FN P90

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FN P90 - (2014/01/21 (火) 16:16:53) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/02/24(木) 09:28:14
更新日:2022/11/24 Thu 22:18:34
所要時間:約 5 分で読めます





カタログデータ
全長 500mm
重量 3.0kg
口径 5.7mm×28
使用銃弾 SS90⇒SS190
銃口初速 715m/s
装弾数 50発
連射速度 900発/分
発射形式 セミ・フル
作動方式 ストレート・ブローバック
メーカー FabriqueNationale(ベルギー)

1987年にベルギーのFN社が開発したPDW
開発コンセプトは『拳銃弾より貫通力に優れた弾を使い、なおかつ突撃銃より取り回しがよい銃』

PDWの項目にもあるが、ボディアーマーの普及と高性能化により、後方部隊の火器では対抗できなった為に開発された。
特徴としてプラスチックを多用したブルパップ式の銃というものがあげられるが、これ以外にも画期的な特徴を備えている。



○下向きの排莢口
排莢口というのは通常銃の右側に付けられることが多い。右利きが多い世の中、右手を引き金、左手はハンドガードに持っていくのが自然な構え方である為、右側に排莢口を付けないと………「熱っ!」「痛っ!」となる。自然と左利き人間は不便を強いられてきた。

しかし、下向きの排莢口を設けた為、射手の利き手を選ばず、左右臨機応変に構え直すことが出来るようになった。
でも足元に薬莢が散らばるので踏んで転びやすくなる弊害もある。

【画像】
↑左手で構える図



○銃上部に設置されたマガジン
マガジンというとグリップの中や引き金の前にある物を想像するだろう。
P90では上部に銃身と並行に設置し、銃弾を横向きの複列装填にすることで本体から大きく張り出すことなく50発というハイキャパシティーを実現している。勿論銃弾は横向きに飛ぶ・・・訳はない。バネによって90度回転させてから薬莢に送弾する。
しかし残念なことに従来とは大きく異なる装填方式の為マガジンの交換には熟練が必要である。



○新規開発の銃弾
なんと新口径の銃弾「SS90」まで作ってしまいました。
ライフル弾を短小化したようなボトルネック形状をしており、サイズこそ拳銃弾並だが貫通力に優れる。さらに人体などの柔らかい物体に命中すると弾が横転するというおまけ付き。拳銃弾とライフル弾の両方の利点を備えた物なのだ。後に発展型のSS190に切り替えられる。
銃弾そのものが軽くなっておりFN社曰くは9mmパラベラムと比べて反動が60%に抑えられたとしている。
同社のFive-seveNという拳銃と共通の弾になっている。
が、新規開発の為コストが高い。
5.7mm×28がポピュラーになることはまずあり得ないので、多分ずっとお値段も高いまま。



○現実世界での活躍
FN社が試行錯誤しながら完成させたP90だが、冷戦集結後軍縮に向かう世界の中で要求を出した米軍にも買われずにPDWではなく「ただの短機関銃」として販売せざるをえなかった。
しかし、1996年のペルー日本大使館占拠事件においてペルー軍、警察の突入部隊の一部がP90を使用していたことで知名度が高まる。
室内戦闘の多い特殊部隊の火器としても注目されており、アメリカ海軍のSEAL、イギリス陸軍のSAS、キプロス国家守備隊などが採用、トライアル中である。


○架空世界での活躍
人間工学に基づいて作られた外見のインパクトもさることながら実戦で活躍できる銃のため様々な作品に登場している。


◆登場作品



国産トイガンとしては東京マルイがP90を発売している。

大柄に見えてその実コンパクトに構えられ、左右のスイッチングも楽々こなせる。
欠点はマガジン交換に馴れが必要なのと、トリガーがやや重い、MP7辺りと比べるとサブウェポンとして吊るしづらいところか。

また台湾のWE社ではP90のガスガンが開発中。
マガジンを抜く際、給弾口からバシュっとガスが四方に吹き出す様は、未来系SFに出てくる銃を強く思い起こさせる。
その手の愛好家の心を捕らえて離さないだろう。


なお本項目ではPDWとしたが短機関銃として区別、評価する専門家もいる。





P90をチャッカマン呼ばわりされて少しでもムッとする方は追記・修正お願いします。



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  • マルイが出した民生版のPS90はバレルが伸びてさらにチャッカマン -- 名無しさん (2014-01-21 16:16:53)
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