F-16

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F-16 - (2015/11/04 (水) 22:35:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/06/14(火) 00:55:32
更新日:2022/04/30 Sat 10:15:07
所要時間:約 5 分で読めます





F-16 Fighting Falconは、史上最強の軽戦闘機と言われるアメリカ空軍所属の軽戦闘機……つまり全天候戦闘機。

が、

軽戦闘機なのに夜間作戦能力は有るし対地攻撃は得意なので、気付いたら米空軍の主力戦闘攻撃機となっていた。

日本には三沢基地に二個戦闘飛行隊がいる。




□誕生の背景

〜時は冷戦の世〜
1969年のこと。

空軍「ヒャッハー!!F-15最強杉ワロタwwwアカども37564にしてやんよ!!」

議会「単価高杉。あんま調子こいてんじゃねーよ、大量購入なんて認められるわけねーだろ。分かったらとっとと別の戦闘機造れ。」

国防省「秀同(最近の空軍は持ってるからって調子乗ってるしなw)」

陸海軍「(*^艸^)クスクス…」

空軍「………」


というわけで、F-15だけでは埋められない数を別の安価な軽量戦闘機で補うことにした。
これをハイ(F-15)・ロー(F-16)・ミックス・コンセプトという。
このコンセプトを提唱したのは、ジョン・ボイドを筆頭に「戦闘機は格闘戦に秀でているべき!」との思想を持つ「ファイター・マフィア」と呼ばれる派閥である。(実はF-15も彼らの理論を取り入れて設計されたのだが、まだ不満だったらしい)
アメリカ空軍としてもベトナム戦争での戦術・戦略ミスから、機銃による格闘戦も重要であることを嫌と言うほど理解していたため、軽量戦闘機の開発・選定には格闘戦をこよなく愛するファイター・マフィアの面々の発想と理論と意見が全面的に取り入れられることに。
しかし、ファイター・マフィアの最終目標は主力戦闘機の座をF-15からF-XX(後のF-16)に取って代わらせることであり、上記のコンセプトには「自分たち以外を納得させるため」の建前という面も少なからずあったようだが。
何はともあれ、F-15に代わる主力戦闘機になるべきF-XXに対するファイター・マフィアの要求水準は高く、最終的に高度な格闘戦能力を持つYF-16が完成。
YF-17 コブラ(F/A-18 ホーネットのプロトタイプ)との性能比較が幾度となく行われることとなる。


そして、ついに1975年に空軍はF-16採用を正式発表した。




□特徴
F-16の大きな特徴はその外見。

まず空気取り入れ口を胴体下に配置したことにより、機体の小型化に成功。
これは、遷音速での格闘戦を前提としており、マッハ2を超すような速度性能を求められなかったことにより実現できました。

次に、主翼と胴体の溶接を滑らかな仕上げにする事により空気抵抗を大きく減らすことにも成功。

また内部では、完全なフライバイワイヤ(電気信号を使って操縦する装置)を採用した。
これは実用戦闘機では世界初

また将来のアップグレードに備え、機体の設計には余裕を持たせてある。
結果、様々な改良が施されることに。
そのため、生産台数との相乗効果で同一マイナーコードでも頻繁に仕様の変更が発生しており、「ブロック」の表記も使用されている。
詳細は後述




□採用実績
NATOやアジア諸国など、なんと24ヶ国に採用されている。

また、
オランダ
大韓民国
トルコ
ベルギー
にてライセンス生産が行われた。

これらとアメリカで作られたF-16の生産数は4300機以上と言われている。

このようにF-16はF-15と違い安価なので、ブルジョワだけでなく幅広い層から支持を受けている。

また幅広い層から支持を得ることで益々単価が下がり、ますます購買数が増えるという素晴らしい循環も巻き起こっている。

ちなみに、日本では自前で用意するつもりで採用するつもりは無かったのだがアメリカが買えと脅s…
おっと誰か来たようだ

……とまぁ、いろいろ魔改造を施し三菱F-2として採用されている。
明らかに魔改造するより自前でやった方g(ry
めでたしめでたし
結果アメリカからソースコードの提供拒否られるわ、開発費は倍増(1600億円→3274億円)するわで全然めでたくないんだけどね!
日本の予算案が見積りに甘かっただけというのはナイショ




以下一部の人向け

□性能
F-16C ブロック50について記述。

全幅10m
全長15.03m
全高5.09m
最高速度マッハ2(実際は1.6〜1.8)
上昇限度15,240m(F-15は18,898m)
行動半径1,760km
機外最大搭載重量8,742kg
(実用的には5,400kg)

小さい機体なので目視・レーダーなどで捉えにくいというのも特徴。




□発展
○F-16A(単座)/B(複座)
最初期の型です。
米空軍には
Aが664機
Bが120機
が導入された。現在では全て退役済み。ただし採用国によっては近代化改修で食いつないでいる。
この型に分類される派生型はブロックも含めて9種類に及ぶ。


○F-16C(単座)/D(複座)
A/Bの後継。
米空軍には
Cが1240機
Dが206機
が導入され、現在は
Cが1050機
Dが178機
運用されている。
この型からライセンス生産分の割合が一気に増えた。
現代の戦闘機にしては桁がおかしいのもアメリカならでは。


さて、此処から徐々にアメリカ空軍の本気が見えてくる。
C/Dはめちゃくちゃアップグレードされてるので大まかに記述していく。
設計に余裕を持たせることは大切だなとつくづく思いますねー

◇C/Dオリジナル(ブロック25)
中射程ミサイル運用能力付与
レーダー改良
複数の目標と同時に交戦可


◇ブロック30/32
エンジンの複ソース化(二種類のエンジンを積む事ができるように)
ちなみにブロックx0/x2の違いは積んでいるエンジンの違い。


◇ブロック40/42
対レーダーミサイル運用能力付与
レーダー改良
夜間作戦能力付与


◇ブロック50/52
対レーダーミサイル運用能力向上
レーダー改良
エンジン改良


◇CCIP(共通仕様履行プログラム)
デジタル地形システムの装備
レーダー改良
コックピット改良
センサー改良
機体仕様同一化(非複ソース化)


これらアップグレードは2011年に全ての作業を完了する予定。




□兵装

◇対空
AIM-9Mサイドワインダー(短射程AAM)
AIM-120AMR(中射程AAM)
AAMは最大6発搭載出来るが、これは空対空ミッションの時のみで、通常爆弾などを携行する場合は4発に。


◇対地
500ポンド通常爆弾
AGM-65マベリック(対地味噌)
↑3連架×2で6発携行可
1,000ポンド通常爆弾
2,000ポンド通常爆弾
↑1×2で2発携行可
GBU-38(500ポンド爆弾のJDAM(GPU誘導)版)
↑2発携行可
レーザー誘導爆弾(1,000or2,000ポンド)
↑1発携行可
AGM-88 HARM 対レーダー味噌
AGM-154 JSOW スタンドオフ(目標頭上まで滑空して爆発)爆弾
AG-158 JASSM スタンドオフ味噌
無誘導ロケット弾ポッド
↑1発携行可


固定兵装
M61A1 20mmバルカン砲
ECM





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