zilloll闇小説保管庫 @ WIKI内検索 / 「闇との和解、そして決別」で検索した結果

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  • 闇との和解、そして決別
      今日も朝から暗い部屋の中、アトレイア王女は一人ベッドの上で、彼女が来るのを待っていました。 今日の午後に来ます、と彼女は言い残して行きました。だからといってそれまでにやることもなく、目を覚ましたときから彼女がくるのを待っていたのです。 王女は、一人の冒険者の慈愛と冒険の賜物で見えるようになった目を半ばうつろにさせ、薄暗い壁や天井の隅を見つめ続けていました。 この目が覚めなければと思う日もたびたびあったほどです。そう、少し前までは。 アトレイアの目に光が戻ってからしばらくして、彼女が度々アトレイアの部屋を訪問するようになりました。 彼女が来るようになってから、アトレイアは日付の見方というものを教わり、初めて暦を数えることを覚えたのです。 暦によれば今は冬。彼女は早く春が来たら嬉しいと笑っていましたが、王女は春というものがなんなのか知りません。 今日は彼女が王女に春を教えてくれるといって...
  • 女主
    ...親 269-277 闇との和解、そして決別 女主×アトレイア【闇の神亀】 342-387 ロストールの長い夜と闇を翔ける白翼 エスト×女主、略奪愛【闇の神亀】 424-472 ノーブルを走り抜けた炎 ゼネテス×黄金主【闇の神亀】 480-523 ミイス災難 ミイス主 789-797 無題 ベルゼーヴァ×女主 初出858 3スレ目 無題 ロイ×ミイス主、近親 44-45 無題 レムオン×ミイス主 61-73 無題 ロイ×ミイス主、近親 88-97 無題 ネメア×始まり女主 112-124 本スレ108煩悩記念 ×女主 色々×女主 223-228 無題 セラ×ミイス主、近親ネタあり、強姦 257-264 無題 アーギル+サイフォス×女主、近親、陵辱 735-743 無題 ゼネテス×女主、ちょっと陵辱 799-800 4スレ目 無題 女主×クリュセイス 47-55 無題 ジュサプブ...
  • 無題 女主×オイフェ
    バイアシオン大陸の南東に位置する半島エルズ。海にほど近い街道で一人の少女が潮風に 吹かれて佇んでいた。その顔には見覚えのある者も大勢いるだろう、先日の作られた神と 闇との戦いで闇に打ち勝ち、人々を救った少女である。 少女は輝く海を眺めながら、先ほど訪ねた風の巫女から言われた言葉を思い出していた。 ――ネメアはこの大陸から離れた。何処に向かったかはわらわにも読めぬ。 少女の唇に、悲しい笑みのようなものが浮かんでいる。 少女と共に闇に立ち向かい、闇を退けた獅子帝ネメア。少女はこのままネメアはバイアシ オンに留まり、ディンガル皇帝の地位を存続すると思っていたのだ。 ところがどうだ――今、ディンガルの皇帝の地位は少女と冒険を共にしたこともあるディ ンガルの玄武将軍、ザギヴの許に収まっている。 ――ネメアは、なぜ我々の前から姿を消したのだろう。 風の巫女の言葉を聞いてから、少女の心の中に繰り返し答え...
  • ヴァシュタール×始まり女主
      闇の門の島に辿り着くと、その魔人は少女を待っていた。 少女の最愛の母を、そして生まれ育った町を奪ったその魔人。 「来たか……アスティアの子よ。我を倒さぬかぎり、闇の門は閉じぬ。」 魔人ヴァシュタールはその額に光る目で少女の顔を見据えながら言った。 「母も戻っては来ぬ。お前がここに来るのも必然というワケか。よかろう。このヴァシュ タールを滅ぼしてみよ」 少女の旅の目的は、最愛の母を、そして生まれ育った街を取り戻すことだった。魔人ヴァ シュタールの復活により、安否さえも分からなくなってしまった最愛の母、アスティア。 そして故郷オズワルドの町。 長い旅路の果て、神と竜王との戦いの後、少女の真の目的が遂げられようとしている。 少女は剣を構えた。母の仇――この魔人を倒さぬかぎり、母は戻ってこない。 少女の剣がヴァシュタールの身体を切り裂く。一瞬、魔人は怯んだように見えた。しか し、魔人は次の瞬間...
  • 男主×闇王女
      天に突き刺さるが如くにそびえ立つ肉棒に、飽くなき無限のソウルは何を夢見るのか。 終末の静寂に轟くは、男の叫びか、それとも懺悔か。 全てを知る廃城の床は砂漠に沈む空中要塞のように、いまはまだ静かにたたずむのみ… 己の、ただ一本の肉棒に全てを任せ戦い抜いてきた男の、 意地とプライドと世界を賭けた闘いが、 闇の王女の「このティアナじきじきにお相手いたしましょう…!」 という激しいゴングによって火蓋を切ろうとしております! さあ、いよいよ闇の王女が地上に降り立ちドレスを脱ぎ去る時がやってまいりました! なぜ男達は乳房に惹かれるのか? 虫が灯火に群がるように、カラスが猫の死骸に群がるように、 はるか神聖王国の時代から、男達は乳房に引き付けられずにはいませんでした。 そして今日もまた、ここに二つのたわわな乳房が姿を あらわそうとしております! モモかメロンか肉まんか?おっとどっこい洗濯板か? ヴェ...
  • 二人のたくらみ、その後
      右手で壁に2度叩き付けた使用人は、頭蓋が割れ脳漿を飛び散らせている。 間もなく事切れるであろう壁と頭を同化させた存在に、「戸惑い」を赤く染まる返し手で突き刺す。 其れが絶命すると、間髪居れず槍を構えた衛兵の影に溶け込むように床を滑り、 旋回する黒い疾風が、左足の腱から膝頭に続き左脇腹の鎧の隙間に「悶え苦しむ」を捻り込む。 絶叫し捻り刻まれた側から崩れ落ちる衛兵の首にトスンと刃を落とすと、声が止まる。 そして、奧に一歩進むと、あらゆる神の御名を挙げ、命を懇願する歳把もいかぬ少女の姿。 竜王様。バイアス様。ウィルホーン様。アスラータ様。ノトゥーン様。 ノトゥーン様。の所でクロスされた刃が顔の前で番える指ごと下顎を吹き飛ばし、 「がひゅ」という断末魔とともに、そのまま首が宙に浮く。 宙をくるりと舞う首に、また十字に刃を踊らせると、美しかった「であろう」少女の額に 眼と剣の紋章が刻まれ、左右の...
  • フレアEDその後
      「きつく、きつく私を縛って下さい、もう離れたくありません、一時も………」 背中に感じる女の体温と鼓動が、マグマの熱で一層熱を帯び、それが彼の愛情に勝る劣情に引火した。 彼は振り返りざまに女の唇を奪うと、そのままゆったりと着流すローブを引き裂くように脱がせ、 ねとりと絡みつく舌を引き離すと、蛞蝓(なめくじ)を這わすように女の細い顎から真っ白い首筋、 鼓動の響く乳房を経て、臍を執拗に舐り、下腹部から止めどなく流れる蜜を自らの唾液と絡め、 さらにその下の艶やかに湿る尻の穴を、残飯をあさる野良犬のように貪り尽くした。 女は身悶え、脱がされたローブを掴み、腰を浮かせ、吐息を荒げる。 前戯らしい前戯もままならず、女の陰部を自らの欲望の権化で貫いた。 ただ腰をグラインドさせ、自らの劣情を果てさせるためだけの行いを続ける間も、 彼は女の足の指の間を舐め、やわらかなでほのかに甘く薫る脇に舌噛み千切らんば...
  • 冒険者、その旅路に果ては無く…
    「あ~あ。また来ちゃったな」エステルは天を仰ぎ、一人呟いた。 ここはロストール。竜教信教で知られる南の大国である。 貴族階級の腐敗と、戦争での被害により黄昏を迎えているという事でも知られている 国だ。そんな先行きが良いともいえないロストールだが、それに反して今日の空の色は吸い 込まれそうな青。『悩みの無さそうな』という表現がぴったりと当てはまる快晴だった。 ロストールの能無し貴族達の象徴のようだなと、エステルの知り合いのとある二人は 思ってるんじゃないだろうか?それを想像し、彼女はふっと笑みを洩らした。 しかし、思考は現実に戻る。その過程で表情が引き攣っていくのを感じた。彼女の心 境もまた、現在のロストール程ではないにせよ、晴れ渡る空がむしろ憂鬱に感じられ る程度には荒れていたのだった。 「面倒くさいなぁ。何でボクがこんなに縛られなくちゃならないんだよ…」 広場のベンチに座ったまま、悪態を...
  • 女主×フレア
      私がそれを口に含むとき、私がそれを受け入れるとき、私は常に、こう思う―― ――何故、こんなに美しく清らかなこの少女の身体にこんな忌まわしく醜悪なものが付い ているのか、と。 その時の私は疲れ果て、ひどい厭世観に嘖まれていた。かつて仲間として共に時間を過ご した人たちとも、もはや顔を合わせるのが苦痛になっていた。 ロストールとディンガルは二度目の剣を交え――レムオン義兄様も、ゼネテスももう、こ の世にいない。 私を義理の妹にして下さったレムオン様も、親愛なる相談相手であったゼネテスも、そし て光を取り戻したアトレイア王女も、私は――救えなかった。 竜殺し?無限のソウル?勇者様?笑わせないで――私はただ、運命に勝てずに翻弄され、 自分の力のなさを噛みしめるだけのでくの坊だ。 私は自分の無力さと人の目から逃げるように、気がつけばウルカーンの神殿へと向かって いた。 ただ一人の少女に会うため...
  • 男主×アスティア,609
    夕映えが照らす時間、ルスランはオズワルドを訪れた。偽りの森という場所の奥にひっそりと 存在している村だ。入口の門を潜ると、柔らかい土の感触を確かめるかのように、彼はゆっく りと歩みを進める。視界の開けた、中央広場らしき場所を訪れると、ルスランはふと立ち止まった。 「長かったな」立ち尽くし、一人、呟く。しばらくそうしてから、彼は広場の端の方に移動した。廃 屋と化している民家の前まで行くと、腰に差していた二本の剣と荷物を地面に置く。そして自身 も民家の壁にもたれかかる様に腰を降ろした。彼は一つ大きく呼吸すると、目を閉じた。鳥の 囀りと、虫の鳴き声と、風の音だけが聞こえてくる。静かだった。ここにあるのは、澄んだ空気と、 人間以外の生物の日々の営みだけだった。かつて自分が住んでいた頃のオズワルドとは違う のだと、彼は実感する。その時、ふと懐かしい気配を感じた。それはあまりに突然の事だった。 例える...
  • ザキヴ×男主
      「待って、行かないで」 そういって背後から抱きつかれたとき、シオンはとっさに状況が理解できなかった。 「……ザギヴさん…?」 「お願い、一人にしないで…怖いの…」 普段なら決して聞くことのないであろう心細げな声。 おそらく表情は、そしてその胸のうちはそれ以上に不安に満ちているのだろう。 こうしていても背中から震えが伝わってくる。 「わかりました。どこにも行きませんよ」 こんな不安げな声を出す人を放っておけるわけがないじゃないか。 いやそれ以上に、少しでもこの人を元気付けたい、という思いもあった。 「とりあえず、少し落ち着きましょう」 「…ありがとう」 ベッドに腰掛けると少し落ち着いたのか、ややあってからぽつりと礼を述べた。 「いえ」 「ごめんなさい。私、本当にあなたには頼りっきりね」 「そんなことないですよ。 僕は結局…なにもできなかったし」 シオンの頭に幼馴染の少女の顔が浮かんでは...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説1
    第一話 「キス」         「突然だがアトレイア。頼みがある」  彼女の部屋を三度目に訪問したとき。俺は意を決して話を 切り出した。  一目見て決めていた。ロストールの変態大魔王の異名を取る 俺にふさわしい女は、アトレイアしかいないと。いわゆる一目 ぼれと言い切ってもよいかもしれない。 「え?」  アトレイアは俺の真剣な声に、不思議そうに首をかしげた。 「わたしに……頼み、ですか?」 「うむ」 「あ……は、はい。わたしなどに、できることでしたら…… でもそんな、アクト様のお役に立てることが、わたしにできる ありますか?」 「むしろアトレイアにしかできないことだ」 「わたしにしか……そんなことが? それはいったい……」 「うむ。アトレイア」  俺は宣言した。ザ・男らしい宣言ナンバーワンであるところの 最高に高貴な宣言であろうと確信する。 「俺の肉奴隷になれ」  この宣言を口に出したのは...
  • 瓦解小説 空想ガルドラン偽予告集
    瓦解小説 空想ガルドラン偽予告集 そのいち  改! 激! 烈!  俺様の名は勇者ガルドラン! バイアシオン大陸広しといえど、ありとあらゆる意味で俺様 の右に出るものはいない。冒険者として、戦士として、策略家として、そしてなにより勇者と して!  最強の二文字を具体化した、まさに勇者のなかの勇者。鋼のハートと鋼鉄の肉体、そして天 才的な叡智を合わせもつ男、それが俺様! 勇者! ガルドラン様なのだ! 「ふははははははは!」 「グォォォォォ」  うおっ魔物だ! ジャーンプ。  何者かの唸り声が聞こえてくると同時に、俺様は華麗にジャンプ空中一回転。岩の裏へと着 地した(意訳:魔物に見つかりそうになったので転げながら隠れた)。フッ、決まった。  なに、決して逃げたわけではない。いわゆる戦術的撤退というやつだ。  傍観者諸君らには状況がまったくわからんだろうから、俺様自ら解説してやろう。  バイアシオ...
  • レイヴン×ノエル
      荒れた内装と凶悪な魔物。 凝縮されたかのように漂う闇の気配・・・・。 エンシャントの廃城はそういう所だった。多少腕に自信がある程度では、 冒険者とて近づこうとはしない。 そんな場所に、ある種の悲壮さを秘めた三人の戦士が佇んでいた。 1人は黒装束に身を包み、両手に短剣を持った男。名をレイヴンという もう1人は赤い装束に片手剣を携えた長身の女。名をカフィンという そして最後の1人である、彼らのリーダー格の少女、ノエル 彼女はその小柄な身体を白銀の全身鎧に包み、背には巨大な両手剣を背負っ ていた。人形のようなあどけなさを残した面影に、歳相応とはとてもいえな い、張り詰めた色を浮かべている。 「さて、それではそろそろいくとしようか」そんな三人の背後より、 1人の男が現れた。金髪のソバージュを靡かせた神官服の男だった。 暗い表情のノエルたちに対し、全く気負った雰囲気を持たないその表情は、 この場...
  • ロストール陵辱の館
      「皆様、本日はお忙しい中ようこそいらっしゃいました。 ただいまより、ロストール復興団主催のパーティーを始めさせていただきます」 ロストール貴族街の一画に位置する旧レムオン邸。 現在はロストール復興団の拠点となっているそこで、復興団主催によるパーティーが行われようとしていた。 無論、慢性的な資金難にある現状ではパーティーなど開けないと反対する者も少なくなかったが、 少しでも復興団と市民とのふれ合いの場を作りたいという 復興団リーダーのアトレイアの説得にあっては彼らも受け入れざるを得なかった。 参加者は貴族のみならず、様々な階層の人々。 これも市民皆でロストールを復興させていこうという彼女の方針を示すためのものであった。 「式典に先立ちまして、私アトレイアより皆様へご報告がございます」 ざわついていた会場がその一言で静まり返る。 「現在の我がロストールは相次ぐ戦乱や魔物の跳梁により、 国力...
  • シャローム×女主
    エンシャント国内に建つ魔道の塔――かつては恐ろしい闇の魔物が跋扈したこの塔も、今 は何者かの手によって静粛が行われたようにしんと静まり返り、静寂に包まれている。 その塔の地下最終階にある広い一室。揺らめくことのない青い光を放つ燭台の蝋燭。部屋 の中央の粗末な褥に横たわる一組の若い男と女。 長い黒髪をした、屈強な若い男。その端正な顔立ちには、どこか狂気めいた禍々しい威圧 感を漂わせて。その顔には見覚えのある者も多いだろう、かつてはディンガル宰相として 名を馳せていた男の顔だ。 その男の腕に抱かれて、一人の少女が目を閉じている。かつてこの大陸の闇との戦いの 際、英雄と呼ばれた少女だ。彼女のその、まだあどけなさを残した愛らしい顔には深い苦 悩と憔悴の色が色濃く刻まれている。 少女は浅い夢の中で思いだしていた、約束を違えずにこの男の許へ行った日のことを。 この世を統べる竜王を倒せば、この男の精神は...
  • 箱庭に差し込む月の光
      「セラ」  涼やかな声が男を呼んだ。共に旅をする少女のものだ。  月神セリューンに由来するのだという、セレネという名の少女だ。  猫屋敷――数ヶ月ぶりに顔を合わせた少女は、少しだけ大人びて一層美しくなっていた。 「呼び出して大丈夫だった? 私の都合でごめんなさい」 「構わん、リーダーはお前だ。……で、片付いたのか」  セラの視線がセレネの身体を伝い、その腕でふと止まる。見慣れない盾。  ロイとアーギルシャイアの行方だけを執拗に追うセラに悪いからと、 戦争の気配に巻き込まれ始めたセレネはセラに別行動を勧めたのだった。  だからこの二、三ヶ月程、セラはセレネがどうしていたのかは知らない。  相変わらず高評価な噂話が伝わってくる程度だった。 「うん、一応。ディンガルとロストールの戦争の話は、セラも知っているでしょう。 ……あ、これ? えーと……ロストールの騎士の証、なんだって」 「……ノーブ...
  • 闇ゼネテス+闇レムオン×女主
    廃城の最奥の部屋にその少女は待っていた。 かつては「光の王女」と呼ばれた輝くほどの美貌と気高さで。 しかし、その瞳の色はかつての優しさを湛えた深い海の色から血のような深紅の色に変わっている。 赤い目の少女は入ってきたもう一人の少女に向かって言った。 「お待ちしておりました、もういらして下さらないのかと思っていました……」 シャリはこう言い残して消えた。 「この奥には世界を滅ぼしたいという願いがある。そして君は世界を救いたいという願いだ」 世界を滅ぼしたい願い、そう聞いて覚悟は出来ていた。 しかしそこに待ち受けていた、かつて友人として仲良く談笑したこともあるその少女の姿の変わりようを見て身がすくんだ。 「ティアナ様……」 「……あなたが……わたしを見捨てて……」 ティアナと呼ばれたそのドレスを纏った少女は目をそらして独り言のように言った。 「あなたがアトレイアを救ったからこうなった!あなたは...
  • 男主×クリュセイス
       蒼茫とくらい内海の海原を一隻の帆船がすすんでいた。 壮大な夕焼けが西の海の水平線を血色に染めていたが、しだいに蒼みがかかり、今は残光が微かにのこっているだけだ。星影が、前檣のかげに立つふたりの男女を照らしていた。 「ルヴァ!夕陽を見たこと?わたくし、うっとりしちゃった。」 「一緒にいただろ、きれいだったな。それよりあっち、リベルダムをみろよ。」 「すてき…。わたくしも、あの小さなともし火の中で暮らしていたのね。」 バイアシオン内海には夕霞がおりて、水平線のはてに浮かんだ落日が、先ほどまでその美しさで乗客を恍惚とさせていたが、日が沈んだ今は、帆をまきあげて出港したリベルダムの灯が、闇の中でうっすらと輝いて、見るものを楽しませていた。 ひとりは上品そうな楚々たる姿体の娘で、腰まである茶色の髪と丈のながいスカートを揺らしながら、舷のへりから身をのりだしている。その傍らで心配そうにしているの...
  • フリント×黄金主、531
    初めから少女は警戒心に満ちていた。まるで信用できないと顔に書いてある。 しかし、フリントはそんな少女に好感を持った。 決して飼いならすことの出来ない気高さとでもいうのか、 それとも必死に虚勢を張る健気さとでもいうのか。そう、主君を彷彿とさせた。 そして野生の獣のような気高さを持ちながら、少女の瞳は赤ん坊のように無垢なのだ。 知らず惹き付けられていた。 日が落ちかけた黄金色の畑は目を瞠るほどに美しい。 たわわに実らせた穂が波打つ。その影にフリントは少女を横たえた。 前髪がさらりと流れ落ち少女の額に影を作る。 微かに開いた口唇がまるで何かを訴えているかのようだった。 瞳はじっとフリントを見据えている。お前など恐れていないと言わんばかりに。 フリントはふっと笑う。そして素早く少女の脚を開かせ、体を割りいれる。 少女の表情に微かな動揺が広がる。フリントは地に手をつき少女に覆いかぶさった。 逃げよう...
  • 男主×フェティ
      「見てみなよ!フェティ。」 小高い丘の上から街の景色を見下ろし、満面の笑顔で冬の空気を胸いっぱいに吸い込む仲間を見て、フェティは不満そうに口をとがらせてみせた。 「フェティ「様」ですわよー!ジップってば、ようやく街についたのよー!とっととあなたの仕事を済ませますわよー!」 フェティ様の声にかまわず、ジップは今度は空を見上げると、防寒のためのマントを外して両手で広げ、右に左に歩いて空から舞い落ちてくる白い光をうけとめようとしている。 「なあ、フェティ!雪だよ!雪が降ってきたんだ!ひゃっ、冷たくって、きれいだ。ほら、この黒いマントの上に乗せると、大きな結晶が見えるよ!」 「それがどうしたっていいますの!」 「俺はいつも何か発見しているんだ」 茶目っ気たっぷりにそういってのけるジップ。ジップはフェティの至極微々たる表情の変化を見逃さなかった。初雪を面白がって珍しそうな表情を彼女がちらりとの...
  • 剣聖×カルラ
    貫かれた右肩から止めどなく流れる鮮血が、既に選択肢を二つのみとすることを悟らせた。 横たわる衛兵の骸を踏みにじると、返り血で深紅に染まった鎧が朝日に反射し赤い後光を放つ。 『剣聖』アルティントップ。 そしてカルラにとって、目の前に対峙する者への選択肢は「生への懇願」か「死への突貫」のみとなった。 「よ。メンコちゃん。探してたぜ。」 「・・・・・ハァ?アンタなんかに探される覚えは無いけど?」 軽口を叩くカルラは瞳の輝かない笑顔で精一杯の強がりを返すと、動く片手でデスサイズを構えた。 「お、やるじゃん。まだやんの?」 ヘラヘラと笑うアルティントップは剣を構えようとせず右手に擡げた生首を、ポンッとカルラに手渡した。 他人の首など見なれている、まして、自分から何度となく処刑を遂行し、素首を落として来たカルラにとって そんな物が恐怖や邪念の対象と成るわけも無く、デスサイズで薙ぎ払うと鈍い音を立てて首...
  • ヴァイライラxヴィアリアリ姉妹丼エロパロ
      ロストールの宿屋にて 冷たい夜風がスっと肌を撫でていく。久しぶりの心地よい夜に、自然にテラスへと足が向いていた。 静かな夜は、なんだか眠ってしまうのが惜しくなる。こんな風に考えるようになったのは、いつ頃からだったろうか。 辺りを覆う静寂と暗闇は、心の奥に根ずく焦りや苛立ちを忘れさせ、空に煌々と輝く月は、困難を乗り越える希望を与えてくれる。 なぜだか分からないが、こんな夜が来るたびに無性にそんな思いに駆られるのだ。 「眠れないの?」 ふと振り向くと一人の少女がたたずんでいた。 (ヴィアリアリか・・・?) 「そっち行っても、いい?」 返事をする間もなく、ちょこんと隣にやってくる。 「お兄ちゃんとふたりっきりだ」 ヴィアリアリは舌をペロっと見せながら無邪気な笑みを浮かべた。 「・・・私さ、最近・・・お兄ちゃんのこと想うだけで身体がどんどん熱くなってきて・・・。 こんなこと初めてだよ。この気...
  • アーギル×サイフォス
      仮面の男は全裸で椅子に座っていた。 手は後ろ手に縛られ、ベッドから目を離さないように命令されていた。 彼は従順にひたすら見つづけていた。まばたきすら忘れるほどに。 目の前のベッドでは繰り広げられる痴態が繰り広げられていた。 そこに横たわった女は首をのけぞらせ、漆黒の髪を振り乱しながら歓喜の声をあげている。 その下では筋骨隆々とした男が、彼女の秘所に顔をうずめ、黒い茂みの奥を舌で執拗に探り回している。 女の体は透き通るほどに白く、その胸はたわわに実った豊潤な果実にも似て、大きく張りがある。 乳首は淡く小粒だが、男の舌がもたらす悦びのためにツンとそそり立っている。 女のあえぎ声が大きくなるにつれ、男がたてる水に似た音もさらに粘度を増してゆく。 女が顔を上げ、仮面の男に声を掛けた。 「サイフォス、私のオモチャ。最後まできちんと見届けるのよ。ふふ…」 仮面の男は痛いほどに大きくなった己の肉棒を...
  • 誰もいない…セバスチャンするなら今のうち…
    今日は復興団の仕事が早めに終わり、夕食を取ろうとした時の事、 なにやら陰鬱な面持ちの『女主人公』様が帰っていらっしゃいました。 『女主人公』様の旅の仲間の方に話を聞いてみた所、どうやら些細な事で件の男と口論に発展した後 ケンカ別れなされたとの事。個人的にはこのまま別れた方がよろしいのではないでしょうか…と思いつつ まあ夜食でも取りながらお慰めしましょう…と思いわずかに開かれた『女主人公』様の部屋を覗くと 『女主人公』様は寝台にてご自分を慰めておられました。……しかもかなり激しく。 衣服を乱し、貪る様にご自分のお体を愛撫するお姿はなんとも淫らで、時折男の名前を口にしては、 また指で…あらあら指がどんどん入って行ってます。それでも足りないのか、 今度は短剣を取り出してその鞘の方を秘部に入れ始めるではありませんか。 なんというか何でも入る帽子の手品を見ているような気になりました...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説3
      さすがにやりすぎた。 「あの……アクト様。わたしも、着替えたほうがよいでしょうか」 「当たり前だ」  今のアトレイアはの外見は、客観的に見てものすごい状況だ。  精液が首から顔から背中のドレスにまでこびりついて、恐ろし く扇情的で痛々しい。どこの馬にレイプされたんだと問い詰めら れそうなほどだ。 「……で、では……あの、アク、アクト様?」  が、単に着替えただけでは、その強烈な匂いまでは落とせない 。  もし侍女や他の貴族に感付かれたら、どうなることやら。  アトレイアの王宮における立場など、元から無いも同然だろう からどうでもいいが、変なうわさでアトレイアの心を(主に処女 心を)傷つけられてはたまらない。 「む」  ふと、冴えたやり方を思いついた。  その考えは、デメリットを回避し、しかも素晴らしいメリット を(俺にだけ)与えてくれる。 「アトレイア」 「はい。着替えてきます……」 ...
  • セラ×ミイス主
      これで何度目の兄との逢瀬になったであろうか。 これで最後、これで最後と誓いながらも、劣情に負けてまた兄の元へ通ってしまう。 『もう私の元へ来てはいけない』 兄はいつもそう言う。自分も頭ではそうだと分かっている。 『私はシェスターを、お前はセラを裏切っている、許されないことだ』 兄は優しい。優しすぎるほどだ。 その優しさにつけ込んでいるのか、自分はいつも兄に泣きついて哀訴する。 兄はその度に折れて自分を抱いてくれる。これっきりだ、と言いながら。 情事が終わると自分は泣きながら謝る。もう来ません、と。 ミイスに暮らしていた頃、兄と自分は結ばれた。 その時は道ならぬ恋だと分かっていても閉鎖された小さな村の中では二人の秘め事を隠し通すことは容易であった。 この禁じられた愉しみがいつまでも続くと思っていた。 だが今はそうではない。時間は流れ運命は二人を引き離した。 兄には恋人がいる。自分にも兄以...
  • ザキヴ×三馬鹿
      「じゃあよ、カルラは?」 「俺はアリ。見た目と同じで凄いよ。彼女」 「僕も・・・・・アリ・・・・」 「えー、まー確かにツラもスタイルも良いけどさ、アイツ軽く革新(○チガイ)入ってんじゃん!ナシ!」 どん百姓の馬鹿と、馬鹿に轢きずられるコーンスと、テラネの肥沃な大地が産んだ大馬鹿。 馬鹿の馬鹿による馬鹿のための最高首脳会談。今日のお題は「コイツならヤれる?ヤれない?」 「次ー。ユーリス」 「アリ。以外に積極的、と思う。」 「僕・・・・・アリ・・・・」 「顔だけならアリだけどさ、ナシだろぉ。だってアイツカルラとは別のタイプの革新(キ○ガイ)だし。」 「えー、じゃあ、次。ザギヴ姉さん」 「アリ!大アリ!マジお願いしたいよね!」 「・・・・・・アリ。」 「無論。俺もアリ!おっ、全3票!!ついに決まりが来た!  つーかさ、ナッジさっきから全部アリだな。溜まってんの!?」 「ちっ違うよ!だってナ...
  • ザキヴ×女主
      賢者の森の中に、選ばれた者だけが入れると言う猫屋敷と呼ばれる屋敷がある。 その中の一室で、二人の女性が一つのベッドの中に寄り添っている。 一人は長い黒髪の美しい妙齢の女性。端正で気品のある顔立ちには、深い苦悩の色が見え る。そして着ている服は紛れもない、ディンガル帝国の制服だ。 ザギヴ=ディンガル。元はディンガル帝国の玄武将軍だった女性。彼女は今、猫屋敷で守 られるようにして眠っている。 もう一人はまだあどけなさの残る少女。着ている服装から冒険者だと一目で分かる。少女 は時々、慈しむようにザギヴの長い黒髪を梳きながらザギヴに身を寄せて彼女を見守って いる。 (こういうのはあまり良くないんだろうな) 少女は胸の中に憧れている女性を抱きながら思う。いつからこうなってしまったのか。 少女が以前からその聡明さと憂いを帯びた美しさに憧憬の気持ちを向けていた女性。きっ かけは彼女にロセンの視察の護...
  • カルラ×女主
      「あなた、どういうつもり?」 カルラの部下になると決めた時、アイリーンは私に言った。 「あなたはノーブル伯でしょう?騎士道精神はどうしたのよ?そんなに簡単にロストールを裏切ってディンガルに付くなんて何を考えているの? 「私はカルラ様に忠誠を捧げている。私を騎士に取り立てて下さった方だもの。でもあなたにカルラ様への忠誠心があるとは思えないわ。 「そりゃ、あの状況では嫌だと言えばあなたもあなたの解放軍の仲間もカルラ様に殺されていたかも知れない、けれど……」 アイリーンはつくづく軽蔑とも疑いとも何とも付かない表情で続けた。 「あなたは女は騎士になれない国の例外中の例外の女騎士じゃないの。騎士道から言えば、命を捨てても国に忠誠を誓うべきじゃない?」 「……そうね」 私は答えた。私はもうただの冒険者じゃない、ノーブル伯だ。守らねばならないものはたくさんある、それは重々承知だ。 「じゃあ、どうして...
  • 男主×ノエル、457
     ノエルが目を覚ますと、押し倒されていた。 「……ん……」 「ほう。起きたか」  ノエルは冒険者の起床の習慣として、まずあたりを見回す。 「ここは……」  ノエルがきょろきょろと首を左右に振る。そこはどこかの宿屋のようだった。  窓から差す日差し。夕日はまだ強く窓から強烈な光が差している。  木造の部屋の片隅に木造のベッド。そこに自分が寝ているようだ。  視界のすみっこに、自分の見慣れた小さな体。愛用の鎧を着込んだままだ。 「あ、そういえば」  鎧を着たまま。そのおかげでノエルは思い出す。  さっきまで目の前の男と実戦試合をやっていたこと。  そして魔法の使い過ぎで気絶してしまったことを。  そこまで思い出したところで、ノエルは恥ずかしさのために顔を赤くした。 「すいません……と、あれ?」  きちんと謝るため上体を起こそうとして、起き上がれないことに気づく。 ...
  • ノエル
    パタン、と扉を後ろ手に閉めてノエルはため息をついた。 鎧と上着を脱ぎ、身軽な服装になった彼女は、寝台に倒れこむようにして体を横たえる。 『竜王様との契約を果たすのだ』 ナーシェスに告げられた言葉を思い出す。 その言葉の意味することを知っている。 だから―――、こんなにも胸が苦しい。 「…………」 あの笑顔を思い出す。 街の皆を失い、生きる気力を無くしていた私に道を示してくれたあの人。 冒険者になった事を伝えにいった時、ガンバレと笑ってくれたあの人。 ソウルイーターの前に、どうしようも無かった時、助けに来てくれたあの人。 ずっと目標にしてきた、ずっと憧れていた、ずっと―――慕っていた。 「ん……ぁ」 記憶にある彼の笑顔を思い出し、体が熱を帯びる。 その事に気が付いて、ノエルは赤面した。慌てて毛布に潜り込む。 「や、……だ、ダメ」 体を抑えられない。 一度疼きを自覚してしまった彼女の体は、急速...
  • 出陣前夜
       芒とした月明かりを受け、華麗な城が闇に浮かぶ。  ロストール王宮。南の大国、その中枢。  その一角に昼夜問わず、常に薄闇に包まれている部屋がある。  そこには、闇に囚われた一人の姫君が居ると云う。 美しく、そしてひどく儚げな声が薄闇に波紋を広げる。 「どうしても行かれるのですか?」 「ああ。見て見ぬ振りなんて出来ないよ」  不安そうにこちらを見上げる姫君に、大丈夫だよ、と笑いかける。  決して翻る事のない強い決意を込めたその答えに、アトレイアは僅かにためらい、けれどしっかりとこちらの目を見て頷いた。 「わかりました。私も……私もこの国のために何か出来る事をしようと思います。 私に出来る事など、ほとんどないけれど」 それでも何か出来る事をするのだと、アトレイアははっきりとそう続けた。 その言葉に、僅かに目を見張る。闇の中に留まり、自信を持てず、ティアナ王女に劣等感を感じ、いつも何かに...
  • 男主×フェティ、477
    闇の狂王の歴史……後の世にそう呼ばれる暗黒時代は、竜王の死とともに始まった。 古き神々が支配する時代は終焉を迎え、人が己の足で立つ時代の幕開け。 それは希望に満ち溢れたものではなく、絶望と恐怖に彩られた幕開けだった。 狂王アデル。竜殺しにして剣聖、神をも殺し虚無を退けし無限のソウルを持つ者。 神を滅殺した時、この男の宿命は始まった。 神代の時代から生き続けた竜王がついにその巨体を支えきれず地に倒れ臥す。 巨体が地響きを轟かせ、瓦礫の破片を巻き上げる。 戦いの場となった帝国城は、その凄まじさを物語るように半壊している。 アデル………男はただ一人立っていた。 ヴァン。ナッジ。男の無二の親友たちが倒れている。 男には判っていた。 触れずとも彼らの肉体から次第に体温がなくなっていくこと。 もはや蘇生を促す魔術の奥義を持ってしても彼らの 魂 は戻らない。 魂 の戻らない肉体は朽ちゆくのみ、と。 ...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説5
    最終話「心」  部屋に入ると、なんかアトレイアが変だった。  どのあたりが変かというと、まず黒い。比喩ではなく黒い霧で全身がも やもやと包まれている。断じて見間違いではない。  さらに、俺に気付かない。俺の自慢の肉奴隷たるアトレイアが、俺を無 視するなどありえんことだ。  そのアトレイアは闇の中手を伸ばし、何事かぶつぶつ呟いている。まる で真冬の風に晒されているかのように、全身を細かく震わせている。 「ありゃ? 今いいとこなんだけどなあ」  で、隣で黒ずくめの変な服の子供がニヤニヤしているのだ。  俺はこいつを見たことがある。確か、アトレイアと最初に会ったとき傍 にいた子供だ。名前はシャリと言った。  シャリは空中を滑るような足取りで俺に近づくと、数歩の距離で止まっ た。そして、ロストールの礼式に乗っ取った丁寧なお辞儀をした。 「ようこそおいでくださいました……なんてね?」 「アトレイア...
  • 男主×クリュセイス、14
      闘技場に呼び出されるクリュセイス 「誰ですの、この私をこんな所に呼び出すのは・…」 深夜の闘技場に人の気配はなく、不審気に首をかしげ クリュセイスは立ち去ろうとした。 その時、闘技場のあかりが灯った。 誰も居ないはずだった闘技場には大勢の観客がひしめいている。 そして、自分のすぐ側に 野獣のように荒い呼吸をしているむくつけき男が居る事に クリュセイスは気がつく。 「え?…そんな」 その時たからかにアナウンスが流される。 「本日のメインイベント!良家のお嬢様、クリュセイス嬢の処女強姦貫通式です! 皆様、どうぞご期待ください!」 うぉーと地割れのような拍手と歓声が観客席から沸き起こった。 クリュセイスの長い夜はここから始まる。 クリュセイスは必死に走った。 (こんな事が、こんな事が許される訳がない   お父様、助けて!) でも、どこからも助けの手は現れず、むくつけき手で髪を掴まれ 競技場...
  • 女主×クリュセイス
      日が沈みかける頃、あたしはそこを訪れた。 粗末な木造の大きな机と椅子しかないがらんとしたこの部屋。 机の上のルーマ・ティーの入れられたティーカップからいい匂いがする。 ここは解放軍の本部。訪れたあたしを見ると、彼女は気高さを湛えて言った。 「よくいらしてくれたわね、待っていましたわ」 あの日、あたしは数人の冒険者達に暴行を受け、輪姦された。 リベルダムのギルドでナイトメアの雫を運ぶという依頼を受けたが為に。 胡散臭い仕事だとは思っていた。その数日前も街中で小包を運ぶ仕事を引き受けたら暗殺者呼ばわりされてしまったじゃないか。 あたしを利用するべく今目の前にいるこの娘――クリュセイス・クロイスとその伯父アンテノがツェラシェルを雇ってナイトメアの雫をあたしから奪ったのだろう。 クリュセイスは自分の父親をあたしが毒殺したと信じているばかりに、闘技場の事故に見せかけてあたしを殺すのだけが目的で、...
  • カルラ
      懐かしく、そして呪わしいあの場所。 あたしの家は豊かな農家だった。 村は肥えた大地のおかげで毎年豊富に麦が収穫でき、 ロストール王国にあるエリエナイ公の荘園地、 ノーブルと並び称されるほどだったから。 戦争がはじまるという噂があったが、 帝都に程近いこの村を襲うほどの愚挙は犯さないだろうと 皆一応は安堵していた。 あの時、かあさんは鼻歌を歌いながらお昼ご飯を作っていた。 私はその日の午前中に収穫した農作物を 机の上で仕分けしながら父が畑から戻るのを待っていた。 「ああ、バイアスとレイティアよ。 美味しい食物を私たちにお与え下さることに感謝します」 母は美味しくできたスープにご機嫌で、 毎日の生活の喜びを祈りとして声に出した。 そして母は振り返り、父を畑から呼んでくるようあたしに言いつけた。 立ち上がりかけた時に、外で男たちの奇声と女の悲鳴が聞えた。 母は何事かと外に出ようとするあたしを...
  • ~エルズにて~
      太陽が沈み、夜の帳が降りはじめたエルズの街。 バイアシオン大陸の南に位置する島にあるこの街の夕暮れは、春先のような涼風が運ばれてくる。 宿の自室で窓を開け、そよぐ風をその身に感じたフェティは、嘆息した。 「食事は豆と芋ばかりで最悪だったけど、空気は悪くないわね」 ジルは相変わらずなその言葉を聞きながら、微笑んだ。 ああ、やっぱり。 闇の勢力が消え、大きく変化した世界においても、フェティは変わらない。 それが、とても嬉しい。 ベッドの端から立ち上がり、ジルは窓辺のフェティへ近づく。 エルフ特有の尖った耳にかかる、くすんだ金色の髪。 自然に緩やかなカーブを描くその髪に何度触れたいと思ったことか。 気持ちのままに思わず、指を伸ばす。 フェティは気づかない…。 そのまま、指を髪に絡めると、柔らかな感触。 「なによ?」 気づいたフェティが訝しげに首だけ振り返る。 ジルは、何も疑っていないフェティ...
  • アトレイアを処女のままひたすら犯し続ける小説4
      「よう」 「あ……アクト様」  クローゼットの扉を開けると、そこには俺の理想郷があった。  このところ俺は連日王宮に通っている。  もちろん目的はアトレイアの身体と心だ。  異様に感度がよく、俺の性欲を一身に受け止める素質を秘めた魅 惑的な肢体。実に俺好みにコンプレックスと無垢さと少女の本能が 奇跡的な調和を見せているその精神。  両方をじっくりと育み、たっぷりと味わうのだ。  平たくいえば、アトレイアを俺のものにしてやるのだ。 「来てやったぞ。存分に歓迎するがよい」  アトレイアは俺を見止めてはにかむように笑い、ぺこりとお辞儀 をした。 「はい……どうぞ、なにもないところですが……ゆっくりしていっ てください」  アトレイアは丁寧におじぎをすると、落ち着いた口調でそう言っ た。 が、その語調は相変わらず暗い。というか前より更に暗い 感じになっていやしないか。そうはさせん。 「ゆっくり...
  • 男主×エア
       夜の静寂に、漣が波紋を広げていく。  エルズから六日間の船旅の後、アミラルにて。  彼女にとっては、初めてのバイアシオン本土で迎える夜。  そして――― 「……ふふふ」 「ち、ちょっと待て」  柔らかな寝台の上で、必死に逃げ出そうとする青年と、  その体に圧し掛かる少女の姿が影絵となって壁に浮かび上がる。 「待たぬ。もう随分と待ったのだからな」 「だ、だからって……」  引き攣った表情を浮かべ、 何とか逃げ道を探そうとする青年の瞳を翡翠の瞳が覗き込んだ。  近づき過ぎるほどに近づいた少女の吐息が、顔にかかる。 「……なんじゃ。わらわでは不服か?」 「い、いや……そういうわけでは」  僅かに熱を帯びた吐息を受けて、顔が赤くなる。 その上擦った声に、少女は妖しげな笑みを浮かべた。 「ならば、問題あるまい?」  そう告げると彼女は、青年の股間へと視線を移した。   『わらわは決めた。魔法で...
  • クリュセイス
      アンティノ・マモン。 彼にはおよそ人間的な徳は存在しない。 およそ人に好かれるような魅力は一切ない。 しかし一つだけ、悪魔の如き才能がある。バイアシオンの長い歴史をみても、 彼が成しえたことは類を見ぬ。 類を見ぬ、「外道の所業」であった。人はその手で武器を造る。その手で建物を造る。 (だが俺は…) この、アンティノ・マモンは、自らの手で「新しい生命」を作り出せる。 無論、シェスターという優秀な研究者がいたことは否めないが、基礎段階に関わったにすぎない。 人間とモンスター、いわば人魔融合という偉業を成しえたのは彼だった。 ロティ・クロイスの娘、クリュセイスが目の上の瘤として邪魔になり始めたのはここ最近、 謀略で陥れ、ロティ殺害の濡れ衣を着せた冒険者がクリュセイスと解放軍に使われだしてからだ。 どうにも、この娘は小賢しくなってきて、もはや無視できなくなっていた。 そして同じ頃、彼の研究は...
  • セバスです。この位の長さならどうでしょうか・・・
    セバスです。この位の長さならどうでしょうか・・・  こんばんは。今年ももうあとわずかですね。 先日、復興支援も兼ねてロストールの広場でバイアシオン中から古書・新書を集め、見本市を開催したようです。 私も書物に興味があったものですから、一客人として見に行ってきました。 かなりの人だかりが出来ている店から何冊か購入しましたが、なんということでしょう。 その本は全て匿名の人物によって書かれ ・異形の生物の触手に絡め取られ穴という穴を塞がれてしまう『女主人公』様 ・ギルドの依頼に失敗し先輩冒険者から淫らな責めを負われ続ける『女主人公』様 ・ディンガル兵に捕まり集団で辱められる『女主人公』様 ・冒険者仲間に言いくるめられ、その体で奉仕を行う『女主人公』様 ・・・・・・などなどいかがわしい目にあう『女主人公』様オンパレードでございました。 私も知らなかった事でございますが、なんでも『女主人公』様の名...
  • エステルおっぱい奴隷化計画
      題:エステルおっぱい奴隷化計画 「よし。じゃ、貴様は今日からおっぱい奴隷な」 「……は?」  俺の言葉を聞くと、エステルは壊れた浮上装置に手を置いたまま、 ぽかんと口を開けた。 「お、お、おっぱ……?」 「おっぱい奴隷とは、要はその豊満な乳房とぴんと張った乳首を駆使して」 「わー、わー!」  エステルは顔を真っ赤に染めて、手をぶんぶんと振り、俺の言葉を遮った。 「解説しないでいいよっ! ていうかなんでボクがそんなっ!?」 「礼はする、と言ったではないか」  ラドラスの墜落、死の危機から救ってやったのだ。  それぐらいしてもバチは当たるまい。  が、エステルはそうは思わなかったようで、オーバーアクションで 全身をばたつかせ、強く抗議してきた。 「いや、そ、そりゃ、言ったけど! んなムチャなっ!」 「ちなみに他3人は既に快諾済みだ」 「ええー!?」  一番うるさそうなエステルが気絶してい...
  • アーギル+サイフォス×女主
      アンティノの研究室内部の通路を少女の足音が駆けてゆく。 少女は追っていた。生まれ育った村、ミイスを焼き払った魔人アーギルシャイアを。 そしてその後を追って姿を消した兄のロイを。 (追いつめた……遂に追いついた) 魔人のヴァシュタールに傷を負わされこの研究室に逃げたアーギルシャイアとサイフォスを見たばかりだ。 サイフォスは恐らく、自分の兄なのだろう。それを一刻も早く確かめたい。 パーティの仲間とはいつの間にかはぐれた。けれどそんな事を気にしている場合ではない。 自分の旅の目的が今、果たされようとしているのだから。 「アーギルシャイア!その男を……兄さんを返して!」 愛用の剣、竜破を美しい女魔人の方に構えながら少女は言った。 アーギルシャイアは黙って椅子に深く腰掛けている。傷を負っているのが深い苦悶の表情で分かる。 「兄さん?フフ……この男はサイフォスよ、私だけの仮面の騎士よ。私に刃向か...
  • ロイ×ミイス主、2
    ---- ミイスの村が魔人アーギルシャイアに焼き払われたその日から、アリシアの旅は始まった。 旅の目的はただ一つ、姿を消した最愛の兄の行方を探すことだった。 その目的はある日唐突に叶えられた。魔人アーギルシャイアとその仮面の下部と名乗る男、サイフォスと自分達との対決によって-- サイフォスがロイである事を目の前で確認した時、アリシアの胸に湧いた感情は再会の喜びではなく、悲しみと嫉妬がないまぜになった気持ちだった。 兄がアーギルシャイアの支配から解き放たれてもその肉体の持ち主、シェスターと心通わせ、愛し合っていることはすぐに分かった。 アリシアはその時、泣きだしたい気持ちを必死で堪えたのだ。 (兄さま、私の兄さま……それなのに、何故……?) それからのアリシアの行動はともすると自暴自棄になりがちだった。 一緒に旅をしていた仲間の前では今まで通りの姿でいるように努めて振る舞っていたが、一人にな...
  • 男主×ザキヴ
    「入っていいわよ。――」  落ち着いた女の声が室内に響く。部屋に迎え入れた相手は、先の戦いにおける英雄、 そして今は彼女の親衛隊長――いや、ナイトを務める男だった。 「鍵くらいかっておけよ。無用心だぜ」 「あら?そんなことが無いようにあなたがいるんじゃないの?親衛隊長殿?」  憮然とする男の様子に、クスクスと笑いを漏らす。黒髪の女は自室に用意された机から 身を離して、棚に置かれた茶葉を取り出して、予めテーブルに置かれていたポットを用い て茶を入れだす。夜着を纏ってのことであったから、不自然な光景ではあったが。 「…こんな時間まで仕事やってたのか。無茶するなよ」 「ふふ、ありがとう。寝ようとは思ったけどね。直前で気になったこと思い出しちゃって。 はい」  差し出されたカップに注がれた液体を口の中に入れる。彼が好んで飲むエイジア・ティー の味であった。 「皇帝陛下に茶を淹れてもらうなんてなんだ...
  • ラドラス攻後
      「……は?」 エアの放った言葉に、黒髪の男、無限のソウルを宿す者は、その肩書きに似合わない間抜けな音と表情を現す。 さも可笑しげに笑い、エアは己の言葉を繰り返した。 「聞こえなかったか?わらわはやるぞ、と。自然の摂理にしたがって、子孫を残そう、とな」 笑顔のままで告げるエアとは対照的に、青年は困りきった表情で辺りを見渡すが、 いくらかの扉と柱、それからかつて翔王の座していた辺りの床が苔生しているのが判るだけで、 聖光石のほの白い光に照らされた神殿内に他の人影は無い。 あ~、と、なおも視線をさ迷わせ、言葉をしばし探していたが、溜息混じりに視線を、胸の高さに有る少女の顔へと戻す。 「……あ~、エア様、風の巫女様。ご自分の言葉の意味が判っていらっしゃる?つか、そんな事を俺に告げてどうし……ろ……って?」 頭を掻きむしりながらの困りきった言葉を言い終える前に、それを遮るようにエアは詰め寄り、小...
  • 男主×フレア
     ザックの重みに耐えて古びた石造りの階段を上りきると、そこには縦に深い空洞が広がっていた。  道は頑丈そうな岩で作られ、空洞の中央に向かって伸びている。  空洞に入り、足元を見やると、歩く道は切り立つ崖となっていて、遥かな下方では燃え立つ 溶岩の光がおごそかにゆらめいている。  そこで俺は、この空洞が冬だというのに暖気に満ちているのに気付く。  溶岩だけではなく岩盤全体から漂ってくる熱気は、ある種の畏怖すら感じさせる。  見上げると道の終わり、空洞の中央に円盤状の台がそびえている。起伏の小さな岩床の 中央には炎を湛えた巨大な壷。そして、壷の向こう側に彼女がいた。 長い黒髪の美女。透き通りそうに美しいほとんど腰まで入ったスリットが特徴の赤色の 巫女服。額には大きなルビーのはめ込まれたサークレット。彼女の名前はフレアだ。 炎の巫女、精霊の守り人、ウルカーンの神秘性そのものの...
  • ロストールの長い夜と闇を翔ける白翼
      「はあっ、ああっ、どうして、どうしてこんなことに……。兄上……。」 戦闘の終わった部屋で、息をはずませながら、部屋に兄と二人残されたジリアンは凝った竜の彫り模様のちりばめられたシャンデリアのかかる天井を仰ぎ見た。 つい今までの出来事の全てがジリアンには信じ難く、今にも自分が別の現実に目覚める事ができるのではと願ってしまう。 「まさか、まさかツェラシェルの言う事が、本当だったなんて……。」 目の前の天蓋つきのベッドに死んだように横たわる兄を見つめながら、あふれてくるのはただただ声にならない感情と零れ落ちる涙のみ。 今しがたの事件を思い出して、ジリアンは親指で自分のこめかみを押さえた。 女狐の手先たち。乱心した兄。おまけに、ツェラシェルはリューガ家の当主が一夜を共にする女性を求めているとふれまわって、うら若い女性を屋敷の周りに集めさせるという巧妙な策を使ったおかげで、門の周囲は今しがたまで...
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