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#center(){
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&sizex(6){&bold(){&font(#b8d200){&font(#ff69b4){「西遊記」}世界で始まる!}}}}
監督:芝山努
脚本:もとひら了
主題歌:堀江美都子・こおろぎ'73「君がいるから」
『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』とは、『映画[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]シリーズ』の第9作目。『大長編ドラえもんシリーズ』には含まれない。((藤子・F・不二雄が体調不良で入院していたため。))
1988年3月12日公開で上映時間は93分。
同時上映は『[[エスパー魔美]] 星空のダンシングドール』『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』。
また、本作が昭和最後のドラえもん映画作品でもある。
●目次
#contents
*【概要】
[[藤子・F・不二雄]]存命時では&bold(){唯一原作[[漫画]]の『大長編ドラえもん』が書かれていなかった作品}であり(入院していた)((そのため、てんとう虫コミックス『大長編ドラえもん』の単行本ナンバーは、第9巻『日本誕生』を境に映像作品と1ずつズレが生じている。))、
脚本はもとひら了が担当している(西遊記を舞台とした設定は藤子・F・不二雄の考案)。
また、藤子不二雄コンビが解消されたあと最初の映画作品でもあり、作者名義が藤子不二雄Ⓕとなっている唯一の作品でもある。
そういうのもあってか、アニメコミックが出された際には第3巻(1,2巻は順番通り)と異例の速さでコミカライズされている。
ホラーテイストが最も濃い作品でもあり、特に牛魔王が出てくるシーン、晩御飯でのトカゲのスープ、先生が妖怪に変化するシーン、
更にギシギシ音を立てゆっくり階段を昇ってくるママなどはみんなの[[トラウマ]]。
「規模の大きい事件でも極力現実世界に影響を持ち込まない」という作者が掲げる不文律を破った唯一の作品で、
「&bold(){ドラえもんのひみつ道具が引き起こした一大事が世界規模で波及してしまう}」という異色の作風となっている。
*【あらすじ】
[[小学校]]の新入生歓迎会にて、のび太の提案で「[[西遊記>西遊記(中国古典)]]」の劇をやることになった一同。
しかし孫悟空役をやりたかったのび太であったが、孫悟空役は出木杉に取られてしまい、のび太は村人その1役で台詞も「助けてくんろー」の一言のみ。
孫悟空が実在すると信じるのび太は、「本物に似ている人が孫悟空になるべきだ」と主張し、[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]]で7世紀(西暦630年)の唐へ向かう。
そこでのび太そっくりの孫悟空を目撃し、そのことをいつもの面々に告げるも、そもそも架空の人物である孫悟空の目撃談など誰も信じない。
そこで一同を連れ再び唐の時代まで遡るが、全く同じ時間にたどり着くことは出来ず、先ほど目撃した孫悟空を見ることは叶わなかった。
苦肉の策として様々なヒーローになれるひみつ道具「ヒーローマシン」を使いのび太が孫悟空の格好をして皆の前に現れる作戦をとるが、ボロを出し失敗に終わる。
落胆しながらも現代に戻るが、そこはいつもの見知った日常世界ではなく、&bold(){人間に化けた妖怪が跋扈する[[パラレルワールド]]}になっていた。西遊記の結末も妖怪が勝利して三蔵法師が食い殺される展開になっていた。
ドラえもんはこの事態を、過去に使った「ヒーローマシン」を放置したままだったから西遊記の妖怪たちが現実世界に飛び出し、三蔵法師を食い殺し、それが歴史的事実になったため西遊記の結末も変わっていた。それをきっかけに妖怪たちは徐々に進化して人間を滅ぼして地球全体の歴史を支配にまで手を伸ばしたことで起きてしまったと推測する。
世界をもとに戻すためには、再び唐の時代へと赴き、妖怪たちを全て駆逐する他ない。
「ヒーローマシン」で西遊記の登場人物になった一行は、世界を救うため妖怪たちとの戦いに赴く。
*【登場キャラクター】
**【メインキャラクター】
・[[ドラえもん>ドラえもん(キャラクター)]]
&color(#F54738){「ジャーーン!」}
毎度おなじみ僕らの中古[[ロボット]]。
そして「ヒーローマシン」のスイッチをうっかり切り忘れてしまったことにより、&font(red){大幅な歴史改変を起こして人類滅亡という事態を引き起こしたすべての元凶}。
実際に公式が発行している「映画ドラえもんクイズ全百科」でも「ドラえもんによる失敗」と指摘されているほど。
外見的に当てはめられるキャラがいないためか西遊記のキャラには扮しておらず、いつも通りひみつ道具を用いてサポートする。
主に「ヒーローマシン」で妖怪たちを回収する役割。銀角戦は意外と策士。
・[[のび太>野比のび太]]
いつも通り事の発端。
孫悟空に扮している。今作は得意の銃を使う機会はないが、孫悟空に扮しているためか「如意棒」を使った戦闘力は高め。
いつものようにドラえもんに頼み込み、ヒーローマシンで孫悟空になりすます。調子に乗って結局ばれてしまうが、終盤ではジャイアンたちに孫悟空と認められた。
最初に孫悟空を探しに来たのび太が見た自分そっくりの孫悟空は、実は「筋斗雲」で偵察中の自分自身であった。
・[[しずかちゃん>源静香]]
ご存知拐われ系[[ヒロイン>メインヒロイン]]。三蔵法師に扮している。
妖怪たちはプログラム上、三蔵法師を優先的に狙ってくるので、本物の三蔵法師のデコイ役になる。そして、終盤にやっぱり誘拐される。
・[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]]
ご存知ガキ大将。本人は孫悟空が良かったが、猪八戒に扮している。
やはり、[[映画だと頼りになる男>大長編補正(ドラえもん)]]で、雑魚妖怪程度なら1人で無双できる高い戦闘力を誇っていた。
牛魔王に捕らわれた際には「[[牛丼]]にしてやりてえ」とコミカルながらも啖呵を切るシーンも見せた。
・[[スネ夫>骨川スネ夫]]
ご存知ボンボン。沙悟浄に扮している。
「ヒーローマシン」で変身しているので戦闘力はそれなりにあると思われるのだが、何分本人が気弱なので雑魚妖怪にも手こずる。でも銀角には勇敢に立ち向かった。
恒例の[[マザコン>マザーコンプレックス]]もあるが、本作では[[母親>お母さん]]が妖怪化してしまっているので、ギャグなだけではない重々しさもあり、母親に必ず帰ってくることを誓うシーンも見られる。
・[[のび太のママ>野比玉子]]
妖怪世界では、のび太を叱る際に角と牙が生えてくる。
&color(#F54738){「あら?声がしたと思ったのに…」}
・のび太のパパ
妖怪世界では、新聞越しの影のみ鬼の姿で妖怪化していることを暗に示すという演出になっており、妖怪化した姿そのものはでてこない。
好物はトカゲの[[スープ]]。
・[[出木杉くん>出木杉英才]]
クラス演劇の孫悟空役。妖怪世界では、妖怪世界の西遊記について「悪い三蔵法師は[[正義]]の牛魔王に食い殺された」「どんな物語でも妖怪が勝たないとおかしい」と解説しつつ、頭から角を生やす。
・[[先生>のび太の先生]]
妖怪世界では、いつもの姿から牛魔王のような妖怪に変身する(わざわざ[[メガネを飛ばし、スーツやネクタイを破きながら>デビルマン(漫画)]])。
&color(#F54738){「おかしくない!お前たちの方こそ一体、何者だぁ!?」}
・[[ドラミ>ドラミちゃん]]
おなじみドラえもんの[[妹>弟(妹)キャラ]]。映画には『[[魔界大冒険>ドラえもん のび太の魔界大冒険]]』以来の登場となる黄色い妹。
彼女の方でも異変は感じていたらしく、絶体絶命の窮地の時さっそうと助けに来る。
噴火寸前の火焔山から脱出するとき「駄目だ間に合わない!」と言って慌てているポンコツの兄と違い、冷静に&bold(){「[[どこでもドア]]があるじゃない」}と返せる出来る妹。
自称「観音様」。原典西遊記で観音様がたまに「女性的な」形容詞を使われる事があるせいか?
エンディング映像において、のび太たちが元に戻った母親たちとの再会を親子水入らずで喜ぶ中、自身は兄と兄妹水入らずでいた。
ちなみに、このシーンはフィルムコミック版では会話が付け加えられている。
**【ゲストキャラクター】
・リンレイ
[[CV>声優(職業)]]:水谷優子
本物の三蔵法師に従者としてお供する少年。妖怪たちから救ってもらったことから、特にのび太のことを悟空様と呼び慕っている。
その正体は牛魔王と羅刹女の実子、&bold(){紅孩児}。三蔵法師のもとへ[[スパイ]]として送り込まれ、彼を捕縛する。
しかし三蔵法師の優しさとのび太達との交流の中で罪悪感が芽生え、最終的には両親を裏切りドラえもんたちを助けた。
元は敵方勢力のスパイでありながら、途中で改心して[[味方勢力になる>味方化]]点は、『[[宇宙漂流記>ドラえもん のび太の宇宙漂流記]]』のフレイヤや、『[[ワンニャン時空伝>ドラえもん のび太のワンニャン時空伝]]』のシャミーと共通している。
裏切ったとはいえ、両親のことはやはり肉親として大切に想っており、火山のマグマで亡くなった時は三蔵法師に抱きつき号泣した。
その後は三蔵法師に正式に[[弟子>弟子(属性)]]へと迎えられ、天竺へと旅立っていった。
ちなみに、ドラえもんとみんなでタイムマシンで唐の時代に来てドラえもんがのび太とリンレイの話をしているとき
「のび太くん、君っていつから中国語が分かるようになったの? [[ほんやくコンニャク]]も使わないでさ」と聞かれていたが、
おそらくリンレイはもともと妖怪の息子なので言葉の伝達手段が違う((相手の心を読んで、相手に分かる言語で返していた。))と考えられる。
・玄奘三蔵法師
CV:池田勝
602〜664年に実在した本物の三蔵法師。経典を手に入れるため天竺へと旅をしている。
容姿は美女でもなく、[[銃をぶっ放すヤンキー>最遊記シリーズ]]でもない、史実通り過酷な旅に耐えうるガッチリとした体格。
外見は『[[T・Pぼん]]』に登場した玄奘三蔵に似ている。
従者のリンレイがスパイ活動を行っていた事を知っていながらも咎めず、妖怪たちに捕まり殺される間際でも一切彼のことを責めなかった。
また、このような事に巻き込んでしまったことをドラえもんが謝罪した時も責めることなく許し、
行き場の失ったリンレイを改めて正式に弟子として迎えるなど大変徳の高い人物である。
この後彼が書いた「大唐西域記」が後に「西遊記」に姿を変え人々に愛されることを考えると、確かに「本物の孫悟空」とはのび太のことだったのかもしれない。
・牛魔王
CV:[[柴田秀勝]]
妖怪たちの総大将(勿論原作小説にそんな設定は無い)にして、本作の[[ラスボス]]。
火焔山に鎮座しており、捕まえたドラえもん達と三蔵法師を喰らおうとした。最初は三蔵法師ではなくドラえもんを「太った青狸」と見て喰おうとしたがドラミに阻まれ失敗。
体の大きさは自由に変えられるようで、最終決戦時は[[身長]]35m、体重2万トンにまでなった。
頼みの綱である「ヒーローマシン」を圧倒的巨体で踏み潰し、のび太を追い詰めるが[[巨大化]]した如意棒に胸を打ち付けられ、そのまま岩壁に叩きつけられ絶命。
ボスである彼がのび太に倒されたと同時に他の妖怪たちも妖術を失うことになった。
・金角
CV:石森達幸
金銀兄弟の兄。
名前を呼ばれた相手が返事をすると吸い込んでしまう瓢箪「紅葫蘆」を使って一時はドラえもんを吸い込むが、[[ロボット]]であるドラえもんが溶けるはずもなく、
「どこでもドア」で脱出したドラえもんに逆に「ヒーローマシン」の中へ回収される。因みにこの時作画ミスで金角が銀角に入れ替わっていたりする。
・銀角
CV:加藤精三
金銀兄弟の弟。兄が回収された後リベンジにやって来る。
最初は兄と同じ失敗はしまいとドラえもんの呼びかけにも応えなかったが、結局は策をめぐらしたドラえもんの罠に引っかかり回収される。
この3名はちょうど10年後に[[宇宙海賊>宇宙海賊バルバン]]として転生し、[[銀河の平和を守る戦士>星獣戦隊ギンガマン]]と対峙することとなる。
・羅刹女
CV:栗葉子
牛魔王の妻にして、リンレイの母。
[[自由に空を飛ぶ妖力>飛行能力]]を持つ(牛魔王に与えられていたと思われる)上、強風を吹き起こす「芭蕉扇」を持っており、のび太を吹き飛ばした。
最終決戦では、しずかたちに加え、裏切り者のリンレイも捕縛するが、牛魔王の絶命と共に力を失い、そのまま溶岩の海へと落下していった。
夫が死んだことを知った際には驚愕し、リンレイに対しても[[裏切り>裏切り(展開)]]を罵倒しながらも悲し気な様子を見せたり、
フィルムコミックスでは、リンレイの身を案じるかのような口調で名を呼びながら、最後を迎えると、夫子への愛情は本物であったことが覗える。
・雑魚妖怪
その名の通り沢山いる雑魚の妖怪で、劇中では主に金銀兄弟のパシリ役。[[コウモリ]]みたいな羽と角が生えた二足歩行が出来る妖怪。妖怪というより西洋の悪魔めいた風貌。
ものすごく聞きにくいが一応喋れるっぽい。
[[ギガゾンビの逆襲>ドラえもん ギガゾンビの逆襲]]での名前は「天狗蝙蝠」。
・モトヒラくん
CV:難波圭一
のび太たちのクラスメートで、「西遊記」の脚本担当。妖怪世界では妖怪として登場するが台詞は無い。モデルは本作の脚本家であるもとひら了。
[[ドラ・ザ・キッド>ザ☆ドラえもんズ]]ではない。
*【用語】
・唐
7世紀(西暦630年)の中国で本作の舞台。
三蔵法師が天竺に向けて旅をしていた。
ヒーローマシンの影響により、牛魔王などの妖怪が出現するようになってしまう。
*【ひみつ道具】
・ヒーローマシン
[[ファミコン>ファミリーコンピュータ]]やセガ・マークIII/マスターシステムのようにカセットを入れ、その世界に入って実体験できる[[ゲーム]]。[[未来デパート]]で購入した。
ゲーム世界の衣装のまま外(現実世界)に出ることもできるが、
それは何故か&bold(){ゲーム中の敵キャラクターにも適用されており}、本作の発端となった。
実際に、牛魔王がゲームから出てくるシーンはホラー要素が仕込まれており当時の児童はトラウマとなった子もいるだろう。敵キャラクターを戻す際は名前を呼び相手が返事をすることで回収可能。ボスを倒せば、全ての敵キャラクターは力を失ってしまう。
ドラえもんが所持しているカセットは、「西遊記」の他「宝島」「三銃士」「シンドバッドの冒険」「[[人魚姫]]」「[[桃太郎]]」「ターザン」「白雪姫」
「バイキング」「親指トム」「ロビンフッド」「オレQ」「怪者くん」「猿飛佐助」(なんかよく分からないのもあるが原文のままである)。
ちなみにドラえもんが序盤で[[ドラゴン>ドラゴン(西洋の神話)]]と戦ってお姫様を助け出したカセットは「バイキング」である。はて、[[そういうもの>ドラゴンクエストシリーズ]]だったっけ?((そのゲームのコピーライト表示で出ている発売した設定のメーカー名はどう見ても...))
・[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]]
本作から音声制御装置(CV:[[三ツ矢雄二]])が付いた。ただしこの映画限定での設定として「前に行ったのと同じ時間・場所に到達できない」「運転が乱暴」などの問題がある。
・コウモリホイホイ銃
コウモリを捕まえて、しばらくの間コウモリ傘にしてしまう。のび太が人間だと気付き襲ってきた妖怪コウモリに使用した。&bold(){一体誰が何のために作ったんだこの道具。}
・気配アラーム
悪い気配があるとホイッスルを鳴らして教えてくれる。
……が、夜中に鳴った際、寝ぼけたドラえもんは&bold(){目覚まし時計と間違えてスイッチを切ってしまった}。ってオイ。
・キャンピングカプセル
今まで登場していたのは1人用だったが、本作に限り豪華版。ちょっとしたホテル並みの大きさ。
・雲製造機
雨雲を製造する。火焔山の炎を消そうとしたが、「頼りない機械」との感想の通り、雲が燃え尽きてしまった。
*【余談】
ドラえもんを代表とする[[迷言]]「ほかの3人の&bold(){危険があぶない!}」という発言は本作で出た発言である。
映画の第一特報では「機械猫 乃比太的同次元西遊記」と中国語で書かれていた。スタッフのお茶目な遊び心であろう。
実在の人物である三蔵法師が登場したが、ドラえもんの作品で実在の人物が登場したのは本作が初めて。&br()その後は『[[ドラビアンナイト>ドラえもん のび太のドラビアンナイト]]』でハールーン・アル・ラシード王が、『[[創世日記>ドラえもん のび太の創世日記]]』で源頼光などが登場している。
主題歌である「[[ドラえもんのうた>ドラえもんのうた(楽曲)]]」を長年担当した大杉久美子氏が、最後に担当した作品となる。
[[エンディングテーマ]]「君がいるから」は、挿入歌としても用いられ、「ドラえもん一行がリンレイの案内で火焔山に突入」と「牛魔王撃破後の凱旋」を盛り上げた。
峰倉かずやの人気漫画『[[最遊記シリーズ]]』は、本作を峰倉が視聴したことが切っ掛けで発案に繋がったとされている。((三蔵法師の性格や手持ち武器はドリフの『飛べ!孫悟空』・「ゴー・ウエスト」からだが。))
物語開始時点でのび太は「孫悟空の姿で偵察している未来ののび太」を目撃しているが、孫悟空側ののび太からすれば現代は既に妖怪達に乗っ取られたパラレルワールドとなっているはず((つまり『未来の自分を目撃したのび太が過ごしている時間』は既に妖怪に乗っ取られた世界であるはず。))である。
実はこの時点で本作の時系列(?)がかなりややこしいことになっており、『ドラえもん』によく見られる「過去を変えようとした結果が現在に繋がっている」話((「バッジどろぼう」、「タイムマシンで犯人を」、「のび太の0点脱出作戦」など。))と「過去を変えた結果、未来が上書きされてしまった」話((「無事故でけがをした話」、「サンタメール」、『[[鉄人兵団>ドラえもん のび太と鉄人兵団]]』など。))、そしてパラレルワールドを題材とした『魔界大冒険』が混ざり合った状態になっている。
とは言え『ドラえもん』のストーリーの矛盾は&bold(){今に始まったことでは無い}為、あまり深く考えない方が良いかもしれない。
世界が妖怪に乗っ取られた割に、のび太の住む町や友人、知人など、細かいところは異なれどほぼそのままトレースされている当たり、妖怪たちが人間社会を乗っ取って人間に成りすましており、世界がそのまま改変前通りの歴史をたどって来たともとれるがこの辺りの詳細は不明。
また、両親たちが妖怪化しているということはのび太たちも実質的に妖怪化しているのでは?と言われることもあるが、[[何らかの影響で改変の影響を受けない特異点となった>時空の魔神(ザ☆ドラえもんズ)]]のではないかという考察するファンも。
前作:[[ドラえもん のび太と竜の騎士]]
#right(){次作:[[ドラえもん のび太の日本誕生]]}
追記・修正は「ヒーローマシン」で西遊記ステージを全クリした方がよろしくお願いします。
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監督:芝山努
脚本:もとひら了
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『ドラえもん のび太のパラレル西遊記』とは、『映画[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]シリーズ』の第9作目。『大長編ドラえもんシリーズ』には含まれない。((藤子・F・不二雄が体調不良で入院していたため。))
1988年3月12日公開で上映時間は93分。
同時上映は『[[エスパー魔美]] 星空のダンシングドール』『ウルトラB ブラックホールからの独裁者B・B!!』。
また、本作が昭和最後のドラえもん映画作品でもある。
●目次
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*【概要】
[[藤子・F・不二雄]]存命時では&bold(){唯一原作[[漫画]]の『大長編ドラえもん』が書かれていなかった作品}であり(入院していた)((そのため、てんとう虫コミックス『大長編ドラえもん』の単行本ナンバーは、第9巻『日本誕生』を境に映像作品と1ずつズレが生じている。))、
脚本はもとひら了が担当している(西遊記を舞台とした設定は藤子・F・不二雄の考案)。
また、藤子不二雄コンビが解消されたあと最初の映画作品でもあり、作者名義が藤子不二雄Ⓕとなっている唯一の作品でもある。
そういうのもあってか、アニメコミックが出された際には第3巻(1,2巻は順番通り)と異例の速さでコミカライズされている。
ホラーテイストが最も濃い作品でもあり、特に牛魔王が出てくるシーン、晩御飯でのトカゲのスープ、先生が妖怪に変化するシーン、
更にギシギシ音を立てゆっくり階段を昇ってくるママなどはみんなの[[トラウマ]]。
「規模の大きい事件でも極力現実世界に影響を持ち込まない」という作者が掲げる不文律を破った唯一の作品で、
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*【あらすじ】
[[小学校]]の新入生歓迎会にて、のび太の提案で「[[西遊記>西遊記(中国古典)]]」の劇をやることになった一同。
しかし孫悟空役をやりたかったのび太であったが、孫悟空役は出木杉に取られてしまい、のび太は村人その1役で台詞も「助けてくんろー」の一言のみ。
孫悟空が実在すると信じるのび太は、「本物に似ている人が孫悟空になるべきだ」と主張し、[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]]で7世紀(西暦630年)の唐へ向かう。
そこでのび太そっくりの孫悟空を目撃し、そのことをいつもの面々に告げるも、そもそも架空の人物である孫悟空の目撃談など誰も信じない。
そこで一同を連れ再び唐の時代まで遡るが、全く同じ時間にたどり着くことは出来ず、先ほど目撃した孫悟空を見ることは叶わなかった。
苦肉の策として様々なヒーローになれるひみつ道具「ヒーローマシン」を使いのび太が孫悟空の格好をして皆の前に現れる作戦をとるが、ボロを出し失敗に終わる。
落胆しながらも現代に戻るが、そこはいつもの見知った日常世界ではなく、&bold(){人間に化けた妖怪が跋扈する[[パラレルワールド]]}になっていた。西遊記の結末も妖怪が勝利して三蔵法師が食い殺される展開になっていた。
ドラえもんはこの事態を、過去に使った「ヒーローマシン」を放置したままだったから西遊記の妖怪たちが現実世界に飛び出し、三蔵法師を食い殺し、それが歴史的事実になったため西遊記の結末も変わっていた。それをきっかけに妖怪たちは徐々に進化して人間を滅ぼして地球全体の歴史を支配にまで手を伸ばしたことで起きてしまったと推測する。
世界をもとに戻すためには、再び唐の時代へと赴き、妖怪たちを全て駆逐する他ない。
「ヒーローマシン」で西遊記の登場人物になった一行は、世界を救うため妖怪たちとの戦いに赴く。
*【登場キャラクター】
**【メインキャラクター】
・[[ドラえもん>ドラえもん(キャラクター)]]
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毎度おなじみ僕らの中古[[ロボット]]。
そして「ヒーローマシン」のスイッチをうっかり切り忘れてしまったことにより、&font(red){大幅な歴史改変を起こして人類滅亡という事態を引き起こしたすべての元凶}。
実際に公式が発行している「映画ドラえもんクイズ全百科」でも「ドラえもんによる失敗」と指摘されているほど。
外見的に当てはめられるキャラがいないためか西遊記のキャラには扮しておらず、いつも通りひみつ道具を用いてサポートする。
主に「ヒーローマシン」で妖怪たちを回収する役割。銀角戦は意外と策士。
・[[のび太>野比のび太]]
いつも通り事の発端。
孫悟空に扮している。今作は得意の銃を使う機会はないが、孫悟空に扮しているためか「如意棒」を使った戦闘力は高め。
いつものようにドラえもんに頼み込み、ヒーローマシンで孫悟空になりすます。調子に乗って結局ばれてしまうが、終盤ではジャイアンたちに孫悟空と認められた。
最初に孫悟空を探しに来たのび太が見た自分そっくりの孫悟空は、実は「筋斗雲」で偵察中の自分自身であった。
・[[しずかちゃん>源静香]]
ご存知拐われ系[[ヒロイン>メインヒロイン]]。三蔵法師に扮している。
妖怪たちはプログラム上、三蔵法師を優先的に狙ってくるので、本物の三蔵法師のデコイ役になる。そして、終盤にやっぱり誘拐される。
・[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]]
ご存知ガキ大将。本人は孫悟空が良かったが、猪八戒に扮している。
やはり、[[映画だと頼りになる男>大長編補正(ドラえもん)]]で、雑魚妖怪程度なら1人で無双できる高い戦闘力を誇っていた。
牛魔王に捕らわれた際には「[[牛丼]]にしてやりてえ」とコミカルながらも啖呵を切るシーンも見せた。
・[[スネ夫>骨川スネ夫]]
ご存知ボンボン。沙悟浄に扮している。
「ヒーローマシン」で変身しているので戦闘力はそれなりにあると思われるのだが、何分本人が気弱なので雑魚妖怪にも手こずる。でも銀角には勇敢に立ち向かった。
恒例の[[マザコン>マザーコンプレックス]]もあるが、本作では[[母親>お母さん]]が妖怪化してしまっているので、ギャグなだけではない重々しさもあり、母親に必ず帰ってくることを誓うシーンも見られる。
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妖怪世界では、のび太を叱る際に角と牙が生えてくる。
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妖怪世界では、新聞越しの影のみ鬼の姿で妖怪化していることを暗に示すという演出になっており、妖怪化した姿そのものはでてこない。
好物はトカゲの[[スープ]]。
・[[出木杉くん>出木杉英才]]
クラス演劇の孫悟空役。妖怪世界では、妖怪世界の西遊記について「悪い三蔵法師は[[正義]]の牛魔王に食い殺された」「どんな物語でも妖怪が勝たないとおかしい」と解説しつつ、頭から角を生やす。
・[[先生>のび太の先生]]
妖怪世界では、いつもの姿から牛魔王のような妖怪に変身する(わざわざ[[メガネを飛ばし、スーツやネクタイを破きながら>デビルマン(漫画)]])。
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・[[ドラミ>ドラミちゃん]]
おなじみドラえもんの[[妹>弟(妹)キャラ]]。映画には『[[魔界大冒険>ドラえもん のび太の魔界大冒険]]』以来の登場となる黄色い妹。
彼女の方でも異変は感じていたらしく、絶体絶命の窮地の時さっそうと助けに来る。
噴火寸前の火焔山から脱出するとき「駄目だ間に合わない!」と言って慌てているポンコツの兄と違い、冷静に&bold(){「[[どこでもドア]]があるじゃない」}と返せる出来る妹。
自称「観音様」。原典西遊記で観音様がたまに「女性的な」形容詞を使われる事があるせいか?
エンディング映像において、のび太たちが元に戻った母親たちとの再会を親子水入らずで喜ぶ中、自身は兄と兄妹水入らずでいた。
ちなみに、このシーンはフィルムコミック版では会話が付け加えられている。
**【ゲストキャラクター】
・リンレイ
[[CV>声優(職業)]]:水谷優子
本物の三蔵法師に従者としてお供する少年。妖怪たちから救ってもらったことから、特にのび太のことを悟空様と呼び慕っている。
その正体は牛魔王と羅刹女の実子、&bold(){紅孩児}。三蔵法師のもとへ[[スパイ]]として送り込まれ、彼を捕縛する。
しかし三蔵法師の優しさとのび太達との交流の中で罪悪感が芽生え、最終的には両親を裏切りドラえもんたちを助けた。
元は敵方勢力のスパイでありながら、途中で改心して[[味方勢力になる>味方化]]点は、『[[宇宙漂流記>ドラえもん のび太の宇宙漂流記]]』のフレイヤや、『[[ワンニャン時空伝>ドラえもん のび太のワンニャン時空伝]]』のシャミーと共通している。
裏切ったとはいえ、両親のことはやはり肉親として大切に想っており、火山のマグマで亡くなった時は三蔵法師に抱きつき号泣した。
その後は三蔵法師に正式に[[弟子>弟子(属性)]]へと迎えられ、天竺へと旅立っていった。
ちなみに、ドラえもんとみんなでタイムマシンで唐の時代に来てドラえもんがのび太とリンレイの話をしているとき
「のび太くん、君っていつから中国語が分かるようになったの? [[ほんやくコンニャク]]も使わないでさ」と聞かれていたが、
おそらくリンレイはもともと妖怪の息子なので言葉の伝達手段が違う((相手の心を読んで、相手に分かる言語で返していた。))と考えられる。
・玄奘三蔵法師
CV:池田勝
602〜664年に実在した本物の三蔵法師。経典を手に入れるため天竺へと旅をしている。
容姿は美女でもなく、[[銃をぶっ放すヤンキー>最遊記シリーズ]]でもない、史実通り過酷な旅に耐えうるガッチリとした体格。
外見は『[[T・Pぼん]]』に登場した玄奘三蔵に似ている。
従者のリンレイがスパイ活動を行っていた事を知っていながらも咎めず、妖怪たちに捕まり殺される間際でも一切彼のことを責めなかった。
また、このような事に巻き込んでしまったことをドラえもんが謝罪した時も責めることなく許し、
行き場の失ったリンレイを改めて正式に弟子として迎えるなど大変徳の高い人物である。
この後彼が書いた「大唐西域記」が後に「西遊記」に姿を変え人々に愛されることを考えると、確かに「本物の孫悟空」とはのび太のことだったのかもしれない。
・牛魔王
CV:[[柴田秀勝]]
妖怪たちの総大将(勿論原作小説にそんな設定は無い)にして、本作の[[ラスボス]]。
火焔山に鎮座しており、捕まえたドラえもん達と三蔵法師を喰らおうとした。最初は三蔵法師ではなくドラえもんを「太った青狸」と見て喰おうとしたがドラミに阻まれ失敗。
体の大きさは自由に変えられるようで、最終決戦時は[[身長]]35m、体重2万トンにまでなった。
頼みの綱である「ヒーローマシン」を圧倒的巨体で踏み潰し、のび太を追い詰めるが[[巨大化]]した如意棒に胸を打ち付けられ、そのまま岩壁に叩きつけられ絶命。
ボスである彼がのび太に倒されたと同時に他の妖怪たちも妖術を失うことになった。
[[しかし…>ドラえもん ギガゾンビの逆襲]]
・金角
CV:石森達幸
金銀兄弟の兄。
名前を呼ばれた相手が返事をすると吸い込んでしまう瓢箪「紅葫蘆」を使って一時はドラえもんを吸い込むが、[[ロボット]]であるドラえもんが溶けるはずもなく、
「どこでもドア」で脱出したドラえもんに逆に「ヒーローマシン」の中へ回収される。因みにこの時作画ミスで金角が銀角に入れ替わっていたりする。
・銀角
CV:加藤精三
金銀兄弟の弟。兄が回収された後リベンジにやって来る。
最初は兄と同じ失敗はしまいとドラえもんの呼びかけにも応えなかったが、結局は策をめぐらしたドラえもんの罠に引っかかり回収される。
この3名はちょうど10年後に[[宇宙海賊>宇宙海賊バルバン]]として転生し、[[銀河の平和を守る戦士>星獣戦隊ギンガマン]]と対峙することとなる。
・羅刹女
CV:栗葉子
牛魔王の妻にして、リンレイの母。
[[自由に空を飛ぶ妖力>飛行能力]]を持つ(牛魔王に与えられていたと思われる)上、強風を吹き起こす「芭蕉扇」を持っており、のび太を吹き飛ばした。
最終決戦では、しずかたちに加え、裏切り者のリンレイも捕縛するが、牛魔王の絶命と共に力を失い、そのまま溶岩の海へと落下していった。
夫が死んだことを知った際には驚愕し、リンレイに対しても[[裏切り>裏切り(展開)]]を罵倒しながらも悲し気な様子を見せたり、
フィルムコミックスでは、リンレイの身を案じるかのような口調で名を呼びながら、最後を迎えると、夫子への愛情は本物であったことが覗える。
・雑魚妖怪
その名の通り沢山いる雑魚の妖怪で、劇中では主に金銀兄弟のパシリ役。[[コウモリ]]みたいな羽と角が生えた二足歩行が出来る妖怪。妖怪というより西洋の悪魔めいた風貌。
ものすごく聞きにくいが一応喋れるっぽい。
[[ギガゾンビの逆襲>ドラえもん ギガゾンビの逆襲]]での名前は「天狗蝙蝠」。
・モトヒラくん
CV:難波圭一
のび太たちのクラスメートで、「西遊記」の脚本担当。妖怪世界では妖怪として登場するが台詞は無い。モデルは本作の脚本家であるもとひら了。
[[ドラ・ザ・キッド>ザ☆ドラえもんズ]]ではない。
*【用語】
・唐
7世紀(西暦630年)の中国で本作の舞台。
三蔵法師が天竺に向けて旅をしていた。
ヒーローマシンの影響により、牛魔王などの妖怪が出現するようになってしまう。
*【ひみつ道具】
・ヒーローマシン
[[ファミコン>ファミリーコンピュータ]]やセガ・マークIII/マスターシステムのようにカセットを入れ、その世界に入って実体験できる[[ゲーム]]。[[未来デパート]]で購入した。
ゲーム世界の衣装のまま外(現実世界)に出ることもできるが、
それは何故か&bold(){ゲーム中の敵キャラクターにも適用されており}、本作の発端となった。
実際に、牛魔王がゲームから出てくるシーンはホラー要素が仕込まれており当時の児童はトラウマとなった子もいるだろう。敵キャラクターを戻す際は名前を呼び相手が返事をすることで回収可能。ボスを倒せば、全ての敵キャラクターは力を失ってしまう。
ドラえもんが所持しているカセットは、「西遊記」の他「宝島」「三銃士」「シンドバッドの冒険」「[[人魚姫]]」「[[桃太郎]]」「ターザン」「白雪姫」
「バイキング」「親指トム」「ロビンフッド」「オレQ」「怪者くん」「猿飛佐助」(なんかよく分からないのもあるが原文のままである)。
ちなみにドラえもんが序盤で[[ドラゴン>ドラゴン(西洋の神話)]]と戦ってお姫様を助け出したカセットは「バイキング」である。はて、[[そういうもの>ドラゴンクエストシリーズ]]だったっけ?((そのゲームのコピーライト表示で出ている発売した設定のメーカー名はどう見ても...))
・[[タイムマシン>タイムマシン(ドラえもん)]]
本作から音声制御装置(CV:[[三ツ矢雄二]])が付いた。ただしこの映画限定での設定として「前に行ったのと同じ時間・場所に到達できない」「運転が乱暴」などの問題がある。
・コウモリホイホイ銃
コウモリを捕まえて、しばらくの間コウモリ傘にしてしまう。のび太が人間だと気付き襲ってきた妖怪コウモリに使用した。&bold(){一体誰が何のために作ったんだこの道具。}
・気配アラーム
悪い気配があるとホイッスルを鳴らして教えてくれる。
……が、夜中に鳴った際、寝ぼけたドラえもんは&bold(){目覚まし時計と間違えてスイッチを切ってしまった}。ってオイ。
・キャンピングカプセル
今まで登場していたのは1人用だったが、本作に限り豪華版。ちょっとしたホテル並みの大きさ。
・雲製造機
雨雲を製造する。火焔山の炎を消そうとしたが、「頼りない機械」との感想の通り、雲が燃え尽きてしまった。
*【余談】
ドラえもんを代表とする[[迷言]]「ほかの3人の&bold(){危険があぶない!}」という発言は本作で出た発言である。
映画の第一特報では「機械猫 乃比太的同次元西遊記」と中国語で書かれていた。スタッフのお茶目な遊び心であろう。
実在の人物である三蔵法師が登場したが、ドラえもんの作品で実在の人物が登場したのは本作が初めて。&br()その後は『[[ドラビアンナイト>ドラえもん のび太のドラビアンナイト]]』でハールーン・アル・ラシード王が、『[[創世日記>ドラえもん のび太の創世日記]]』で源頼光などが登場している。
主題歌である「[[ドラえもんのうた>ドラえもんのうた(楽曲)]]」を長年担当した大杉久美子氏が、最後に担当した作品となる。
[[エンディングテーマ]]「君がいるから」は、挿入歌としても用いられ、「ドラえもん一行がリンレイの案内で火焔山に突入」と「牛魔王撃破後の凱旋」を盛り上げた。
峰倉かずやの人気漫画『[[最遊記シリーズ]]』は、本作を峰倉が視聴したことが切っ掛けで発案に繋がったとされている。((三蔵法師の性格や手持ち武器はドリフの『飛べ!孫悟空』・「ゴー・ウエスト」からだが。))
物語開始時点でのび太は「孫悟空の姿で偵察している未来ののび太」を目撃しているが、孫悟空側ののび太からすれば現代は既に妖怪達に乗っ取られたパラレルワールドとなっているはず((つまり『未来の自分を目撃したのび太が過ごしている時間』は既に妖怪に乗っ取られた世界であるはず。))である。
実はこの時点で本作の時系列(?)がかなりややこしいことになっており、『ドラえもん』によく見られる「過去を変えようとした結果が現在に繋がっている」話((「バッジどろぼう」、「タイムマシンで犯人を」、「のび太の0点脱出作戦」など。))と「過去を変えた結果、未来が上書きされてしまった」話((「無事故でけがをした話」、「サンタメール」、『[[鉄人兵団>ドラえもん のび太と鉄人兵団]]』など。))、そしてパラレルワールドを題材とした『魔界大冒険』が混ざり合った状態になっている。
とは言え『ドラえもん』のストーリーの矛盾は&bold(){今に始まったことでは無い}為、あまり深く考えない方が良いかもしれない。
世界が妖怪に乗っ取られた割に、のび太の住む町や友人、知人など、細かいところは異なれどほぼそのままトレースされている当たり、妖怪たちが人間社会を乗っ取って人間に成りすましており、世界がそのまま改変前通りの歴史をたどって来たともとれるがこの辺りの詳細は不明。
また、両親たちが妖怪化しているということはのび太たちも実質的に妖怪化しているのでは?と言われることもあるが、[[何らかの影響で改変の影響を受けない特異点となった>時空の魔神(ザ☆ドラえもんズ)]]のではないかという考察するファンも。
前作:[[ドラえもん のび太と竜の騎士]]
#right(){次作:[[ドラえもん のび太の日本誕生]]}
追記・修正は「ヒーローマシン」で西遊記ステージを全クリした方がよろしくお願いします。
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