ULTRAMAN(映画)

「ULTRAMAN(映画)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ULTRAMAN(映画) - (2023/03/23 (木) 18:11:43) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/02/25(木) 01:30:35
更新日:2024/02/19 Mon 13:48:36
所要時間:約 3 分で読めます





コイツを倒す事…
それが俺の、
ラストミッションなんだ!





2004年に松竹で公開されたウルトラシリーズ劇場版。

初代『ウルトラマン第1話のリメイクであり、『ウルトラマンネクサス』の前日談にあたる作品となっている。

監督は小中和哉、脚本は長谷川圭一。主題歌はTMGの「NEVER GOOD-BYE」。



【ストーリー】


愛する息子のために退官を決意した空自パイロット・真木舜一はスクランブル発進後、謎の赤い発光体と空中衝突する。
薄れゆく意識の中で彼が見たものは、銀色の巨人だった!

奇跡の生還を果たした真木は、防衛庁の対バイオテロ研究機関・BCSTによって身柄を拘束され、凶悪なビースト「ザ・ワン」と遭遇する。
BCSTの新兵器などものともせず、殺戮を続ける「ザ・ワン」。
これまでかと思われたその時、真木の身体がまばゆい光に包まれ、銀色の巨人へと変身した!

戦いの先にあるものは、果たして光か闇か…。今、伝説の英雄(ヒーロー)が再び大空を舞う!!!



【登場人物】


  • 真木舜一
演:別所哲也

航空自衛隊のパイロット。
赤い発光体と衝突し、ザ・ネクストと融合。第一のデュナミストとなる。
妻と病気を抱えた息子を持つ、家族思いな男。

ちなみに演者は後にあるミュージカル主演を務め、有働の演者と共に戦うことになる。

  • 水原沙羅
演:遠山景織子

特務機関の女性。
ネクストと融合した真木の監視を命じられている。
実はザ・ワンに融合され、身体を乗っ取られた有働貴文の恋人。
後に『ネクサス』本編にも本作の登場人物で唯一登場する。

  • 倉島剛
演:永澤俊矢

真木と同じく航空自衛隊員。
真木とは親友の間柄であり、ザ・ワンとのラストバトルではネクストを援護した。

  • 有働貴文
演:大澄賢也

海上自衛隊に所属する男性。35歳。階級は二尉。
「青い発光体」の調査を行っていたところ、その正体であるザ・ワンに融合されてしまい、心身ともに乗っ取られた。
本編開始時点では既に彼の魂は亡く、その身体を乗っ取ったザ・ワンとして行動しているため、
融合によって人間離れした身体を駆使して、自らを追う真木らを苦しめる。



【登場キャラクター】


ザ・ワンを追って現れた巨人。
誤って殺してしまった真木と融合し、彼の体を借りてザ・ワンと戦う。
融合した真木の人格を尊重し、敢えて不完全な融合状態に留めているが、そのために本来の能力を発揮しきれていない。
全編通して苦戦こそしているものの、戦闘シーンはやはりかっこいい。

スペースビーストと呼ばれる怪物。
作中唯一の怪獣にしてラスボス。
海上自衛官の有働貴文の体を乗っ取り、地球に潜伏。
ただただ暴れるだけの怪獣ではなく高い知能も有しており、ザ・ネクストが真木と完全に融合していないことを察して嘲る、
既にその精神は亡い貴文の人格を模倣して水原に揺さぶりをかけるなど悪辣な振る舞いも見せる。

デザインは『ウルトラマン』の記念すべき第1話に登場した怪獣・ベムラーのリメイクだが、様々な生物を取り込んでパワーアップしもはや別物となる。

ラストで倒されたザ・ワンの破片は、別のスペースビーストとなって発生。
『ネクサス』ではこれらのビーストが再びザ・ワンに回帰するために合体し、最強のビースト・イズマエルとなった。



【評価・補足】

本作のフライングシーケンスディレクターに板野一郎が参加しており、板野サーカスを披露。
ネクストとザ・ワンが繰り広げる空中戦は最大の見所であり、もはや特撮と言うよりはCGアニメーション。

また、音楽にB'zの松本孝弘が参加。
本作のテーマソングである「Theme from ULTRAMAN」等を手掛けている。

円谷の制作陣、プロのクリエーター達、自衛隊が一丸となって作り上げ、意欲的な作品に仕上がった。





…が


今までのウルトラとかなり異なる空気を持つ今作に対し、松竹が「この路線では売れない」と難色を示し極小的に公開。
宣伝も大体的に行わなかったため、興行は爆死*1

DVDの売り上げは好調だったものの、ネクサスが子供の支持を受けられなかった件も重なって、企画されていた続編『ULTRAMAN2 requiem』は中止に*2
ちなみに、requiem自体も2とはなっているが、本作やネクサスとは直接的な繋がりはなかった模様。

また舞台となるはずだった神戸は、次回作『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』で舞台となった。
これはrequiemの中止による神戸への謝罪的な面もある。

また、2016年に行われた日本映画監督協会上映会にて小中氏は断片的に本作の内容について触れている。
曰く「怪獣の殺人者ウルトラマンへの疑問提示を行い、戦い以外で決着をつける」という趣旨だったとのこと。

上述の準備稿ではウルトラマンノアやスペースビーストなどNプロジェクトの根幹をなす存在は全く登場せず、「主人公は4人の少年少女」「怪獣は“~エレメント”という名称」「怪獣はミミズや犬や人間の変異体」などと記載されていたという証言が多数残っている。


なお、とある存在がBlu-rayの解説書にて、
「2000年代に没になった某作品の登場キャラクターであり、とあるメンバーによってデザインされていた」ことが明かされている。
そのとあるメンバーの参加が考えられ、2000年代に没になった作品と言えば……


因みに『ネクサス』本編では、ネクストとザ・ワンの戦いは世界規模の記憶抹消によって、ほとんどの人間が忘れている事になっており、
一連の事件も『新宿大災害』という形に隠蔽されている。

余談であるが、今作の同名の漫画作品があるが、内容はウルトラマンを題材としている以外全くの別物であるので注意されたし。
ザ☆ウルトラマン』みたいなものだと思えばOK。




追記、修正は空へ消えた銀色の流星の友達を思いながらお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/