うしおととら

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うしおととら - (2015/08/12 (水) 19:20:37) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/12/20(月) 19:18:27
更新日:2024/04/05 Fri 08:43:24
所要時間:約 7 分で読めます





いにしえの昔、人里離れた幽谷の地に封印されし、一本の槍――

闇を切り裂き、邪を払うその名は『獣の槍』

獣の槍の宿縁により、出会う二つの魂がある。

彼らの名は……


うしおととら


主人公の蒼月潮(うしお)と、「とら」を中心にストーリーが展開する熱血系バトル漫画。

重厚なストーリーとテンポのよいギャグ、見事な伏線の回収で多くの読者に衝撃を与えた鬼才・藤田和日郎の出世作。
週刊少年サンデーにて1990年から1996年にかけて連載された比較的古い作品でありながら現在でも高い人気を誇る少年漫画の一角である。
OVA版、文庫本版があり、CD、小説、イラスト集などが発売された他、FCとSFCで二本のゲーム化も果たした。

2015年7月、満を持してTVアニメ化が発表された。
OPテーマは連載当時原作者がファンと明言していた筋肉少女帯が担当している。


【あらすじ】
その昔邪悪な妖怪を退治した槍が奉られたと謂われる寺、「芙玄院」住職の息子である蒼月潮は倉の掃除中、偶然見つけた地下室で一本の槍に縫いとめられた妖怪を発見する。

地下室の封印が解かれたことで近隣の妖怪が引き寄せられ、人間に仇なすことを知ったうしおは妖怪に突き刺さっていた退魔の霊槍「獣の槍」を携え、槍に縫いとめられていた妖怪「とら」と共に妖怪を退治していく。


なお、うしおととらではストーリーに"章"が設けられており、物語が大まかに分けられている。


【主人公】

  • 蒼月潮(あおつきうしお)
CV.佐々木望(OVA)/畠中祐(TV)
非常に明るく正義感が強い本作の主人公。
引き寄せられる妖怪を退治するため「獣の槍」を振るい、その力で「とら」を監視下に置き協力させる。
初めはとらを危険視し、場合によっては退治するつもりであったが、いつしか奇妙な友情が芽生える。

勝ち気だがどこまでも真っ直ぐで優しいその性格は、色々な人間や妖怪を惹きつける。

運動神経抜群で空手の素養もあるが絵画に強い興味を持ち、中学校では美術部に所属している。ただしそっちの才能はない。

CV.大塚周夫(OVA)/小山力也(TV)
本作のもう一人の主人公。
かつては「字伏」「長飛丸」などと呼ばれ2000年を生きた大妖。
芙玄院の地下で500年間、槍とともに張りつけにされていた。
性格は残忍で狡猾。炎と雷を操り雲を呼び、多くの人間を食らい周辺諸国を振るい上がらせていたが、獣の槍を持つある侍との戦いに敗れ自然石に縫いとめられていた。

【クラスメート】

  • 中村麻子
CV.天野由梨(OVA)/小松未可子(TV)
本作のメインヒロイン。
うしおに好意を寄せているが上手くそれを表現出来ず、生来の気の強さも手伝って何かとうしおと衝突する。

  • 井上真由子
CV.冬馬由美(OVA)/安野希世乃(TV)
本作のヒロインその二。
非常にマイペースだが気遣いができるしっかり者。
ある事件でうしおの正体を知るが、とらを怖がらないなど独特の雰囲気を醸す。
とらが苦手な装飾品や化粧をしないため狙われている。
当初は潮が気になっていたが、ある妖との一件を経てとらに想いを寄せるようになる。
実は潮の母同様、ある女性の血を継いでおり……。

  • 羽生礼子
CV.牧野由依
ヒロインその三。
通称「死にたがりの羽生」。
その正体は画家であった父が死後鬼と化し、近づく者に次々と害をなすため生きる希望を失った少女。
事情を知ったうしおによって救われ、別人のように明るくなる。

  • 設楽水乃緒
四国からの転校生。お祭りすることで使役する「お外堂さん」を使い、「はぐれ外堂」を滅するため上京してきた。
自分のため陰ながら努力するうしおに淡い感情を抱くが、うしおの麻子への想いに気づき身を引いた褐色方言ヤンキーデレ。
ちなみに、うしおのファーストキスのお相手。

【符咒師】
CV.若本規夫(OVA)/浪川大輔(TV)
本名を捨て、依頼された妖怪を殺して金を得る妖怪専門の殺し屋。
「符」という呪文を記した紙を用いた様々な術を使う。
15年前に妻子を食い殺し、自身の左目をえぐった妖怪に復讐するためにこの道に入り、とらをその敵と信じて中国からやってくる。
長年の戦いですっかりやさぐれており、金次第では妖怪も見逃すが、子供を食った妖怪は絶対に許さない。
彼のラストバトルは多くのファンの涙を誘った。

【光覇明宗】
寺院数9000、信徒数600万にものぼる仏教の大宗門。
裏では全国で危険な妖怪を封じ獣の槍を守ることを使命とし、来るべき日、白面の者を四度眠りにつかせるため常に槍を使える者を育てている。
うしおの実家もその寺院の一つであり、父・紫暮もその一員である。
しかし獣の槍は使い手を選ぶとされ、宗門の中でうしおのように槍の力を発揮させる者はいなかった。

  • 蒼月紫暮(あおつきしぐれ)
CV.青野武(OVA)/藤原啓治(TV)
うしおの父親。
普段はお調子者だが、いざというときは切れ者になるナイス親父。
槍が抜かれてからは時折とらを牽制しつつ二人を観察していた。
光覇明宗で最強の僧であり下記の槍の伝承者たちよりも強い。
凶羅ですら紫暮からは引き下がる。
妻の須磨子と出会う前は今と同一人物とは思えないほど荒れていた。

光覇明宗のトップ、及び白面の者と対する人物の総称。

妖怪を殺すことにしか興味を持たなくなり破門された僧。
弟である僧正の命によりうしお達を付け狙う。
世界一萌えないツンデレ

  • 関守日輪
CV.水樹奈々
光覇明宗が槍の伝承者候補として育てた四人のうちの一人。
獣の槍に強いこだわりを持ち、槍の伝承者としての使命に燃える女傑。櫛と体術を得意とする。
あと出番があるたびに脱がされる青少年の心強い味方。あまりエロくないと言ってあげないで欲しい。

  • 秋葉流
CV.細谷佳正
伝承者候補の一人。
他の候補者も目を見張る程の天才だが獣の槍には興味がなく、とらに強い興味を抱く。
面倒見のよさとバイクにより、うしおから兄のように慕われる飄々とした人物。

  • 杜綱悟
CV.逢坂良太
槍の伝承者候補の筆頭格。
強い潜在能力を幼い頃から開花させるも努力を絶やさぬ人格者。得意は陰陽道。
同じく光覇明宗の僧に妹・純がいる。

  • 引狭霧雄(キリオ)
CV:潘めぐみ
光覇明宗の古い教えに見切りをつけ寺を離れた引狭という僧が連れて現れた少年。
ずば抜けた力と冷静な思考力でたちまち候補者の一人に名を連ねた。
獣の槍に匹敵する武法具「エレザールの鎌」を持ち、「獣の槍不要論」を唱える。
彼の生まれに関わる一件の後、真由子と出会い彼女に惹かれていく。

【特殊災害対策室】
妖怪による事件を処理する、自衛隊の特別部隊。
光覇明宗とは協力関係にある。

H・A・M・M・R
通称ハマー機関。
科学的に妖怪を分析し効力ある兵器開発するため、日本がアメリカに技術援助を頼んだ際作られた組織。

《旅で出会った人物》

  • 檜山勇
ヒロインその四。
旅客機のパイロットであった父を妖怪による事故で亡くしたが、仇である妖怪「」(ふすま)に遭遇。うしおとともに衾を討った。

  • 厚沢二尉
任務後帰投中に「衾」に襲われ航路を外れた旅客機とニアミスし、事故の原因とされていた。
後に特殊災害対策室に配属される。

  • 鷹取小夜
ヒロインその五。
妖怪を見ることができる白い髪の一族の娘。
棲む家を繁栄させる妖怪「座敷わらし」を満足させるため幽閉同然で利用されていたがうしおに救われ、座敷わらしとともに家を出る。

  • 徳野信二
組を抜けた元幹部のヤクザ。
癌で余命四ヶ月と告げられ、かつて捨てた故郷の村に帰ってきていた。

《妖怪》
妖怪の勢力は大きく分けて三つあり、日本の東と西で区切られる。東西の勢力は時折衝突しながらも、かろうじて均衡を保ってきた。

『東の妖怪』

◎鎌鼬
三匹で一組の妖怪。転ばせ、切り、薬を塗るという三役に分かれ、人間から縄張りを守る。

  • 雷信
CV.速水奨(OVA)/三木眞一郎(TV)
鎌鼬三兄弟の長兄。転ばせ役。
人殺しに走る弟を見限り、獣の槍を使ううしおに十郎退治を依頼する。

  • 十郎
CV.矢尾一樹(OVA)/梶裕貴(TV)
三兄弟の次男。切り役。
次々と自然を壊し、自分たちを里から追い出す人間に復讐するため虐殺を始める。

  • かがり
CV.鶴ひろみ(OVA)/清水理沙(TV)
三兄弟の末っ子。治し役。
十郎に懐いており、凶行を重ねる彼を説得したいと考えている。
とらに想いを寄せており、町でデートしたことも……。

東の妖怪を束ねる天狗。理路整然とした穏健派。本名は「山ン本」。

東の妖怪頭である蛇妖。長に次ぐ発言力を持つ強硬派。

あらゆる物の心を読む妖怪。
動きは敏捷にして残忍だが、ある事件から一人の子供に強く執着する。
彼の章は作中屈指の泣き回。

【西の妖怪】
  • 神野
西を束ねる妖怪。
好戦的な西の妖怪の頭らしい強硬派であり、あることを巡り東と敵対する。
東の長より若くイケメン。

白面の者
数百年前、日本で猛威を振るった最強の邪妖。
全ての破壊を望み、自ら以外の命を憎む。
古代インドや中国でも暴れまわっており、ある中国の都を滅ぼしたことがきっかけで獣の槍が生まれた。
当時の東西の妖怪や、陰陽師ら人間達の力でやっと封印されたが、眷属を使い復活を目論む。

黒い体色をした字伏。邪悪かつ残忍な悪鬼。
うしおととらを同時に相手取って圧倒するほどの強さと、黒炎と呼ばれる分身を統率する能力を持ち、白面すらも頼りにするほど。
ヒョウの妻子を殺した張本人であり、最終局面で彼と死闘を繰り広げる。

獣の槍
2000年前以上昔、今の中国に作られたとされる退魔無双の霊槍。
妖怪を滅するためだけに存在する獣の槍は使い手を選び、振るう者の魂を喰らうかわりに妖怪を討つ力を与えると謂われる。
魂を吸われ続けた人間はやがて獣と化し槍と一体になり、その者は妖怪を倒すためだけの生きものになる。
その力は白面の者と並んで伝説化され、妖怪は槍が風を切る音にさえ死を覚悟するとまで伝えられている。
槍にしては穂先が長く、刃全体が肉厚なことが特徴。




「さてさて…これにてうしおととらのながぁいお話しはおしまいだ。」

「あん、何? 寂しいって!?」

「項目はWikiに生まれてWikiに埋もれる…埋もれれば最新ページには再びかえってはこない…」

「にもかかわらず…埋もれた後からさえ最新に立ちかえってくるもの。」

「それが、Wiki篭もりなのだよ。」

「だから、だからさ、ひょっとして…」

「いつの日か…」







「行っくぞーっ、とらーっ!」


「うるっせーんだよ、うしおーっ!!」



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