エロパロ > 名無し > 音無×直井(♀) > 君に相談  直井♀

注意 音無×直井(♀)のSSです。

同意の上ではないですが、最後は純愛にしました。
ちなみに音無→直井気味です。





「なーちょっといいか、直井」
「あ、っはい、音無さん!僕になにか御用ですか?」

いつものように、校長室で日向と他愛もない会話をつづけていた音無が、ふと振り返った。
ソファで一人、もくもくと読書をしている…ようで、全神経を音無に対し集中させていた直井は
待ち望んでいた声に顔を輝かせて、満面の笑みを浮かべた。

「ああ、ちょっと相談っていうか…ここじゃなんだし、場所変えていいか?」

音無がそう言えば、彼の肩越しに日向が何事かを抗議していたが、そんなことは心底どうでもいい。
自分だけに相談がある。
日向でもゆりでも、あの天使でもなくこの僕に相談。
僕だけ、そう、僕だけに。
直井は歓喜に顔をほころばせ、大きく頷いた。


音無の後をついてたどり着いたのは、屋上だった。
促されるままに、空を見上げて、体操座りをしている。
ただでさえ、人などめったに来ないが、まして今は授業中なのだ。NPCたちの姿は、当然ない。
音無さんと、二人きりなんだ。
そう考えると、直井は自分の頬が自然と熱くなるのを感じた。

「やっぱ誰もいないな…直井、…やっと二人きりになれたな」

そうですね、と相槌を打とうとした瞬間、不意に聞こえた言葉。
どういう意味だろう。

額面通りの意味か?二人きりになりたかった?相談したくて?でも、やっと…?僕と?

何かに対する淡い期待と、打ち消そうと冷静な自分。しばし混乱する。
直井は恐る恐る音無の表情をうかがおうとするが、こちらを向いていないため様子がつかめない。

「はい…えっと、あの…ご相談が…なにか…」

彼に不審に思われてしまう。
慌てて当たり障りのない返答を探していると、音無が振り向く。目があった。

「―なあ、直井。俺のこと好きなのか?」
「っえ…ぁ、あのっ!……あの…」

突然の言葉に思わず声が裏返ってしまう。
しかし、落ち着いて考えれば、普段の自分の言動を見ていれば誰の目にも明らかだろう。
自分が、音無を慕っている。何も隠すほどのことでもない。
隠す必要もないことだ。

「…はい…音無さんは、とても素晴らしいお方…ですから。」
「そっか。…じゃあ、おれにこうされても大丈夫、だな。」


何のことだろう、そう思う間もなく近づいた音無の顔に反射的に目を瞑る。
唇に、感触。キスをされている。
脳がそれを理解すると、驚きに目を見開いた。

「…っん、…ふ、ン!」

最初は軽く触れるだけ、そして徐々に深くなる口付けにビクリと身をよじらせて逃げようとする。
侵入してきた舌が、ざり、と口内を犯していく。
怖い…!恐怖感に、両手で音無を突き放し、肩で息をする。

「なんだよ、直井、俺のこと好きだって言っただろ?」
「それはっ!…それは、お慕いしている…と、いう意味で…あの…」

違うのだ。自分のこの気持ちは。
一般的な「好き」という男女間の感情ではない。それよりももっと、崇高な…。
例えるならば、神を崇める修道女のような、そういった類に近い感情。

「…俺のことが嫌い、なのかよ。」
「そんな!違います!…あの、でも…僕たち、は、同性ですし、恋愛感情は…」

音無の表情に陰りが見えて、慌ててそれを否定する。
僕のこの感情は、もっと穢れなくて、真っ直ぐで…どうしたら判ってもらえるのだろうか。
困惑したように眉を寄せる直井をよそに、音無は一転して冷たい表情を浮かべていた。

「なあ、直井。…お前、さあ…」

また少し、距離を狭めた音無に、思わず後ずさる。
なんだろう、ひどく悪い予感がする。
はやく、逃げた方が良い。立ち上がらなくては…
しかしそれより早く伸びてきた音無の手によって、いつだったかのように学生服の胸元を掴まれ。阻まれる。

「っ、音無さんッ…、何をっ!」
「逃げるなって、ちょっと相談があるって言っただろ?」

これがあの音無さんなのかと、疑いたくなるような暗い影が見える。
きっとまた、天使がなにかしたんだ。
毎回毎回、ふざけた事件を起こしてくれる。

「なあ…なんだ…その…、お前、女だよな?」

とりあえず、どうにかここから離れて、この状況を…
…え?

「だから、女…だよな。」 思わず耳を疑った。驚愕のあまりに体が硬直して、抵抗が止まる。
その一瞬に、音無は力任せに掴んでいた学生服を引っ張り、胸元を覆っていた黒い布を破り取る。

「ち、違!っ…放し…ぅッ!」

意味をなさなくとも、制止の言葉が口をつく。
だが、無情にも中に着込んでいた白いカッターシャツとインナーも、同じように剥ぎとってしまう。
女性ものの下着もつけず無防備に、息切れし、上下する薄い胸。
…否、さほど大きくないが想像していたよりも確かな膨らみをもった、胸。
それを確認した音無は、感触を確かめるように揉む。

「…!…っ…めて、くだ…さ、ぃ…」

せめても抵抗しようと、胸に延びる音無の手首を弱弱しく掴む直井。
しかし片手で抱き寄せるように回された腕に、身動きなど取れない。
音無はおもむろに顔を寄せ、胸の飾りを口に含み、舌先で転がしてやる。

「っひぁ…ん、で…こん、ッ…な…」

ああ、目の前のこの人は…
やはり音無さんであって、音無さんではないのだろう。

 だって貴方がこんなことをするはずがない。
 貴方がこんなことをするはずがない。
 こんなことをするはずがない。

直井は必死に目を瞑り、ただただ音無の両肩を押し返すばかりだった。

「も…もぅ…や、め…」

ぴちゃ、ぴちゃと、濡れた水音が脳に響く。
外気に晒されただでさえ敏感なそこから、甘い痺れが断続的に伝わる。
本来なら快感を得られるはずの状況。
しかしそれよりも、今の直井には恐怖心が重く圧し掛かっている。

「やっぱり、な。」

一通り胸に刺激を与えたことに満足したのか、音無は膨らみから口を離した。
今にも泣き出しそうな直井の様子に罪悪感を覚え、眉をしかめた。

「あん時にさ、男にしては華奢だなって、思って。さ。」
「……そん…。」

その言葉で思い当たるのは、当然あの出来事だ。
でも、そんな、まさか。

「思わず抱きしめちゃって、で…違和感っていうか。」
「…………。」

音無は言って、きまり悪そうに目をそらす。
それはつまり、はじめから今までずっと
ばれていたということに、他ならない。

「なんでいつまでも学ラン着てんのかなーって思ってて、やっと、わかった。」
「………!」

ばれてしまった。
知られたくなかったのに。
それもこんな、こんな酷いかたちで。ばれてしまった。
直井の頬を滴が伝った。

茫然自失、音無の肩を押す力が抜け、無抵抗にも等しい彼―いや、彼女を見れば
音無は下の服に手をかけ、ボタンとチャックを外し、両足から抜き取ってしまう。
投げ出された両足の間に身を寄せると、音無は直井の腰に手を回す。

「流石にこれは女物なんだな…」
「ぁっ、…いや…!」

その声に我に返り、必死に足を閉じようと試みるが、音無に入り込まれて叶わない。
音無の指先が下着の谷間をなぞり、ゆるゆると往復を繰り返す。
ほんの僅かな力で触れられているだけなのに、直井の体は敏感に震えた。



「ぅ、やッ…ん!……んン…」

徐々に湿り気を帯びてきた布を引き下げ、今度は直接指の腹で谷間をこする。
くちゅくちゅと、濡れた音が鼓膜に届く。
抵抗しないのではない、うまく力が入らない。
直井は、羞恥心のあまりここから消えてしまいたいと、そう感じていた。

「ふぁ…んッ…、ゃ、ぁあッ…!」

彷徨う音無の指が、花芽を引っ掻いた瞬間、直井の体が一瞬張りつめたように痙攣する。
開いた唇に音無のそれが重なり、再び侵入する舌にあっけなく口内を許す。
絡めとられる舌、送られる唾液はうまく飲みこめず溢れてしまう。
その間も意地悪な指は執拗に花芽をこすり合わせ、直井を追い詰めていく。

「んッ…ぁふ、…!…ンッ、ぅ…んむ…ぅ、ン…!!」

なんでこんなことになってしまったんだろう。
下腹部が蕩けそうな快感も、甘すぎて苦しい口付けも、腰に回るこの腕も
こんなはずじゃなかったのに。
こんな、こんなのは望んでいなかったのに。

「…んッ……、ンふっ…ッぅ―――!!!」

一際強く花芽を擦られ、再び体を痙攣させると直井の視界は一瞬ホワイトアウトした。
悲しみからなのか、単に生理現象なのか
両目からぽたぽたと涙がこぼれる。
それに気がついた音無は、手を休め、唇を開放し、まじまじと直井を見つめる。

「…っふ…ぉ、となし…さん…?」

直井も、急に動作を止めた音無を不思議そうに見つめ、お互いの視線が交わる。
不意に音無の眉が下がり、悲しげに微笑んで見せた。
ああ、やっぱり音無さんは音無さんなんだ。

「なあ、ごめんな。」
「…音無、さん……ッう、…ぃアあッ…っ!?」

謝罪の言葉に微笑み返し、大丈夫ですよ、と告げようとした瞬間、鋭い痛みが走る。
ぐちゅ、と、音をたてて音無の指が直井の体内に埋まっていく。

「ごめんな、俺、ひどいことしてるよな。」
「…ひぐッ、う…ぉと…なッし、さ、ン…ッん」

くちゅくちゅ、と体内で指を動かされ、その度に異物感に呻いてしまう。
それでも、直井は音無の名を呼んだ。
貴方がそんなに悲しそうな顔をするのには、なにか理由があるのですよね。
こうすることで、それを癒せるのならば。

「いッう…ン……っあ、!…ふぅ、ん!ぁン…ぁっ」

ぐぷ…と、音をさせ、指はさらに深く沈む。指の本数も増やされ、異物感も増す。
少し爪先を壁に擦ると、辛そうに呻いていた直井の口から僅かに甘い吐息が漏れた。

「直井、ごめん。ごめん。…止められない。」
「んぁっ…おとな、ひゃ、ッう…う」
「…催眠術、使ってさ…止めてもいいから。本当に、ごめんな。」

そんな辛い顔しないでください。
悲しいこと、言わないでください。
そう言いたくても、うまく言葉が口に出せない。

「催眠術、使わないのか…?」
「…って、だッ、て…僕、…ぼく、は…っん…」

お慕いしている貴方に、そんなことできるわけがないじゃないですか。
上辺だけ塗り替えても、何もならないと言ってくれたのは、貴方じゃないですか。

必死に首を振り、否定を表す。
しかし直井が身動ぎするたびに、きゅうきゅうと指を締め付けてしまう。
そのせいで更に強く刺激を感じ、直井は嬌声をあげた。

「ふ、あっ…あ…ん!ぁあッ!」
「悪い、…もう、限界。」

幾分表情を緩めた音無は、直井から指を抜くともどかしそうにベルトをはずす。
カチャカチャという音が、青空に響く。
ゆっくりと押し倒され、音無がその青を覆い隠す。
片足にかかっていた下着も抜き取られ、しかし直井は薄くほほ笑んだ。

「辛かったり、痛かったら、ちゃんと言え。」
「…は、い。」

直井が頷いたのを確認して、音無は昂ぶりを濡れた秘部に宛がう。
ぐぐ…と、音無が腰を進めると先ほどまでとは比較できない圧迫感に息がつまりそうになる。

「っひ…ぐ!ッう…ッ、…」
「っハ…きつ…」

いくら覚悟したといえ、体を貫かれる苦痛の感覚に直井は思わず目を瞑る。
できるだけ苦悶の声はあげたくない。直井は自分の指に歯を立てて耐える。
それでも自然に腰が退けるのを、音無の手が封じた。

「すぐ痛くなくなるから、な。」

それだけ言うと、ズン、と、一気に音無が腰を進めた。

「…―ッ、ぅああああぁッ!!」

内部から張り裂けそうな圧迫感に思わず顔をゆがめ、直井は絶叫した。
音無は直井の顔に唇をよせ、あやす様に汗ばむ額に口付ける。
そして再び、律動を始めた。

「…あッ、や…っく、…あうっ!」

突き破られて溢れる蜜に鮮血が混じる。
突き上げられる度に襲いかかる鈍痛と、それよりも強烈な快楽の波。

「あ、あぁっ…!…はぁ、んぅっ、ああっ!」

お互いに余裕も羞恥心も消えうせていた。
どうしてこうなったのだったか。
直井は霞む頭でそんなことを考えたが、すぐに快感に身をゆだねた。

「あぁ、も、ン…だめぇ…!…あ、あぁっ、」
「っは…っ、くっ」

断続的に快感が押し寄せる。
堪らなくなって直井は自分の両手を音無の首にまわし
打ちつけられる波に振り落とされないよう必死にしがみ付いていた。

「はッ、ん!ああっ、ぉと…ぁし、さんっ!おと、な…し、さんッ!!」

口から出るのは嬌声混じりに音無の名を呼ぶ音ばかり。
そういえば、まだ授業中なのだろうか。
もう休みに入っているのか。
そういえば、体育の授業があるのではなかったか。
校長室の窓は、空いていたのではなかったか。

「あっ、んっ! う、あああっ!」

一瞬にして直井の思考回路を、様々な不安材料がよぎり
それを打ち消すような凄まじい快感が走り、あられもない嬌声をあげる。
直井が一際強く突かれ、声にならない叫びが空高くに上り詰める。

「・・・・・と、なしッさ…ぁ、ぁあああ――ッ!!!」
「っ、好きだ…!」

体内に熱さがじんわりと広がり、音無が脈打つのを感じながら直井は意識を手放した。




ふと目を覚ますと、ベッドに寝かされていた。
直井は覚醒しきらない頭を左右に振り、周囲を見渡す。
寮。寮のベッドだ。だが自室ではない。どこだ…?
体を起こそうと、腹部に力を入れた途端に、ズキりと痛みが走り、う…と、うめき声を漏らす。

ああ、そうだ。僕は。
ここはおそらく、音無さんの部屋か。
直井は意識を手放す直前まで一緒にいたはずの音無の姿を探す。

「おとなし…さん。」

その場に居ないことを理解した上で、小さくその名を呼ぶ。
秘密にしていたつもりなんてない。
ただ、兄と入れ替わってから、僕は自分を守るために男子の服を着用して。
言葉づかいも、生前より、ずっと変わらないし。

予想外の展開になって、取り乱してしまったけれど。
でも、誰よりも早く本当の僕に気が付いてくれた。

「音無さん、僕も…貴方のことが。」

音無さんの相談がなんだったのか、まだ聞いていなかった。
音無さんが帰ってきたら、それとなく聞いてみようか。
それとも、自ら打ちあけてくれるだろうか。

いつも一緒にいる、あの日向よりも、ゆりよりも、天使よりも先に。
好きだ。と言ってくれた、この、僕に。

「貴方が…好き、です。」

直井はもう一度枕に頭を預けると目を閉じた。


end

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最終更新:2010年06月11日 03:05