、にんげんはあたまがいいからまりさがおしえるよりいいとおもうの」
こんな母親を持った子ぱちゅりーは幸せ者だな。

「だからゆっくりおねがいね」
「ああ、まかせておけ」
もちろん俺は承諾した。


とまあ、そういった訳で俺は動けないぱちゅりーを書斎へと運んだ。
マナーや何やらは適宜教えればいい。なので他の色んな知識を本から学ばせることにした。
といっても書斎にある本のほとんどは人間の俺でも難しい本ばかりだ。
何か簡単な本、図鑑みたいのがあればよいのだが…

「むきゅ~、あのほんがよみたいわ」
ふとぱちゅりーが書斎中央の机に置いてあった本を指して言う。
その本はアルバムだ。外の世界から来たカメラで撮った写真が入っている。
問題はその中身がちょっとなぁ。

「あまりお勧めしないけどいいのか?」
「むきゅ! ゆっくりよませてね!」

そう言うので俺はぱちゅりーを机に降ろしてアルバムを開いて見せてやる。
「むぎゅっ!?」
ぱちゅりーはアルバムの中身を見ると固まってしまった。

子ぱちゅりーにはまだ早かったのかもしれない。
アルバムの中身はゆっくり同士の交尾の様子を撮った写真ばかりなのだから。

内容としてはまりさ×れいむが一番枚数が多い。
次にありす×他種だ。ほぼ強姦だけど。
レアなものではれみりゃ同士の交尾、しゃくや×めーりん、れてぃ×ちるの…なんてのもあったりする。

なんてこんなものがあるのかって? 人には色んな性癖があるんです。



子ぱちゅりーはしばらく固まっていたが顔を真っ赤にしながら食い入るように写真を見ていた。
そうか。そういうことに興味のある年頃なのかも知れないな。
確かに人間でもちゃんとした性知識は必要だ。ぱちゅりーにも性教育を施すことにしよう。

「それじゃあ一緒に読もうかぱちゅりー」
「むきゅ! こ、こんなの読まないわ! べつのがいいわ!」
口では否定するがぱちゅりーの視線はずっと写真へと向かっている。

「いいや。豊富な知識を持つことは賢者になる上で重要なんだぞ」
「け、けんじゃ!! ぱちゅりー、けんじゃになれるの!?」
「ああ、なれるとも。こういう知識を知ってるゆっくりは他にいないだろうから一番の賢者になれるさ」
「じゃあよむわ! ぱちゅりーはけんじゃになるの!」


こうしてぱちゅりーの性教育が始まった。
「これはありすが他のゆっくりを襲った時の写真だな」
写真にはまりさを襲うありすが写っている。
発情して狂気の笑みを浮かべるありすが嫌がり苦しそうなまりさに頬を擦りつけている。。

「むきゅぅ、ゆっくりできないわね!」
「そうだな。写真を見ての通り無理やり性行為を行っても相手は喜ばないし気持ちよくもない」
「むきゅ! たしかにあいてはくるしそうだわ」

「だからこっちの写真みたいにゆっくりと擦りよせるといいんだよ」
対比するようにれいむとまりさが交尾している写真を見せる。
お互いに穏やかな笑顔を浮かべながら頬を擦り合わせてて前戯してる所を撮ったものだ。

「ちなみにこの時コツがあってだな…」
「む~きゅ…ふかいわ」





まりさが食料を取って帰ってくると元の部屋に戻って一緒に食糧を食べる。
まだぱちゅりーは動けないのでまりさが口元に食べ物を持っていく。

「きたなくたべないようにきをつけてね!」
「いっぱい噛んでからのみこんでね!」
と食事のマナーを教えながら食べさせてあげていた。


寝る時も寄り添って仲良く眠りについていた。







それからまりさは毎日朝と昼すぎに食糧調達に出かけていた。
すべては子ぱちゅりーの幸せのため。

外敵に襲われたのか傷ついて帰ってきた時は焦ったが傷は浅くてホッとした。
帰りが遅い時もあったがまりさはきちんと帰ってきた。

疲れていてもぱちゅりーの教育だけはきっちりこなしていた。

俺もそんなまりさのためにもぱちゅりーに沢山の事を教えてあげた。
性教育だけではなく、簡単な物理や危険な事を。
少し残念なのは性に関する知識以外は物覚えが悪かったことだ。しかし子ゆっくりなのだから仕方ないか。








そうして一週間経った頃にはまりさの気持ちが通じたのかぱちゅりーは普通に動けるようになっていた。
野生に戻る日は近いかもしれない。


そしてその夜、まりさが話を切り出した。

「おにいさん、まりさたちはあしたでていくね!」
「むきゅ!?」
知らされていなかったのかぱちゅりーは驚いていた。

「そうか。少しさびしい気もするけど仕方ないな」
「まりさもさびしいけどこれいじょうめいわくかけられないよ!」
別に迷惑ではないのだが、まりさとしてはそう思うのだろう。
それにぱちゅりーも野生の中で暮らすのが自然だし、まりさもそれを望んでいるはずだ。

「分かった。でも気が向いたらいつでも顔を見せに来てくれよ」
「うん! ありがとうおいいさん!!」

と、話が綺麗にまとまったところでぱちゅりーが異議を申し立てた。
「むきゅーん! まだでていきたくないわ!」
「ぱちゅりー、わかってね。おにいさんにこれいじょうめいわくをかけられないよ」
「むきゅー! もっとほんをよんでべんきょうするわ!」
ぱちゅりーの言ってる本はゆっくりアルバム(R-18)のことだ。

「ゆぅ…べんきょうはいいことだけどだめだよ! ゆっくりりかいしてね!」
「むきゅぅ、おかあさまのいうことでもきけないわ!」
「ゆ! なんでわかってくれないの!!」
まりさが怒りだしたので止めてやる。

「まぁ待てまりさ。ぱちゅりーにとっては突然な話だったみたいだしもう少しここにいなよ」
「ゆぅ…」
さすがに俺の言うことなので不本意そうに頷いた。

とは言ったものの、これ以上俺が子ぱちゅりーに関わると余計にぱちゅりーが外に行きたくなくなる気がする。
なのでここは少し距離を置くことにしよう。

「それじゃあもう一週間ここは開けておくよ。だからその間に出ていけばいい」
「ゆ! そういうことならわかったよ!」
「ああ、それと。明日から一週間俺は旅に出るから何かあっても自分たちでなんとかしてね」
近くにいるとつい二匹に世話を焼いてしまいそうなので一週間家を空けることにした。
ゆっくりのためになんでここまでと我ながら思うけど、それぐらいこいつらを気に入ってしまったのだ。



そして翌朝俺は旅に出た。
適当に博麗神社や守谷神社に向かうとしよう。

「ゆっくりきをつけてね! またあおうね!!」
まりさは笑顔で俺を送り出してくれた。俺が帰る頃には家から出ているだろう。そう考えると少し寂しいものだ。
「むきゅー! ほんをくれてありがとねー!」
ぱちゅりーには出かける前に小さいアルバムを上げた。
ぱちゅりーが特に気にいった写真を纏めたアルバムだ。俺がいなくてもきっと熱心に勉強することだろう。

最後に俺を送り出す仲良し親子の二匹を写真に撮ると俺は旅に出かけた。
振り返ると俺が泣きそうなので振り返らなかった。







そして残ったまりさと子ぱちゅりー。

「ぱちゅりー、そのほんはどんなほんなの?」
ぱちゅりーが大事そうに抱えてるアルバムを興味深げに訪ねる。
あの優しいお兄さんがぱちゅりーのためにくれた本だ。気にならないわけがない。

「むきゅ! おかあさまにはないしょよ! おにいさんとやくそくしたもの!」
お兄さんとの約束なら仕方ない。
まりさはぱちゅりーに軽く頬擦りすると
「おひるのごはんをとってくるね! だからゆっくりまっててね!!」
「むきゅ~、ゆっくりまってるわ!」

いつものようにまりさは自分とぱちゅりーの食料を取りに出かける。
ぱちゅりーが元気になったと言っても一緒に狩りするほど運動能力があるわけじゃない。
それに捕食種や野生の動物に襲われた時に絶対に守れる自信はなかった。

なので今日もまりさはがんばって食料を探す。
何よりも可愛い子ぱちゅりーのために。




そんな親の心を知らないぱちゅりーはお兄さんが開放してくれている部屋で本を読んでいた。
お兄さんがくれた胸がぱっちゅんぱっちゅんする本だ。

「やっぱりすごいわね。ぱちゅりーもはやくおとなになりたいわ」
やや興奮しながらアルバムのページを捲っていくとお気に入りの写真を見つけた。


まりさ種にぱちゅりー種が押さえつけられた体位で性行為している写真だ。
押さえつけられている写真のぱちゅりーは苦しそうにしながらも嬉しそうでもあった。
お兄さんの話では、愛する相手を確かに感じられる体位なんだとか。


ああ、なんて気持ちよさそうな顔をしているのだろう。
写真に写るぱちゅりーに代わってみたいな。
なんて思いながらぱちゅりーは柱に体を擦りつける。

「むきゅ…むきゅぅん…」
徐々に写真を見るよりも自慰行為に没頭し始めるぱちゅりー。
その瞳は潤み、普段は白い肌が桃色に染まる。
ぱちゅりーは涎を垂らしていることにも気付かず柱を相手に見立ててコスコスと体を擦りつけて未知の快楽を知ろうとする。


「むきゅぅ…むきゅ! むきゅむきゅむっきゅ~~ん♪」
程なくしてぱちゅりーは達した。
ぱちゅりーにとってこれが初めての自慰行為だった。





それからぱちゅりーの一日の暮らしの中に自慰行為の時間が生まれた。
母まりさが朝と昼過ぎに食料を探しに出かけている間にぱちゅりーはアルバムを見ながら柱に体を擦りつける。
柱だけではなく畳の床や机の脚、さらには自分の眠る座布団の上でも自分を慰める相手にしていた。

子ぱちゅりーの一人遊びを知らない母まりさは「きょうもほんでべんきょうしてたんだね!」と褒めてくれる。
ぱちゅりーはそれが嬉しかった。
なので毎日まりさが帰ってくると「きょうはさんかいやったわ!」「きょうはあたらしいやりかたをしったの!」と報告した。
母まりさは何のことかよく理解できていなかったが、人間の本なんだからすごいことなんだろうと思っていた。


そんな訳で毎日が楽しいぱちゅりーだったが、楽しくないこともあった。
寝る前にいつも母まりさが言ってくることだ。

「あしたはちゃんとそとにかえろうね!!」

ぱちゅりーからすればこの家にいればゆっくり出来るし、食事も持って母まりさがきてくれるのでわざわざ外に出る理由が分からない。
それでも出ていくことに嫌だからと反対しても母まりさは怒るだけ。
なのでぱちゅりーは嘘をつく。
「むきゅ! まだべんきょうすることがあるからそとにでないよ!」

勉強を盾に出されるとまりさは言い返しづらくなる。
「で、でもそとでもべんきょうできることはいっぱいあるよ!」

と返せばぱちゅりーは決まってこう言う。
「おかあさまはにんげんのべんきょうをしらないだけよ!」
そう言われてしまえば確かに人間の勉強とやらを知らないまりさは打つ手がなくなっていた。





しかしそんな生活が五日も続いた頃には母まりさもぱちゅりーが何かを隠していることに気づく。
そもそも何で自分の前では人間の勉強をしないのか。

母まりさはぱちゅりーがいつも何をしているのだろうと、
餌を集めると出かけた振りをしてぱちゅりーの様子を伺うことにした。



「そろーり、そろーり」
母まりさは気付かれないようにぱちゅりーの居る部屋の傍で聞き耳を立てた。

部屋からは子ぱちゅりーがアルバムを開いてむきゅむきゅと興奮する声が聞こえる。
それはしだいに激しい声に変わっていく。

母まりさはもしかしてぱちゅりーが病気になったのかと焦りだす。
すぐに駆け寄る? でももう少し様子を見ようか、でも…、と。

しかし次の瞬間母まりさはぱちゅりーが何をしているのか気づく。
「むっきゅうぅ~、ぎもぢいいよぉ!」
「!!?」
母まりさは驚き、そしてすぐさま部屋へと駆け寄った。

「むぎゅっ!?」
盛り上がってきた所で母まりさが戻ってきたので驚きを隠せないぱちゅりー。
「な、なにしてるの! ゆっくりやめてね!!」
「おかあさまなんでここに!?」

「まりさがききたいよ! べんきょうしてないでなにしてるの!」
「む、ぎゅぅ。べ、べんきょうだよ」
「ゆ! うそつかないでね!!」
母まりさの視線にぱちゅりーの本が映る。
いつも大事に持っていた本はいったい何の本なんだろう。

母まりさはすでに開いているぱちゅりーの本に近づいていく。
「むぎゅ! かってにみちゃだめよ!!」
見ないでと抵抗するぱちゅりーを押しのけて本の内容を確認した。
「ゆ"!? なにをみてるの!!」
本の内容はゆっくり同士が交尾する写真だ。
ページをいくら捲っても母まりさが勉強と思うものは何一つなく、全てのページが性行為を映した淫らな写真で敷き詰められていた。

「やっぱりべんきょうじゃないよ! こんな本ゆっくりすてるよ!!」
ゆっくりエロ写真集を口に咥えて捨てにいこうとする。
「だめ! そのほんはすてたらだめなの!!」
ぱちゅりーからすればお兄さんから貰った大事な本。そして何よりも大事な宝物なのだ。
捨てられてたまるかと必死に母まりさに叫び続ける。

「ゆ"っ! いいかげんにしてね!! はやくおにいさんのほんをもってきてね!! そとにでるよ!!」
「むぎゅー! それがおにいさんのくれたほんよ!!」
母まりさはぱちゅりーの言葉に驚き、そして怒りを覚えた。

あの優しいお兄さんがこのぱちゅりーにこんな本を渡す訳がない。
一回人間の本を見たことがあったがもっと難しそうで、変な記号がいっぱい並んでいた。
だからこれはお兄さんの本でも人間の本でもない。

だからこれがお兄さんのくれた本だなんて平気で嘘を付く子ぱちゅりーを不快に思う。
母まりさはお兄さんを半ば神聖視していた。そのお兄さんを馬鹿にされたような気がして怒りを覚えた。


「なんでそんなこというの!! おにいさんがこんなのもってるわけがないよ!!」
「ちがうよ! ほんとうにくれたの!!」
母まりさがお兄さんがHENTAIだと知っていればこんなことにならなかったかも知れない。
しかし今更お兄さんへの認識が覆ることはない。母まりさの怒りがメラメラと燃えあがっていく。

「もうゆるさないよ! むりやりそとへつれだすよ!!」
ぱちゅりーをぐいぐいと大きな体で外に向けて押し寄せていく。
抵抗するぱちゅりーだったが、体格差と種族の差には敵わず押し出されていく。

力では到底敵わない。ならば抵抗は言葉ですればいい。
ぱちゅりーは母まりさの押し出しを止めるために後先考えずに言葉を紡ぐ。


「ほんとうのおかあさんじゃないくせにやめてよね!!」

ピタッ

母まりさの動きが止まった。
占めたとでも思ったのか、外に出たくない一心でぱちゅりーは言葉を続ける。

「まいにち外に出ようってうるさいのよ! でたければひとりで出ればいいでしょ!」

ポタッ

畳に大粒の涙が落ちる。
母まりさは泣いていた。

「どうじでぞんなごどいうの!! たしかにほんとうのおかあざんじゃないけど! だけど…!!」
母まりさは親友のぱちゅりーの大事な子を自分の子のように思って頑張ってきた。

ぱちゅりーの食事のためにれみりゃや野犬に襲われて危なかったこともある。
道に迷って食事の時間までに帰れないと焦ったこともあった。

ぱちゅりーが体を動かせないときには食事を口移しで分けてあげた。
寝る時もぱちゅりーが寝たことを確認してから寝た。

朝起きた時も髪をセットして汚れも舐めとってあげた。
なのに今、子ぱちゅりーに拒絶された。

冷静に考えれば子供のちょっとした失言。
しかし少し賢くても根底が単純な母まりさは真に受けて絶望した。

「ぞんなごどいわないでいっしょにゆっぐりじようよぉぉぉ!!!」
「しんじゃったみんなのためにもいっしょにゆっぐりぃぃぃぃ!!!」

今度は母まりさの失言だった。ぱちゅりー家族が死んだことは子ぱちゅりーにとって禁句だったことをつい忘れてしまったのだ。
せっかく忘れていた家族が目の前で殺される映像がぱちゅりーの脳内にフラッシュバックする。

「むぎゅぅぅぅぁぁぁぁ!!!」
恐ろしい記憶がぱちゅりーの脳内を蹂躙し、その時に思った事が頭に浮かぶ。


なんで誰も助けてくれないの。
おかーさんが、おねーさんもいもうとも食べられていくよ。
おかーさんの友達のまりさはなんで来ないの……



そして子ぱちゅりーは思いをそのまま言葉に乗せた。

「まりさがもっと早く来ていれば本当の家族は死ななかったのに……!! まりさがころしたのよ!!!」





プツン

母まりさは理性を切り離して考えることをやめた。途端に良識や母性が冷めて崩れていく。


なんで子ぱちゅりーを助けたんだっけ。親友は母ぱちゅりーであってこいつじゃないのに。
なんでだろ。わからない。
そうだ。本能のままに叫ぼう。


「ゆっくりしね!!」

「むびゅぇ!!?」
母まりさの体当たりがぱちゅりーに炸裂してぱちゅりーは壁まで吹っ飛ばされた。
なんとか中身の餡子が飛び出ずに済んだが強い衝撃に頭がグラグラする。

衝撃で動けないぱちゅりーに母まりさは近づく。
ふとその時アルバムの写真を見た。
それはぱちゅりの一番お気に入りの写真、まりさにぱちゅりーが押し倒されて犯されてる写真だった。

「そんなにそのほんがすきならおなじことするよ!!」
母まりさは写真と同じようにぱちゅりーの上に圧し掛かる。
写真と違うのは母まりさがぱちゅりーに対して大きすぎることか。

「むぎゅぅおぉ…!!」
圧し掛かれる苦しみにもがくぱちゅりーだったが母まりさ相手には意味をなさない。
「これがおべんきょうなんでしょ! ゆっくりたのしんでね!!!」
「むぎょぁあぇ!! やめでぇーーー!!」
母まりさにグイグイと体を押しつられて悲鳴を上げる。

「ぐるじぃぃぃ…」
「くるしい? きもちいいのまちがいでしょ!?」
ぱちゅりーは全然気持ちよくなかった。苦しくて痛いだけ。
自分が夢見ていた行為がこんなに辛いなんて。

次第に高まってきた母まりさは何も考えずぱちゅりーを犯し始める。
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ…!!」
「ゆらざないでっ! ぎもぢわるっぶぶぶ」

母まりさの振動に耐えきれず、ついに餡子を口から吐き出してしまうぱちゅりー。
しかし母まりさからは見えていないようで気にも留めず振動を与え続ける。

「むぎゃぁ、むぎょせえぇぇ!!?」
今度は古傷が開いた。
お兄さんに治してもらった頬が破れて大量の餡子が外へと飛び散る。

「むぎょぎょぎょ…ょょ………ょ」

そしてぱちゅりーはやりたいと思っていた行為によって死んだ。


母まりさはすでにぱちゅりーが餡子と皮だけになったことも知らずに床と壁に体を擦りつけ、
そして程なく達した。

「んほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪ すっきりー!!」

















俺は一週間ぶりの我が家への帰路についていた。

あの二匹は元気にやってるかな。
もしかしたらまだ家に居るかも知れないな。そしたらそのまま一緒に住もうと説得しようかな。
なんて考えながら家に着いた俺は真っ先にゆっくり達の部屋へ向かう。


そこにはまりさがいた。
何か知らんが畳をぺろぺろと舐め続けている。

「おい、まりさじゃないか!」
「ゆっ! なにおじさん! ここはまりさのおうちだよ!!」
「え…」

それはあのまりさじゃなく、同じぐらいの大きさなだけのまりさだった。
そりゃそうか。あのしっかり者のまりさがいつまでもここに残ってるわけない。

ちょっと期待していただけに残念だ。


「おじさんきいてるの! さっさとでていってね!!」
まりさが足もとに体当たりしてくる。
このまりさにもしっかり者のまりさを見習ってほしいものだ。

「はいはい、お前が出て行けよ。この世からっ!」
ウザいゆっくりには容赦しない男だぜ。
俺は旅の途中から携帯していたナイフをまりさの脳天に振り下ろした。

「ゆべっ!? い"、い"だい"ぃ"ぃぃぃ!!」
さそがにこの大きさだと一撃は無理だな。

「ゆぎっ!? ぎぃぇ!! やめで!!? おにいざんっ!?」
そこから何度も頭をナイフで突き刺していく。
今更お兄さんとか言っても遅いっての。

「さて、とどめだ。言い残すことはあるか?」
「…め、めいわぐがげで、ごめん、ね……」
「人間の家に来るからこうなるんだよ」

俺は息絶え絶えのまりさに止めを刺した。
最後にあいつのような事を言いやがって。胸糞悪いったらない。







「はやくあいつら顔見せに帰ってこないかな」
こんなゴミクズのまりさとは違ってしっかり者のまりさ。
ちょっとHなことを教えちゃったけど真面目で勉強好きなぱちゅりー。

あの二匹との再会したいと思いながら床を見渡すとぱちゅりーにあげたはずのアルバムが落ちていた。
なるほど忘れて行っちゃったのかな。
思ったよりすぐに再会できるかもしれない。



俺は旅に出る前に撮った写真を二匹のいた部屋に飾る。
写真の中の母まりさと子ぱちゅりーが仲良さそうに身を寄せ合い、こちらに笑顔を向けていた。





by ゆっくりしたい人



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最終更新:2022年05月04日 22:14