TAS

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TAS - (2021/09/15 (水) 12:19:40) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/11/14(月) 09:19:47
更新日:2024/01/05 Fri 00:39:06
所要時間:約 8 分で読めます




TAS(タス)とは、世界的に有名なゲームプレイヤーのこと。
ファンからはTASさんの愛称で親しまれている。
有名といっても格ゲーのような対人戦の舞台に上がることはなく、もっぱら動画の投稿によるスーパープレイやスピードランを話題の中心にする。
活動を始めたのは少なくとも2000年代で、現在も活動を続けている。
扱うゲームは様々で、アクションゲームやシューティング、果てはRPGまでをプレイしている。
後述の理由から、最新のゲームはプレイしていない。最近ようやくPS2やWiiやDSに手を出した。

インターネットを活動の拠点にしている為、本名や素顔、果ては年齢や性別等いっさいの素性が不明である。
コメントらしきものも発したことがないので、どのような人物像なのかすら不明。
ただ、プレイするゲームが英語版ROMのものが多い為、アメリカ人ではないかと推測されており、
またそのハンドルネームからタスマニア出身(もしくは在住)ではないかと言われている。
視聴者からは「TASさんは金髪幼女」とネタにされることも多い。


そして特徴的なのがそのプレイスタイルで、まるでそのゲームを極めたような、おおよそ常人には真似できないようなスーパープレイを繰り広げる。
具体的にはスーパーマリオを分単位でクリアしたりとか…
最近ではスーパーマリオ64の5分切りを達成している。これには世界中が大いに沸いた。*1
16連射は余裕で再現出来る。それどころか60連射もお手の物。*2

運要素が絡むものはほぼ常に最善のものを引き当てるため強運も持ち主に見えるが、乱数調整の賜物である。
CPUの思考ルーチンを誘導するのもお手の物であり、ゲームの仕様の隅々まで知り尽くしている。
通称「(この行動を)します、(自分に有益な行動をNPCに)させます、(NPCの有害な行動は)させません」

そのあまりの手腕からチート呼ばわりされることもあるが、彼のプレイが実機で可能なことは証明されている(ただ、バグ等は利用することがある)。
これに対しては「TASさんにチートは褒め言葉」と返してやろう。

最新のゲームをプレイしないのは、一つのゲームを極めるのに時間をかけている為と言われている。

また、「TASさんの休日」とも呼ばれるシリーズ群がある。こちらはスピードランではなく、その豪運とプレイスタイルを活用してスコアカンストやNPCフルボッコをしている。主にプレイされるのはマリオパーティやいただきストリートなどのボードゲーム、カービィやマリオ64DSのサブゲームなど。

そのスーパープレイの虜になった者は数知れず、現在では彼(?)の成した軌跡をまとめたサイトすら存在している。興味がある人は一度見てみよう。


追記・修正お願いします。































   *   *
 *   + うそです
  n ∧_∧ n
  (ヨ(*´∀`)E)
  Y   Y  *



TASさんの正体はTool-Assisted-Superplay(Speedrun)。
その名の通り、何らかのツールによる補助を受けてのスーパープレイ、もしくはスピードランである。現実の人間ではない。
詳細を知らずに動画からTASさんのことを知ると勘違いしやすいので注意しよう。


具体的に言うと、エミュレータと呼ばれるモノでゲームのROMを解析し、フレーム単位でのコマンドの追記(セーブ)、修正や乱数データの閲覧による乱数調整を可能にし、
そこからトライ&エラーを繰り返していきながら最適なプレイを探していくこと。
分かりやすく言うと、パラパラマンガを書く形に似ているだろうか。

前述の最新ゲームにTAS動画が無いのもその為で、最新ハードにエミュレータが対応していない為。
最近3DSのエミュレータが出来たらしいが、カックカクすぎてTAS製作までには至っていない。

パラパラマンガに例えたように、作る側の労力は凄まじく、たかだか十数分の動画に何万、何十万という追記がされているなんてことはザラにある。
まさに湖の白鳥。

しかしそれだけの労力を使って作られた動画はまさに芸術の域で、見るものを興奮と爆笑の渦に巻き込む。
難所、難敵でさえ軽々越して見せるのでトラウマブレイカーでもある。
あまりに簡単にやってみせるため自分でも出来そうに見えてしまうが自分でやるとやっぱりうまくいかない。
どれだけすごいかはやはり実際に見てみるべきだろう。言葉では説明し辛い。
そしてゲームがスタッフロールに突入すると「エンディングだぞ、泣けよ」「長く苦しい戦いだった…(最初に使われたゲームではわずか「23秒弱」、長くても3〜4時間程度しか経っていない。略してNKT)」などとコメント欄で間違いなく言われる。
その後「クリアとはEnd」を出せばOKという解釈で、バグを駆使してEndだけ出すというTASも登場。
「エンディングだぞ、泣けよ」は「本編は無いぞ、泣けよ」まで進化した。
なおこのEndだけ出すは「Glitched」という普通にクリアするのとは別部門集計になってるのでご安心を。

また、エミュレータとROMデータさえあれば誰でもTAS動画は作れるので、興味を持った人はTASさんデビューしてみるのもいいかもしれない。

類義語にTAPがあるが、これはTool-Assisted-Play(Performance)の略で、スーパープレイの方のTASと同じ意味。
スピードランの方のTASと区別する為に用いられることがある。
ただしこれは国内某笑顔サイトで発生した呼称で、海外では区別の必要性を特に認められていない(タイトルでそれがSuperplayかSpeedrunか把握できるため)。
最速のみをTASと呼ぶと思っている人もいたりして論争の種になりやすい。
そのため、最近では「TASさんの休日」などの表現で意図的にTAPという呼称を排除する方向性も見受けられる。

また、RTAという言葉があるが、これはリアルタイムアタック(Real Time Attack)の略。
エミュレータは使わず*3、生身の人間が最速プレイを行うことである。
RTAなのに変態挙動だったりオブジェクト生成とか始めると「人力TAS」と呼ばれるが実機でなくても作っているのは人力なのでいささかおかしい気がしなくもない。
最近はTAS製作者が同じ手法でRTAをこなしたり、RTAプレイヤーにコツを教える場合がある。
一方で、RTAを基にTASの構築を行うことはあり、ごくごく稀だがRTAがTASを超えてしまうこともある。
マリオパーティなどのミニゲームもののスコアアタック系、タイムアタック系ミニゲームで公式記録に勝てないこともしばしば。

因みにスピードランの方のTASには何を以て最速とするかで分類があり、それぞれ、

  • any%
制限無し。アクションゲームにおいて、ルートを問わないタイプ。何でもありのバーリトゥード。
バグも有効な為、とんでもない速さでクリアが可能な場合も。
スーパーマリオ64のスター0枚TASは有名。

  • low%
最小アイテム取得数クリア。場合に よってはノーミスでのクリアもある。
標準的なTAS。

  • 100%
全アイテム取得クリア。やりこみ派TAS。

の3種類に分けられる。
この3種類の他にもアイテムやバグ、コマンドなどの縛りを設けてクリアするものが多数作られている。
また、ゲームをクリアするのみならず、最速でカンストを目指すものも作られている。

◆TASの正当性について
上の方でも述べたが、TASはその特異性からチート、つまりズル呼ばわりされることがある。
しかし、先ほども述べたようにTASに可能なのはコマンドの追記と乱数調整であり、ゲームの仕様を逸脱した行為は行えない。
実機で可能なことを極限まで追求しているだけである。
ただし、1フレーム単位の入力等がしばしばある為、実際に人がプレイすることは不可能な場合もあり、
こういった人間には不可能なプレイという意味ではチートと呼べなくもないところではある。
ただまぁ、近年ではRTA勢の研究と研鑽により人力では到底不可能と思われていた1フレーム技やシステム介入系の技が好タイムの前提になった例も数多く出てきているので、
(もちろん全てではないが)逆説的に「(TASプレイは)理論上実機でも可能」の合言葉に説得力と真実味が増してきた……のかもしない。


また、解析したROMデータが違法に入手されたものでなければ犯罪行為でもない。
ただ、このような意見の違いは往々にしてある為、『TASはこういうもの』と割り切った方がいい。





追記・修正は、チート無しでお願いします。

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