菅野直

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&font(#6495ED){登録日}:2012/09/06(木) 15:51:12 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &ruby(かんの){菅野}&ruby(なおし){直} 太平洋戦争期の日本海軍の戦闘機搭乗員。[[宮城県]]角田町(現角田市)出身。 海軍兵学校70期、第38期飛行学生。 最終階級は大尉(戦死により二階級特進で中佐)。 [[零式艦上戦闘機>ゼロ戦(零式艦上戦闘機)]]・[[局地戦闘機紫電改>局地戦闘機 紫電]]を操り、個人・協同含め敵機撃墜破数72機。 数字からもわかる通り、太平洋戦争下でも屈指の[[エースパイロット]]。 「菅野デストロイヤー」というニックネームを付けられたほどの強烈なキャラクター・生き様と、そのミステリアスな最期などから、注目を浴び続けている。 二つ名「デストロイヤー(破壊者)」はその戦果にではなく、 &font(#ff0000){何かにつけて機体の扱いが乱暴で飛行機をぶっ壊しまくっていたことに由来する}。 【デストロイヤー爆誕】 1921(大正10)年9月23日に、貧農の身から苦学して警察署長になった菅野浪治と母すみえの間に生まれる。 次男坊で、姉に菅野かほる、兄に菅野巌がいる。後に妹の菅野志げ子と末妹の菅野和子が生まれている。 小学生の頃は、両親の教育の成果もあって品行方正で学業も優秀という兄の巌が両親から可愛がられるのを見ては、反抗的な態度をとって叱られていたが、 中学一年までは七歳年上の姉かほるが添寝していたと言う甘えん坊なところもあり、明るく喧嘩が強いガキ大将の様な存在でもあった。 旧制角田中学(現:角田高校)に進学すると、石川啄木に傾倒して詩を読み、学友たちと文学について激論を交わすと言う、 後のデストロイヤー振りからは想像もできないと言われる程の軟派な学生生活を送ったと言われている。 &font(#ff0000){だがヤツはハジケた} 【デストロイヤー覚醒】 1938(昭和13)年12月に江田島の海軍兵学校に70期として入学し、 1941年(昭和16年)11月に卒業後に第38期飛行学生となり1943(昭和18)年9月に修了して戦闘機のパイロットになった。 飛行学生時代から、着陸禁止区域に着陸しようとして練習機をひっくり返したり、模擬戦で教官の機体と接触を繰り返す等して、 練習機を学生の間に四機から五機は破壊したらしい。 デストロイヤーの愛称もこのころついた。 【デストロイヤー世界デビュー】 1944(昭和19)年4月、初代第343航空隊(通称「隼」)の分隊長となったミクロネシアにて初陣を経験し、 同隊が解体となる7月10日まで現地に留まった後に、第201海軍航空隊(306飛行隊)の分隊長となった。 この頃の菅野直は、軍紀違反の常習犯で、嫌いな司令官のいた小屋を零戦の降下時の風圧で吹き飛ばしたり、他の部隊の上官や将校に殴りかかったり、 女子挺身隊員に対して部下と共に一斉にち○こを露出させる等していた。 文学に熱くなっていたインテリ青年が &font(#ff0000){どうしてこうなった} 一方実戦では、 操縦する零戦の翼を敵機B-24の尾翼にぶつけて撃墜する 背面急降下攻撃で敵機の胴体と翼の間をすり抜ける間に銃撃する 一度に2機のB-24を撃墜する といった&font(#ff0000){「零戦は打撃武器」}な戦果を上げ、乗機に指揮官識別用の黄色いラインを引いていた事から、 米軍から&font(#ffdc00){「イエローファイター」}と呼ばれて恐れられた。 ちなみにこのラインは自身に敵を引きつけるための目的で菅野が付け始めたものらしく、他の飛行隊長もそれに倣ったとのこと。 太平洋戦争末期からは新301飛行隊「新選組」の隊長を務めて、「紫電」「紫電改」を駆って戦う事になった。 新選組では、南洋でB-24相手におこなっていた急降下からのすり抜けさざま攻撃をさらに発展させ、 &font(#ff0000){B-29の弾幕をかいくぐりながら700km/hの速度で20メートルの至近距離まで突っ込んで撃墜する}と言うクソ度胸を示して撃墜数を増やし、猛将と呼ばれた。 ※米軍の記録には、至近距離まで接近した紫電改のパイロットの顔やマフラーが確認できたとの事。 ※菅野直の急降下攻撃は、菅野直以外が操縦する機体が耐えられなくなって空中分解する事もあった。 【デストロイヤー・華麗なる武勇伝】 7,8歳のころに近所の猛犬と格闘になりナイフでつき殺す。 特攻戦果を報告するが上司から戦果が大きすぎて言いがかりをつけられ。菅野は怒り腰の拳銃をそのまま五発床に発砲した。 菅野は自身の右足親指に銃弾をかすめたが発砲は暴発の扱いで済んだ。 酒で特攻の憂さ晴らしをしていると搭乗員宿舎に司令部からやかましいと苦情が来たが、 菅野は&font(#ff0000){「明日の命も分からない搭乗員に何を言う」}と怒鳴り黙らせる。 ルバング島に不時着した際、救援の到着するまでの数日間、原住民に対して&font(#ff0000){「俺は日本のプリンス菅野だ」}と名乗り原住民の敬愛を集め、 [[島の王様のように過ごした>クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル]]。 内地からフィリピンに受け取った零戦を持ちかえる際、基地を間違え着地しそこの司令に叱責されたため、 菅野は&font(#ff0000){エンジンを全開にし後流の風で指揮所のテントを吹き飛ばし去る}。 フィリピンで敵機銃弾を受けた際、大腿部からの摘出手術で麻酔なしで臨むと希望したが痛みから途中で一時中止してもらい瞑想し気合を入れると、 えぐり出し縫合を終えるまで表情を変えず一言も発しなかった。 【さよならデストロイヤー】 1945年8月1日の戦闘中、菅野から戦闘第301飛行隊所属堀光雄飛曹長の無線に 「ワレ、機銃筒内爆発ス。ワレ、菅野一番」と入電が入った。 これを聞いた堀が自機のはるか下方を水平に飛ぶ菅野機を発見し即座に近づいたところ、 左翼日の丸の右脇に大きな破孔を発見した。 すぐさま戦闘を中止し菅野機の護衛に回ったが、菅野は敵の攻撃に向かうように再三指示した。 堀がそれでも護衛から離れないので菅野は拳を突き付けて見せ、堀は攻撃に戻った。 堀はその瞬間にそれまで怒りの形相であった菅野の表情が和らいだのを見たという。 菅野から 「空戦ヤメ、全機アツマレ」 と入電があったため、堀は菅野がいると思われる空域へ向かうが、途中再び 『ワレ、機銃筒内爆発ス。諸君ノ協力ニ感謝ス、ワレ、菅野一番』 との通信を遺して消息を絶ち、そのまま死亡扱いとなった。 通信の内容から、機銃が暴発したことで操縦不可能に陥って墜落したものと考えられているが確証はない。 【デストロイヤーあれこれ】 彼が撃墜王となったのは大戦の戦況が劣勢になった1943年9月以降。 343空の教官であった[[坂井三郎]]からは、 「なんでお前みたいなヒヨコが選ばれたんだ?[[岩本徹三]]とか連れてくればいいのに、お前のような若造がなぜ隊長だ?ジャク(使えない搭乗員の意味の隠語)め……」 と度々愚弄される事も多く、堪忍袋の緒が切れそうになった事が多かったという。 飛行時間が坂井より絶対的に短いことから侮られ、『取るに足らない若手』と公言されてしまっていた。 &font(#ff0000){一応、海軍兵学校卒のエリートだったので、水兵出身の坂井から嫉妬されていたとも}。 もっとも、坂井は「一度も墜落させたことがない」ことを最大の誇りとしており、デストロイヤーの異名がつくほど機体を破壊しまくっていた菅野に我慢ができなかったとも言われる。 劣勢期に撃墜王となっただけに、ゼロ戦が急速に陳腐化していくのを最前線で見、感じていた証人であった。 新鋭機の登場を心待ちにしていた中、紫電改の配備はまさに水を得た魚。 撃墜スコアを更に伸ばし、猛将と諢名されるに相応しい働きを見せたが、 南方戦線以来の相棒とも言えた[[杉田庄一]]曹長(死後、中尉)、源田大佐が呼び寄せた護衛役の[[武藤金義]]少尉らが、 彼の身代わりになるかのように相次いで戦死、あるいは行方不明になると、 デストロイヤーの名を持つ菅野も仲間と相棒を激戦で立て続けに失うと、目に見えて鬱状態に陥ってしまったという、源田実大佐の証言が残されている。 また、343空の三人の結成時の飛行隊長の中でも最も武運に恵まれており、上記の通りに終戦の14日前まで生き残っていた。 だが、愛機ではない機体での出撃が運の尽き。とうとう未帰還になってしまった。 何故、愛機が使用できなかったのかは今なお不明。精鋭と評判の343空といえど、終戦間際には機材が不足していた事を示すエピソードである。 整備士の技能低下もあったかもしれない。 343空は8月からは作戦を限定し、人員と機体の補充要求もしていなかったとされている。 彼の存在が343空の名を後世に残した側面も大きく、ちばてつやの『紫電改のタカ』で343空がマンガ世界にデビューを飾ると、菅野も登場したのだが…… 風貌はベテランパイロットっぽいいかついヒゲおやじ。&font(#ff0000){誰だお前!} 実際には坂井三郎から侮られていた通りに若手(行方不明になった当時で24歳!)パイロットであり、同作主人公の滝城太郎に近い風貌であった。 343空というと、菅野がいる部隊というイメージが定着したのに貢献した一作である。 ちなみに、より情報が明らかになった後の時代である後世の[[ドリフターズ(漫画)]]では史実通りの若者で描かれている。 なお、近年のNHKのドキュメンタリー番組では343空は菅野がいて、 当時の日本軍最新鋭の戦闘機の両巨頭(もう一方は疾風)での片翼であった紫電改を装備していた部隊ということで、 情報が入っていれば長崎原爆投下を阻止してくれていたはずだと願望に近い説が立てられたが、原爆投下時には菅野は行方不明である。&font(#ff0000){無茶言いなさんな} もしかしたらいまでも[[どこか>ドリフターズ(漫画)]]で[[大空>第502統合戦闘航空団「ブレイブウィッチーズ」]]を[[飛んでいる>艦隊これくしょん -艦これ-]]かもしれない… 追記・修正はなんかをぶっ壊してからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,86) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ドリフターズで知ったが、犬人間から &br()空の神様として怖がられ こき使ってたな~WW -- 松永さん (2013-09-06 22:08:16) - ↑この記事を作ったときにふざけてクレしん映画のリンクを貼ったけどまさか本当に似たよーなことやらかすとは思わなんだ -- 名無しさん (2013-09-07 00:06:10) - マジでこの人大好きだ -- 名無しさん (2013-09-24 01:37:18) - 最期の入電のとこ読むたびにぶるっとくる -- 名無しさん (2013-10-15 11:17:46) - 後期のエースの代表。南方を生き残っていただけあって、新鋭機の登場に抵抗しなかった現実的なところもあるインテリ -- 名無しさん (2013-12-06 17:51:58) - 滅茶苦茶だけどこの人の生き様好きだわ。戦後まで生き残ってたらどんなじいさんになったんだろな -- 名無し (2013-12-22 14:35:27) - 文学青年から何があったんだ… -- 名無しさん (2014-02-07 22:41:07) - 坂井三郎に未熟なヒヨコ扱いされたのは、デストロイヤーなんて呼ばれる程『自分の乗機を壊しすぎた』からじゃ…… -- 名無しさん (2014-02-07 22:46:28) - 源田実に心酔していたバカだよ -- 名無しさん (2014-02-20 12:19:45) - 坂井さん・・・あの零戦虎徹と比較したら誰だって未熟者だよ -- 名無しさん (2014-04-19 15:20:37) - 上司ならどこまでも付いていきますぜ!こんな人いないわあ -- 直大好き♡ (2014-06-17 16:39:08) - ドリフターズでの口調が「荒井注」わざとか? -- 名無しさん (2014-06-17 17:41:13) - そう言えばマクロスシリーズでもイサムやガルドが同じ事やっていたな。主翼で敵撃破 -- 名無しさん (2014-08-05 00:03:32) - 零戦は打撃武器って……ちょっと何言ってるかわかんないです -- 名無しさん (2014-10-15 16:11:37) - 行方不明か...そういえば「ゼロの使い魔」で日本から異世界に来たゼロ戦があったな。 -- 名無しさん (2014-10-26 12:49:51) - ↑3そういえばこの人が初登場のタイトルが「私の彼はパイロット」ww -- 名無しさん (2014-11-14 21:46:33) - 「イケー!ぶちかませー!」「アメリカ人でも蹴る、イギリス人でも蹴る」 -- 名無しさん (2014-11-14 21:47:20) - ↑そしてイタリアでも蹴るw -- 名無しさん (2014-11-29 18:36:41) - 今の日本の空自には、こんなすごいエースはいないのかなぁ…… -- 名無しさん (2015-01-12 13:50:26) - 自衛隊は飛びぬけた個人技に頼るほど未熟な軍じゃない。全員がエース級だ -- 名無しさん (2015-01-12 16:06:24) - ボリビーア! -- 名無しさん (2015-01-21 12:47:01) - ↑ハッハッハーボリビーア! -- 名無しさん (2015-01-21 13:13:58) - ↑&↑2そんな国ねーよ(古代ローマ並感 -- 名無しさん (2015-03-22 08:51:01) - 死んだの23歳かよ 戦中末期とはいえ若すぎるな… -- 名無しさん (2015-07-11 01:52:21) - 直くんがすきすぎていきるのがつらい -- 名無しさん (2015-08-27 15:49:20) - 元々ガキ大将が高校デビューでちょっと文学嗜んだ感じでハジけたって言うより本性現しただけなんじゃ… -- 名無しさん (2016-06-25 21:06:09) - ドリフターズとストパン新作が同時期に放送されそうでご本人を元にしたキャラと女体化したキャラが同時にアニメに出るという凄まじいことが起こりそうになってる -- 名無しさん (2016-06-30 22:57:37) - こういう文科系が何かのきっかけで体育会系に目覚めたような人は劇的な人生送ってる印象があるわ -- 名無しさん (2017-03-16 05:08:10) - 5巻の猿でもわかる日本軍 「いくらなんでも陸と海で仲悪すぎだろ」 「ライセンス別々に買うわ陸軍が潜水艦作るわ・・・」「ヤクザの内部抗争かよ」 だった -- 名無しさん (2017-04-25 11:57:53) - そうか、坂井三郎は乗機を壊さなかったことを何よりも誇りにしていたんだった。 -- 名無しさん (2017-12-20 19:49:34) - 自衛隊でも、全員がエース級な中で、さらにそれを超えたスーパーエース級が何人かいてもいいと思うんだ…… -- 名無しさん (2017-12-20 19:56:10) - 今回の艦これ冬イベントにて、最終海域甲難易度の報酬として301飛行隊が実装されたね。現在は最強の防空戦闘機隊。 -- 名無しさん (2018-03-17 22:41:55) - どうやら山本多門から得た翼でお豊を助けに来るみたいだな。期待してまっせ。 -- 名無しさん (2018-10-02 09:55:14) - 江田島平八の若かりし頃の名前である   民名書房「日本男児」より -- 名無しさん (2022-06-05 19:42:34) - 写真見ると可愛い顔してるよ -- 平八 (2022-12-27 11:44:56) - 澄んだ瞳してたらしい -- 名無しさん (2023-11-16 13:16:13) - 本当は辛くて堪らなかっただろうな -- 名無しさん (2023-11-16 13:21:22) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2012/09/06(木) 15:51:12 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &ruby(かんの){菅野}&ruby(なおし){直} 太平洋戦争期の日本海軍の戦闘機搭乗員。[[宮城県]]角田町(現角田市)出身。 海軍兵学校70期、第38期飛行学生。 最終階級は大尉(戦死により二階級特進で中佐)。 [[零式艦上戦闘機>ゼロ戦(零式艦上戦闘機)]]・[[局地戦闘機紫電改>局地戦闘機 紫電]]を操り、個人・協同含め敵機撃墜破数72機。 数字からもわかる通り、太平洋戦争下でも屈指の[[エースパイロット]]。 「菅野デストロイヤー」というニックネームを付けられたほどの強烈なキャラクター・生き様と、そのミステリアスな最期などから、注目を浴び続けている。 二つ名「デストロイヤー(破壊者)」はその戦果にではなく、 &font(#ff0000){何かにつけて機体の扱いが乱暴で飛行機をぶっ壊しまくっていたことに由来する}。 【デストロイヤー爆誕】 1921(大正10)年9月23日に、貧農の身から苦学して警察署長になった菅野浪治と母すみえの間に生まれる。 次男坊で、姉に菅野かほる、兄に菅野巌がいる。後に妹の菅野志げ子と末妹の菅野和子が生まれている。 小学生の頃は、両親の教育の成果もあって品行方正で学業も優秀という兄の巌が両親から可愛がられるのを見ては、反抗的な態度をとって叱られていたが、 中学一年までは七歳年上の姉かほるが添寝していたと言う甘えん坊なところもあり、明るく喧嘩が強いガキ大将の様な存在でもあった。 旧制角田中学(現:角田高校)に進学すると、石川啄木に傾倒して詩を読み、学友たちと文学について激論を交わすと言う、 後のデストロイヤー振りからは想像もできないと言われる程の軟派な学生生活を送ったと言われている。 &font(#ff0000){だがヤツはハジケた} 【デストロイヤー覚醒】 1938(昭和13)年12月に江田島の海軍兵学校に70期として入学し、 1941年(昭和16年)11月に卒業後に第38期飛行学生となり1943(昭和18)年9月に修了して戦闘機のパイロットになった。 飛行学生時代から、着陸禁止区域に着陸しようとして練習機をひっくり返したり、模擬戦で教官の機体と接触を繰り返す等して、 練習機を学生の間に四機から五機は破壊したらしい。 デストロイヤーの愛称もこのころついた。 【デストロイヤー世界デビュー】 1944(昭和19)年4月、初代第343航空隊(通称「隼」)の分隊長となったミクロネシアにて初陣を経験し、 同隊が解体となる7月10日まで現地に留まった後に、第201海軍航空隊(306飛行隊)の分隊長となった。 この頃の菅野直は、軍紀違反の常習犯で、嫌いな司令官のいた小屋を零戦の降下時の風圧で吹き飛ばしたり、他の部隊の上官や将校に殴りかかったり、 女子挺身隊員に対して部下と共に一斉にち○こを露出させる等していた。 文学に熱くなっていたインテリ青年が &font(#ff0000){どうしてこうなった} 一方実戦では、 操縦する零戦の翼を敵機B-24の尾翼にぶつけて撃墜する 背面急降下攻撃で敵機の胴体と翼の間をすり抜ける間に銃撃する 一度に2機のB-24を撃墜する といった&font(#ff0000){「零戦は打撃武器」}な戦果を上げ、乗機に指揮官識別用の黄色いラインを引いていた事から、 米軍から&font(#ffdc00){「イエローファイター」}と呼ばれて恐れられた。 ちなみにこのラインは自身に敵を引きつけるための目的で菅野が付け始めたものらしく、他の飛行隊長もそれに倣ったとのこと。 太平洋戦争末期からは新301飛行隊「新選組」の隊長を務めて、「紫電」「紫電改」を駆って戦う事になった。 新選組では、南洋でB-24相手におこなっていた急降下からのすり抜けさざま攻撃をさらに発展させ、 &font(#ff0000){B-29の弾幕をかいくぐりながら700km/hの速度で20メートルの至近距離まで突っ込んで撃墜する}と言うクソ度胸を示して撃墜数を増やし、猛将と呼ばれた。 ※米軍の記録には、至近距離まで接近した紫電改のパイロットの顔やマフラーが確認できたとの事。 ※菅野直の急降下攻撃は、菅野直以外が操縦する機体が耐えられなくなって空中分解する事もあった。 【デストロイヤー・華麗なる武勇伝】 7,8歳のころに近所の猛犬と格闘になりナイフでつき殺す。 特攻戦果を報告するが上司から戦果が大きすぎて言いがかりをつけられ。菅野は怒り腰の拳銃をそのまま五発床に発砲した。 菅野は自身の右足親指に銃弾をかすめたが発砲は暴発の扱いで済んだ。 酒で特攻の憂さ晴らしをしていると搭乗員宿舎に司令部からやかましいと苦情が来たが、 菅野は&font(#ff0000){「明日の命も分からない搭乗員に何を言う」}と怒鳴り黙らせる。 ルバング島に不時着した際、救援の到着するまでの数日間、原住民に対して&font(#ff0000){「俺は日本のプリンス菅野だ」}と名乗り原住民の敬愛を集め、 [[島の王様のように過ごした>クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル]]。 内地からフィリピンに受け取った零戦を持ちかえる際、基地を間違え着地しそこの司令に叱責されたため、 菅野は&font(#ff0000){エンジンを全開にし後流の風で指揮所のテントを吹き飛ばし去る}。 フィリピンで敵機銃弾を受けた際、大腿部からの摘出手術で麻酔なしで臨むと希望したが痛みから途中で一時中止してもらい瞑想し気合を入れると、 えぐり出し縫合を終えるまで表情を変えず一言も発しなかった。 【さよならデストロイヤー】 1945年8月1日の戦闘中、菅野から戦闘第301飛行隊所属堀光雄飛曹長の無線に 「ワレ、機銃筒内爆発ス。ワレ、菅野一番」と入電が入った。 これを聞いた堀が自機のはるか下方を水平に飛ぶ菅野機を発見し即座に近づいたところ、 左翼日の丸の右脇に大きな破孔を発見した。 すぐさま戦闘を中止し菅野機の護衛に回ったが、菅野は敵の攻撃に向かうように再三指示した。 堀がそれでも護衛から離れないので菅野は拳を突き付けて見せ、堀は攻撃に戻った。 堀はその瞬間にそれまで怒りの形相であった菅野の表情が和らいだのを見たという。 菅野から 「空戦ヤメ、全機アツマレ」 と入電があったため、堀は菅野がいると思われる空域へ向かうが、途中再び 『ワレ、機銃筒内爆発ス。諸君ノ協力ニ感謝ス、ワレ、菅野一番』 との通信を遺して消息を絶ち、そのまま死亡扱いとなった。 通信の内容から、機銃が暴発したことで操縦不可能に陥って墜落したものと考えられているが確証はない。 【デストロイヤーあれこれ】 彼が撃墜王となったのは大戦の戦況が劣勢になった1943年9月以降。 343空の教官であった[[坂井三郎]]からは、 「なんでお前みたいなヒヨコが選ばれたんだ?[[岩本徹三]]とか連れてくればいいのに、お前のような若造がなぜ隊長だ?ジャク(使えない搭乗員の意味の隠語)め……」 と度々愚弄される事も多く、堪忍袋の緒が切れそうになった事が多かったという。 飛行時間が坂井より絶対的に短いことから侮られ、『取るに足らない若手』と公言されてしまっていた。 &font(#ff0000){一応、海軍兵学校卒のエリートだったので、水兵出身の坂井から嫉妬されていたとも}。 もっとも、坂井は「一度も墜落させたことがない」ことを最大の誇りとしており、デストロイヤーの異名がつくほど機体を破壊しまくっていた菅野に我慢ができなかったとも言われる。 劣勢期に撃墜王となっただけに、ゼロ戦が急速に陳腐化していくのを最前線で見、感じていた証人であった。 新鋭機の登場を心待ちにしていた中、紫電改の配備はまさに水を得た魚。 撃墜スコアを更に伸ばし、猛将と諢名されるに相応しい働きを見せたが、 南方戦線以来の相棒とも言えた[[杉田庄一]]曹長(死後、中尉)、源田大佐が呼び寄せた護衛役の[[武藤金義]]少尉らが、 彼の身代わりになるかのように相次いで戦死、あるいは行方不明になると、 デストロイヤーの名を持つ菅野も仲間と相棒を激戦で立て続けに失うと、目に見えて鬱状態に陥ってしまったという、源田実大佐の証言が残されている。 また、343空の三人の結成時の飛行隊長の中でも最も武運に恵まれており、上記の通りに終戦の14日前まで生き残っていた。 だが、愛機ではない機体での出撃が運の尽き。とうとう未帰還になってしまった。 何故、愛機が使用できなかったのかは今なお不明。精鋭と評判の343空といえど、終戦間際には機材が不足していた事を示すエピソードである。 整備士の技能低下もあったかもしれない。 343空は8月からは作戦を限定し、人員と機体の補充要求もしていなかったとされている。 彼の存在が343空の名を後世に残した側面も大きく、ちばてつやの『紫電改のタカ』で343空がマンガ世界にデビューを飾ると、菅野も登場したのだが…… 風貌はベテランパイロットっぽいいかついヒゲおやじ。&font(#ff0000){誰だお前!} 実際には坂井三郎から侮られていた通りに若手(行方不明になった当時で24歳!)パイロットであり、同作主人公の滝城太郎に近い風貌であった。 343空というと、菅野がいる部隊というイメージが定着したのに貢献した一作である。 ちなみに、より情報が明らかになった後の時代である後世の[[ドリフターズ(漫画)]]では史実通りの若者で描かれている。 なお、近年のNHKのドキュメンタリー番組では343空は菅野がいて、 当時の日本軍最新鋭の戦闘機の両巨頭(もう一方は疾風)での片翼であった紫電改を装備していた部隊ということで、 情報が入っていれば長崎原爆投下を阻止してくれていたはずだと願望に近い説が立てられたが、原爆投下時には菅野は行方不明である。&font(#ff0000){無茶言いなさんな} もしかしたらいまでも[[どこか>ドリフターズ(漫画)]]で[[大空>第502統合戦闘航空団「ブレイブウィッチーズ」]]を[[飛んでいる>艦隊これくしょん -艦これ-]]かもしれない… 追記・修正はなんかをぶっ壊してからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,87) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ドリフターズで知ったが、犬人間から &br()空の神様として怖がられ こき使ってたな~WW -- 松永さん (2013-09-06 22:08:16) - ↑この記事を作ったときにふざけてクレしん映画のリンクを貼ったけどまさか本当に似たよーなことやらかすとは思わなんだ -- 名無しさん (2013-09-07 00:06:10) - マジでこの人大好きだ -- 名無しさん (2013-09-24 01:37:18) - 最期の入電のとこ読むたびにぶるっとくる -- 名無しさん (2013-10-15 11:17:46) - 後期のエースの代表。南方を生き残っていただけあって、新鋭機の登場に抵抗しなかった現実的なところもあるインテリ -- 名無しさん (2013-12-06 17:51:58) - 滅茶苦茶だけどこの人の生き様好きだわ。戦後まで生き残ってたらどんなじいさんになったんだろな -- 名無し (2013-12-22 14:35:27) - 文学青年から何があったんだ… -- 名無しさん (2014-02-07 22:41:07) - 坂井三郎に未熟なヒヨコ扱いされたのは、デストロイヤーなんて呼ばれる程『自分の乗機を壊しすぎた』からじゃ…… -- 名無しさん (2014-02-07 22:46:28) - 源田実に心酔していたバカだよ -- 名無しさん (2014-02-20 12:19:45) - 坂井さん・・・あの零戦虎徹と比較したら誰だって未熟者だよ -- 名無しさん (2014-04-19 15:20:37) - 上司ならどこまでも付いていきますぜ!こんな人いないわあ -- 直大好き♡ (2014-06-17 16:39:08) - ドリフターズでの口調が「荒井注」わざとか? -- 名無しさん (2014-06-17 17:41:13) - そう言えばマクロスシリーズでもイサムやガルドが同じ事やっていたな。主翼で敵撃破 -- 名無しさん (2014-08-05 00:03:32) - 零戦は打撃武器って……ちょっと何言ってるかわかんないです -- 名無しさん (2014-10-15 16:11:37) - 行方不明か...そういえば「ゼロの使い魔」で日本から異世界に来たゼロ戦があったな。 -- 名無しさん (2014-10-26 12:49:51) - ↑3そういえばこの人が初登場のタイトルが「私の彼はパイロット」ww -- 名無しさん (2014-11-14 21:46:33) - 「イケー!ぶちかませー!」「アメリカ人でも蹴る、イギリス人でも蹴る」 -- 名無しさん (2014-11-14 21:47:20) - ↑そしてイタリアでも蹴るw -- 名無しさん (2014-11-29 18:36:41) - 今の日本の空自には、こんなすごいエースはいないのかなぁ…… -- 名無しさん (2015-01-12 13:50:26) - 自衛隊は飛びぬけた個人技に頼るほど未熟な軍じゃない。全員がエース級だ -- 名無しさん (2015-01-12 16:06:24) - ボリビーア! -- 名無しさん (2015-01-21 12:47:01) - ↑ハッハッハーボリビーア! -- 名無しさん (2015-01-21 13:13:58) - ↑&↑2そんな国ねーよ(古代ローマ並感 -- 名無しさん (2015-03-22 08:51:01) - 死んだの23歳かよ 戦中末期とはいえ若すぎるな… -- 名無しさん (2015-07-11 01:52:21) - 直くんがすきすぎていきるのがつらい -- 名無しさん (2015-08-27 15:49:20) - 元々ガキ大将が高校デビューでちょっと文学嗜んだ感じでハジけたって言うより本性現しただけなんじゃ… -- 名無しさん (2016-06-25 21:06:09) - ドリフターズとストパン新作が同時期に放送されそうでご本人を元にしたキャラと女体化したキャラが同時にアニメに出るという凄まじいことが起こりそうになってる -- 名無しさん (2016-06-30 22:57:37) - こういう文科系が何かのきっかけで体育会系に目覚めたような人は劇的な人生送ってる印象があるわ -- 名無しさん (2017-03-16 05:08:10) - 5巻の猿でもわかる日本軍 「いくらなんでも陸と海で仲悪すぎだろ」 「ライセンス別々に買うわ陸軍が潜水艦作るわ・・・」「ヤクザの内部抗争かよ」 だった -- 名無しさん (2017-04-25 11:57:53) - そうか、坂井三郎は乗機を壊さなかったことを何よりも誇りにしていたんだった。 -- 名無しさん (2017-12-20 19:49:34) - 自衛隊でも、全員がエース級な中で、さらにそれを超えたスーパーエース級が何人かいてもいいと思うんだ…… -- 名無しさん (2017-12-20 19:56:10) - 今回の艦これ冬イベントにて、最終海域甲難易度の報酬として301飛行隊が実装されたね。現在は最強の防空戦闘機隊。 -- 名無しさん (2018-03-17 22:41:55) - どうやら山本多門から得た翼でお豊を助けに来るみたいだな。期待してまっせ。 -- 名無しさん (2018-10-02 09:55:14) - 江田島平八の若かりし頃の名前である   民名書房「日本男児」より -- 名無しさん (2022-06-05 19:42:34) - 写真見ると可愛い顔してるよ -- 平八 (2022-12-27 11:44:56) - 澄んだ瞳してたらしい -- 名無しさん (2023-11-16 13:16:13) - 本当は辛くて堪らなかっただろうな -- 名無しさん (2023-11-16 13:21:22) #comment #areaedit(end) }

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