zilloll闇小説保管庫 @ WIKI内検索 / 「ロストール側」で検索した結果

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  • ロストール側
      ロストールとカルラ率いるディンガル軍との間には壮絶な争いが続いていた。 戦場ではーおそらく魔法によるものであろうー焼けた肉のにおいがたちこめ、 人の形をとどめていない、無数の死体が転がっていた。 ロストール軍兵士にとってその光景は死神による死の宣告のようにとれた。 だが連夜に及び、その陣営では貴族達は享楽にふけっていたのである。 ー女達に自分を‘慰めて’もらう形で。 それは、ゼネテスも例外でなかった。 彼にとっては女と酒は欠かせないものらしい。 ゼネテスの部屋で一人の女が横たわっている。 おそらく先ほどの‘薬’が効いているのであろう。 彼女、ルーティはゼネテスの副官であった。 副官としての役目は補佐をするだけでない、 上司を慰安するのも彼女の仕事だった。 ゼネテスはしばらく彼女を視姦したあと、口移しでその薬をまた飲ませる。 女はその薬を無意識に飲み干す。のどに冷たいものが流れていくの...
  • ロストール陵辱の館
      「皆様、本日はお忙しい中ようこそいらっしゃいました。 ただいまより、ロストール復興団主催のパーティーを始めさせていただきます」 ロストール貴族街の一画に位置する旧レムオン邸。 現在はロストール復興団の拠点となっているそこで、復興団主催によるパーティーが行われようとしていた。 無論、慢性的な資金難にある現状ではパーティーなど開けないと反対する者も少なくなかったが、 少しでも復興団と市民とのふれ合いの場を作りたいという 復興団リーダーのアトレイアの説得にあっては彼らも受け入れざるを得なかった。 参加者は貴族のみならず、様々な階層の人々。 これも市民皆でロストールを復興させていこうという彼女の方針を示すためのものであった。 「式典に先立ちまして、私アトレイアより皆様へご報告がございます」 ざわついていた会場がその一言で静まり返る。 「現在の我がロストールは相次ぐ戦乱や魔物の跳梁により、 国力...
  • ロストールの長い夜と闇を翔ける白翼
      「はあっ、ああっ、どうして、どうしてこんなことに……。兄上……。」 戦闘の終わった部屋で、息をはずませながら、部屋に兄と二人残されたジリアンは凝った竜の彫り模様のちりばめられたシャンデリアのかかる天井を仰ぎ見た。 つい今までの出来事の全てがジリアンには信じ難く、今にも自分が別の現実に目覚める事ができるのではと願ってしまう。 「まさか、まさかツェラシェルの言う事が、本当だったなんて……。」 目の前の天蓋つきのベッドに死んだように横たわる兄を見つめながら、あふれてくるのはただただ声にならない感情と零れ落ちる涙のみ。 今しがたの事件を思い出して、ジリアンは親指で自分のこめかみを押さえた。 女狐の手先たち。乱心した兄。おまけに、ツェラシェルはリューガ家の当主が一夜を共にする女性を求めているとふれまわって、うら若い女性を屋敷の周りに集めさせるという巧妙な策を使ったおかげで、門の周囲は今しがたまで...
  • 剣聖×カルラ
    ...かったからよ。今回はロストール側なら行けるなって思って、お前さんとヤりたかったからよ。」 朝日が一層、アルティントップの鮮血の鎧を染める。青い死神が赤い邪神の軍門に下る姿を描く絵画のように。 「殺せ!殺せぇっ!こんなのイヤだっ!こんな終わり方イヤだっ!殺せっ!変態!畜生!」 「前の具合悪そうだしこのままケツに入れるから。」 腸液が愛液と混じり合って、ぱくりと湯気を放ち開いた肛門に、アルティントップの性器が捻り込む。 「うっーっ!あぐぅいいいいいいっ!!!」 「どーだい?ケツだと初めて?気持ちいいかい?もともとお前程度の女はな、ケツ振る為だけに生れて来たようなもんだしな。」 暴力が産む腰の回転。カルラという一個人に対して快楽を求める為の性交ではなく、 それはまるで穴を穿つためマトックを振るう工夫のような、力強く作業じみた行為。 アルティントップにとっては、犯す対象を見下す自分に対する陶...
  • 無題 レムオン×女主2
    ...ンガル帝国の戦いは、ロストール側の勝利で終わった。 分断の山脈を越えるという史上初めての快挙を成し遂げたアンギルダンを、 敗残兵を驚くべき速さで立て直したゼネテスが奇襲により、破ったのである。 ゼネテスは救国の英雄と讃えられたが、ロストールの受けた被害は甚大なものであった。 ファーロス家当主ノヴィンを初め、名だたる貴族が戦死したが、 生存者の中にも、戦死者の中にも、ロストール軍のどこにもノーブル伯の名前は無かった。 薄暗い部屋の中、闇以上の暗い瞳をした少女がベッドの上に座っていた。 床には割れたグラスが散らばっている。少女が食事を拒否した後だ。 少女の目前には、青白い顔をした端整な顔立ちの男が腕を組み、少女を見下ろしていた。 男の瞳もまた暗い。 「気づかれないと思ったか? 小賢しい真似を…」 「危急の事態に何をしているかと思えば、侵略者の先兵となって働いていたとは」 少女は口の端を吊...
  • カルラ×女主
      「あなた、どういうつもり?」 カルラの部下になると決めた時、アイリーンは私に言った。 「あなたはノーブル伯でしょう?騎士道精神はどうしたのよ?そんなに簡単にロストールを裏切ってディンガルに付くなんて何を考えているの? 「私はカルラ様に忠誠を捧げている。私を騎士に取り立てて下さった方だもの。でもあなたにカルラ様への忠誠心があるとは思えないわ。 「そりゃ、あの状況では嫌だと言えばあなたもあなたの解放軍の仲間もカルラ様に殺されていたかも知れない、けれど……」 アイリーンはつくづく軽蔑とも疑いとも何とも付かない表情で続けた。 「あなたは女は騎士になれない国の例外中の例外の女騎士じゃないの。騎士道から言えば、命を捨てても国に忠誠を誓うべきじゃない?」 「……そうね」 私は答えた。私はもうただの冒険者じゃない、ノーブル伯だ。守らねばならないものはたくさんある、それは重々承知だ。 「じゃあ、どうして...
  • 手抜きセバス
        今晩は。先日(略)『女主人公』様の部屋を覗いてみるとなんということでしょう。 何故か件の男が47人に増えて『女主人公』様の御身体に討ち入りしているでは ありませんか。その後ぐったりなされた『女主人公』様を抱えて人気の無い往来を 突っ切っていく件の男達の姿をが。今日もロストールはバイアシオン晴れです。
  • その他
    題名 備考(カップリング等) レス番 1スレ目 無題 ゾフォル×ザキヴ×マゴス 73-75 2スレ目 無題 フゴー×フゴー夫人、小ネタ 9 無題 レイヴン×ノエル 初出145 無題 ノエル 578-582 無題 刺客×ザキヴ 720 3スレ目 ロストール陵辱の館 陵辱、複数輪姦 179-185 無題 ナッジ×ルルアンタ 471-477 無題 アーギル×サイフォス 初出606 無題 ネメア×オイフェ 初出657 無題 カルラ、暴力表現 初出695 シャローム・魔道の塔 シャローム、ベルゼーヴァの両親 初出712 無題 ウルグ×ノエル、強姦、バッドエンド、無題闇ティアナ×男主の続き 753-771 4スレ目 無題 クリュセイス、未完 169-172 無題 非エロ、没イベント、フェティ 523 無題 ケリュネイア、モンスター姦、未完 548-550 るるたん デルガド×ルルアンタ...
  • 意地 前編
    貴族が統治する大都市――ロストール。 ここにある一軒の宿屋のベランダで1人の少女が苛立った表情で空を眺めていた。 見上げる空には憎たらしくなるぐらいに輝く月と、いくつもの星々が輝いている。 しかしその美しさを持ってしても、少女の心を落ち着かせる事は出来なかった。 (ああ、もう! 気に入らない! 気に入らないわ~!!) 今にでもその場で地団駄を踏みそうな様子の少女、フェティ。 しかし内心に居る彼女は、もう何十回も地団駄を踏んでいた。 自分がこんなに苛立っている原因はとっくに分かっている。 自称“高貴なエルフ”は鈍感ではないのだ。 「フェティ……そこで苛々してても、アレンは帰ってこないよ?」 室内からずっとフェティの後ろ姿を見ていた少女、エステルは呆れ気味に言った。 同じ仲間であるコーンス族の少年、ナッジも読んでいた本を閉じ、苦笑している。 アレ...
  • 箱庭に差し込む月の光
      「セラ」  涼やかな声が男を呼んだ。共に旅をする少女のものだ。  月神セリューンに由来するのだという、セレネという名の少女だ。  猫屋敷――数ヶ月ぶりに顔を合わせた少女は、少しだけ大人びて一層美しくなっていた。 「呼び出して大丈夫だった? 私の都合でごめんなさい」 「構わん、リーダーはお前だ。……で、片付いたのか」  セラの視線がセレネの身体を伝い、その腕でふと止まる。見慣れない盾。  ロイとアーギルシャイアの行方だけを執拗に追うセラに悪いからと、 戦争の気配に巻き込まれ始めたセレネはセラに別行動を勧めたのだった。  だからこの二、三ヶ月程、セラはセレネがどうしていたのかは知らない。  相変わらず高評価な噂話が伝わってくる程度だった。 「うん、一応。ディンガルとロストールの戦争の話は、セラも知っているでしょう。 ……あ、これ? えーと……ロストールの騎士の証、なんだって」 「……ノーブ...
  • 新年ですよセバスチャン
    復興団の仕事も今年は終了いたしまして、今年もリューガ家の方々&一部の使用人達でロストール南方の 別荘で年を越す事に相成りました。温泉なんかもあったりして冬の保養地には持って来いでございます。 このような土地を所有する事が出来るのもひとえに過去の当主のおかげでしょう(心の中で手を合わせる) 深夜、年越しの鐘を聴きながら、割り振られた部屋の中で今年の抱負などをしたためようと紙を探しに部屋を出ると、 『女主人公』様の部屋が開いておりました。まあ、常として…いや、常にしてはいけませんね。覗いてみると どこから聞きつけてきたのか件の男がそこにいた訳で。ホントに当家の警備はザルですね。 それはそうとお二人はお寒いのか服を着たままいたしておりましたが、鐘の音にあわせて後ろから男が抽迭を続けていました。 『女主人公』様は突かれる度に喘ぎ声を出すものですから、まるで鐘そのものです。 ご丁寧に...
  • 女主
    題名 備考(カップリング等)【作者名】敬称略 レス番 1スレ目 無題 カルラ×女主、未完 22-24 地下室 レムオン×女主 35-42 2スレ目 無題 ゼネテス×女主 初出33 無題 ナッジ×女主 初出63 樽様大爆発 タルテュバ×女主 250-260 無題 チャカ×女主、近親 269-277 闇との和解、そして決別 女主×アトレイア【闇の神亀】 342-387 ロストールの長い夜と闇を翔ける白翼 エスト×女主、略奪愛【闇の神亀】 424-472 ノーブルを走り抜けた炎 ゼネテス×黄金主【闇の神亀】 480-523 ミイス災難 ミイス主 789-797 無題 ベルゼーヴァ×女主 初出858 3スレ目 無題 ロイ×ミイス主、近親 44-45 無題 レムオン×ミイス主 61-73 無題 ロイ×ミイス主、近親 88-97 無題 ネメア×始まり女主 112-124 本スレ108煩悩記...
  • 男主×ティアナ
      「死にに行くようなことはしないでくださいっ。」 ロストール王女であるティアナが、その背にひっしと縋りついてきたとき、 ロストールの竜字将軍であり、ロストール王妃エリス子飼いの密偵である男も ――名はクーファ、憧れの光の王女が一体何をしたのか、理解するまで数秒かかった。 「王女様。それは…できません。」 「一国の王女がこんなことを言ってはならないとわかっています。 それでも私は大切な人を失いたくないのです。」 向き直ったクーファは、困ったようにティアナの顔をまじまじとみつめた。 ティアナはそんなクーファの胸に飛び込み白い頬をよせた。 「クーファ様がお母様を実の母のように敬愛されているのは知っています。 ゼネテス様を実の兄のようにお慕いになられているのも知っています。 ですが、どうかクーファ様、今だけ…今だけは、 私だけを見つめるクーファ様でいてください!」 クーファを見上げている潤んだ青...
  • セバスです。この位の長さならどうでしょうか・・・
    セバスです。この位の長さならどうでしょうか・・・  こんばんは。今年ももうあとわずかですね。 先日、復興支援も兼ねてロストールの広場でバイアシオン中から古書・新書を集め、見本市を開催したようです。 私も書物に興味があったものですから、一客人として見に行ってきました。 かなりの人だかりが出来ている店から何冊か購入しましたが、なんということでしょう。 その本は全て匿名の人物によって書かれ ・異形の生物の触手に絡め取られ穴という穴を塞がれてしまう『女主人公』様 ・ギルドの依頼に失敗し先輩冒険者から淫らな責めを負われ続ける『女主人公』様 ・ディンガル兵に捕まり集団で辱められる『女主人公』様 ・冒険者仲間に言いくるめられ、その体で奉仕を行う『女主人公』様 ・・・・・・などなどいかがわしい目にあう『女主人公』様オンパレードでございました。 私も知らなかった事でございますが、なんでも『女主人公』様の名...
  • ヴァイライラxヴィアリアリ姉妹丼エロパロ
      ロストールの宿屋にて 冷たい夜風がスっと肌を撫でていく。久しぶりの心地よい夜に、自然にテラスへと足が向いていた。 静かな夜は、なんだか眠ってしまうのが惜しくなる。こんな風に考えるようになったのは、いつ頃からだったろうか。 辺りを覆う静寂と暗闇は、心の奥に根ずく焦りや苛立ちを忘れさせ、空に煌々と輝く月は、困難を乗り越える希望を与えてくれる。 なぜだか分からないが、こんな夜が来るたびに無性にそんな思いに駆られるのだ。 「眠れないの?」 ふと振り向くと一人の少女がたたずんでいた。 (ヴィアリアリか・・・?) 「そっち行っても、いい?」 返事をする間もなく、ちょこんと隣にやってくる。 「お兄ちゃんとふたりっきりだ」 ヴィアリアリは舌をペロっと見せながら無邪気な笑みを浮かべた。 「・・・私さ、最近・・・お兄ちゃんのこと想うだけで身体がどんどん熱くなってきて・・・。 こんなこと初めてだよ。この気...
  • アイリーン×チャカ
      あの子はあたしのこと、いとも簡単に戦闘不能状態にすると、ロストールの 貴族の屋敷に連れてきた。一部を除いて屋敷の者にも知らされずに運び込まれたらしい。 その時のあたしは意識がなかったから、後で聞いた話だけど。 ノーブル伯ってのは冗談じゃなかったんだなと、ボーっとした頭で考えていた。 あなたも本気だったから、手加減できなくてごめんと言うと、何やら少年に指図して、 屋敷をあとにしたようだった。 カルラ様のロストール侵攻の後片付けに奔走しているのだろう。 燃えるような髪をした少女がこれほどの実力を持っていたとは、正直驚きだったが、 その瞳の力強さや、行動力にやはりと思うところもあった。 冒険者やる前はノーブルで農業やってたと笑って話す少女は、自慢の畑の話を してくれたことがあった。黄金色に輝く波打つ実りの時を本当にうれしそうに 話していた。 なぜ殺さないのかと問うあたしに、あの子は「お母さ...
  • 闇との和解、そして決別
      今日も朝から暗い部屋の中、アトレイア王女は一人ベッドの上で、彼女が来るのを待っていました。 今日の午後に来ます、と彼女は言い残して行きました。だからといってそれまでにやることもなく、目を覚ましたときから彼女がくるのを待っていたのです。 王女は、一人の冒険者の慈愛と冒険の賜物で見えるようになった目を半ばうつろにさせ、薄暗い壁や天井の隅を見つめ続けていました。 この目が覚めなければと思う日もたびたびあったほどです。そう、少し前までは。 アトレイアの目に光が戻ってからしばらくして、彼女が度々アトレイアの部屋を訪問するようになりました。 彼女が来るようになってから、アトレイアは日付の見方というものを教わり、初めて暦を数えることを覚えたのです。 暦によれば今は冬。彼女は早く春が来たら嬉しいと笑っていましたが、王女は春というものがなんなのか知りません。 今日は彼女が王女に春を教えてくれるといって...
  • 女主×フレア
      私がそれを口に含むとき、私がそれを受け入れるとき、私は常に、こう思う―― ――何故、こんなに美しく清らかなこの少女の身体にこんな忌まわしく醜悪なものが付い ているのか、と。 その時の私は疲れ果て、ひどい厭世観に嘖まれていた。かつて仲間として共に時間を過ご した人たちとも、もはや顔を合わせるのが苦痛になっていた。 ロストールとディンガルは二度目の剣を交え――レムオン義兄様も、ゼネテスももう、こ の世にいない。 私を義理の妹にして下さったレムオン様も、親愛なる相談相手であったゼネテスも、そし て光を取り戻したアトレイア王女も、私は――救えなかった。 竜殺し?無限のソウル?勇者様?笑わせないで――私はただ、運命に勝てずに翻弄され、 自分の力のなさを噛みしめるだけのでくの坊だ。 私は自分の無力さと人の目から逃げるように、気がつけばウルカーンの神殿へと向かって いた。 ただ一人の少女に会うため...
  • カルラ
      懐かしく、そして呪わしいあの場所。 あたしの家は豊かな農家だった。 村は肥えた大地のおかげで毎年豊富に麦が収穫でき、 ロストール王国にあるエリエナイ公の荘園地、 ノーブルと並び称されるほどだったから。 戦争がはじまるという噂があったが、 帝都に程近いこの村を襲うほどの愚挙は犯さないだろうと 皆一応は安堵していた。 あの時、かあさんは鼻歌を歌いながらお昼ご飯を作っていた。 私はその日の午前中に収穫した農作物を 机の上で仕分けしながら父が畑から戻るのを待っていた。 「ああ、バイアスとレイティアよ。 美味しい食物を私たちにお与え下さることに感謝します」 母は美味しくできたスープにご機嫌で、 毎日の生活の喜びを祈りとして声に出した。 そして母は振り返り、父を畑から呼んでくるようあたしに言いつけた。 立ち上がりかけた時に、外で男たちの奇声と女の悲鳴が聞えた。 母は何事かと外に出ようとするあたしを...
  • 樽様大爆発
      「レムオンに妹だと?」 レムオンの領地であるノーブルを治めていた代官ボルボラが事故死したのち、 レムオンの妹が新たにノーブル伯となり治めることになった話は瞬く間に ロストール中の噂となった。タルテュバの耳にもその話は伝わってきた。 従兄弟であるレムオンの妹となれば、その女もまた従兄弟となる。 「くそっ!くそっ!くそっ!!しかも騎士の地位まで叙勲されただと!?」 タルテュバは苛立ち爪を噛む。 指に生えている爪はいずれも深くまで削られており不揃いだった。 リューガ家の当主であるレムオンの兄弟が義理であれ増えたとなると ますます自分が当主となる機会が遠のいていく。 そうなると、ティアナへの求婚が難しくなる。 ままならない自分の境遇を呪っては、湧き上がる怒りのままに周りを破壊しつくす。 「くそっ!くそぉぉぉ!!」 部屋の中をめちゃくちゃにするタルテュバを止めることができず、 従者の男はその矛先...
  • 男主×アスティア,609
    夕映えが照らす時間、ルスランはオズワルドを訪れた。偽りの森という場所の奥にひっそりと 存在している村だ。入口の門を潜ると、柔らかい土の感触を確かめるかのように、彼はゆっく りと歩みを進める。視界の開けた、中央広場らしき場所を訪れると、ルスランはふと立ち止まった。 「長かったな」立ち尽くし、一人、呟く。しばらくそうしてから、彼は広場の端の方に移動した。廃 屋と化している民家の前まで行くと、腰に差していた二本の剣と荷物を地面に置く。そして自身 も民家の壁にもたれかかる様に腰を降ろした。彼は一つ大きく呼吸すると、目を閉じた。鳥の 囀りと、虫の鳴き声と、風の音だけが聞こえてくる。静かだった。ここにあるのは、澄んだ空気と、 人間以外の生物の日々の営みだけだった。かつて自分が住んでいた頃のオズワルドとは違う のだと、彼は実感する。その時、ふと懐かしい気配を感じた。それはあまりに突然の事だった。 例える...
  • 男主×ザギヴ,360
    「近衛将軍オール、参上致しました」 そう言ってドアを叩く。 『入りなさい』 部屋の主の声が聞こえてきたが…何故か怒気が感じられる。怒ったザギヴは怖い…逃げ出したいが立場上そうもいかない。まったく肩書なんてめんどくさいものだ。俺はため息をひとつ付き、部屋へと入る。 「遅いわよ?」 …これは完全に臨戦態勢だ。背後に闇の焔がちらついている。 「…申し訳ありません」 「以後気をつけなさい」 気をつけるも何も呼び出したザギヴが急だったんじゃないかと言う言葉は飲み込んでおく。今そんなことを言ったら闇の禁呪が飛んでくる…デュアルスペルで。 「何か…ご用でしょうか?」 「………」 返事がない。どうしたものか…呼び出したからには何か用事があるんだろうが、ザギヴはこちらに背を向けたきり一言も喋らない。空気が重い…かなりのプレッシャーを感じる。 「……れ」 「は?…申し訳ありません、聞...
  • 箱庭の少女
    ――妹になんか、ならなければ良かった。 王都ロストールの貴族街に位置するエリエナイ公レムオン・リューガ邸の片隅で、その身に無限のソウルを宿した少女は思った。 義妹としてリューガ家の一員となった少女――セレネに与えられた部屋の前に広がる、小さな庭のベンチの上で膝を抱える。 側に植えられた風桜ごと、木に生った赤い実が風に揺れた。 本来はアキュリース近くの谷にしか自生しない風桜の実は、特別な知識が必要なわけでもないのにギルドに採取の依頼が入るくらいの貴重なものである。 それが一個人の庭に植えられているのだから、貴族というものの権力が知れようものだった。 しかし、セレネはそんなものには目もくれず、ベンチの縁にブーツの踵を乗せてふてくされている。 今や大陸に名の知れる冒険者となった少女には、大して珍しいものでもないという理由もあるが。 「妹になんか、ならなければ……」 先ほど思った事を、今度は...
  • 男主×ザキヴ、プロレスネタ
       元気ですかあーーーーーーーー!! んふふー、私は元気ですっ! このケツに突っ込めばどうなるものか? 入れればわかるさ、迷わず逝けよ。 それでは三人ともご唱和くださいっ! イーチ、ニーイ、サーン、ダアアアアーーーーーーーッッ!!!  バイアシオン一億二千万人のセックスファンの皆様、こんばんは。 壁の向こうで、ネメアさんが三人の円卓の騎士を抑えている間に、 注目の光と闇の戦いがついに行われようとしておりますっ。 邪竜を破った無限のソウルと、死神皇帝ザギヴ・妖術宰相ゾフォルが対峙する、 謁見の間は熱気ムンムン、フェロモンのサウナ状態。 光の戦士は童貞歴二十年。 しかし人間以外の邪竜や闇の怪物は何匹も堕とした、大陸屈指の猛者であります。 まさに規格外! その天を見上げそそり立つ巨根は、ロストールの白亜の城か、 それとも神に祈りを捧げんとする救世主エルファスか! この戦いは生をつなぐ終わりなき...
  • 男主×アイリーン、524
    「そこまで!」  オッシの声が道場に響く。 「…また負けた…」  がっくりと肩を落とすアイリーンに追い撃ちがかけられる。 「もうほんと諦めた方がいいゴブ」 「そうゴブ。剣を振り回す時間を料理の練習に当てる方がいいゴブ。行き遅れるゴブよ」 「はらへったゴブ~」 「黙りなさい!だいたいなんであんたたちはいっつも…」  慣れたやり取りを眺めながら先程の勝負を思い返す。アイリーンもなかなかやるようにはなったがまだまだだ。 「暴力反対ゴブー!」  首根っこを捕まれたマルーンが抗議の声を上げる。いつも通りだ。毎回毎回よく飽きないな。  さて、お腹も減ったしフェルムの所で軽くご飯でも食べることにしよう。フェルムはいつも大盛りにしてくれる。ありがたいことだ。っと、その前に…。 「アイリーン。僕の勝ちね。それじゃあ後でよろしく」 「…わかってるわよ…」  不満そうな返事が返ってき...
  • ザキヴ、嫉妬2
      夜も更けたロストール。 今日は、スラムの酒場から美しい歌声が聞こえてくる。 何事かと常連のゼネテスが覗いて見ると、意外な人物が居た。 アトレイア王女だ。 何で彼女がこんなとこに… そういぶしかんだゼネテスだったが、ほかに見知った顔を見つけて合点がいった。 レルラがハーブを弾き、ルルアンタがアトレイアの歌にあわせて踊っていた。 デルガドが酒を飲みながら楽しそうに手拍子を打っていた。 そしてセンナがニコニコと皆の様子を見て笑っていた。 やれやれ、とゼネテスが頭をかいていると、センナがゼネテスに気がついて、 手を振って招きよせた。 「何だよセンナ、こんな盛り上がってんのに、お前は相変わらずそれか」 ゼネテスがセンナの横に座りながらセンナが飲んでいるお茶をからかうと 「いーや、今日はブランデーを落としてるんだ」 そう言って誇らしげにティーカップを口に運んだ。 「……名前が売れても、酒は相変わら...
  • BLIND
    「……へえ、あの化け物を使って改造モンスターねえ」 なかなか面白いことをやらかす奴らが居るもんだとゼネテスは感心したように頷いた。 面白がってる場合じゃないでしょうと傍らから冷静な突っ込みが入る。 酒場でちょいとひっかけた後(もっとも娘に言わせるとちょいとどころではない)、 出てきたところを入れ替わりに酒場に入ろうとしていた娘と出くわした。 最初から目的は彼だったのか、それとも情報収集に来ていただけかは知らないが、 娘はゼネテスを人懐っこい子犬のような瞳で見上げ、そのまま付いてきた。 しっぽがあったら振っていそうだが、彼女は良くしたもので その嬉しさを落ち着いた態度の下に隠し、ただ表情や瞳を愛らしく輝かせる。 見ていて眩しく、目を伏せてしまいたくなる程に。 広場へと通じるロストールの大通りを二人並んで歩きながら、何と言うこともない会話をする。 話題は専ら、以前ゼネテスが娘に協力して倒したテ...
  • 意地 後編
    されるがまま、アレンはフェティに引っ張られて行った。 宿から出たかと思うと、連れて来られたのはロストールの広場にある噴水であった。 そこに到着するや否や、フェティは乱暴に掴んでいたアレンの手を離した。 「っとと。フェティ……一体どうしたんだよ」 僅かに痛む左手を撫でつつ、アレンはそっぽを向いてしまっている彼女へ問い掛ける。 一息の間を置いた後、問い掛けられたフェティはゆっくりとアレンの方に向いた。 「……随分とお楽しみのようでしたのね」 フェティが一歩、アレンに詰め寄った。 彼女の表情は何故か怒気に満ちていた。 「…………えっ?」 「アトレイアと楽しい時間を過ごせて、良かったですわね!」 「いや、過ごしたと言うか、ただ話をしに行っただけで……」 「ここに着いた途端に! 嬉しそうに彼女の所に行って! ホントだらしない!」 そう一言...
  • 二人のたくらみ、その後
      右手で壁に2度叩き付けた使用人は、頭蓋が割れ脳漿を飛び散らせている。 間もなく事切れるであろう壁と頭を同化させた存在に、「戸惑い」を赤く染まる返し手で突き刺す。 其れが絶命すると、間髪居れず槍を構えた衛兵の影に溶け込むように床を滑り、 旋回する黒い疾風が、左足の腱から膝頭に続き左脇腹の鎧の隙間に「悶え苦しむ」を捻り込む。 絶叫し捻り刻まれた側から崩れ落ちる衛兵の首にトスンと刃を落とすと、声が止まる。 そして、奧に一歩進むと、あらゆる神の御名を挙げ、命を懇願する歳把もいかぬ少女の姿。 竜王様。バイアス様。ウィルホーン様。アスラータ様。ノトゥーン様。 ノトゥーン様。の所でクロスされた刃が顔の前で番える指ごと下顎を吹き飛ばし、 「がひゅ」という断末魔とともに、そのまま首が宙に浮く。 宙をくるりと舞う首に、また十字に刃を踊らせると、美しかった「であろう」少女の額に 眼と剣の紋章が刻まれ、左右の...
  • 男主×ザギヴ,313
    「近衛将軍オール、ただいま参上致しました」  ドアを二度ノックし、返答を伺う。 「開いているわ。入って」  この部屋の主の凛とした声が聞こえた。 「失礼致します」  一言声をかけ中に入る。書類に囲まれるようにして一人の女性が座っている。 「ごめんなさい、少し待っていて。すぐに終わるから」 「ああ、わかった」 ちらりとこちらに視線を向け、彼女は机に視線を戻した。  ザギヴ・ディンガル…ネメアなき後のディンガル帝国を統治する皇帝だ。かつての冒険仲間でもある。 どういうわけかザギヴは俺を気に入ったらしく、すべてが終わった後、近衛将軍になってくれるよう頼まれた。さんざん迷ったが… 「ごめんなさい、待たせたわね。オール」 「いや…」  …どうやら一段落ついたようだ。ペンを置いたザギヴはいつもの準備を始める。 「貴方はルーマティーでいいのよね?」 「また晩酌に付き合わされ...
  • カルラ+アイリーン×男主
    ジラークの反乱は第二次ロストール侵攻直後に起きた。 それを沈めにカルラはアイリーンとわずかな兵士を引き連れてアルノートゥンへ遠征に行った。 一方残った兵士達もディンガル建て直しのために、ベルゼーヴァからエンシャントへ召集を受けていた。 よってロセン政庁には国を守るための最低限の数しか人がいなかった。 その中の一人に、竜殺しと呼ばれているナナムラがいた。 秋の夕暮れ、『ネメアの死』の一報からどたばたしていたロセン政庁内がようやく落ち着き始めていた時、 ナナムラはロセン政庁将軍室内、つまりカルラの部屋にいた。 今、カルラは遠征中、政庁内の兵も出はらっているので室内はおろか、その近くを歩く人すらほとんどいなかった。 その部屋の中でナナムラは、ここ最近日課になっているオナニーをしている。 「ああ…!カルラっ…カルラっ!」 自分の上司である青竜将軍の名前を呼びながら、胸いっぱいに16歳の少女の部屋...
  • 黄金の海
     この、黄金の海さえ知っていれば、どんな苦しみも歩いて行ける。  そう思い、稲穂を眺めた。  こころは、ボルボラの圧制に立ち向かおうと思いを固めたあの頃と、今も、そのまま。                  ・                  ・                  ・              「黄金 の 海」  もう、いいんじゃねえ? という弟の呟きに、何が? と言葉を返した。応えなが ら、繕い物に糸を通す。向かいのベッドに座った弟は、胡座をかいて、こちらを見て いた。  「レムオンのことだよ。なんていうか、凄いことになっちゃったけど、ディンガル との戦争も終わったし、闇の勢力とかも落ち着いたし、ここしばらく、皆で頑張った から、魔物の数も大分減ったし……。  そりゃ、レムオンがダルケニスだってことはバレちまったけど、ゼネテスさんも助 ...
  • フレアEDその後
      「きつく、きつく私を縛って下さい、もう離れたくありません、一時も………」 背中に感じる女の体温と鼓動が、マグマの熱で一層熱を帯び、それが彼の愛情に勝る劣情に引火した。 彼は振り返りざまに女の唇を奪うと、そのままゆったりと着流すローブを引き裂くように脱がせ、 ねとりと絡みつく舌を引き離すと、蛞蝓(なめくじ)を這わすように女の細い顎から真っ白い首筋、 鼓動の響く乳房を経て、臍を執拗に舐り、下腹部から止めどなく流れる蜜を自らの唾液と絡め、 さらにその下の艶やかに湿る尻の穴を、残飯をあさる野良犬のように貪り尽くした。 女は身悶え、脱がされたローブを掴み、腰を浮かせ、吐息を荒げる。 前戯らしい前戯もままならず、女の陰部を自らの欲望の権化で貫いた。 ただ腰をグラインドさせ、自らの劣情を果てさせるためだけの行いを続ける間も、 彼は女の足の指の間を舐め、やわらかなでほのかに甘く薫る脇に舌噛み千切らんば...
  • 冒険者、その旅路に果ては無く…
    「あ~あ。また来ちゃったな」エステルは天を仰ぎ、一人呟いた。 ここはロストール。竜教信教で知られる南の大国である。 貴族階級の腐敗と、戦争での被害により黄昏を迎えているという事でも知られている 国だ。そんな先行きが良いともいえないロストールだが、それに反して今日の空の色は吸い 込まれそうな青。『悩みの無さそうな』という表現がぴったりと当てはまる快晴だった。 ロストールの能無し貴族達の象徴のようだなと、エステルの知り合いのとある二人は 思ってるんじゃないだろうか?それを想像し、彼女はふっと笑みを洩らした。 しかし、思考は現実に戻る。その過程で表情が引き攣っていくのを感じた。彼女の心 境もまた、現在のロストール程ではないにせよ、晴れ渡る空がむしろ憂鬱に感じられ る程度には荒れていたのだった。 「面倒くさいなぁ。何でボクがこんなに縛られなくちゃならないんだよ…」 広場のベンチに座ったまま、悪態を...
  • 女主×クリュセイス
      日が沈みかける頃、あたしはそこを訪れた。 粗末な木造の大きな机と椅子しかないがらんとしたこの部屋。 机の上のルーマ・ティーの入れられたティーカップからいい匂いがする。 ここは解放軍の本部。訪れたあたしを見ると、彼女は気高さを湛えて言った。 「よくいらしてくれたわね、待っていましたわ」 あの日、あたしは数人の冒険者達に暴行を受け、輪姦された。 リベルダムのギルドでナイトメアの雫を運ぶという依頼を受けたが為に。 胡散臭い仕事だとは思っていた。その数日前も街中で小包を運ぶ仕事を引き受けたら暗殺者呼ばわりされてしまったじゃないか。 あたしを利用するべく今目の前にいるこの娘――クリュセイス・クロイスとその伯父アンテノがツェラシェルを雇ってナイトメアの雫をあたしから奪ったのだろう。 クリュセイスは自分の父親をあたしが毒殺したと信じているばかりに、闘技場の事故に見せかけてあたしを殺すのだけが目的で、...
  • セラ×ミイス主 「アーギル+サイフォス×女主」の続き
    セラと少女がノーブルに辿り着く頃には、空は曇り空になっていた。 少女がノーブル伯に任命されていた事は仕合わせなことであった。 ロストールのリューガ邸とは違って、ノーブル領主邸には老執事が一人いるきりで他の使用人はいない。 傷付いた少女をノーブル領主邸へと運び込む。 毒と疲労と精神的ショックで昏睡している少女を見て何事かと狼狽する老執事。 旅の途中でモンスターに襲われた、と言い訳し少女を寝台に寝かせた。 医者を呼び解毒薬を処方するように言い聞かせてから、ノーブル領主邸を後にした。 アンティノの研究室で、無残に全裸にされてベッドに固定されていた少女。どんな仕打ちを受けたかは一見しただけで分かった。 何を聞いてもまともに答えられず、ただ譫言のように『兄さんが、兄さんが』と繰り返すだけだった。 自分を見て泣き、錯乱する少女を何度か頬を張り飛ばして正気に戻し、キュアをか...
  • ジュサプブロス×女主
       ディンガル帝国の都エンシャント。そのスラム地区の一角。  痛みの激しくなってきた家屋の壁には、魔法に関わる複雑で精密な文様が織り込まれているタペストリィが張られ、床には魔方陣が絵描かれていた。  部屋の明かりといえば、正面にある机の上の燭台が二本。燈されている蝋燭が独特の臭いを発しながら、僅かに光を投げかけているだけだった。 「・・・とまぁ、このようなものじゃな」  そんな中、ゆったりとしたローブを着た老人が、話を切り終える。蝋燭の明かりを背にしている為、禿げた頭が陰影を浮き出させていた。  激しく不気味で気色悪い。子供に見せれば、十人中十人が怖いと言って泣き出すだろう。 「ここまでで何か質問は?」 「無い。要するに、君の手伝いだろう?」  そう言って、男は背にしていた壁から離れた。組んでいた腕も解す。  男・・・ジュサプブロスは色の入った眼鏡の位置を直しながら、先程の話を頭の中で整...
  • 出陣前夜
       芒とした月明かりを受け、華麗な城が闇に浮かぶ。  ロストール王宮。南の大国、その中枢。  その一角に昼夜問わず、常に薄闇に包まれている部屋がある。  そこには、闇に囚われた一人の姫君が居ると云う。 美しく、そしてひどく儚げな声が薄闇に波紋を広げる。 「どうしても行かれるのですか?」 「ああ。見て見ぬ振りなんて出来ないよ」  不安そうにこちらを見上げる姫君に、大丈夫だよ、と笑いかける。  決して翻る事のない強い決意を込めたその答えに、アトレイアは僅かにためらい、けれどしっかりとこちらの目を見て頷いた。 「わかりました。私も……私もこの国のために何か出来る事をしようと思います。 私に出来る事など、ほとんどないけれど」 それでも何か出来る事をするのだと、アトレイアははっきりとそう続けた。 その言葉に、僅かに目を見張る。闇の中に留まり、自信を持てず、ティアナ王女に劣等感を感じ、いつも何かに...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説1
    第一話 「キス」         「突然だがアトレイア。頼みがある」  彼女の部屋を三度目に訪問したとき。俺は意を決して話を 切り出した。  一目見て決めていた。ロストールの変態大魔王の異名を取る 俺にふさわしい女は、アトレイアしかいないと。いわゆる一目 ぼれと言い切ってもよいかもしれない。 「え?」  アトレイアは俺の真剣な声に、不思議そうに首をかしげた。 「わたしに……頼み、ですか?」 「うむ」 「あ……は、はい。わたしなどに、できることでしたら…… でもそんな、アクト様のお役に立てることが、わたしにできる ありますか?」 「むしろアトレイアにしかできないことだ」 「わたしにしか……そんなことが? それはいったい……」 「うむ。アトレイア」  俺は宣言した。ザ・男らしい宣言ナンバーワンであるところの 最高に高貴な宣言であろうと確信する。 「俺の肉奴隷になれ」  この宣言を口に出したのは...
  • 男主×エア
       夜の静寂に、漣が波紋を広げていく。  エルズから六日間の船旅の後、アミラルにて。  彼女にとっては、初めてのバイアシオン本土で迎える夜。  そして――― 「……ふふふ」 「ち、ちょっと待て」  柔らかな寝台の上で、必死に逃げ出そうとする青年と、  その体に圧し掛かる少女の姿が影絵となって壁に浮かび上がる。 「待たぬ。もう随分と待ったのだからな」 「だ、だからって……」  引き攣った表情を浮かべ、 何とか逃げ道を探そうとする青年の瞳を翡翠の瞳が覗き込んだ。  近づき過ぎるほどに近づいた少女の吐息が、顔にかかる。 「……なんじゃ。わらわでは不服か?」 「い、いや……そういうわけでは」  僅かに熱を帯びた吐息を受けて、顔が赤くなる。 その上擦った声に、少女は妖しげな笑みを浮かべた。 「ならば、問題あるまい?」  そう告げると彼女は、青年の股間へと視線を移した。   『わらわは決めた。魔法で...
  • ザキヴ×三馬鹿
      「じゃあよ、カルラは?」 「俺はアリ。見た目と同じで凄いよ。彼女」 「僕も・・・・・アリ・・・・」 「えー、まー確かにツラもスタイルも良いけどさ、アイツ軽く革新(○チガイ)入ってんじゃん!ナシ!」 どん百姓の馬鹿と、馬鹿に轢きずられるコーンスと、テラネの肥沃な大地が産んだ大馬鹿。 馬鹿の馬鹿による馬鹿のための最高首脳会談。今日のお題は「コイツならヤれる?ヤれない?」 「次ー。ユーリス」 「アリ。以外に積極的、と思う。」 「僕・・・・・アリ・・・・」 「顔だけならアリだけどさ、ナシだろぉ。だってアイツカルラとは別のタイプの革新(キ○ガイ)だし。」 「えー、じゃあ、次。ザギヴ姉さん」 「アリ!大アリ!マジお願いしたいよね!」 「・・・・・・アリ。」 「無論。俺もアリ!おっ、全3票!!ついに決まりが来た!  つーかさ、ナッジさっきから全部アリだな。溜まってんの!?」 「ちっ違うよ!だってナ...
  • 無題 女主×オイフェ
    バイアシオン大陸の南東に位置する半島エルズ。海にほど近い街道で一人の少女が潮風に 吹かれて佇んでいた。その顔には見覚えのある者も大勢いるだろう、先日の作られた神と 闇との戦いで闇に打ち勝ち、人々を救った少女である。 少女は輝く海を眺めながら、先ほど訪ねた風の巫女から言われた言葉を思い出していた。 ――ネメアはこの大陸から離れた。何処に向かったかはわらわにも読めぬ。 少女の唇に、悲しい笑みのようなものが浮かんでいる。 少女と共に闇に立ち向かい、闇を退けた獅子帝ネメア。少女はこのままネメアはバイアシ オンに留まり、ディンガル皇帝の地位を存続すると思っていたのだ。 ところがどうだ――今、ディンガルの皇帝の地位は少女と冒険を共にしたこともあるディ ンガルの玄武将軍、ザギヴの許に収まっている。 ――ネメアは、なぜ我々の前から姿を消したのだろう。 風の巫女の言葉を聞いてから、少女の心の中に繰り返し答え...
  • ヴァシュタール×始まり女主
      闇の門の島に辿り着くと、その魔人は少女を待っていた。 少女の最愛の母を、そして生まれ育った町を奪ったその魔人。 「来たか……アスティアの子よ。我を倒さぬかぎり、闇の門は閉じぬ。」 魔人ヴァシュタールはその額に光る目で少女の顔を見据えながら言った。 「母も戻っては来ぬ。お前がここに来るのも必然というワケか。よかろう。このヴァシュ タールを滅ぼしてみよ」 少女の旅の目的は、最愛の母を、そして生まれ育った街を取り戻すことだった。魔人ヴァ シュタールの復活により、安否さえも分からなくなってしまった最愛の母、アスティア。 そして故郷オズワルドの町。 長い旅路の果て、神と竜王との戦いの後、少女の真の目的が遂げられようとしている。 少女は剣を構えた。母の仇――この魔人を倒さぬかぎり、母は戻ってこない。 少女の剣がヴァシュタールの身体を切り裂く。一瞬、魔人は怯んだように見えた。しか し、魔人は次の瞬間...
  • 無題 男主×カルラ
      分厚い雲に覆われた、少し灰色掛かった空が懐かしい。 港と言うものは人々が行き交い、心の交流で賑わう。 船員達は積荷の確認を始め、降ろす荷物、次に積む荷物の点検をしている。 城下都市方面の方を見やると見張塔の頂点にはためく、エンシャントの旗印。 正面の奥には、女神ライラネートを祀った神殿が一際映えている。 『帰ってきたんだな』と言う実感が胸に湧き上がってきた。 船が港に定着すると階段が架けられ、乗客達が次々と降り始める。 キャラック船の甲板から軽やかに跳躍し、船着場へと着地する一人の少女。 カチャッと具足が音を鳴らすと、その場で大きな伸びと深呼吸。 「はああ~~」 栗色の滑らかな髪は後頭部の頂で結われ、馬の尾のように垂れ下がった髪は腰辺りまである。 上半身を鳩尾辺りまで覆う、美しい青い鎧。 腹部と脚部には防具が無く、ハイレグ状の下着のようなものしか履いていなく、かなり露出度が高い。 その...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説4
      「よう」 「あ……アクト様」  クローゼットの扉を開けると、そこには俺の理想郷があった。  このところ俺は連日王宮に通っている。  もちろん目的はアトレイアの身体と心だ。  異様に感度がよく、俺の性欲を一身に受け止める素質を秘めた魅 惑的な肢体。実に俺好みにコンプレックスと無垢さと少女の本能が 奇跡的な調和を見せているその精神。  両方をじっくりと育み、たっぷりと味わうのだ。  平たくいえば、アトレイアを俺のものにしてやるのだ。 「来てやったぞ。存分に歓迎するがよい」  アトレイアは俺を見止めてはにかむように笑い、ぺこりとお辞儀 をした。 「はい……どうぞ、なにもないところですが……ゆっくりしていっ てください」  アトレイアは丁寧におじぎをすると、落ち着いた口調でそう言っ た。 が、その語調は相変わらず暗い。というか前より更に暗い 感じになっていやしないか。そうはさせん。 「ゆっくり...
  • 闇ティアナ×男主
       甲高い金属音が、荘厳だった廊下に響き渡る。  ひとつ、またひとつと増えるたびに、壁に床に、赤黒い染みが増えてゆく。  右から打ち込まれた突きを紙一重でかわし、最低限の動きでがら空きになった腹部に手持ちの獲物を叩き込む。  鎧ごと臓腑を貫き背骨を断ち切ったのが、柄から直に伝わる。  仲間の死に、怒り狂った竜騎士が怒声を上げながら向かってくる。  その数、三人。前方一列状二人、やや左後方から一人。  たった今、絶命させた竜騎士を剣に乗せたまま、前方の二人に投げつけるように振る。  狙った通り、前方一番前は死体がぶつからないように足を止める。後ろは、前の仲間が邪魔になり、棒立ちとなる。  長剣はそのまま大きく弧を描き、左後方から来た奴を捕らえた。  硬いものと軟らかいものを同時に断ち切る感触。幾度も血を啜ってきた愛剣は、貪欲に新しい犠牲者の血を啜る。  犠牲者の上半身が床に口付けをする前...
  • フリント×黄金主、531
    初めから少女は警戒心に満ちていた。まるで信用できないと顔に書いてある。 しかし、フリントはそんな少女に好感を持った。 決して飼いならすことの出来ない気高さとでもいうのか、 それとも必死に虚勢を張る健気さとでもいうのか。そう、主君を彷彿とさせた。 そして野生の獣のような気高さを持ちながら、少女の瞳は赤ん坊のように無垢なのだ。 知らず惹き付けられていた。 日が落ちかけた黄金色の畑は目を瞠るほどに美しい。 たわわに実らせた穂が波打つ。その影にフリントは少女を横たえた。 前髪がさらりと流れ落ち少女の額に影を作る。 微かに開いた口唇がまるで何かを訴えているかのようだった。 瞳はじっとフリントを見据えている。お前など恐れていないと言わんばかりに。 フリントはふっと笑う。そして素早く少女の脚を開かせ、体を割りいれる。 少女の表情に微かな動揺が広がる。フリントは地に手をつき少女に覆いかぶさった。 逃げよう...
  • プラグイン/ニュース
    ニュース @wikiのwikiモードでは #news(興味のある単語) と入力することで、あるキーワードに関連するニュース一覧を表示することができます 詳しくはこちらをご覧ください。 =>http //atwiki.jp/guide/17_174_ja.html たとえば、#news(wiki)と入力すると以下のように表示されます。 ウィキペディアを作ったiMacが箱付きで競売に登場。予想落札価格は約96万円!(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース メトロイド ドレッド攻略Wiki - Gamerch(ゲーマチ) ツムツム攻略Wiki|ゲームエイト - Game8[ゲームエイト] 【グランサガ】リセマラ当たりランキング - グランサガ攻略wiki - Gamerch(ゲーマチ) アイプラ攻略Wiki|アイドリー...
  • 男主×ノエル
     港町アミラルのギルドの親父が、ユリアシュとノエルのことを考え込んだのにはわけがある。 さきほど「ちょっと、しくじっちゃったな。」「…すいません、ユリアシュさん。」「また言った。全然変わってないな。」と言いながら、 ギルドを出て行った二人のことだ。 ロストールとディンガルの激しい戦争の中、めきめきと頭角を現していった二人は、もともと別のパーティーを組んでいた。 そして戦乱の集結を機に、新たにコンビを組んだというわけである。 実力派の二人だけに、今や大陸最高とも名高い。 一見すると、冒険者仲間として実力を深く信頼しているのみならず、仲のいい兄妹のようでもあり、互いを慈しみあう恋人同士のようにも見える。 それだけならば、とくに気にかかるという事はないのだが…。 だがギルドの親父には、小さな違和感が常にあったのだ。 二人が別々のパーティーを組んでいた頃と比べて、ノエルの笑顔にはどこか影が見え隠れ...
  • ベルゼーヴァ×女主
        エンシャントにあるディンガル帝国の城は、その威厳と重厚さを象徴するかのように冷たい石造りで天井が高い。 皇帝が座する謁見の間とまではいかなくとも、帝国宰相の執務室ならそのプレッシャーは尚更だった。 置かれているものも、実用性重視の、飾り気のないその癖高価な調度品(仕事に使う木製の頑丈な執務机、天井まで届く書棚、数人が座れる応接セット等)ばかりで、 素材は良くとも温かみというものが感じられない。緋色のカーテンは、明るさより権力の強さを主張しているようだ。 現在の持ち主の性格もあるのだろう。 無機質な部屋に、壁に掲げられたディンガルの旗。黄金の獅子のみが唯一の光源とばかりに眩い光を放っている。 そして、荒い息遣いと打ち合う腰の音、そして「何か」の濃密な匂いで満たされていた。 「や、あ、んん……っふ……」 下の唇をきつく噛み締めて、シーラは上がる声を堪えようと必死で執務机にしがみつく。...
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