18禁アダルトゲーム

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18禁アダルトゲーム - (2016/11/27 (日) 00:59:56) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/07/25(月) 18:15:33
更新日:2024/04/09 Tue 10:44:57
所要時間:約 9 分で読めます




18禁アダルトゲームとはその文字通りAdult(大人)しか買ってはいけないゲーム。
つまるところ、エロ…すなわち性描写が含まれていることが原因で18歳未満は購入を禁止されているゲームを指している。
日本で18禁といえば大抵こちらの事を指すが、その理由は未成年厳禁の締め出しでもっとも歴史が長く、かつ目立つ為。
(性描写が有るメディアで除外されてるのは小説位で、それでも販売側の自主規制による購買制限がされているケースは多い)

PCでプレイするPCゲームソフトが主流で、人によっては「PCゲー」と聞いただけでこちらを連想する人も。
普通のゲームハード用のものは珍しいが、メーカーによっては普通のゲームハードでもプレイできる移植版を販売していたりする。

通称「エロゲ」「エロゲー」。「ERG(erg)」とぼかして言われることも。

同じく年齢規制のある、CEROでいう「Z指定」のタイトルは暴力・反社会行動等の描写が原因である場合が多く、本項目には該当しない。
余談になるが海外ではDとZの間に17禁とでも言うべき「Mature(マチュア)」という指定が有り
残酷描写等でZ相当のゲームはこちらに固まっているケースが多い。もっともほとんど日本市場に入らないゲームばっかりだが。

さらに最近は課金等の金融トラブルを避ける為責任能力の無い未成年を締め出すタイプ(ネットゲー・ブラウザゲー)もあるが、
本項目には該当しない。

また、ゲーム制作会社がリリースする、いわゆる「商業ソフト」と、個人ないしはサークルがリリースする「同人ソフト」が存在し、
前者は値段が高い分比較的きっちり作りこまれたものが多く、後者は作り手によってクオリティには差があるが総じて値段が安いという特徴がある。


【ジャンル】
主なジャンルは「ADV(アドベンチャー)」と「それ以外」に分類され、

●ADV
表示された文章を普通に読み進めて、途中の選択肢でルート分岐。世に溢れるエロゲーの殆どはこれ。
普段エロゲをやらない人からは「ゲームと呼べるのか?」との声もあり、「紙芝居ゲー」と揶揄されたりもする。

●それ以外
上のADV以外のジャンル。所謂「遊べるエロゲー」と呼ばれる方。多くはRPG・SLGだが、稀にアクションゲームが出たりもする。
ADVと比べて高いプログラミング技術が必要で、開発費も比べ物にならないくらい高い。
(高いと億単位だったりすることも。ADVなら安いと1000万ほどで作れるらしい)

だが、その分18禁ゲームではコアなジャンルであり、ちゃんとした作品を出せばファンがしっかりついてくれるハイリスクハイリターンなジャンルと言える。
有名どころは、『Ranceシリーズ』のアリスソフト・『戦女神シリーズ』のエウシュリー・『巣作りドラゴン』のソフトハウスキャラ・
『BALDRシリーズ』の戯画の4つはまず名前があがる。


【エロゲーの種類】
エロゲーにも様々な種類があり、その大まかな系統を紹介する。
勿論複数の種類を併せ持つゲームも多々ある。

●抜きゲー
「やはり『エロ』ゲーなのだからエロくなくっちゃ!」というわけで、エロを追求したゲーム。
純愛と凌辱の2パターンある。ストーリーに突っ込んだら負け。
以前は抜きゲーと言えばSM・鬼畜・陵辱系であった。純愛抜きゲーが目立ち始めるのは2000年代と最近である。
純愛ならアトリエかぐやプリンセスラバー!ゆずソフトあたりを、凌辱系なら魔法少女アイ(3除く)や戦乙女ヴァルキリーシリーズあたりだろうか。
1つの作品で両方体験したいという欲張りな人は、アリスソフトの『超昂シリーズ』に手を出しとけばとりあえず問題ない。
delta作品もオススメ。

凌辱ゲーに「製作者は女に恨みでもあるのか?」と「警察に駆け込めよ」は禁句。
また、このジャンルの中には「儀式(要は輪姦・レイプや凌辱、調教)に使うため、島を一つ所有できる財力と隠蔽出来る権力がある一族」がいるが、特段珍しくもないのでツッコンではいけない。また、主人公の彼女がスワッピングを提案する等もある。
モブキャラ(街のおっさん、不良やDQN等)が、ある意味大活躍するジャンルである。
女の子が可哀想? 知らんがな……。
つか地味にこの手の陵辱ゲー系のメイン製作陣は(ある種振っ切れた)女性が多かったりするのだが…………。

●泣きゲー
「エロゲーだからってエロだけじゃダメ! 泣けるストーリーを!」という人向けシナリオゲー。
「抜く為に用意したティッシュで涙を拭いた」
パルフェが有名。
他にこの青空に約束を―加奈〜いもうと〜家族計画こなたよりかなたまで車輪の国、向日葵の少女
そして明日の世界より――うたわれるもの辺りが有力。
必ず泣けるわけではないので注意。
多くの作品でエロが薄く、よく「エロいらなくね?」と言われるジャンルでもあり、実際エロ無しの全年齢対象版がよく発売される。
そういった作品を中心としたゲームブランドとしてはkeyが有名。
KanonAIRCLANNAD、智代アフター、リトルバスターズ!、どれも涙腺を破壊してくれる。

●萌えゲー
言わずと知れた萌え特化ゲーム。
ストーリーも最低限はあるが、基本は可愛さを重視したデザインのキャラとギャグで攻める。
手っ取り早く空気が知りたいならToHeart2SHUFFLE!つよきすあたりが鉄板。
「夜明け前より瑠璃色な」等で有名なAUGUSTの作品も基本的にこの系統である。

●燃えゲー
「エロゲーだからってエロだけじゃダメ!燃えるストーリーが読みたい!」人向けのシナリオゲー。
よく挙がるのはあやかしびと、Fate/stay night斬魔大聖デモンベイン
マブラヴ オルタネイティヴDies Irae -Acta est Fabula-あたり。
エロはそれなりにあるが、泣きゲー同様に全年齢対象版であるコンシューマ機への移植も考慮されてることもあることから、
エロは薄いことが多く、グロも結構多いので耐性がない人は気を付けた方がいい。もしくはエロが特殊な場合も。

●鬱ゲー
「エロゲーだか(ry」人向けのシナリオゲー。
その名の通り鬱になるゲームのこと。
プレイ後、なんともいえないモヤモヤした気分になる。一作品で純愛ルートと凌辱ルートがあると可能性大。
救いのない展開だったり、ヒロインが精神崩壊したり病んだり、萌えゲーかと思ったらヒロインが殺されたり、逆にヒロインに殺されたりする。
陵辱モノやNTRモノなども、特に主人公やヒロインに感情移入するタイプのプレイヤーにはこのジャンルと言われる。
君が望む永遠が有名。
他にはさよならを教えて、沙耶の唄、殻ノ少女、School Daysゴア・スクリーミング・ショウなど。
鬱ゲー単体では意外に少ない。(君が望む永遠や沙耶の唄など泣けると言われることもある)
展開だけで言えば、GUILTY作品もこれに当たる。

●グロゲー
欝ゲーとも重なるが、こちらは視覚面でダメージを与えて来る。臓物や排泄物にパーツチョンパ、えげつない殺害シーンなど。
ブランド単位ではブサイクことBlack Cycおよび今はなきたっちーの諸作品、ニトロプラスageCLOCK UPの一部作品にも含まれる。
単体作品ではDark Blueなども有名。中にはグロ緩和パッチが出ることもある。
単なるバイオレンスのみで終わる事があるが、時にシナリオや設定の緻密さで絶賛される大当たりが混じっていたりもするので、グロをこらえてプレイするファンも少なくない。
なお、この範疇で排泄系特化のものは「糞ゲー」「クソゲー(物理)」と呼ばれることもある。これに該当するのは現行ブランドでは聖少女率いるEmpress。


●バカゲー
見ているうちにキャラのテンションやツッコミがカオスになって、シリアスな笑いを誘うようなやつ。
でも、バカゲーでも後半は泣きゲーになったりする事もあるので注意が必要だ。
遊撃警艦パトベセル~こちら首都圏上空青空署~など。
ジブリールなんかは抜きゲーとして使えるが、一々理由がおかしかったりする。
タイトルがブッ飛んでいる場合が多く、頭が悪そうなタイトルならたいていこのジャンル。
ただし、はき違えてただのクソゲーと化す失敗例も少なくなく意外と難しい。

●特殊ゲーム 
エロゲーの「メジャーな著作物ではない」「年齢制限があるため、表現規制が緩い」という点を最大限に活用した、実験的な内容のゲーム。
物によっちゃあ全年齢の表業界に関する舞台裏の黒い話をネタにしてるのも有る。
1990年代後半~2000年代に多く見られ、2010年代に入ってからも散発的に見られる。
好き好き大好き!ジサツのための101の方法のような電波ゲー、君と彼女と彼女の恋など。
かつてのにっかつロマンポルノがそうであったように、エロゲーも性描写さえあれば、
あとは何をやっても自由であるということを思い知らせてくれる作品である。


業界的には零細企業が多いためとにかく入れ替わりが激しく、1作出しただけで消えるブランドも珍しくなく、スタッフ(特に人気原画家)の移籍であっという間に勢力図が塗り変わるのはザラ。
最近は新たなエロゲ会社がちょこちょこと出てきているが、そのほとんどが古参会社に押され気味。
昨今の凌辱・抜きゲーを察知してか、KAIみたいに凌辱9割・純愛1割と言われるほど特徴的な構成で勝負をしている会社が多いらしい。



そんなエロゲーの最大の敵はいわずもだが、

割 れ

である。
これはエロゲに限ったことではないが、パソコンソフトであるため半ば覚悟しなければならないのかもしれないが、エロゲーは割れが特に多い。
有名な話では『売り上げ10万本の戦国ランスのパッチのダウンロード総数は100万オーバー』という話。
勿論パッチは4、5回更新されているので100万が絶対の数字ではないが、
1つのパッチを全てのユーザーがダウンロードしたとしても50万ダウンロード。
何らかの事情があって何度も落とすことになったとして、それを差し引いても如何に大量に違法コピーされているかわかるだろう。

これは割れに限った話ではなく、動画共有サイトにはよく『プレイ動画』がアップされる。
中身は『ゲームをプレイした動画』で、会社によっては認めていたりもするのだが、
これがシナリオゲーや萌えゲーなどのADV(紙芝居ゲー)が中心のエロゲーをアップされると、メーカーからしたらたまったものではない。
シナリオ・キャラが中心のゲームでシナリオと絵を見て、それでもまだ買おう…という人がいないとは言わないが少ないであろう。
事実、訴訟を検討しているメーカーも存在する。
これについてもメーカー内で「プレイ動画が流れて購入が減るのはライターの力量不足もあるのでは?」など議論が交わされている。

最近では、不正ダウンロードを防ぐ為に、シリアルコードの入力や、正規ディスクによるデータの更新をする必要がある作品や
近場に販売店が無かったりロットアップした為にやむを得ず…という行為を無くす為に、
DLsite.com等のダウンロード販売サイトで永遠に販売を続けられる作品(バーチャルコンソールや、
ゲームアーカイブスと原理として同じ)が増えつつある。(これを「ロットダウン」とでも呼ぼうか)
だが、動画サイトへのプレイ動画投稿、流出を防ぐのは難しい。

世のエロゲープレイヤーには是非ちゃんとお金を払ってプレイしてもらいたい。

●余談

  • アダルトソフトを一番最初に出したメーカーはコーエー。

  • 実はファミコンにもエロゲがある。が、そのほとんどが出来映え以前にソフ倫すら裸足で逃げ出すほどの危険な内容。
    幼女監禁は可愛い方で、胴体切断とか最早マジ〇チ。
    また、ガイナックスなどのアニメやテレビゲームで有名メーカー達もファミコンでエロゲを出していた。

  • ゲームのアニメ化的なノリで18禁アダルトアニメの原作になることが多いが、時折実写化のノリでAVの原作になることもある(lilithの人気タイトル「対魔忍」シリーズなど)。

  • 英語圏では「Wankware」というが、これを直訳すると「抜きゲー」となる。
    日本が「あらゆる事物が異常進化を遂げる国」であることを再認識させられる話である。


追記・修正は18歳以上の方がお願いします

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