JR西日本

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JR西日本 - (2018/04/19 (木) 08:15:49) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/07/28 (月曜日) 12:00:00
更新日:2024/04/23 Tue 02:01:11
所要時間:約 10 分で読めます




西日本旅客鉄道 (JR西日本)とはJR旅客鉄道会社の内、近畿全域・中国・北陸地方及び
長野県、三重県と福岡県の一部をエリアとしている鉄道会社である。本社の所在地は大阪府大阪市北区。

JR6会社の内、完全独立・民営化を果たした本州3社の1つで、2015年までJR東日本JR東海に次いで売り上げが大きかった。
そう、つまり最下位であった。

(2016年にJR九州が上場した為、ようやく最下位を脱出した。え、その内九州に抜かれるかも?30年後くらいはありえるかも知れない…)

これには関西独自の事情が存在する。
古都京都と「天下の台所」と呼ばれた大経済都市大阪を含む京阪神地域では戦前の鉄道省、戦後の日本国有鉄道時代から、
「私鉄大国」といわれる程の近畿日本鉄道・阪急電鉄・阪神電気鉄道・山陽電気鉄道・南海電気鉄道・京阪電気鉄道などの
私鉄各社がひしめく一大鉄道地域であり、国鉄が遠距離貨物輸送重視や採算度外視の放漫赤字経営、更に無為無策を重ねていった結果、
国鉄末期には関西地区は「赤字地区」と成り果てていた。

そして国鉄から民営化移行後に発足したJR西日本は「私鉄王国」の牙城を崩すべく反撃の狼煙を上げ始める。
まず、収益力の基盤となる京阪神地区の主要路線に「アーバンネットワーク」を設定し、
同時にJR西日本初のオリジナル車両で営業最高速度が120km/hを誇る221系電車を大量に投入した。
これにより大幅な時間短縮や運行ダイヤの増発が可能となり、「私鉄王国」の牙城の一角を崩すことに成功した。

この新型高速車両投入作戦は大成功を収めた事から1993年に後継の223系や更に2010年には223系の後継車両に当たる225系も導入され、
国鉄時代から導入されていた新快速との相乗効果も相まって今や京阪神地区では私鉄他社から一定数の乗客を奪還・定着させる事に成功して俗に「乗り心地の阪急、速さのJR、安さの阪神」と一定の評価を得ている。
また

  • 関西国際空港への連絡線である関西空港線への直通列車の新設

  • 福知山線および大和路線の複線電化

  • 四国地方への唯一の鉄道路線である宇野線と本四備讃線の新車両の投入

  • 和倉温泉までの北陸本線及び七尾線の電化や特急「サンダーバード」のダイヤ増発

など採算性が取れる範囲内で京阪神地域と地方を結ぶ観光路線にも力を入れている。

しかし、この収益強化路線は同時に

  • 「目前のサービスや利益優先」
  • 「スピードアップによる所要時間短縮や運転本数増加による安全性度外視の長過密ダイヤ」
  • 「列車事故防止の為の安全装置の未設置」
  • パワーハラスメントの代名詞ともいえる「日勤教育問題」

等の大きな負の歪みを生み始め、
それがJR民営化後最大・戦後4番目、日本の鉄道事故記録史上7番目の鉄道事故となったJR福知山線脱線事故を始めとする、
数々の鉄道事故の多発に繋がっているとされている。

また、これほどの努力を重ね、ある一定程度の効果は出たものの、「私鉄王国」の牙城を全て駆逐するまでには至らず、
後述の地方赤字ローカル路線の赤字もあって総売上金額はJR東海とそれほど変わらないものの、
純利益、純資産、総資産の3項目全てにおいてJR東海と比較すると半分以下という非常に経営基盤が弱く厳しい会社運営を強いられている。 
赤字ローカル路線に関しては廃線ないしは第3セクター移管、代行バス輸送への転換で赤字縮小を図っている。
2018年4月1日にはとうとう三江線の全線廃線まで行う予定。
え、可部線は何で復活したかって?
JR西日本の広報に聞いてください。

○路線特色

上記の経緯の様に資本投資やメンテナンスは京阪神地域の路線と北陸新幹線及び山陽新幹線にだけ資本投資されている。
では、それ以外の地区の路線はというと完全に放置状態である。
新型車両の導入などは幾つかの例外(石川県の七尾線電化や岡山県の瀬戸大橋線の新車両投入など)を除いて基本的に一切なく、
もし電化・複線化や新型車両導入を希望する場合は電化設備建設費用や新型車両の購入費用を地元自治体の自己負担で導入する必要がある。

その結果、輸送改善を要望して財政援助を呑んだ西播(加古川線、播但線、姫新線)・福井県(小浜線、舞鶴線)・北近畿(福知山線、嵯峨野線、湖西線)・山陰(山陰本線の安来~益田間)には、125系、521系(但し二次車以降はJRによる導入)・223系5500番台・キハ126系などの新型車両が導入された。
また、2017年には沿線需要が高まったとはいえ、一度は廃線にした可部線の可部~あき亀山間が復活延長するなどJR西日本側も少し態度を軟化させている。

が、逆に

  • 財政難の北陸(北陸本線と七尾線を除く)

  • 高速道路建設にばかり注力する(というか高速道路すらない)南紀

  • 財政援助をケチった広島県(可部線以外)、岡山県、山口県

の路線は散々たる結果になっている。
その悲惨たる実態はこの項目に詳細が載っているのでご覧いただきたい。
一応JR西日本の名誉の為に書いておくと広島は2015年に30年ぶりの新型車両投入が行われた。

路線一覧


路線名     区間         営業キロ

新幹線
山陽新幹線 新大阪~博多 644.0km
北陸新幹線 上越妙高~金沢 168.6km

幹線
北陸本線 米原~金沢 177.6km
琵琶湖線 米原~長浜、米原~京都 75.4 km
JR京都線 京都~大阪 42.8 km
山陽本線 神戸~下関 528.1km
JR神戸線 大阪~姫路 87.9 km
和田岬線 兵庫~和田岬 2.7km
関西本線 亀山~JR難波 115.0km
大和路線 加茂~JR難波 54.0 km
紀勢本線 新宮~和歌山市 204.0km
湖西線 京都~近江塩津 74.1km
山陰本線 京都~幡生 676.0km
嵯峨野線 京都~園部 34.2 km
仙崎支線 長門市~仙崎 2.2 km
草津線 柘植~草津 36.7km
奈良線 京都~木津 34.7km
大阪環状線 大阪~西九条~天王寺~京橋~大阪 21.7km
桜島線 西九条~桜島 4.1km 愛称はJRゆめ咲線
福知山線 尼崎~福知山 106.5km 愛称はJR宝塚線
桜井線 奈良~高田 29.4km 愛称は万葉まほろば線
片町線 木津~京橋 44.8km 愛称は学研都市線
JR東西線 京橋~尼崎 12.5km
おおさか東線 放出~久宝寺 9.2km
関西空港線 日根野~関西空港 11.1km
阪和線 天王寺~和歌山 61.3km
羽衣線 鳳~東羽衣 1.7km
宇野線 岡山~宇野 32.8km 岡山~茶屋町間の愛称は瀬戸大橋線
本四備讃線 茶屋町~児島 12.9km 愛称は瀬戸大橋線
伯備線 倉敷~伯耆大山 138.4km
呉線 三原~海田市 87.0km 愛称は瀬戸内さざなみ線
宇部線 新山口~宇部 33.2km
美祢線 厚狭~長門市 46.0km
博多南線 博多~博多南 8.5km

地方交通線
小浜線 敦賀~東舞鶴 84.3km
越美北線 越前花堂~九頭竜湖 52.5km 愛称は九頭竜線
七尾線 津幡~和倉温泉 59.5km
高山本線 猪谷~富山 36.6km
城端線 高岡~城端 29.9km
氷見線 高岡~氷見 16.5km
大糸線 南小谷~糸魚川 35.3km 愛称は北アルプス線
和歌山線 王寺~和歌山 87.5km
加古川線 加古川~谷川 48.5km 
姫新線 姫路~新見 158.1km 
舞鶴線 東舞鶴~綾部 26.4km
播但線 姫路~和田山 65.7km
赤穂線 相生~東岡山 57.4km
津山線 岡山~津山 58.7km
吉備線 岡山~総社 20.4km
芸備線 備中神代~広島 159.1km
福塩線 福山~塩町 78.0km
因美線 東津山~鳥取 70.8km
境線 米子~境港 17.9km
木次線 備後落合~宍道 81.9km
可部線 横川~あき亀山 15.6km
岩徳線 岩国~櫛ケ浜 43.7km
山口線 新山口~益田 93.9km
小野田線 小野田~居能 11.6km
本山線 雀田~長門本山 2.3km

  • 最近廃線となった路線

三江線 三次~江津 108.1km

追記・修正お願いします。

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