HOゲージ

登録日:2011/07/11(月) 14:19:44
更新日:2022/12/18 Sun 02:05:48
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HOゲージとは鉄道模型の縮尺のひとつ。

縮尺は1/87で、線路幅は16.5ミリのものが基本であるが、
1/80(主に日本型)、1/76(主に英国型)などの縮尺も存在し、線路の幅も12ミリ、13ミリ、ナローゲージ用の9ミリなど様々な規格が存在する。
ただしこのようにスケールがバラバラでも、並べてみるとあまり違和感を感じないのが不思議なところ。>
HOという名前はHalf Oの略称からきており、つまりOゲージの約半分の大きさという意味である。

  • 日本においてのHOゲージ
日本ではNゲージが普及するまでは最も親しまれた縮尺の模型であり、かつてはデフォルメした電気機関車や客車の入った入門セットがよく売られていた。
今でもNゲージに次いでポピュラーな存在であり、数十万もする完成品から数千円で買えるキットまで様々な形態で売られている。
また、紙や真鍮板から車両を自作する猛者もNゲージと比べて多い。

しかしスケールが大きい分、線路が占めるスペースもNゲージと比べて大きくなってしまう難点があり、狭い家では小判型のエンドレスを敷くのにも一苦労だったりする。
部屋が狭くて線路が敷けないよ!って人は貸しレイアウトで思う存分走らせよう。

また日本型車両(新幹線以外)は欧米の車両と大きさを合わせるため、1/80、16.5ミリという独自の規格をとっており、このスケールを16番ゲージと呼ぶ人もいる。
しかしここ数十年で線路幅だけ狭くした13ミリゲージや欧米同様スケールを1/87に合わせ、線路幅も12ミリとした12ミリゲージ等が出てきており、日本型HOゲージの定義が曖昧になってきている。
そのため某巨大掲示板では「どのスケールをHOと呼ぶか」で度々論争が起きたりしている。

ちなみに、1/87は鉄道模型とはあまり関係ない戦車や飛行機などのプラモデルでも「HOスケール」として採用されることがある。
ただし、サイズ感が近似する1/72の勢力が強いこともあってマイナーなスケール扱いされており、21世紀に入ってからは数えるほどしか新製品は出ていない。

主なメーカー
○エンドウ
金属製車両をメインに展開するメーカー。親会社は医療機器メーカーで、金属プレス成型技術の実績が豊富。
車両以外にも工作派向けに自社の完成品に組み込んでいる動力ユニットや、レール・コントローラーも手がけている。

○カツミ
エンドウ同様金属製車両をメインに展開するメーカー。金属製のキットの組み立てでは必須となるハンダ付けのテクニックを教える講座を定期的に開いている他、入門用キットも製造している。
車両以外にもジオラマの製作を請け負っており、こちらはHOゲージに限らずNゲージでも取り扱っている。個人でも依頼できるので気になる人は問い合わせてみよう。

○天賞堂
元々宝石時計の販売を行っていたが、社長の趣味であった鉄道模型の取り扱いを開始。高価な金属製の車両がメインだが、近年はダイキャスト製やプラスチック製の製品も製造している。

○ムサシノモデル
国鉄・JRの電気機関車、蒸気機関車をメインに製造するメーカー。

○カワイモデル
現存する国内最古の模型メーカー。創業当時模型といえばおもちゃ的なデフォルメがされた物が主流だった時代から実物に即した正確なモデルを製造し、趣味として鉄道模型を楽しむのに貢献した。

○MODELS IMON
不動産業がメインの会社だが、HOゲージをメインに鉄道模型を取り扱う。なおIMONのHOゲージはレールの幅が16.5mmではなく、12mmとなっている。
編成全体の集電効率をアップさせる通電カプラー、室内灯などのパーツ類も手がけている。

○KATO・TOMIX・マイクロエース
Nゲージの御三家とも言える3メーカーもHOゲージを取り扱っている。
KATOはNゲージ用のレールであるユニトラックをHOゲージにも対応させて製造、TOMIXとマイクロエースは車両のみ製造している。

  • 海外におけるHOゲージ
海外では日本以上にHOゲージが普及しており、入門セットも数多くのメーカーから販売されている。
また、広い家を持つ人が日本よりも多く(特にアメリカ)、自宅に巨大なレイアウトを作り上げる人も結構いる。
規格はアメリカもヨーロッパもほぼ1/87 16.5ミリで統一されており、ストラクチャーもこれに合わせて作られている。
製品はプラスチックの完成品が主体で、キットや金属製品は少なめ。
出来はおもちゃレベルからプラスチックの芸術とも言えるレベルまで様々。
ちなみにプラモデルもある。
  • 主なメーカー(ヨーロッパ)
メルクリン
トリックス
フライシュマン
ロコ
リマ
ジョエフ
エレクトロトレン
HAG
LS MODELS
ピコ
ホーンビィ
ブランチライン(バックマンのイギリス型ブランド)

主なメーカー(アメリカ)
アサーン
ウォルサーズ
バックマン
CON-COR
KATO USA


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最終更新:2022年12月18日 02:05