※ご自身の健康問題については、専門の医療機関に相談してください
これは「女性ホルモン関連の異常により
乳房が過度に巨大化する
」という名前通りの病気であり、
この症状の場合、脂肪分だけでなく乳房の組織全体が異常発達するため、女性が太っていようが痩せていようが無関係にめちゃくちゃデカくなる。
天然巨乳のギネス記録(Largest natural breasts)保持者であるアニー・ホーキンズ・ターナーという女性も、この乳腺肥大症を発症した一人で、バストサイズは驚きの
182cm
。
バストサイズだけでも分かると思うが、この病気を発症した女性には多くの苦難が待ち受けている。
と言うのもこの症状、重度の症状の場合は片方の乳房だけでも重さが10kgをゆうに超え、先ほど挙げたギネス記録の女性はなんと2つ合わせて
約40kg
。
中には片方だけで30kgもの重さにまで発達したという記録も残っている。
これは8歳前後の子供と同程度の重量であり、つまり乳腺肥大症に罹った女性は常に胸から人をぶら下げながら生活しているようなもの。当然ながらめちゃくちゃ重い。
もちろん体を支える首、肩、背中、腰などにめちゃくちゃな負担がかかり、この症状の女性は頭痛、関節痛、筋肉痛等々、年がら年中体の痛みに悩まされる事になる。
さらに乳房のあまりの重さのために肩を通る神経や血管が圧迫され、腕や指先の感覚が鈍くなったり、指先のチリチリとした痛みに襲われる女性も珍しくない。
乳房が覆いかぶさる肌の面積が多くなるために、汚れや湿気が溜まって発疹もできやすくなったりと、体への悪影響は数多い。
ついでに肥大症という病気全般に言える事だが、左右バランス良く肥大化するとは限らない。左右どちらかの半身にしか発症しない事も割と良くある。
片乳だけデカくなってしまうと見た目のバランスの悪さのみならず、重心のバランスが極端に悪くなってしまうため、もちろん体にも悪い。
さらに、痩せれば小さくなる通常の乳房と違い、肥大症の場合先述したように、痩せようが何しようが小さくならない。
これは言い換えれば「本人が努力しようとも絶対に快方へ向かわない症状」という事でもあり、実は結構厄介な病気なのである。
治療したければ乳房縮小手術で無理矢理除去する以外にないのだが、これを下手な医者に任せると痕が残ってしまう可能性もあるため、治療をしようにもまた勇気が必要になってくる。
本人への肉体的な悪影響もさることながら、周囲からの奇異の目に苦しむ女性も少なくない。
先述したターナー女史も、現在でこそ「Norma Stitz」という名でヌードモデルとしての活動を精力的に行っているが、
昔はたくさんのイジメに遭い、また生活上の制約も多く、最愛の夫に出会うまでは自分を愛する気持ちが持てず大変悩んだとの事。