ゼロ使×型月クロスSSスレまとめwiki内検索 / 「1、ルーンを刻んだカケラを持っていく」で検索した結果

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  • 1、ルーンを刻んだカケラを持っていく
    ルイズはカトレアからもらったルーンを刻んだカケラを持っていく事にした。 カトレアの優しさが自分を救うと信じて!! ...結果から言えば、数十回にわたってルイズは召喚に失敗した。 一緒に召喚の儀式に参加していた生徒はルイズをのぞいて既に全員召喚に成功しており、今や召喚できていないのはルイズだけになっていた。 他の生徒たちが心ない中傷を投げる中、ルイズは己の覚える違和感について考えていた。 (何故?何がいけないの?) 何かがおかしい。が、何が間違っているのかわからない。 先程から自分が行っているサモン・サーヴァントでは、全く自分の魔力が消耗される感じが無い。 無論、『爆発』は起こっているのだが、今までの失敗のでは一応魔力が消耗されていた、と思う。 しかし、何ぶん今まで魔法が成功した事もないので、その感覚もあやふやなのだが。 (いけない、考えがズレ...
  • 3、いいえ、自分の実力を信じるのよルイズ!
    ...ドしました。 →1、ルーンを刻んだカケラを持っていく  2、世界最古のヘビの抜け殻を持っていく  3、いいえ、自分の実力を信じるのよルイズ!
  • Zero/stay night 02
    ....    1、ルーンを刻んだカケラを持っていく    2、世界最古のヘビの抜け殻を持っていく  →3、いいえ、自分の実力を信じるのよルイズ! 前ページ次ページZero/stay night
  • Zero/stay night 03
    膨大な魔力の奔流が、実体の無かった彼の体に確かな存在を与えていく。 どうやら、また召喚されたらしい。 と、そこまで考えてハタと気づく。 (ちょっと待て、「また」って何だオイ!) 英霊である自分は、一度『座』に帰還すれば、召喚されていた間の出来事は「経験」ではなく、単なる「知識」として認識されるはずである。 ならば、たった今召喚された自分は、実際に召喚された「体験」は初めてでなければならない。 つまり、今の自分は冬木の聖杯戦争を経験したままの自分なのか、等と思考を廻らせていた彼は、頭の中に書き込まれた『この世界』の情報を認識して驚愕する。 聖杯は、英霊に対して召喚された場所・時代の一般的な知識を一通り与えてくれる。 その書き込まれた知識を確認したところ、ここは『異世界』で、ハルケギニアと呼ばれる地域らしい。 文化の発達程度・様式などもわかるが、そんなことは...
  • Zero/stay night 11
    今この場でアイツを止められるモノがあるとしたら、一つ。 私の左手の令呪しかない。 自分の左腕を見下ろす。 そこに刻まれた刻印は、赤く輝いている。 まるでルイズに使われるのを待っているかのように。 確かに、コレを使えば確実にアイツを止められる。 しかし、それが許されるのはただの三度。 使い切ってしまえば、使い魔を律する術を失う事になる。 まだ召喚した次の日だというのに、もう使ってしまって、この先大丈夫なのだろうか? 僅か逡巡を覚えるルイズ。 だが、担い手たるランサーの意思を受けて、今や『死』そのものとなった魔槍が振り下ろされるにおよんで、迷いなど吹き飛ぶ。 三度使えばそれまで? それがどうしたというのだ。 要は、私が『まだ』こんなモノに頼らなければアイツを従えられないというだけのコト。 もう魔法一つ使えない落ちこぼれの...
  • Zero/stay night 10
    その場にいた誰もが、目の前で起こった事態に呆然としていた。 見物に押し掛けていた貴族たちは、その有り得ない状況を正しく認識できず、ただただあっけにとられていた。 タバサですら、その事態を認識して瞠目していた。 ルイズは、何事か文句を言いたかったが、急な事態に言葉が出てこなかった。 当時者のひとりであるランサーは、どうしたものかと困り顔で思案していた。 そして、この場でもっとも動顛していたのは、もうひとりの当事者、ギーシュである。 彼は、自分のワルキューレが、ただの一蹴りで遥か遠くまで吹っ飛ばされるのを見て、腰を抜かしていた。 (じょ、冗談じゃないぞ!) ギーシュは、グラモン家秘伝の『錬金』法で作られた自分のゴーレムに、絶対の自信を持っていた。 問題は、自分がそのゴーレムをうまく扱えるか否か。 だから、この決闘は自分のゴーレムを繰る技術と、相手の...
  • ゼロの白猫 01
    前ページ次ページゼロの白猫  幾度もの失敗の果てに、爆発して巻き起こる煙が晴れた後に鎮座していたのは。  猫だった。 「や、やった! 遂に使い間の召喚に成功したわよ!」 「「「な、なんだってーーー!?」」」  ころしてでもうばいとる。  という考えがルイズを取り巻く生徒たちの頭に浮かんだかどうかは第三者にとっては定かではない。ぶっちゃけどうでもいい。  まあそんな考えが浮かんだ可能性はゼロといっていいだろう。ハルゲギニア大陸のトリステイン魔法学院の生徒たちは皆使い魔の召喚に成功し、ただ一人残ったルイズの度重なる召喚失敗に飽き飽きしてもう帰りたいと思っていたところなのだ。  兎に角、ヴァリエール公爵家が三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは『サモン・サーヴァント』に成功したのだ。 「何度も……何度も失敗したけど、こんな...
  • Zero/stay night 06
    世界は違えども、授業前の教室というのは騒がしい。 だが、一人の少女が入って来た途端、教室の空気が凍り付く。 戦場の鴉すら払い散らす裂帛の気合を放つその少女こそ、 誰あろうルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールである。 (くっ、今日のルイズはどうしたんだ?) (なんて殺気だ...肌が焼け付くようだぜ) (触らぬルイズに祟り無しだ) そんな噂をされていても、己の内の怒りに埋没しているルイズはまったく気付いていなかった。 (ったくっ、あんの、バカ使い魔はぁあァぁぁぁぁぁ) 話は早朝に遡る。 メイドといちゃついていたバカ使い魔を吹っ飛ばして、 オシオキに「朝ご飯抜き」って言ったら、 「英霊はメシ食わなくても別にいい」って食事の間中、実体化解いてどっか行っちゃうし。 アイツは私の使い魔だっていうのに、全く、全っ然...
  • ゼロとさっちん 04c
    前ページゼロとさっちん 「ユビキタス・デル・ウィンデ」  ワルドが唱えたのは偏在の呪文だ。  自らの分身を作り出す魔法。  風のスクエアスペル。  解っている。  この世界では、この魔法の全てを枯らす世界では、この偏在も長らく存在できない。  三体の分身は十秒と持たずに消滅したではないか。  だがそれはつまり、十秒以内ならば偏在も存在できるということを示している。 (一体分の偏在に、三体分の力をこめる)  そんなことが可能なのか解らない。  解らないが、それをするつもりで精神力を費やした。  真正面から駆け出したワルドは偏在だった。  さつきは、それを真正面からデルフリンガーを振りかぶって迎え撃つ。 「相棒!」 「解ってる!」  偏在は囮だ。  自分の視界をふさぐためだけに作られた盾にしかすぎない。  それでもその...
  • 最後の道
    「じゃぁぁぁぁまだぁぁぁぁ!」  心の振るえのままに才人は叫ぶ。  才人は満身創痍になりながら、それでもけして握った剣は手放すことはなかった。  学院の宝物庫のなかで眠り続けたこの剣こそが勝利の鍵だと知っていたが故に、もう一度生きてルイズの元へ帰る道筋を切り開くモノだと実感して居たが故に。 「よっしゃ、十分だ。いけぇぇぇ相棒!」  デルフリンガーはこれまで吸い込み続けた魔法の力を右手に持った剣に注ぎ込む、七万の大群から雨霰と放たれ続けた火が、風が、水が、土が、膨大な量の純粋なる魔力となって右手の剣へと注ぎ込まれていく。  ――あとはただ命じるだけ、想いの力をあらゆる武器を扱う技量へと変えてくれるガンダールヴのルーンが望む未来へと導いてくれる。 「無限の剣よ」  剣のなかの魔力回路が唸りを上げ、膨大な魔力を喰らいながら焼け付くほどに駆動し続ける。  ガンダールヴのルーンが命...
  • シロウが使い魔-03
    前ページ次ページシロウが使い魔 第3章 ──────────────────────────────  コルベールは図書館で調べ物をしていた。衛宮士郎の左手に現れたルーンのことである。  教師生活20年の間ではじめて見たルーンであった。  食堂と同じ本塔にある図書館は高さ30メイル(約30m)もある。  その一角、教師専用の『フェニアのライブラリー』で一心不乱に書物をあさる。  そして、ついにお目当ての記述を発見した。  それは始祖ブリミルが使用した使い魔たちのことを記述した古書であった。  古書を抱え、コルベールはあわてて学院長室へ向かう。  今日もハルケギニア魔法学院の学院長室では、  学院長オールド・オスマンのセクハラと、秘書のミス・ロングビルの応酬が  それはコントのように行われていた。  最終的に秘書が学院長をサッカーボ...
  • 虚無の続き 03
    前ページ次ページ虚無の続き 「んー、今日も気持ち悪い、いい天気ですねー」 宿舎から、山のような洗濯物が入ったカゴを抱えた少女が出てきた。 そのメイド服の少女―――シエスタは、カゴを水場において、ポケットから小瓶を取り出す。 「ちょっと最近、飲みすぎかも……今月はこれで最後にしないと……」 小瓶の蓋を開け、ぐっと飲み干す。 「んっ……プハッ。さて、今日も頑張り……あら?」 と、そこへ……シエスタ同様のカゴを持って、歩いてくる人影があった。 「失礼、洗い場はここでよろしいか?」 「はっ、はい! ……えっと、どちら様でしょうか?」 「名を葛木宗一郎。先日、使い魔として召喚された者です」 「宗一郎様……ミス・ヴァリエールに召喚された方ですね。有名ですよ、平民を召喚したって」 でも、何故ここに? と首をかしげるシエスタ。 「マスター...
  • ゼロの白猫 04
    前ページ次ページゼロの白猫  虚無の曜日。それはハルケギニアの人間達が最も愛しているだろう曜日。全人類に与えられた休息のための日である。  よってトリステイン魔法学院も授業は休みとなり、教師も生徒も貴族も平民も分け隔てなく英気を養い、次の日に備えるのだ。  寮の自室で黙々と本を読み続けるタバサも、例外なく虚無の曜日を愛していた。誰にも邪魔されず気兼ねせず読書に没頭できるこの時間を。  そんな時間がノックの音に邪魔される。トントントンと部屋に響くノックの音。親愛を表すのはノック三回。  しかしタバサにとっては煩わしい事でしかない。とにかく彼女は干渉されることを嫌うのだ。なので相手が諦めるまで居留守を決め込むことにした。  とんとんとんとん。ノックの音はしかし止まない。ノックの主はタバサが部屋にいることを確信しているのだろう。中々帰る様子が無い。  タバサは彼女の身長...
  • ゼロの白猫 05
    前ページ次ページゼロの白猫  トリスタニアへ出かけてから数日が経過。その日々は穏やかで、特筆しておくべきことは何も無かった。  朝目覚め、制服に着替え、朝食をとり、授業に出て、終わったら夕食、入浴を済ませて就寝する。ルイズが学院に入ってから繰り返してきた日常と大差ない。  他に述べておく事といえば、時間があるときに図書室を訪れたり、教師に話を聞きに行ったりすることが増えたくらいだろうか。  目的は、レンと約束した『彼女が居た世界へ行き来する方法』を探す事である。  しかし結果は惨敗だった。『フライ』という空を飛ぶコモンマジックを自在に使えるメイジ。そんなメイジが利用する事を前提として作られた図書室の書棚は、30メイルもの高さの壁一面に本が敷き詰められているくせに足場の一つもないのだ。  当然フライも使えないルイズは、脚立を用意して本を調べていたのだが、当然移動と持ち...
  • シロウが使い魔-05
    前ページ次ページシロウが使い魔 第5章  「馬にも乗ったことが無いなんて。異世界のメイジも大したこと無いのね」  珍しく主人(あるじ)として自慢ができることを見つけたルイズは、  上機嫌に士郎にたいして口撃をしていた。  (う~痛てて。ちくしょ~。戻ったらギーシュあたりに自転車を『錬金』させてやる)  乗りなれていない馬に長時間乗ったことで、少々腰を痛めた士郎である。  「まずは、服を買うわよ」  貴族御用達の店へと入るルイズと士郎。店員に士郎のサイズを測らせると、色々注文を出していく。  店では士郎が口を一言も開かないまま買い物は終了した。上流階級恐るべし。  次は士郎の要望で一般の衣料品店に行くことになった。  まずは出来合いの平民の服などを士郎の好みで買う。  次に羊毛に見える繊維を中綿にした布団を2組注文する。片方は綿をかなり硬め...
  • シロウが使い魔-07
    前ページ次ページシロウが使い魔 第7章 土くれ  衛宮士郎が今、ハルケギニアで作りたいものが5つある。  一つは自転車。だが、部品を錬金で作るのが難しいらしい。  冶金技術がものすごく遅れているようだが、ある程度は魔法で補えるだろう。  二つ目は反射望遠鏡。金属加工の技術の遅れは『固定化』の呪文がいくらでもカバーしてくれる。  単純な構造物なら作れるはず。ということで、思いついたのが反射望遠鏡だった。  コルベールには既に設計図を見てもらっている。  この世界の望遠鏡はかなり粗末なものらしいので、精度は比ぶべくもない。  三つ目は魔法瓶。これも『固定化』があれば案外簡単に作れるはず。  一般庶民もかなり便利がるアイテム、間違い無しである。  四つ目はしょっつる。いわゆる魚醤である。衛宮士郎は基本的に日本食を...
  • 虚無の続き 02
    前ページ次ページ虚無の続き キュルケが授業を受けている間、キャスターは図書室に篭っていた。 今後の方針のために、この世界の歴史、魔術体系を調べるためだ。 文明レベルは、地球に比べてかなりの遅れがあった。 地形、名前に知識とかみ合う部分をいくつか見つけるが、やはり別物。 (フランス辺りかもと、僅かな期待はしたけど……並行世界とも違う、完全な異世界のようね) そして、この世界では再現可能な現象でも、区別なく「魔法」と呼ばれていること。 (魔法の域も魔術の域も混ざり合っている……常識から違う時点で、比較にもならないけど) 四系統魔法 その起源は、始祖ブリミルが6000年前、この世界「ハルケギニア」に持ち込んだ魔法。 火、水、風、土の四系統であり、系統を幾つ足せるかでランクが決まる。 一でドット、二でライン、三でトライアングル、四で最高のスクウェア。 それ...
  • シロウが使い魔-01
    前ページ次ページシロウが使い魔 第1章  「宇宙の果てのどこかにいる、私の下僕よ!  強く美しくそして生命力に溢れた使い魔よ!  私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさい!」  ピンク色をした髪の少女が、呪文を唱えた。  それまで揶揄していた同級生も口を噤んで事の成り行きを見守る…  <ちゅどーーーん>  爆音とともにあたり一面煙に包まれる。  またも爆発。つまりは召喚失敗。  教師もほかの生徒も、召喚者本人さえ溜め息をつく中、  うっすらと煙の中に何らかの影が見えた…  「え!?召喚がおこなわれた!?」  半信半疑で全員が見守る中現れたのは、  尻餅をついた何処にでも居そうな平凡な少年であった。  「なんだ!?突然平民が現れたぞ!」  「ゼロのルイズが平民を喚び出したぞ!」  ギャラリーが騒ぎ出す...
  • ゼロの白猫 08
    前ページゼロの白猫 「ご苦労じゃった。よく全員無事に『破壊の杖』を取り戻してきてくれた。しかし、ミス・ロングビルがフーケじゃったとはのう……」  ルイズ達は学院長室にて、今回の件の結果を報告していた。ルイズの足下にはレンも同伴している。  学院に着いた時には、フーケは魘される事はなくなっていた。しかし、それまでの間に全ての力を吸い取られたかのように、人形のようにぐったりとしていた。  フーケの連行は、男性教師共がこぞって申し出たが、結果は女性教師のみで行った。『レビテーション』を使うので、体格や力の有無は関係ない。  なのに何故男性の申し出が多かったのかは、ルイズは考えないことにした。決して、女性に猿轡をかませた上束縛している姿に欲情したからの筈はない。断じてない。 「いったいどのように採用されたのです?」  何故か学院長室にいるコル...
  • シロウが使い魔-04
    前ページ次ページシロウが使い魔 第4章  「く、くふふふふふふふ」  妙な笑い声を出しながらルイズはもだえていた。  自室のベッドの上で、枕を抱きしめて顔をうずめながら足をバタバタしながら  笑いを押し殺していた。  それは、先ほどのことである。 ─回想─   「サーヴァント・衛宮士郎。   ───これより我が剣は貴女と共にあり、貴女の運命は我と共にある。   ───ここに、契約は完了した」  一瞬、呼吸を忘れるくらいにルイズは己が使い魔に見とれてしまった。  周囲の景色も、時間も、全てが消え去った瞬間……  < ぐぅぅぅぅうぅぅぅぅぅ >  台無しである。いくら昼食をまだ摂ってないにしてもである。  士郎は自分の失態を顔色に顕著に表していた。火竜山脈の万年マグマと比べても  なんら遜色ないくらいに真...
  • ゼロの白猫 06
    前ページ次ページゼロの白猫  翌日、当然だが学院は大騒ぎになっていた。  名にしおうトリステイン魔法学院に盗賊が堂々と侵入し、ゴーレムを使って宝物庫を破壊、そして学院の秘宝を盗み去る。学院創立以来の大事件である。  宝物庫の壁には『破壊の杖、確かに領収致しました 土くれのフーケ』という人をくったサインが壁に残されていたという。昨夜の黒ローブは土くれということで間違いなかったらしい。  フーケが土くれと呼ばれる所以は、彼女が『錬金』の魔法の使い手で、メイジの用意した防御をことごとく土くれに変えてしまうことから名づけられたとか。  無論貴族も『錬金』の魔法の対策はしている。それは『固定化』という魔法だ。  『固定化』とは、『錬金』と同じく土系統の魔法で、物質の腐敗・酸化といったあらゆる化学反応を防ぎ、半永久的にその姿を保ち続けさせるという、菌に優しくない魔法である。醸せ...
  • シロウが使い魔-02
    前ページ次ページシロウが使い魔 第2章  衛宮士郎の朝は早い。昨晩はかなり遅くまでコルベールの質問攻めにあったが、  それでも体内時計は早朝に起きるように体を促したようだ。  「日課の鍛錬……って言っても着替えが無いうちに汗を流すのもなぁ」  昨日ルイズに約束してもらった衣食住の衣。つまり着替えを用意してもらうまでは  着たきり雀になるため今着ている服を洗って乾かして着るという行為を  繰り返さなくてはならないようだ。  「さてと、では使い魔としての日課をすませるか」  誰ともなしに呟いて、士郎はルイズの部屋へ洗濯物を取りに向かった。  ルイズの部屋では、もちろんルイズは熟睡の最中であった。  音を立てないように部屋に入った士郎は、毛布をはがして丸まっているルイズに  そっと毛布を掛けなおしてやり、部屋の隅の籠に入っている洗濯物を籠ごと外...
  • the saber of zero servant 01
    前ページthe saber of zero servant 「問おう、貴女が、私のマスターか」  春の使い魔召喚。  メイジなら誰もが通る道であり、また自分の今後を左右する一大イベントである。  使い魔は召喚するメイジの系統、そして力量が反映される。  つまり使い魔の能力がメイジの実力と直結するのである。  そして今、少女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは絶対にこれを成功させようとしていた。  公爵家三女という貴族中の貴族である彼女は、しかしある事情によりクラスメートから日ごろ馬鹿にされていた。  強くて珍しい使い魔を召喚してみんなをあっと言わせてやる。  数多くのトリスティン貴族と同様にプライドの高いルイズがそう考えるのも無理はなかった。  自分の前に召喚を成功させた先祖代々の敵、ツェルプストーのキュルケ...
  • 幻影の夏 虚言の零 03
    前ページ次ページ幻影の夏 虚言の零 タルブの村……その上空にレコン・キスタの軍艦が浮かび、その周囲を無数の竜騎士達が飛び交う。 その下には、アンリエッタ姫を筆頭とした王国の軍が待ち構え、空と大地で対峙していた。 その姫君の隣、桃色の髪を風になびかせながら、ルイズは顔に不安の色を浮かばせながらも 臆する色は見せず、キッとアンリエッタたちと同じ、視線の先の戦艦を見据える。 片方は侵略と支配の為、片方は民を、そして貴族としての誇りを守る為、二つの国の軍は 今この瞬間から戦争を始める…… ―――――その、はずだった。 「ミス・ヴァリエール。君は随分と心配をかける主だね」 唐突に、その声が聞こえた。 その瞬間、声が響いた全くの同時に、ルイズの目の前にその男は立っていた。 さっきまで確かにそこには誰もいなかった。いや、そもそも気配すら感じなかった。 ただ...
  • MELTY BLOOD Familiar of Zero
    フーケの構築した土ゴーレムの巨大な拳が迫る。 もはや間に合わない。 為す術なく轢殺されるであろう刹那、ルイズが思い浮かべたのは使い魔のことだった。 (最後まで、ご主人様らしいこと何もしてあげられなかったわね……) 自分が死んでしまえば、あの娘もカタチを成せなくなってしまうかもしれない。そのことだけが気にかかった。 そう思っていながら、使い魔とケンカしてでも、フーケ討伐なんていう身の丈に合わない真似をしたのは、それもまた使い魔のせい。 あの娘に、自分を認めてほしかった。 だからこそ、こんな無茶をしたけど、結局ダメだった。 そんな不甲斐無い自分を、あの娘はどう思うだろう? 最期に、ただ一言詫びる。 「ごめんなさい、レン」 そんな、ルイズの命と共に消し潰される筈の言葉に、 「フン。あやまるんなら、最初っからこんな無茶しないでよね」 返ってくる筈...
  • Zero/stay night 05
    Interlude ――――夢を、見ている。 彼は生まれた時、否、生まれる前から既に英雄だった。 光明神と王女との間に生まれ、 六歳で虎にも見紛う猛犬を挌殺し、 自らの破滅を予言されてもなお元服し、 常人の辿り着くこと叶わぬ影の国へと至り、 他の勇士達が誰も得られなかった魔槍を授かり、 祖国へ侵攻する大国の軍勢を7年もの間撃退し続け、 許した敵の逆恨みにより『聖誓』を破らされて力を失い、 最期は奪われた己の魔槍に心臓を貫かれてその生涯を終えた。 彼は生まれる前から英雄で、英雄として生き、英雄として死んだ。 ――そう、英雄譚では、そのほとんどで英雄の今際の際が語られる。 その最期は英雄ごとに違いは在れど、ある一点においては、ほぼ例外なく共通している。  『英雄は、その最期に破滅を迎える』 そう、英雄譚と...
  • 魔眼の使い魔 24
    前ページ次ページ魔眼の使い魔 真っ赤な空に回転する巨大な歯車 地平の彼方を覆う煉獄の炎 荒れ果てた大地に墓標のように突き刺さる剣、剣、剣 「何なのよ、何なのようコレは!?」 パニクるルイズを庇い赤い外套の男と対峙するメドゥーサ 「挨拶も抜きでイキナリ“無限の剣製”ですか英霊エミヤ」 「嫌な仕事は先送りしない主義なのでね」 肩を竦めるエミヤシロウ 「“守護者”である貴方がこのハルケギニアに何の仕事で?」 「本来ならコッチは『アラヤ』の管理外なのだがね、君らが好き勝手やるものだからとう とう私が出張する羽目になってしまったのだよ。もっとも管理外世界に渡るためにガリア 王の召喚に便乗するという裏技を使わせてもらったがね」 左手を持ち上げたエミヤの二の腕に輝くガンダールヴのルーン 「成程、ルーンの力で基本性能が軒並みブーストされてい...
  • ありうるひとつの可能性-03
    前ページありうるひとつの可能性 ☆キャスターの場合 予想外だった。考えもしなかった。ありえなかった。 マスターの中でもっとも抗魔力が低いであろうこの少年をここ柳洞寺まで「魔法で」連れてきたのは良かった。そこで邪魔が入るのもまだ良かった。 「なに。通りすがりだ。だが、ここでこいつを見捨てたら俺の今のご主人様が悲しむ」 他のマスターをも気にかけるその姿勢その優しさ。まるでアイツのよう。 「アサシンはどうしたの」 「門の外でセイバーと戦っている。何者かは知らないがセイバーを足止めするとは中々の使い手だな」 「まったく、あの馬鹿犬!アンタを通した時点で英雄失格よ!!」 だけどそれは似ているだけ。こいつを始末することに躊躇はない。 「あんたアーチャーの癖に剣なんか引っさげちゃって、マスターは相当苦労しているでしょうね。 よりによって出来損ないなんか呼んじゃうな...
  • シロウが使い魔-06
    前ページ次ページシロウが使い魔 第6章 微熱  先日の買い物で着替えだけは先に持ち帰っていたので、本日より朝の日課が行える。  まずは柔軟。腹筋運動をして、素振りを100本。 聖杯戦争以前には無かった素振りを日課に  くわえたのは、少しでも“あいつ”を超えるためである。  昨日拾ってきた素振り用の2本の棒を置いて、汗を吸った服を脱ぐ。  固く絞ったタオルで体をぬぐい、新しい服を身に付ける。  ルイズの洗濯物と一緒にこれを洗って、朝のお仕事はルイズを起こすだけとなる。  洗面用の水桶を持ってルイズの部屋へ行こう。  ………  授業中、今日もハルケギニアの文字を学習していると、意外にもマリコルヌがあれこれと教えてくれる。  貴族特有の“上から目線”なのだが、士郎の隣に座り、士郎が詰まるとすぐに反応する。  意外に世話焼きな性格だっ...
  • 虚無の続き 01
    前ページ次ページ虚無の続き 無限であったはずの黒い骸は、やはり夢のように消え去った。 それは、彼らを相手にしていた者たちも同じこと。 もはや言葉を交わす時間もなく、夢は醒めようとしている。 葛木宗一郎も、同じ事。 これから、どこに向かうかは知らないが、最期にキャスターの顔を見ることも適わぬらしい。 認識できるのは、隣にいたアサシンのみ。 もはや、お互い言葉を交わすことも出来ない状態であったが、何を思ったかアサシンが動く。 差し出されたその手。握手を求めるものなどでは当然なく、鞘に収められたあまりにも長い刀。 これを受け取れというのだろうが、何の意味もない。 これより消えうせる夢で、手に入れたものなど夢幻の如く全て消えるというのに。 だが、それを宗一郎は受け取った。 アサシンの表情など見えない。そもそも、受け取った手も、とうに消え失せていた。 ...
  • Zero/stay night 09
    何故、こんな事になったのだろう? 周囲を取り囲む生徒たちの歓声にキザったらしくポーズを決めて応えながらも、ギーシュはその実困惑していた。 確かに、女の子にフラれた腹いせで、きっかけを作ったメイドを叱りつけたのは自分が悪い。 それは自覚している。 しかし、だからってアレはマズいだろう。 そう思いつつ見やる先には、虚空より現れる騎影が一騎。 スラリと高い長身、鍛え上げられた体躯。 その総身を覆う青色の軽鎧には、所々にアクセントのように銀色の装身具がちりばめられている。 戦支度にも関わらずの軽装は、まず間違いなくメイジのソレ。 その出現に、ギャラリーとして詰めかけていた観客がどよめく。 「アレと決闘するなんて見直したぜギーシュ!」等と無責任な声援を送ってくる同級生(♂)がいるが、冗談ではない。 (なんでボクがあんなのと決闘しなきゃならないん...
  • ゼロとさっちん 03b
    前ページ次ページゼロとさっちん 「結婚式?」  朝になって唐突にいわれて、ルイズは戸惑った。  当然である。  本当にまったく唐突であったし、それが結婚だというのだ。  結婚というのは人生にとっての大事である。  そしてここはもうすぐ戦場になるという場所だ。 「誰が? 誰と?」 「ルイズさんが。ワルドさんと」  ニコニコと笑っている彼女の使い魔であるさつき。  本当になんというか、喜ばしいなーとかうらまやしいなーとか思っている顔だ。裏に何か隠しているなんてことは絶対にない。それだけは本当にまったくもって確かだった。 「……なんでそういう話になっているのよ」 「ワルドさんが、ルイズさんと結婚したいって」 「……なんでよりにもよって今日なのよ。ここでなのよ」  いわれてさつきは考える。 「なんか景気付けにやっちゃおうって話だよ」 「…………今適...
  • 魔眼の使い魔 2
    前ページ次ページ魔眼の使い魔 その日一日メドゥーサはルイズの前に姿を見せなかった メイドイベントも ミス・シュブルーズ爆殺イベントも 青銅聖闘士瞬殺イベントもすっぽかして そして夜になってようやく部屋に戻って来た使い魔はしれっとした顔で言ったものだった 「ルイズ、お腹が空きました」 「キャラが違うでしょ!」 電光石火のロシアンフックを軽くスゥエーしてかわすメドゥーサ 「なかなか良いモノを持っていますね、丹下拳闘倶楽部で三年も修行すれば世界を狙えますよ」 「私はボクサーじゃなくってメ・イ・ジ!それより今まで何処行ってたのよ!!」 「ちょっと結界の基点を探すのに手間取ってしまいまして」 「結界?」 「ハイ、時間はかかりましたがその甲斐あって学園全体を覆う結界宝具鮮血神殿 (ブラッドフォード・アンドロメダ)を展開することが出来まし...
  • シロウが使い魔-10
    前ページ次ページシロウが使い魔 第10章   「なによ、どうゆうことなの? シェロって何? なんでそんな格好なの?」  グリフォンを先に行かせて、声の届かないくらいの位置でタバサの竜はついていく。  開口一番、ルイズは士郎に尋ねた。  「いや、俺が『ガンダールヴ』とか使い魔とか一切秘密だから、こんな格好したんだけど   名前はキュルケのアドリブ。 おれも初耳」  ルイズの耳元でひそひそ声で答える。  「じゃあ何でツェルプストーとタバサが一緒なのよ?」  「昨夜コルベール先生に相談したんだよ。そしたら、タバサの使い魔ならあっという間に   移動できるって言うからタバサに相談しにいったらキュルケが付いてきた……」  「なによ、移動なら馬でいいでしょ?」  (馬に慣れてないから嫌という事は置いといて)  ...
  • ゼロの白猫 03
    前ページ次ページゼロの白猫  憤懣やるかたなかったが、一人でなんとか慣れない掃除を終わらせたルイズ。 しかしかなり時間がかかってしまい、現在昼食を食べられるかどうかが危うい時間帯である。  この昼食を逃すことは、今日のルイズにとって非常にまずい。掃除によって疲弊した体は、貧欲に補給を訴えていた。要するに、とてもお腹がすいているのだ。  だが貴族たる者、廊下で走ることはまかりならぬ。つまり彼女に今できることは、長い歩幅でできる限り速く足を前後に動かすことだ。  そんな理由から、ずかずかずかと大股でルイズは大急ぎで歩いていた。 (ほんっとにレンの馬鹿! 主人が困ってるのに放って行くなんてどういうつもりなのよ!)  急ぎの道中で考えるのはしかし昼食の事ではなく、レンの事。猫が掃除を手伝うことはできないことくらい承知しているルイズ。でもそんなの関係ね...
  • Zero/stay night タイガー道場ハルケギニア出張版 その2
    タイガ「タイガーーー!道ーーー場ーーー!」 イリヤ「ハルケギニア出張ばーーーーん!」 ルイズ「なっ!ま、またココなの?......って、アレ?確かに前にも来た気がするんだけど」 イリヤ「ああ、ココの記憶は本編に戻ると無くなるみたいね」 タイガ「そ~う!まさに意識と無意識の狭間の小部屋なのよ~♪」 ルイズ「ソレなんてトリニティ・ソウルよ......」 タイガ「ああ、いいわねソレ!ちょうど私たち3人いるし。     そうね、やっぱりルイズちゃんは私のコトをタイガ姉ちゃんと呼びなさい!」 イリヤ「それは(アナタの死亡フラグとして)いいけどタイガ、その配役だと私が二重人格になるの?」 タイガ「ちょーどいいじゃない。イリヤちゃんの中にはアイリさんもいるんだし。     それに三人ともペルソナ(のようなもの)持ってるじゃない!」 ルイズ「ペルソナ(のようなも...
  • Zero/stay night ルイズとランサーの英霊通信4
     ルイズ「ルイズと!」 ランサー「ランサーと~」  カレン「カレンの」   「「「英霊《サーヴァント》通信!」~」」  ルイズ「ライダー《騎》・セイバー《剣》・ランサー《槍》・アーチャー《弓》・挟み討ち!      三千院ルイズよ!」 ランサー「サーヴァントのランサーだ。てかホントにまた出てくるのな、この放送禁止シスター」  カレン「フフフ。作者に愛されてますからね、私。自罰行為というのは、一度ヤると癖になるそうですよ」 ギーシュ「ううっ、またタイトルコールから外された......ギーシュです」 ランサー「なんか近頃見かけないお笑い芸人みたいになってるな坊主......本編ではあれだけ強化されてたのに」 ギーシュ「うう......『場違いな工芸品』っていう設定と、      現物さえあれば同じモノを作れてしまうっていう『錬金』の特性を盛り込んだ真...
  • Zero/stay night 01
    前ページ次ページZero/stay night 薄暗い地下室を、激しく明滅する閃光が照らし出す。 閃光は、二人の男が繰り広げる剣戟の嵐によって起こる火花であった。 それほどの火花を引き起こす、人の理を逸脱した攻防は、実際には一方の男が相手の攻勢をかろうじて凌いでいるという、虐殺に近い内容。 虐殺を仕掛ける側の男は、黒い上下に、襟元にファーをあしらった白いジャケットを羽織るという、およそこの場で巻き起こる剣戟に似つかわしくない当世風の服装。 そのような出で立ちながらも、その男は薄暗い地下室にありながら金色に輝いて見えた。 プラチナブロンドの髪と、燃え盛るような深紅の瞳がそう見せるのか。否、それだけでなく、男から立ち上る強大な魔力そのものが金色を帯びている。 そして、男の背後にあるのは当然あるべき地下室の壁などではなく、その金色の魔力が具現した姿とも...
  • 虚無より出でし混沌
    「ったく…ドコ行ったのよアイツ……」 声に苛つきを含め、ルイズは夜の学園内を歩く。 数刻前から姿の見えない、自分の使い魔を探して。 彼女と使い魔の出会いは数ヶ月前。 ―――春の使い魔召喚。 全てのメイジが通る道であり、そのメイジの力量が決まる重要なイベント。 そこで、彼女は…ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールは、 爆音と大量の粉塵を幾度となく繰り返し……何度目だっただろうか。 ひときわ巨大な爆発音と共に、あたりに煙が撒き散らされる。 懲りもせずにまた失敗だ――― そう思って嘲笑を上げようとした周りの生徒達の、その表情が硬直する。 粉塵の中……そこだけが、異様なまでに張り詰めた空気に包まれていた。 吹きぬけた風が、少しずつ巻き上げられた砂を吹き消していき……そこに、一人の男が立っていた。 決...
  • 暗殺者/復讐者
     戦争とはいつも凄惨なものだ。煌びやかな英雄が生まれる影では、数え切れるほどのか ばねが折り重なっている。  アルビオンの片隅にひっそりとある寒村にも、戦争の魔の手は伸ばされようとしていた。  本来、その村は一切の戦略的価値もない、言うなれば占領するだけ無駄。それどころか、 余計な労があるだけだった。  焼き討ち、略奪。あるいは、兵のストレスをなくすための虐殺。そのどれもが選択肢に 上らぬほどその村はちっぽけだったのだ。だからこそ、村人たちは一人も村を逃げ出さず、 ただ戦争の恐怖に身を小さくして震えているだけだった。貧しいからこそ、村を逃げ出す ことすらできなかった。そういう側面があったにしても、だ。  だが、益不益とは、何も人間の尺度だけで測れるようなものではない。いや、そもそも 人間の尺度だけではかれるものがこの世にどれだけあるというのか。  それを村人たちに思い...
  • Zero/stay night 07
    ルイズが2回に渡って爆破した教室の片付けが終わる頃には、すでに放課後になっていた。 先生に報告を済ませたルイズは、ランサーを引き止めようとするシュヴルーズ先生を半ば強引に振り切って、中庭までやって来た。 放課後と言っても、まだ日は高く、生徒たちは庭でお茶やおしゃべりを楽しんだりしている。 そんな級友たちの様子を見ていると、自分は何をやっているのだろう?などと、ルイズは考えこんでしまう。 ようやく魔法を使える糸口が見つかった、と思った矢先にまた爆発。 こんなコトで本当に魔法が使えるようになるのかしら......と、つい思考が悪い方悪い方へと流れて行く。 そんな私の内面など、相も変わらず全く斟酌する気の無い使い魔が声をかけてくる。 「何シケた面してんだ嬢ちゃん。笑ってる方がカワイイっつったろうが」 勝手に言いおくと、ランサーは私を置いてスタスタと何処かへ歩いて行こう...
  • ゼロの白猫 02
    前ページ次ページゼロの白猫  はっきりしない頭のまま瞼を開ける。ルイズの瞳に映ったのは自室の天井と、夢の中の幼女を止めようと伸ばした自分の手だった。 「……夢、だったわね」  そう、でルイズが見ていた物は正しく夢である。だが問題はそこではない。あの夢はルイズが作った幻か、それともあの幼女が作りだした物だったのか。 「あの子……!」  がばっと音を立ててベッドから跳ね起きる。部屋を見渡すが、昨日召喚したはずの白猫は見当らない。  その事実にルイズの肝が冷える。まさかあの雪原だけでなく召喚に成功したことまで夢だったのではないか、と。自分は未だゼロのルイズで、また周囲のメイジから嘲笑われる日々が続くのではないか、と。 「嘘よ! 絶対、絶対夢じゃないに決まってるわ!」  目の端に何かを滲ませる自分の弱気を叱咤するため、わ...
  • 魔眼の使い魔 25
    前ページ次ページ魔眼の使い魔 「このロリコンどもめ!」 「ゲェーッ!お前はバック・ベアード!?」 魔方陣から出現した一つ目の毛玉を見てKO-M1に再会したデルブリンガーのような悲 鳴をあげるルイズ ジャーン ジャーン 「ア、アンタメイジだったの!?」 「はて、私はたまたまこっちに来ていた知り合いを『地獄通信』で呼び出しただけですが?」 パニクるルイズに“お前は一体何を言っているんだ?(byミルコ・クロコップ)”といっ た調子で答えるメドゥーサ 「知り合いって……」 「Mr.ベアードとは“月刊『魔眼の友』(民■書房刊)”の読者交流欄で知り合って以来 の付き合いです、ええマヴと言っていいでしょう」 「アンタって、アンタって一体……」 両手を壁についてブツブツ言い始めたルイズを他所にメドゥーサは戸板に縛り付けたエミ ヤシロウを...
  • 魔眼の使い魔 31
    前ページ次ページ魔眼の使い魔 ドンドコドコドコドンドコドコドコ おどろおどろしい太鼓の音が爽やかな湖畔の夕べを台無しにする ここラグドリアン湖では岸辺に作られた祭壇の上でフンドシ一丁のモンモランシーが リンボーダンスを踊り その周囲で輪になった腰蓑一丁の司祭達がフレキシブルに腰をシェイクしながら 「族長(オサ)ッ!族長(オサ)ッ!族長(オサ)ッ!族長(オサ)ッ!」 と唱和する悪夢のような光景が繰り広げられていた 「何かが激しく間違っているような気がするんだけど…」 思いっきり不機嫌そうな顔をしたルイズが呟く 「私に言われても困ります」 一見ポーカーフェイスを保つメドゥーサもイヤな物を見たという感じで 僅かに眉を顰めている やがてトランス状態に陥ったモンモランシーはイナバウアーを決めながら使い魔である 蛙のロビンを両手で掴み ...
  • シロウが使い魔-14
    前ページ次ページシロウが使い魔 第14章 謁見  一行が城に到着したその夜にささやかながらパーティが開かれた。  「皆、今宵はこれからの戦いへの英気を養うのと、    トリステインから来た方たちの歓迎、    そしてこれから送り出す我らが家族のしばしの別れを惜しむための    合同パーティである。    大いに飲み、食べ、笑い、泣き、楽しんでもらいたい!!!」  ………  壇上のウェールズの姿を見ながら、ルイズは士郎に尋ねた。  「家族を送り出すって、戦時だから避難させるってことかしら?」  「そうじゃないか? 女性や子供の姿が見えるから」  「どの国へ避難させるのかしら……」  「トリステインで受け入れたいってこと?」  キュルケが口をはさむ。  「えぇ、できればそうしたいわ」  ...
  • ゼロとさっちん 01
    前ページ次ページゼロとさっちん  ルイズは自分の使い魔のことを気に入っている。  ……まあ、その、気に入っているし好きではあるけど、別に恋人として愛してるとかそういうのはない。  キスとかしたしいっしょのお布団で寝ているけどそういうのではないのだ。ないったらない。 「っていうか、女の子だし」  しかも平民――ではないけど。  吸血鬼だ。  もっと悪いかも知れないけど。  どうもシトという種類の吸血鬼で、ハルケギニアに棲む吸血鬼とは別の種族らしい彼女の使い魔は、しかしなんというか家庭的で可愛い女の子だった。  ……家庭的で可愛くはあるが吸血鬼、というべきだろうか。  召喚した日に出会ってから、ルイズはその使い魔を気に入っていた――という訳ではさすがにない。  珍しい格好で可愛い女の子であるとはいえ、一見してその使い魔は平民にしか思えなかっ...
  • 魔眼の使い魔 37
    前ページ次ページ魔眼の使い魔 「ぴかぴかキャディに満タンでぇ~!」 「ぴかぴかキャディに満タンでぇ~!」×多数 「イカした女を引っ掛けよう~!」 「イカした女を引っ掛けよう~!」×多数 「魔法学院訓練隊!」 「魔法学院訓練隊!」×多数 はい、某朝陽は大好きです。これからも頑張ってください センパーファイ! 三列縦隊で走る学生達を先導するのはアニエス 中の人補正か某フルメタルな中国系のAS乗りのごとく堂に入った軍曹振りを見せている そんな光景を眺めつつ重い溜息をつくルイズ 思えばメドゥーサを召喚してからというもの学園内はもとよりハルケギニアの世界観 そのものが音を立てて崩壊しているような気がする いつの間にか食堂のメニューに横須賀海軍カレーなんてのが加わっているし テーブルの端で憑かれたようにスプー...
  • ゼロの白猫 07
    前ページ次ページゼロの白猫 「い゛っーーー!?」 「動くんじゃないよ? 怪しい動きをしたら即座に殺す。全員杖を捨てな」  腕を極められた激痛に喘ぐルイズに酷薄な声をかける。未だ自分が置かれた状況を理解し切れていない、呆然とした瞳で見上げてくるルイズに、無慈悲な冷笑を返してやった。  そこまできてようやく全員状況を飲み込めたらしい。だが、もう遅い。 「あなたが、フーケだったのね……!」 「ご名答。ちょっとばかり答えを出すのが遅かったようだね」  もはや学院で見せていた作り笑いを見せ続ける必要も無い。歯噛みするメイジ三人だが、ルイズを人質に取られてしまっては迂闊な行動は不可能である。やむを得ず、言われたとおりに杖を捨てた。 「なんで、学院に戻ってきたのよ……!? とっとと逃げれば良かったじゃない!」 「なに、間抜けな話さ。せっかく手に入れた...
  • ゼロの使い魔(サーヴァント) 01
    前ページ次ページゼロの使い魔(サーヴァント) 「あなたは……誰?」  いつの間にか真っ青な空の下で、自分を見上げならそう訪ねられ、セイバーは目を細めた。  目の前で腰を抜かしたようにしゃがみ込んでいる女の子がいる。桃色がかった金髪の、鳶色の眼をしていた。  年のころは13歳か14歳か。あるいはもっと年下なのか年上のか。セイバーにもすぐには分別がつかない。多分、そう外れてはいないと思うのだけれど。 (あなたこそ誰なんです?)  逆に問い返したくなったのだが、もう少し観察してみることにする。  女の子は黒いマントの下に白いブラウス、グレーのプリーツスカートを着ていた。  なかなか、よく似合っている。手に持っている棒のようなものは、多分、武器ではない。  何かの指揮棒に似ていたが、そうでもないような気がする。 (黄色人種ではない、か)  見て...
  • 決闘の流儀
    「シロウ!」  複数のワルキューレにもてあそばれるシロウの姿に、ルイズの悲痛な声がヴェストリの広場に響く。  だから言ったのだ、メイジとの決闘など、無謀以外の何者でもないと。  貴族に難癖をつけられたメイドなど、放っておけばよいと。  だが、シロウは退かなかった。 「俺は、正義の味方を目指しているから……」  彼女の使い魔となった少年は、そう言ってこの決闘に臨んだ。  いや、この少年は今回ばかりではなく、常々そう言っていたのだ。  まったく訳が分からない。  正義の味方などという御伽噺の上でしか存在しない概念を本気で信じてるのもそうだが、 ましてやそれを本気で実践しようとしていようなどと、誰が思うものか。  そして、少し話をした程度のメイドをかばって、メイジとの決闘に挑むなどと―――本当に、 訳が分からない。  だが―――それでもルイズは、そんなシロウのことが嫌い...
  • @wiki全体から「1、ルーンを刻んだカケラを持っていく」で調べる

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