ΖΖガンダムのバリエーション

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ΖΖガンダムのバリエーション - (2023/01/13 (金) 10:30:23) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/01 Tue 01:04:37
更新日:2024/01/14 Sun 22:00:51
所要時間:約 7 分で読めます





この項目では「ΖΖガンダム」のバリエーション機体について紹介する。
以下の機体は個別項目を参照。



■プロトタイプΖΖガンダム

型式番号:MSZ-009

「M-MSV」に登場。
アナハイム・エレクトロニクス(AE)社がΖプロジェクトで造ったエゥーゴ試作機。開発担当はレシル博士。
Ζガンダムの可変機構を発展させた分離・合体機構を採用していて、上半身はGトップ0型、下半身はGベース0型になる。
武装は基本的に背中のビームキャノンだけで、この時点ではまだハイメガキャノンはない。

エゥーゴの旗機として開発されたΖガンダムは高い戦果を挙げていたが、大火力・多機能化したMSが台頭し始めると徐々に苦戦を強いられるようになった。
そこでエゥーゴ上層部はAEに新型機の開発を要請。その際、「50MW級のビーム砲の搭載」と「高さは20m以内」という要求が出された。
しかし、当時の技術力を考えるとこれらの両立はかなりの無茶ぶりであった。
なんとか達成しようと博士は開発に着手。
通常のジェネレーターだと高出力ビーム砲を使うためには複数搭載せねばならず、しかも機体サイズが最低25mは必要であった。
そのため、博士はジェネレーターを小型化して二つ搭載するが、実際には出力が足らず、更にもう一つ積まねばならないことが判明。
これ以上積むと20mを超えるため、結局この問題は解決できなかったが、とりあえず2機が完成した。

早速1号機にテストパイロットのイブンを乗せ、MS形態での試験運用を開始。
…が、制御不能に陥って機体が暴走。イブンはスタッフとして参加していた兄アーサーに助けられたが、機体は自爆した。
この結果から、更にパイロットの安全性も考慮しなければならなくなったが、博士は新たにコアブロックシステムの採用を発案。
これならば生存率が高まる上、三つ目のジェネレーターも積めるため、まさに一石二鳥であった。

こうして開発コード「θガンダム」は完成し、新たに「ΖΖガンダム」と名付けられ、実戦投入されることとなった。
ちなみに頭頂高もギリギリ20m以内に収まっている。

一方、2号機はアイン・ラベルとマイク・シュミットが搭乗。
ティターンズの部隊とテスト中に遭遇してほぼ丸腰での戦闘を余儀なくされ、
新型ビームライフルを受け取って応戦したものの、4発撃っただけで右腕ごと吹っ飛んでしまった。



■プロトタイプΖΖガンダムB型

型式番号:MSZ-009B(MSZ-009-2)

2号機の改修型で、各種武装のテスト機。
ジェネレーターを新型に換装したことで出力が倍以上まで跳ね上がった。
頭部にはハイメガキャノンが追加されるなど、ΖΖガンダムにかなり近くなった。

月面における動作試験中、謎のモビルスーツ墓場で、
ゾンビープロトタイプサイコガンダム大型化試作機と死闘を繰り広げたという戦闘記録が存在するらしいが、詳細は不明。



■ZZ-GR(ズィーズィー・ジーアール)

型式番号:MSZ-010S

EVOLVE』に登場。
ハマーンキュベレイとの戦闘で大破したΖΖガンダムを改修。
コアベースはなく、代わりにあり合わせのパーツで造った下半身とバックパックを装着している。
なお、下半身はジムⅢの物をベースにしているらしい。
コアトップは全体的なシルエットこそほとんど変わってないが、改修の影響で細部が変更されている。

ジュドーがジュピトリスⅡに乗り込んだ際に持ち込んでおり、ネオ・ジオン軍残党から亡命者のキュベレイを守るために出撃。
途中で推進剤が切れてしまうが、リィナ達から送られてきた新たなコアベースと合体して難を逃れた。



■スーパーGフォートレス

型式番号:FX-010A、FA-010X(MS形態時)

ΖΖガンダムの強化案の一つ。
高速巡洋艦に匹敵する戦闘力を持たせるべく、ハイパーメガランチャーとミサイルランチャーを増設して火力を上げると共に、
プロペラントタンクも追加することで航続距離を延伸させている。
MS形態にも変形可能だが、その場合はミサイルランチャーをパージする必要がある。

しかし、ΖΖガンダムは主にMS形態で戦闘を行っていたことから、
そちらの方を強化した方が良いと判断されてフルアーマープランが採用されることとなり、こちらは廃案とされた。



■量産型ΖΖガンダム

型式番号:MSZ-013

『M-MSV』に登場。
ΖΖガンダムの量産仕様。
可変及び分離・合体機構、コアブロックシステムをオミットしてコスト低減を図っている。
バックパックは小型化され、バイザー型を採用したことで顔はジムっぽくなった。
デコには簡易型ハイメガキャノンを内蔵するなど、ベース機をも凌駕する火力が与えられているが、
高出力ビーム兵器を使うために高出力ジェネレーターを積まざるを得なかったせいで、せっかく下げたコストが再び上がってしまった。
結局量産はされず、4機だけ造られた。

その内の1機が漫画『機動戦士ガンダム U.C.0094 アクロス・ザ・スカイ』で登場。
パイロットのブレイア・リュードの操縦で高い性能を生かしたが、あまりの無茶な乗り方をしている事へ整備員が苦労している。
その後、戦闘中にブレイアがガンダムデルタカイに乗り換えた為、乗り捨て同然で放置されてしまった。
そして、デルタカイのパイロットであったイング・リュードが搭乗し、
暴走するナイトロ搭載型のサイコガンダムを最大出力の簡易型ハイメガキャノンとメガ粒子砲で撃破するものの、
出力に耐え切れなかった頭部及びコクピットが跡形もなく消滅した。



■メガゼータ

型式番号:MSZ-009M

逆襲のギガンティス』に登場。
プロトタイプΖΖの改装型。木星圏で確認された謎の巨大MSの調査のために、アムロ・レイが乗ってきたMS。
各部が強化されている他、恐ろしいことにアムロ曰く「出力はΖΖのゆうに2倍」とのことで、
それが本当なら、本機の出力は15,000kW近いということに…。V2ガンダムもびっくりである。
劇中では主に、アムロと彼に協力することを決めたジュドー・アーシタが二人で搭乗する。
しかしかなりのじゃじゃ馬機体のようで、ΖΖに乗り慣れているはずのジュドーですら、搭乗してまもなくは振り回された程。

分離・変形機構はそのまま*1で、上半身はGソニック、下半身はGアタッカーになる。
ちなみに各コクピットは副座式で、上述の通りアムロとジュドーが二人で搭乗しているが、
MS形態ならば、どちらか一方のコクピットに乗っていれば一人でも操縦できる。

武装面で注目出来る所は、桁違いに高い出力のお陰か頭のハイメガキャノンがかなり短い間隔で連射可能な点。
更にΖ系列としては初の本格的サイコミュ兵器を搭載し、両腕をサイコミュ・ハンドとして飛ばせる。
パイロットによっては、鍔ぜり合いしている相手をそのまま吹っ飛ばす等応用が利くようで、
劇中ではアムロがこれらの武装を駆使して何体ものネオ・ジオンのMS相手に大立ち回りを行い、ジュドーが思わず(ギャグ顔で)ぽかんとしていた。

前述の通り、アムロは木星で確認された100メートル級の超巨大MS「伝説巨神」の調査と(場合によっては)戦闘を視野に入れて本機を持ち込んでおり、
木星圏で活動していたジュドーの協力も得て二人で乗り込み、部下の『鉄面皮』とシマ・八丈と共に調査に乗り出した。
巨神が目覚め、木星に集まっていたネオ・ジオンと、彼らを粛清するために乗り込んできたシャア・アズナブル率いる別部隊を壊滅させた後は、
巨神の中核となっていたミネバを助けようとするジュドーを巨神に乗りこませた後、アムロが一人で乗る本機はシャアの乗るスザクと共闘。
ミネバとジュドーがいるコクピット部をアムロが引きずり出した後、スザクとメガゼータの同時攻撃により、巨神の破壊に成功した。



■ガンプ

機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート』、『機動戦士Vガンダム プロジェクト・エクソダス』に登場。
木星船団及びダンディ・ライオンで運用されているMS。
幾度とない戦いの損傷や経年劣化をジャンクパーツや規格外品で補修している*2影響で、元になった機体の原形をほとんど留めておらず、
そのシルエットも左右非対称のアンバランスなものになっているため、U.C.0120年代では、パイロット以外元がどんなMSだったのか分からなくなっている。
ウッソ曰く「でたらめのつぎはぎ」。よく見るとフロントアーマーにドーベン・ウルフのパーツが使われている。
頭部に付けられたセンサーカバーの下にはメガゼータの頭が隠れている*3が、
『プロジェクト・エクソダス』のメカニック解説では『素の頭部の形状が強化型ZZに酷似』とボカされており、メガゼータ抜きでも成立するように解説されている。*4

機体解説では本機とΖΖガンダムとの共通点について「ハマーンとの戦いで大破したために、ΖΖガンダムと同一の機体では有り得ない」とされているが、
後にZZ-GRが登場した事などを勘案すると、ジュドーの乗ったΖΖが「木星じいさん」によって幾度となく改修された姿と考えて差し支えないと思われる。

度重なる機体改修の結果か、武装はダブルビームライフルが右腕に固定されている他、
左腕はそれ自体がバタラやゾロアットを容易く握り潰せる、万力のような大型クローになっている。
一方、オリジナルにあった分離・合体・変形機構はもはや機能していない。

パイロットは「木星じいさん」ことグレイ・ストークが搭乗。
『スカルハート』ではトビアと共に木星帝国と戦い、アマクサと交戦し右足を破壊されるもなんとか生き延びた。

『エクソダス』では、秘密裏に巨大な宇宙船へと改造されていた大型コロニー、「ダンディ・ライオン」にて、
一時的にリガ・ミリティアからはぐれてしまっていたウッソVダッシュガンダムと共にザンスカール帝国と戦った。
なお、『スカルハート』で失った右足は、ガトリングガンが内臓された細い義足で修理されている。

『エクソダス』時点では機体の各部に本格的にガタが来ており、ザンスカール帝国軍のMSとの戦闘でさらに左腕等を損傷させられた結果、
最終決戦にて、ガンプももはやここまでと悟ったグレイ・ストークは「一度だけハイメガキャノンで援護する」とウッソに語り、頭部センサーカバーをパージ。初めてガンダムの顔を見せる。
そして虎の子のハイメガキャノンを発射した後、その反動が決定打となって自壊し、その役目を終えた。*5
そのハイメガキャノンは、おそらく替えの利くパーツが見つからなかったせいか、経年劣化により往年の威力は見る影もないほどにヘタってしまっており、
自壊覚悟で発射したビームも、が目くらましになる程度の威力しか発揮できなかったが、もとよりストークも直撃させるつもりはなく、
その光によって、パイロットのスケイルの「心で嘘を吐く」能力でウッソたちには機体が分身したように見える*6ジョング本体の「影」をコロニーの外壁に映し出すのが目的であった。
「影」が出ているジョングが本体だと見抜いたウッソと、彼に協力する元スケイルの同僚である少女カムイの連携により、ジョングは撃破できたが、
ガンプは上述の通りハイメガキャノンの反動とそれまでの損傷によって自壊・爆発しており、ストークは何とか脱出した。

半ばそうなることが分かっていたストークが、ハイメガキャノン発射時に機体にかけた台詞は、作中の経過時間も相俟って非常に感慨深いものがあり、
幾つもの戦いを(彼の言によれば)60年間共に潜り抜け、ガンプと呼び名が変わり、既に時代遅れのMSになっても、
出来る限りの補修をして使い続けた彼のこの機体への強い愛着が伺えるシーンとなっている。
ストーク曰く「60年付き合ってくれた兄弟」。

…しかしアストナージをして「複雑すぎてよくわからない」と言わしめ、他のガンダムに比べ機体各部や武装類にかかる負荷も段違いなZZを60年も使い倒すとは
何とも恐ろしい話である。


■ΖΖガンダム試作機

『G-STRATEGY』に登場。
最初に製造されたΖΖらしいが、詳細は不明。
アムロ専用らしき機体も存在し、肩のバインダーが簡易型に換えられ、ビームライフルは百式と同じ物を装備している。



■スーパーΖΖガンダム

型式番号:SSMS-010

『Gの伝説』に登場。
可変機構がオミットされていて、40m以上の全高とかなりの大型機。なので、戦場までは専用輸送機で運ばれる。
核融合炉が全く遮蔽されていないせいで常に放射線がバラ撒かれていて非常に危険。
「耐放射能ニュータイプ」なる存在がパイロットを務めている。



■ΖΖⅡ(ダブルゼータ・ツヴァイ)

型式番号:MSZZ-000

地上用の大型機。こちらも全高は40m以上で変形はしない。
その巨体を活かして多数の兵員を運べる。
換装すれば宇宙でも運用可能。



■ワイツ・ミラージュ

ガンダムΖΖ放映前、ΖΖガンダムの永野護案として提出され没になったデザインをリファインしたモーターヘッド
だがファイブスター物語の設定が整理されるうちに元からたいした役割を持たされていなかったこの機体の存在は抹消され、
さらにはモーターヘッドそのものがゴティックメードに置換されたため、今となっては宇宙世紀にもジョーカー太陽星団にも居場所がない。
ガンダムのくくりで言えば姫天頑駄無*7のモチーフとして辛うじて存在を残している。



追記・修正は、量産機であってもゴツくてマッシブなガンダムタイプに乗りたい人がお願いします。

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