SCP-710-JP-J

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SCP-710-JP-J - (2017/12/18 (月) 11:38:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2016/11/11 Fri 16:05:22
更新日:2024/02/02 Fri 14:21:49
所要時間:約 9 分で読めます




職員番号:0639765
コードネーム:Aniwota

ようこそ、SCP-710-JP-J特別トレーニング部門へ。
我々は貴方のSCP-710-JP-J習得を歓迎します。



SCP-710-JP-JはThe SCP Foundation日本支部秘伝の徒手武術です。
科学的に証明された技と体系的なトレーニング法が確立されており、
現在では多くの財団職員、それこそ皆様のアイドルSCP-014-JP-Jも含め
日々訓練を積んでいます。また、現在でも研究が行われており新たな技が開発されています。
貴方にも是非、この武術を極めていただき、新たな道を探していただきたいと思っております。
オブジェクトクラスは「Achoo!」

概要

SCP-710-JP-J、またの名を『財団神拳』と呼ばれるこの徒手武術の奥義を記した巻物は
財団内のロッカーに鍵をかけて収容されております。
しかし、Cクラス以上の職員はこの門外不出の巻物のコピーを自由に入手することができます。

財団職員の████博士は、ある日Dクラス職員30人の脱走事件が起きた際に、
それまでまとめていた「科学的見地から有用な拳技」を用いて彼らをたったひとりで鎮圧しました。
当初この武術に対して懐疑的な職員もおりましたが、術理が科学的に証明されたことから
職員たちは現在、危険なタスクに挑むことも多いことから修練に励んでおります。
…何故Explainedではないのか?「Achoo!」のほうが面白いでしょう?

なおCクラス以上の職員は就業時間のうち、一日三時間SCP-710-JP-Jの訓練に費やすことが認められています。
貴方も様々な収容や収容違反、その他実験などに挑むわけですから、習得することが推奨されます。
習得は難しくはありません。既に体系化されたトレーニング法が確立されておりますから。

SCP-710-JP-Jを習得するにあたり、上位の段位クリアランス職員は貴方に様々な課題を与えるでしょう。
それは時に、量子パラドックスの解を求めなければならないほど、困難なものかもしれません。
だからといってあきらめないで下さい。多くのSCP-710-JP-J習得者は貴方の手助けとなる方法を指導してくれるでしょう。

ですが、それは貴方が努力しなければ、何時までたっても習得出来るものではないのです。
常にトレーニングを忘れないで下さい。今日の貴方は、昨日の貴方より二次関数的に強くなっていなければいけません。
(『INTRODUCTION OF 財団神拳』より)

技の一部

ここでは、我々が既に開発した技について解説いたします。
  • 共振パンチ
財団神拳のなかでも基本的な部類の技になります。
共振現象を引き起こすことでより硬い物体を破壊するパンチになります。
Taleや外部での言及回数も非常に多い技になります。
  • 共振遠当て
手を振動させて音波を発し、共振現象で離れた場所にある物体を破壊する技です。
  • テレポ遠当て
量子もつれ現象を用いて離れた場所にある物体を破壊する遠当ての術です。
共振現象が使えないような環境下ではこちらのほうが有効でしょう。
  • 爆風キャンセリング
正拳突きにより発生する衝撃波の波形を爆風と合わせることで、衝撃を相殺する技です。
衝撃波が発生するようなオブジェクトとの退治には必須となりうる技でしょう。
  • 確率論的回避
確率的に軌道を予測することで銃弾を回避する技です。
  • 量子歩法
特殊な歩き方でトンネル効果を発生させ、壁をすり抜けたり物体を回避したりする技です。

この他にも、「時間差共振爆砕脚」「二重反作用空歩術」「摩擦熱切断手刀」などといった技があり、
特に摩擦熱切断手刀は緋色の鳥にも致命傷を与えることが判明しております。

インタビュー

このような素晴らしい武術であるSCP-710-JP-Jでありますが、
20██/██/██、新しく財団に雇用された████博士がSCP-710-JP-Jの存在を執拗に否定しました。

不思議な話ですよね?当然我々はミーム汚染や認識災害を食らっていると考え、
博士にインタビューを行いました。以下はインタビューログの書き起こしとなります。

対象: ████博士
インタビュアー: ██研究員

<録画開始>

██研究員: ████博士、どうしてあなたはSCP-710-JP-Jの存在を否定されるのですか?
████博士: こんなことはあり得ないからだ。
██研究員: SCP-710-JP-Jの技は全て科学的に証明されており、疑う余地はありません。あなたも資料をご覧になったでしょう?
████博士: あんなもの屁理屈だ! 確かに固有振動数の求め方は合っているが、物体の重さやばね定数を目測で調べることなんて不可能だし、人間が正確に10Hzの打撃を撃ち込めるわけがない!
██研究員: 共振パンチ!

[██研究員が115Hzの打撃を撃ち込みデスクが四散する。5秒間の沈黙]

██研究員: ええ、実際にご覧になってもまだ信じられませんか?
████博士: 嘘だ……まだオカルトの方が信じられるぞ。
██研究員: オカルトではありません。そんなものは敵対組織に任せておけばいい、我々は科学的知識に基づいて仕事をするのですから。あなたもここでのやり方に慣れてください。
████博士: こんなの……私は信じない……。

[窓ガラスの割れる音。直後にエージェント███が飛び込んでくる]

エージェント███: 大変です! カオス・インサージェンシーが攻めてきました!
██研究員: 機動部隊で鎮圧できないのですか?
エージェント███: それが今回の連中はなかなかの手練れで、しかもSCP-710-JP-J伝承者を名乗る一人は、レベル4の職員でも太刀打ちできないのです!
██研究員: まさかそんなはずは……。
エージェント███: とにかく加勢をお願いします!
██研究員: わかりました。████博士は危ないのでここで待っていてください。

[割れた窓ガラスの向こうへ飛んでいく██研究員およびエージェント███]

[一人残される████博士]

<録画終了>

気をつけなければいけない他の拳技

財団以外にも多くの要注意団体がやはり独自の武術を発展させていることが確認されています。
我々はその調査を行っていますが、当然彼らと渡り合えるSCP-710-JP-Jの伝承者が求められます。

  • 蒐集拳
蒐集院が長く受け継いできた武術です。SCP-710-JP-Jは発展する際に蒐集拳を吸収しており、
それゆえ伝承は廃れたと考えられますが、一部の残党が伝承を続けているようです。

  • 生滅毒手拳・翼人丹頂拳
それぞれ毒手と跳躍してからの突き技です。日本生類総研によって極められています。
やはり毒手の場合は数多くの人間を犠牲にして開発したのでしょうか。

  • 東弊鋼鎧術・鉄鳥掌底波・鋼喰虎法
東弊重工の極めた、機械を喰らい、鉄板を撃ちぬく拳技です。
その都合上、共振パンチや共振遠当てを用いて対処してください。

  • 犀賀流
犀賀派の犀賀六巳が極めていると考えられる武術です。

最後に

現在、財団中国支部でもSCP-710-JP-Jが知られるようになりました。
今後国外の研究者たちにより更なる奥義が開発されることが期待されています。

貴方も財団神拳を極め、是非SCP-076-2SCP-682が来ても再収容できるように極めてください。

ところでオブジェクトクラスが「Achoo!」なのですがSCP-TCG-JP-Jでカード化がなされるのでしょうか。



やや真面目な解説

SCP-710-JP-JはThe SCP Foundationに登場するジョークオブジェクトである。
オブジェクトクラスが「Explained」ではなく「Achoo!」なのも、ジョークオブジェクトだから遊んでいるわけである。
あと「科学的見地から有効な拳技をまとめた」とあるが、インタビュー部分の通り、
「有効である理由は正しいが目測でそんなもん測れるかいや」という指摘がある。
この辺はおそらく所謂格闘系の漫画に置ける「作中で理屈はつけてあるけど、それ人間ができるわけ無いじゃん!」というネタであろう。

この財団神拳は登場以来、日本支部のオブジェクトとしては圧倒的な評価の高さを得ており、
なんと日本支部では180超えのUpvote*1をもらって第二位に評価の高い記事となっている(第一位はSCP-280-JP)。
ジョークオブジェクトの中ではSCP-TCG-JP-JSCP-XXX-JP-J。*2SCP-014-JP-Jを抑えて日本支部一位である。

何しろこのオブジェクト、単にインパクトのあるシュールギャグという以上の側面も持っている。
SCP創作においては、恐るべきオブジェクトが作られるたびに、財団世界の科学水準もまた更新されてきた。対抗ミーム接種カント計数器やスクラントン現実錨表象領域……。
それらは概念として魅力的だが、どれほど確かな科学的見地に基づいてい(ることになってい)ようと、読み手の私たちにとって「超科学」
財団は(少なくとも表向きはだが)科学で収容する。しかしその科学でさえ、魔法にもっともらしい説明をつけたものと何が違うのだろう? 特に、財団に新しく触れた人の視点では。
何より、あまりにインフレが過ぎれば、「超現実的な力を持ったオブジェクトを、頑張って現実的な手段で封じ込める」という、SCP独特の妙を損ねてしまわないだろうか?
……といった、ちょっと皮肉的な解釈も可能。流石は「ジョーク」オブジェクトである。

ちなみに、上でSCP-014-JP-JもSCP-710-JP-Jを学んでいると書いているが、
これはエージェント・カナヘビの中の人が監修し別の日本支部職員がPixivに投稿した漫画のなかで
エージェント・カナヘビが黒歴史を想起させたことで共振パンチで狙われるという描写があるためである。
日本支部は(インタビュー通りであれば)本もバスケットボールも唐揚げも当然エージェント・カナヘビ自身も財団神拳の使い手なのだろう、多分。
……どうやって殴るの?

またカオス・インサージェンシーが襲撃してくるところで「ほらみろコピー可にしとくから外部に漏洩するんだ」と思った人もいるだろうが
カオス・インサージェンシーは財団からの分派なので、SCP-710-JP-Jが知れ渡った以降に分裂したならばぶっちゃけ普通にありえる。
もっともインタビューの反応からして、「確実に漏洩した」っぽい感があるが。

ところでオブジェクトクラスがAchoo!だからSCP-TCG-JP-Jでどうするんだというのは、
他のFormerなりGloriousなり、Apollyonなりにも言えることだが、
そもそもこれジョークエキスパンション確定なので公式大会じゃ使えないです。そもそもあっちもJokeだし。


科学的に証明された追記・修正をお願いします。



SCP-710-JP-J - 財団神拳
by Kwana
ja.scp-wiki.net/scp-710-jp-j

INTRODUCTION OF 財団神拳
by sakagami他
ja.scp-wiki.net/sakagami006-portal-of-foundation-shinken

耐久実験
by Central_ECH
ja.scp-wiki.net/central-ech-2

闘いの荒野で
by Mumyoh_hokuto
ja.scp-wiki.net/a
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