Gキャノン/Gキャノンマグナ

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Gキャノン/Gキャノンマグナ - (2019/09/13 (金) 10:46:03) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/01/10 (火) 12:32:08
更新日:2024/03/07 Thu 18:54:48
所要時間:約 4 分で読めます





Gキャノン

G-CANNON

型式番号:F71
所属:地球連邦軍
設計:サナリィ
   アナハイム・エレクトロニクス社(再設計)
製造:サナリィ
   アナハイム・エレクトロニクス社(OEM生産)
生産形態:量産機
頭頂高:14.3m
本体重量:8.7t
全備重量:23,1t
出力:3,350kw
アポジモーター数×50
推力:82,260kg(27,840kg×2、16,790kg×2)
装甲材質:ガンダリウム合金セラミック複合材

《武装》
バルカン砲×2
ビームサーベル×2
ダブルビームガン×2
4連マシンキャノン×2
ビームライフル
シールド
各種ミッションパック



サナリィの“フォーミュラ計画”によって開発されたガンダムF90サポートタイプの簡易生産型である“F70 キャノンガンダム”を量産化させた中距離支援に主眼を置いた中距離支援用モビルスーツ(以下MS)。
型式番号からも解るように、本機もフォーミュラ計画の産物である。

サナリィとしてはキャノンガンダムをそのまま量産したかったのだが、企業としての歴史の浅いサナリィにはアナハイム・エレクトロニクス社のように大規模な生産能力は無く、また“生産コストを削減したい”*1&“アナハイムには色々世話になったから”という連邦軍の思惑によってライセンスはそのまま、生産の大部分をアナハイムに委託せざるを得なかった。

その為、アナハイムのエンジニアによって徹底的な再設計が行われ、ヘビーガンの規格を取り入れることで生産ラインの一部共通化を図って本機は完成したのである。
実際シールドとビームライフルはヘビーガンと共通の物を装備する。また腕部にダブルビームガンも備えている。

その結果、一部の性能はキャノンガンダムに劣るが支援機でありながら機動性、格闘性ともに汎用機のヘビーガンを上回り、高い性能を比較的維持したまま量産化に成功。連邦軍を満足させる出来に仕上がった。

ただし、実のところヘビーガンの生産ラインとの共通化を図ったことによる大幅なリファインはアナハイム側で勝手に行ったことであり、ロールアウトしたGキャノンを見たサナリィのスタッフはあからさまに不快感を顕にしたという。

尤もこれにはアナハイム側だけでなくサナリィ側にも非がある様で、サナリィはその秘匿主義からOEM生産にも関わらず一部技術の提供を拒み、アナハイム側の反発を買った為とも言われている。*2

肝心の機体性能だが、やはりそこは腐ってもサナリィの設計とアナハイムの技術力。クロスボーン・バンガードのMSに比べても決して劣るものではない。

稼働実績のあるヘビーガンの規格を導入することでF70での動作トラブルや故障率が減少しまた整備員にも扱い易い仕様となり、高い性能を維持したまま生産性だけでなく信頼性にも優れた機体へと生まれ変わっている。更にスラスター推力の増加による機動性の向上など一部の性能は親機を上回る。

また、ヘビーガンと共通のコクピットやパーツを導入したことにより機種転換も容易で扱いやすく、整備性も良好でパイロットやメカニックに優しい機体へと仕上がっている。

…ただし、あくまでコロニー内での暴徒鎮圧や旧式MSとの戦闘を主眼とした中距離支援機なのであえて強力な火器は搭載されておらず、また、開発時期の問題もあってビームシールド等も標準装備されていない。そのため基本兵装では同格のMS同士の集団戦には不向きであった。

しかしGキャノンにはミッションパックによる拡張性という強みがあり、各種任務への対応や火力にはあまり問題はなかったりする。

更に支援機でありながら4連マシンキャノンを取り外す事で簡易汎用機としても扱え、各種ミッションパックを装備すればあらゆる任務にも対応出来る。
『機動戦士ガンダムF91』にもチラッと登場しているので探しては如何だろうか。



劇中での活躍

映像作品では『ガンダムF91』と『クロスボーン・ガンダム』に登場するが、ヘビーガンの様にパイロットに恵まれる事も無く、「活躍などなかった。所詮は雑魚メカだな」状態だった。
それだけならまだしもバルト中尉の部下がシーブック達を盾にしようとしたり、排出された薬莢で死者が出たりとむしろ邪魔者でしかなかった。

しかし、ラー・グスタの艦砲射撃の雨を潜り抜けながらデナン・ゾンと格闘する手練れがいたり、隠れキャラめいた機体もいたのもまた事実である。




派生型


◆サナリィ仕様
アナハイムで製造されたGキャノンに余程の不満が有った(ある程度は前述の通り自社技術の出し惜しみをしたサナリィの自業自得)サナリィは、後に自社で生産ラインを確保。
製造するGキャノンのジェネレーター出力の向上、制御コンピューターをより高性能な物に変更、機動性が向上した。
この変更によってヴェスバー等のサナリィ独自のミッションパックに対応した機体として仕上げている。


ミッションパック


◆パワードウェポンタイプ
POWERED WEAPON TYPE

『F91-MSV』に登場するGキャノンの迎撃仕様及び航空近接攻撃仕様。
フル装備型、もしくは長距離支援仕様とも呼ばれる。

4連マシンキャノンをツインビームキャノンと対空管制照準システムを換装し、右肩に対空管制照準システム、左肩に地対空ミサイルと照準センサー、右腕にガンユニット、左腕に連装電磁レールガン、両脚に推力16,290kgのスラスターユニットを装備している。

通常の装備よりはよっぽど“キャノン”の名前にふさわしい仕様である。


◆ヴェスバータイプ
V.S.B.R. TYPE

『F91-MSV』に登場するGキャノンの新型火器試験仕様。
サナリィ製造分にしか装備できない独自のミッションパックの1つで、ヴェスバーを装備している。
制御コンピューターの違いが理由で装備出来ないとされるが、何となくアナハイムへの当て付けのような気がするのは気のせいか。
尤もアナハイムは後述のGキャノン・マグナという本命が居たのであまり気にしてはいなかった様だが。

ただし、このヴェスバーはプロトタイプで、外付けジェネレーター且つ低出力の実戦に耐えられない代物でしかなく、あくまで取り付け位置の確認用でしかなかったようだ。*3


◆ビームキャノン&精密照準システム搭載タイプ

『ガンダムマガジン』に登場したGキャノンの防空仕様。
かつてのガンキャノンⅡのコンセプトを引き継いだビームキャノンと精密照準システムを搭載している他、F90サポートタイプのクルージングミサイルも装備している。
この機体を参考にしたのがパワードウェポンタイプである。


◆改良200mmキャノン砲搭載タイプ

同じく『ガンダムマガジン』出身。こちらはガンキャノン重装型のコンセプトを引き継いだ200mmキャノンを搭載している。
こちらはF90デストロイドタイプの5連ロケット弾パックも装備している。
結果として軽くなり、接近戦向けの機体となった。


◆200mm長距離砲搭載タイプ

やはり『ガンダムマガジン』出身。こちらは長期戦仕様。
ジム・キャノンのコンセプトを引き継いだ200mm長距離砲が装備されている。
砲の口径が小さくなった為に総弾数が増え、長期戦向けとなった。




Gキャノン・マグナ

G-CANNON MAGNA

型式番号:F71B
所属:地球連邦軍
開発:アナハイム・エレクトロニクス社
生産形態:試作機(量産機テストベッド機)
頭頂高:14.3m
本体重量:8.8t
全備重量:22,4t
出力:3,580kw
推力:28,680kg×1、22,270kg×1、5,100kg×1
装甲材質:ガンダリウム合金セラミック複合材

《武装》
ビームサーベル×2
ダブルビームガン×2
ビームキャノン×2
ビームライフル

《主なパイロット》
カール・シュビッツ


アナハイムがシルエットフォーミュラプロジェクトで得たサナリィの技術でGキャノンを独自に改修した機体。
総合戦闘能力ではハーディガンに劣るものの、サナリィから得たデータを基に開発された新型の小型熱核反応炉の搭載により、F90Vタイプに匹敵する性能を得た。

注目すべきなのはこの機体は「量産型中距離支援機でありながら性能・戦力上は主力汎用型*4のF90Vと同格である」という所。
つまりハーディガンも文字設定の明言通りならばF90Vよりほぼ全ての面で性能は上という事である。
防御力的に試作型で動作不安定ながらもビームシールドによるアドバンテージが大きいF90V比較で。

上半身を中心に改造され、機構にユニットビルドアップ式を採用した為にバックパックの取り外しが容易になり、
主武装を4連装マシンキャノンから中距離用の大型ビームキャノンに変更されているのが大きな特徴(既存の4連マシンキャノンへの換装も可能)。
このビームキャノンはハーディガンのビームランチャー同様メガ粒子の可変速制御・集束距離の高速変換が可能であり、低コストの簡易ヴェスバーと呼ぶべき代物になっている。
また、ブースターとしての機能も兼ねており、白兵戦などキャノン非使用時には背部に移動し機動力などを補佐する。

ビームサーベルとビームライフルは元機Gキャノンやヘビーガンと同じ物を文字設定上は使用する事になっているが作中では装備していたり使用されている描写が無い為
武装はビームキャノンと腕部ダブルビームガンのみと思われがち。また意外にも原型機であるGキャノンには有った頭部バルカン砲は廃されている。

カラーリングが変更されガンキャノンっぽくなった(関連性無いけど)
同期に開発されたハーディガン同様機密機の為、表立った量産は行われず特殊機密部隊向けにある程度量産配備された模様。

劇中での活躍

漫画『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場。
目立った活躍はなかったが、年長者のカール・シュビッツの操縦による的確な援護でトキオのシルエットガンダムやケビンのハーディガンをサポートした。
シュビッツの操縦技能は実際に対戦したベルガ・バルスのシェルフ大尉曰く「あんな機体(砲撃支援仕様機)で白兵戦とは!」と唸らせる程。
終盤でネオガンダム1号機のG-B.R.Dの不意打ちビーム射撃で頭をふっ飛ばされてしまった、まあ撃墜はされなかったが。

また、映像作品には『ガンダムビルドファイターズ』の第21話に登場。
ガンプラではあるが、シルエットフォーミュラ計画の機体としてはGキャノンマグナが先陣を切った形となった。
その際、四つん這いになってイナクトを砲撃していたのは初代ガンダムOPのガンキャノンのオマージュだと思われる。


派生型


◆Gキャノン・マグナ スーパーデストロイド
G-CANNON MAGNA SUPER DESTROYD

型式番号:F71B type S.D.
《武装》
大型ビームキャノン
ツインビームキャノン
ガンユニット
連装電磁レールガン
腰部ガトリング砲
5連装ミサイルランチャー
スナイパー強化型ビームライフル


Gキャノンマグナの強化火器支援タイプ。

右肩にツインビームキャノン、左肩に大型ビームキャノン、右腕のガンユニット、左腕の2連電磁レールガン、左腰にガトリング砲、右腰にミサイルランチャー、携帯武器としてスナイパー強化型ビームライフルなど、圧倒的な火力を備えたまさしくスーパーデストロイドな機体である。

一部の武装はGキャノンのパワードウェポンタイプと共用しており、右肩のツインビームキャノンとセンサー、右腕のガンユニット、左腕の連装電磁レールガン、両脚の増加スラスターユニットは同型の装備である。
言うなれば「マグナ版パワードウェポンタイプ」。

U.C.121年のサイド4付近の暗礁宙域にあったオールズモビル残党の拠点攻撃の際、第301MS中隊のGキャノンの中に本機も確認されたという。



ガンプラ

Gキャノンとマグナが1/100で発売。同シリーズの他キット同様に出来は良好。
Gキャノンはヘビーガン同様に設定画や劇中と違ってカラーリングがミントグリーンになっているのが違和感と言えば違和感か。

マグナはGキャノンの成型色を変更し、新規パーツを追加したもの。ビームキャノンの可動も再現されている。
元のパーツも付いているので色違いのGキャノンとしても一応組める。
ただし同シリーズの他のキットに比べて色分けには難が有り(ビームキャノンに至っては真っ白)、色分けシールを張っても素組みでは結構厳しい。
部分塗装や全塗装が可能ならばそちらを勧める。




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