穢土転生

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&font(#6495ED){登録日}:2012/10/11 Thu 13:55:26 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 21 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&sizex(6){&bold(){&font(#800080){口寄せ・穢土転生!}}}} &bold(){&ruby(えどてんせい){穢土転生}}とは、『[[NARUTO‐ナルト‐]]』に登場する忍術の一つ。 生物や道具を自身の前に召喚する[[時空間忍術>空間支配能力]]『[[口寄せの術>口寄せの術(NARUTO)]]』の一種。 ●目次 #contents *◆概要 二代目火影・[[千手扉間]]が考案・開発した。後に[[大蛇丸>大蛇丸(NARUTO)]]、[[薬師カブト]]も習得している。 カブトは独自の機能を追加するなどの改良に成功している。 生きた人間を器(生け贄)に、死者を&ruby(あの世){浄土}から&ruby(この世){穢土}に口寄せする禁術中の禁術。 使用すると生贄に大量の塵が纏わりつき、[[生前の姿を再現する>死者蘇生]]。この時、額当てや服等の装備もある程度再現する。 術が完了した後は地中から棺が出現、死者を収納し再び地に潜り込む。その後は棺の出し入れにより好きな時に口寄せできるようになる。 この術で[[転生>復活]]された死者は眼球の強膜が黒く濁り((白眼・輪廻眼の場合は変化なし))、顔などの身体の所々にヒビが入る。 劇中の描写を見ると、ヒビが増えたり減ったりと一定しない(特にイタチが顕著)が、どうやら術者の制御下にどれほど入っているかで増減する模様。 アニメ一期では眼球の濁りの設定がまだ不明確だったため普通の眼になっていたが、疾風伝では原作準拠で黒くなっている。 術者を殺しても穢土転生が解術されないのが特徴で、使われると非常に厄介。 カブトによると、この術の最大の特徴は反則的な効果の反面リスクが全くない点である。 どれだけ術を行使しようと術者に対し肉体的・精神的な束縛やダメージなどの影響がない。 それどころか、高度な自我を持たせた状態で転生させたものを縛る等の行為をしない限り、維持のためのチャクラもそんなに必要ではない((長門が逆探知している通り、僅かにはチャクラが使われている。))、正に反則技。 この都合のいい特徴の数々には、暁の真のリーダーであり、第四次忍界大戦の首謀者である[[トビ>トビ(NARUTO)]]も警戒心をあらわにした。 &bold(){「[[戦略レベル>戦略/戦術]]で戦いに影響を及ぼす非常に有用な術」かつ「死者への冒涜としか言いようが無い倫理的には完全アウトな非人道的忍術」} という印象は劇中人物の認識としてもほぼ一致しており、劇中ではその非人道性から&bold(){&color(red){敵味方共に総スカンを喰らっている。}} 二度もこの術を使った作中屈指の外道である大蛇丸すら「この術を作るべきではなかった」と言い出す始末。&font(l){お前が言うなと思った読者視聴者はまあいたことだろう} *◆準備・条件 術の行使に際し、死者の依代となる「生贄」として生きた人間1人と蘇らせる対象の一定量の「個人情報物質(血や肉など)」が必要。 生贄は対象に近い体格が理想とされるが、容姿再現の際に纏う塵による四肢の延長が可能なのでさほど問題ではない。 性別が違っていても可。 術の発動条件として対象の魂が&ruby(あの世){浄土}にあるか、現世に魂単体の状態で存在しなければならない。 [[屍鬼封尽]]などにより[[封印]]されている、もしくは既にこの世の人間として生まれているなどで浄土に魂が存在しない場合、口寄せは不可能((第一部では大蛇丸がミナトを穢土転生しようとしてヒルゼンに阻止されているため、このときはまだその設定がなかったと思われる。事実、ゲーム「ナルティメットヒーロー2」ではヒルゼンが大蛇丸に穢土転生されている))。 ただし、封印を解放して魂を現世に出現させた状態ならば口寄せできるようになる。 また、深海に遺体が沈んだ[[自来也>自来也(NARUTO)]]など、必要量の個人情報物質が手に入らない場合も口寄せが不可能。 これらの条件設定は第二部での後付であり、大蛇丸が第一部で柱間・扉間を口寄せした後にミナトを口寄せしようとして失敗した際、ヒルゼンによって阻止された描写があるが、第二部終盤のカブトは「魂を[[死神]]が持っているから転生できなかった」と説明している。 ちなみに、完成度を上げて歴代火影をより完全に近い形で蘇生した大蛇丸曰く「それほど難しい術ではありませんよ……」とのこと。 一方で扉間本人が「ワシの作った術をこう易々と……」とこぼしており、そこらの忍には発動すらできない可能性もあるが、実際のところの難度は分かりにくい。 もっとも、大蛇丸が作中でもトップクラスの実力者であり、また禁術を含めた術マニアであることを踏まえると、&bold(){あくまでも大蛇丸にとっては難しくないだけ}という受け取り方もできる。 不老不死を求めて既存の術のみならず人体実験を含めた様々な研究に手を出している彼の感想として、「&font(b,purple){生贄一人程度で}生死の境目を反復横跳びする術の難易度としてはそれほどでもなかった」ということだろう。 古いファンブックの記載になるが、この術自体のランクはSランクという難易度としても最高峰の扱いになっていたことを考えても、かつ使用者が全員極めて強力な忍であるのを前提だと考えると、やはり基本的には極めて難易度が高い術だと思われる。 この術の土台となった口寄せの術が決して簡単ではないことを差し引いても、二代目の巻物を持ち出した[[ナルト>うずまきナルト]]が&bold(){見てくれってばよ[[イルカ先生>うみのイルカ]]……穢土転生の術!} になったらえらいこっちゃであった。 難しくてよかった。((尤も、イルカやヒルゼンとの出会いで倫理観を学んだナルトが他者を犠牲にする術を発動することなどないだろうが…)) *◆召喚した死者の特徴 ・&bold(){無限のチャクラ} どれだけ強力な術を連発しようとチャクラが枯渇しない。 ただしチャクラの最大出力が無限になるわけではなく、チャクラが無限に回復するというだけなので、 全力時の出力は変わらない(むしろ精度によっては格段に落ちる)し、チャクラの器である本人の限界まで一気に消費すれば回復するまでしばらくチャクラを消費する術は使えない。((例えば、四赤陽陣を発動した状態で扉間が影分身を使った際は2体までしか出せず、当人も「たった2体…ワシもこのザマとは」と嘆いていた。)) ・&bold(){[[不死身の身体>不死]]} 致命傷の他、四肢切断などの重大なダメージを負っても時間が経過すれば[[自動的に修復される>自動回復]]。 ただし即座に一瞬で回復する訳では無いので、手足のいずれかを失うなどの行動に制限を受ける程度のダメージを受けると、回復するまでの間は動きが鈍る事になる。 体の半分が吹き飛ぶ、爆発で木端微塵になるなど致命傷級のダメージならば動きそのものが止まる事もある。 また、[[毒物>毒]]は有効だが痛覚は存在せず、基本的に血も流れない。ただし、口寄せの際や瞳術の反動で流血することはある。 ・&bold(){蘇生されるのは[[死]]の直前の姿} 服装や額当て、甲冑など「死んだ時点で直接装着していたもの」も対象になる。不死身の身体の影響か生前患っていた病などはなくなる一方、外傷はそのまま再現されるため、例えば足に大きな傷を負っていた場合は機動力が落ちる。 また、生身の肉体が塵芥によって再現されるので、仕込み義手等の肉体にとって異物となるものは再現されない。 全身を人傀儡にして強化した[[赤砂のサソリ>サソリ(NARUTO)]]などは、生身の肉体として復活した。 死亡当時に身につけていた服や額当て、鎧などはそのまま再現され、再生の対象となる(外れた場合は着なおす必要がある)が、 装飾品以上の肉体とは無関係な外付け装備([[刀]]や[[苦無>暗器]]、傀儡人形等)に関しては、別途で用意する必要がある。 ミナトは第四次忍界大戦で蘇生された際、飛雷神のマーカーになるクナイを大量に保持していたが、恐らくこれは里を出る前に自宅から持ち出したものだと思われる。 カブトはこの特徴を改良し、死の直前だけではなく体の年齢を調整したり、個別の能力を発現した状態で転生させる事を可能にした。 カブトによって転生させられたマダラがその例で、マダラは老衰で死んでおり、輪廻眼を開眼したのはその老衰死の直前=全盛期の年齢では開眼していなかったのだが、輪廻眼を開眼しつつ全盛期の年齢の姿で転生した。さらにはマダラが生前自分で移植した以上の量の[[柱間細胞]]を埋め込まれており、[[木遁>木遁(NARUTO)]]の使用まで可能にされていた。 ・&bold(){生前技能の完全再現} 口寄せ契約はもちろん、[[血継限界]]をはじめ、本人以外では使用できない術であろうと再現する。 長門の輪廻眼やマダラの柱間細胞など、生前に移植などにより得た能力なども、生体として本体に取り込まれているものならば例外ではない。 ただし、穢土転生の精度によっては実力が劣化する他、[[輪廻眼]]の外道の能力や転生忍術、八門遁甲の陣、六道十尾柩印など「生体」が条件となる術は「塵芥で構成した偽物の体」では使用できない。 当然ながら[[尾獣の力による人柱力の力>尾獣/人柱力(NARUTO)]]は再現されず、また転生体を人柱力にすることも出来ない((オビトは外道魔像に封印した尾獣のチャクラを蘇生した人柱力の体に縛り付けることで擬似的に再現していた))が、ミナトだけは生前に屍鬼封尽で[[九尾>九喇嘛(NARUTO)]]の半身ごと自身を封印したため、口寄せされた際に諸共呼び出されたことで九尾の人柱力となっていた。また、死者であるため尾獣を抜いても死ななかった。 ・&bold(){術者には絶対服従} 専用の札を埋め込まれることにより、行動が制限される。 理性を無くした戦闘モード、自由行動、意識を残したまま身体は戦闘…etc.など自由自在。 カブトは札の効果を遠隔操作で書き換えることもできる。 口寄せ対象の意志とは関係無く、相手の攻撃に対して相応の対応をオートでとる命令が予め仕込まれている点は共通。 術の精度を上げた際など死者が強力な実力を持つ場合、支配しづらいことがある模様。 自我を持たせている場合は札を仕込んだ後であっても抵抗をしてくることもあるため、口寄せ対象に攻撃される前に素早く印を結んで行動を抑制するだけの力量も求められる。 大蛇丸が二度目の穢土転生で火影達を呼び出した際は札を埋め込まず、外部からチャクラで行動を制御するのみに留めていた。 *◆対処方法 どれだけ攻撃を加えようと死亡・戦闘不能になることはなく、術者を殺しても解除できないため、実質的な対処法は2つ(+1つ)しかない。 ・&bold(){召喚された死者を封印する} 最も現実的で多用される方法。封印術で対象を封印し行動不能にする。 基本は足止め役と封印役に別れ、複数人で行う。 ただし、消滅させられる訳ではないのでその場しのぎに過ぎない。 屍鬼封尽のように魂自体を封印してしまえば強引に解除できるほか、イタチの[[須佐能乎>須佐能乎(NARUTO)]]が持つ神器「十拳剣」や雲隠れの持つ六道の忍具(芭蕉扇以外)ならば生贄ごと封印できる。 また、六道の忍具の場合、たとえ術が解かれても魂が解放されず封印されたままになる(このために[[十尾>十尾(NARUTO)]]復活が成功した)。 基本的には動きを止めてから封印の札を貼り付けることで口寄せや以後の行動を封じるが、直接貼り付けた場合はその場で崩れ落ち、動かなくなる。 いずれも封印された時点で意識を失うのは共通。 ・&bold(){術者に解術させる} 術者を[[幻術]]などで操り、解除の印を組ませて術自体を解く。印の構成は子・丑・申・寅・辰・亥。 全ての穢土転生を解除できるものの、術者が皆最強クラスの忍なので非常に難しい。 成功すると、封印されていても魂は天に還る(六道の忍具内の魂は例外)。例外中の例外として、&font(#ff0000){術者以外の人物が解術することで穢土転生達を強制的に昇天させる事が可能}。 但しこれは全ての忍術を作ったとされ、歴代五影全員の魂をこの世に召喚してみせる等、人外の域にある[[大筒木ハゴロモ>>六道仙人(NARUTO)]]だからこそ成せる業である。 ちなみに、昇天する魂は「霊化の術」でコントロール出来るほか、マダラは解術の印を完成させる前に&bold(){チャクラで強引に穢土転生状態に復帰する}という荒業を見せている。 ・&bold(){陰陽遁} 転生体はあくまで「忍術でこの世に留まっている死者」であるため、全ての忍術を無にする六道の陰陽遁でダメージを受けるとその部分だけ穢土転生が解かれ、 致命傷を負った場合そのまま術が[[無効化]]され、転生できずに死ぬ=あの世に逆戻りすることになる。これが出来るのは[[六道仙術>仙術(NARUTO)]]を会得した者に限られる。 この他、死者と縁が深い者が魂の縛りを解く、あるいは死者自身が意識を取り戻すことでも成仏させることができる。 あまりにチートすぎる性能故か、疾風伝での[[アニメオリジナル外伝>アニメオリジナルエピソード]]「力-chikara-」では、ある特殊な血筋の者の目には骸骨のイメージで感知されるという特徴が新たに描写され、限定的とは言え解る者には偽装を施したとしても見破られてしまうという欠点が追加された。 *◆使用時のリスク 項目冒頭で紹介したカブトの言と反して、実際にはカブトが気づいていなかった無視できないリスクが存在する。 そのリスクとは、&bold(){口寄せした死者が無限のチャクラと不死身の身体のまま、制限を破って自分の意志で動き始める可能性がある}こと。 この手の外道な術は基本的に敵勢力の死者に対して使うため、「何もなければ」死者が術者の言う事を聞く事はまずない。 なので自我自体を縛る、命令札を埋め込むなどして強制的に命令に従わせる仕掛けをした上で転生させるのが鉄則。 しかし、召喚した死者が術者のコントロールから外れてしまう状況がいくつかある。 ・&bold(){&font(#ff0000){穢土転生の強制力を上回る幻術で術を上書きする}} 死者が完全な自由意志を取り戻す訳では無いが、術者の想定から外れてしまうという事には変わりがない。 穢土転生という術の高度さ&font(l){と非人道性による実験研究の困難さ}と敵の体内の札という取り出し困難な部位故か、戦闘中の対処方法として試された様子はなく劇中で描かれたのは1例のみ、それも事故的に成功した形である。 また、あくまで命令の札を書き換えているだけであるため、新たな札に取り替えてしまえば再び支配下に置かれる模様。 この方法で穢土転生のコントロールから離れたのは[[うちはイタチ>うちはイタチ(NARUTO)]]。 うちはシスイの[[万華鏡写輪眼>写輪眼]]に宿る最強幻術『別天神』によって、穢土転生の術者であるカブトの命令を離れて新たに「木ノ葉を守れ」という命令に従うこととなった。 別天神は幻術にかかったという感覚すら生じさせない強力な術だが、元々は生前のイタチ自身がサスケにかけるべく仕掛けてあったもののためイタチは別天神の発動に気付けたこと、 その新たな命令である「木ノ葉を守れ」という指示はイタチ本来の意志に極めて近いものであったため、イタチはほぼ自由意志を取り戻したに近い状況になった。 ・&bold(){&font(#ff0000){術者と実力のかけ離れた強力な忍を口寄せした場合、そもそも制御を仕込むことができない}} 死者に自意識がある場合、命令を強制する札を埋め込まれる事にはまず間違いなく抵抗するので、制御の印で動きを封じた上で埋め込む必要がある。 しかし死者側がかけ離れて強力な[[忍>忍者]]であった場合、この制御の印での縛りを破ってしまうため、命令札を埋め込む事もできなくなる。 死者を強引に縛るだけの実力がない場合、口寄せする穢土転生の精度を落とし、そもそも自我が全くないレベルまで弱体化させる必要がある。 この事を示す実例として、大蛇丸は初代火影・柱間と二代目火影・扉間をそれぞれ2回穢土転生しているが、 1回目の時は大蛇丸は伝説の三忍でかなりの実力を持ってはいたが柱間細胞を取り込んでいた訳でもない状態で、柱間・扉間に一切に抵抗を許さず完全に制御している。 しかし2回目では[[白ゼツ>ゼツ(NARUTO)]]を乗っ取って全身のほとんどが柱間細胞になり非常に強化されていたにも関わらず、 対話目的のために自我をほぼ完全に再現して口寄せしたため、「柱間は縛る事ができない」と自身で認めている。 この性質があるため、穢土転生は実力が伴わない忍が実力者を従えてお手軽に無双できる類の術ではない。 ・&bold(){&font(#ff0000){転生された死者が解除の印を知っていた場合、死者の側から一方的に口寄せ契約を解除できる}} &bold(){最大のリスク}。 死者の方からこれを行うと、魂の制御が術者から死者本人に変更されて完全にこの世に定着、罅割れも大きく減少する。こうなると封印する以外に止める手段がない。 命令の札も自我縛りも受けずに(あるいは実力差故にカブトも縛りきれずに)召喚されていた[[うちはマダラ>うちはマダラ(NARUTO)]]はこの方法で術を解いた。((術の開発者である扉間は何故か解除の印を使おうとしなかった。開発者である彼が解除の印を知らないというのは考えにくいのだが…)) このようにしてコントロールを離れた召喚死者による反逆や暴走の可能性があり、決してノーリスクとは言い難い。 もっとも、カブトの発言は何らかの&ruby(コスト){代償}を払う必要がないということを強調しており、その点は破格かつ確かな事実なので一概に間違っているとも言えない。 後述の扉間の使い方と大蛇丸以降の使われ方の違いと合わせ、穢土転生という術の認識の違いを象徴する一件と見ることもできるだろう。 *◆開発した扉間の使い方 劇中では&bold(){「術者の意のままに操ることが可能な無敵の軍勢を大量に増やす事の出来るチート術」}としての側面が強かった穢土転生。 しかし開発者である千手扉間が第四次忍界大戦で示唆した穢土転生の本来の使い方は全く異なるものだった。 それは… #center(){&sizex(5){&font(#808080){&bold(){ボク達ごと……?}}} &sizex(5,b){&bold(){当たり前だ 穢土転生の術は本来こうやって道連れに使うものだ}}} マダラが語った扉間が生前に使っていた穢土転生の運用方法とは #center(){&font(#ff0000,b){自我を縛って情報を吐かせ、蘇らせた死者の体内に互乗起爆札を仕込んで[[自爆]]させる}} というもの。 対象の自我を縛るため相手は一切抵抗できず、精度を上げたり蘇らせる対象が強力な忍でなくとも、 互乗起爆札を仕込んで無限再生&連続爆発する[[人間爆弾>爆弾]]にすれば、&bold(){死者の戦闘力に一切左右されない上に、味方には一切の損害が発生しない}という、まさしく完璧な戦術である。 隷属させた死者から情報を取るので&bold(){呪印や訓練、自決といった個人レベルのあらゆる防諜手段が意味を成さない。} よってどうやっても情報漏洩の防ぎようがなく、爆弾化した穢土転生体は封印するまでにどんどん仲間が倒れ被害が発生するので、やられる方からすれば面倒どころではない。 情の厚い忍者ほど仲間を殺すことに抵抗が出るので、[[ゾンビ]][[爆弾]]への対処を遅延できれば更にお得。しかも混乱している間に木ノ葉の忍による攻撃も続くため、下手をしなくてもそのまま総崩れになる。 また、終盤の扉間の発言から&bold(){「生死不明な敵の忍者の生死確認の手段」}という応用もできたようだ。 解りやすい運用法のフローチャートを書くと >・1.敵の忍を複数捕らえ、&bold(){一番情報を持っていそうな捕虜一人を殺す} >・2.他の捕虜を生贄にこの術で&bold(){殺した捕虜を蘇生し自我を縛った上で情報を吐かせる} >・3.強制的に一通り吐かせたら自我を消して&bold(){体内に起爆札を仕込む} >・4.飛雷神の術で敵の拠点に送り込むor捕虜の解放に見せかけて敵陣へ放つ >・5.&bold(){&font(#ff0000){味方の感動の再会の瞬間に爆破}} >・6.混乱する敵陣に攻勢をかけて殲滅 >・7.戦いが終わったら解術して後始末(証拠隠滅) >・8.敵国の戦争に参加した主要忍者を標的に穢土転生を実行し生死確認を行う。生きていれば警戒すれば良く、死んでれば(2)と同じように&bold(){&font(#ff0000){ソイツの自我を縛って機密情報を洗いざらい喋らせる}} >・9.事が終わったら解術し安全に処理 という手順になると思われる。 仮に死者による自爆攻撃と木ノ葉の忍の攻勢を凌いだとしても、次は&bold(){&font(#ff0000){「味方の捕虜が一切信用できない」という強烈な疑心暗鬼}}を相手に植え付けられる。 もはや蛇足気味になってしまうが、当然&font(b,#ffdc00){飛雷神の術}による&font(b,purple){マーキングも警戒しなくてはいけない}。[[自爆]]による壊滅か転送による奇襲かその両方か……&font(b,red){そら修羅の時代でも停戦しましょうね}ってなる。 実に扉間らしい合理一辺倒の術である。 そもそもリスクが発生したのは、大蛇丸とカブトが術に手を加えて呼び出す人物の精度を上げ、また自我を縛らずに運用したためである。 この本来の使い方を見た上で考えると、穢土転生は扉間が開発・運用した形で「戦争に使う術としては」一つの完成を迎えており、 「本来の強さを再現して兵士とする」方向は改良でなく改悪であるとも言える。 ただし穴はあれど、凄腕の忍者ですら意のままに操れてしかも無尽蔵のチャクラを駆使しながら臨機応変に動いてくれるというのは 本来の使い方では出来ない別の大きな利点であり、使い方や目的次第で価値が変わると言った方が正しいだろう。 扉間も作中屈指の実力者であり、彼が操作できない可能性があるとすれば各国の長である影クラスや人外の域にいる者くらいで、実際の反逆リスクはかなり低い。 死者の兵隊策をとらなかったのは単純に術研究がそこまで届かなかったのか、あるいは効率性や確実性から不要と判断したのかもしれない。 扉間がこの術を開発・運用して猛威を振るったのは、時系列的に考えて恐らく第一次忍界大戦中。 [[二代目水影>霧隠れの里(NARUTO)]]及び[[三代目雷影>雲隠れの里(NARUTO)]]が困惑する一方で[[二代目土影>岩隠れの里(NARUTO)]]と[[チヨ婆>チヨ婆(NARUTO)]]は即座に状況を理解していたため、主に大陸の西側で使用していたと思われる。 ちなみに第四次忍界大戦では、偵察・奇襲部隊に配置されたデイダラがシンの体に起爆粘土を仕込んで爆弾にするという方法を使用しており、図らずも本来の使い方で運用していた。 前述の通り倫理も常識も完全無視の効率最優先仕様だが、甘さとお人よしが服を着たような柱間でさえ&font(#008000){「&bold(){あまり}いい術とは言えん」}という評価で、時系列を考えれば当時の[[木ノ葉>木ノ葉隠れの里(NARUTO)]]はこのような手段を執らねばならないほど切迫した情勢にあったと考えられる。 逆説的にどれだけ世紀末的情勢だったのか……。 術単体で見れば、作中で出た術の中ではこれ以上に酷い術はそうそう考えられない((せいぜい[[無限月読>月読(NARUTO)]]が匹敵するぐらい))が、「外道な行為」そのものはいくらでもある。((扉間達が幼少期の頃の一族同士の戦争では大人複数人で敵勢力の子供一人を嬲り殺しにする度に敵側も報復で同様の行為をする事が当たり前になっており、当時の平均寿命が「一般人」を含めても30歳程というとんでもない時代である)) 穢土転生という術は、四代目火影の反応や倫理を無視して術研究をしている大蛇丸の使い方からしても、後世の忍には死者を[[蘇生>復活]]して傀儡にする術程度の認識だった。 つまり、本来の使い方は知れ渡っていなかった可能性もある。 &font(l){本来の使い方は後付けかもしれなかったり、扉間の使い方は少年漫画序盤でやる内容としては見栄えがしないという創作上の事情もあるかもしれないが。} もっとも、扉間流であろうが大蛇丸やカブトのような使い方であろうが、&bold(){&color(red){極めて卑劣な術であることには変わりない。}} *◆作中で穢土転生された者たち 一部・一部以前 ◇大蛇丸 ・天気売りの一族:ヨタ(疾風伝) ・初代火影:[[千手柱間]] ・二代目火影:[[千手扉間]] ・三代目風影(疾風伝) ・雲隠れの中忍ムサイの父親:オソイ(疾風伝) (ヨタとオソイは大蛇丸が蘇らせたのをカブトが第四次忍界大戦で操っていた。) 二部 ◇薬師カブト ■[[暁>暁(NARUTO)]](暁の衣ではなく暗め朱色の衣) ・[[サソリ>サソリ(NARUTO)]] ・[[角都>角都(NARUTO)]] ・[[デイダラ>デイダラ(NARUTO)]] ・[[うちはイタチ>うちはイタチ(NARUTO)]] ・[[長門>ペイン/長門(NARUTO)]] ・[[飛段>飛段(NARUTO)]](疾風伝、ただし厳密には異なる) ■五影前任者 ・[[二代目土影:無>岩隠れの里(NARUTO)]] ・[[二代目水影:鬼灯幻月>霧隠れの里(NARUTO)]] ・[[三代目雷影:エー>雲隠れの里(NARUTO)]] ・[[四代目風影:羅沙>砂隠れの里(NARUTO)]] ■[[元人柱力>尾獣/人柱力(NARUTO)]] ・二尾:二位ユギト ・三尾:四代目水影・やぐら ・四尾:老紫 ・五尾:ハン ・六尾:ウタカタ ・七尾:フウ ・八尾:ブルービー(疾風伝) ■忍刀七人衆 各刀の歴代の使い手の中から特に強かった者達が選ばれている。 殆どのメンバーは刀を使っていたが、河豚鬼と満月は使う刀を忍連合側が確保していたため刀無しで戦っていた。 ・断刀“首斬り包丁”:[[桃地再不斬]] ・雷刀“牙”:林檎雨由利 ・大刀“鮫肌”:西瓜山河豚鬼 ・長刀“縫い針”:栗霰串丸 ・鈍刀“兜割”:通草野餌人 ・爆刀“飛沫”:無梨甚八 ・双刀“ヒラメカレイ”:鬼灯満月 ■[[血継限界]] ・[[白眼>白眼(NARUTO)]]:日向ヒザシ ・屍骨脈:[[君麻呂>君麻呂(NARUTO)]] ・灼遁:パクラ ・爆遁:ガリ ・磁遁:トロイ ・氷遁:[[白>白(NARUTO)]] ・[[万華鏡写輪眼>写輪眼]]&[[輪廻眼]]:[[うちはマダラ>うちはマダラ(NARUTO)]] ■その他名を馳せた実力者たち ・[[綱手>綱手(NARUTO)]]の恋人:加藤ダン ・[[木ノ葉>木ノ葉隠れの里(NARUTO)]]上忍:[[猿飛アスマ]] ・木ノ葉流剣術&透遁:月光ハヤテ(疾風伝) ・[[サイ>サイ(NARUTO)]]の兄:シン ・“根”の実力者:油女トルネ ・砂隠れの傀儡使い:[[チヨ>チヨ婆(NARUTO)]] ・[[雨隠れの里>隠れ里(NARUTO)]]の長:半蔵 ・雲隠れの重罪人:金角と銀角 ・霧隠れの忍:中吉 ・木ノ葉最強の体術使い:チェン老師(疾風伝) ・侍:タテワキ(疾風伝) ■[[音の四人衆]](疾風伝) ・左近・右近 ・多由也 ・鬼童丸 ・次郎坊 ■その他の忍達大勢(疾風伝) 大蛇丸との死体探しの中で目当ての者ではない失敗作と呼ばれる実力は高くない中忍以下の者たち。上記のオソイもこれに含む。その一方で各々が持つ術はそれなりに汎用性が高い。 忍連合軍の面々と面識がある者が多く、「死した今こそ」と生前抱いていた未練を晴らすことに成功した者も多い。 なお穢土転生された者は碁石みたいな物で操作していたりしたが、失敗作の場合は砂である。 ・砂隠れの下忍:ダイマル([[テマリ>テマリ(NARUTO)]]の[[幼馴染み>幼なじみ]]) ・半蔵の右腕の右腕:雨宿りのヘイジ ・地陸の師匠:中覚(ただし学問の師であるため戦闘力は高くない) ◇大蛇丸 ・初代火影:[[千手柱間]] ・二代目火影:[[千手扉間]] ・三代目火影:[[猿飛ヒルゼン]] ・四代目火影:[[波風ミナト]] *◆関連する術 ・&bold(){[[口寄せの術>口寄せの術(NARUTO)]]} この術の系統に分類される。現世へ死者の魂を口寄せする。 ・&bold(){&ruby(ごじょうきばくふだ){互乗起爆札}} #center(){&font(#0000ff){穢土転生の術は&bold(){ワシが作った}} &font(#0000ff){&bold(){それに合った戦術}もな…&bold(){己の体でやるのは初めてだが}} &bold(){&color(orange){(出るか…!二代目様考案の…)}}} 扉間がこの術とセットで開発した忍具。 起爆札に口寄せの術式を書き込むことで、爆破と同時に次の札を口寄せし、その札が爆発して次を口寄せし…… という流れを繰り返して連続で起爆し続け超高密度の爆炎を引き起こす無限連鎖爆弾。 穢土転生した死者の心臓にこの札を仕込み、敵陣に突っ込ませるのが本来の使い方。 扉間も&font(#0000ff){&bold(){「連続一点集中爆破」}}と豪語した火力は相当なもので、アニメの描写を見る限り中規模の拠点や要塞程度なら木っ端微塵に吹き飛ばせそうな大火力を生む。 おまけに扉間の反応からすると&bold(){穢土転生の術式に組み込まれている}らしく、死者の体内には自動的にセットされる模様。 カブトが使わなかったのは改良の過程で排除したか、あるいは起爆が扉間にしかできない特殊な道具なのかもしれない((奇襲部隊の攻防からして恐らく後者))。 ちなみにガイドブックでは&bold(){「生身でやれば死は免れない捨て身の爆砕術」}と解説されている。 なおヒルゼンは扉間が「飛べ!」と命じた瞬間&bold(){&color(orange){「(これは二代目様の手順!!)ミナトよ!離れるのじゃ!」}}と即座に悟って退避していたので割と頻繁に運用していたと思われる。 また発動時の扉間とヒルゼンの上記の台詞が&bold(){&color(red){全てにおいて倫理的にアウト}}なのはこの術と扉間を語る上では色んな意味で語り草。 ・&bold(){土遁蘇生術・死屍土壌} 疾風伝の[[オリジナルキャラクター]]・フドウの術。 大量の死体が入った大地を口寄せし、中の死体を蘇らせ操る。 「死者を蘇らせ操る」「蘇らせた相手の自我の有無も自在」というように穢土転生と似通った性能を持つ。 生贄が必要ないなど部分的には穢土転生より優れた部分もあるが、蘇らせた死者は再生せず術者が死ねば解除される、あくまで土遁に属する忍術である為雷遁に弱いなど、全体的には穢土転生の劣化。 恐らくは上述のメリットに目を付け、より簡易的に行使出来るようにした術であると思われる。 ・&bold(){[[鵺>鵺(妖怪)]] & 封印術・牛頭天王} 続編の『[[BORUTO‐ボルト‐]]』に登場したもの。 これの想定された運用法が『敵国で口寄せし、チャクラをため込んで敵国で自爆させる』という扉間の穢土転生を彷彿とさせる使い方だった。 *◆余談 ・一部では、霧隠れの里が捕虜交換に応じず、捕らえた他里の忍を徹底的に調べ上げて抹殺する様になったのはこの術が原因では無いか?という説がある。 ・「woman excite」というサイトの5ページ目にて岸影様はインタビューにこう答えている。&br()&bold(){「『分かり合える』と信じているナルトが単に相手を殺すことは出来ないので、そこで“穢土転生”という本来死んだはずの人間をゾンビのように復活させるというある種の荒行が出てきたんです。僕の中で穢土転生は『生き返る』のではなく、あくまで死んでいるキャラクターなんです」} 追記・修正は穢土転生を解いてからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,63) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2012/10/11 Thu 13:55:26 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 21 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&sizex(6){&bold(){&font(#800080){口寄せ・穢土転生!}}}} &bold(){&ruby(えどてんせい){穢土転生}}とは、『[[NARUTO‐ナルト‐]]』に登場する忍術の一つ。 生物や道具を自身の前に召喚する[[時空間忍術>空間支配能力]]『[[口寄せの術>口寄せの術(NARUTO)]]』の一種。 ●目次 #contents *◆概要 二代目火影・[[千手扉間]]が考案・開発した。後に[[大蛇丸>大蛇丸(NARUTO)]]、[[薬師カブト]]も習得している。 カブトは独自の機能を追加するなどの改良に成功している。 生きた人間を器(生け贄)に、死者を&ruby(あの世){浄土}から&ruby(この世){穢土}に口寄せする禁術中の禁術。 なお、口寄せとはあの世の霊を自身に憑依、降霊させることなので、本来の意味の口寄せの術と言える。 使用すると生贄に大量の塵が纏わりつき、[[生前の姿を再現する>死者蘇生]]。この時、額当てや服等の装備もある程度再現する。 術が完了した後は地中から棺が出現、死者を収納し再び地に潜り込む。その後は棺の出し入れにより好きな時に口寄せできるようになる。 この術で[[転生>復活]]された死者は眼球の強膜が黒く濁り((白眼・輪廻眼の場合は変化なし))、顔などの身体の所々にヒビが入る。 劇中の描写を見ると、ヒビが増えたり減ったりと一定しない(特にイタチが顕著)が、どうやら術者の制御下にどれほど入っているかで増減する模様。 アニメ一期では眼球の濁りの設定がまだ不明確だったため普通の眼になっていたが、疾風伝では原作準拠で黒くなっている。 術者を殺しても穢土転生が解術されないのが特徴で、使われると非常に厄介。 カブトによると、この術の最大の特徴は反則的な効果の反面リスクが全くない点である。 どれだけ術を行使しようと術者に対し肉体的・精神的な束縛やダメージなどの影響がない。 それどころか、高度な自我を持たせた状態で転生させたものを縛る等の行為をしない限り、維持のためのチャクラもそんなに必要ではない((長門が逆探知している通り、僅かにはチャクラが使われている。))、正に反則技。 この都合のいい特徴の数々には、暁の真のリーダーであり、第四次忍界大戦の首謀者である[[トビ>トビ(NARUTO)]]も警戒心をあらわにした。 &bold(){「[[戦略レベル>戦略/戦術]]で戦いに影響を及ぼす非常に有用な術」かつ「死者への冒涜としか言いようが無い倫理的には完全アウトな非人道的忍術」} という印象は劇中人物の認識としてもほぼ一致しており、劇中ではその非人道性から&bold(){&color(red){敵味方共に総スカンを喰らっている。}} 二度もこの術を使った作中屈指の外道である大蛇丸すら「この術を作るべきではなかった」と言い出す始末。&font(l){お前が言うなと思った読者視聴者はまあいたことだろう} *◆準備・条件 術の行使に際し、死者の依代となる「生贄」として生きた人間1人と蘇らせる対象の一定量の「個人情報物質(血や肉など)」が必要。 生贄は対象に近い体格が理想とされるが、容姿再現の際に纏う塵による四肢の延長が可能なのでさほど問題ではない。 性別が違っていても可。 術の発動条件として対象の魂が&ruby(あの世){浄土}にあるか、現世に魂単体の状態で存在しなければならない。 [[屍鬼封尽]]などにより[[封印]]されている、もしくは既にこの世の人間として生まれているなどで浄土に魂が存在しない場合、口寄せは不可能((第一部では大蛇丸がミナトを穢土転生しようとしてヒルゼンに阻止されているため、このときはまだその設定がなかったと思われる。事実、ゲーム「ナルティメットヒーロー2」ではヒルゼンが大蛇丸に穢土転生されている))。 ただし、封印を解放して魂を現世に出現させた状態ならば口寄せできるようになる。 また、深海に遺体が沈んだ[[自来也>自来也(NARUTO)]]など、必要量の個人情報物質が手に入らない場合も口寄せが不可能。 これらの条件設定は第二部での後付であり、大蛇丸が第一部で柱間・扉間を口寄せした後にミナトを口寄せしようとして失敗した際、ヒルゼンによって阻止された描写があるが、第二部終盤のカブトは「魂を[[死神]]が持っているから転生できなかった」と説明している。 ちなみに、完成度を上げて歴代火影をより完全に近い形で蘇生した大蛇丸曰く「それほど難しい術ではありませんよ……」とのこと。 一方で扉間本人が「ワシの作った術をこう易々と……」とこぼしており、そこらの忍には発動すらできない可能性もあるが、実際のところの難度は分かりにくい。 もっとも、大蛇丸が作中でもトップクラスの実力者であり、また禁術を含めた術マニアであることを踏まえると、&bold(){あくまでも大蛇丸にとっては難しくないだけ}という受け取り方もできる。 不老不死を求めて既存の術のみならず人体実験を含めた様々な研究に手を出している彼の感想として、「&font(b,purple){生贄一人程度で}生死の境目を反復横跳びする術の難易度としてはそれほどでもなかった」ということだろう。 古いファンブックの記載になるが、この術自体のランクはSランクという難易度としても最高峰の扱いになっていたことを考えても、かつ使用者が全員極めて強力な忍であるのを前提だと考えると、やはり基本的には極めて難易度が高い術だと思われる。 この術の土台となった口寄せの術が決して簡単ではないことを差し引いても、二代目の巻物を持ち出した[[ナルト>うずまきナルト]]が&bold(){見てくれってばよ[[イルカ先生>うみのイルカ]]……穢土転生の術!} になったらえらいこっちゃであった。 難しくてよかった。((尤も、イルカやヒルゼンとの出会いで倫理観を学んだナルトが他者を犠牲にする術を発動することなどないだろうが…)) *◆召喚した死者の特徴 ・&bold(){無限のチャクラ} どれだけ強力な術を連発しようとチャクラが枯渇しない。 ただしチャクラの最大出力が無限になるわけではなく、チャクラが無限に回復するというだけなので、 全力時の出力は変わらない(むしろ精度によっては格段に落ちる)し、チャクラの器である本人の限界まで一気に消費すれば回復するまでしばらくチャクラを消費する術は使えない。((例えば、四赤陽陣を発動した状態で扉間が影分身を使った際は2体までしか出せず、当人も「たった2体…ワシもこのザマとは」と嘆いていた。)) ・&bold(){[[不死身の身体>不死]]} 致命傷の他、四肢切断などの重大なダメージを負っても時間が経過すれば[[自動的に修復される>自動回復]]。 ただし即座に一瞬で回復する訳では無いので、手足のいずれかを失うなどの行動に制限を受ける程度のダメージを受けると、回復するまでの間は動きが鈍る事になる。 体の半分が吹き飛ぶ、爆発で木端微塵になるなど致命傷級のダメージならば動きそのものが止まる事もある。 また、[[毒物>毒]]は有効だが痛覚は存在せず、基本的に血も流れない。ただし、口寄せの際や瞳術の反動で流血することはある。 ・&bold(){蘇生されるのは[[死]]の直前の姿} 服装や額当て、甲冑など「死んだ時点で直接装着していたもの」も対象になる。不死身の身体の影響か生前患っていた病などはなくなる一方、外傷はそのまま再現されるため、例えば足に大きな傷を負っていた場合は機動力が落ちる。 また、生身の肉体が塵芥によって再現されるので、仕込み義手等の肉体にとって異物となるものは再現されない。 全身を人傀儡にして強化した[[赤砂のサソリ>サソリ(NARUTO)]]などは、生身の肉体として復活した。 死亡当時に身につけていた服や額当て、鎧などはそのまま再現され、再生の対象となる(外れた場合は着なおす必要がある)が、 装飾品以上の肉体とは無関係な外付け装備([[刀]]や[[苦無>暗器]]、傀儡人形等)に関しては、別途で用意する必要がある。 ミナトは第四次忍界大戦で蘇生された際、飛雷神のマーカーになるクナイを大量に保持していたが、恐らくこれは里を出る前に自宅から持ち出したものだと思われる。 カブトはこの特徴を改良し、死の直前だけではなく体の年齢を調整したり、個別の能力を発現した状態で転生させる事を可能にした。 カブトによって転生させられたマダラがその例で、マダラは老衰で死んでおり、輪廻眼を開眼したのはその老衰死の直前=全盛期の年齢では開眼していなかったのだが、輪廻眼を開眼しつつ全盛期の年齢の姿で転生した。さらにはマダラが生前自分で移植した以上の量の[[柱間細胞]]を埋め込まれており、[[木遁>木遁(NARUTO)]]の使用まで可能にされていた。 ・&bold(){生前技能の完全再現} 口寄せ契約はもちろん、[[血継限界]]をはじめ、本人以外では使用できない術であろうと再現する。 長門の輪廻眼やマダラの柱間細胞など、生前に移植などにより得た能力なども、生体として本体に取り込まれているものならば例外ではない。 ただし、穢土転生の精度によっては実力が劣化する他、[[輪廻眼]]の外道の能力や転生忍術、八門遁甲の陣、六道十尾柩印など「生体」が条件となる術は「塵芥で構成した偽物の体」では使用できない。 当然ながら[[尾獣の力による人柱力の力>尾獣/人柱力(NARUTO)]]は再現されず、また転生体を人柱力にすることも出来ない((オビトは外道魔像に封印した尾獣のチャクラを蘇生した人柱力の体に縛り付けることで擬似的に再現していた))が、ミナトだけは生前に屍鬼封尽で[[九尾>九喇嘛(NARUTO)]]の半身ごと自身を封印したため、口寄せされた際に諸共呼び出されたことで九尾の人柱力となっていた。また、死者であるため尾獣を抜いても死ななかった。 ・&bold(){術者には絶対服従} 専用の札を埋め込まれることにより、行動が制限される。 理性を無くした戦闘モード、自由行動、意識を残したまま身体は戦闘…etc.など自由自在。 カブトは札の効果を遠隔操作で書き換えることもできる。 口寄せ対象の意志とは関係無く、相手の攻撃に対して相応の対応をオートでとる命令が予め仕込まれている点は共通。 術の精度を上げた際など死者が強力な実力を持つ場合、支配しづらいことがある模様。 自我を持たせている場合は札を仕込んだ後であっても抵抗をしてくることもあるため、口寄せ対象に攻撃される前に素早く印を結んで行動を抑制するだけの力量も求められる。 大蛇丸が二度目の穢土転生で火影達を呼び出した際は札を埋め込まず、外部からチャクラで行動を制御するのみに留めていた。 *◆対処方法 どれだけ攻撃を加えようと死亡・戦闘不能になることはなく、術者を殺しても解除できないため、実質的な対処法は2つ(+1つ)しかない。 ・&bold(){召喚された死者を封印する} 最も現実的で多用される方法。封印術で対象を封印し行動不能にする。 基本は足止め役と封印役に別れ、複数人で行う。 ただし、消滅させられる訳ではないのでその場しのぎに過ぎない。 屍鬼封尽のように魂自体を封印してしまえば強引に解除できるほか、イタチの[[須佐能乎>須佐能乎(NARUTO)]]が持つ神器「十拳剣」や雲隠れの持つ六道の忍具(芭蕉扇以外)ならば生贄ごと封印できる。 また、六道の忍具の場合、たとえ術が解かれても魂が解放されず封印されたままになる(このために[[十尾>十尾(NARUTO)]]復活が成功した)。 基本的には動きを止めてから封印の札を貼り付けることで口寄せや以後の行動を封じるが、直接貼り付けた場合はその場で崩れ落ち、動かなくなる。 いずれも封印された時点で意識を失うのは共通。 ・&bold(){術者に解術させる} 術者を[[幻術]]などで操り、解除の印を組ませて術自体を解く。印の構成は子・丑・申・寅・辰・亥。 全ての穢土転生を解除できるものの、術者が皆最強クラスの忍なので非常に難しい。 成功すると、封印されていても魂は天に還る(六道の忍具内の魂は例外)。例外中の例外として、&font(#ff0000){術者以外の人物が解術することで穢土転生達を強制的に昇天させる事が可能}。 但しこれは全ての忍術を作ったとされ、歴代五影全員の魂をこの世に召喚してみせる等、人外の域にある[[大筒木ハゴロモ>>六道仙人(NARUTO)]]だからこそ成せる業である。 ちなみに、昇天する魂は「霊化の術」でコントロール出来るほか、マダラは解術の印を完成させる前に&bold(){チャクラで強引に穢土転生状態に復帰する}という荒業を見せている。 ・&bold(){陰陽遁} 転生体はあくまで「忍術でこの世に留まっている死者」であるため、全ての忍術を無にする六道の陰陽遁でダメージを受けるとその部分だけ穢土転生が解かれ、 致命傷を負った場合そのまま術が[[無効化]]され、転生できずに死ぬ=あの世に逆戻りすることになる。これが出来るのは[[六道仙術>仙術(NARUTO)]]を会得した者に限られる。 この他、死者と縁が深い者が魂の縛りを解く、あるいは死者自身が意識を取り戻すことでも成仏させることができる。 あまりにチートすぎる性能故か、疾風伝での[[アニメオリジナル外伝>アニメオリジナルエピソード]]「力-chikara-」では、ある特殊な血筋の者の目には骸骨のイメージで感知されるという特徴が新たに描写され、限定的とは言え解る者には偽装を施したとしても見破られてしまうという欠点が追加された。 *◆使用時のリスク 項目冒頭で紹介したカブトの言と反して、実際にはカブトが気づいていなかった無視できないリスクが存在する。 そのリスクとは、&bold(){口寄せした死者が無限のチャクラと不死身の身体のまま、制限を破って自分の意志で動き始める可能性がある}こと。 この手の外道な術は基本的に敵勢力の死者に対して使うため、「何もなければ」死者が術者の言う事を聞く事はまずない。 なので自我自体を縛る、命令札を埋め込むなどして強制的に命令に従わせる仕掛けをした上で転生させるのが鉄則。 しかし、召喚した死者が術者のコントロールから外れてしまう状況がいくつかある。 ・&bold(){&font(#ff0000){穢土転生の強制力を上回る幻術で術を上書きする}} 死者が完全な自由意志を取り戻す訳では無いが、術者の想定から外れてしまうという事には変わりがない。 穢土転生という術の高度さ&font(l){と非人道性による実験研究の困難さ}と敵の体内の札という取り出し困難な部位故か、戦闘中の対処方法として試された様子はなく劇中で描かれたのは1例のみ、それも事故的に成功した形である。 また、あくまで命令の札を書き換えているだけであるため、新たな札に取り替えてしまえば再び支配下に置かれる模様。 この方法で穢土転生のコントロールから離れたのは[[うちはイタチ>うちはイタチ(NARUTO)]]。 うちはシスイの[[万華鏡写輪眼>写輪眼]]に宿る最強幻術『別天神』によって、穢土転生の術者であるカブトの命令を離れて新たに「木ノ葉を守れ」という命令に従うこととなった。 別天神は幻術にかかったという感覚すら生じさせない強力な術だが、元々は生前のイタチ自身がサスケにかけるべく仕掛けてあったもののためイタチは別天神の発動に気付けたこと、 その新たな命令である「木ノ葉を守れ」という指示はイタチ本来の意志に極めて近いものであったため、イタチはほぼ自由意志を取り戻したに近い状況になった。 ・&bold(){&font(#ff0000){術者と実力のかけ離れた強力な忍を口寄せした場合、そもそも制御を仕込むことができない}} 死者に自意識がある場合、命令を強制する札を埋め込まれる事にはまず間違いなく抵抗するので、制御の印で動きを封じた上で埋め込む必要がある。 しかし死者側がかけ離れて強力な[[忍>忍者]]であった場合、この制御の印での縛りを破ってしまうため、命令札を埋め込む事もできなくなる。 死者を強引に縛るだけの実力がない場合、口寄せする穢土転生の精度を落とし、そもそも自我が全くないレベルまで弱体化させる必要がある。 この事を示す実例として、大蛇丸は初代火影・柱間と二代目火影・扉間をそれぞれ2回穢土転生しているが、 1回目の時は大蛇丸は伝説の三忍でかなりの実力を持ってはいたが柱間細胞を取り込んでいた訳でもない状態で、柱間・扉間に一切に抵抗を許さず完全に制御している。 しかし2回目では[[白ゼツ>ゼツ(NARUTO)]]を乗っ取って全身のほとんどが柱間細胞になり非常に強化されていたにも関わらず、 対話目的のために自我をほぼ完全に再現して口寄せしたため、「柱間は縛る事ができない」と自身で認めている。 この性質があるため、穢土転生は実力が伴わない忍が実力者を従えてお手軽に無双できる類の術ではない。 ・&bold(){&font(#ff0000){転生された死者が解除の印を知っていた場合、死者の側から一方的に口寄せ契約を解除できる}} &bold(){最大のリスク}。 死者の方からこれを行うと、魂の制御が術者から死者本人に変更されて完全にこの世に定着、罅割れも大きく減少する。こうなると封印する以外に止める手段がない。 命令の札も自我縛りも受けずに(あるいは実力差故にカブトも縛りきれずに)召喚されていた[[うちはマダラ>うちはマダラ(NARUTO)]]はこの方法で術を解いた。((術の開発者である扉間は何故か解除の印を使おうとしなかった。開発者である彼が解除の印を知らないというのは考えにくいのだが…)) このようにしてコントロールを離れた召喚死者による反逆や暴走の可能性があり、決してノーリスクとは言い難い。 もっとも、カブトの発言は何らかの&ruby(コスト){代償}を払う必要がないということを強調しており、その点は破格かつ確かな事実なので一概に間違っているとも言えない。 後述の扉間の使い方と大蛇丸以降の使われ方の違いと合わせ、穢土転生という術の認識の違いを象徴する一件と見ることもできるだろう。 *◆開発した扉間の使い方 劇中では&bold(){「術者の意のままに操ることが可能な無敵の軍勢を大量に増やす事の出来るチート術」}としての側面が強かった穢土転生。 しかし開発者である千手扉間が第四次忍界大戦で示唆した穢土転生の本来の使い方は全く異なるものだった。 それは… #center(){&sizex(5){&font(#808080){&bold(){ボク達ごと……?}}} &sizex(5,b){&bold(){当たり前だ 穢土転生の術は本来こうやって道連れに使うものだ}}} マダラが語った扉間が生前に使っていた穢土転生の運用方法とは #center(){&font(#ff0000,b){自我を縛って情報を吐かせ、蘇らせた死者の体内に互乗起爆札を仕込んで[[自爆]]させる}} というもの。 対象の自我を縛るため相手は一切抵抗できず、精度を上げたり蘇らせる対象が強力な忍でなくとも、 互乗起爆札を仕込んで無限再生&連続爆発する[[人間爆弾>爆弾]]にすれば、&bold(){死者の戦闘力に一切左右されない上に、味方には一切の損害が発生しない}という、まさしく完璧な戦術である。 隷属させた死者から情報を取るので&bold(){呪印や訓練、自決といった個人レベルのあらゆる防諜手段が意味を成さない。} よってどうやっても情報漏洩の防ぎようがなく、爆弾化した穢土転生体は封印するまでにどんどん仲間が倒れ被害が発生するので、やられる方からすれば面倒どころではない。 情の厚い忍者ほど仲間を殺すことに抵抗が出るので、[[ゾンビ]][[爆弾]]への対処を遅延できれば更にお得。しかも混乱している間に木ノ葉の忍による攻撃も続くため、下手をしなくてもそのまま総崩れになる。 また、終盤の扉間の発言から&bold(){「生死不明な敵の忍者の生死確認の手段」}という応用もできたようだ。 解りやすい運用法のフローチャートを書くと >・1.敵の忍を複数捕らえ、&bold(){一番情報を持っていそうな捕虜一人を殺す} >・2.他の捕虜を生贄にこの術で&bold(){殺した捕虜を蘇生し自我を縛った上で情報を吐かせる} >・3.強制的に一通り吐かせたら自我を消して&bold(){体内に起爆札を仕込む} >・4.飛雷神の術で敵の拠点に送り込むor捕虜の解放に見せかけて敵陣へ放つ >・5.&bold(){&font(#ff0000){味方の感動の再会の瞬間に爆破}} >・6.混乱する敵陣に攻勢をかけて殲滅 >・7.戦いが終わったら解術して後始末(証拠隠滅) >・8.敵国の戦争に参加した主要忍者を標的に穢土転生を実行し生死確認を行う。生きていれば警戒すれば良く、死んでれば(2)と同じように&bold(){&font(#ff0000){ソイツの自我を縛って機密情報を洗いざらい喋らせる}} >・9.事が終わったら解術し安全に処理 という手順になると思われる。 仮に死者による自爆攻撃と木ノ葉の忍の攻勢を凌いだとしても、次は&bold(){&font(#ff0000){「味方の捕虜が一切信用できない」という強烈な疑心暗鬼}}を相手に植え付けられる。 もはや蛇足気味になってしまうが、当然&font(b,#ffdc00){飛雷神の術}による&font(b,purple){マーキングも警戒しなくてはいけない}。[[自爆]]による壊滅か転送による奇襲かその両方か……&font(b,red){そら修羅の時代でも停戦しましょうね}ってなる。 実に扉間らしい合理一辺倒の術である。 そもそもリスクが発生したのは、大蛇丸とカブトが術に手を加えて呼び出す人物の精度を上げ、また自我を縛らずに運用したためである。 この本来の使い方を見た上で考えると、穢土転生は扉間が開発・運用した形で「戦争に使う術としては」一つの完成を迎えており、 「本来の強さを再現して兵士とする」方向は改良でなく改悪であるとも言える。 ただし穴はあれど、凄腕の忍者ですら意のままに操れてしかも無尽蔵のチャクラを駆使しながら臨機応変に動いてくれるというのは 本来の使い方では出来ない別の大きな利点であり、使い方や目的次第で価値が変わると言った方が正しいだろう。 扉間も作中屈指の実力者であり、彼が操作できない可能性があるとすれば各国の長である影クラスや人外の域にいる者くらいで、実際の反逆リスクはかなり低い。 死者の兵隊策をとらなかったのは単純に術研究がそこまで届かなかったのか、あるいは効率性や確実性から不要と判断したのかもしれない。 扉間がこの術を開発・運用して猛威を振るったのは、時系列的に考えて恐らく第一次忍界大戦中。 [[二代目水影>霧隠れの里(NARUTO)]]及び[[三代目雷影>雲隠れの里(NARUTO)]]が困惑する一方で[[二代目土影>岩隠れの里(NARUTO)]]と[[チヨ婆>チヨ婆(NARUTO)]]は即座に状況を理解していたため、主に大陸の西側で使用していたと思われる。 ちなみに第四次忍界大戦では、偵察・奇襲部隊に配置されたデイダラがシンの体に起爆粘土を仕込んで爆弾にするという方法を使用しており、図らずも本来の使い方で運用していた。 前述の通り倫理も常識も完全無視の効率最優先仕様だが、甘さとお人よしが服を着たような柱間でさえ&font(#008000){「&bold(){あまり}いい術とは言えん」}という評価で、時系列を考えれば当時の[[木ノ葉>木ノ葉隠れの里(NARUTO)]]はこのような手段を執らねばならないほど切迫した情勢にあったと考えられる。 逆説的にどれだけ世紀末的情勢だったのか……。 術単体で見れば、作中で出た術の中ではこれ以上に酷い術はそうそう考えられない((せいぜい[[無限月読>月読(NARUTO)]]が匹敵するぐらい))が、「外道な行為」そのものはいくらでもある。((扉間達が幼少期の頃の一族同士の戦争では大人複数人で敵勢力の子供一人を嬲り殺しにする度に敵側も報復で同様の行為をする事が当たり前になっており、当時の平均寿命が「一般人」を含めても30歳程というとんでもない時代である)) 穢土転生という術は、四代目火影の反応や倫理を無視して術研究をしている大蛇丸の使い方からしても、後世の忍には死者を[[蘇生>復活]]して傀儡にする術程度の認識だった。 つまり、本来の使い方は知れ渡っていなかった可能性もある。 &font(l){本来の使い方は後付けかもしれなかったり、扉間の使い方は少年漫画序盤でやる内容としては見栄えがしないという創作上の事情もあるかもしれないが。} もっとも、扉間流であろうが大蛇丸やカブトのような使い方であろうが、&bold(){&color(red){極めて卑劣な術であることには変わりない。}} *◆作中で穢土転生された者たち 一部・一部以前 ◇大蛇丸 ・天気売りの一族:ヨタ(疾風伝) ・初代火影:[[千手柱間]] ・二代目火影:[[千手扉間]] ・三代目風影(疾風伝) ・雲隠れの中忍ムサイの父親:オソイ(疾風伝) (ヨタとオソイは大蛇丸が蘇らせたのをカブトが第四次忍界大戦で操っていた。) 二部 ◇薬師カブト ■[[暁>暁(NARUTO)]](暁の衣ではなく暗め朱色の衣) ・[[サソリ>サソリ(NARUTO)]] ・[[角都>角都(NARUTO)]] ・[[デイダラ>デイダラ(NARUTO)]] ・[[うちはイタチ>うちはイタチ(NARUTO)]] ・[[長門>ペイン/長門(NARUTO)]] ・[[飛段>飛段(NARUTO)]](疾風伝、ただし厳密には異なる) ■五影前任者 ・[[二代目土影:無>岩隠れの里(NARUTO)]] ・[[二代目水影:鬼灯幻月>霧隠れの里(NARUTO)]] ・[[三代目雷影:エー>雲隠れの里(NARUTO)]] ・[[四代目風影:羅沙>砂隠れの里(NARUTO)]] ■[[元人柱力>尾獣/人柱力(NARUTO)]] ・二尾:二位ユギト ・三尾:四代目水影・やぐら ・四尾:老紫 ・五尾:ハン ・六尾:ウタカタ ・七尾:フウ ・八尾:ブルービー(疾風伝) ■忍刀七人衆 各刀の歴代の使い手の中から特に強かった者達が選ばれている。 殆どのメンバーは刀を使っていたが、河豚鬼と満月は使う刀を忍連合側が確保していたため刀無しで戦っていた。 ・断刀“首斬り包丁”:[[桃地再不斬]] ・雷刀“牙”:林檎雨由利 ・大刀“鮫肌”:西瓜山河豚鬼 ・長刀“縫い針”:栗霰串丸 ・鈍刀“兜割”:通草野餌人 ・爆刀“飛沫”:無梨甚八 ・双刀“ヒラメカレイ”:鬼灯満月 ■[[血継限界]] ・[[白眼>白眼(NARUTO)]]:日向ヒザシ ・屍骨脈:[[君麻呂>君麻呂(NARUTO)]] ・灼遁:パクラ ・爆遁:ガリ ・磁遁:トロイ ・氷遁:[[白>白(NARUTO)]] ・[[万華鏡写輪眼>写輪眼]]&[[輪廻眼]]:[[うちはマダラ>うちはマダラ(NARUTO)]] ■その他名を馳せた実力者たち ・[[綱手>綱手(NARUTO)]]の恋人:加藤ダン ・[[木ノ葉>木ノ葉隠れの里(NARUTO)]]上忍:[[猿飛アスマ]] ・木ノ葉流剣術&透遁:月光ハヤテ(疾風伝) ・[[サイ>サイ(NARUTO)]]の兄:シン ・“根”の実力者:油女トルネ ・砂隠れの傀儡使い:[[チヨ>チヨ婆(NARUTO)]] ・[[雨隠れの里>隠れ里(NARUTO)]]の長:半蔵 ・雲隠れの重罪人:金角と銀角 ・霧隠れの忍:中吉 ・木ノ葉最強の体術使い:チェン老師(疾風伝) ・侍:タテワキ(疾風伝) ■[[音の四人衆]](疾風伝) ・左近・右近 ・多由也 ・鬼童丸 ・次郎坊 ■その他の忍達大勢(疾風伝) 大蛇丸との死体探しの中で目当ての者ではない失敗作と呼ばれる実力は高くない中忍以下の者たち。上記のオソイもこれに含む。その一方で各々が持つ術はそれなりに汎用性が高い。 忍連合軍の面々と面識がある者が多く、「死した今こそ」と生前抱いていた未練を晴らすことに成功した者も多い。 なお穢土転生された者は碁石みたいな物で操作していたりしたが、失敗作の場合は砂である。 ・砂隠れの下忍:ダイマル([[テマリ>テマリ(NARUTO)]]の[[幼馴染み>幼なじみ]]) ・半蔵の右腕の右腕:雨宿りのヘイジ ・地陸の師匠:中覚(ただし学問の師であるため戦闘力は高くない) ◇大蛇丸 ・初代火影:[[千手柱間]] ・二代目火影:[[千手扉間]] ・三代目火影:[[猿飛ヒルゼン]] ・四代目火影:[[波風ミナト]] *◆関連する術 ・&bold(){[[口寄せの術>口寄せの術(NARUTO)]]} この術の系統に分類される。現世へ死者の魂を口寄せする。 ・&bold(){&ruby(ごじょうきばくふだ){互乗起爆札}} #center(){&font(#0000ff){穢土転生の術は&bold(){ワシが作った}} &font(#0000ff){&bold(){それに合った戦術}もな…&bold(){己の体でやるのは初めてだが}} &bold(){&color(orange){(出るか…!二代目様考案の…)}}} 扉間がこの術とセットで開発した忍具。 起爆札に口寄せの術式を書き込むことで、爆破と同時に次の札を口寄せし、その札が爆発して次を口寄せし…… という流れを繰り返して連続で起爆し続け超高密度の爆炎を引き起こす無限連鎖爆弾。 穢土転生した死者の心臓にこの札を仕込み、敵陣に突っ込ませるのが本来の使い方。 扉間も&font(#0000ff){&bold(){「連続一点集中爆破」}}と豪語した火力は相当なもので、アニメの描写を見る限り中規模の拠点や要塞程度なら木っ端微塵に吹き飛ばせそうな大火力を生む。 おまけに扉間の反応からすると&bold(){穢土転生の術式に組み込まれている}らしく、死者の体内には自動的にセットされる模様。 カブトが使わなかったのは改良の過程で排除したか、あるいは起爆が扉間にしかできない特殊な道具なのかもしれない((奇襲部隊の攻防からして恐らく後者))。 ちなみにガイドブックでは&bold(){「生身でやれば死は免れない捨て身の爆砕術」}と解説されている。 なおヒルゼンは扉間が「飛べ!」と命じた瞬間&bold(){&color(orange){「(これは二代目様の手順!!)ミナトよ!離れるのじゃ!」}}と即座に悟って退避していたので割と頻繁に運用していたと思われる。 また発動時の扉間とヒルゼンの上記の台詞が&bold(){&color(red){全てにおいて倫理的にアウト}}なのはこの術と扉間を語る上では色んな意味で語り草。 ・&bold(){土遁蘇生術・死屍土壌} 疾風伝の[[オリジナルキャラクター]]・フドウの術。 大量の死体が入った大地を口寄せし、中の死体を蘇らせ操る。 「死者を蘇らせ操る」「蘇らせた相手の自我の有無も自在」というように穢土転生と似通った性能を持つ。 生贄が必要ないなど部分的には穢土転生より優れた部分もあるが、蘇らせた死者は再生せず術者が死ねば解除される、あくまで土遁に属する忍術である為雷遁に弱いなど、全体的には穢土転生の劣化。 恐らくは上述のメリットに目を付け、より簡易的に行使出来るようにした術であると思われる。 ・&bold(){[[鵺>鵺(妖怪)]] & 封印術・牛頭天王} 続編の『[[BORUTO‐ボルト‐]]』に登場したもの。 これの想定された運用法が『敵国で口寄せし、チャクラをため込んで敵国で自爆させる』という扉間の穢土転生を彷彿とさせる使い方だった。 *◆余談 ・一部では、霧隠れの里が捕虜交換に応じず、捕らえた他里の忍を徹底的に調べ上げて抹殺する様になったのはこの術が原因では無いか?という説がある。 ・「woman excite」というサイトの5ページ目にて岸影様はインタビューにこう答えている。&br()&bold(){「『分かり合える』と信じているナルトが単に相手を殺すことは出来ないので、そこで“穢土転生”という本来死んだはずの人間をゾンビのように復活させるというある種の荒行が出てきたんです。僕の中で穢土転生は『生き返る』のではなく、あくまで死んでいるキャラクターなんです」} 追記・修正は穢土転生を解いてからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,63) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

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