聖杯戦争(Fate)

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聖杯戦争(Fate) - (2023/01/13 (金) 14:37:27) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/05/04(水) 07:18:29
更新日:2024/04/12 Fri 20:40:28
所要時間:約 28 分で読めます




※この項目は『Fate/stay night』及びその派生作品である『Fate』シリーズに関するネタバレを多分に含みます。
 閲覧にはご注意下さい。



Fateシリーズで登場する用語。あらゆる願いを叶えるとされる聖杯を手に入れる為の競争行為を指す。
菌糸類曰く、「聖杯とされるものが出品されたオークションだって聖杯戦争」。


冬木の聖杯戦争

7人の魔術師(マスター)がそれぞれサーヴァントを召喚し、聖杯を巡って繰り広げる血みどろの争奪戦。
50-60年周期で開催され、既に5回を数えている。
『Fate/stay night』では魔術協会が主宰と言われていたが、後続作品では魔術師を数人派遣するのみになっている。設定が変わったっぽい



元は第三魔法天の杯(ヘブンズフィール)」を再現する為の儀式だったが、途中から聖杯の争奪戦に変わった。
1800年頃、ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン、遠坂永人、間桐臓硯(マキリ・ゾォルケン)が創立した。
アインツベルンは聖杯の器、遠坂は土地と降霊魔術の術式(当代が降霊術の大家ゼルレッチに師事していたため)、マキリ(間桐)は令呪等使い魔制御の術式を提供し、ここから始まりの御三家と称している。徳川家リスペクト?
儀式の場に冬木を選んだのは、霊地として非常に優れていて、かつ魔術協会や聖堂教会の目を逃れられる僻地だったから。当時の日本は絶賛鎖国中だったが、それを上回る程魅力的だったんだろう。
冬木でも魔法を発動させるには条件が揃わず、それを補う為に世界の外に繋がる孔を穿つ必要がある。それが聖杯戦争のそもそもの意義だった。
その完成度は、あのギルガメッシュをして「このシステムを考えた奴は間違いなく神域の天才だろうよ」と賞賛せしめた程。

当初こそ目的は「第三魔法による人類救済」で一致していたが、今ではそれぞれ迷走している。
アインツベルンは動機が形骸化しており、儀式の完遂だけを求めている。
間桐、というより間桐臓硯は第三魔法による不老不死だけを求めている。
遠坂は5代目である遠坂時臣の時点で、世界の外にある根源への到達だけを求めている。
6代目の遠坂凛に至っては先代の早死にのせいで引き継ぎがなされず、単なる聖杯の争奪戦と信じ込んでいた。

冬木の聖杯戦争は儀式として完成度が非常に高く、その後に発生した聖杯戦争の参考にされている。


●第一次聖杯戦争

1810年頃に行われた。聖杯降臨の地は柳洞寺。
当時は唯の儀式で聖杯戦争とも呼ばれていなかった。碌にルールが規定されていなかった為に、参加者のマスターとしての自覚が希薄だった。
『Fate/stay night』でイリヤスフィールが言うには、馬鹿正直に遂行した挙句、始まりの御三家の仲間割れで失敗したとのこと。
『Fate/stay night [UBW]』のBD特典冊子でも、魔術師や技術者の間で問題があったとされる。
『Fate/complete material III』によれば、当時は「令呪」がまだ無く、サーヴァントを従わせられなかったのも一因だとか。


◆参加者
詳細不明


●第二次聖杯戦争

前回の失敗を踏まえ、令呪システムを完成させた。聖杯降臨の地は遠坂邸。
報酬として知識を与える約束で招かれた外来の魔術師たちも、御三家の決裂を知ってサーヴァントを自害させずに参戦。
アインツベルン相談室によると「ロクにルールの無い殺し合いで全滅した」らしい。

◆参加者
詳細不明


●第三次聖杯戦争

1930年頃、第二次世界大戦前夜に行われた。聖杯降臨の地は冬木教会。
前回の反省を踏まえて、細かいルールを決め、聖堂教会から監督役を招く事にした。
聖堂教会としても「聖杯」というならキリスト教に縁があるかもしれないと考え、この招きに応じる。キリスト教とは無関係と確認できた後も、件の聖杯の強大さを無視できず、次回以降も監督役を派遣し続けることに。

小聖杯を巡り帝国陸軍やナチスを交え、冬木市ではなく帝都で戦いが繰り広げられたが、勝者が決まる前に小聖杯が破壊されて失敗。
この反省から第四次、第五次聖杯戦争の器には自己管理能力を備えたヒトガタ(イリヤスフィールアイリスフィール)の包装を施すようになる。
但し取り込む英霊の魂が増えると行動不能になる欠点がある。
エーデルフェルト家も参加したが、仲間割れをして早々に敗退したとされる。

……え? セイバーのクラスは常に終盤まで残ったはず?
まあ、再契約でもしたか、そもそもこの聖杯戦争が小聖杯の破壊でアッサリ終わってしまったから「早々」の時点でもう終盤に差し掛かっていたのかだろう。

何度も失敗を繰り返したことで大聖杯に狂いが生じ、アインツベルンが他を出し抜く目的で「本来存在しないクラスである『アヴェンジャー』+規格上呼び出せない筈の神霊の召喚を試みる」という二重のルール違反をやらかしたことが追い討ちをかけた。
アヴェンジャーは「この世で唯一の悪であれ」という願いだけで英霊になった為、聖杯の器に回収された時、大聖杯はこれをやっと来た願望と認識、
進んで自らの内に取り込み、「この世全ての悪」を生み出そうとする様になる。
これにより新しく願いがかけられたとしても人を殺す形で叶え、反英雄も召喚可能になるなど、システムとして破綻した。
臓硯だけは大聖杯の異状に勘付いていたが、確信は持てず、第四次聖杯戦争まで様子見することになる。

◆参加者
その他には間桐家が当て嵌まると思われる。

◆監督役言峰璃正


●第四次聖杯戦争

Fate/Zero』参照。1994年11月頃に行われた。
聖杯降臨の地は前述の3箇所が候補だったが、過去3度続けられた聖杯戦争の影響で新たに候補地として出来上がっていた新都の一角が言峰綺礼によって選ばれた。

◆参加者

◆監督役:言峰璃正→言峰綺礼


●第五次聖杯戦争

Fate/stay night』と『Fate/unlimited codes』参照。2004年2月2-15日に行われた。サーヴァントの召喚自体は約2ヶ月前から始まっている。
歴代の冬木の聖杯戦争の中でも最もサーヴァントのレベルが高いと言われている。言峰綺礼は第四次聖杯戦争を経ていれば必ず死ぬ
HFルートでのみ、イリヤスフィールが桜への接触から大聖杯の異変を知り、アインツベルンは失敗したと結論付ける。

◆参加者

◆監督役:言峰綺礼


●夜の聖杯戦争

Fate/hollow ataraxia』参照。2004年10月8-11日の出来事。
繰り返す4日間で行われる、「第三次聖杯戦争の再現」にして「第五次聖杯戦争の延長戦」。
アヴェンジャーとそのマスターであるバゼット、聖杯の器かつサーヴァントを剥奪されたイリヤ以外は、おそらく自身が参戦していることに気付けていない。

参加者
  • アヴェンジャー:バゼット・フラガ・マクレミッツ
  • セイバー:遠坂凛(?)、間桐桜(?)
「昼間のアンリマユ」である衛宮士郎以外のマスター、ランサーと第三次では召喚されていないバーサーカー以外のサーヴァントは全て参加していると思われる。



●聖杯戦争の解体

2010年頃、遠坂凛とロード・エルメロイⅡ世(ウェイバー)が冬木の聖杯戦争を解体しようと試み、
大聖杯復活を企む協会側と対立するが、聖杯戦争に匹敵するほどの大騒動の末に解体され聖杯戦争は終結したらしい。

また衛宮切嗣が「保険」として大聖杯がある地下洞窟に爆薬を仕込んで地脈をいじり、数十年後に地脈に溜まった力が爆発するようにしている為、
解体に失敗したとしても第六次聖杯戦争は発生しない(本来は第五次聖杯戦争を阻止する為に仕掛けたが、予定より大幅に開催が早かった為に防げなかった)。



Fate/strange Fakeの聖杯戦争

誰かが冬木の聖杯戦争の技術を模倣し、アメリカで聖杯戦争のために作られた計画都市・スノーフィールドにて再現させたモノ。
但し不完全な模倣なので欠陥があり、セイバーのクラスが欠け、選ばれる筈のないサーヴァントが呼び出されている他、本来マスターになり得ないモノにまで令呪が宿るという現象が確認されている。
どうやら「偽の聖杯戦争」は「真の聖杯戦争」の呼び水となるものであるらしく、「偽」の開始後「真」に参加するサーヴァント6柱が追加で召喚されている。

◆参加者(偽)

◆参加者(?)

◆参加者(真)
  • 真アーチャー:バズディロット・コーデリオン
  • 真ライダー:ドリス・ルセンドラ(未確定)
  • 真キャスター:フランチェスカ・プレラーティ
  • 真アサシン:ファルデウス・ディオランド
  • 真バーサーカー:ハルリ・ボルザーグ
  • ウォッチャー:シグマ

◆乱入者

◆監督役:ハンザ・セルバンテス



Fate/Apocryphaの聖杯戦争

舞台は『Fate/stay night』の平行世界で、第三次聖杯戦争でアインツベルンがアヴェンジャーではなくルーラーのサーヴァントを召喚して分岐した。時間軸は第三次聖杯戦争の60年後。
「Fate/Apocryphaの第三次聖杯戦争」は熾烈な闘いの末にダーニック・プレストーン・ユグドミレニアが冬木の大聖杯を奪い取り、行方不明になり終結。
数十年後にルーマニアで設置された大聖杯が発見され、ユグドミレニア一族と魔術協会の大聖杯を巡る闘いを描いている。
アヴェンジャーが召喚されていないため、大聖杯は本来の機能を維持している。ジャック・ザ・リッパーなんて明らかな反英雄を召喚できてるけど

大聖杯にはマスター達が徒党を組んで聖杯戦争が立ち行かなくなった時、新たにサーヴァントを召喚するための予備システムが存在することが判明。
ユグドミレニア一族の「黒」の陣営と、魔術協会の「赤」の陣営。サーヴァントが7騎ずつ別れてかつてない大規模なものとして「聖杯大戦」と呼ばれる。
更に監督役としてルーラーのサーヴァントが召喚されていて、全てのサーヴァントの令呪も所有している。

この聖杯大戦では14騎という大量のサーヴァントを召喚可能になっているが、これはユグドミレニアが改良を施した訳ではない。
冬木の霊脈もトゥリファスのそれがより優れているお陰でより膨大なマナを蓄積し易かった、という理由もあるが、大聖杯によるマスターへのバックアップの程度を減らし、マスターへの負担を増大させて召喚可能な上限を引き上げたのも一因。
そのため、二流魔術師程度だとサーヴァントを召喚するだけでもかなりの疲労を覚える羽目に。

また外部に大聖杯が出た影響もあって冬木の儀式の術が部分的に流出してしまい、各地で同様の聖杯戦争が起こって聖遺物の奪い合い等の事態に発展している。
ただし「根源に向けて孔を穿つのに必要な英霊の魂が7騎」という肝心な点等は魔術協会の上層部以外は知らず、多くて精々5騎のサーヴァントによる大抵の願いは叶えられる範疇に留まる擬似聖杯を奪い合う、という比較的小規模なものに留まる。


◆聖杯大戦参加者("赤"の陣営)

◆聖杯大戦参加者("黒"の陣営)

◆聖杯大戦参加者(ルーラー陣営)
  • ルーラー:レティシア(マスターではなく「憑依」というかたちでのイレギュラー召喚)
  • "黒"のセイバー:ジーク(マスターではなく「融合」という形で霊基を引き継いでいる)
  • "黒"のライダー:ジーク(ジークをマスターとして再契約し、自動的にルーラー陣営に移籍)

◆聖杯大戦監督役:シロウ・コトミネ



Fate/EXTRAの聖杯戦争

舞台は『Fate/stay night』の平行世界で、1970年代の出来事をきっかけに分岐した。ゲーム中では2032年だが、『Fate/EXTRA material』では2030年になっている。
トーナメント形式で行われる、128体のサーヴァントと魔術師によるムーンセル(聖杯)の争奪戦。
本戦参加者を決める予選を含めれば、おそらく全聖杯戦争中最多の死者数。わかっているだけで1000人弱が死亡している。

ムーンセルに招かれた魔術師(ウィザード)は一時的に魔術師としての記憶を封印され、無意識のうちに固有結界の一種である電脳世界「SE.RA.PH」にて、いわば「偽りの学園生活」の中で自身に与えられた役割を演じることになる。
しかし自分の本当の素性を思い出し学園生活から抜け出すことで、魔術師は初めて「マスター」となりサーヴァントと契約、聖杯戦争本戦への参加が許される。
なお、本戦参加者128名に入れなかった時点で他のマスター候補者は敗退、電脳死が確定する。

SE.RA.PHに於けるマスターとサーヴァントの繋がりは良くも悪くも地上のそれとは比べ物にならない強固さであり、マスターが死亡するとサーヴァントも消滅するのは同様だが、逆にサーヴァントが消滅した時点でマスターも敗退とみなされ、これまた電脳死する。
ただしこれは「型月の原則」なので、当然が存在する訳で……

ムーンセルの実態は月にある超高度演算機。制作者は不明だが、人類が理解出来るモノではないらしい。
ムーンセルは人類史の全てと平行世界をも観察、記憶しており、凄まじい演算能力であらゆる未来を操作する事を可能とする。
所有者はその演算能力を使う事で願いを叶うように導く事が出来る。その気になれば世界規模の戦争を起こす事や人類全てを死に追い込む事も可能。
特筆すべきは所有者は現代にいながらも過去の時間軸から都合のいい未来へと改竄出来る点であり、まさしく万能の力といえる。
こちらは人智を遥かに超えた力を持つので、あらゆる魔術基盤に基づく英霊を召喚でき、神霊レベルの現象も完全でなくともある程度再現出来る。

ムーンセルが存在するのは『Fate/EXTRA』系列の世界だけで、他の平行世界にはない。
朱い月のブリュンスタッドは存在しないが、それに相当する星の頭脳体が存在するという。

◆参加者(※一部)



◆Fate/EXTRA Last Encoreの聖杯戦争

『Fate/EXTRA』の並行世界……ではあるのだが、この世界ではそもそも聖杯戦争のシステム自体が過去のものとなっている。最も未来の3030年が舞台。

電脳死するほかなかったマスターは敗退後も契約さえ切ってしまえば生存が許されるようになり、その結果参加者だったマスター達はそのほとんどがサーヴァントを手放したことで、完全に聖杯戦争という枠組みが崩壊してしまっている。
その上「契約を切ればマスターは消滅せず、SE.RA.PHに存在し続けられる」という現象を利用し、シンジのように永劫朽ちぬ理想都市を作って滅びゆく人類の移住先にしようとした者も出ていた。

この他にも
  • 本戦に参加する条件が「記憶を取り戻しサーヴァントと契約する」から「他のマスター候補を殺害する」に変更されている
  • 安全地帯だった学園エリアが無くなり、階層すべてが戦闘空間であるアリーナ化。そもそも「階層」という概念自体アリーナにしかなかったもの
  • 各階層は勝者になったものの次の戦場に向かわなかったマスター、通称「フロアマスター」によって管理されている。
    フロアマスターはそれぞれの階層で一番戦績が優れていたものが自動的に選出され、残っているマスターが存在しない場合は、最も強かったマスターが蘇生されて「フロアマスター」となる。その場合、死者が生前のままに蘇る道理はなく「勝利にのみ執着する亡者」と化す場合もある
  • 階層間の移動は上から下に降りる時限定でいつでも可能だが、下から上への移動には勝者になって「ムーンマイルラダー」に乗らなければならない。しかし現状対戦者になり得るマスターはフロアマスターのみな上に、フロアマスターが敗退すると管理していたフロアごと消滅してしまう=人類が絶滅に近づく
  • 存在しないはずの「129人目の参加者」が存在する
等々、数え切れないほどの差異が存在する。

なお聖杯戦争のルールが変更されたのは、セイヴァーのサーヴァントの宝具『天輪聖王(チャクラ・ヴァルティン)』が原因らしい。

というのも、そもそもとして『EXTRA』とは前提となる部分がいくつか異なっており、階層とムーンマイルラダー、本戦への参加条件はこの世界では初めからこうであったもの。
また『天輪聖王』が聖杯戦争が崩壊した原因なのはその通りなのだが、むしろ
  • トワイスの理想形に最も近かった岸波白野でさえトワイスの思想に同調せず、その上でセイヴァーに敗北してしまった。
  • それを受けてトワイスは完全に人類の救済を諦め、ムーンセルを「滅亡の未来」以外観測しない運営方針に切り替えてしまった。
ことの二つが大きな要因。
第1話でハクノが居た最下層は「聖杯戦争予選会場」などではなく、過去の聖杯戦争予選からシミュレートされた「再現データ」に過ぎず、ハクノは真の意味では聖杯戦争に参加していない。あくまでその残骸を利用して上に上っていただけ。

因みに真っ当に成立していた最後の聖杯戦争は、間桐シンジらが参戦した1000年前の物が最後。
つまりフロアマスターたちは電脳世界で1000年以上、不毛の時を生かされ続けていることになる。

◆参加者

◆フロアマスター

◆敗者

◆???



帝都聖杯奇譚の聖杯戦争

舞台は『Fate/stay night』とは別世界で、設定は互いに独立している。敢えていえば第三次聖杯戦争で分岐している。時間軸は第三次の2年後、昭和20年夏。
日本帝国陸軍が外部から招いた魔術師により召喚された魔人アーチャーが、逆に帝国軍自体を掌握。第三次聖杯戦争に参加、勝利し冬木の聖杯を奪取することに成功する。
彼女により聖杯自体の汚染が看破され、願望機としては使用出来ない聖杯を81のパーツに分解し再構築した事で、聖杯の魔力をあます所なく純粋な破壊力へと変換した八十一号聖杯爆弾が誕生。
この聖杯爆弾を巡り、新たに召喚された七騎の救国英霊達とドイツより強襲してきた人造英霊兵団ヘルト・クリーガーが戦いを繰り広げる。

◆参加者


◆ 帝都聖杯奇譚 Fate/type Redlineの聖杯戦争


◆参加者



Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤの聖杯戦争

舞台は『Fate/stay night』とは別世界で、設定は互いに独立している。イリヤの年齢やアインツベルン、凛とルヴィアの聖杯戦争に関する知識などが独自のものになっている。
アイリスフィールがイリヤを聖杯とすることを拒絶し、切嗣と彼女の手によって四次(恐らく)が未然に阻止された。切嗣とアイリは現在でも再発を防ぐため活動している。

美遊が元居た並行世界においては、エインズワースが二つの魔術師家系(間桐家ともう一つの魔術師家系)と手を結び儀式を作り上げた。
特に「英霊召喚システム」は特殊で「クラスカード」を用いて自身の肉体を媒介にし英霊の持つ力の一端を写し取り術者自身が英霊と化す、
それが宝具召喚「限定展開(インクルード)」と英霊召喚「夢幻召喚(インストール)」である。
そうした「偽英霊」が戦い勝者が聖杯を得る仕組みであった。
この世界でも4回聖杯戦争を失敗していて、第四次の時には町を飲み込む程の闇が発生し、その時にエインズワース家の先代当主であるザカリー・エインズワースは死亡、協力関係にあった他の二家は壊滅した。
三家の中でただ一人生き残ったジュリアン・エインズワースは、結果的に一人で聖杯戦争のシステムを掌握。魔力の枯渇とそれに代わる「謎の物質」の出現によって滅亡の危機に瀕した人類の救済を目的に、第五次聖杯戦争を起こす。
この聖杯戦争は最終的に本来は聖杯戦争の参加者ではないイレギュラーである衛宮士郎が勝利し、聖杯の器である美遊をイリヤの世界に逃がしてしまったことで失敗に終わる(その時に『stay night』の英霊が宿った8枚のクラスカード*4も一緒に来た)。
だが、美遊が並行世界より回収されたことで、美遊(とイリヤ)を聖杯として、ジュリアンは再び聖杯戦争を行おうとしている。

◆参加者(五次)※陣営毎に統括

◆監督役(五次):言峰綺礼

◆参加者(六次)※陣営毎に統括
またイリヤ達の陣営にはカードこそ使わないものの、遠坂凛ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトバゼット・フラガ・マクレミッツ、そして途中から衛宮士郎とアンジェリカが所属している。



Fate/Prototypeの聖杯戦争

舞台は『Fate/stay night』の元になった旧Fateを再構築した世界。
東京で2回開催。マスターは七つの天使の階梯、サーヴァントはそれぞれのクラスによって一位から七位までの階位に分けられる。

発端となったのは聖堂教会のある枢機卿が秘密裏に模造聖杯を持ち出し、極東の地で奇跡の再現を目論んだこと。
召喚された七騎の英霊の魂を呼び水にして更なる高位存在を呼び出す事で東京を聖都へと生まれ変わらせる事がその枢機卿の目的であるが、集められた魔術師達は聖杯は根源への架け橋となる願望器として売り込まれている。
つまり冬木の聖杯戦争の真の目的が隠れ蓑として使われているような状態。
しかしその聖杯の真の機能は「『黙示録の獣』を召喚する事で逆説的に主の愛を証明する」というイカレたものであり、サーヴァントの魂のみならず多くの生贄を必要とする代物だった。

そして史上初の聖杯戦争において沙条愛歌の手によって聖杯は起動しようとしていたが、そのサーヴァントであったセイバーの手によって阻止された。『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』参照。

その8年後、本来開かれるはずのなかった第二の聖杯戦争が『Fate/Prototype』となる。

◆参加者(一次)

◆参加者(二次)



◆Fate/Labyrinthの聖杯戦争

正確には亜種聖杯戦争。『Fate/Apocrypha』との関連は不明。『Fate/Prototype』系列の登場人物が、『Fate/stay night』系列の世界に迷い込んだ形。

《アルカトラスの第七迷宮》に設置された亜種聖杯によって英霊が召喚され、最奥の亜種聖杯に辿り着くことで亜種聖杯を入手する事が出来るとされる。
一度に召喚される英霊は4騎。この亜種聖杯戦争で召喚された英霊達は基本的にマスターを持たず、迷宮内に設置されたアイテムを入手することで魔力を補充する。

その実態はラミュロス(吸血鬼。人間が変貌したものではなく、元から吸血鬼として存在する幻想種の類)、ヴォルフガング・ファウストゥスが英霊の霊核を抽出し、それを捕食するために仕組んだもの。
作中ではセイバーアーチャーキャスターアサシンが召喚されていたが、これ以前にも何人かの英霊を捕食している。



Fate/Grand Order(第一部)における聖杯戦争

スマホ版Fateたる本作において、主人公は聖杯戦争参加者という立場ではない。
「魔術師が聖杯を求めて争う」聖杯戦争と違い、本作の舞台は世界を救うための「聖杯探求」が主であった。

人類史全体を襲う危機=人類滅亡の瀬戸際ということで、本作における召喚システムは他作品にある縛りがほぼなく、冬木の聖杯で召喚できないサーヴァントや、通常の聖杯戦争では召喚されることのないサーヴァントもゴロゴロと登場している。
普通の聖杯戦争ならば私利私欲のために妻の墓を暴いたマスターを殺しにかかる本物の聖杯を見たことがあり偽物の聖杯に興味が無いなどの英霊達、果ては神霊たちすらも召喚に応じることがある。
召喚のために霊格を落とす必要はあるが、本来召喚ができない神霊すらもサーヴァントとして召喚に応じることが可能。

ちなみに設定上主人公と本契約しているのはあくまでもシールダーのみで他のサーヴァントは仮契約に近い。必要な時に随時カルデアから呼んでいるらしく、肝心な時に的確なサーヴァントがついていなかったりもする。
召喚にはそのサーヴァントと「縁を結ぶ」事が必要で、ストーリーを進めることで縁が深くなり、(一時的か恒久的かは相手次第だが)召喚可能になるサーヴァントもいる(=ガチャのラインナップに加わる)。

召喚に使用される触媒は、ずばりシールダーの保有する「キャメロットの円卓」である。
多くの英傑が誓いの儀式を行ったこの円卓-ラウンド-を加工したラウンドシールドこそが召喚の要であり、言ってしまえば数多の英霊を呼べるのはシールダーの恩恵。
大体の事態を知っていそうなギルガメッシュが「我を喚ぶとは運を使い果たしたな!」と言っているあたり、召喚できるかは運が大いに絡む模様(所謂ソシャゲのガチャ運とかけているメタネタの可能性も高いが)。
またナーサリー・ライムのように本来召喚されるはずの姿ではなく『前の召喚者』の影響を強く受けている者も多い。
姿を変えたら誰だか分からないというメタ的な話はともかく、召喚しているのは主人公という一個人ではなくカルデアの召喚システムというのが理由だろうか。

イベントストーリーではプレイヤーが所持していないサーヴァントも当たり前のように登場するため、
「馴染みのような顔してるけどあんたうちにいないでしょアルトリアさん!」となるプレイヤーも多いため、プレイヤーそれぞれの所有を「契約」と捉えるほうが良いか。

また、登場するサーヴァントのクラスごとの数に縛りがまったくないため、それぞれ真名で呼び合うのが基本。
例外は、『stay night』勢や互いに「セイバー」「ランサー」と呼び合うネロエリザベートなどの初出作品が同じサーヴァント同士のうち一部の組み合わせ、自分からクラス名で名乗っているセイバー・リリィ巌窟王くらいなもの。
しかし、1.5部の初出サーヴァントの大半や2部6章の一部サーヴァントには『真名当て』の概念が実装され、メインのストーリーを進めない限り、サーヴァントの表示名が仮のものになるるシステムを導入しており、各種ボイスもそれに応じて異なるものが用意されている。今はめんどくさいのでイベントで容赦なくネタバレてくるが

なお、本作の世界線でも、主人公がカルデア入りする10年前に冬木市にて聖杯戦争が執り行われたらしい。
勝者は時計塔のロードにしてカルデアの前所長であるマリスビリー・アニムスフィアと、そのサーヴァントのキャスター・ソロモン。
手に入れた聖杯にマリスビリーはカルデアの活動や開発のための資金を、ソロモンは人間への転生を願った。
後に冬木市での聖杯戦争の英霊召喚システムをもとにして、カルデアの「守護英霊召喚システム・フェイト」が造られたのである。



追記・修正は聖杯戦争を制してからお願いします。

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