SCP-280-FR

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SCP-280-FR - (2020/03/04 (水) 21:48:15) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2017/01/04 Wed 16:07:10
更新日:2024/03/17 Sun 11:41:41
所要時間:約 5 分で読めます





時代遅れになり、世界は死んだ
これはその景色だ


SCP-280-FRは、SCP Foundationに登場するオブジェクト(SCiP)である。
オブジェクトクラスはEuclidだが、フランス支部独自に定めた『脅威レベル』は
橙は「予測不可能であり、大規模な被害をもたらす能力を持つ」もの。
項目名は『Demain les Animaux (明くる日の動物たち)』

概要

SCP-280-FRは、オーク材でできたドアであり、アイルランドはダブリンの道の上にある。
これを開くと、まあドアなんだから想像はつくだろうが別世界に降り立つことになる。
このドアを発見した経緯は、近くに住んでいた精神異常者が「ドアの向こうの世界にいった」というのを
財団が興味を持って調べたからである。財団はどれだけ隅々にエージェントを配しているんだろうか。

このドアの向こうの世界なのだが、基本的に人間世界とそこまで変わらない。
多少文明などはことなるが、鉱物も動物も植物も、みんな人間世界にある種と変わらない。
(ただし、人間の文明が勃興してから絶滅した種はいくつか存在する。)

で、…ドアの向こうの世界の一番の違いはというとだが…
藤子・F・不二雄の『ドラえもん のび太のアニマル惑星』や『ミノタウロスの皿』を読んだことがあれば、
特に後者はすごく近いと言えるのだが…動物が文明を築き上げた世界である。
なぜ後者に近いと言えるかというと、後者は人間を家畜にして食べている世界だが、
SCP-280-FRの向こう側の世界も、動物が人間を食っている。

動物たちは二足歩行をし、高度な知性を持ち、服を着て、完璧な英語で会話し、
数学、化学、冶金、農業、食品などの分野を研究している一方、
人間たちは概して素っ裸で知性も低く、唸り声をあげ、四足歩行をする。
で、喰われたりペットにされたりする。
ライオンなどの動物は結構人間を食っているようだ。

身体的・精神的に障害がある場合はサーカスで見世物にされていることすらあるという。
しかも貿易の通貨にもなり、移動手段としても使われる。
衣服などにも使われたり、建築にまで用いられる。徹底的に使われてしまう。
多くの動物たちは人間の管理を丁寧にしているらしいが(あくまで我々が動物にやるようなレベルで、だが)
時々栄養失調に陥ったり、虐待されているパターンもある(これも人間の一部に動物に対してやる人はいる)。
そして骨は時に展示されていることがある。

ちなみに動物の中ではオスが上位の世界のようである。

交流はとれるのか


…まあ無理である。そもそもあちらでは人間は家畜だし。
流石に言葉をしゃべり服を着て二足で歩いて武器を構える人間なんて驚いてはいたが、
向こうのほうが強いらしく、普通に捕まりました。

どうやらあちらさんにも財団に近い組織があるらしく、言ってみればあちらの世界でSCiPとして研究されているようだ。
救出を試みた部隊も虐殺されているため、甚大な被害が出ており、交流とか言ってられる状況じゃないようだ。

この世界は作られた?

一応、人間世界に対する風刺にも見えなくはない。
にしても、いくらなんでも徹底しすぎている。可能な限り人間を使い倒そうとする世界。

これは別に考え過ぎというわけではなく、なんとドアの向こう側からドアを見ると答えが書いてあるのだ。



役割は逆転する。
Et Maintenant, On Est Cools ?



つまり、この世界は誰かが意図的に作ったようだと考えられるというわけだ。
ただ財団は「ドアの作者はもうわかったけど、世界や実体群まではちょっとわかんない」とは濁している。
何の関係もなくドア作ったら偶然出来ましたなんてことはないだろうから、ほぼ確定だろうが。

ちなみになんでドアの作者がわかるかというと、
『Et Maintenant, On Est Cools ?』というのは『Are we cool yet?』のフランス語表記だから*1
つまりこれ、要注意団体の一つ、アートテロリスト集団『Are We Cool Yet?』の製作物なのである。

…向こう側がドアから出てきたらどうすんだよ…ほんとろくなことをしない連中である。

ちなみにロシア支部や韓国支部にも出没しているので、案外支部でもAre we cool yet?は人気のようだ。
日本では作品を披露する機会が(日本支部のオブジェクトの圧倒的収容数に比して)少ない傾向がある。
…まあ日本にはもっと面倒なものづくりマンが「ごろごろ」いるからというのも大きそうだが。
一応、『池光子(いけてるこ)』という日本人のメンバーと思われる人物も幾つかの記事には登場している。*2


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