あたしンち

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あたしンち - (2021/06/28 (月) 23:40:18) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/31(木) 21:30:57
更新日:2024/02/21 Wed 20:58:45
所要時間:約 5 分で読めます




こんにちは♪ ありがとう♪
さようなら♪ また逢いましょう♪

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◉概要
けらえいこ作の漫画で、1994年から2012年まで読売新聞の日曜版で連載された(単行本はメディアファクトリーから発売)。
2019年からは朝日新聞出版で刊行されている雑誌『AERA』にて連載が開始されている。

この漫画の特徴は4コマ漫画のようなコマ割を23コ繋げる23コマ漫画の形をとっていること。
そのため起承転結がより深くなり、フェルトペンで書いたような暖かみのある画風も相まって、よりほのぼのとした日常が描写されている。
キャラクターはすべて2頭身で描かれているため、時々手足が伸び縮みするが気にしてはいけない。

2002年にアニメ化され『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』と共にゴールデンタイムに並んだこともある。
しかし、7年間約300回を全て放送された地域はネット放送を除いて近畿地方のみで、他の地域では『ボーボボ』のように途中で打ち切られた。
映画も2本作られたが、あまりよろしくなかった様子。

原作終了後、アニマックスでアニメ第2期『新あたしンち』が2015年10月から2016年4月まで放送された。


●どんなマンガ?
高校生のみかんとその家族や友人、近所の方々との出来事や日常を面白おかしくユーモラスに描く。
掲載した時期に合わせての季節ネタや時事ネタもあったりするが品のない下ネタなどは全くないため安心。
話は基本的に1話完結式。


●タチバナ家の人々
  • 立花みかん
CV.折笠富美子
タチバナ家の長女で主人公格の高校生。身長は155cm。周囲と比べると哀しいくらいの貧乳らしい。
茶髪のお団子頭で「の」の字を左右対称に配置したような目をしている。
そのため明らかに白目なのだが、元々デフォルメの強いデザインのおかげでまったく違和感なく馴染んでいる。容姿は十人並。
テディベア研究会という部活に所属している。
親切で優しく、困っている人をみれば助けにいくような性格だが、やや天然ぽくバカなところがあるため、何をするにも空回り気味。
同級生の岩木君(CV.緑川光)に好意を抱いており、話しかけられると初々しい反応をする。
「中学生時代が可愛い」という読者も多い。

CV.渡辺久美子
あたしンちを知らない方でも一度はどこかで見たことがあるだろう。
詳しくは該当項目参照。

  • 立花ユズヒコ
CV.阪口大助
タチバナ家の長男で中学生。ただし中二病はほとんどこじらせていない。
キノコヘアーの縁をギザギザにしたような髪型での糸目。驚いたときなどは開く。
容姿の描写はされていないが、ユズヒコを好いている女子もいるため魅力はある模様。
くだらないことに一々本気になる悪癖があり、そういった場合には「老師」なるジジイのイマジナリーフレンドが出てくる。

シャイで繊細なためか、基本的にあまり喋らないタチで、大人びている。
姉のみかんより常識的で生活能力ならユズヒコの方が上。

CV.緒方賢一
タチバナ家の大黒柱。サラリーマン。趣味はパチンコ。
母共々夫婦揃って作中で名前が呼ばれていない。
丸い頭と丸い眼鏡が特徴。
夫婦揃ってあまり顔と身体のバランスが取れていないが2頭身デフォルメなのでそういうもんです。

口やかましい母とは対照的に無口で無表情。普段顔にはほとんど変化が見られない。
そのため、喜怒哀楽の表現のほとんどはボディランゲージ。
思考が読めない時が多々あるが、長年連れ添っているだけあって母はわりと父を理解している。
(が、考えがミステリアスすぎて未だに掴みきれていない部分もある)
トイレの戸を開けながら用を足す、年頃の娘がいる前で風呂上がり全裸など、大胆かつ何も考えていない行動が多い。
酒好きだが酔いすぎると「捨て魔」となる。
妻のことは心から愛しているが、天然すぎる母には伝わっていない場面も多い。
母の作るトンデモ料理に対しても、ユズヒコやみかんに比べると耐性があるようで
二人が文句を言うような夕飯でも騒がずに黙って食べている事が多い。
(ただし余りにも酷い飯の場合には怒って出前をとってしまう時もある)
あまり物事の好き嫌いが無くこだわりも薄いが「男のカッコよさ」や「ダンディズム」を感じさせるものに惹かれるタチがある模様。
ひょんな事から何かにハマりだすが、熱しやすく冷めやすいタイプのためすぐに挫折したり飽きてしまう。

またアニメ『あたしンち』第二エンディングテーマ『LET'S GO! あたしンち』で彼のソロパートは9割が笑い声という一種の電波ソング化している。


他にもみかんの親友しみちゃん、母の主婦友達の水島さん、ユズヒコの親友藤野、父の仕事仲間の白髪のおじさんなど個性的な人も多い。

タチバナ家の担当声優は全員、『ケロロ軍曹』と『プリキュアシリーズ』にも出演しており(2010年現在)、それ以外の作品でも共演などが見られる。
名前 『あたしンち』で担当した役 『ケロロ軍曹』で担当した役 『プリキュアシリーズ』で担当した役
渡辺久美子 ケロロ 柴田祐二 (MaxHeart)、夏木ゆう (5、5GoGo!)、ジェフリー (フレッシュ)、ディーバ (スイート)、レジーナ (ドキドキ)
折笠富美子 みかん 常磐香苗 永沢勝子 (MaxHeart)、高岸あずさ (ハートキャッチ)、南野奏 (スイート)
阪口大助 ユズヒコ デスク 才谷秀雄 (ハートキャッチ)、ポップ (スマイル)
緒方賢一 ケロロ父 ティラミス長老 (フレッシュ)


●連載終了と復活
2005年から読者投稿のコーナーが設けられ、一時期隔週連載になった。
2008年にコーナーが終わり、週間連載に戻ったが、2012年に作者の体力的な問題や心境の変化から約17年間の連載に幕を閉じた。
ショックを受けた方も多いのでは?
後の作者インタビューでは、「描き続けるにつれて、主人公の視点がみかんではなく母や父に変わっていった」と語っていて、
心境の変化はこのあたりに関わっていると思われる。

ところが、上述したように2019年に雑誌『AERA』にて連載が始まることとなり、実質的に期間を開けての移籍連載ということになった。
AERAの出版社は朝日新聞系列であり、連載開始前には傑作選の『あたしンちベスト』も同出版社から発売されている。


●余談
連載終了は読売新聞側も気にかけていたらしく、新聞を取っている家に直接行き「(あたしンち終わったけど)読売新聞を購読し続けますか?」と訪ねたほど。

単行本のカバーは型押しと呼ばれる凸凹がどこかしらの絵に施されている。また最終巻はなぜか原作終了から3年後の2015年10月に発売された。

漫画は読売新聞に掲載されていたが、アニメは朝日新聞系のテレビ朝日系列で放送された。
逆のパターンとして朝日新聞で連載され、日本テレビ系のスタジオジブリがアニメを手掛けた『ホーホケキョ となりの山田くん(現:ののちゃん)』がある。
ただし、上述したように原作もアニメ版の終了後ではあるが朝日新聞系列の雑誌に移籍している。

本作は一見サザエさん時空に見えるが実は異なり、みかんが高1~高2(ユズヒコは中1~中2)の間の出来事を順不同で描くという形式をとっている。
そのため、後の回で先の回の後日談的な話が出てくることもあれば、
逆に先の回が後の回の後日談だった、なんてこともある。
また、たとえば同じクリスマスを題材としたエピソードでも、
  1. みかんが高2の時の友達とのパーティー
  2. 「1」と同時刻の母とユズヒコ
  3. 「1」の翌日のみかん
……といったように、時系列的な矛盾が生じないようになっている。
とはいえ上述したように基本1話完結式なので、このあたりの作りは特に意識しなくても問題なく楽しめる。

アニメ版で「次回予告」部分を担当していたアナウンサー荻野志保子は、現在では『ドラえもん』(わさドラ版)の出来杉くん役を演じている。

2004年5月、お母さん川柳のコーナーにて、投稿者の字幕テロップの住所が「岐阜県未納加茂市」と誤植されるハプニングがあった*1
当時は年金未納問題が話題になっていた。

このアニメの商品に、「あたしンちグラグラゲーム」というものが存在する。これ自体は特に解説事項の無い普通の玩具なのだが、2019年にオークションサイトでの落札価格が1103兆3543億円(税0円)になったコラ画像が出回った。これは当時の国債と同じで、「国債をあたしンちグラグラゲームで返す」という突拍子のなさがウケたのか、後にグルメスパイザーでも同一のコラが作られたりした。


情熱の赤い追記~♪ そしてしゅうせい~♪

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