聖杯戦争(Fate)

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聖杯戦争(Fate) - (2017/08/19 (土) 21:44:56) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/05/04(水) 07:18:29
更新日:2024/04/12 Fri 20:40:28
所要時間:約 18 分で読めます




※この項目は『Fate/stay night』及びその派生作品である『Fate』シリーズに関するネタバレを多分に含みます。
 閲覧にはご注意下さい。

Fateシリーズで登場する用語。

あらゆる願いを叶えるとされる聖杯を手に入れる為の競争行為を指す。
菌糸類曰く、「聖杯とされるものが出品されたオークションだって聖杯戦争」。


冬木の聖杯戦争
参加する為の条件は、令呪を宿しサーヴァントを召喚すること。
主宰は魔術協会だが、聖堂教会から監督役が派遣されている。

名目上は「聖杯に選ばれ令呪を宿した7人のマスターが聖杯を巡って殺し合い、最後の1人がその所有権を手にする」というもの。
しかし、実際の目的は失われたアインツベルンの第三魔法「天の杯」魂の具現化ヘブンフィールを再現する為に作られた儀式。

元々はアインツベルン・遠坂・マキリの始まりの御三家が魔術師にとっての悲願、万象の源である「根源」へたどり着く為の「孔」を作ろうとし、
本編の200年前にユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン、遠坂永人、間桐臓硯(マキリ・ゾォルケン)によって創立された。
その完成度は、あのギルガメッシュをして「このシステムを考えた奴は間違いなく神域の天才だろうよ」と賞賛せしめた程。

冬木の地を儀式の場所として選んだのは教会の目に届かない極東の地だからとのこと。
それに加えて、冬木ほどの優れた霊地で魔術協会が掌握していない土地は極めて珍しい。

土地と降霊魔術の術式(初代が降霊術の大家ゼルレッチに一応師事していたため)は遠坂、聖杯の器はアインツベルン、令呪等使い魔制御の術式はマキリ(間桐)が其々提供した。

「根源」へ辿り着ける儀式として用意はしたものの、御三家毎に目的が異なる。

まず、宝石剣の完成が命題である遠坂家は、五代目当主は時臣が真っ当に根源到達を図っていたが、六代目当主は、御三家ならば当然知っている聖杯戦争の裏の仕組み・真の目的に関して全く知識がなく、勝つことが目的という曖昧な理由での参戦となった。

アインツベルンは七代目当主ユスティーツァの「この世の悪の根絶」という悲願成就と、第三魔法を再び会得すべく「根源」到達を狙っていた。
が、時を経て「この聖杯戦争自体が第三魔法の再現も兼ねているので、(第三魔法参照)優勝して儀式を完遂させ、
『アインツベルンの手で第三魔法を再現出来た』と言える段階に達すればそれで良い」と最低ラインを下げた。

マキリは当初こそ願望実現機能を用いてユスティーツァと同じ悲願を成就させようとしていたが、
歳を重ねた末に願望実現機として用いて臓硯が不老不死になること*1へと主目的に摩り替っている。

  • 小聖杯
願望機である大聖杯に繋がる孔にして炉心であり、大聖杯起動の鍵。
万能の釜そのものではなく、自らの生じる疑問に自らがよしとする答えしか生み出さない“願望機”として機能するように作られた。
五次ではイリヤの肉体。ただしその機能の核は心臓。

コレに敗北した英霊の魂を一時的に蓄え留め、聖杯に力が満ちたら根源に至る孔を開く儀式を大聖杯が執り行う仕組みとなっている。
根源の渦に至る為には七騎全てのサーヴァントを聖杯に捧げて大聖杯を起動する必要があるが、
単なる願望機として小聖杯を機能させるだけならば、それより少ない五騎の魂でよく死者蘇生ぐらいなら充分可能とされる。サーヴァントが必要なのはこの為。
この世の内側の法則の範疇の願いであれば、死者蘇生だろうが世界平和だろうが実現させることは出来る。
しかし、あくまで「過程をすっ飛ばして結果だけを得られる魔術的に異例な装置」でしかないので、
終着点である願望を使用者がある程度具体的に描けていないとどういう結末になるか想像もつかない、というリスクがある。

  • 大聖杯
柳洞寺の地下大空洞にある。中心にはユスティーツァが納まっているが、魂は完全に昇華されており大聖杯に意思と言えるものはない。

これがマスターとサーヴァントを選んでいる。マスターは始まりの御三家を優先し、また聖杯を必要とする者から優先的にマスターを選抜する。
原則として魔術回路がない者は選ばれない。
召喚する英霊を選ぶ基準は英霊の座にアクセスし、触媒がない場合、最もマスターに近い英霊を全英霊から召喚する(雨生龍之介キャスター(Zero)が該当する)。触媒がある場合はその触媒に対応する英霊が出現。
複数の英霊に対応する触媒の場合、その中から最もマスターに近い英霊が出現する。*2

なお、同じ英霊でもそれぞれ別のクラスでなら召喚可能。
例を挙げるとヘラクレスはキャスター以外のクラス適正があるのでキャスター以外のクラスなら、別のクラスで召喚されていても、また別のクラスで召喚が出来る*3

マスターのサーヴァント維持のバックアップも兼ねているので、聖杯戦争が終了したらバックアップも終了する。聖杯戦争終了後もサーヴァントを現界させるのは困難。
イリヤのように聖杯のバックアップも無く上級の英霊を召喚して何ヶ月も維持、などと言う行為は、並の人間から見れば正気の沙汰ではない。
魔術師として並外れた凛でも、すぐに魔力が枯渇してしまう程に魔力消費が激しいらしい。

なお、何故聖杯戦争において召喚されるサーヴァントが7騎なのかというと、
ガイアの抑止力であるプライミッツ・マーダーの制御に必要な守護者の数が7体なのと合わせているから。
また、神霊は霊格が余りにも高くて降霊させることすら出来ない(遠坂凛曰く、「神霊レベルの現象を再現出来るなら聖杯など最初から必要ない」)。
ヘラクレスカルナケイローン玉藻の前等、
神に昇格される前の姿や神性を失って神の座から降格された状態が存在する者であれば召喚は可能となる。

後述するが、第三次で汚染された為本質の万能の無色の力が悪性の力の渦に変貌しており、願望機として使えば、その願いを破壊をする方向で叶える欠陥品になってしまった。例外としてキャスター(Fate)程の魔術師ならば元の万能の願望機としては扱う事が出来るという。
尤も根源へ至る機能は健在であり、御三家の目的を叶えるには問題ない。
この汚染により、本来なら召喚されない反英雄としての面を持つ英霊(エミヤメドゥーサメディアジル・ド・レェ等)が召喚可能になった。

冬木の聖杯戦争においては西洋魔術や聖杯伝承が基盤となっているので、それに対応していない英霊は英霊の座から召喚することが出来ない。
アサシン(Fate)は、メディアが稀代の魔術師として捻じ込んだ、英霊ですらなくそれに偽装したその辺の亡霊である。
むろんもろにイスラムなハサンやオリエント系のギルガメッシュが召喚出来る事につっこんではいけない。
おそらく「聖杯」という概念そのものが存在する時代と場所の英霊であれば問題ないと思われる。

冬木の聖杯戦争は儀式として完成度が非常に高く、その後に発生した聖杯戦争の参考にされている。


  • 第一次聖杯戦争
1800年頃に行われた。しかし、碌にルールが規定されていなかった為に、参加者のマスターとしての自覚が希薄だった。
そのうえ令呪が存在しなかったのでサーヴァントが命令に従わない等の問題も発生。儀式の体を成さず失敗した。聖杯降臨の地は柳洞寺。
当時は唯の儀式で聖杯戦争とも呼ばれていなかった。

◆参加者
詳細不明


  • 第二次聖杯戦争
前回の失敗を踏まえ、令呪システムを完成させた。降霊の地は遠坂邸。
報酬として知識を与える約束で招かれた外来の魔術師たちも、御三家の決裂を知ってサーヴァントを自害させずに参戦。
アインツベルン相談室によると「ロクにルールの無い殺し合いで全滅した」らしい。

◆参加者
詳細不明


  • 第三次聖杯戦争
1930年頃、第二次世界大戦前夜に行われた。聖杯降臨の地は冬木教会。
前回の反省を踏まえて、細かいルールを決め、更に今回から教会から監督役を招く事にした。
小聖杯を巡り帝国陸軍やナチスを交え、冬木市ではなく帝都で戦いが繰り広げられたが、勝者が決まる前に小聖杯が破壊されて失敗。
この反省から第四次、第五次聖杯戦争の器には自己管理能力を備えたヒトガタ(イリヤスフィールアイリスフィール)の包装を施すようになる。
但し取り込む英霊の魂が増えると行動不能になる欠点がある。
エーデルフェルト家も参加したが、仲間割れをして早々に敗退したとされる。

……え? セイバーのクラスは常に終盤までの残ったはず?
まあ、再契約でもしたか、そもそもこの聖杯戦争が小聖杯の破壊でアッサリ終わってしまったから「早々」の時点でもう終盤に差し掛かっていたのかだろう。
アインツベルンが召還したアヴェンジャーによって大聖杯が悪性の力の渦に汚染され、聖杯の中身がこの世全ての悪に変貌した。
だがこの時点で御三家を含めた聖杯戦争に参加する(参加した)魔術師達はその汚染に気付いていなかった。

◆参加者
  • セイバー:エーデルフェルト家の双子姉妹
  • アヴェンジャー〈アンリマユとされた青年〉(SN)orルーラー〈天草四朗時貞〉(Apo):アインツベルン
  • アサシン〈小人のハサン〉:ディオランド家の人形遣い
  • ?:ダーニック・プレストーン・ユグドミレニアwithナチスドイツ(Apo)
その他には遠坂家・間桐家・帝國陸軍が当て嵌まると思われる。

◆監督役:言峰璃正


  • 第四次聖杯戦争
Fate/Zero参照。『stay night』本編の10年前1992年頃に行われた。
聖杯降臨の地は前述の3箇所が候補だったが、過去3度続けられた聖杯戦争の影響で新たに候補地として出来上がっていた新都の1画が言峰綺礼によって選ばれた。
なお『プリズマ☆イリヤ』ではアイリと切嗣によって儀式・術式ともに完結する事なく放棄・崩壊させられている。

◆参加者

◆監督役:言峰璃正→言峰綺礼


  • 第五次聖杯戦争
Fate/stay night参照。どのルートが正史なのかは不明。ただ言峰綺礼はいずれのルートにせよ必ず死ぬとの事。
歴代の冬木の聖杯戦争の中でも最もサーヴァントのレベルが高いと言われている。

◆参加者

◆監督役:言峰綺礼


  • 夜の聖杯戦争
Fate/hollow ataraxia参照。繰り返す4日間で行われる、「第三次聖杯戦争の再現」にして「第五次聖杯戦争の延長戦」。
アヴェンジャーとそのマスターであるバゼット、小聖杯かつサーヴァントを剥奪されたイリヤ以外は、おそらく自身が参戦していることに気付けていない。

参加者
  • アヴェンジャー:バゼット・フラガ・マクレミッツ
  • セイバー:遠坂凛(?)、間桐桜(?)
「昼間のアンリマユ」である衛宮士郎以外のマスター、ランサーと第三次では召喚されていないバーサーカー以外のサーヴァントは全て参加していると思われる。



  • 第六次聖杯戦争(?)
第五次聖杯戦争の約10年後、遠坂凛とロード・エルメロイⅡ世(ウェイバー)が冬木の聖杯戦争を解体しようと試み、
大聖杯復活を企む協会側と対立するが、聖杯戦争に匹敵するほどの大騒動の末に解体され聖杯戦争は終結したらしい。

また衛宮切嗣が保険に大聖杯がある地下洞窟に爆薬を仕込んで地脈をいじり、数十年後に地脈に溜まった力が爆発するようにしている為、
解体に失敗したとしても第六次聖杯戦争は発生しない(本来は第五次聖杯戦争を阻止する為に仕掛けたが予定より大幅に開催が早かった為に防げなかった)。


Fate/strange fakeの聖杯戦争
誰かが冬木の聖杯戦争の技術を模倣し、アメリカ・スノーフィールドにて再現させたモノ。
但し不完全な模倣なので欠陥があり、セイバーのクラスが欠け、選ばれる筈のないサーヴァントが呼び出されている他、本来マスターになり得ないモノにまで令呪が宿るという現象が確認されている。
どうやら「偽の聖杯戦争」は「真の聖杯戦争」の呼び水となるものであるらしく、「偽」の開始後「真」に参加するサーヴァント6柱が追加で召喚されている。

◆参加者(偽)

◆参加者(?)

◆参加者(真)

◆乱入者

◆監督役:ハンザ・セルバンテス


Fate/EXTRAの聖杯戦争
Fate/stay nightの平行世界の聖杯戦争。トーナメント形式で行われる、128体のサーヴァントと魔術師によるムーンセル(聖杯)の争奪戦。
本戦参加者を決める予選を含めれば、おそらく全聖杯戦争中最多の死者数。わかっているだけで1000人弱が死亡している。

ムーンセルの正体は月にある超高度演算機。制作者は不明だが、人類が理解出来るモノではないらしい。
ムーンセルは人類史の全てと平行世界をも観察、記憶しており、凄まじい演算能力であらゆる未来を操作する事を可能とする。
所有者はその演算能力を使う事で願いを叶うように導く事が出来る。その気になれば世界規模の戦争を起こす事や人類全てを死に追い込む事も可能。
特筆すべきは所有者は現代にいながらも過去の時間軸から都合のいい未来へと改竄出来る点であり、まさしく万能の力といえる。
こちらは人智を遥かに超えた力を持つので、あらゆる魔術基盤に基づく英霊を召喚でき、神霊レベルの現象も完全でなくともある程度再現出来る。

平行世界であるもののムーンセルが存在するのはあくまでもEXTRA世界だけで、他の平行世界にはない。
朱い月のブリュンスタッドは存在しないが、それに相当する星の頭脳体が存在するという。

◆参加者
         …セイバー&キャスター(EXTELLA/zeroのみ)


Fate/Apocryphaの聖杯戦争
Fate/stay nightの平行世界。時間軸は四次以降。
第三次聖杯戦争において、アインツベルンがアヴェンジャーではなくルーラーのサーヴァントを召喚して分岐した世界。
『Fate/Apocryphaの第三次聖杯戦争』は熾烈の闘いの末にダーニック・プレストーン・ユグドミレニアが冬木の大聖杯を奪い取り、行方不明になり終結。
数十年後にルーマニアで設置された大聖杯が発見され、ユグドミレニア一族と魔術協会の大聖杯を巡る闘いを描いている。
尚、その後の御三家だが、アインツベルンは再び聖杯の作成を目論見、遠坂は聖杯を諦めて独自の路線で行き、間桐は消息不明だがダーニックは消失と見てる。

大聖杯にはマスター達が徒党を組んで聖杯戦争が立ち行かなくなった時、新たにサーヴァントを召喚するための予備システムが存在することが判明。
ユグドミレニア一族の「黒」の陣営と、魔術協会の「赤」の陣営。サーヴァントが7騎ずつ別れてかつてない大規模なものとして「聖杯大戦」と呼ばれる。
更に監督役としてルーラー(Fate)のサーヴァントが召喚されていて、全てのサーヴァントの令呪も所有している。

この聖杯大戦では14騎という大量のサーヴァントを召喚可能になっているが、これはユグドミレニアが改良を施した、などという理由ではない。
冬木の霊脈もトゥリファスのそれがより優れているお陰でより膨大なマナを蓄積し易かった、という理由もあるが、
大聖杯によるマスターへのバックアップの程度を減らし、マスターへの負担を増大させて召喚可能な上限を引き上げたのも一因。
そのため、二流魔術師程度だと、サーヴァントを召喚するだけでもかなりの疲労を覚える羽目に。

ちなみに、大聖杯が奪われたのは第三次聖杯戦争時のため第四次と第五次は発生していない。
つまり切嗣はどっかで戦い続けているかもしれないし、言峰は迷い続けているかもしれないし、時臣は生きているかもしれないし、
雁夜は間桐に戻らず普通に暮らしているかもしれない。
ただしウェイバーがエルメロイⅡ世として登場するため、ケイネスは死んでいる可能性が高い。
加えてアヴェンジャーも召喚されていないため、大聖杯は通常の機能を維持している。

また、外部に大聖杯が出た影響もあって、冬木の儀式の術が部分的に流出してしまい、各地で同様の聖杯戦争が起こって聖遺物の奪い合い等の事態に発展している。
ただし、「根源に向けて孔を穿つのに必要な英霊の魂が7騎」という肝心な点等は魔術協会の上層部以外は知らず、
多くて精々5騎のサーヴァントによる大抵の願いは叶えられる範疇に留まる擬似聖杯を奪い合い、という比較的小規模なものに留まる。

◆聖杯大戦参加者("赤"の陣営)

◆聖杯大戦参加者("黒"の陣営)

◆聖杯大戦参加者(ルーラー陣営)
  • ルーラー:レティシア(マスターではなく「憑依」というかたちでのイレギュラー召喚)
  • "黒"のセイバー:ジーク(マスターではなく「融合」というかたちで霊基を引き継いでいる)

◆聖杯大戦監督役:シロウ・コトミネ


帝都聖杯奇譚の聖杯戦争
Appocryphaと同じくFate/stay nightの平行世界。時間軸は三次の直後。太平洋戦争末期の追い詰められていた日本帝国陸軍が冬木の聖杯を奪取。
しかし外部より招いた魔術師が召喚した魔人アーチャーにより、逆に帝国軍自体が掌握される。
彼女により聖杯自体の汚染が看破され願望機としては使用出来ない聖杯を81のパーツに分解し再構築した事で、聖杯の魔力をあます所なく純粋な破壊力へと変換した八十一号聖杯爆弾が誕生。
この聖杯爆弾を巡り、召喚かれた七騎の救国英霊達とドイツより強襲してきた人造英霊兵団ヘルト・クリーガーが戦いを繰り広げる。

◆参加者


Fate/kaleid liner PRISMA ILLYA プリズマ☆イリヤの聖杯戦争
Fate/stay nightの並行世界の聖杯戦争。
アイリスフィールがイリヤを聖杯とすることを拒絶し、切嗣と彼女の手によって四次(恐らく)が未然に阻止された。切嗣とアイリは現在でも再発を防ぐため活動している。
なお、イリヤの年齢やアインツベルン、凛とルヴィアの聖杯戦争に関する知識などから、少なくとも第四次よりもかなり前の段階で分岐した時間軸である模様。

美遊の世界においては、エインズワースが二つの魔術師家系(間桐家ともう一つの魔術師家系)と手を結び儀式を作り上げた。
特に「英霊召喚システム」は特殊で「クラスカード」を用いて自身の肉体を媒介にし英霊の持つ力の一端を写し取り術者自身が英霊と化す、それが宝具召喚「限定召喚(イングルート)」と英霊召喚「夢幻召喚(インストール)」である。
そうした「偽英霊」が戦い勝者が聖杯を得る仕組みであった。
この世界でも4回聖杯戦争を失敗していて、第四次の時には町を飲み込む程の闇が発生し、その時にエインズワース家の先代当主であるサガリー・エインズワースは死亡し、協力関係にあった他の二家は壊滅した。
三家の中でただ一人生き残ったジュリアン・エインズワースは、結果的に一人で聖杯戦争のシステムを掌握。
魔力の枯渇とそれに代わる「謎の物質」の出現によって滅亡の危機に瀕した人類の救済を目的に、第五次聖杯戦争を起こす。
この聖杯戦争は最終的に本来は聖杯戦争の参加者ではないイレギュラーである衛宮士郎が勝利し、聖杯の器である美遊をイリヤの世界に逃がしてしまったことで失敗に終わる。(その時に「stay night」の英霊が宿った8枚のクラスカードも一緒に来た)
だが、美遊が並行世界に帰還したことで、美遊(とイリヤ)を聖杯として、ジュリアンは再び聖杯戦争を行おうとしている。

◆参加者(五次)
他にもランサー、ライダー、キャスター、バーサーカーのカードを持ったエインズワースの「人形」が存在。

◆監督役(五次):言峰綺礼

◆参加者(六次)※陣営毎に統括
またイリヤ達の陣営にはカードこそ使わないものの、遠坂凛ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトバゼット・フラガ・マクレミッツ、そして途中から衛宮士郎とアンジェリカが所属している。


Fate/Prototypeの聖杯戦争
基本的なシステムはFate/stay nightと同じ。ただし他の聖杯戦争のように分岐した世界ではない。
舞台は東京。マスターは七つの天使の階梯、サーヴァントはそれぞれのクラスによって一位から七位までの階位に分けられる。

発端となったのは聖堂教会のある枢機卿が秘密裏に模造聖杯を持ち出し、極東の地で奇跡の再現を目論んだこと。
召喚された七騎の英霊の魂を呼び水にして更なる高位存在を呼び出す事で東京を聖都へと生まれ変わらせる事がその枢機卿の目的であるが、集められた魔術師達は聖杯は根源への架け橋となる願望器として売り込まれている。
つまり冬木の聖杯戦争の真の目的が隠れ蓑として使われているような状態。

しかしその聖杯の真の機能は『黙示録の獣』を召喚する事で逆説によって主の愛を証明するというイカレたものであり、サーヴァントの魂のみならず多くの生贄を必要とする代物だった。

そして史上初の聖杯戦争において沙条愛歌の手によって聖杯は起動しようとしていたが、そのサーヴァントであったセイバーの手によって阻止された。

その八年後、本来開かれるはずのなかった第二の聖杯戦争がFate/Prototypeの舞台となる。

◆参加者(一次)

◆参加者(二次)


◆Fate/Labyrinthの聖杯戦争

正確には亜種聖杯戦争。恐らくApocrypha、もしくはそれに近い並行世界で行われたものの一つ。

アルカトラスの第七迷宮》に設置された亜種聖杯によって英霊が召喚され、最奥の亜種聖杯に辿り着くことで亜種聖杯を入手する事が出来るとされる。一度に召喚される英霊は四騎。
この亜種聖杯戦争で召喚された英霊達は基本的にマスターを持たず、迷宮内に設置されたアイテムを入手することで魔力を補充する。

その実態はラミュロス(吸血鬼。人間が変貌したものではなく、元から吸血鬼として存在する幻想種の類)、ヴォルフガング・ファウストゥスが英霊の霊核を抽出し、それを捕食するために仕組んだもの。
Labyrinth本編ではセイバーアーチャーキャスターアサシンが召喚されていたが、これ以前にも何人かの英霊を捕食している。



Fate/Grand Orderにおける聖杯戦争
スマホ版Fateたる本作では、主人公は聖杯戦争には参加しない。
「魔術師が聖杯を求めて争う」聖杯戦争と違い、本作の舞台は世界を救うための「聖杯探求」である。

そのため、本作における召喚システムは他作品にある縛りはほぼなく、冬木の聖杯で召喚できないサーヴァントや、通常の聖杯戦争では召喚されることのないサーヴァントも何人か登場している。
普通の聖杯戦争ならば私利私欲のために妻の墓を暴いたマスターを殺しにかかる本物の聖杯を見たことがあり偽物の聖杯に興味が無いなどの英霊達も、人類が滅びるか否かの緊急事態ということもあって召喚に応じる。
召喚のために霊格を落とす必要はあるが、本来召喚ができない神霊すらもサーヴァント化が可能。

ちなみに設定上主人公と本契約しているのはあくまでもシールダーのみで他のサーヴァントは仮契約に近い。
必要なときに随時カルデアから呼んでいるらしく、肝心なときに的確なサーヴァントがついていなかったりもする。
召喚にはそのサーヴァントと「縁を結ぶ」事が必要で、ストーリーを進めることで縁が深くなり召喚可能になるサーヴァントもいる(=ガチャのラインナップに加わる)。

召喚に使用される触媒は、ずばりシールダーの保有する「キャメロットの円卓」である。
多くの英傑が誓いの儀式を行ったこの円卓-ラウンド-を加工したラウンドシールドこそが召喚の要であり、言ってしまえば数多の英霊を呼べるのはシールダーの恩恵。
事態のだいたいを知っていそうな英雄王が「我を喚ぶとは運を使い果たしたな!」と言っているあたり、召喚できるかは運が大いに絡む模様(所謂ソシャゲのガチャ運を指している可能性も高いが)。
またナーサリー・ライムのように本来召喚されるはずの姿ではなく『前の召喚者』の影響を強く受けている者も多い。
姿を変えたら誰だかわからないというメタ的な話はともかく、召喚しているのは主人公という一個の人間ではなくカルデアの召喚システムというのが理由だろうか。

イベントストーリーではプレイヤーが所持していないサーヴァントも当たり前のように登場するため「馴染みのような顔してるけどあんたうちにいないでしょアルトリアさん!」となるプレイヤーも多い。

また、登場するサーヴァントのクラスに縛りもないため、それぞれ真名で呼び合うのが基本。
例外は互いに「セイバー」「ランサー」と呼び合うネロエリザベートや自分からクラス名で名乗っているセイバー・リリィや岩窟王くらいなもの。

しかし、1.5部からは『真明当て』が実装され、メインのストーリーを進めなければサーヴァントの真明が表示されず、それまでは
『〇〇(初登場した特異点の地名)の〇〇(クラス名)』という表記になる。

またこちらの世界線でも本作の10年前に冬木市にて聖杯戦争が執り行われたらしい。
勝者は時計塔のロードにしてカルデアの前所長であるマリスビリー・アニムスフィアとそのサーヴァントのキャスター・ソロモン。
手に入れた聖杯にマリスビリーはカルデアの活動や開発のための資金を、ソロモンは人間への転生を願った。
また冬木市での聖杯戦争の英霊召喚システムをもとにして、カルデアの「守護英霊召喚システム・フェイト」が造られた。



追記・修正は聖杯戦争を制してからお願いします。

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