・マルコ・ポーロ『東方見聞録』 →現在の[[トルキスタン]]にあたる地域、当時の[[チャガタイ汗国]]および[[オゴタイ汗国]]に カイドゥという王国があり、その王女にアジアンという娘がいた。この娘は大変体格が良く膂力が強く、 結婚を望まなかったので、自分と力比べをして負かす者がいたらその者と結婚する、 自分が勝ったら馬100頭をいただく、というお触れをだした。 多くの者が挑んだが王女に勝てる者なく、集まった馬は1000頭に及んだ。 ある時、ある強大な王の王子が、自信満々で1000頭の馬を連れてやって来て勝負を挑み、 実力伯仲で試合は長引いたが、結局男の方が地面に転ばされてしまったという。 王子は大いに恥じ入って父の国へ帰ってしまったという。 以降、王はアジアン王女を好んで戦場に連れていくようになったという。王女が他のどの兵士よりも よく武勲をあげるからである、とのこと。記述はここで終わって、次の話題に移っている。 (zsphereコメント:求婚者側がとうとう勝つことなく終わるレアケース。 逆に話としてのオチがつかない方が、見たままを見聞したというリアリズムを高めるという事かもしれぬw) ・『ニーベルンゲンの歌』 イースラントの姫プリュンヒルトは、求婚者と槍投げ、石投げ、幅跳びという三種目で勝負をし、 負けたものは首を切るという形で何人もの求婚者を退けていた。 この美しいプリュンヒルトを得ようとしたグンテル王を[[ジークフリート]]が[[隠れ蓑]]などを用いて 助け、見事にプリュンヒルトに勝利して、グンテル王との結婚を認めさせる。 ・『グリム童話集』「六人男、世界を股にかける」〈KHM71〉 →五人の家来を連れた元兵隊の男が、とある国で求婚者を募っているのを知る。 国王の娘と競走をして、勝てば婿にしてやる、負ければ首をもらうというお触れを出していたので、 家来のうち足の速い者に挑戦させて、この勝負に勝つ。 ・『グリム童話集』「ちえのあるちびっこのしたてやさんの話」〈KHM114〉 →求婚者に問題を出して、解けないとバカにして追い出してしまうお姫様に、三人の仕立て屋が挑み、 一番背の小さくて平凡な仕立て屋がこれを解く。 参考文献 『マルコ・ポーロ 東方見聞録』 『完訳グリム童話集(2)』 『完訳グリム童話集(3)』 『ニーベルンゲンの歌(前編)』 #amazon(4003241320,image,text) #amazon(4003241339,image,text) #amazon(4003240111,image,text)