SCP-596

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&font(#6495ED){登録日}:2016/11/24 Thu 23:19:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- SCP-596とは、怪異創作コミュニティサイト「[[SCP Foundation]]」に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]] (SCiP) の一つである。 項目名は『忌まわしき再生の像(Cursed Regeneration Statue)』。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は「Safe」に指定されている。 SCP-596は高さ63cmのブロンズ製の彫像で、胴体は蛇だが顔は人間のように見える。 「通常のプロトコルに従って警備された標準収容房に保管」という、極めてシンプルな収容手順のSCPであり、その効果も直接接触しなければ発揮されない。 しっかり保管しておけば何の危険性もない、典型的なSafeクラスオブジェクトである。 その異常性を端的に言うと「直接触れている者の怪我や傷を治療する」。 外傷は勿論、損傷した臓器の再生や失われた血液の造血も可能。 それどころか飢餓や脱水症状も防いでくれる上、睡眠をとらなくても衰弱しない。[[さながら究極生命体>カーズ(ジョジョの奇妙な冒険)]]じみた身体になれるのである。 脱水症状による細胞外液やその水分の欠落、飢餓による血糖やケトン体の流出といった要素すらも防いでしまう(恐らくはそれらの身体要素すらも自動で再生してくれるのだろう)あたりから察するに、明言こそされていないがウイルスや細菌による傷病も回復してくれる可能性が高い。 おまけに、この手の能力にありがちな「肉体や細胞の過剰な再生・増加により身体が限界を超えてしまい崩壊する」といったデメリットもない。 このSCPの効果は触れている者を健康な肉体に回復するところまでで止まるため、身体が通常時まで回復した時点でそれ以上の再生効果は起こらないのだ。 以上のことから、SCP-596はあの万能薬([[SCP-500]]:あらゆる病気を治す薬。在庫僅少)に代わる有用オブジェクトと言える。 腹痛や二日酔いに苦しむ財団職員の皆さん、これからはSCP-596の使用申請を提出するようにしてくださいね! ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #center(){ &font(#ff0000){そんな夢のようなマジックアイテムが存在するとでも思っているのかね?} } 確かに、上記の特異性に嘘偽りは一切ない。 &bold(){「再生の像」としての効果}は正にこの通りである。 ……ではそろそろ、&bold(){「忌まわしき」}効果について説明していこう。 まず、SCP-596に触れたが最後、&bold(){二度と像から離れることはできない。} 怪我や不調が完治しても、触れた者(以下、被験者)は像から身体を引き剥がせないのだ。 加えて、&bold(){自力で像を動かすこともできなくなる。} 像を握ったまま移動することすらできなくなるため、被験者が移動するためにはゴム手袋等を装備した他の者にSCP-596を持ってもらい、それを動かしてもらうことで「それに誘導されて動く」という手順が必要になる。 ちなみに被験者の腕や指等、SCP-596との接触部分を切除して切り離した場合、&bold(){切り離された瞬間に被験者は死ぬ。そしてSCP-596に残った腕なり指なりから、元の被験者と同じ人格・記憶を備えた人間が再生する。} 切除したのが指一本だったとしても、像から切り離した瞬間に死ぬ。 以上のことから、事実上&bold(){被験者はSCP-596に触れた瞬間からその場に拘束され、二度と自由意志では動けなくなる}ということだ。 この時点で既に十分えげつない気がするが、&bold(){&font(#ff0000){本番はここからである。}} 更なる特異性として、SCP-596に触れている間、被験者は&bold(){極度の不快感と苦痛に晒される。} それはもう凄まじいらしく、後述の実験でこれにあてがわれた被験者は、実験開始から1ヶ月弱もの間、延々絶叫と身悶えをやめなかったそうな。なぜ絶叫が途絶えたかって?叫び過ぎて喉が潰れたから。そして治癒効果で治り次第また叫び始めている。 財団職員が色々調べたようだが結局それらの原因は一切不明。身体的にも精神的にも、これほどの苦痛を訴えるに足る兆候は見受けられなかった。 性質が悪いことに、SCP-596の治癒効果は被験者の意識が無い間は著しく妨げられる。 つまり鎮静剤等で苦痛を和らげようとすると満足に回復しない。鎮静剤が切れてからまた再生効果が発揮されていくのだ。&bold(){いやがらせか。} なお、後から別の人間がこの像に直接触れた場合、元から触っていた被験者は即座に死亡し、新しい方が被験者として上記の状態に陥る。 &bold(){苦しみから解放されるには、どう足掻いても死ぬしかないらしい。} さて、ここからはこのSCPの特異性を確かめるために財団が行った実験と、このSCPを活用するために行った実験の数々を、ごくごく簡潔に紹介していこうと思う。 ……活用? &bold(){02/17:}(年代は全て伏せられているので省略) 墓泥棒の嫌疑をかけられていた、このSCPの最初の持ち主(文字通り手に持った状態だった)がそのまま財団に身柄を移され最初の被験体に。 移送の際に打ったと思しき鎮静剤の効果が切れると、収容房の中で被験者は激しい苦痛を訴えのたうち回った。 無論、SCP-596本体は動かせないため、像を握る手首は微動だにせず身体だけを像の周りで転げ回したようだ。 &bold(){02/18:} 苦痛と不快感がひどすぎるせいか、職員からの質問や外部からの刺激に対して反応が鈍く、食物も摂取できないようなので被験者の衰弱死が懸念される。 &bold(){03/10:} 一向に衰弱の気配を見せず、睡眠もとらないため冗談抜きで1日中絶叫と身悶えを続ける被験者。担当の博士は&bold(){この時点では}、「もしもこの副作用をどうにかできれば回復・延命の手段として有用なオブジェクトになるかもしれないが、そうでないなら破壊も視野に入れるべき存在だ」という旨の考えを示していた。 &bold(){03/13:} 遂に絶叫が途絶えたので急遽鎮静剤を打って身体検査を実施。&bold(){叫びすぎて声帯がズタズタに裂けてしまったらしい。}しかし鎮静剤が切れてしばらくするとまた叫び始める。裂けた声帯が治癒したためである。 この実験結果を承けて、博士はこのSCPに関する新たな展望を得たらしいが… &bold(){03/14:} &bold(){治癒効果の範囲を確かめるために意図して被験者の身体を切断する。}鎮静化状態でつま先を切った時は再生せず、鎮静が切れると同時に再生が始まった。意識がある状態で右足を切除した時は即座に再生が開始し、同時に複数個所を切除した場合でも一方に遅れが出ることなく同時に再生が成された。 &bold(){03/15:} SCP-596を握る両手を腕から切除したところ、直ちに被験者が死亡。 像に残った腕の断面から再度被験者が再生された。 再生を続ける被験者は翌日、&bold(){運動器系と神経系が回復した時点でのたうち始め、呼吸器系が機能を取り戻した途端に叫び始めた。} &bold(){03/17:} 鎮静化した状態で採血を実施。ある程度採血すると血圧が低下し採取不可能となったが、&bold(){鎮静が切れると同時に血圧が高まり採血を再開できた。} 翌日までの24時間で&bold(){72パイント(1パイントは約500ml)を採取できた}ことから造血効果が確認され、博士は今後の実験のために&bold(){血液型がO型Rhマイナスの[[Dクラス>Dクラス(SCP Foundation)]]の使用を要請した。} &bold(){03/19:} &bold(){要請が通ったらしく}O型RhマイナスのDクラスが投入される。元の被験者は&font(l){ようやく}死によってSCP-596から解放されたが、新たな被験者は&bold(){全身に複数個所の採血ポイントを設けることで、輸血や実験用の血液供給源として活用されることになった。} 博士は続けてAB型のDクラスの用意も検討している。 &bold(){04/12:} SCP-596被験者を&bold(){採血だけでなく臓器の供給源にもしようと考える。}しかし拘束中も激しく暴れるので外科処置が難しく、手っ取り早く腕を切除して死なせた場合は次の再生が完了するまで採血が滞るため課題山積み。 &bold(){頭部を切除することで抵抗を抑えつつ臓器摘出と採血を両立できる}が、脳幹が再生すれば再度切り落とす手間がかかる上、常時首の再生部を再切断し続けるのもやはり手間。 後日、博士は財団技術開発部門に対して&bold(){「自動脳幹除去装置」なる代物}を作れないかと問合せている。 &bold(){04/26:} 技術開発部の開発した新型装置がSCP-596実験現場で大絶賛の嵐。 &bold(){再生中の頭蓋骨内に取り付けると、自動的に脳幹を掻き混ぜて液状化し吸引してくれる小型装置}で、これの投入により頭部の切除と再生を許しても、脳幹の再生に伴う被験者の大暴れと絶叫を防止できる上、心置きなく頭部を切除・再生できるため&bold(){眼球と歯芽までも摘出できるようになった。} 以上が、SCP-596を使った実験に関する簡潔な説明である。 &bold(){読んでるこっちが叫びたくなるわ!} SCPを読み慣れてる方ならば、「財団は冷酷だが残酷ではない」というフレーズを目にしたことがあるだろう。 SCP-596の実験記録は、&bold(){「『冷酷』と『残酷』の違いって何だっけ…?」}という疑問を我々読み手に喚起させること請け合いである。 &font(l){つーか財団倫理委員会的にはこれグレーどころか真っ黒な気がする。} いずれにせよこの記事、それこそかなりSCPを読み慣れてる人でも相当きつい内容なのは間違いないだろう。 &bold(){有用なオブジェクトであるという冒頭の文に嘘はないけれど。} 最後に一点。 SCP-596の記事中では説明されていないため、&bold(){再生中の被験者に痛覚が残っているか否かは不明である。} 無傷で触れた時点から叫び出す以上、像本体に苦痛と不快感を催す性質があるのは確実だろう。 しかし、実験中の人体切除および再生サイクルの間で被験者が挙げる苦痛の声は、果たして像が持つ元々の不快感によるものだけなのだろうか。 追記・修正は像に触れてからお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-596 - Cursed Regeneration Statue by JonnyD http://www.scp-wiki.net/scp-596 http://ja.scp-wiki.net/scp-596 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,37) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd #comment_num2(num=30) }
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&bold(){02/17:}(年代は全て伏せられているので省略) 墓泥棒の嫌疑をかけられていた、このSCPの最初の持ち主(文字通り手に持った状態だった)がそのまま財団に身柄を移され最初の被験体に。 移送の際に打ったと思しき鎮静剤の効果が切れると、収容房の中で被験者は激しい苦痛を訴えのたうち回った。 無論、SCP-596本体は動かせないため、像を握る手首は微動だにせず身体だけを像の周りで転げ回したようだ。 &bold(){02/18:} 苦痛と不快感がひどすぎるせいか、職員からの質問や外部からの刺激に対して反応が鈍く、食物も摂取できないようなので被験者の衰弱死が懸念される。 &bold(){03/10:} 一向に衰弱の気配を見せず、睡眠もとらないため冗談抜きで1日中絶叫と身悶えを続ける被験者。担当の博士は&bold(){この時点では}、「もしもこの副作用をどうにかできれば回復・延命の手段として有用なオブジェクトになるかもしれないが、そうでないなら破壊も視野に入れるべき存在だ」という旨の考えを示していた。 &bold(){03/13:} 遂に絶叫が途絶えたので急遽鎮静剤を打って身体検査を実施。&bold(){叫びすぎて声帯がズタズタに裂けてしまったらしい。}しかし鎮静剤が切れてしばらくするとまた叫び始める。裂けた声帯が治癒したためである。 この実験結果を承けて、博士はこのSCPに関する新たな展望を得たらしいが… &bold(){03/14:} &bold(){治癒効果の範囲を確かめるために意図して被験者の身体を切断する。}鎮静化状態でつま先を切った時は再生せず、鎮静が切れると同時に再生が始まった。意識がある状態で右足を切除した時は即座に再生が開始し、同時に複数個所を切除した場合でも一方に遅れが出ることなく同時に再生が成された。 &bold(){03/15:} SCP-596を握る両手を腕から切除したところ、直ちに被験者が死亡。 像に残った腕の断面から再度被験者が再生された。 再生を続ける被験者は翌日、&bold(){運動器系と神経系が回復した時点でのたうち始め、呼吸器系が機能を取り戻した途端に叫び始めた。} &bold(){03/17:} 鎮静化した状態で採血を実施。ある程度採血すると血圧が低下し採取不可能となったが、&bold(){鎮静が切れると同時に血圧が高まり採血を再開できた。} 翌日までの24時間で&bold(){72パイント(1パイントは約500ml)を採取できた}ことから造血効果が確認され、博士は今後の実験のために&bold(){血液型がO型Rhマイナスの[[Dクラス>Dクラス(SCP Foundation)]]の使用を要請した。} &bold(){03/19:} &bold(){要請が通ったらしく}O型RhマイナスのDクラスが投入される。元の被験者は&font(l){ようやく}死によってSCP-596から解放されたが、新たな被験者は&bold(){全身に複数個所の採血ポイントを設けることで、輸血や実験用の血液供給源として活用されることになった。} 博士は続けてAB型のDクラスの用意も検討している。 &bold(){04/12:} SCP-596被験者を&bold(){採血だけでなく臓器の供給源にもしようと考える。}しかし拘束中も激しく暴れるので外科処置が難しく、手っ取り早く腕を切除して死なせた場合は次の再生が完了するまで採血が滞るため課題山積み。 &bold(){頭部を切除することで抵抗を抑えつつ臓器摘出と採血を両立できる}が、脳幹が再生すれば再度切り落とす手間がかかる上、常時首の再生部を再切断し続けるのもやはり手間。 後日、博士は財団技術開発部門に対して&bold(){「自動脳幹除去装置」なる代物}を作れないかと問合せている。 &bold(){04/26:} 技術開発部の開発した新型装置がSCP-596実験現場で大絶賛の嵐。 &bold(){再生中の頭蓋骨内に取り付けると、自動的に脳幹を掻き混ぜて液状化し吸引してくれる小型装置}で、これの投入により頭部の切除と再生を許しても、脳幹の再生に伴う被験者の大暴れと絶叫を防止できる上、心置きなく頭部を切除・再生できるため&bold(){眼球と歯芽までも摘出できるようになった。} 以上が、SCP-596を使った実験に関する簡潔な説明である。 &bold(){読んでるこっちが叫びたくなるわ!} SCPを読み慣れてる方ならば、「財団は冷酷だが残酷ではない」というフレーズを目にしたことがあるだろう。 SCP-596の実験記録は、&bold(){「『冷酷』と『残酷』の違いって何だっけ…?」}という疑問を我々読み手に喚起させること請け合いである。 &font(l){つーか財団倫理委員会的にはこれグレーどころか真っ黒な気がする。} いずれにせよこの記事、それこそかなりSCPを読み慣れてる人でも相当きつい内容なのは間違いないだろう。 &bold(){有用なオブジェクトであるという冒頭の文に嘘はないけれど。} 最後に一点。 SCP-596の記事中では説明されていないため、&bold(){再生中の被験者に痛覚が残っているか否かは不明である。} 無傷で触れた時点から叫び出す以上、像本体に苦痛と不快感を催す性質があるのは確実だろう。 しかし、実験中の人体切除および再生サイクルの間で被験者が挙げる苦痛の声は、果たして像が持つ元々の不快感によるものだけなのだろうか。 追記・修正は像に触れてからお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-596 - Cursed Regeneration Statue by JonnyD http://www.scp-wiki.net/scp-596 http://ja.scp-wiki.net/scp-596 この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,38) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd #comment_num2(num=30) }

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