私的伝奇関係データベース @ ウィキ内検索 / 「ヌマ・ポンピリウス」で検索した結果
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ヌマ・ポンピリウス
王政ローマ第二代の王。ロムルスに続いで王位についた。 プリニウス『博物誌』第十三巻に、プブリウス・コルネリウス・ケテグスとマルクス・バエビウス・タンピルスが執政官であった年(BC181年(W))に ヌマ王の遺体の入った箱が掘り出された、という記事が載っている。 この箱の中には数冊の書物が朽ちずに残っていたという。 テレンティウスという人物はこの本はピタゴラスの宗教教義であったと記しており、 またヘミナという人物はこの本は哲学に関する文書であったとし、 元監察官ピソという人物の『コンメンタリウス』という文献には、この本は司教法に関する本とピタゴラス哲学に関するものが 同数入っていたとし、 一方トゥディタヌスという人物は、この箱に入っていた本は『ヌマの法典』12冊であったとしているとか。 マルクス・ウァロという人物は、この本...
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ローマ皇帝
王政ローマ ヌマ・ポンピリウス 共和制ローマ ユリウス・カエサル(独裁官) 帝政ローマ アウグストゥス(初代皇帝) トラヤヌス カルス
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古代ローマの人物
王政ローマ ヌマ・ポンピリウス 共和制ローマ ルキウス・リキニウス・ルクッルス マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス(大カトー) ユリウス・カエサル デキムス・ユニウス・ブルトゥス・アルビヌス マルクス・アントニウス 帝政ローマ アウグストゥス トラヤヌス リウィア 小アグリッピナ ポッパエア・サビナ ウェルギリウス
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BC181年(W)
...王政ローマ時代の国王ヌマ・ポンピリウスの遺体を収めた箱が掘り出されたという。 この箱の中には、紙製の本が朽ちずに残っていた、と複数のローマ時代の記述者が書き残していることを 『博物誌』第十三巻の中でプリニウスは書き残している。 (ただし、プリニウス自身はそんな古い時代に紙の本が存在していたことについて疑問視している) 文学・芸術 市井 地方 伝説など(史実かどうか疑わしいもの) フィクション その他
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M:近世以前の遺跡発掘に関するメモ
...王政ローマ第二代国王ヌマ・ポンピリウスの遺体を収めた箱が発掘されたという。 また、その箱の中には、紙でできた本が複数冊納められていたと複数の記述者が書き記している事をプリニウスは書き残している。 (ただし、プリニウス自身は、ヌマ王の時代に紙があったことを疑問視している様子。) 参考文献 『歴史(上)』ヘロドトス 『プリニウスの博物誌 Ⅲ』
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西洋人名総索引
...カッチョ ホメロス ヌマ・ポンピリウス ま行 や行 イスカリオテのユダ ヨナ ら行 アントアヌ・ローラン・ラヴォアジェ ジャン・バティスト・ラマルク リウィア リュクルゴス ルキウス・リキニウス・ルクッルス マルティン・ルター レオニダス わ行
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ワイン
...十四巻に、ロムルスやヌマ・ポンピリウスの時代には、神酒にブドウ酒を用いず、 かわりに牛乳を用いた、という話が載っている。 またヌマ王のポストゥミア法には、「火葬檀にブドウ酒をそそぎかけてはならない」という条文もあったとか。 プリニウスはこれを、ブドウ酒が当時非常に乏しかったためにこのように制定されたのだろうと述べている。 また、王政ローマ時代には婦人がブドウ酒を飲むことは許されておらず、こっそりブドウ酒を飲んだ妻を撲殺した夫が 無罪にされた逸話や、健康に必要な量を越えて飲酒した婦人が罰金を課された逸話などを述べている。 その他、『博物誌』第十四巻には地域ごとに特殊な性質・効能を持つブドウ酒の話が出ており、 アルカディア地方でできるブドウ酒は婦人には産児の能力を、男子には狂気を生ずるという話の他、 トロイゼンのブドウ酒を飲む人...
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シリウス
冬に見られる星 古来より、暑熱と熱病に関連付けられた星。 冬の星座に含まれるので冬の夜に見られる、すなわち夏には太陽と共に東の空に現れるため、 特に暑熱に関連付けて考えられたとする説がある。 同時に星のシーリウスは 畑を焼いて不毛にし 草は燃え枯れ苗床は 病んでわれらに食料を 拒むようになりました ウェルギリウス『アエネイス』第三巻 またプリニウス『博物誌』第八巻は、シリウス星が輝いている期間に(既に狂犬病に感染している?)犬に 咬まれると人間に狂犬病が感染するため危険であるとしている。 プリニウス『博物誌』第九巻に、シリウス星が昇る時、ナマズが発作を起こす、という記述もある。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 『アエネーイス(下)』ウェルギリウス 『プリニウスの博物誌 Ⅱ』 アエネーイス...
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メリクリウス
ローマ神話の神。 ギリシャ神話におけるヘルメスに相当する。 プリニウス『博物誌』第七巻は、諸説あるうちのひとつとして、文字の発明はエジプトでメリクリウスが行った、 というゲリウスの説を紹介している。 参考文献 『プリニウスの博物誌 Ⅱ』 プリニウスの博物誌〈第7巻~第11巻〉
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ウェルギリウス
古代ローマの詩人。叙事詩『アエネイス』の作者として著名。 正式な名前は、プーブリウス・ウェルギリウス・マロー。 BC19年(W)逝去。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』は、ウェルギリウスの埋葬地をナポリ近郊の山中だったと記している。 シチリアのルッジェロ王の頃(1130年~1154年)、英国籍を持つ学者が この墓を発見、墓の中には「巫術」(ars notoria)が記された書物があった。 結局町の住民の反対により遺骨は町から持ち出されず、「海の城」と呼ばれる建物内に鉄格子越しに展示され、 英国学者は書物のみ持ち帰ったという。 ゲルウァシウスも、その書籍の抜粋を閲覧したことがあるとしている。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、ウェルギリウスが魔術を用いてナポリに青銅の蠅の像を建て、 その効果により街中には蠅が一...
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カエサリウス
アルルの大司教。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、カエサリウスがアルル王国のニヨンに、風が吹き入らず 不毛の地となっている溪谷がある事を知り、アルル近くの海辺で手袋に海風を一杯詰め込んで蓋をし、 この溪谷でキリストの名において手袋を岩にむかって投げつけ、永遠の風を放つことを命じたことで 風が吹くようになった、という逸話を掲載している。 参考文献 『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』ティルベリのゲルウァシウス 西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇 (講談社学術文庫)
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ユリウス・カエサル
カエサル暗殺 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、カエサルの死の百日前、フォロ・ロマーノ(中央広場)の カエサルの彫像近くに落雷があり、像の印刻文字のうち先頭の「C」が欠けて取り去られたとある。 カエサルの死後 オウィディウス『変身物語』に、カエサルがその死の直後、ウェヌス女神の手によって 神とされるべく魂を取り上げられ、天の星々の元へ運ぼうとしたが、 その途中で魂が光を発して燃え始め、ウェヌスが手を放してしまうと 炎のような尾を長く引きながら星となって輝いた、とする記述がある。 プリニウス『博物誌』第二巻に、カエサルの死後、アウグストゥスがウェヌスに捧げる 競技会を行っている際に、七日間に渡って彗星が観測され、そのためこれを 「カエサルの霊が不死なる神々の間に受け入れられたことを...
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コクタン
黒檀。カキノキ科カキノキ属の熱帯性常緑高木。 プリニウス『博物誌』第十二巻によれば、グナエウス・ポンペイウス(大ポンペイウス)がミトリダテスに 勝利した際、ポンペイウスによってローマで初めて展覧されたという。 また「炎を発しないが、ここちよい芳香を放って燃える」ともある。 参考文献 『プリニウスの博物誌 Ⅲ』 プリニウスの博物誌〈3〉第12巻‐第18巻
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鎮江
中国の江蘇省、長江の南岸に所在。 マルコ・ポーロ『東方見聞録』に、この町に1278年(A)以来、 ネストリウス派のキリスト教教会が二つ建っていると記されている。 ネストリウス派教徒のマルサルギスなる人物がこの地を3年間統治した事があり、その時に建てられたという。 参考文献 『マルコ・ポーロ 東方見聞録』 マルコ・ポーロ 東方見聞録
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グレゴリウス10世
第184代ローマ教皇。 即位前の名前はテバルド・ヴィスコンチ。 マルコ・ポーロ『東方見聞録』によれば、即位前にイスラエルのアッカにて 元から帰国したニコロ・ポーロとマテオ・ポーロ(マルコの父とその兄弟)を迎えたほか、 教皇に即位して、クビライ・カーンが求めたエルサレムの聖墓のランプの油を持たせて出立させた人物であるという。 参考文献 『マルコ・ポーロ 東方見聞録』 マルコ・ポーロ 東方見聞録
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リウィア
リウィア・ドルシッラ。 アウグストゥス帝の妻で、ティベリウス帝の母親にあたる。アウグストゥスの遺産継承者として、ユリア・アウグスタの名もある。 プリニウス『博物誌』第十五巻に、リウィアがテヴェレ川畔の別荘にいた際に、 座るリウィアの膝に白い雌のワシが降りてきたという逸話が紹介されている。 占い師たちの助言によりそのワシは捕えられ飼育された。またそのワシは口に実の付いた月桂樹の枝をくわえており、 その枝は地面に植えて、「宗教的な配慮をもって」世話をされたという。 以降、歴代皇帝は凱旋行進を行う際、このワシが運んできた原木からとられた枝を持ち、その葉で作った花輪を頭にいただくようになったという。 参考文献 『プリニウスの博物誌 Ⅲ』 プリニウスの博物誌〈3〉第12巻‐第18巻
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目が無数にある人や獣
ギリシア神話の普見者のアルゴスは、頭の周囲に百の目を持っていたとされる。 ヘラの命令により、イノを監視する役目についていたが、ゼウスに派遣された ヘルメスによって殺される。 ウェルギリウス『アエネイス』第四巻に描写される噂の女神は、翼を持ち、また下腹に自らの持つ羽毛と同じほどの数の 目と、さらに同じ数の舌と口、聞き耳を備えている。 『新約聖書』「ヨハネ黙示録」 →ヨハネの目にした、玉座を囲む御座のまわりに四つの生き物がおり、 一つは獅子のごとく、一つは牛のごとく、一つは人のごとく、一つは鷲のごとき形をしていて、 それぞれ六つの翼を持ち、翼の内も外も数々の目にて満ちていたという。 マルコ・ポーロ『東方見聞録』 →クビライ・カーンが中国南部のマンジ地方(南宋に比定される)を攻める際、 マンジでは予言者か...
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大カトー
マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウスのこと。
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マルクス・ポルキウス・カト・ケンソリウス
→大カトー(引用) いわゆる大カトー。 プリニウス『博物誌』第十四巻に、軍人として、監察官としての他に、「比類のない農業家であった」として 彼のブドウ栽培に関する訓言を引用・紹介している。 参考文献 『プリニウスの博物誌 Ⅲ』 プリニウスの博物誌〈3〉第12巻‐第18巻
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エトナ山
イタリア、シチリア島の東部に位置する活火山。 ギリシャ神話においては、ゼウスと戦ったテュポンが投げつけられ、 その時に放たれた雷霆によって今も火を噴いているのである、という起源説話が語られる。 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻では、ヘカトンケイルの一人、エンケラドスがユピテルの 雷撃を受けて半焼けの状態で山中におり、その身が寝返りを打つ時に全シキリアが打ち震え、天に煙が昇るのだとしている。 参考文献 『ギリシア神話』アポロドーロス 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス ギリシア神話 (岩波文庫) アエネーイス (上) (岩波文庫)
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キマイラ
ギリシア神話に登場する怪物。 ヘシオドス『神統記』によれば、キマイラはヒュドラの子で、三つの首を持ち、 ひとつは獅子、ひとつは牝山羊、ひとつは竜蛇であったとする。 また(この部分は後世付け足された記述と目されるが)前は獅子、後ろは竜、真ん中は牝山羊で 燃え盛る火をすさまじく吐く、とされる。 アポロドーロス『ギリシア神話』では、テュポンとエキドナの子で、 アミソーダロスによって飼育された、という。 キマイラは、英雄ベレロポンテスが討ち取ったとされる。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、この逸話は詩的な誇張であり、 実際にはキマイラは山腹にライオンと山羊を宿し、別所では炎があがり、ヘビも住んでいるキリキアの山を表しており、 こrをベレロポンが退治したとはつまり彼がこの山を居住可能にしたことを指している、と主張する人々がい...
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ナポリ
イタリア、カンパニア州に所在する都市。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、ナポリ市にはウェルギリウスが魔術を用いて建てた 青銅の蠅の像があり、その効果によって街には一匹も蠅が入り込むことがなかった、という記事が載る。 また、肉市場にウェルギリウスが仕込んだ肉片によって、その市場の肉はどれほど古くても腐敗しないこと、 さらにナポリからノーラ方面に開いた門の入口にウェルギリウスが魔法を用いて敷いた石畳の下に、 やはりウェルギリウスがあらゆる毒蛇を詰め込んだバケツを埋めており、その効果によって街中に一匹も毒蛇が這い出る事が無い、などの記事がある。 同書に、ナポリ近郊の「聖処女らの山」とされる山の山腹に、ウェルギリウスがあらゆる種類の草を植えた庭を作ったと言い、 そこで、触れることで盲目の仔羊に視力を授ける「ルキウスの草」(光草)が発見さ...
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デキムス・ユニウス・ブルトゥス・アルビヌス
古代ローマの人物。 ユリウス・カエサル暗殺に加わったカエサルの部下の一人。 (ただし、いわゆる「ブルータス、お前もか」と言われた方のブルトゥスではない方。 そちらはマルクス・ユニウス・ブルトゥス) プリニウス『博物誌』第十巻によれば、デキムス・ブルトゥスがモデナの包囲でマルクス・アントニウスに 包囲攻撃を受けた際、ハトに急信をつけたいわゆる伝書鳩によって執政官の野営地に救援要請を送り 窮地を脱したことが述べられている。 参考文献 『プリニウスの博物誌 Ⅱ』 プリニウスの博物誌〈第7巻~第11巻〉
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テンニンカ
ウェルギリウス『アエネイス』では、ウェヌスの聖木としてテンニンカの名が挙げられている。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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神託を得る際に釜を用いる
古代ギリシャ、エペイロス地方のドドナにある著名なゼウス神殿では、 神託で予言を得る際に、懸けられた青銅の大釜を打って音を鳴らす神事で著名だったという。 また、そのためか「ドドナの大釜」はゼウスの加護を示すアイテムとしても認識されていたらしく、 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻で、予言者ヘレノスがアイネイアスに、 多量の宝物と共にドドナの大釜を餞として贈っている。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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ミコノス島
エーゲ海、キクラデス諸島に属する島。 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻によれば、かつてデロス島があちこちの岸をめぐって漂流をしていた頃、 アポロンがこの島をミコノス島およびギャロス島に括りつけて不動にしたという。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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スキュラ
『オデュッセイア』などに登場する、海の怪物。 脇腹より犬の六頭十二足が生えている姿であるとされる。 オウィディウス『変身物語』によれば、元は乙女であったという。 スキュラに思いを寄せる海神グラウコスから逃れたところ、グラウコスはキルケの元を訪ねて スキュラをその気にさせる薬を依頼したが、キルケは逆にグラウコスに恋情を抱き、 これが叶わないと知るとスキュラに毒を飲ませてその姿を怪物に変えたのだ、とする。 ウェルギリウス『アエネイス』によれば、トロイアを逃れイタリアにローマ建国のために向かっていた アイネイアス一行もスキュラに遭遇している。 なお、ウェルギリウス『アエネイス』第五巻にて、船競争をする場面で用いられた船の名前の中に 「スキュラ号」が見られ、こうした怪物の名前を船につけていた事が知られる。 (詳細はアイネイアスの項目参...
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地下に呪物を埋める
ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』 →イタリアのナポリからノーラ方面に開いた門にはウェルギリウスが魔法で敷いた石畳があり、 その下にウェルギリウスはあらゆる種類の毒蛇を詰め込んだバケツを埋めたので、 ナポリの街にはその効果によって一匹たりとも毒蛇が這い出る事がないのだ、という 参考文献 『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』ティルベリのゲルウァシウス 西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇 (講談社学術文庫)
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ダルダノス
トロイア王家の祖。 ゼウスと、エレクトラ(アトラスの七人の娘(プレイアデス)の一人)の子。 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻では、ダルダノスはイタリアで生まれたという神の託宣が登場する。 これが、トロイア陥落後にアイネイアスがイタリアに植民しローマを建国する動機付けとなる。 参考文献 『四つのギリシャ神話』 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 四つのギリシャ神話―『ホメーロス讃歌』より (岩波文庫 赤 102-6) アエネーイス (上) (岩波文庫)
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アヌビス
古代エジプトの神。 ウェルギリウス『アエネイス』第八巻、アイネイアスのためにウルカヌスが作り上げた楯の図像の中に アクティウムの海戦を描いた部分があり、その解説の中で、アヌビスが アントニヌスおよびクレオパトラの軍、特にエジプト軍に加勢したという記述がある。 参考文献 『アエネーイス(下)』ウェルギリウス アエネーイス (下) (岩波文庫)
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カークス
ローマ神話に登場する怪物。 火の神ウルカヌスを父に持ち、そのゆえ口から炎を吐き出すという。 ウェルギリウス『アエネイス』第八巻によれば、人を襲い困らせていたカークスは、 ヘラクレスが退治したとしている。 参考文献 『アエネーイス(下)』ウェルギリウス アエネーイス (下) (岩波文庫)
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蛇と墓
ウェルギリウス『アエネイス』第五巻 →アイネイアスが父のアンキセスを葬った墓で慰霊祭を行おうとした際、 祠の舌より巨大な蛇が現れて墓を七巻きに巻き付き、供えの食事を平らげてまた祠の下へ戻っていく。 アイネイアスは、この場所の精か、あるいは父の使いかと訝るが、そのまま祭儀を続ける。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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ギャロス島
エーゲ海、キクラデス諸島に属する島。 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻によれば、かつてデロス島があちこちの岸をめぐって漂流をしていた頃、 アポロンがこの島をミコノス島およびギャロス島に括りつけて不動にしたという。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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ペルセポネ
デメテルの娘。冥界の王ハデスにさらわれ、その妻となった神話で著名。 ウェルギリウス『アエネイス』に登場する金枝は、このペルセポネに献じられるための枝で、 これをもぎ取らなければ地下の国へ入る事が許されない、とされる。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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アクティウムの海戦
古代ローマ時代における、オクタウィアヌスとアントニヌスおよびクレオパトラ連合軍による海戦。 ウェルギリウス『アエネイス』第八巻によれば、この戦いにおいてエジプトの神アヌビスがエジプト軍に加勢し、 ネプトゥーヌスやミネルヴァ、ウェヌスと争ったとしている。 (アイネイアスのためにウルカヌスが作り上げた楯の表面に描かれた図像の中にある) 参考文献 『アエネーイス(下)』ウェルギリウス アエネーイス (下) (岩波文庫)
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プリスティス
ギリシャ神話やローマ神話などに登場する海の怪物。 ウェルギリウス『アエネイス』第五巻にて、船競争をする場面で用いられた船の名前の中に 「プリスティス号」が見られ、こうした怪物の名前を船につけていた事が知られる。 (詳細はアイネイアスの項目参照) 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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火災を突然の雨が鎮火する
ウェルギリウス『アエネイス』第五巻 →女神ユノーの計略により惑乱したトロイア人の女性たちが、自分たちの移動してきた船に放火、 これを見たアイネイアスがユピテルに祈ると、にわかに雨雲が現れ嵐となり、火を消し止める。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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トラキア
バルカン半島南東部を指す古い地方名。 ウェルギリウス『アエネイス』に、このトラキア地方を「軍神マルスの地」として言及するくだりがある。 マルスに捧げられた地の意味。 また、トロイアとは古くからの友邦であった旨も語られている。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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M:ヨーロッパの亡霊イメージ
ウェルギリウス『アエネーイス』第二巻に、落城寸前のトロイアで妻とはぐれたアイネイアスの前に、 妻クレウーサの亡霊が現れる際、「妻のあわれな亡霊の すがたが常の彼女より 大きい形であらわれる」という 記述があり、等身大よりも大きく現れるという事例が見られる。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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ヘルマプロディトス
オウィディウス『変身物語』巻四、ミニュアスの三姉妹が語る物語の中に登場する。 メルクリウスとウェヌスの子。 名前は、メルクリウスとウェヌスに対応するギリシャ神話の神名、 ヘルメスとアプロディテの名前を半々ずつつなげたもの。 美しい青年であったが、サルマキスという水の妖精(ニンフ)に言い寄られた末に 強引に体を重ねられ、さらにサルマキスの願いによって二人の体が融合してしまい、 「男女」に変えられてしまった、とする。 このエピソードから、両性具有を表す寓意として後世引用されるようになった。 プリニウス『博物誌』第七巻に、両性具有で生まれてくる者を「ヘルマフロディトス」と呼んでいる、 とする記述がある。 以前はアンドロギニと呼ばれ凶兆と考えられていたが、現在ではそうでもないとか。 参考文献 『変身...
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パラケルスス
1493年(W)、スイスのジール川近郊で生まれる。 本名はフィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・ホーエンハイム。 パラケルススは通称。「パラ」は「越える」、「ケルスス」は当時の百科事典編集者で医学者の アウレリウス・コーネリウス・ケルススの事だと云々。 1520年(W)のデンマークとスウェーデンの戦争において、デンマーク軍の外科医として従軍している。 1541年(W)9月24日に死去。
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ドドナ
古代ギリシャ、エペイロス地方にあった場所。 ゼウスの神殿があったことで著名。 ドドナの神殿では、神託を得る際に懸けられた青銅の大釜を鳴らす事で著名だった。 転じて、「ドドナの大釜」はゼウスの加護を願うアイテムとしても認識されていたらしく、 ウェルギリウス『アエネイス』で、アイネイアスは預言者ヘレノスより 様々な宝物と共に「ドドナの大釜」をも餞別として贈られている。 プリニウス『博物誌』第二巻によれば、ドドナにはユピテルの泉があり、 この泉はその冷たさで、中に浸けられた松明を消すが、松明が消えている時に泉の近くに持っていくと 逆にこの松明に点火する、という。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 『プリニウスの博物誌 Ⅰ』 アエネーイス (上) (岩波文庫) プリニウスの博物誌〈第1巻~第6巻〉
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ウェヌス
ギリシャ神話におけるアプロディテに相当。 また、英語読みではヴィーナス。 ウェルギリウス『アエネイス』では、ウェヌスの聖木はテンニンカであると記されている。 一方プリニウス『博物誌』第十二巻では、人々はギンバイカの木をウェヌスに捧げているという記述がある。 ゴルゴタの丘に、キリスト教系の聖地を覆う目的で、 一時期ウェヌスの神殿が建てられていた事が知られる。 この神殿は、コンスタンティヌス帝の時代に取り壊されたとのこと。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 『プリニウスの博物誌 Ⅲ』 『ローマ帝国衰亡史(三)』ギボン アエネーイス (上) (岩波文庫) プリニウスの博物誌〈3〉第12巻‐第18巻 ローマ帝国衰亡史 3 (岩波文庫 青 409-3)
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善悪(引用)
すなわち悪人にも善人にも同じように起こりうることを、悪とも善とも判断せしむるな。なぜならば自然に反した生活をなす者の上にも自然にかなった生活をなす者の上にも同じように起こってくる事柄は、自然にかなうことでもなければ自然に反することでもないのである。 マルクス・アウレリウス『自省録』 罪を犯す者は自分自身にたいして罪を犯すのである。不正な者は、自分を悪者にするのであるから、自分にたいして不正なのである。 マルクス・アウレリウス『自省録』 (zsphereコメント:自分を客体視する感覚が面白い。マルクス・アウレリウスは本当にとことん考え方が自己完結していて清々しいというか) 善い人間のあり方如何について論ずるの...
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M:左右
古代ギリシャでは、右側が「良い方」、左側が「悪い方」とされる。 たとえば、向かって右手側を鳥が飛ぶのは吉兆であるという。 ホメロスなど参照。 一方、古代ローマ時代の占いにおいては、逆に左側が吉兆を表した。 ウェルギリウス『アエネイス』ではユピテルが吉兆として左側に流星を示す場面がある。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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キュベレー
プリュギアなどで崇拝された大地母神。ギリシャ、ローマにも影響を与えた。 また、キュベレー女神は頭に城壁をかたどった冠をつけており、 この女神は人間に築城を教えた神であるともされるとか。 ウェルギリウス『アエネイス』第三巻によれば、キュベレー女神はクレタ島からトロイアへ 移ったといい、それに合わせてキュベレー信徒の用いたシンバルや、その聖林も移ったとする。 BC204年(W)、第二次ポエニ戦争の最中に、キュベレーの像がガラティアのペッシヌスから ローマへ運ばれてきたことが知られている。 プリニウス『博物誌』第十八巻によれば、この年の夏には、過去10年間よりも大きな穀物収入があったとのこと。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 『プリニウスの博物誌 3』 アエネーイス (上) (岩波文庫) プ...
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ラミア
上半身が女、下半身が蛇の怪物。 ギリシア神話に登場した他、のちに民間信仰にも現れるようになった。 マルクス・アウレリウスは『自省録』の中で、ソクラテスが大衆の意見のことを「ラミア」と呼ぶのを常としていた、と記している。 ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、言い伝えとして、ラミアは夜、家から家へと迅速に侵入する女で、 樽や籠や鍋をのぞき見、揺りかごから赤子を連れ出し、明かりを灯し、また時には眠っている人に悪戯をするという。 参考文献 『自省録』マルクス・アウレリウス 『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』ティルベリのゲルウァシウス 西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇 (講談社学術文庫)
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島が動く
プリニウス『博物誌』第二巻 →リュディアにあるカラミナエ(葦の)という名の島は、風によって押しやられるばかりでなく、 棹で意のままの方向に動かすことが出来、ミトリダテス戦争で多くの市民を救出するのに役立ったとか。 またニンパエウムに小さな島々があって「躍り島」と呼ばれており、合唱歌に調子を合わせて 人々の足踏みの方へ動いてくるという。 イタリアのタルキニィという大きな湖に、森ののせたまま漂いまわる二つの島があり、その輪郭は 風に押しやられるについれて三角や丸へと変化するが、四角形にだけは決してならない、とか。 デロス島がかつて漂流する島であった事は、プリニウス、ウェルギリウスなど諸書が記述している。 ウェルギリウス『アエネイス』によれば、このデロス島で生まれた事に感謝したアポロンが 感謝の意として、ギャロス島とミコ...
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金枝
ウェルギリウス『アエネイス』第六巻に登場する、金の葉を持つ枝。 フレイザー『金枝篇』の中心テーマとしても著名。 『アエネイス』の記述では、地下世界の妃ペルセポネへの献じもので、 これをもぎ取らねば冥界へ入る事が許されない、とされている。 また、一本もぎ取ると次の金枝が芽生えるので、もぎ取るのに躊躇が不要である旨も巫女シビュラの口より語られる。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス アエネーイス (上) (岩波文庫)
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ロムルス
ローマ建国神話に登場する英雄。 ウェルギリウス『アエネイス』によれば、ロムルスは軍神マルスと人間の娘イリアの子。 また、ロムルスは、その兜に対の羽根かざりをつけていたという。 『アエネイス』では、冥界で次に現世に生まれるのを待っているロムルスの描写に、既にこの兜と羽根飾りに関する言及がある。 オウィディウス『変身物語』に、ローマの国が安定した後、軍神マルスの提言によって ロムルスの神化がユピテルに了承され、マルスの馬車に連れ去られて神クィリヌスとなった、 とする記述がある。 また、この後、ロムルスの妻ヘルシリアも虹のイリス女神によって天に連れられ、 ローマの女神ホラとなったとする。 参考文献 『アエネーイス(上)』ウェルギリウス 『変身物語(下)』オウィディウス アエネーイス (上) (岩波文庫) ...
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