かませ犬

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かませ犬 - (2017/02/09 (木) 11:30:27) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/28(火) 00:18:21
更新日:2023/10/18 Wed 19:43:06
所要時間:約 11 分で読めます




「ヘヘッ!怯えてやがるぜこのパイロット!」

「俺はサイヤ人の王子ベジータ様だーー!」

「真庭忍軍虫組―――大手を振って、まかり通る」

「俺はかませ犬じゃない!!」

「チャドの霊圧が消えた……!?」








「まだ生きてる!早く仙豆を!!」


関連項目










かませ犬とはッ!?


言葉の由来は文字通り噛ませる犬のことだ。

(∪^ω^)わんわんお!

この言葉、元々は闘犬の世界で使われていた用語であり、新米の犬に自信をつけさせる為に弱い(年老いた)犬をあてがわせ自信をつけさせるものである。

(∪;^ω^)……

だがアニヲタの諸君は闘犬の用語等を調べる為にこの項目を開いた訳では無いだろう。
漫画などの二次元もので使われる噛ませ犬のケースを触れよう。


漫画やアニメなどでの扱い


漫画やアニメ等の世界では上記の理由から転じて、主人公達や敵の強さを強調する為にあっさり倒される、所謂「引立て役」の意味として使われている。

ただ、ここで間違ってはいけないのは「やられ役=かませ犬」ではないということ。よく混同されるが実際は全く別物である。
「やられ役」は敵にやられる様を見せるのが目的であり、必ずその様を描いてもらえるが、強い必要はない。
しかし「かませ犬」はその敗北をもって相手の強さの格付けを押し上げることが目的となり、程度は違えど強い存在であることが求められる。逆に「負けた」という事実があれば良いため負けるシーンを詳細に描写しなくても良い。
そのため「主人公が駆け付けたら負けていた」とか、登場人物の台詞で「○○が××に負けた」と宣言されるだけ…ということも少なくない。
扱いはどうあれ、物語の演出に欠かせない重要な要素のひとつである。

RPGで主人公達の前に幾度となく戦いを挑んでくる奴、この辺を牛耳っているからと調子に乗って喧嘩を吹っ掛けてくる893やマフィア、
刀語のまにわに、ドラゴンボールヤムチャ等…

こいつらが勝つ事は滅多に無い。あったら最早かませ犬じゃない。あっても直ぐに援軍が来るか、戦闘中に相手がパワーアップして逆転される。

何?奪還屋のヤクザ?あれは作中最強だ。


敵サイドのかませ犬は口数が多く、武器や能力、戦闘における実績というような観点から自らの優位性を語りたがる傾向にある。
大抵油断しており、すぐに倒せば良いのにペラペラと喋ってしまい、弱点を言ってしまう、回復されて逆転負けというマヌケな最後を迎える。

負けそうになると主人公達に勝つ為に理性が崩壊したり原型を留めていないくらい肉体強化をする奴もいるが、どの道結末は変わらない。

主人公サイドのかませ犬は時々善戦するがあくまで時々。

直前の編で主人公が苦戦の末に倒した相手ということも多い。

しかし強さを引き立たせるだけでなく、時に敵の攻撃パターンや弱点等を主人公に伝えたり、涙腺崩壊兵器にもなりうる。

ダイアーさんとか。

時にその死が主人公がパワーアップし、強敵を撃破するきっかけとなることも。

16号とか。

やはりかませ犬は物語には必要な存在なのだ。


かませ犬になるケース


  • 味方の実力者
よく使われるケースの一つで、敵の強大さを示して主人公勢や読者達に衝撃を与え、緊迫感を演出するのに効果的。

主人公「○○が簡単にやられるなんて!!」

ただし、こういった場合は主人公の回復などの時間稼ぎ、突破口を見つけるなど貢献していたり、戦いの準備(修行や装備の強化)を始めるきっかけになるので彼らの犠牲は決して無駄にはならない。


  • 前作の主人公
上記の特殊ケース。シリーズもので使われるケースであり、前作で活躍したが、新作では新たな敵の前に完膚なきまでに敗れ去った所に新主人公が登場するという形で使われる。
「前作で活躍した」という実績があるため強さの裏付けがほとんど必要なく、受け手に与えるインパクトも大きいという利点がある。
しかしシリーズが長期化すると先駆者ゆえに敵の強さを示すために何回も敗北を味わってしまうという不遇なヒーローも生まれている…
そもそも「前作の主人公」自体が扱いの難しい個性とも言える。


  • 元敵キャラ
以前までは主人公たちとは敵対していたが、何らかの理由で主人公らの味方になるキャラ達。
これも「主人公と死闘を繰り広げた」という実績があるため、改めて強いキャラだと印象付ける手間を省けるのが利点。
しかし、味方になることで「悪の時に使っていた力が善に目覚めたことで使えなくなる」など弱体化を受けたり、
単純に敵味方内の強さのインフレについてこれないなどの理由でかませ犬にすらなれない場合もある。


  • 軍事組織、武装集団
SFやパニックもの、怪獣ものの場合は軍隊がかませ犬にされることが多く、ミサイルやビームなどの兵器を惜しみなく連発するもあまり効果がなく戦車や戦闘機などが次々と破壊され、組織のトップ達を絶望に追い込む。莫大な資金が、瞬時に鉄屑となる…

標的が戦闘力の高い個人の場合は訓練された武装集団(傭兵や殺し屋集団など)が使われる。精鋭揃いの特殊部隊があっさりやられることも稀によくある。

山賊などのならず者集団の場合は、周囲で略奪や恐喝などの悪事を働き、市民を困らせていることが多い。
そこに通りかかった主人公に集団で四方八方から襲いかかるも返り討ちにされて全滅したりする。


  • 予選で死闘を繰り広げたチーム
トーナメントが設けられているスポーツ漫画でみかけるパターン。
全国大会経験のあるチームが地区予選の決勝で主人公チームと死闘を繰り広げるも惜敗し、「全国大会で会おう」と言うも1回戦で敗退するなどで、早くもフェードアウトしてしまう序盤のライバルなどがこのパターンが多い。


  • 敵側の下っ端or一番手
敵組織の力を示すために最初に登場するキャラ達で基本的には組織内では最弱クラス。
モブキャラの手に負えないくらいには強いけど過信、油断であっさり敗北し、組織のボス(上位クラス幹部)から始末されるという悲しい末路を迎える。

ひどい場合では強キャラかと思いきや、蓋を開けてみればボスにとっては捨て駒扱いな上、更に強い奴がわんさか出てきていつの間にか強さのランクが低い扱いで読者からはかませ犬の烙印を押されるという例も。


  • かませ犬化の応酬
ある時点まで強キャラだったものが、突然かませ犬同然になる事は珍しくないが、それが頻繁に繰り返されるもの。

「Aが苦戦の末に敵組織のBを倒す」
「しかしAが、直後に現れたCにあっさり敗北する」
「高らかに勝利に喜ぶCだがさらに後に現れたDにあっさり負ける」

といった「倒した奴が、新たな敵の強さのメーター代わりとして次のかませ犬と化す」という後出しジャンケン的な展開になる。
「強さのインフレ」の一例でもある。


  • 復活した敵
かつて苦労して倒した敵が蘇生術、サイボーグ化などで主人公たちの前に立ちはだかる。大抵の場合、前より強化されてたりする。
だが既に能力や欠点がバレていたり、前回以上に成長した主人公らの前には敵わずに瞬殺されてしまう…
更に意気揚々と主人公に復讐しようと現れるも新登場のキャラの手で「邪魔だ」とあっさり葬られるというあんまりな例も存在する。


  • 設定負けしている
「○○のチャンピオン」、「序列第一位」、「○○候補」設定上では最強クラスの実力を持つ連中。
しかし、作中での活躍がそれに反して大したことなく、本来なら格下の主人公や、自分よりも格上の相手から瞬殺されたりと扱いが悪い。
特に強さのNoを順番で示している場合だと、所属してるグループ自体がかませ犬化になってしまう。


  • 凶暴な猛獣、マッチョ、巨人
見た目が強そうな敵。
主人公、強キャラなどの強さの表現として殺されるというサンドバッグ扱い。これぞまさにかませ犬。
猛獣の場合は虎などが、飛び込むも素手で屠らる。
主人公に対峙するマッチョや巨人の場合は、「チビのくせに、この俺に勝てると思ってるのか!」等と芳しいセリフをはくも、自慢のパワーが全く通じずに倒されるのがお約束。


  • 貴族、騎士、勇者
身分が高い者たち。
高慢ちきでプライドが高く、立場を鼻にかけて身分が低い主人公を見下す等の行いがあると、かませ犬にされる可能性がより上がる。
英雄として市民に人気が高かったり(だが本性はゲス野郎)、聖剣や神様といった高位存在に選ばれし使い手だったりする。
高貴な存在特有の行儀のよさのせいで主人公のダーティな戦術に負けるのがお約束。
ヒロインが貴族のパターンだとヒロインの許嫁として主人公と激突することも。
主人公も勇者の一人の場合は「主人公と同系列の能力の使い手」でもある場合がある。


強いモンスターの代表であり、その強さゆえに指標としてかませ犬になることも多い。
「ドラゴン殺しの剣」「ドラゴンでも跨いで通る女」「不滅のドラゴンソウルを完全に滅ぼせる伝説の血族」など色々な指標に使われる。
とはいえ品性下劣だったり油断したり「我らの中でもっとも小物」などと言われてしまう他のかませ犬と比べ、後から格が落ちる事は少ないのでまだ優遇されている方か。


  • 調子にのる、さっさと倒さない、おしゃべり
かませ犬に多い特徴で、本来なら倒せるはずなのに慢心からかトドメを刺さずにいたぶったり、倒したと思い込んで油断するケースがある。
そうこうするうちに相手がパワーアップor隙をつかれてしまい、先程までの余裕は何処へやら逆に追い詰められるというもの。
自分から能力の説明やらして、相手に突破口を遠回しに教えてくれたりすることも…
他には「冥土の土産に…」などと長話をする輩がおり、こちらも主人公に怒りを爆発させる、助っ人の横槍などで敗北するケースがある。

  • 主人公を妬む(元)味方や中立的存在
かませ犬に多い動機。
味方のはずの主人公を敵視し足を引っ張ろうとする、妬みから主人公の実力を過小評価する、
感情的なため主人公を確実に抹殺できるプランがない、優勢になったら調子に乗っていたぶろうとするなどかませ臭と死亡フラグが役満である。
強さ面での脅威としてはあまり大したことがないことが多く、主人公の嫉妬されるほどの輝かしさや敵でない存在に襲われるというピンチを切り抜ける機転を表すための引き立て役であることが特徴。

  • 主人公と同系列の能力の使い手
いずれ主人公と戦うことになる敵に、その技を完膚なきまでに破られ、敵の強大さを視聴者に印象付ける。
単純なスペックなら主人公を上回っていたり、主人公より有利な条件で戦っていたりする場合も。
派生パターンに実験台として偽者キャラが作られたりもする。

  • パワー、防御力、スピードなど何かに特化した必殺技あるいはキャラ
「〇〇が完全に入ったのに倒せないなんて…!」「××の防御を一撃で!?敵はなんて攻撃力だ!」「◇◇より速いっていうのか!?」などと破られる。

  • あとで活躍するキャラ
順番が逆で、主人公にかませ犬として負けたあと別の強敵を倒すなどして活躍する。
「こいつに勝った主人公はやっぱりすごかったんだ」と間接的な引き立て役になりつつ自分の株を上げられるおいしいパターン。
だがここから更に負けることで「あんな活躍をした〇〇が負けるなんて敵はすごい…」と再びかませ犬になる場合もあるので油断ならない。

かませ勇者

小説家になろうなどの異世界モノに頻出するパターン。
勇者とはすなわち「(他作品の)主人公」であり、「味方の実力者」であり、
「身分が高い」「見た目が(装備品で)強そう」という、実にかませ犬として使いやすい存在なのだ。

ほとんどの場合は「(地球人や特別な能力の所有者である)主人公と同系列の存在」で、
ついでに性格面では「主人公を妬む」「調子に乗りやすい」キャラであることが多く、
勇者だけあって「ドラゴン」を討伐した実績があったり、しかし真の実力者にはかなわないなど「設定負けしている」ことも。

多くの場合は「神の加護」や「特別な魔剣」を有した選ばれし存在だが、
主人公の奇策であっさり無効化されて「加護がなければザコ」「パワーだけのマヌケ」扱いされたり、
あるいは敵に正面から打ち破られて「加護の持ち主であるあいつを倒すなんて…」という正当かませ扱いされたりする。
(いわゆる主人公補正メアリー・スーに対する揶揄も含まれると思われる)

一方で情けない姿を見せたあと奮起して本物の勇気を見せたり
失格勇者なりにがんばるなど「あとで活躍する」場合もある。
細かい部分は作品によって差異があるが、かませ犬概念の集大成のようなキャラクターである。

他にも信長のシェフの松田(果心居士)など、異世界移動ものでは「主人公と同じ世界から来た人間が(かませ犬の)敵」というのはよく使われるパターンである。
「同じ異世界人でも本人の実力によって活躍できる幅は違う」という対比を通して主人公を格上げしてくれる、まさにかませ犬の鑑だ。



待ちな!ここから先はアニヲタの集いが幹部の一人、Wiki篭りがテメェの相手だ!!

俺の追記・修正術にテメェが勝てるわけ(ry



アッーーーーーーーー!!


-GAME OVER-

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