PlayStation Portable

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PlayStation Portable - (2016/05/08 (日) 19:39:21) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/06/02(火) 11:34:28
更新日:2024/01/18 Thu 16:50:09
所要時間:約 9 分で読めます




「全てのゲームを、持ちあるこう!」

SonyComputerEntertaiment(SCE)が2004年発売した携帯ゲーム機。携帯第5世代。

CPUにPlaystation2と互換性があるものを使用し、独自メディアとしてUMDを採用することで、携帯ゲーム機とは思えない程のグラフィック性能を実現した。
初代PlayStationがそのまま携帯できるといえばその凄さが伝わるだろうか。
しかも高性能をウリにした携帯機はどれもこれも欠陥を抱えていることが多かったが、PSPには致命的な欠陥はあんまりなかった。

発売前はグラフィック性能をウリとした事から発売日に大行列ができ、
マスメディアでは1週間前に発売された任天堂の新型ゲーム機ニンテンドーDSとの全面対決として報道された。

PSP発売直後は各地で品不足に陥るほどの人気を見せるが、
2005年5月に発売された大人の脳を鍛える~シリーズを発売後からは一変、ニンテンドーDSブームが巻き起こり圧倒的な差を付けられることになる。
だがニンテンドーDSブームの中盤から『モンスターハンター ポータブル』が口コミで徐々に広がり、じわじわと売れ始めるようになる。

そこでSCEはモデルチェンジしたPSP-2000を発売。
薄い、軽い、多色展開、別売り周辺機器によるワンセグ対応をウリとしPSPプラットフォームを大幅に普及させた。

その後は、『モンスターハンターポータブル 2nd』および『モンスターハンターポータブル 2nd G』や人気ソフトの発売が行われていく。
更に、SCEは液晶を中心としたモデルチェンジを行ったPSP-3000を発売。16800円。

そしてPSPの新モデルとしてUMDを廃止しスライドボディにしたことで持ち運び易いコンパクトサイズになったPSP goを発売。こちらも16800円。
UMDの代わりにフラッシュメモリを搭載し、ディスク交換の煩わしさ改善とロード時間短縮を実現している。

しばらくは後継機であるVITAと並行して発売され、ついでに2012年4月に最後の値下げ(13800円)が行われた。
だが発売から10年経過した2014年の4月頃、PSP-3000の生産は終了。
6月をめどに在庫も姿を消し、完全にVITAへの世代交代を完了する予定
VITAが単純な上位互換とも言えない現状もあるため、これに関しては賛否両論ある。


【特徴】
  • PSPはipod対抗商品と言われるだけあって、写真や音楽、動画などを再生できるマルチメディア機器となっている。
これらはメモリースティックDUOを使うことによって再生できる。
32MB~16GBまで幅広く対応しており、セーブデータにも使用されるのでメモリースティックDUOはPSPを使ううえで必須アイテムとなっている。

  • インターネットブラウザー(Netescape)を搭載。FLASH Playerも搭載しているので軽いFLASHも表示できる他、ファイルダウンロードも可能。

  • RSSチャンネルやインターネットラジオ、PS3を操作可能なリモートプレイ、ロケーションフリープレーヤーと連携など様々な機能を備える。

  • 新型モデル「PSP go」はUMDが廃止された代わりに16GBフラッシュメモリが搭載され、
    パソコンを用意すれば買ってすぐにマルチメディアプレイヤーとして利用可能。
    設定を行えばゲームもPlayStation Storeから直接購入・ダウンロードできる。
    メモリ容量は超小型メモリースティック「メモリースティックマイクロ M2」によって増設可能。

  • ゲームとFW用に32MBメモリを搭載している。これはアップデートすることで、安定性向上だけでなく、新機能の追加も可能になっている。

  • 周辺機器ちょっとショットを購入すればカメラ機能も使える他、同じく周辺機器のGPSレシーバーはカーナビなどの一部ソフトに対応している。

  • PSP-2000からはワンセグ機器を購入することでワンセグも視聴可能に。番組表や録画など他の機器と遜色ない仕上がりになっている。

  • PSP-3000からはSkypeに対応。Skype用のマイクは内蔵されている。

  • 独自メディアのUMDは容量が1.8GBと携帯ゲーム機にしては圧倒的な容量を誇り、コストもDVDと同額だが、
    ランダムアクセスに弱く、ロード時間が長いと言われる原因はこれにある。
    最近ではロード時間短縮の為、メモリースティックにシステムファイルをセーブして、
    メモリースティックとUMDの両方からロードするシステム『メディアインストール』がある。一部ソフトは2枚組になっている。

    最初はUMDを利用した動画ソフトUMD VIDEOや音楽用動画ソフトUMD MUSICが発売されたがニンテンドーDSブームにより、各社撤退状況にある。

  • アドホック・パーティーというPS3を用いたサービスを提供しており、無料でオンラインに接続できる。通信対戦を備えたゲームは全て対応している。

  • メモリースティックから起動できるゲームも一部あり、体験版のダウンロードやプレイ、PSPのアップデートをすることができる。
    他にも「ゲームアーカイブス」としてPlaystationとPCエンジンのゲームを配信している。
    これらはPlayStationstoreから購入、もしくは無料でダウンロードできる。

【PSP-2000の新機能(改良点)】
  • 内部メモリーが64MBに増加(32MB分はキャッシュ)
  • USB充電機能
  • ロード時間の短縮が期待されるUMDキャッシュ機能
  • ワンセグ対応など
  • ビデオ出力

【PSP-3000の新機能(改良点)】
  • 液晶の品質が良くなった
  • Skype対応とマイク内蔵

【PSPの改造について】
PSP-1000初期型からプログラムを走らせることが出来るためSCEが新しいFWを出し、その後はハッカーがFWの穴を探すといういたちごっこを繰り返していた。

しかし、FWを更新しなければ新機能や新しいゲームをプレイできない為、
SCEのFWをベースに自作ソフトやエミュレータを起動できるようにしたカスタムファームウェア(CFW)をハッカー達は作りだした。
従来の改造方法では非常に敷居が高く、特定のソフトが無いと改造はできなかったが、パンドラバッテリーと呼ばれる機器が登場した。
コレを用いれば簡単にCFWをインスコができるようになり、大量の割れ厨を生み出すきっかけになってしまった。
(後日、パンドラを開発したハッカー達は後悔している)

大勢の小、中、高校生が今やCFWを使用している。

噂ではPSPのプロアクションリプレイはパンドラと同じ仕組みでコードを走らせているらしい……

法律に関してはCFW自体は引っ掛からないが、持っていないPSPのゲームを入手、起動すると著作権法違反となる。

今現在新基盤で改造を対策しているPSP-3000とPSP-2000の一部だが、改造できるそれ以前のものは転売屋が買い占め、現在ヤフオク等で高騰が起きている。
しかし、過去に札幌市でCFW導入済みのPSPを売って逮捕された前例があるグレーゾーンである。

なお、CFWはSONYの規約違反で、無論修理は拒否。
例えそれで事故を起しても自己責任。

一方でPSPのゲームをメモリースティックから起動する利点は多少なり存在し、ロード時間がかなり速くなるという利点もある。

SCEはパンドラバッテリーによる改造を防ぐため、UMDを廃止したコンパクトモデル「PSP go」のバッテリーを内臓。

交換する場合はSCEへ送ることなる手間は増えるが、
数々のUMDソフトがダウンロード販売開始(UMDより安い)されロード時間がかなり速くなる恩恵をすべてのユーザーが受けられるようになってきている。

正直SONYに限らず、メーカーサポートなんてあまりアテにならないことが多いので、ユーザーはCFWの使用に抵抗感がないらしい。


【UMD】
Universal Media Discの略。
要するにソニーの作ったMDのスゴい版(ただしMDはMini Disc)
MDと同じように、6cm程度の円盤を透明プラスチックのケースに包み、カートリッジ状にしたもの。
ただし中身はPSでお馴染みのディスクがそのまま入っている為、
PSの伝統としてシャーシャーという回転音がする。これが好きと言う人も多い。

だが世間の関心がSDカードやDL販売に移っていったため、書き換えのできないUMDは次第に孤立。
後継機であるVITAはカードメディアになってしまい、UMDは物理的に挿せなくなった。無念。


【その他】
  • PSP-1000は非常に故障が多かった(大方改善済み)&br'(特に有名な不祥事が「フライングディスク」と「ロボタン」。

【フライングディスク】
本体をひねるとUMDがポーンと飛び出してしまう欠陥。
ただし飛んでいくというのはデマで、挙げられた動画もトリック撮影したジョークであった。
実際にはPSP-1000のヒンジ部が緩い個体があり、傾けると簡単に蓋が開いてしまい、
UMDが脱落してしまう不具合があったことから噂に尾鰭がついたもの。
それもそれで携帯ゲーム機としては致命的だったが、PSP-2000以降は蓋の構造自体が見直されたため改善。

【ロボタン】
PSPの□ボタンがかなり変な形状になっており、押したら中に引っかかって元に戻らなくなる不具合。
こうなった理由はPSPのデザインを変えたくなかったためで、
その上でクタラギがPSPのデザインを自画自賛しまくっていたことから格好のネタになった。
もちろん初期型限定の不具合である。

  • PSP PHONEことXPERIA PLAYがデビュー
ただしスティックの存在が無い模様。


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